JP2010137676A - 駆動車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間に亘って締結ボルトの緩みを抑制してフェイススプラインの摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図った駆動車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】小径段部1bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部13により内輪5が固定され、加締部13の端面にフェイススプライン13aが形成されると共に、ハブ輪1のアウター側の端面に当接して軸部20の雌ねじ20aに螺着された締結ボルト21によって両フェイススプライン13a、19aが圧接支持され、複列の転がり軸受2と等速自在継手3とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、加締部13のフェイススプライン13aが、当該加締部13と同時に塑性加工によって形成されると共に、締結ボルト21の雄ねじ部21aの表面に予め嫌気性接着剤からなるねじ止め剤22が塗布されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両の駆動車輪を回転自在に支承する駆動車輪用軸受装置に関するもので、特に、軸受部と等速自在継手とを着脱自在にユニット化した駆動車輪用軸受装置に関する。
自動車等の車両のエンジン動力を車輪に伝達する動力伝達装置は、エンジンから車輪へ動力を伝達すると共に、悪路走行時における車両のバウンドや車両の旋回時に生じる車輪からの径方向や軸方向変位、およびモーメント変位を許容する必要があるため、エンジン側と駆動車輪側との間に介装されるドライブシャフトの一端を摺動型の等速自在継手を介してディファレンシャルに連結し、他端を固定型の等速自在継手を含む駆動車輪用軸受装置を介して車輪に連結している。
近年、省資源あるいは公害等の面から燃費向上に対する要求は厳しいものがある。自動車部品において、中でも車輪用軸受装置の軽量化はこうした要求に応える要因として注目され、強く望まれて久しい。従来から軽量化を図った車輪用軸受装置に関する提案は種々のものがあるが、それと共に自動車等の組立現場あるいは補修市場において、組立・分解作業を簡略化して低コスト化を図ることも重要な要因となっている。
図8に示す駆動車輪用軸受装置は、こうした要求を満たした代表的な一例である。この駆動車輪用軸受装置は、複列の転がり軸受61と等速自在継手62とを着脱自在にユニット化して構成されている。複列の転がり軸受61は、車体に取り付けるための車体取付フランジ63bを一体に有し、内周に複列の外側転走面63a、63aが形成された外方部材63と、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ64bを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面63a、63aの一方に対向する内側転走面64aと、この内側転走面64aから軸方向に延びる円筒状の小径段部64cが形成されたハブ輪64、およびこのハブ輪64の小径段部64cに圧入され、外周に前記複列の外側転走面63a、63aの他方に対向する内側転走面65aが形成された内輪65からなる内方部材66と、両転走面間に保持器67を介して転動自在に収容された複列のボール68、68とを備えている。そして、内輪65は、小径段部64cの端部を塑性変形させて形成した加締部69によってハブ輪64に対して軸方向に固定されている。さらに、この加締部69の端面にフェイススプライン69aが形成されている。ここで、加締部69のフェイススプライン69aは加締加工時に同時に形成されている。
また、外方部材63と内方部材66との間に形成される環状空間の開口部にはシール70、71が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
等速自在継手62は、外側継手部材72と継手内輪73、ケージ74、およびトルク伝達ボール75とを備え、外側継手部材72は、カップ状のマウス部76と、このマウス部76の底部をなす肩部77と、この肩部77から軸方向に延びる中空状の軸部78を一体に有し、軸部78の内周には雌ねじ78aが形成されている。また、肩部77の端面にフェイススプライン77aが形成されている。このフェイススプライン77aは、加締部69の端面に形成されたフェイススプライン69aに係合し、ドライブシャフト(図示せず)からの回転トルクが等速自在継手62および内方部材66を介して車輪取付フランジ64bに伝達される。
ここで、軸部78の雌ねじ78aに締結ボルト79が螺着され、この締結ボルト79によって、外側継手部材72と内方部材66の対向する両フェイススプライン77a、69aが圧接支持され、複列の転がり軸受61と等速自在継手62とが着脱自在にユニット化されている。これにより、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、分解・組立作業が簡素化される。
特開昭63−184501号公報
こうした駆動車輪用軸受装置は、加締部69と同時にフェイススプライン69aが揺動加締時に形成されているので作業性が向上すると共に、加工工数を削減させて低コスト化を図ることができる。また、フェイススプライン69a、77aによってトルクを伝達するようにしたので、軽量・コンパクト化が達成できると共に、分解・組立作業が簡素化できると言う特徴を備えている。然しながら、外側継手部材72と内方部材66とを締結する締結ボルト79が緩むと、圧接支持された両フェイススプライン77a、69aにガタが生じて異音が発生すると共に、摩耗が促進され耐久性が低下する恐れがある。
ここで、締結ボルト79の締付トルクを高くして緩みを防止することも考えられるが、これでは強度区分の高い締付ボルトを使用しなけれならないだけでなく、分解時や再組付け時の作業性が低下してコストアップの要因となり好ましくない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、長期間に亘って締結ボルトの緩みを抑制してフェイススプラインの摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図った駆動車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、複列の転がり軸受と等速自在継手が着脱自在にユニット化された駆動車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受が、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が前記ハブ輪に固定されると共に、前記等速自在継手が、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部と、この肩部から軸方向に延び、雌ねじが形成された円筒状の軸部とを一体に有する外側継手部材を備え、この外側継手部材の肩部と前記加締部の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接して前記軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって前記両フェイススプラインが圧接支持され、前記複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、前記締結ボルトの雄ねじ部に緩み止め手段が設けられている。
このように、ハブ輪の小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により内輪がハブ輪に固定されると共に、外側継手部材の肩部と加締部の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、ハブ輪のアウター側の端面に当接して軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって両フェイススプラインが圧接支持され、複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、締結ボルトの雄ねじ部に緩み止め手段が設けられているので、振動や衝撃によっても長期間に亘って締結ボルトの緩みを抑制してフェイススプラインの摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図った駆動車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記加締部のフェイススプラインが、当該加締部と同時に塑性加工によって形成されていれば、加工工数が削減でき、低コスト化を図ることができる。
本発明のうち請求項3記載の発明は、複列の転がり軸受と等速自在継手が着脱自在にユニット化された駆動車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受が、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周に熱処理によって硬化処理された凹凸部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延び、前記ハブ輪の小径段部に内嵌されるインロウ部、およびこのインロウ部の端部に形成され、前記ハブ輪の凹凸部に対向する嵌合部からなる円筒部とが一体に形成された内輪部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記嵌合部を拡径して前記凹凸部に食い込ませて加締め、前記ハブ輪と内輪部材とが一体に塑性結合されると共に、前記等速自在継手が、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部と、この肩部から軸方向に延び、雌ねじが形成された円筒状の軸部とを一体に有する外側継手部材を備え、この外側継手部材の肩部と前記内輪部材の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接して前記軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって前記両フェイススプラインが圧接支持され、前記複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、前記締結ボルトの雄ねじ部に緩み止め手段が設けられている。
このように、ハブ輪と、このハブ輪に内嵌された内輪部材が一体に塑性結合されると共に、外側継手部材の肩部と内輪部材の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、ハブ輪のアウター側の端面に当接して軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって両フェイススプラインが圧接支持され、複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、締結ボルトの雄ねじ部に緩み止め手段が設けられているので、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、振動や衝撃によっても長期間に亘って締結ボルトの緩みを抑制してフェイススプラインの摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記締結ボルトの雄ねじ部の表面に予めねじ止め剤が塗布されていれば、雄ねじと雌ねじの合せ部分がねじ止め剤で固めることができ、シール効果が期待できると共に、振動や衝撃によっても長期間に亘って締結ボルトの緩みを抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記締結ボルトの雄ねじ部が、主雄ねじ部と、この主雄ねじ部の谷径よりも深い環状に形成された環状溝部と、この環状溝部を介して先端部に形成された副雄ねじ部とからなると共に、先端部の中心部に端面から前記環状溝部の全周に亙って凹所が形成され、前記主雄ねじ部と副雄ねじ部の位相が所定量変位して形成されていれば、振動等の外力によって主雄ねじ部が緩もうとする回転方向の力が加わると、副雄ねじ部のフランクに発生するトルクが締付方向に作用するため、締結ボルトの緩みを防止することができると共に、分解・再組立時に締結ボルトを再利用することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記締結ボルトの雄ねじ部が、外周面が軸心と平行に形成された先端部と、この先端部からねじ底面に向けて傾斜した側面とからなり、前記先端部に径方向に延びるスリットが形成され、前記先端部の軸心方向両側に先端側圧接部が形成されると共に、前記側面にそれぞれ軸心方向外方に向けて突出する根元側圧接部が形成され、この根元側圧接部と前記先端側圧接部との間の側面が凹面に形成されていれば、締結ボルトを螺着した時、根元側圧接部が軸心に平行な方向に弾性変形し、スリットが広げられて先端側圧接部が弾性変形する。この結果、雄ねじ部の表面に大きな摩擦力が発生し、締結ボルトの緩みを防止することができる。
また、請求項7に記載の発明のように、前記締結ボルトの雄ねじ部の側壁に径方向に延びるスリットが形成されていれば、締結ボルトを螺着した時、雌ねじの側壁に摺接されて雄ねじ部のスリットが狭まり、このスリットのスプリングバックによって圧接部に反発力が生じてロックされ、締結ボルトの緩みを防止することができる。
また、請求項8に記載の発明のように、前記締結ボルトが鋼製で、強度区分が10.9以下に設定されていても良いし、また、請求項9に記載の発明のように、前記締結ボルトがオーステナイト系ステンレス鋼製であっても良い。これにより、ねじ表面の結露等による遅れ破壊を防止することができ、長期間に亘って耐久性と信頼性を維持することができる。
また、請求項10に記載の発明のように、前記締結ボルトがワッシャを介して前記軸部の雌ねじに螺着されると共に、当該ワッシャが断面略L字状に形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接するフランジ部と、前記締結ボルトに外挿されて案内される円筒部とを有していれば、ワッシャによって外側継手部材と内方部材のセンタリングが容易にでき、装置の分解・組立作業が簡素化されると共に、両フェイススプラインが周方向および軸方向のガタなく係合することができる。
本発明に係る駆動車輪用軸受装置は、複列の転がり軸受と等速自在継手が着脱自在にユニット化された駆動車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受が、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が前記ハブ輪に固定されると共に、前記等速自在継手が、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部と、この肩部から軸方向に延び、雌ねじが形成された円筒状の軸部とを一体に有する外側継手部材を備え、この外側継手部材の肩部と前記加締部の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接して前記軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって前記両フェイススプラインが圧接支持され、前記複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、前記締結ボルトの雄ねじ部に緩み止め手段が設けられているので、振動や衝撃によっても長期間に亘って締結ボルトの緩みを抑制してフェイススプラインの摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図った駆動車輪用軸受装置を提供することができる。
また、本発明に係る駆動車輪用軸受装置は、複列の転がり軸受と等速自在継手が着脱自在にユニット化された駆動車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受が、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周に熱処理によって硬化処理された凹凸部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延び、前記ハブ輪の小径段部に内嵌されるインロウ部、およびこのインロウ部の端部に形成され、前記ハブ輪の凹凸部に対向する嵌合部からなる円筒部とが一体に形成された内輪部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記嵌合部を拡径して前記凹凸部に食い込ませて加締め、前記ハブ輪と内輪部材とが一体に塑性結合されると共に、前記等速自在継手が、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部と、この肩部から軸方向に延び、雌ねじが形成された円筒状の軸部とを一体に有する外側継手部材を備え、この外側継手部材の肩部と前記内輪部材の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接して前記軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって前記両フェイススプラインが圧接支持され、前記複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、前記締結ボルトの雄ねじ部に緩み止め手段が設けられているので、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、振動や衝撃によっても長期間に亘って締結ボルトの緩みを抑制してフェイススプラインの摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図ることができる。
複列の転がり軸受と等速自在継手が着脱自在にユニット化された駆動車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受が、外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が前記ハブ輪に固定されると共に、前記等速自在継手が、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部と、この肩部から軸方向に延び、雌ねじが形成された円筒状の軸部とを一体に有する外側継手部材を備え、この外側継手部材の肩部と前記加締部の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接して前記軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって前記両フェイススプラインが圧接支持され、前記複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、前記加締部のフェイススプラインが、当該加締部と同時に塑性加工によって形成されると共に、前記締結ボルトの雄ねじ部の表面に予め嫌気性接着剤からなるねじ止め剤が塗布されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の軸受部を示す縦断面図、図3は、等速自在継手部を示す縦断面図、図4は、図1の締結ボルト単体を示す正面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪1と複列の転がり軸受2がユニット化された所謂第3世代と称される構成を備え、これに等速自在継手3が軸方向に着脱自在に連結されている。複列の転がり軸受2は、外方部材7と内方部材8と複列の転動体(ボール)9、9とを備えている。
外方部材7はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼からなり、外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ7bを一体に有し、内周には複列の外側転走面7a、7aが一体に形成されている。そして、少なくとも複列の外側転走面7a、7aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されている。
一方、内方部材8は、前記した外方部材7の外側転走面7a、7aに対向する複列の内側転走面1a、5aが形成されている。これら複列の内側転走面1a、5aのうち一方(アウター側)の内側転走面1aがハブ輪1の外周に直接形成されると共に、他方(インナー側)の内側転走面5aが内輪5の外周に形成されている。この場合、内方部材8はハブ輪1と内輪5を指す。そして、複列の転動体9、9がこれら両転走面間にそれぞれ収容され、保持器10、10によって転動自在に保持されている。また、外方部材7と内方部材8との間に形成される環状空間の開口部にはシール11、12が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
ハブ輪1は、図2に拡大して示すように、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、外周に内側転走面1aと、この内側転走面1aから軸方向に延びる円筒状の小径段部1bが形成されている。ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼からなり、内側転走面1aをはじめ、アウター側のシール11のシールランド部となる車輪取付フランジ4のインナー側の基部4aから小径段部1bに亙る外周面に高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、後述する加締部13は、鍛造加工後の硬さ(13〜30HRC)のままとされている。これにより、シールランド部の耐摩耗性が向上するばかりでなく、車輪取付フランジ4に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、ハブ輪1の耐久性が一層向上する。なお、内輪5および転動体9はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
内輪5はハブ輪1の小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入され、小径段部1bの端部を塑性変形(揺動加締)させて形成した加締部13によって所望の軸受予圧が付与された状態で軸方向に固定されている。そして、加締部13の端面には、揺動加締時にフェイススプライン13aが塑性加工によって形成されている。なお、ここでは、転動体9にボールを使用した複列のアンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず、転動体9に円錐ころを使用した複列の円錐ころ軸受であっても良い。
等速自在継手3は、図3に拡大して示すように、外側継手部材14と継手内輪15とケージ16およびトルク伝達ボール17からなる。外側継手部材14は、カップ状のマウス部18と、このマウス部18の底部をなす肩部19と、この肩部19から軸方向に延びる円筒状の軸部20とを有し、マウス部18の内周および継手内輪15の外周には軸方向に延びる曲線状のトラック溝18a、15aがそれぞれ形成されている。また、肩部19の端面には加締部13のフェイススプライン13aに係合するフェイススプライン19aが、外側継手部材14の冷間鍛造後に揺動加工などの冷間塑性加工、または切削加工等の機械加工により形成されると共に、軸部20の内周には雌ねじ20aが形成されている。外側継手部材14はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼からなり、トラック溝18aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。
これらの複列の転がり軸受2および等速自在継手3は、図1に示すように、軸部20の雌ねじ20aに締結ボルト21が螺着されることによって、外側継手部材14の肩部19とハブ輪1の加締部13との対向する両フェイススプライン19a、13aが圧接支持され、着脱自在にユニット化されている。
ここで、図4に示すように、締結ボルト21の雄ねじ21aの表面に予めねじ止め剤(接着剤)22(図中クロスハッチングにて示す)が塗布されている。このねじ止め剤22としては、嫌気性接着剤や合成樹脂を主成分とした溶融系接着剤を例示することができる。これにより、雄ねじ21aと雌ねじ20aの合せ部分がねじ止め剤22で固めることができシール効果が期待できると共に、振動や衝撃によっても長期間に亘って締結ボルト21の緩みを抑制してフェイススプライン13a、19aの摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図った駆動車輪用軸受装置を提供することができる。
なお、締結ボルト21の耐力(降伏点)を上げて耐久性を向上させるため、一般的にはこの種のボルトは強度区分12.9(JIS B 1051)が採用されるが、ここでは、ねじ表面の結露等による遅れ破壊を防止するため、オーステナイト系ステンレス鋼製(JIS規格のSUS304系等)を用いるか、締結ボルト21の強度区分が10.9以下に設定されている。これにより、長期間に亘って耐久性と信頼性を維持することができる。
図5は、本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図、図6(a)は、図5の締結ボルト単体を示す正面図、(b)は、(a)の変形例を示す正面図、(c)は、他の変形例を示す正面図である。なお、この実施形態は前述した第1の実施形態と基本的には複列の転がり軸受と締結ボルトの構成が異なるだけで、その他前述した第1の実施形態と同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪23と、このハブ輪23に外嵌固定された複列の転がり軸受24からなる、所謂第2世代と称される構成を備えている。複列の転がり軸受24は、外周に車体取付フランジ7bを一体に有し、内周に複列の外側転走面7a、7aが一体に形成された外方部材7と、外周に複列の外側転走面7a、7aに対向する内側転走面5a、5aが形成された2つの内輪25、5と、両転走面間に保持器10、10を介して転動自在に収容された複列の転動体9、9とを備えている。外方部材7と2つの内輪25、5との間に形成される環状空間の開口部にはシール26、12が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
ハブ輪23は、アウター側の端部に車輪取付フランジ4を一体に有し、この車輪取付フランジ4から肩部23aを介して軸方向に延びる円筒状の小径段部23bが形成されている。そして、複列の転がり軸受24がハブ輪23の小径段部23bに所定のシメシロを介して肩部23aに衝合するまで圧入され、小径段部23bの端部を塑性変形させて形成した加締部27によって所望の軸受予圧が付与された状態で軸方向に固定されている。そして、加締部27の端面には、揺動加締後にフェイススプライン27aが切削加工によって形成されている。
ハブ輪23はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼からなり、車輪取付フランジ4の肩部23aから小径段部23bに亙る外周面に高周波焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化層28が形成されている(図中クロスハッチングにて示す)。なお、加締部27は、鍛造加工後の硬さのままとされている。これにより、車輪取付フランジ4に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、ハブ輪23の耐久性が向上すると共に、加締部27の塑性加工とフェイススプライン27aの切削加工が容易にできる。
外方部材7の複列の外側転走面7a、7aは、高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層28が形成されている(図中クロスハッチングにて示す)。また、内輪25はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、ハブ輪23に当接するワッシャ30を介して軸部20の雌ねじ20aに締結ボルト29が螺着されることによって、外側継手部材14の肩部19とハブ輪23の加締部27との対向する両フェイススプライン19a、27aが圧接支持され、着脱自在にユニット化されている。
締結ボルト29は、図6(a)に示すように、六角柱状に形成された頭部31と、この頭部31から軸方向に延びるボルト軸部32と、このボルト軸部32の端部外周に形成された雄ねじ部33とを備えている。雄ねじ部33は、主雄ねじ部33aと、この主雄ねじ部33aの谷径よりも深い環状に形成された環状溝部34と、この環状溝部34を介して先端部に形成された副雄ねじ部33bとからなる。また、先端部の中心部に端面から環状溝部34の全周に亙って凹所35が形成されている。そして、主雄ねじ部33aと副雄ねじ部33bの位相が所定量変位して形成されている。ここで、振動等の外力によって主雄ねじ部33aが緩もうとする回転方向の力が加わると、副雄ねじ部33bのフランクに発生するトルクが締付方向に作用するため、締結ボルト29の緩みを防止することができる(特許第3709183号参照)。本実施形態では、こうした緩み止め手段を備えた締結ボルト29を採用することにより、フェイススプライン19a、27aの摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図ると共に、分解・再組立時に締結ボルト29を再利用することができる。また、前述したねじ止め剤22を塗布した締結ボルト21と比較し、雄ねじ部33の表面状態が変化しないため、ねじ止め剤22の再塗布等の追加作業が不要となるため低コスト化を達成することができる。さらに、締付トルクを高くしなくても緩みを防止することができるため、締付時の作業性を向上させることができる。
図6(b)に、(a)の緩み止め手段を備えた締結ボルト29の変形例を示す。この締結ボルト36は、六角柱状に形成された頭部31と、この頭部31から軸方向に延びるボルト軸部32と、このボルト軸部32の端部外周に形成された雄ねじ部37とを備えている。雄ねじ部37は、外周面が軸心と平行に形成された先端部37aと、この先端部37aからねじ底面38に向けて傾斜した側面37bとからなる。また、先端部37aには径方向に延びるスリット39が形成されている。そして、先端部37aの軸心方向両側に先端側圧接部40が形成されると共に、側面37bにはそれぞれ軸心方向外方に向けて突出する根元側圧接部41が形成され、この根元側圧接部41と先端側圧接部40との間の側面37bは凹面に形成されている。ここで、締結ボルト36を螺着した時、根元側圧接部41が軸心に平行な方向に弾性変形し、スリット39が広げられて先端側圧接部40が弾性変形する。この結果、雄ねじ部37の表面には大きな摩擦力が発生し、締結ボルト36の緩みを防止することができる(特許第2724099号参照)。
図6(c)に、緩み止め手段を備えた他の変形例を示す。この締結ボルト42は、六角柱状に形成された頭部31と、この頭部31から軸方向に延びるボルト軸部32と、このボルト軸部32の端部外周に形成された雄ねじ部43とを備えている。雄ねじ部43は、側壁43aに径方向に延びるスリット44が形成されている(螺着前の状態を破線にて示す)。ここで、締結ボルト42を螺着した時、雌ねじ45の側壁45aに摺接されて雄ねじ部43のスリット44が狭まり、このスリット44のスプリングバックによって圧接部に反発力が生じてロックされ、締結ボルト42の緩みを防止することができる。
図7は、本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。なお、前述した実施形態と同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪46と複列の転がり軸受47がユニット化された所謂第3世代と称される構成を備え、これに等速自在継手3が軸方向に着脱自在に連結されている。複列の転がり軸受47は、外方部材7と内方部材48と複列の転動体9、9とを備えている。
内方部材48は、ハブ輪46と、このハブ輪46に内嵌された内輪部材49とからなる。ハブ輪46は、アウター側の端部に車輪取付フランジ4を一体に有し、外周に内側転走面1aと、この内側転走面1aから軸方向に延びる小径段部46aが形成され、内周には熱処理によって表面硬さを54〜64HRCの範囲に硬化処理された凹凸部50が形成されている。なお、凹凸部50はアヤメローレット状に形成され、旋削等により独立して形成された複数の環状溝と、ブローチ加工等により形成された複数の軸方向溝とを略直交させて構成した交叉溝、あるいは、互いに傾斜した螺旋溝で構成した交叉溝からなる。また、凹凸部50の凸部は良好な食い込み性を確保するために、その先端部が三角形状等の尖塔形状に形成されている。
ハブ輪46はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼からなり、内側転走面1aをはじめ、アウター側のシール11のシールランド部となる基部4aから小径段部46aに亙る外周面に高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。
内輪部材49は、内側転走面5aから軸方向に延びる円筒部51が一体に形成されている。この円筒部51は、ハブ輪46の小径段部46aに内嵌されるインロウ部51aと、このインロウ部51aの端部に形成され、ハブ輪46の凹凸部50に対向する嵌合部51bとからなる。また、内輪部材49のインナー側の端面にはフェイススプライン52が形成されている。内輪部材49はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼からなり、冷間鍛造または熱間鍛造によって形成されている。冷間鍛造の場合は、鍛造時に同時にフェイススプライン52を形成するか、冷間鍛造後にフェイススプライン52を揺動加工等の冷間塑性加工、または切削加工等の機械加工で形成する。熱間鍛造の場合は、旋削後にフェイススプライン52を揺動加工等の冷間塑性加工、または切削加工等の機械加工で形成する。内輪部材49は内側転走面5aからインロウ部51aに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。なお、嵌合部51bは、鍛造加工後の素材硬さのままとされている。また、フェイススプライン52の形成は高周波焼入れの後でも良い。
ここで、内輪部材49の円筒部51をハブ輪46に内嵌すると共に、嵌合部51bにマンドレル等の拡径治具を押し込んで嵌合部51bを拡径し、この嵌合部51bをハブ輪46の凹凸部50に食い込ませて加締め、所謂拡径加締によってハブ輪46と内輪部材49とが所望の軸受予圧が付与された状態で一体に塑性結合されている。これにより、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、ハブ輪46の強度・耐久性を向上させ、かつ長期間その予圧量を維持することができる。
そして、軸部20の雌ねじ20aに締結ボルト42が螺着され、ワッシャ53を介してこの締結ボルト42によって、外側継手部材14の肩部19と内輪部材49のインナー側端面の対向する両フェイススプライン19a、52が圧接支持され、複列の転がり軸受47と等速自在継手3とが着脱自在にユニット化されている。
ワッシャ53は断面略L字状に形成され、ハブ輪46のアウター側の端面に当接するフランジ部53aと、締結ボルト42に外挿される円筒状の案内部53bとを有している。これにより、ワッシャ53によって外側継手部材14と内方部材48のセンタリングが容易にでき、装置の分解・組立作業が簡素化されると共に、両フェイススプライン19a、52が周方向および軸方向のガタなく係合することができる。
そして、雄ねじ部43の側壁43aにスリット44が形成された締結ボルト42を採用することにより、締結ボルト42の緩みを長期間に亘って防止することができ、フェイススプライン19a、52の摩耗とガタを防止し、耐久性の向上を図った駆動車輪用軸受装置を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪と複列の転がり軸受とが加締部によってユニット化された第1世代乃至第3世代構造の軸受部と等速自在継手とがフェイススプラインを介して着脱自在に連結された駆動車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1の軸受部を示す縦断面図である。 図1の等速自在継手を示す縦断面図である。 図1の締結ボルト単体を示す正面図である。 本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 (a)は、図5の締結ボルト単体を示す正面図である。 (b)は、(a)の変形例を示す正面図である。 (c)は、他の変形例を示す正面図である。 本発明に係る駆動車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。 従来の駆動車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1、23、46・・・・・・・・・・ハブ輪
1a、5a・・・・・・・・・・・・内側転走面
1b、23b、46a・・・・・・・小径段部
2、24、47・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
3・・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
4・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
4a・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジのインナー側の基部
5、25・・・・・・・・・・・・・内輪
7・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
7a・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
7b・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
8、48・・・・・・・・・・・・・内方部材
9・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
10・・・・・・・・・・・・・・・保持器
11、26・・・・・・・・・・・・アウター側のシール
12・・・・・・・・・・・・・・・インナー側のシール
13、27・・・・・・・・・・・・加締部
13a、19a、27a、52・・・フェイススプライン
14・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
15・・・・・・・・・・・・・・・継手内輪
15a、18a・・・・・・・・・・トラック溝
16・・・・・・・・・・・・・・・ケージ
17・・・・・・・・・・・・・・・トルク伝達ボール
18・・・・・・・・・・・・・・・マウス部
19、23a・・・・・・・・・・・肩部
20・・・・・・・・・・・・・・・軸部
20a、45・・・・・・・・・・・雌ねじ
21、29、36、42・・・・・・締結ボルト
21a・・・・・・・・・・・・・・雄ねじ
22・・・・・・・・・・・・・・・ねじ止め剤
28・・・・・・・・・・・・・・・硬化層
30、53・・・・・・・・・・・・ワッシャ
31・・・・・・・・・・・・・・・頭部
32・・・・・・・・・・・・・・・ボルト軸部
33、37、43・・・・・・・・・雄ねじ部
33a・・・・・・・・・・・・・・主雄ねじ部
33b・・・・・・・・・・・・・・副雄ねじ部
34・・・・・・・・・・・・・・・環状溝部
35・・・・・・・・・・・・・・・凹所
37a・・・・・・・・・・・・・・先端部
37b・・・・・・・・・・・・・・側面
38・・・・・・・・・・・・・・・ねじ底面
39、44・・・・・・・・・・・・スリット
40・・・・・・・・・・・・・・・先端側圧接部
41・・・・・・・・・・・・・・・根元側圧接部
43a・・・・・・・・・・・・・・側壁
45a・・・・・・・・・・・・・・雌ねじの側壁
49・・・・・・・・・・・・・・・内輪部材
50・・・・・・・・・・・・・・・凹凸部
51・・・・・・・・・・・・・・・円筒部
51a・・・・・・・・・・・・・・インロウ部
51b・・・・・・・・・・・・・・嵌合部
53a・・・・・・・・・・・・・・フランジ部
53b・・・・・・・・・・・・・・案内部
61・・・・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
62・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
63・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
63a・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
63b・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
64・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
64a、65a・・・・・・・・・・内側転走面
64b・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
64c・・・・・・・・・・・・・・小径段部
65・・・・・・・・・・・・・・・内輪
66・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
67・・・・・・・・・・・・・・・保持器
68・・・・・・・・・・・・・・・ボール
69・・・・・・・・・・・・・・・加締部
69a、77a・・・・・・・・・・フェイススプライン
70、71・・・・・・・・・・・・シール
72・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
73・・・・・・・・・・・・・・・継手内輪
74・・・・・・・・・・・・・・・ケージ
75・・・・・・・・・・・・・・・トルク伝達ボール
76・・・・・・・・・・・・・・・マウス部
77・・・・・・・・・・・・・・・肩部
78・・・・・・・・・・・・・・・軸部
78a・・・・・・・・・・・・・・雌ねじ
79・・・・・・・・・・・・・・・締結ボルト

Claims (10)

  1. 複列の転がり軸受と等速自在継手が着脱自在にユニット化された駆動車輪用軸受装置であって、
    前記複列の転がり軸受が、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が前記ハブ輪に固定されると共に、
    前記等速自在継手が、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部と、この肩部から軸方向に延び、雌ねじが形成された円筒状の軸部とを一体に有する外側継手部材を備え、
    この外側継手部材の肩部と前記加締部の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接して前記軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって前記両フェイススプラインが圧接支持され、前記複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、
    前記締結ボルトの雄ねじ部に緩み止め手段が設けられていることを特徴とする駆動車輪用軸受装置。
  2. 前記加締部のフェイススプラインが、当該加締部と同時に塑性加工によって形成されている請求項1に記載の駆動車輪用軸受装置。
  3. 複列の転がり軸受と等速自在継手が着脱自在にユニット化された駆動車輪用軸受装置であって、
    前記複列の転がり軸受が、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周に熱処理によって硬化処理された凹凸部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延び、前記ハブ輪の小径段部に内嵌されるインロウ部、およびこのインロウ部の端部に形成され、前記ハブ輪の凹凸部に対向する嵌合部からなる円筒部とが一体に形成された内輪部材からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記嵌合部を拡径して前記凹凸部に食い込ませて加締め、前記ハブ輪と内輪部材とが一体に塑性結合されると共に、
    前記等速自在継手が、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部と、この肩部から軸方向に延び、雌ねじが形成された円筒状の軸部とを一体に有する外側継手部材を備え、この外側継手部材の肩部と前記内輪部材の端面にそれぞれフェイススプラインが形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接して前記軸部の雌ねじに螺着された締結ボルトによって前記両フェイススプラインが圧接支持され、前記複列の転がり軸受と等速自在継手とがトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、
    前記締結ボルトの雄ねじ部に緩み止め手段が設けられていることを特徴とする駆動車輪用軸受装置。
  4. 前記締結ボルトの雄ねじ部の表面に予めねじ止め剤が塗布されている請求項1乃至3いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  5. 前記締結ボルトの雄ねじ部が、主雄ねじ部と、この主雄ねじ部の谷径よりも深い環状に形成された環状溝部と、この環状溝部を介して先端部に形成された副雄ねじ部とからなると共に、先端部の中心部に端面から前記環状溝部の全周に亙って凹所が形成され、前記主雄ねじ部と副雄ねじ部の位相が所定量変位して形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  6. 前記締結ボルトの雄ねじ部が、外周面が軸心と平行に形成された先端部と、この先端部からねじ底面に向けて傾斜した側面とからなり、前記先端部に径方向に延びるスリットが形成され、前記先端部の軸心方向両側に先端側圧接部が形成されると共に、前記側面にそれぞれ軸心方向外方に向けて突出する根元側圧接部が形成され、この根元側圧接部と前記先端側圧接部との間の側面が凹面に形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  7. 前記締結ボルトの雄ねじ部の側壁に径方向に延びるスリットが形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  8. 前記締結ボルトが鋼製で、強度区分が10.9以下に設定されている請求項1乃至7いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  9. 前記締結ボルトがオーステナイト系ステンレス鋼製である請求項1乃至7いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  10. 前記締結ボルトがワッシャを介して前記軸部の雌ねじに螺着されると共に、当該ワッシャが断面略L字状に形成され、前記ハブ輪のアウター側の端面に当接するフランジ部と、前記締結ボルトに外挿されて案内される円筒部とを有している請求項1乃至9いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
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