JP2005337311A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ハブボルトの固定力を増大かつ安定化させて信頼性を高めた車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】
ハブ輪4の一端部に車輪取付フランジ6を一体に有し、この車輪取付フランジ6の円周等配に穿設されたボルト挿通孔6aの周辺を避けて該ボルト挿通孔6a間に、このボルト挿通孔6aのピッチ円直径より内径側まで切欠きが形成されると共に、首部にセレーション7aが形成されたハブボルト7がボルト挿通孔6aに圧入された車輪用軸受装置において、ハブボルト7の表面硬さが少なくとも35HRCに設定されると共に、ハブボルト7とボルト挿通孔6aの内周面との硬度差が12HRC以上に設定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承する車輪用軸受装置、詳しくは、車輪取付フランジに植設されるハブボルトの固定力を高めた車輪用軸受装置に関するものである。
近年、省資源あるいは公害等の面から燃費向上に対する要求は厳しいものがある。自動車部品において、中でも車輪軸受装置の軽量化はこうした要求に応える要因として注目され、強く望まれて久しい。特に、自動車等の車両の中でも軽四輪あるいはスモールカーをはじめとした軽車両においては、低コスト化は言うまでもなく、この軽量化に対する要求は益々増大してきている。従来から軽量化を図った車輪用軸受装置に関する提案は種々のものがあるが、それと共に車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置においては、この軽量化と一面では相反するNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)を抑制させることも重要な要因となっている。
このNVHの中でも特に、車両の低速走行時にブレーキを作動させた時に発生する低周波の不快な騒音、所謂ブレーキジャダーに関しては、未だその明確な原因が究明されていないが、一つの要因として、ホイールハブおよびブレーキロータの固定力不足が指摘されている。これらのホイールハブおよびブレーキロータは、ハブ輪の車輪取付フランジに植設されたハブボルトによって固定されているが、この固定力が弱いと低速走行時の比較的弱いブレーキ操作によってビビリ振動が発生し、この振動に誘引されてブレーキジャダーが発生するものと考えられている。
そこで、このハブボルトの固定力を増大させるために、図5に示すように、ハブボルト51の首部外周面にセレーション52が形成されると共に、車輪取付フランジ53のボルト挿通孔54の内周面にも前記セレーション52に対応するセレーション55が形成され、ハブボルト51をこのボルト挿通孔54に嵌着させたものである。
ここで、56はホイールハブ、57はブレーキロータ、58は駆動車軸、59は等速自在継手、60は車輪用軸受装置である。この車輪用軸受装置60は、外周に車体取付フランジ61を一体に有する外方部材62と、この外方部材62に複列の転動体(ボール)63を介して内挿された内方部材64とからなる。また、内方部材64は、一端部に車輪取付フランジ53を一体に有するハブ輪65と、このハブ輪65に圧入された内輪66とからなる。
ところが、この種のハブボルト51の固定方法は、ハブボルト51のセレーション52をボルト挿通孔54のセレーション55に係合させると共に、歯先の一部をボルト挿通孔54の内周面に食い込ませてボルト抜け力とボルトスリップトルクを確保するものであるため、各セレーション52、55の寸法精度が重要な要因となる。この寸法精度、例えば、セレーション52、55にピッチ誤差があると、反って固定力が減少してしまう問題があった。
こうした問題を解決するために、本出願人は、図6に示すようなハブボルトの固定方法を提案している。すなわち、ハブボルト67の頭部外周面に一つの平坦面68を形成して異形頭部とする共に、車輪取付フランジ69のボルト挿通孔70の縁部近傍に、この平坦部68に係合してハブボルト67の回転を拘束する凸部71を形成したものである。
これにより、ハブボルト67の固定力は増大し、従来のように車輪取付フランジ53のボルト挿通孔54の内周面を塑性変形させてハブボルト51の結合力を高めたものと比較して車輪取付フランジ69の歪みもなく、ブレーキジャダーの発生を抑制することができる。
特開2001−191715号公報
しかしながら、このような従来の車輪用軸受装置において、ハブボルト67の平坦面68と凸部71との位相を合わせてハブボルト67を車輪取付フランジ69のボルト挿通孔70に嵌挿する必要があり、組立作業が煩雑になるばかりでなく、自動化の妨げとなって量産に不向きである。さらに、平坦面68と凸部71間にすきまが生じるため、この凸部71を塑性変形させてすきまを殺すと言った手段が余儀なくされていた。
また、最近では軽量化を狙って車輪取付フランジのスリム化が進み、例え1gの除肉でさえも要求される市場となっている。こうした市場の要求を満たすためには、この凸部71は、明らかに軽量化を著しく阻害する要因となる。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、ハブボルトの固定力を増大かつ安定化させて信頼性を高めた車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材および前記外方部材のそれぞれの転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記内方部材または外方部材のいずれか一方に車輪取付フランジが一体に設けられると共に、この車輪取付フランジにボルト挿通孔が穿設され、首部にセレーションが形成されたハブボルトがこのボルト挿通孔に圧入された車輪用軸受装置において、前記ハブボルトとボルト挿通孔の内周面との硬度差が12HRC以上に設定されている構成を採用した。
このように、ハブボルトと、このハブボルトが圧入されるボルト挿通孔の内周面との硬度差が12HRC以上に設定されているので、ボルト挿通孔の内周面が塑性変形してハブボルトのセレーションがボルト挿通孔に充分食い込み、組立作業性を阻害することなくハブボルトの固定力を増大かつ安定化させることができる。したがって、信頼性を高め、NVHを抑制させた車輪用軸受装置を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明は、前記ボルト挿通孔の内周面の表面硬さが23HRC以下に設定されているので、ハブボルトの表面硬さが少なくとも35HRCを確保することができ、機械的強度を低下させることなく固定力を増大かつ安定化させることができる。
また、請求項3に記載の発明は、前記車輪取付フランジの表面硬さが18〜23HRCに設定されているので、車輪取付フランジの機械的強度を維持し、曲げモーメントに対して強度・耐久性を確保することができる。
また、請求項4に記載の発明は、前記車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪とからなる内方部材と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記車輪取付フランジの円周に穿設されたボルト挿通孔の周辺を避けて該ボルト挿通孔間に、このボルト挿通孔のピッチ円直径より内径側まで切欠きが形成されているので、ハブ輪の剛性を損なうことなく一段と除肉され、軽量化を達成することができると共に、鍛造後の冷却速度が速くなってその表面が一層硬化されても、ハブボルトの固定力を増大かつ安定化させることができる。また、外方部材をナックルに締結する際に、この車輪取付フランジに邪魔されることなく、工具にて容易にナックルボルトを締結することができ、組立作業を簡便化することができる。
好ましくは、請求項5に記載の発明のように、前記車輪取付フランジは、前記ハブボルトの挿通孔の近傍を除く部分を切欠いて、当該ボルト挿通孔の形成部分と略同じ幅でもって、環状の基部から放射状に突出するように形成されていると共に、前記車輪取付フランジにおけるインボード側の側面が、その基部に向って漸次肉厚になるようにリブが形成されていれば、ハブ輪の剛性を損なうことなく一層の軽量化を達成することができる。
また、請求項6に記載の発明は、前記外方部材は、外周に突出した環状の車体取付フランジを一体に有し、この車体取付フランジから円周方向に分割された複数の部分フランジが形成され、これら部分フランジに、懸架装置を構成するナックルにそれぞれ固定されるボルト挿通孔が穿設されると共に、当該部分フランジが、その外周部のうち前記ボルト挿通孔の近傍を除く部分を切欠いて、各ボルト挿通孔の形成部分だけが外径側に放射状に突出するように形成されているので、外方部材の剛性を損なうことなく軽量化を達成することができ、ハブ輪の軽量化と相俟って装置の軽量化を達成することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材および前記外方部材のそれぞれの転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記内方部材または外方部材のいずれか一方に車輪取付フランジが一体に設けられると共に、この車輪取付フランジにボルト挿通孔が穿設され、首部にセレーションが形成されたハブボルトがこのボルト挿通孔に圧入された車輪用軸受装置において、前記ハブボルトとボルト挿通孔の内周面との硬度差が12HRC以上に設定されているので、ボルト挿通孔の内周面が塑性変形してハブボルトのセレーションがボルト挿通孔に充分食い込み、組立作業性を阻害することなくハブボルトの固定力を増大かつ安定化させることができる。したがって、信頼性を高め、NVHを抑制させた車輪用軸受装置を提供することができる。
内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪とからなる内方部材と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記車輪取付フランジに穿設されたボルト挿通孔の周辺を避けて該ボルト挿通孔間に、このボルト挿通孔のピッチ円直径より内径側まで切欠きが形成されると共に、首部にセレーションが形成されたハブボルトが前記ボルト挿通孔に圧入された車輪用軸受装置において、前記ハブボルトの表面硬さが少なくとも35HRCに設定されると共に、当該ハブボルトとボルト挿通孔の内周面との硬度差が12HRC以上に設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
この車輪用軸受装置は駆動輪側のものであって、内方部材1と外方部材2、これら内方部材1と外方部材2間に収容された複列の転動体(ボール)3、3とを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に外嵌された別体の内輪5とからなる。ハブ輪4は、アウトボード側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、この車輪取付フランジ6の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト7が植設されている。また、ハブ輪4の外周には内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる小径段部4bが形成されている。そして、外周に内側転走面5aが形成された内輪5がこの小径段部4bに圧入され、さらに、小径段部4bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部4cにより、ハブ輪4に対して内輪5が軸方向へ抜けるのを防止している。本実施形態では、このようなセルフリテイン構造を採用することにより、従来のようにナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、車両への組込性を簡便にすることができると共に、かつ長期間その予圧量を維持することができる。
外方部材2は、外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ2bを一体に有し、内周には内方部材1の複列の内側転走面4a、5aに対向する複列の外側転走面2a、2aが形成されている。そして、それぞれの転走面4a、2aと5a、2a間に複列の転動体3、3が収容され、保持器8、8によりこれら複列の転動体3、3が転動自在に保持されている。また、外方部材2の端部にはシール9、9が装着され、軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩を防止すると共に、外部からの雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ここでは、ハブ輪4の外周に直接内側転走面4aが形成された第3世代と呼称される車輪用軸受装置を例示したが、本発明に係る車輪用軸受装置はこうした構造に限定されず、例えば、図示はしないがハブ輪の小径段部に一対の内輪が圧入された、第1世代あるいは第2世代構造であっても良い。なお、転動体3、3をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。
ハブ輪4は、S53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中炭素鋼で形成され、アウトボード側の内側転走面4aをはじめ、アウトボード側のシール9が摺接するシールランド部、および小径段部4bに亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部4cは、鍛造後の素材表面硬さ25HRC以下の未焼入れ部としている。これにより、ハブ輪4の剛性が向上すると共に、内輪5との嵌合面のフレッティング摩耗を防止することができ、ハブ輪4の耐久性が向上する。また、加締部4cを塑性変形させる時の加工性が向上すると共に、加工時におけるクラック等の発生を防止してその品質の信頼性が向上する。また、内輪5は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。
一方、外方部材2は、S53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中炭素鋼で形成され、複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、ハブボルト7はクロムモリブデン鋼(JIS規格のSCM435系等)からなり、その首部にはセレーション7aが形成されている。そして、ハブボルト7は熱処理で表面が硬化され、その表面硬さは、機械的強度の面から少なくとも35HRCに設定されている。一方、ハブ輪4の車輪取付フランジ6は、鍛造後にその円周等配位置にハブボルト7が圧入される複数のボルト挿通孔6aが穿設されている。本出願人は、このボルト挿通孔6aの内周面と、このボルト挿通孔6aに圧入されるハブボルト7のセレーション7aとの硬度差がハブボルト7の固定力に関係があることに着目した。
ハブボルト7とボルト挿通孔6aの内周面との硬度差が小さいと、ハブボルト7を圧入した際に、ボルト挿通孔6aの内周面の塑性変形が少なくなり、セレーション7aが食い込む量が不足するだけでなく、逆にセレーション7aがボルト挿通孔6aの内周面によって削り取られ所望のスリップトルクが得られない。さらに、ハブボルト7の圧入力が過大になり、組立作業性が悪くなると共に、圧入後に車輪取付フランジ6が塑性変形して歪みが発生し、フランジ側面の振れ精度が劣化することが判った。
そこで本出願人は、車輪取付フランジにおいて種々の硬さのサンプルを製作し、ハブボルト7とボルト挿通孔6aの内周面との硬度差とハブボルト7のスリップトルクとの関係を検証した。その結果を図2に示す。ここで、ハブボルト7のスリップトルクの基準値を、この種のボルトの降伏締付トルク122Nmと設定した場合、図2から解るように、ハブボルト7とボルト挿通孔6aの内周面との硬度差が12HRC以上であれば、所望の固定力を確保することができる。すなわち、本実施形態では、車輪取付フランジ6におけるボルト挿通孔6aの内周面の表面硬さが23HRC以下に設定されている。
ここで、車輪取付フランジ6の表面硬さが低くなり過ぎると、車輪取付フランジ6の機械的強度が低下し、今度は曲げモーメントに対して強度・耐久性が不足して好ましくない。一方、ハブ輪4は、鍛造後に車輪取付フランジ6等が切削加工されて所望の形状に形成されるが、除肉されスリム化されたハブ輪であればあるほど鍛造後の冷却速度が速くなり、その結果表面硬さが上昇する。この表面硬さの上昇および硬さバラツキを抑制するために制御冷却を実施するかあるいは鍛造後に調質処理を施すことにより、車輪取付フランジ6の表面硬さが18〜23HRCに設定されるのが好ましい。
このように、本実施形態では、ハブボルト7とボルト挿通孔6aの内周面との硬度差が12HRC以上に設定されているので、ボルト挿通孔6aの内周面が塑性変形してハブボルト7のセレーション7aがボルト挿通孔6aに充分食い込み、組立作業性を阻害することなくハブボルト7の固定力を増大かつ安定化させることができる。したがって、信頼性を高め、NVHを抑制させた車輪用軸受装置を提供することができる。
図3は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図、図4は、図3の側面図である。この実施形態はハブ輪と外方部材が除肉されたもので、その他前述した実施形態と同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は、従動輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置であって、内方部材10と外方部材11、および両部材10、11間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)3、3とを備えている。ここで、内方部材10は、ハブ輪12と、このハブ輪12に圧入された内輪5とを指す。
ハブ輪12は、外周のアウトボード側の端部に円周方向複数(4つ)に分割された車輪取付フランジ13を一体に有し、この車輪取付フランジ13の円周等配位置には車輪を締結するためのハブボルト7が植設されている。車輪取付フランジ13は、ハブボルト挿通孔6aの近傍を除く部分を切欠いて、各ボルト挿通孔6aの形成部分と略同じ幅でもって、環状の基部、すなわち、後述するブレーキパイロット部16から放射状に突出するように形成されている。さらに、車輪取付フランジ13のインボード側の側面には、その基部に向って漸次肉厚になるようにリブ13aが形成されている。これにより、ハブ輪12の剛性を損なうことなく軽量化を達成することができる。
なお、本実施形態では、車輪取付フランジ13が、ボルト挿通孔6aの近傍を除く部分を切欠いて、各ボルト挿通孔6aの形成部分と略同じ幅でもって、その環状の基部から放射状に突出するように形成されたものを例示したが、これに限らず、図示はしないが、ボルト挿通孔の周辺を避けてボルト挿通孔間に、このボルト挿通孔のピッチ円直径より内径側まで深くR形状の切欠きが形成された車輪取付フランジのようなものであっても良い。
また、ハブ輪12における車輪取付フランジ13のインボード側の外周には内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる円筒状の小径段部4bが形成され、この小径段部4bに内輪5が所定のシメシロを介して圧入されている。そして、小径段部4bの端部を径方向外方に塑性変形させて加締部4cが形成されている。
外方部材11は、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に取り付けられる車体取付フランジ14を一体に有し、この車体取付フランジ14の外周部に複数のボルト挿通孔15が穿設されている。この車体取付フランジ14は、その外周部のうちボルト挿通孔15の近傍を除く部分を切欠いて、各ボルト挿通孔15の形成部分だけが外径側に放射状に突出するように形成されている。すなわち、車体取付フランジ14は、円周方向に離れた複数の部分フランジ14aに分割されている。そして、ボルト挿通孔15に貫通するナックルボルト(図示せず)によりナックルに固定される。さらに、外方部材11のインボード側の端部には、前記車体取付フランジ14から軸方向に延びる円筒状のナックルパイロット部14bが形成され、このナックルパイロット部14bの外径面にナックルが嵌合される。
外方部材11のアウトボード側の端部にはシール9が装着され、外方部材11と内方部材10との環状空間を密封している。一方、外方部材11のインボード側の端部には、カップ状のシールキャップ(図示せず)が装着され、外方部材11の開口部を閉塞している。これらシール9およびシールキャップにより、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
このように、外方部材11は、外周に車体取付フランジ14を一体に有し、この車体取付フランジ14から放射状に延びる複数の部分フランジ14aが形成されているので、外方部材11の剛性を損なうことなく軽量化を達成することができる。なお、前記ナックルパイロット部14bが、その円周方向の複数箇所に切欠きが設けられ、断続して突片状に形成されていても良い。これにより、外方部材11の軽量化を一層図ることができる。
また、本実施形態では、ハブ輪12の車輪取付フランジ13が、ボルト挿通孔6aの近傍を除く部分を切欠いて、各ボルト挿通孔6aの形成部分だけが環状の基部から外径側に略同じ幅でもって突出するように形成されているので、外方部材11をナックルに締結する際に、この車輪取付フランジ13に邪魔されることなく、工具にて容易にナックルボルトを締結することができ、組立作業を簡便化することができる。
ハブ輪12は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、車輪取付フランジ13のインボード側の基部から内側転走面4aおよび小径段部4bに亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。また、外方部材11は、ハブ輪12と同様、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、複列の外側転走面2a、2aに高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
本実施形態では、図3に示すように、ハブ輪12の車輪取付フランジ13の基部にアウトボード側に延びる円筒状のブレーキパイロット部16が形成され、ブレーキロータ17の内径面を案内している。また、このブレーキパイロット部16からさらにアウトボード側に延びるホイールパイロット部18が形成されている。このホイールパイロット部18は、ブレーキロータ17に重ねて装着されるホイールハブ19の内径面を案内するもので、前記ブレーキパイロット部16よりも僅かに小径に形成されている。そして、その円周方向の複数箇所に切欠きが設けられ、断続して突片状に形成されている。ここでは、この断続したホイールパイロット部18は、複数に分割された車輪取付フランジ13間に形成されている。これにより、ハブ輪12の剛性を低下させることなく軽量化を図ることができる。
本実施形態では、ハブ輪12は前述した実施形態よりも一段と除肉され、その車輪取付フランジ13が複数に分割されると共に、その肉厚自体も薄く形成されているので、鍛造後の冷却速度が速くなって表面が一層硬化される恐れがある。しかしながら、ハブボルト7とボルト挿通孔6aの内周面との硬度差が12HRC以上に設定されているので、装置の軽量・コンパクト化を図りつつ、ハブボルト7の固定力を増大かつ安定化させ、信頼性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、駆動輪用、従動輪用、あるいは内輪回転、外輪回転タイプのあらゆる車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 ハブボルトとボルト挿通孔の内周面との硬度差とハブボルトのスリップトルクとの関係を示すグラフである。 本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 図3の側面図である。 (a)は、従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 (b)は、同上ハブボルトとボルト挿通孔を示す説明図である。 (a)は、従来の他の車輪用軸受装置における要部断面斜視図である。 (b)は、同上ハブボルトの頭部側正面図である。
符号の説明
1、10・・・・・・・・・・・・・・内方部材
2、11・・・・・・・・・・・・・・外方部材
2a・・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
2b、14・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
3・・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
4、12・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
4a、5a・・・・・・・・・・・・・内側転走面
4b・・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
4c・・・・・・・・・・・・・・・・加締部
5・・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
6、13・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
6a、15・・・・・・・・・・・・・ボルト挿通孔
7・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
7a・・・・・・・・・・・・・・・・セレーション
8・・・・・・・・・・・・・・・・・保持器
9・・・・・・・・・・・・・・・・・シール
13a・・・・・・・・・・・・・・・リブ
14a・・・・・・・・・・・・・・・部分フランジ
14b・・・・・・・・・・・・・・・ナックルパイロット部
16・・・・・・・・・・・・・・・・ブレーキパイロット部
17・・・・・・・・・・・・・・・・ブレーキロータ
18・・・・・・・・・・・・・・・・ホイールパイロット部
19・・・・・・・・・・・・・・・・ホイールハブ
51、67・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
52、55・・・・・・・・・・・・・セレーション
53・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
54、70・・・・・・・・・・・・・ボルト挿通孔
56・・・・・・・・・・・・・・・・ホイールハブ
57・・・・・・・・・・・・・・・・ブレーキロータ
58・・・・・・・・・・・・・・・・駆動車軸
59・・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
60・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
61・・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
62・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
63・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
64・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
65・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
66・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
68・・・・・・・・・・・・・・・・平坦面
69・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
71・・・・・・・・・・・・・・・・凸部

Claims (6)

  1. 内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材および前記外方部材のそれぞれの転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記内方部材または外方部材のいずれか一方に車輪取付フランジが一体に設けられると共に、この車輪取付フランジにボルト挿通孔が穿設され、首部にセレーションが形成されたハブボルトがこのボルト挿通孔に圧入された車輪用軸受装置において、
    前記ハブボルトとボルト挿通孔の内周面との硬度差が12HRC以上に設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記ボルト挿通孔の内周面の表面硬さが23HRC以下に設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記車輪取付フランジの表面硬さが18〜23HRCに設定されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された少なくとも一つの内輪とからなる内方部材と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記車輪取付フランジの円周に穿設されたボルト挿通孔の周辺を避けて該ボルト挿通孔間に、このボルト挿通孔のピッチ円直径より内径側まで切欠きが形成されている請求項1乃至3にいずれか記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記車輪取付フランジは、前記ハブボルトの挿通孔の近傍を除く部分を切欠いて、当該ボルト挿通孔の形成部分と略同じ幅でもって、環状の基部から放射状に突出するように形成されていると共に、前記車輪取付フランジにおけるインボード側の側面が、その基部に向って漸次肉厚になるようにリブが形成されている請求項4に記載の車輪用軸受装置。
  6. 前記外方部材は、外周に突出した環状の車体取付フランジを一体に有し、この車体取付フランジから円周方向に分割された複数の部分フランジが形成され、これら部分フランジに、懸架装置を構成するナックルにそれぞれ固定されるボルト挿通孔が穿設されると共に、当該部分フランジが、その外周部のうち前記ボルト挿通孔の近傍を除く部分を切欠いて、各ボルト挿通孔の形成部分だけが外径側に放射状に突出するように形成されている請求項1乃至5いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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WO2012128278A1 (ja) * 2011-03-22 2012-09-27 Ntn株式会社 車輪用軸受装置およびその製造方法
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