JP4779953B2 - 軸受ユニット製造方法及び軸受ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、加締め用治具の延命化を図ることが可能な軸受ユニット製造方法及びこの製造方法により製造された軸受ユニットに関する。
従来から、自動車の車輪(例えば、ディスクホイール)を車体(例えば、懸架装置)に対して回転自在に支持するための各種の軸受ユニットが知られている。例えば図2(a)に示された軸受ユニットは、車体側に固定されて常時非回転状態に維持される静止輪(例えば、外輪)2と、外輪2の内側に対向して設けられ且つ車輪側に接続されて車輪と共に回転する回転輪(例えば、内輪)4と、外輪2と内輪4との間に複列(例えば2列)で回転可能に組み込まれた複数の転動体6,8とを備えている。
この場合、外輪2は中空円筒状を成しており、内輪4の外周を覆うように配置されており、外輪2と内輪4との間には、軸受ユニット内部を密封するためのシール部材(車輪側のリップシール10a、車体側のパックシール10b)が設けられている。なお、転動体6,8として図面では、玉を例示しているが、軸受ユニットの構成や種類に応じて、コロが適用される場合もある。
外輪(静止輪)2には、その外周面から外方に向って突出した固定フランジ2aが一体成形されており、固定フランジ2aの固定孔2bに固定用ボルト(図示しない)を挿入し、これを車体側に締結することで、外輪2を図示しない懸架装置(ナックル)に固定することができる。また、内輪(回転輪)4には、例えば自動車のディスクホイール(図示しない)を支持しつつ共に回転する略円筒形状のハブ12が設けられており、ハブ12には、ディスクホイールが固定されるハブフランジ12aが突設されている。
ハブフランジ12aは、外輪(静止輪)2を越えて外方(ハブ12の半径方向外側)に向って延出しており、その延出縁付近には、周方向に沿って所定間隔で配置された複数のハブボルト14が設けられている。この場合、複数のハブボルト14をディスクホイールに形成されたボルト孔(図示しない)に差し込んでハブナット(図示しない)で締付けることにより、当該ディスクホイールをハブフランジ12aに位置決め固定することができる。
また、内輪4(ハブ12)には、軸方向端部側(例えば、車体側)に環状の内輪構成体16(ハブ12と共に回転輪4を構成する部材)が外嵌(嵌合)されるようになっている。この場合、例えば外輪2と内輪4との間に複数の転動体6,8を介挿した状態(具体的には、保持器18で保持した状態)で、内輪構成体16をハブ12に形成された段部12bまで外嵌(嵌合)した後、内輪4(ハブ12)の軸方向端部(車体側端部)の加締め領域12cを塑性変形させて、当該加締め領域12cを内輪構成体16の周端面16sに沿って加締める(密着させる)ことで、当該内輪構成体16を内輪4(ハブ12)に固定することができる。
このとき、軸受ユニットには所定の予圧が付与された状態となり、この状態において、各転動体6,8は、互いに所定の接触角を成して外輪2と内輪4の双方の軌道面2s,4sにそれぞれ接触して回転可能に組み込まれる。この場合、2つの接触点を結んだ作用線(図示しない)は、各軌道面2s,4sに直交し且つ各転動体6,8の中心を通り、軸受ユニットの中心線上の1点(作用点)で交わる。これにより背面組合せ形(DB)軸受が構成される。
なお、このような構成において、自動車走行中に車輪に作用した力は、全てディスクホイールから軸受ユニットを通じて懸架装置に伝達されることになり、その際、軸受ユニットには、各種の荷重(ラジアル荷重、アキシアル荷重、モーメント荷重など)が作用する。しかし、軸受ユニットは、上述したような背面組合せ形(DB)軸受となっているため、各種の荷重に対して高い剛性が維持される。
また、図1には、上述したような軸受ユニットを製造するための製造装置(加締め装置)の構成例が示されている。かかる加締め装置において、軸受ユニットは、装置台20にパイロット部12d(ブレーキロータが嵌合される部位)を向けてセットされた状態で、加締め用治具(例えば、加締め金型22)により内輪4の軸方向端部(車体側端部)4tの加締め領域12cに対する加締め処理が行われる。
加締め処理では、内輪構成体16を内輪4(ハブ12)の軸方向端部側(車体側端部側)から嵌合させた後、加締め金型22の押圧力作用面22sを内輪4の車体側端部4tに押し当てて押圧力を作用させ、当該車体側端部4tの加締め領域12cを内輪構成体16の周端面16sに沿って塑性変形させて加締めることで、内輪構成体16を内輪4(ハブ12)に固定することができる。
ところで、従来の加締め処理の開始に際し、内輪4(ハブ12)の車体側端部4tは、例えば図2(b)に示すように面取りが施されていないか(特許文献1参照)、或いは、例えば図2(c)に示すようにC面取りが施されている(特許文献2参照)。この場合、車体側端部4tは、その表面に角張ったエッジ4eが外向に突出する輪郭形状を成している。このため、押圧力作用面22sを車体側端部4tに押し当てて押圧力を作用させると、車体側端部4tのエッジ4eが押圧力作用面22sに点接触するか、或いは、極細の線接触することになる。
しかしながら、このような接触状態のまま押圧力作用面22sを車体側端部4tに押し当てて押圧力を作用させると、車体側端部4tからの反力が点状或いは極細線状に集中して押圧力作用面22sに働くことになる。この場合、集中的に働く反力の大きさによっては、押圧力作用面22sが早期に変形したり或いは損傷してしまう場合がある。そうなると、車体側端部4tの加締め領域12cを安定して塑性変形させることが困難になり、当該加締め領域12cを内輪構成体16の周端面16sに沿って正確に加締めることができなくなってしまう場合がある。この結果、内輪構成体16を内輪4(ハブ12)に確実に且つ堅牢に固定することができなくなってしまう虞がある。
そこで、加締め処理に際し加締め用治具(加締め金型22)の押圧力作用面22sを内輪4の車体側端部4tに押し当てて押圧力を作用させた際に(加締め処理に際し)、当該車体側端部4tから押圧力作用面22sに働く反力を分散させることで、加締め用治具の押圧力作用面を長期に亘って保護し、これにより加締め用治具の延命化を図ることができる技術の開発が望まれているが、現在そのような技術は知られていない。
特開2000−87976号公報 特開2000−87980号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、内輪の軸方向端部(例えば、車体側端部)に対する加締め処理に際し、加締め用治具の押圧力作用面に働く反力を分散させることで、当該押圧力作用面を長期に亘って保護して加締め用治具の延命化を図ることが可能な軸受ユニット製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、相対回転可能に対向配置された外輪及び内輪と、内輪に固定可能な内輪構成体と、内輪構成体を内輪に固定することで所定の予圧が付与された状態で外内輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体とを備え、外輪及び内輪のいずれか一方が車体側に固定されて常時非回転状態に維持され、他方が車輪側に接続されて車輪と共に回転する軸受ユニットの製造方法であって、外内輪間に複数の転動体を介挿した状態で、内輪構成体を内輪の軸方向端部側から嵌合させた後、加締め用治具の押圧力作用面を内輪の軸方向端部に押し当てて押圧力を作用させ、当該軸方向端部の加締め領域を内輪構成体の周端面に沿って塑性変形させて加締めることで、内輪構成体を内輪に固定する加締め工程を有しており、当該加締め工程の開始に際し、内輪の軸方向端部には、少なくとも押圧力作用面に押し当てられる部位に、所定の曲率で凸状に連続した曲面形状を成す面取り部が予め形成されており、面取り部は、軸方向端部の端面と当該端面の内周に沿って延出した側周面との間に連続して形成されており、少なくとも端面に連続する部分及び側周面に連続する部分が所定の曲率の凸状の曲面形状を成して形成されていると共に、面取り部は、その軸方向に沿った寸法をα、当該軸方向に直交した径方向に沿った寸法をβとすると、α>βなる関係を満足するように形成され、かつ、端面に連続する部分及び側周面に連続する部分の双方に連続した円錐状平面の傾斜角が、45度以上で且つ90度未満の範囲内に設定されており、加締め用治具の押圧力作用面を内輪の軸方向端部に押し当てて押圧力を作用させる際において、面取り部と押圧力作用面との交角は、軸方向端部の端面と押圧力作用面との交角よりも小さくなっている。
本発明の軸受ユニット製造方法によれば、内輪の軸方向端部(例えば、車体側端部)の少なくとも押圧力作用面に押し当てられる部位に所定の曲率で凸状に連続した曲面形状を成す面取り部を予め形成したことにより、内輪の軸方向端部に対する加締め処理に際し、加締め用治具の押圧力作用面に働く反力を分散させることができ、その結果、当該押圧力作用面を長期に亘って保護して加締め用治具の延命化を図ることができる。また、面取り部の軸方向に沿った寸法αを当該軸方向に直交した径方向に沿った寸法βよりも大きく形成したことで、内輪の軸方向端部に対する加締め処理をスムーズに行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る軸受ユニット製造方法について、図1を参照して説明する。なお、本実施の形態では、上述した図2(a)の軸受ユニットを想定し、その製造装置(加締め装置)の構成としては、上述した図1(a)を想定する。この場合、上述した軸受ユニット及び製造装置(加締め装置)と同一の構成には、図面上で同一符号を付してその説明は省略すると共に、以下の説明では、本実施の形態の特徴部分の説明にとどめる。
本実施の形態の軸受ユニット製造方法において、加締め処理の開始に際し、内輪4の軸方向端部(車体側端部)4tには、少なくとも加締め用治具(加締め金型22)の押圧力作用面22sに押し当てられる部位に、所定の曲率で凸状に連続した曲面形状を成す面取り部4Rが予め形成されている。ここで、例えば図1(b)に示された面取り部4Rは、軸方向端部(車体側端部)4tの環状の端面4mと当該端面4mの内周に沿って車輪側に向けて延出した側周面Sinとの間に、同一の曲率で凸状に連続した1つの曲面Rsで形成されている。
この場合、曲面Rsの曲率は、加締め金型22の押圧力作用面22sを車体側端部4tに押し当てて押圧力を作用させた際に、当該押圧力作用面22sと曲面Rsとの接触状態が点接触或いは極細の線接触とならないような大きさに設定することが好ましい。なお、その際における曲面Rsの曲率は、例えば加締め金型22の押圧力作用面22sの形状や大きさ、内輪4の軸方向端部(車体側端部)4tの形状や大きさなどに応じて任意に設定されるため、ここでは曲面Rsの曲率について特に数値限定はしない。
以上、本実施の形態によれば、内輪4の軸方向端部(車体側端部)4tの少なくとも押圧力作用面22sに押し当てられる部位に、同一の曲率で凸状に連続した1つの曲面Rsを成す面取り部4Rを予め形成したことにより、内輪4の車体側端部4tに対する加締め処理に際し、面取り部4Rから加締め用治具(加締め金型22)の押圧力作用面22sに働く反力を分散させることができる。即ち、当該押圧力作用面22sと曲面Rsとの接触状態は、比較的太い線接触或いは面接触となるため、局部的に反力が集中することは無い。
この場合、押圧力作用面22sが早期に変形したり或いは損傷してしまうといった事態を回避することができるため、押圧力作用面22sを長期に亘って保護して加締め用治具の延命化を図ることができる。これにより、加締め領域12cを内輪構成体16の周端面16sに沿って正確に加締めることができ、その結果、内輪構成体16を内輪4(ハブ12)に確実に且つ堅牢に固定することができる。
なお、上述した実施の形態では、面取り部4Rを同一の曲率で凸状に連続した1つの曲面Rsで形成した例を示したが、これに限定されることは無く、例えば図1(c)に示す面取り部4Rとして、少なくとも端面4mに連続する境界部分P1及び側周面Sinに連続する境界部分P2のそれぞれを所定の曲率で凸状に連続する曲面形状とした面取り部4Rを形成しても良い。この場合、双方の境界部分P1,P2に連続した面取り部4Rの形状としては、例えば傾斜角45度で斜めストレートに切り欠いた円錐状平面Fsとしても良いし、所定の曲率で凸状に連続した曲面としても良い。なお、図1(c)には円錐状平面Fsが例示されている。
かかる変形例(図1(c))の面取り部4Rを予め形成することで、上述した実施の形態と同様に、内輪4の車体側端部4tに対する加締め処理に際し、面取り部4Rから加締め用治具(加締め金型22)の押圧力作用面22sに働く反力を分散させることができるため、押圧力作用面22sを長期に亘って保護して加締め用治具の延命化を図ることができる。この場合、双方の境界部分P1,P2の曲率は互いに同一でも良いし、相違させても良い。なお、他の効果は上述した実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
また、上述した実施の形態(図1(b))及び変形例(図1(c))では、少なくとも押圧力作用面22sに押し当てられる部位(端面4mと当該端面4mの内周に沿って車輪側に向けて延出した側周面Sinとの間)に面取り部4Rを予め形成した構成例を示したが、これに加えて、端面4mの外周に沿って車輪側に向けて延出した側周面Soutと端面4mとの間に面取り部4Rを予め形成しても良い。このように端面4mの両側に面取り部4Rを形成することで、押圧力作用面22sがどのような角度で内輪4の車体側端部4tに押し当てられても、車体側端部4tからの反力が押圧力作用面22sに対して局部的に集中して働くことは無い。これにより、押圧力作用面22sを長期に亘って保護して加締め用治具の延命化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態では、外輪2を静止輪とし、内輪4を回転輪として構成したが、逆に、外輪2を回転輪とし、内輪4を静止輪として構成しても同様の効果を実現することができる。この場合、静止輪である内輪4は、軸方向端部側(車体側)が固定されているため、内輪構成体16は、その反対側の軸方向端部側(即ち、車輪側)から内輪4(ハブ12)に外嵌(嵌合)され、その状態で内輪4の軸方向端部(車輪側端部)を加締めることで当該内輪4に固定することができる。このとき、加締め処理に際し、内輪4の車輪側端部に対して上述した実施の形態と同様の構成(面取り部)を施すことで、当該実施の形態と同様の効果を実現することができる。なお、図1及び図2には、従動輪用の軸受ユニットが示されているが、駆動輪用の軸受ユニットにも上述した実施の形態と同様の構成を施すことで、同様の効果を実現することができる。
ところで、上述したような加締め処理では、その加締め処理開始時において、加締め用治具(加締め金型22)の押圧力作用面22sと内輪4の車体側端部4tの面取り部4Rとが最初に当接することになる。このとき、加締め金型22の加締め動作(揺動しながら押し込む初期動作)により、その押圧力作用面22sに引き摺られて環状を成す面取り部4Rが内径側(内方側)に変形してしまう場合がある。そうなると、当該車体側端部4tの加締め領域12cを内輪構成体16の周端面16sに沿って安定して且つ均一に塑性変形させることが困難になり、その結果、内輪構成体16を内輪4(ハブ12)に堅牢に加締め固定することができなくなってしまう虞がある。
そこで、本発明の他の実施の形態として、例えば図3(a)には、上記事態を回避するために改良された面取り部4Rの一構成例が示されている。当該面取り部4Rは、その軸方向に沿った寸法をα、当該軸方向に直交した径方向に沿った寸法をβとすると、α>βなる関係を満足するように形成されている。ここで、面取り部4Rの軸方向とは、加締め処理前(塑性変形前)において、内輪4(ハブ12)の軸方向端部の加締め領域12c(側周面Sin,Sout)が延在する方向を指し、径方向とは、当該軸方向に直交した方向を指す。
この場合、面取り部4Rは、その全体が環状の端面4mから側周面Sinに向けて軸方向に伸長した形状を成して構成されている。このような構成によれば、加締め処理開始に際し、当該面取り部4Rに加締め金型22の押圧力作用面22sを当接させ、その状態から加締め動作(揺動しながら押し込む動作)が行われたとき、内輪4(ハブ12)の軸方向端部に対する加締め処理をスムーズに行うことができる。
具体的に説明すると、面取り部4Rを軸方向に伸長させたことで、加締め処理に際して押圧力作用面22sから面取り部4Rに作用する荷重は、その殆どが径方向(軸方向に直交した方向)に作用する。この状態において、面取り部4Rを内径側(内方側)に変形させる荷重は極めて僅かしか働かないため、当該面取り部4Rは、押圧力作用面22sに沿って外形側(外方側)にスムーズに且つ均一に案内される。
このとき、面取り部4Rに追従して、環状の加締め領域12cは、外形側(外方側)に向けてスムーズに且つ均一に引張られながら塑性変形していく。これにより、加締め領域12cを内輪構成体16の周端面16sに沿って安定して且つ均一に塑性変形させることができる。この結果、内輪構成体16を内輪4(ハブ12)に堅牢に加締め固定することができる。
また、面取り部4Rを軸方向に伸長させたことで、加締め処理に際し、押圧力作用面22sと面取り部4Rを含む加締め領域12cとの間のフレッチング損傷を防止することができるだけで無く、当該加締め領域12cへの残留応力を低減させることができる。これにより、軸受寿命の延命化が図られた軸受ユニットを製造することができる。
なお、図3(a)は、上述した図1(b)の面取り部4Rの改良であり、当該面取り部4Rを軸方向に伸長した以外の構成は、図1(b)の構成内容と同一であるため、図3(a)において同一符号を付して、その説明は省略する。この場合、例えば面取り部4Rの表面又は押圧力作用面22sに予め油やグリースなどの潤滑剤を塗布しておくことで、双方の面同士の摩擦力を低減させることができるため、加締め処理に際し、面取り部4Rを押圧力作用面22sに沿ってよりスムーズに案内することが可能となる。
また、上記図3(a)では、1つの曲面Rsで形成された面取り部4Rの一構成例を示したが、これに代わる他の構成例として、例えば図3(b)に示すような面取り部4Rとしても同様の効果を実現することができる。なお、図3(b)は、上述した図1(c)の面取り部4Rの改良であり、当該面取り部4Rを軸方向に伸長した以外の構成は、図1(c)の構成内容と同一であるため、図3(b)において同一符号を付して、その説明は省略する。この場合、双方の境界部分P1,P2に連続した円錐状平面Fsの傾斜角θは、45度以上で且つ90度未満の範囲内に設定すれば良い。
かかる他の構成例において、加締め処理に際して押圧力作用面22sからの荷重は、当初、曲面形状の境界部分P1に働くが、その殆どが径方向(軸方向に直交した方向)に作用する。その後、加締め領域12cの塑性変形に伴って、押圧力作用面22sからの荷重が作用する箇所も円錐状平面Fsに移行していくが、その際に作用する荷重もその殆どが径方向(軸方向に直交した方向)に作用する。このため、当該面取り部4Rは、押圧力作用面22sに沿って外形側(外方側)にスムーズに且つ均一に案内される。これにより、加締め領域12cを内輪構成体16の周端面16sに沿って安定して且つ均一に塑性変形させることができる。この結果、内輪構成体16を内輪4(ハブ12)に堅牢に加締め固定することができる。
なお、上記他の構成例においても、例えば面取り部4Rの表面又は押圧力作用面22sに予め油やグリースなどの潤滑剤を塗布しておくことで、双方の面同士の摩擦力を低減させることができるため、加締め処理に際し、面取り部4Rを押圧力作用面22sに沿ってよりスムーズに案内することが可能となる。
(a)は、軸受ユニットを製造するための製造装置(加締め装置)の構成例を示す図、(b)は、同図(a)の一点鎖線Xで囲まれた部分の拡大図であって、本実施の形態に係る面取り部が形成された軸受ユニットの構成を示す部分断面図、(c)は、同図(a)の一点鎖線Xで囲まれた部分の拡大図であって、変形例に係る面取り部が形成された軸受ユニットの構成を示す部分断面図。 (a)は、軸受ユニットの構成例を示す断面図、(b)は、図1(a)の一点鎖線Xで囲まれた部分の拡大図であって、面取り部が施されていない従来の軸受ユニットの構成を示す部分断面図、(c)は、図1(a)の一点鎖線Xで囲まれた部分の拡大図であって、C面取りが施された従来の軸受ユニットの構成を示す部分断面図。 本発明の他の実施の形態に係る面取り部の構成を示す図であって、(a)は、図1(a)の一点鎖線Xで囲まれた部分の拡大図であって、当該実施の形態に係る面取り部の一構成例を示す部分断面図、(b)は、図1(a)の一点鎖線Xで囲まれた部分の拡大図であって、当該実施の形態に係る面取り部の他の構成例を示す部分断面図。
符号の説明
2 外輪
4 内輪
4R 面取り部
4t 軸方向端部(車体側端部)
6,8 転動体
12c 加締め領域
16 内輪構成体
16s 内輪構成体の周端面
22 加締め用治具(加締め金型)
22s 押圧力作用面

Claims (2)

  1. 相対回転可能に対向配置された外輪及び内輪と、内輪に固定可能な内輪構成体と、内輪構成体を内輪に固定することで所定の予圧が付与された状態で外内輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体とを備え、外輪及び内輪のいずれか一方が車体側に固定されて常時非回転状態に維持され、他方が車輪側に接続されて車輪と共に回転する軸受ユニットの製造方法であって、
    外内輪間に複数の転動体を介挿した状態で、内輪構成体を内輪の軸方向端部側から嵌合させた後、加締め用治具の押圧力作用面を内輪の軸方向端部に押し当てて押圧力を作用させ、当該軸方向端部の加締め領域を内輪構成体の周端面に沿って塑性変形させて加締めることで、内輪構成体を内輪に固定する加締め工程を有しており、
    当該加締め工程の開始に際し、内輪の軸方向端部には、少なくとも押圧力作用面に押し当てられる部位に、所定の曲率で凸状に連続した曲面形状を成す面取り部が予め形成されており、
    面取り部は、軸方向端部の端面と当該端面の内周に沿って延出した側周面との間に連続して形成されており、少なくとも端面に連続する部分及び側周面に連続する部分が所定の曲率の凸状の曲面形状を成して形成されていると共に、
    面取り部は、その軸方向に沿った寸法をα、当該軸方向に直交した径方向に沿った寸法をβとすると、α>βなる関係を満足するように形成され、かつ、端面に連続する部分及び側周面に連続する部分の双方に連続した円錐状平面の傾斜角が、45度以上で且つ90度未満の範囲内に設定されており、
    加締め用治具の押圧力作用面を内輪の軸方向端部に押し当てて押圧力を作用させる際において、面取り部と押圧力作用面との交角は、軸方向端部の端面と押圧力作用面との交角よりも小さくなっていることを特徴とする軸受ユニット製造方法。
  2. 請求項1に記載の軸受ユニット製造方法により製造された軸受ユニット。
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