JPH0832665B2 - 反強誘電性液晶化合物 - Google Patents

反強誘電性液晶化合物

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JPH0832665B2
JPH0832665B2 JP19504790A JP19504790A JPH0832665B2 JP H0832665 B2 JPH0832665 B2 JP H0832665B2 JP 19504790 A JP19504790 A JP 19504790A JP 19504790 A JP19504790 A JP 19504790A JP H0832665 B2 JPH0832665 B2 JP H0832665B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶電気光学素子に使用できる反強誘電性
液晶化合物に関し、さらに詳しくは、電気光学効果を利
用した液晶画像表示装置、及びプリンターのシャッター
アレイ等のスイッチング素子に利用できるものである。
〔従来の技術〕
液晶表示装置は薄型軽量で消費電力も低いため、時
計、電卓を初めとして種々のディスプレイとして使用さ
れてきたが、ICの発達に伴い表示サイズも拡大してき
た。
しかし、従来使用されているネマチック系液晶は応答
速度が10〜50msec.と低速なため、表示サイズの拡大に
連れコントラストが低下してしまうという欠点をもって
いた。そこで、従来上下基板間で90度捩っていた液晶の
配列(ツイステッドネマチック=TN)を、高コントラス
トを確保するために180度から270度捩る方式が提案され
た(スーパーツイステッドネマチック=STN)。
ところが、この方式では高コントラストは得られるも
のの、応答速度は100から200ミリ秒と低速になるため、
表示装置として用途的に限定されてしまう。
そこで、液晶の配列を変えずに、薄膜トランジスタ
(TFT)を各画素に設け、いわゆるアクティブマトリッ
クス液晶ディスプレイとして、商品化が進められてい
る。
しかし、この方式はTFTを設けるのに非常にコストが
かかる上、分溜りも悪く、より一層コストが高くなって
いる。大規模は生産ラインによる低コスト化も検討され
ているが、本質的に多くの工程を要する以上、低コスト
化にも限度がある。
さらに、ハイビジョンテレビの出現にともない液晶デ
ィスプレイに関しても高密度表示へと要求が高くなって
いるが、TFTおよびネマチック液晶の性質上高密度化す
ることは非常に難しいと言われている。そこで、より高
速に応答し、より高密度化できる液晶表示素子が待望さ
れている。
一方、強誘電性液晶は1980年クラーク・ラガバールら
による表面安定化強誘電性液晶素子(SSFLCD)の提案
(N.A.Clarkら、Appl.Phys.Lett.,36,899(1980))か
ら、その高速応答性に多くの注目を受け広範な研究が行
われてきている。
強誘電性液晶と呼ばれる液晶相は、液晶分類上キラル
スメクチックC(SC *)相、キラルスメクチックH
(SH *)相、キラルスメクチックF(SF *)相等である
が、これらの中で応答速度の点で有利なSC *相の利用に
ついて一般的に検討されている。
表面安定化強誘電性液晶素子において、強誘電性液晶
は二つの安定状態を持ち、印加電界の方向によりいずれ
か一方の状態が安定化され、電界を切っても維持される
(メモリー性と呼ばれる)。
したがって、高デューティの駆動を行うことが可能で
あり、応答速度が充分に高速であれば高密度表示が達成
できると考えられている。しかし、当初予想されたよ
り、配向状態が非常に複雑で、未だ実用には至っていな
い。すなわち、層内で液晶分子のダイレクターが捩れた
状態になり易く、この状態では高いコントラスト比が得
られない。また、上下基板に対し層が垂直に立っている
(ブックシェルフ構造)と考えられていたが、実際に
は、層が折れ曲がった状態(シェブロン構造)をとって
いることがわかった(第1図、第2図参照)。このため
第3図に示すようなセル上面にジグザグ欠陥が発生し、
これもコントラストを低下させる原因になっている。
第1図、第2図において符号1は上部基板、2は下部
基板、3は層、4は液晶分子(第2図においては省略)
を示す。
さらに、強誘電性液晶の持つ自発分極が問題になって
きている。すなわち、強誘電性液晶のメモリー状態を長
時間保持すると、逆電界を印加しても反転が困難になり
(以下焼付けという)、結果としてコントラストの低下
を招くことがわかってきた。これは、メモリー状態にお
いて、常に存在する自発分極に起因する内部電界のため
と考えられている。
ところが、最近この様な強誘電性液晶の持つ欠点を解
消できる可能性のある液晶相の存在が報告された。この
液晶相は反強誘電性で(以後SCA *相と示す)、強誘電性
液晶相の持つ二つの安定状態(第4図参照)の他に、層
に垂直な方向を消光位とする第三の安定状態を持つ。こ
の第三の状態では第5図に示すように、層間で自発分極
は打ち消される。しかも、SC *相の高次の相であるの
に、本質的に温度低下に基づく粘度上昇があるのみで応
答速度は、ほとんどSC *相と差が無い。
また、印加電界により相構造をシェブロン構造とブッ
クシェルフ構造の間でスイッチングできる。そのためS
CA *相においては、電界印加により容易にブックシェル
フ構造となり欠陥も無くなる。さらに、電圧無印加時の
安定状態である暗状態(第三の状態)が、自発分極でメ
モリーされているのではなく、安定な配向状態に戻るだ
けであるため、焼付けも起こさない。
以上のように、反強誘電性液晶は、従来の強誘電性液
晶と同様の速度で駆動でき、高コントラストの表示が容
易に実現できると言われている。したがって、実用上非
常に有用な液晶相である。
最初に、反強誘電性液晶相を示すことを発見されたの
は、下式に示すような化合物である(A.D.L.Chandani
ら、Jpn.J.Appl.Phys.,27,L279(1988))。
その後、キラルユニットを1−メチルヘプチル基から
1−トリフルオロメチルヘプチル基に代えてもSCA *相が
出現することがわかった。この1−トリフルオロメチル
ヘプチル基は反強誘電液晶相を出現させ易く、SCA *相を
示すことを報告された化合物の多くはその誘導体であ
る。
しかし、液晶組成物を組み立てる場合、極性の大きく
異なる成分の混合は液晶相の熱安定性を大きく低下させ
ることが知られている。したがって、トリフルオロメチ
ル基を導入した化合物は、通常の炭化水素系液晶とは小
量しか混合できない。そこで、炭化水素系光学活性化合
物でSCA *相を示す液晶性化合物の種類を増やすことが必
要である。現在までに報告された炭化水素系の代表的な
反強誘電性液晶化合物を次に示す(日本学術振興会情報
科学用有機材料第142委員会第47回合同研究会資料、p.1
8(1990))。
これらの化合物は、いずれもビフェニル基を有し、エ
ステルにより光学活性基と結合している。反強誘電性液
晶相がこのような化合物でしか観察されていないのは、
分子構造上のわずかな修飾でSCA *相が消滅してしまうた
めである。
たとえば、1−メチルヘプチル基の代わりに下記のよ
うな光学活性基を使用するとSCA *相は出現しない(特開
昭63−310848号公報及び特開昭60−32748号公報参
照)。
さらに、類似構造を持つ下記の構造の化合物は、SCA *
相を示さず、より高次のスメクチック相を示すのみでエ
ステル結合の向きも非常に重要と考えられている(日本
学術振興会情報科学用有機材料第142委員会第47回合同
研究会資料p.18(1990))。
この様に従来の液晶相より、分子構造の修飾における
制約が多いため、現在までに提案された化合物の種類は
非常に少ない。
ところが、従来のネマチック液晶と同様に反強誘電性
液晶も、単一化合物ないしは単一化合物群のみの配合で
は充分な温度範囲の確保は困難である。その上、実用化
に向けて様々な性能が要求されていく中で、多くの性質
の異なる化合物が必要とされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、新規な反強誘電性液晶相を示す化合物に関
し、室温を含む実用的な温度範囲で反強誘電性を示す液
晶組成物を組み立てる上で、非常に有効な化合物を提供
することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、反強誘電性液晶相を示す化合物に関し、
広範な検討を行い、本発明の化合物が、反強誘電性液晶
相を示すことを見いだし本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一は、下記一般式(I) (式中、R1は炭素数8から12の直鎖アルキル基、R2は炭
素数3から7の直鎖あるいは分岐鎖を持つアルキル基を
示し、m,nは0又は1を示しかつm≠nであり、C*は光
学活性炭素を示す。) で示されることを特徴とする反強誘電性液晶相を示す化
合物である。
特に比較例に示すようなR1の炭素数が短いときは反強
誘電性液晶相を示さない。また、下記のようにフッ素置
換されていない化合物あるいはモノフルオロ置換化合物
においては、SCA *相は観察されず、より高次のキラルス
メクチック相となってしまう。
従って、コアのフッ素置換の位置及び光学活性基の種
類およびエステルの向き等はSCA *相を出現させるために
非常に重要な要素である事がわかる。
本発明に関連する化合物として、特開昭62−178544号
公報、特開昭63−8357号公報、特開昭63−115848号公
報、特開平1−146842号公報において開示された下記の
ような化合物が上げられる。
(式中R3は炭素数20以下のアルキル基、Q*は光学活性
基、XはR3Oに対しオルト又はメタ位に結合するH,F又は
Cl、nは0又は1を示す) (式中R4は炭素数20以下のアルキル基、Xはハロゲン
又は水素、R5 *は光学活性基を示す) (式中R6は炭素数20以下のアルキル基、XはR6O−に
対しオルト又はメタ位のH,F又はCl、nは0又は1、Z
は炭素数1〜12のアルキル基を示す) (式中R7は炭素数4〜22の直鎖炭化水素、R8は炭素数
12以下の直鎖又は分岐炭化水素、j,k,lは0又は1、X,Y
はH,ハロゲン,水酸基又はシアノ基) しかし、これらの公開公報には、本発明と全く同一の
フェニル基の位置でフッ素置換された構造のものは開示
されていない。
特開平1−146842号公報に示された一般式で示される
化合物は、特に本発明の化合物と構造が類似している
が、本発明の化合物に相当する実施例がなく、また、SC
*相の高次の相の存在についても述べられていない。特
開昭63−8357号公報に開示された化合物は、本発明の化
合物より、さらに多くフッ素置換された化合物である
が、この化合物ではSC *相以下の高次の相は全く出現し
ていない。
以上のように現在のところ、従来の発明を持って、S
CA *相を呈する化合物を構造的に類推するのは困難であ
り、本発明は液晶相と分子構造の関係を広範に検討した
結果完成したものである。
しかも、炭化水素系光学活性化合物に関しては、反強
誘電性液晶相は前述のような化合物で観察されているだ
けで、他の化合物に関してはほとんど知られていない。
したがって、現在知られているような化合物のみで、充
分な温度範囲を確保することは非常に難しい。そこで、
極性的に類似しており、且つ混合時に融点降下を起こし
得るような構造的な変化を持つ新規な化合物が必要であ
る。
本発明の化合物は、最初に発見されたMHPOBCと大きく
極性が変化せず、第6図に示すように、良く混和し融点
降下を起こすことから、SCA *相の温度範囲を広げること
ができるなど、非常に有用な化合物である。
本発明に含まれる化合物を以下に例示する。
本発明の化合物は以下のルートで合成できる。
なお、実施例との対比を容易にするため、化合物の番
号を付記する。
本発明の化合物は次のような合成方法で合成すること
ができる。
(I)式においてn=1、m=0の場合。
2−フルオロ−4−ブロモフェノールを常法により4
−アルコキシ−3−フルオロブロモベンゼンとし、これ
をグリニヤ試薬とした後ヨウ化ベンゼンとのカップリン
グにより4−アルコキシ−3−フルオロビフェニルを得
る。
これを臭素によりブロモ化し4−アルコキシ−3−フ
ルオロ−4′−ブモロビフェニルとし、マグネシウムと
の反応によりグリニヤ試薬を調製した後炭酸ガスと反応
させて4−アルコキシ−3−フルオロビフェニル−4′
−カルボン酸を得る。
これとは別に2−フルオロ−4−ブロモフェノールを
4−ベンジルオキシ−3−フルオロブロモベンゼンと
し、グリニア試薬とした後、過安息香酸t−ブチルエス
テルと反応させて4−ベンジルオキシ−3−フルオロ−
t−ブトキシベンゼンを得る。
これをp−トルエンスルホン酸の存在下に加水分解し
て4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェノールとす
る。さらに、常法によりアセチルクロリドを反応させて
4−ベンジルオキシ−3−フルオロフェニルアセテート
を得る。
この化合物を常圧水添により4−アセトキシ−2−フ
ルオロフェノールとし、光学活性な2−メチルアルカン
酸と縮合させて2−メチルアルカン酸4−アセトキシ−
2−フルオロフェニルを得る。
その後ベンジルアミンの存在下に反応させて2−メチ
ルアルカン酸2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニルと
し、これと先に合成した4−アルコキシ−3−フルオロ
ビフェニル−4′−カルボン酸との脱水縮合により目的
とする化合物を得ることができる。
(I)式においてn=0、m=1の場合 3−フルオロ−4−メトキシブロモベンゼンをグリニ
ヤ試薬とし炭酸ガスとの反応により3−フルオロ−4−
メトキシ安息香酸を得る。
これを常法により加水分解して3−フルオロ−4−ヒ
ドロキシ安息香酸としアルキルハライドとの反応により
4−アルコキシ−3−フルオロ安息香酸を得る。
同様に3−フルオロ−4−メトキシブロモベンゼンか
ら調整したグリニヤ試薬とヨウ化ベンゼンとの反応によ
り得た3−フルオロ−4−メトキシビフェニルを臭素化
して3−フルオロ−4−メトキシ−4′−ブロモビフェ
ニルとし、加水分解して4−ヒドロキシ誘導体とした
後、ベンジルハライドと反応させて4−ベンジルオキシ
−3−フルオロ−4′−ブロモビフェニルとする。
これを前述と同様の方法で4−ベンジルオキシ−3−
フルオロ−4′−t−ブトキシビフェニルとし、加水分
解、アセチル化、水添を経て3−フルオロ−4−ヒドロ
キシ−4′−アセトキシビフェニルを得る。
この化合物と2−メチルアルカン酸とを脱水縮合さ
せ、ベンジルアミンの存在下脱アセチル化して3−フル
オロ−4−(2−メチルアルカノイルオキシ)−4′−
ヒドロキシビフェニルとする。これと、先に得た4−ア
ルコキシ−3−フルオロ安息香酸とから、目的とする液
晶性化合物を得ることができる。
この反応を化学式で示すと次のとおりである。
なお、使用する略号は以下のことを示す。
I:等方性液体、SA:スメクチックA相、SC *:キラルス
メクチックC相、SCA *:反強誘電性液晶相、S4および
S5:前述以外の高次の未同定キラルスメクチック相。
〔実施例〕
以下に、実施例を示して本発明を詳細に説明する。
実施例において使用したセルは、透明電極を設けた一
対のガラス基板の片側にポリイミド配向膜をコーティン
グし、ラビングした後約2.5μmのセルギャップに組み
合わせたものを用いた。自発分極(Ps)は、±10Vの三
角波印加時の分極反転電流より求めた。また、チルト角
は、±20V矩形波印加時に直交ニコル下での消光位よ
り、さらに応答速度は同条件下で透過光変化速度より求
めた。尚、それぞれの測定は第5図に示したの状態と
の状態(を経由するが)の間のスイッチング特性と
して行なった。この特性の結果は第2表に示す。
なお、第4図は従来の強誘電性液晶の安定状態を、第
5図は反強誘電性液晶の安定状態を示す図であり、符号
1,2,3および4は第1図において説明したのと同じ意味
を有する。
〔実施例1〕 3−フルオロ−4−デシルオキシビフェニル−4′−
カルボン酸3−フルオロ−4−(2−メチルヘプタノイ
ルオキシ)フェニル(化合物13、R1=デシル基、R2=ペ
ンチル基)の合成(工程1) 3−フルオロ−4−デシルオキシブロモベンゼン(化
合物2、R1=デシル基)の合成 エタノール1、水酸化カリウム(85%)37.8g、水6
9.3gを反応フラスコに仕込みエタノールの還流下2−フ
ルオロ−4−ブロモフェノール100g(521.46mmol)を1
時間で滴下し、同温度で1時間還流後デシルブロマイド
126.8g(573.61mmol)を同温度で1時間で滴下し15時間
反応後アルコールを回収し、水500ml、酢酸エチル500ml
を加え希塩酸で酸性として500mlの水で3回水洗し、無
水芒硝で乾燥、濃縮し、化合物2の粗結晶177.6gを得
た。更にエタノール1776mlから再結晶し、乾燥して3−
フルオロ−4−デシルオキシブロモベンゼン(化合物
2、R1=デシル基)144.3gを得た。収率82.4%。
(工程2) 3−フルオロ−4−デシルオキシビフェニル(化合物
3、R1=デシル基)の合成 マグネシウム5.8g(242.7mmol)、テトラヒドロフラ
ン82gを反応フラスコに仕込み3−フルオロ−4−デシ
ルオキシブロモベンゼン74.3g(220.65mmol)、テトラ
ヒドロフラン150mlの混合液を45〜50℃にて1〜2時間
で滴下グリニヤ試薬を調製した。別の反応フラスコに沃
化ベンゼン49.5g(242.7mmol)、テトラヒドロフラン20
0ml、塩化パラジウム2.2gの混合液を作り、この混合液
に35〜40℃にてグリニヤ試薬調製液を1時間で滴下した
後、同温度で1時間攪拌、更にテトラヒドロフラン還流
下で3時間反応させた。冷却した後反応液を水500ml、
濃塩酸25gの調製液に投入し、酢酸エチル500mlで抽出し
た。水洗後濃縮し、化合物3(R1=デシル基)の粗製物
61.3gを得た。これをエタノール306.5mlから再結晶し、
乾燥し化合物3(R1=デシル基)の結晶50.3gを得た。
収率69.5%、m.p55.4℃。
(工程3) 3−フルオロ−4−デシルオキシ−4′−ブロモビフ
ェニル(化合物4、R1=デシル基)の合成 3−フルオロ−4−デシルオキシビフェニル50.3g(1
53.35mmol)、塩化メチレン775gを反応フラスコに仕込
み、0〜5℃で臭素26.9g(168.68mmol)、塩化メチレ
ン27gの混合液を4時間で滴下し、後室温で30時間反応
させた。冷却しながら10%重曹水で中和、水洗、濃縮し
58.4gの化合物4(R1=デシル基)の結晶を得た。収率8
9.6%、m.p53℃。
(工程4) 3−フルオロ−4−デシルオキシビフェニル−4′−
カルボン酸(化合物5、R1=デシル基)の合成 マグネシウム3.9g(147.58mmol)、テトラヒドロフラ
ン50gを反応フラスコに仕込み40〜45℃にて3−フルオ
ロ−4−デシルオキシ−4′−ブロモビフェニル57g(1
34.16mmol)、エチルブロマイド1.7g(15.7mmol)、テ
トラヒドロフラン114gの混合液を3時間で滴下し、グリ
ニヤ試薬を調製した。別の反応フラスコにドライアイス
600g、テトラヒドロフラン3000mlのスラリー液を調製
し、この調製液に−60℃〜−50℃でグリニヤ試薬調製液
を投入した。同温度で1時間反応後−10℃とし、希塩酸
でpH=1とした。テトラヒドロフラン、酢酸エチル各20
0mlで抽出し、飽和食塩水500mlで5回洗い、濃縮し化合
物5(R1=デシル基)の粗製品55.6gを得た。酢酸エチ
ルから2回再結晶を行ない、乾燥して26.4gの化合物5
(R1=デシル基)の結晶を得た。収率52.89%、m.p243.
3℃。
(工程5) 3−フルオロ−4−ベンジルオキシブロモベンゼン
(化合物6)の合成 氷水冷却下反応フラスコに2−フルオロ−4−ブロモ
フェノール500g(2578.94mmol)、ジメチルホルムアミ
ド2300mlを投入し、次に塩化ベンジル424.4g(3352.6mm
ol)、炭酸カリ534.6g(3868.4mmol)を投入し、冷却を
やめマントル加熱により60〜70℃で2時間反応後冷却
し、酢酸エチル3000mlを加え、次に4%塩酸水5000mlで
中和、水洗(5000ml×3回)後、無水硫酸マグネシウム
で脱水し、濃縮し粗製の化合物6を779g得た。メタノー
ルから2回再結晶を行ない乾燥して、653.5gの化合物6
の結晶を得た。収率96.5%、m.p68.8℃。
(工程6) 3−フルオロ−4−ベンジルオキシ−t−ブトキシベ
ンゼン(化合物7)の合成 マグネシウム8.8g(366.18mmol)、テトラヒドロフラ
ン132mlを反応フラスコに仕込み40〜45℃にて3−フル
オロ−4−ベンジルオキシブロモベンゼン100g(355.51
mmol)、テトラヒドロフラン300mlの混合液を1時間で
滴下し、グリニヤ試薬を調製した。次に過安息香酸t−
ブチルエステル72.42g(373.29mmol)、テトラヒドロフ
ラン220mlの混合液を0℃〜5℃でグリニヤ試薬調製液
に2時間で滴下し、同温度で6時間反応させた。反応液
を氷水1960g、濃塩酸42gの液中へ投入した。酢酸エチル
300mlで抽出し、更に水層を300mlの酢酸エチルで抽出
し、酢酸エチル抽出液を合わせて水洗し、5%モール塩
液190mlで洗浄し、次に10%炭酸カリ液500mlを加えて氷
水冷却下1時間攪拌・分液を2回くり返し、水洗後、無
水硫酸マグネシウムで脱水、濃縮し粗製の化合物7を10
6.9g得た。n−ヘキサンから1回、メタノールから2回
再結晶を行ない乾燥して63.3gの化合物7の結晶を得
た。収率63%、m.p68.7℃。
(工程7) 3−フルオロ−4−ベンジルオキシフェノール(化合
物8)の合成 3−フルオロ−4−ベンジルオキシ−t−ブトキシベ
ンゼン63.3g、エチレングリコール31.7g、p−トルエン
スルホン酸1.22g、メタノール12.7g、水6.3gを反応フラ
スコに仕込み、80℃で3時間反応させた後氷水300ml中
へ投入し、酢酸エチル300mlで抽出し、更に水層を酢酸
エチル100mlで2回抽出し、酢酸エチル抽出液を合わせ
て水洗、濃縮し化合物8の粗製品52.7gを得た。シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー精製を行ない、次にn−
ヘプタンから再結晶を行ない乾燥して44gの化合物8の
結晶を得た。収率90.1%、m.p83.2℃。
(工程8) 3−フルオロ−4−ベンジルオキシフェニルアセテー
ト(化合物9)の合成 3−フルオロ−4−ベンジルオキシフェノール44g(2
01.4mmol)、ピリジン83.85g(1007.1mmol)、トルエン
220mlを反応フラスコに仕込み、冷却下(−10℃)、塩
化アセチル18.97g(241.7mmol)、トルエン38gの混合液
を1時間で滴下し、同温度で1時間反応させた後1時間
で室温に戻した。反応液を氷水960ml、35%塩酸165mlの
調製液中へ投入し分液し、更に水層をトルエン、酢酸エ
チル各200mlで抽出し、有機層を合わせて5%重曹水100
0mlで2回洗浄し、水洗後濃縮し粗製の化合物9を52.2g
得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製を行な
い49.3gの上記化合物9の結晶を得た。収率93.7%、m.p
93.7℃。
(工程9) 2−フルオロ−4−アセトキシフェノール(化合物1
0)の合成 3−フルオロ−4−ベンジルオキシフェニルアセテー
ト49.3g、10%パラジウム−カーボン4.9g、メタノール1
000mlを反応フラスコに仕込み、窒素で減圧下に置換後
常圧で水添を行ない、10%パラジウム−カーボンを濾別
後濃縮し、32gの上記化合物10の結晶を得た。収率96.9
%、m.p49.5℃。
(工程10) 2−メチルヘプタン酸−2−フルオロ−4−アセトキ
シフェニル(化合物11、R2=ペンチル基)の合成 2−フルオロ−4−アセトキシフェノール4.68g(27.
5mmol)、光学活性2−メチルヘプタン酸4g(25mmo
l)、塩化メチレン240ml、4−ジメチルアミノピリジン
0.3g(2.5mmol)、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド6.69g(32.5mmol)を反応フラスコに仕込み、室温
にて2時間反応後、生成した塩を濾別し、40℃以下で濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製を行な
い4.5gの上記化合物11(R2=ペンチル基)の結晶を得
た。収率57.9%。
(工程11) 2−メチルヘプタン酸2−フルオロ−4−ヒドロキシ
フェニル(化合物12、R2=ペンチル基)の合成 2−メチルヘプタン酸2−フルオロ−4−アセトキシ
フェニル4.5g(14.49mmol)、エタノール18mlを反応フ
ラスコに仕込み、氷水冷却下ベンジルアミン46.5g(43.
46mmol)を30分間で滴下し、同温度で1時間反応後アル
コールを回収(30℃以下)し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー精製を行ない3.2gの上記化合物12(R2=ペ
ンチル基)を得た。収率83.4%。
(工程12) 3−フルオロ−4−デシルオキシビフェニル−4′−
カルボン酸3−フルオロ−4−(2−メチルヘプタノイ
ルオキシ)フェニル(化合物13、R2=ペンチル基、R1
デシル基)の合成 工程4で合成した3−フルオロ−4−デシルオキシビ
フェニル−4′−カルボン酸(化合物5、R1=デシル
基)3.1g(4.98mmol)、2−メチルヘプタン酸2−フル
オロ−4−ヒドロキシフェニル(化合物12、R2=ペンチ
ル基)1.2g(4.53mmol)、塩化メチレン72ml、4−ジメ
チルアミノピリジン0.05g(0.453mmol)、N,N′−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド1.21g(5.889mmol)を反応
フラスコに仕込み、室温にて2時間反応後、生成した塩
を濾別し、40℃以下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー精製を行ない、次にエタノールから再結晶
を行ない、結晶部をクロロホルム(スペクトル用)に溶
解し、PTFE0.2μmフィルターで濾過後、80℃/2mmHgで
3時間乾燥し2.62gの目的物(化合物13、R2=ペンチル
基、R1=デシル基)を得た。収率94.66%、相転移点を
第1表に示す。
以下に分析結果を示す。
▲〔α〕20 D▼=+13.2° MS:608(M+) NMR(ppm):0.89(3H,t,J=6.9Hz),0.91(3H,t,J=6.8
Hz),1.28〜1.87(29H,m),2.75(1H,m),4.09(2H,t,J
=6.6Hz),7.03〜7.07(2H,m),7.11〜7.19(2H,m),7.
35〜7.42(2H,m),7.66(2H,d,J=8.3Hz),8.22(2H,d,
J=8.3Hz) 〔実施例2−4〕 実施例1に準じて第1表に示されるR1及びR2を持った
化合物を合成した。得られた化合物の相転移点を第1表
に示す。又、第6図に実施例4の化合物とMHPOBCとの混
合においてもSCA *相の上限温度はほとんど低下せず、融
点が低下しMHPOBCとの混合においても容易にSCA *相の温
度範囲が広げられることがわかる。
〔実施例5〕 3−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸4−
〔3′−フルオロ−4′−(2,6−ジメチルヘプタノイ
ルオキシ)ビフェニル〕エステル(化合物28、R1=オク
チル基、R2=4メチルペンチル基) (工程1) 3−フルオロ−4−メトキシ−4′−ブロモビフェニ
ル(化合物19)の合成 公知の方法(例えば特開昭62−178544号公報、63−11
5848号公報記載の方法)で合成した3−フルオロ−4−
メトキシビフェニル(化合物18)48g(235.24mmol)、
塩化メチレン720gを反応フラスコに仕込み、0〜5℃に
て臭素41.4g(258.77mmol)、塩化メチレン40gの混合液
を4時間で滴下した。室温で16時間反応後冷却し、10%
重曹水で中和、水洗、濃縮し62.6gの上記化合物19を得
た。収率90%。
(工程2) 3−フルオロ−4−ヒドロキシ−4′−ブロモビフェ
ニル(化合物20)の合成 3−フルオロ−4−メトキシ−4′−ブロモビフェニ
ル62.6g(211.637mmol)、ジエチレングリコール626g、
苛性ソーダ53.46g(1269.822mmol)を反応フラスコに仕
込み、200℃にて2時間反応させた。冷却後反応物を酢
酸893g中へ投入し、クロロホルムで抽出し、水洗、濃縮
し粗製の化合物20 57gを得た。酢酸エチルから再結晶を
行ない、乾燥して51.3gの上記化合物20の結晶を得た。
収率90%、m.p107.2℃。
(工程4) 3−フルオロ−4−ベンジルオキシ−4′−ブロモビ
フェニル(化合物21)の合成 3−フルオロ−4−ヒドロキシ−4′−ブロモビフェ
ニル10g(37.19mmol)、N,N′−ジメチルホルムアミド1
00ml、炭酸カリ7.7g(55.786mmol)、塩化ベンジル6.12
g(48.35mmol)を冷却下反応フラスコに仕込んだ後68℃
にて2時間反応させた。冷却後氷水500ml中へ投入し、
エーテル400mlで抽出し、更に水層を100mlのエーテルで
2回抽出し、エーテル抽出液を合わせて水洗、濃縮し粗
製の化合物21 13.3gを得た。酢酸エチルから再結晶を行
ない乾燥して12.3gの上記化合物21の結晶を得た。収率9
1.5%、m.p129.8℃。
(工程4) 3−フルオロ−4−ベンジルオキシ−4′−t−ブト
キシビフェニル(化合物22)の合成 マグネシウム0.87g(36.08mmol)、テトラヒドロキシ
フラン13gを反応フラスコに仕込み、40〜45℃にて3−
フルオロ−4−ベンジルオキシ−4′−ブロモビフェニ
ル(化合物21)12.3g(34.04mmol)、テトラヒドロフラ
ン100mlの混合液を2時間で滴下後同温度で3時間反応
させグリニヤ試薬を調製した。次に過安息香酸t−ブチ
ルエステル6.9g(35.74mmol)、テトラヒドロフラン21m
lの混合液を0〜5℃にてグリニヤ試薬調製液に1時間
で滴下し、同温度で10時間反応させた。反応液を氷水40
0ml中へ投入し、希塩酸でpH=4とした。水洗し有機層
を5%モール塩100ml中へ投入し、氷水冷却下30分間攪
拌し分液、更に水層を酢酸エチル50mlで抽出し、有機層
を合わせて水洗、濃縮し、粗製の化合物22 20gを得た。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製を行ない、次
にn−ヘキサンから再結晶を行ない乾燥して4gの上記化
合物22の結晶を得た。収率32.3%、m.p92.3℃。
(工程5) 3−フルオロ−4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキ
シビフェニル(化合物23)の合成 エチレングリコール2g、p−トルエンスルホン酸0.08
g、メタノール0.8g、水0.4g、3−フルオロ−4−ベン
ジルオキシ−4′−t−ブトキシフェニル(化合物22)
4gを反応フラスコに仕込み、80〜84℃で4時間反応させ
た。冷却後氷水200ml中へ投入し、テトラヒドロフラン5
0mlで抽出し、更に水層をテトラヒドロフラン50mlで抽
出し、テトラヒドロフラン抽出液を合わせて水洗、濃縮
し3.2gの上記化合物23を得た。収率96.9%、m.p183.6
℃。
(工程6) 3−フルオロ−4−ベンジルオキシ−4′−アセトキ
シビフェニル(化合物24)の合成 ピリジン4.3g(53.32mmol)、トルエン32ml、3−フ
ルオロ−4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシビフェ
ニル(化合物23)3.2g(10.667mmol)を反応フラスコに
仕込み、冷却下(−10℃)、塩化アセチル1g(12.8mmo
l)、トルエン10mlの混合液を1時間で滴下し、同温度
で1時間反応させた後徐々に室温に戻した。室温で2時
間反応後反応液を氷水70ml、35%塩酸12mlの調製液中へ
投入し、酢酸エチル100mlで抽出し、更に水層を酢酸エ
チル50mlで2回抽出し、酢酸エチル抽出液を合わせて5
%重曹水洗浄、水洗、濃縮し粗製の化合物24を3.6g得
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製を行ない
3.4gの上記化合物24の結晶を得た。収率94%、m.p141.8
℃。
(工程7) 3−フルオロ−4−ヒドロキシ−4′−アセトキシビ
フェニル(化合物25)の合成 3−フルオロ−4−ベンジルオキシ−4′−アセトキ
シビフェニル(化合物24)3.4g、10%パラジウム−カー
ボン0.34g、メタノール136mlを反応フラスコに仕込み、
窒素で減圧下に置換後常圧で水添を行ない、10%パラジ
ウム−カーボンを濾別後濃縮し2.4gの上記化合物25の結
晶を得た。収率96.9%、m.p159℃。
(工程8) 3−フルオロ−4−(2,6−ジメチルヘプタノイルオ
キシ)−4′−アセトキシビフェニル(化合物26、R2
4−メチルペンチル基)の合成 3−フルオロ−4−ヒドロキシ−4′−アセトキシビ
フェニル(化合物25)2.4g(9.756mmol)、光学活性2,6
−ジメチルヘプタン酸1.4g(8.869mmol)、塩化メチレ
ン144ml、4−ジメチルアミノピリジン0.11g(0.8869mm
ol)、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド2.38g
(11.529mmol)を反応フラスコに仕込み、室温にて2時
間反応後、生成した塩を濾別し、40℃以下で濃縮しシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー精製を行ない3.34gの
上記化合物26(R2=4−メチルペンチル基)の結晶を得
た。収率84.5%、m.p44℃。
(工程9) 3−フルオロ−4−(2,6−ジメチルヘプタノイルオ
キシ)−4′−ヒドロキシビフェニル(化合物27、R2
4−メチルペンチル基)の合成 3−フルオロ−4−(2,6−ジメチルヘプタノイルオ
キシ)−4′−アセトキシビフェニル(化合物26、R2
4−メチルペンチル基)3.34g(8.246mmol)、エタノー
ル33mlを反応フラスコに仕込み、0〜10℃にてベンジル
アミン2.6g(24.038mmol)を30分間で滴下した。室温で
5時間反応後アルコールを回収(30℃以下)し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー精製を行ない2.1gの化合
物27(R2=4−メチルペンチル基)を得た。収率72.5
%。
(工程10) 3−フルオロ−4−n−オクチルオキシ安息香酸3′
−フルオロ−4′−(2,6−ジメチルヘプタノイルオキ
シ)−4−ビフェニル(化合物28、R1=オクチル基、R2
=4−メチルペンチル基)の合成 公知の方法(例えば特開昭62−178544号公報記載の方
法)に従って合成した3−フルオロ−4−オクチルオキ
シ安息香酸(化合物17、R1=n−オクチル基)0.85g
(3.133mmol)、3−フルオロ−4−(2,6−ジメチルヘ
プタノイルオキシ)−4′−ヒドロキシビフェニル(化
合物27、R2=4−メチルペンチル基)1g(2.848mmo
l)、塩化メチレン60ml、4−ジメチルアミノピリジン
0.03g(0.2848mmol)、N,N′−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド0.76g(3.7035mmol)を反応フラスコに仕込
み、室温にて3時間反応後、生成した塩を濾別し、40℃
以下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー精
製を行ない、次にエタノールから再結晶を行ない更にシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー精製、エタノールか
ら再結晶を行ない結晶部をクロロホルム(スペクトル
用)に溶解し、PTFE0.2μmフィルターで濾過後、80℃/
2mmHgで7時間乾燥し1.3gの目的物(化合物28、R1=オ
クチル基、R2=4−メチルペンチル基)を得た。収率7
6.5%。
以下に分析結果を示す。
▲〔α〕20 D▼=+17.0° MS:594(M+) NMR(ppm):0.88〜0.91(9H,m),1.23〜1.89(22H,m),
2.77(1H,m),4.13(2H,t,J=6.6Hz),7.03(1H,t,J=
8.4Hz),7.17(1H,m),7.27(2H,m),7.35(2H,m),7.5
8(2H,m),7.91(1H,m),7.96(1H,m) 〔実施例6〕 実施例5に準じて、第1表に示されるR1及びR2を持っ
た化合物を合成し、相転移点を測定し、第1表に示す。
〔比較例1〕 3−フルオロ−4−ヘキシルオキシビフェニル−4′
−カルボン酸〔3−フルオロ−4−(2−メチルヘプタ
ノイルオキシ)フェニル〕実施例1に準じて合成した。
相転移点を第3表に示す。
〔比較例2〕 4−デシルオキシビフェニル−4′−カルボン酸4−
(2,6−ジメチルヘプタノイルオキシ)フェニル 4−デシルオキシビフェニル−4′−カルボン酸と4
−(2,6−ジメチルヘプタノイルオキシ)フェノールか
ら実施例1に準じて合成した。相転移点を第3表に示
す。
〔比較例3〕 4−デシルオキシ安息香酸4−〔4′−(2,6−ジメ
チルヘプタノイルオキシ)ビフェニル〕 4−デシルオキシ安息香酸と4′−(2,6−ジメチル
ヘプタノイルオキシ)−4−ヒドロキシビフェニルとか
ら実施例5に準じて合成した。相転移点を第3表に示
す。
〔比較例4〕 4−デシルオキシビフェニル−4′−カルボン酸〔3
−フルオロ−4−(2,6−ジメチルヘプタノイルオキ
シ)フェニル〕エステル 4−デシルオキシビフェニル−4′−カルボン酸と3
−フルオロ−4−(2,6−ジメチルヘプタノイルオキ
シ)フェノールとから実施例1に準じて構成した。相転
移点を第3表に示す。
〔発明の効果〕 以上のように本発明の化合物は、単独で反強誘電性液
晶相であるSCA *相を示し、従来使用されている液晶化合
物と混合使用し容易に温度範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図、第2図及び第3図は強誘電性液晶における層構
造を示す図、第4図は従来の強誘電性液晶の安定状態
を、第5図は反強誘電性液晶の安定状態を示す図、第6
図は実施例4で得た化合物とMHPOBCとの相図である。 1…上部基板、2…下部基板、3…層、4…液晶分子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 弘 東京都大田区蒲田5―36―31 株式会社高 砂リサーチ・インスティテュート内 (72)発明者 田所 美加 東京都大田区蒲田5―36―31 株式会社高 砂リサーチ・インスティテュート内 (72)発明者 萩原 利光 東京都大田区蒲田5―36―31 株式会社高 砂リサーチ・インスティテュート内 (56)参考文献 欧州特許出願公開231853(EP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) (式中、R1は炭素数8から12の直鎖アルキル基、R2は炭
    素数3から7の直鎖あるいは分岐鎖を持つアルキル基を
    示し、m,nは0又は1を示しかつm≠nであり、C*は光
    学活性炭素を示す。) で表される反強誘電性液晶化合物。
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