JPH09157264A - ピペラジン骨格を有する反強誘電性液晶化合物及び組成物 - Google Patents

ピペラジン骨格を有する反強誘電性液晶化合物及び組成物

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JPH09157264A
JPH09157264A JP7344907A JP34490795A JPH09157264A JP H09157264 A JPH09157264 A JP H09157264A JP 7344907 A JP7344907 A JP 7344907A JP 34490795 A JP34490795 A JP 34490795A JP H09157264 A JPH09157264 A JP H09157264A
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compound
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crystal compound
ring
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JP7344907A
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Ichiro Kobayashi
一郎 小林
Noriko Yamakawa
則子 山川
Giichi Suzuki
義一 鈴木
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Showa Shell Sekiyu KK
Original Assignee
Showa Shell Sekiyu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反強誘電性液晶化合物のコア構造にピペラジ
ン骨格を導入した新規な反強誘電性液晶化合物とその組
成物の提供。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、環A、環Bおよび環Cはハロゲン原子で置換さ
れていてもよいフェニル環よりなる群から独立して選ら
ばれた基を表わし、mは0または1、n、pは0および
1よりなる群から独立して選らばれた数であり、かつn
+pは1または2であり、XはO、COO、CO、OC
Oまたは単結合を表わし、R1は炭素数が4から18ま
でのアルキル基を表わし、R2は炭素数が2から10ま
でのアルキル基を表わし、CfはCF3、CH3またはC
25を表わし、*は光学活性部位を表わす)で表わされ
る反強誘電性液晶化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピペラジン骨格を有す
る新規な反強誘電性液晶化合物及びそれを含む液晶組成
物に関する。
【0002】
【従来技術】液晶表示素子は、1)低電圧作動性、2)
低消費電力性、3)薄形表示、4)受光型などの優れた
特徴を有するため、現在まで、TN方式、STN方式、
ゲスト−ホスト(Gest−Host)方式などが開発
され実用化されている。しかし、現在広く利用されてい
るネマチック液晶を用いたものは、応答速度が数mse
c〜数十msecと遅い欠点があり、応用上種々の制約
を受けている。これらの問題を解決するため、STN方
式や薄層トランジスタなどを用いたアクティブマトリッ
クス方式などが開発されたが、STN型表示素子は、表
示コントラストや視野角などの表示品位は優れたものと
なったが、セルギャップやチルト角の制御に高い精度を
必要とすることや応答がやや遅いことなどが問題となっ
ている。このため、応答性のすぐれた新しい液晶表示方
式の開発が要望されており、光学応答時間がμsecオ
ーダーと極めて短かい超高速デバイスが可能になる強誘
電性液晶の開発が試みられていた。強誘電性液晶は、1
975年、Meyor等によりDOBAMBC(p−デ
シルオキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチ
ルシンナメート)が初めて合成された(Le Jour
nal de Physique,36巻1975,L
−69)。さらに、1980年、ClarkとLaga
wallによりDOBAMBCのサブマイクロ秒の高速
応答、メモリー特性など表示デバイス上の特性が報告さ
れて以来、強誘電性液晶が大きな注目を集めるようにな
った〔N.A.Clark,etal.,Appl.P
hys.Lett.36.899(1980)〕。しか
し、彼らの方式には、実用化に向けて多くの技術的課題
があり、特に室温で強誘電性液晶を示す材料は無く、表
示ディスプレーに不可欠な液晶分子の配列制御に有効か
つ実用的な方法も確立されていなかった。この報告以
来、液晶材料/デバイス両面からの様々な試みがなさ
れ、ツイスト二状態間のスイッチングを利用した表示デ
バイスが試作され、それを用いた高速電気光学装置も例
えば特開昭56−107216号などで提案されている
が、高いコントラストや適正なしきい値特性は得られて
いない。このような視点から他のスイッチング方式につ
いても探索され、過渡的な散乱方式が提案された。その
後、1988年に本発明者らによる三安定状態を有する
液晶の三状態スイッチング方式が報告された〔A.D.
L.Chandani,T.Hagiwara,Y.S
uzuki etal.,Japan.J.ofApp
l.Phys.,27,(5),L729−L732
(1988)〕。前記「三状態を有する」とは、第一の
電極基板と所定の間隙を隔てて配置されている第二の電
極基板の間に強誘電性液晶が挟まれてなる液晶電気光学
装置において、前記第一及び第二の電極基板に電界形成
用の電圧が印加されるよう構成されており、図1Aで示
される三角波として電圧を印加したとき、図1Dのよう
に前記強誘電性液晶が、無電界時に分子配向が第一の安
定状態(図1Dの1)を有し、かつ、電界印加時に一方
の電界方向に対し分子配向が前記第一の安定状態とは異
なる第二の安定状態(図1Dの2)を有し、さらに他方
の電界方向に対し前記第一及び第二の安定状態とは異な
る第三の分子配向安定状態(図1Dの3)を有すること
を意味する。なお、この三安定状態、すなわち三状態を
利用する液晶電気光学装置については、本出願人は特願
昭63−70212号として出願し、特開平2−153
322号として公開されている。三安定状態を示す反強
誘電性液晶の特徴をさらに詳しく説明する。クラーク/
ラガウェル(Clark−Lagawall)により提
案された表面安定化強誘電性液晶素子では、S*C相にお
いて強誘電性液晶分子が図2(a),(b)のように一
方向に均一配向した2つの安定状態を示し、印加電界の
方向により、どちらか一方の状態に安定化され、電界を
切ってもその状態が保持される。しかしながら実際に
は、強誘電性液晶分子の配向状態は、液晶分子のダイレ
クターが捩れたツイスト二状態を示したり、層がくの字
に折れ曲ったシエブロン構造を示す。シエブロン層構造
では、スイッチング角が小さくなり低コントラストの原
因になるなど、実用化へ向けて大きな障害になってい
る。一方、“反”強誘電性液晶は三安定状態を示すS
*(3)相では、上記液晶電気光学装置において、無電界時
には、図3(a)に示すごとく隣り合う層毎に分子は逆
方向に傾き反平行に配列し、液晶分子の双極子はお互に
打ち消し合っている。したがって、液晶層全体として自
発分極は打ち消されている。この分子配列を示す液晶相
は、図1Dの1に対応している。さらに、(+)又は
(−)のしきい値より充分大きい電圧を印加すると、図
3(b)および(c)に示す液晶分子が同一方向に傾き
平行に配列する。この状態では、分子の双極子も同一方
向に揃うため自発分極が発生し、強誘電相となる。すな
わち、“反”強誘電性液晶のS*(3)相においては、無電
界時の“反”強誘電相と印加電界の極性による2つの強
誘電相が安定になり、“反”強誘電相と2つの強誘電相
間を直流的しきい値を持って三安定状態間スイッチング
を行うものである。このスイッチングに伴う液晶分子配
列の変化により図4に示すダブル・ヒステリシスを描い
て光透過率が変化する。このダブル・ヒステリシスに、
図4の(A)に示すようにバイアス電圧を印加して、さ
らにパルス電圧を重畳することによりメモリー効果を実
現できる特徴を有する。さらに、電界印加により強誘電
相は層がストレッチされ、ブックシエルフ構造となる。
一方、第三安定状態の“反”強誘電相では類似ブックシ
エルフ構造となる。この電界印加による層構造スイッチ
ングが液晶層に動的シエアーを与えるため駆動中に配向
欠陥が改善され、良好な分子配向が実現できる。そし
て、“反”強誘電性液晶では、プラス側とマイナス側の
両方のヒステリシスを交互に使い画像表示を行なうた
め、自発分極に基づく内部電界の蓄積による画像の残像
現象を防止することができる。以上のように、“反”強
誘電性液晶は、1)高速応答が可能で、2)高いコント
ラストと広い視野角および3)良好な配向特性とメモリ
ー効果が実現できる、非常に有用な液晶化合物と言え
る。“反”強誘電性液晶の三安定状態を示す液晶相につ
いては、1)A.D.L.Chandani eta
l.,Japan J.Appl.Phys.,28,L
−1265(1989)、2)H.Orihara e
tal.,JapanJ.Appl.Phys.,29
L−333(1990)に報告されており、“反”強誘
電的性質にちなみS*CA相(Antiferroel
ectric Smectic C*相)と命名してい
る。本発明者らは、この液晶相が三安定状態間のスイッ
チングを行なうためS*(3)相と定義した。三安定状態を
示す“反”強誘電相S*(3)を相系列に有する液晶化合物
は、本発明者の出願した特開平1−316367号、特
開平1−316372号、特開平1−316339号、
特開平2−28128号及び市橋等の特開平1−213
390号公報があり、また三安定状態を利用した液晶電
気光学装置としては本出願人は特開平2−40625
号、特開平2−153322号、特開平2−17372
4号において新しい提案を行っている。“反”強誘電性
液晶を液晶ディスプレイへ応用する場合、1)動作温度
範囲、2)応答速度、3)自発分極、4)ヒステリシス
特性等を単一液晶で全て満足させることは困難であり、
通常十数種類の混合液晶として調製される。現在、一般
に反強誘電性液晶材料として用いられている化合物のい
わゆるコア構造はベンゼン環もしくはベンゼン環をハロ
ゲン修飾したものが主体であり、他の環、具体的にはヘ
テロ原子を含んだ複素環をコア構造に導入したものはほ
とんど使用されていない。その理由の一つとして、複素
環骨格を導入したことによる物性の大きな改悪が考えら
れる。しかし、現在の反強誘電性液晶化合物の部分修飾
では更なる物性の改善を行うことが難しいと考えられて
おり、物性を大きく改善できる新規骨格を有する反強誘
電性液晶化合物の開発が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、反強
誘電性液晶化合物のコア構造にピペラジン骨格を導入し
た新規な反強誘電性液晶化合物とその組成物を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、下記一
般式(1)
【化3】 (式中、環A、環Bおよび環Cはハロゲン原子で置換さ
れていてもよいフェニル環よりなる群から独立して選ら
ばれた基を表わし、mは0または1、n、pは0および
1よりなる群から独立して選らばれた数であり、かつn
+pは1または2であり、XはO、COO、CO、OC
Oまたは単結合を表わし、R1は炭素数が4から18ま
でのアルキル基を表わし、R2は炭素数が2から10ま
でのアルキル基を表わし、CfはCF3、CH3またはC
25を表わし、*は光学活性部位を表わす)で表わされ
る反強誘電性液晶化合物に関する。
【0005】前記一般式(1)で示される反強誘電性液
晶化合物のうち、少なくとも下記一般式(2)
【化4】 (式中、環Aおよび環Bはハロゲン原子で置換されてい
てもよいフェニル環よりなる群から独立して選らばれた
基を表わし、XはO、COO、CO、OCOまたは単結
合を表わし、R1は炭素数が4から18までのアルキル
基を表わし、R2は炭素数が2から10までのアルキル
基を表わし、CfはCF3、CH3またはC25を表わ
し、*は光学活性部位を表わす)で表わされる反強誘電
性液晶化合物が好ましい。
【0006】また、本発明の第2は、前記反強誘電性液
晶化合物を1種以上含む反強誘電性液晶組成物に関す
る。ベースになる液晶組成物によって、前記反強誘電性
液晶化合物の含有割合は変化するが、通常は5〜15w
t%、好ましくは8〜12wt%であり、これにより配
向コントラストを改善することができる。
【0007】本発明の反強誘電性液晶化合物を含有する
化合物は、液晶素子として使用したとき、配向コントラ
スト(CR)が大きいという特徴を有している。この配
向コントラスト(CR)はつぎのように定義されてい
る。無電界時の反強誘電相において配向欠陥などにより
光洩れが生じ、表示コントラストが低下することがあ
る。偏光顕微鏡の光電子増倍管への光路を閉じ、その時
の光電子増倍管の出力をI0、電圧0Vの状態(反強誘
電相)で最も暗くなるように配置し、その時の光電子増
倍管の出力をId、30Hz、60Vpp(電圧不足で
あれば80Vppまで)の矩形波電界を加え、その時の
最大の光電子増倍管の出力をIbと定義することにす
る。スイッチングした強誘電相の光の透過強度と無電界
での反強誘電相の光の透過強度の比を配向コントラスト
とよび次式で定義する。
【数1】 配向コントラストが大きいほど、液晶の配向状態が優れ
ていることを意味している。
【0008】本発明化合物の一般的な合成方法を以下に
示す。4−ピペラジノアセトフェノン(3)をクロロホ
ルムとエタノールの混合溶液中で、臭化アルキル、ジイ
ソプロピルアミンと16時間反応させる。この反応溶液
を冷却し、ろ過することによって、黄色の固体〔4−
(N−アルキルピペラジノ)アセトフェノン〕(4)を
得る。さらに、この黄色の固体は、ヘキサン/酢酸エチ
ルを展開溶媒として用いたアルミナクロマトグラフィー
で精製される。こうして得た4−(N−アルキルピペラ
ジノ)アセトフェノン(4)をピリジンとヨウ素と反応
させた後、これに水酸化ナトリウムを溶解させたメタノ
ールを加えて、12時間反応させ、塩酸で中和した後、
水中へ投入し、ろ過し、ヘキサン/酢酸エチルを展開溶
媒として用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製さ
れ、黄色の固体〔4−(N−アルキルピペラジノ)安息
香酸〕(5)を得る。この4−(N−アルキルピペラジ
ノ)安息香酸(5)と塩化チオニル等の塩素化剤とを反
応させることにより、4−(N−アルキルピペラジノ)
安息香酸クロリド(6)を調製する。これに、従来の方
法で調整した(2−アルキル)−4−ヒドロキシベンゾ
エート(7)を塩化メチレンを溶媒とし、トリエチルア
ミン(TEA)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)
を触媒として、窒素雰囲気下室温で一晩以上反応させ
る。この反応溶液を塩酸溶液で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで脱水し、塩化メチレンを蒸留することにより、
粗生成物を得る。この粗生成物をヘキサン/酢酸エチル
の展開溶媒でシリカゲルを用いて分離精製し、4−(2
−アルコキシカルボニル)フェニル−4−(N−アルキ
ルピペラジノ)安息香酸エステル(8)を得る。これ
は、エタノールを用いて更に精製することができる。ま
た、上記の粗生成物の分離精製、エステル合成及び液晶
の再結晶は記載の方法以外にも公知の手法により代替す
ることができる。
【0009】
【化5】
【0010】
【実施例】以下の実施例において、ピペラジン骨格を有
する新規反強誘電性液晶化合物について述べるが、本発
明は以下の実施例によって限定されるものではない。
【0011】実施例1 下記式
【化6】 で示される4−(2−オクチルオキシカルボニル)フェ
ニル−4−〔N−(n−ウンデシルピペラジノ)〕安息
香酸エステルの合成 4−ピペラジノアセトフェノン1.02g(5mmo
l)をクロロホルムとエタノールの混合溶液中(混合比
率は1:1)で、臭化ウンデシル1.12g(5mmo
l)、ジイソプロピルアミン0.51g(5.5mmo
l)とリフラックス条件下で16時間反応させる。この
反応溶液を冷却し、ろ過することによって、4−〔N−
(n−ウンデシルピペラジノ)〕アセトフェノンの粗結
晶を得る。この粗結晶は、ヘキサン/酢酸エチル(10
/4)を展開溶媒として用いたアルミナクロマトグラフ
ィーで精製され、4−〔N−(n−ウンデシルピペラジ
ノ)〕アセトフェノンを得る(80%)。こうして得た
4−〔N−(n−ウンデシルピペラジノ)〕アセトフェ
ノン1.44g(4mmol)を5mlのピリジンとヨ
ウ素0.5g(4mmol)とリフラックス条件下で1
2時間反応させた後、これに水酸化ナトリウム0.2g
を溶解させた10mlのメタノールを加えて、リフラッ
クス条件下で12時間反応させ、塩酸で中和した後、水
中へ投入し、ろ過し、ヘキサン/酢酸エチル(1/1)
を展開溶媒として用いたシリカゲルクロマトグラフィー
で精製され、4−〔N−(n−ウンデシルピペラジ
ノ)〕安息香酸(55%)を得る。この4−〔N−(n
−ウンデシルピペラジノ)〕安息香酸0.34g(1m
mol)と塩化チオニル等の塩素化剤とを反応させるこ
とにより、4−〔N−(n−ウンデシルピペラジノ)〕
安息香酸クロリド0.36g(1mmol)を調製す
る。これに、従来の方法で調整した(2−オクチル)−
4−ヒドロキシベンゾエート0.25g(1.0mmo
l)を塩化メチレンを溶媒とし、TEA0.11g
(1.1mmol)、DMAP0.04g(0.3mm
ol)を触媒として、窒素雰囲気下室温で一晩以上反応
させる。この反応溶液を塩酸溶液で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで脱水し、塩化メチレンを蒸留することによ
り、粗生成物を得る。この粗生成物をヘキサン/酢酸エ
チル(10/1)の展開溶媒でシリカゲルを用いて分離
精製し、4−(2−オクチルオキシカルボニル)フェニ
ル−4−〔N−(n−ウンデシルピペラジノ)〕安息香
酸エステル0.44g(78%)を得る。これはエタノ
ールを用いて更に精製することができる。
【0012】本化合物の1H−NMR(CDCl3中、T
MS基準、δ値ppm)は8.2〜8.0(m,4
H),7.3〜7.2(d,2H),7.0〜6.8
(d,2H),5.2〜5.0(m,1H),3.3
(t,4H),2.6(t,4H),2.4(t,2
H),1.8〜1.2(m,28H),1.0〜0.8
(t,6H)であった。
【0013】また、上記化合物をポリイミドを塗布しラ
ビング処理を施した透明電極付ガラスからなる厚さ2μ
mのセルに注入し、ホットステージ付偏光顕微鏡観察に
よるSmCA*の温度範囲を表1に示す。
【0014】実施例2 下記式
【化7】 で示される4−(2−オクチルオキシカルボニル)−3
−フルオロフェニル−4−〔N−(n−オクチルピペラ
ジノ)〕安息香酸エステルの合成 実施例1と同様の方法で調製した4−〔N−(n−オク
チルピペラジノ)〕安息香酸クロリド0.31g(1m
mol)に、従来の方法で調整した(2−オクチル)−
2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾエート0.27g
(1.0mmol)を塩化メチレンを溶媒とし、TEA
0.11g(1.1mmol)、DMAP0.04g
(0.3mmol)を触媒として、窒素雰囲気下室温で
一晩以上反応させる。この反応溶液を塩酸溶液で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、塩化メチレンを蒸
留することにより、粗生成物を得る。この粗生成物をヘ
キサン/酢酸エチル(10/1)の展開溶媒でシリカゲ
ルを用いて分離精製し、4−(2−オクチルオキシカル
ボニル)−3−フルオロフェニル−4−〔N−(n−オ
クチルピペラジノ)〕安息香酸エステル0.40g(7
4%)を得る。これは、エタノールを用いて更に精製す
ることができる。
【0015】本化合物の1H−NMR(CDCl3中、T
MS基準、δ値ppm)は8.2〜8.0(m,3
H),7.3〜7.2(d,2H),7.0〜6.8
(d,2H),5.2〜5.0(m,1H),3.3
(t,4H),2.6(t,4H),2.4(t,2
H),1.8〜1.2(m,22H),1.0〜0.8
(t,6H)であった。
【0016】また、上記化合物をポリイミドを塗布しラ
ビング処理を施した透明電極付ガラスからなる厚さ2μ
mのセルに注入し、ホットステージ付偏光顕微鏡観察に
よるSmCA*の温度範囲を表1に示す。
【0017】実施例3 下記式
【化8】 で示される4−(1,1,1−トリフルオロ−2−オク
チルオキシカルボニル)フェニル−4−〔N−(n−デ
シルピペラジノ)〕安息香酸エステルの合成 実施例1と同様の方法で調製した4−〔N−(n−デシ
ルピペラジノ)〕安息香酸クロリド0.34g(1mm
ol)に、従来の方法で調整した(1,1,1−トリフ
ルオロ−2−オクチル)−4−ヒドロキシベンゾエート
0.30g(1.0mmol)を塩化メチレンを溶媒と
し、TEA0.11g(1.1mmol)、DMAP
0.04g(0.3mmol)を触媒として、窒素雰囲
気下室温で一晩以上反応させる。この反応溶液を塩酸溶
液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、塩化メチ
レンを蒸留することにより、粗生成物を得る。この粗生
成物をヘキサン/酢酸エチル(10/1)の展開溶媒で
シリカゲルを用いて分離精製し、4−(2−オクチルオ
キシカルボニル)−3−フルオロフェニル−4−〔N−
(n−デシルピペラジノ)〕安息香酸エステル0.47
g(77%)を得る。これは、エタノールを用いて更に
精製することができる。
【0018】本化合物の1H−NMR(CDCl3中、T
MS基準、δ値ppm)は8.2〜8.0(m,3
H),7.3〜7.2(d,2H),7.0〜6.8
(d,2H),5.7〜5.5(m,1H),3.3
(t,4H),2.6(t,4H),2.4(t,2
H),1.8〜1.2(m,26H),1.0〜0.8
(t,6H)であった。
【0019】また、上記化合物をポリイミドを塗布しラ
ビング処理を施した透明電極付ガラスからなる厚さ2μ
mのセルに注入し、ホットステージ付偏光顕微鏡観察に
よるSmCA*の温度範囲を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】比較例1 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシルオキシ
カルボニル)フェニル−4′−n−デシルビフェニル−
4−カルボキシレート35.3重量%、4−(1,1,
1−トリフルオロ−2−ヘキシルオキシカルボニル)フ
ェニル−4′−n−ウンデシルビフェニル−4−カルボ
キシレート21.0重量%、4−(1,1,1−トリフ
ルオロ−2−ヘプチルオキシカルボニル)フェニル−
4′−n−ノニルビフェニル−4−カルボキシレート
8.8重量%、4−(1,1,1−トリフルオロ−2−
オクチルオキシカルボニル)フェニル−4′−n−デシ
ルビフェニル−4−カルボキシレート4.9重量%、4
−(2−オクチルオキシカルボニル)フェニル−3′−
フルオロ−4′−n−ノニルオキシビフェニル−4−カ
ルボキシレート30.0重量%よりなる反強誘電性組成
物をポリイミドを塗布しラビング処理を施した透明電極
付ガラスからなる厚さ2μmのセルに注入し、ホットス
テージ付偏光顕微鏡観察による上述のCR(@30℃)
を表2に示す。
【0022】実施例4 比較例1に対して実施例2の液晶化合物を重量比で10
重量%混合した反強誘電性組成物をポリイミドを塗布し
ラビング処理を施した透明電極付ガラスからなる厚さ2
μmのセルに注入し、ホットステージ付偏光顕微鏡観察
による上述のCR(@30℃)を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】〔評価〕実施例2、3の液晶化合物は0℃
付近でも反強誘電性を示す新規な反強誘電性液晶化合物
である。特に、実施例3は−30℃でも反強誘電性を示
すという優れた反強誘電性液晶化合物である。また、実
施例4と比較例1の結果から、ピペラジン骨格を有する
反強誘電性液晶化合物を10重量%混合するだけで、デ
ィスプレイ開発に不可欠な要因である配向コントラスト
を、約15%も改善することができた。
【0025】
【効果】本発明により、低温でも反強誘電性を示し、か
つ適当量を混合するだけで配向コントラストを改善する
新規液晶化合物を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は印加される三角波を、(B)は市販の
ネマチック液晶の、(C)は二状態液晶の、(D)は三
安定状態液晶の、それぞれの光学応答特性を示す。
【図2】クラーク/ラガウェルにより提案された強誘電
性液晶分子の二つの安定した配向状態を示す。
【図3】(A)は、本発明の“反”強誘電性液晶分子の
三つの安定した配向状態を示し、(B)は、Aの各
(a)、(b)、(c)に対応した三状態スイッチング
と液晶分子配列の変化を示す。
【図4】“反”強誘電性液晶分子が印加電圧に対してダ
ブルヒステリシスを描いて光透過率が変化することを示
す印加電圧−光透過率特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07M 7:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、環A、環Bおよび環Cはハロゲン原子で置換さ
    れていてもよいフェニル環よりなる群から独立して選ら
    ばれた基を表わし、mは0または1、n、pは0および
    1よりなる群から独立して選らばれた数であり、かつn
    +pは1または2であり、XはO、COO、CO、OC
    Oまたは単結合を表わし、R1は炭素数が4から18ま
    でのアルキル基を表わし、R2は炭素数が2から10ま
    でのアルキル基を表わし、CfはCF3、CH3またはC
    25を表わし、*は光学活性部位を表わす)で表わされ
    る反強誘電性液晶化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2) 【化2】 (式中、環Aおよび環Bはハロゲン原子で置換されてい
    てもよいフェニル環よりなる群から独立して選らばれた
    基を表わし、XはO、COO、CO、OCOまたは単結
    合を表わし、R1は炭素数が4から18までのアルキル
    基を表わし、R2は炭素数が2から10までのアルキル
    基を表わし、CfはCF3、CH3またはC25を表わ
    し、*は光学活性部位を表わす)で表わされる反強誘電
    性液晶化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の光学活性化合物
    を1種以上含有することを特徴とする液晶組成物。
JP7344907A 1995-12-06 1995-12-06 ピペラジン骨格を有する反強誘電性液晶化合物及び組成物 Pending JPH09157264A (ja)

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