JPH09151579A

JPH09151579A - 軒樋支持具

Info

Publication number: JPH09151579A
Application number: JP31307095A
Authority: JP
Inventors: Kunihiro Takeda; 國浩竹田; Toshio Nishihara; 敏夫西原; Kazuharu Tanaka; 和晴田中; Hideaki Minagawa; 英明皆川
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1995-11-30
Filing date: 1995-11-30
Publication date: 1997-06-10

Abstract

(57)【要約】【課題】軒樋を簡単に、かつ、確実に取り付けること
ができる軒樋支持具を提供するものである。【解決手段】軒樋（１）の内側へ突出した耳部（１
０）を支持する略Ｌ字型の耳受部（３０）、および、こ
の耳受部（３０）を有し、上記軒樋（１）の内面に向か
って架設された支持具本体（２１）を備え、さらに、こ
の支持具本体（２１）の下部に設けられ、上記耳受部
（３０）から下り傾斜したガイド板（２０）を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、軒樋支持具に関
し、具体的には、軒樋を保持する金属製や樹脂製などの
軒樋支持具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の軒樋支持具として、例えば、特開
平７−１２７２０１号公報に開示されているごときもの
が知られている。この種の軒樋支持具は、図７に示すご
とく、薄板（６）でなる軒樋（１）の前面板（５）の内
面に向かって突き出し、同前面板（５）の内面側で上記
軒樋（１）の耳部（１０）のうち、前耳部（９）を支持
する吊着部（２３）、および、この吊着部（２３）の後
端側に設けられた軒先（４０）に固定される固定片（２
４）を備え、さらに、上記軒樋（１）の耳部（１０）の
うち、後耳部（２）を下側から係合する耳受部（３０）
を備えたものであった。

【０００３】そして、上記のような軒樋支持具におい
て、吊着部（２３）に軒樋（１）を取り付ける方法とし
ては、まず、前耳部（９）の後側部を吊着部（２３）の
第１の支持片（２７）の先端（１６）で支持させて、次
に、軒樋（１）の後耳部（２）を前耳部（９）を中心と
して上側に回転させるように押し入れて、耳受部（３
０）に後耳部（２）を下側から係合することが考えられ
た。また、上記軒樋（１）の前面板（５）を内面に向か
って窪ませて溝部（７）を設けて、上記第１の支持片
（２７）の先端（１６）とは反対側の他端が、この溝部
（７）に内面側から係止してずれ動かないようにするな
どの工夫がなされていたものであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな軒樋支持具は、前耳部（９）の後側部を吊着部（２
３）の第１の支持片（２７）の先端（１６）で支持させ
て、後耳部（２）が下側から耳受部（３０）に係合して
取り付けられているために、軒樋（１）としては、簡単
にずれ動いたり、外れることがないものの、後耳部
（２）を耳受部（３０）に係合させる際に、前耳部
（９）を中心として上側に回転させるように押し入れる
のが難しく、面倒なものであった。さらに、具体的にい
うと、後耳部（２）を耳受部（３０）に係合させる際
に、後耳部（２）が固定片（２４）自体に当たったり、
固定片（２４）の固定具などに当たったりして押し入れ
にくいものであった。

【０００５】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、軒樋を簡単
に、かつ、確実に取り付けることができる軒樋支持具を
提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
軒樋支持具は、軒樋（１）の内側へ突出した耳部（１
０）を支持する略Ｌ字型の耳受部（３０）、および、こ
の耳受部（３０）を有し、上記軒樋（１）の内面に向か
って架設された支持具本体（２１）を備え、さらに、こ
の支持具本体（２１）の下部に設けられ、上記耳受部
（３０）から下り傾斜したガイド板（２０）を備えたこ
とを特徴とする。

【０００７】本発明の請求項２に係る軒樋支持具は、上
記耳受部（３０）と上記ガイド板（２０）とが、一体に
形成されたものであることを特徴とする。

【０００８】本発明の請求項３に係る軒樋支持具は、上
記支持具本体（２１）が後端に固定片（２４）を有し、
この固定片（２４）で軒先（４０）に固定されるもので
あり、さらに、上記耳受部（３０）が、上記軒樋（１）
の前後の耳部（１０）のうち、後側の耳部（１０）を支
持するものであり、この後側の耳部（１０）の上端より
も、上記固定片（２４）が上方の位置であることを特徴
とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に係る図
面に基づいて詳しく説明する。

【００１０】図１は、本発明の一実施形態に係る軒樋支
持具を用いて軒樋の後耳部を取り付ける様子を示す要部
側面図である。図２は、本発明の一実施形態に係る軒樋
支持具の要部拡大図である。図３は、本発明の一実施形
態に係る軒樋支持具を示した斜視図である。図４は、本
発明の一実施形態に係る軒樋支持具を示した側面図であ
る。図５は、本発明の一実施形態に係る軒樋支持具を用
いて軒樋を取り付ける様子を示す側面図である。図６
は、本発明の一実施形態に係る軒樋支持具を用いて軒樋
を取り付けた状態を示す側面図である。

【００１１】本発明の軒樋支持具は、図１および図２に
示すごとく、軒樋（１）の内側へ突出した耳部（１０）
を支持する略Ｌ字型の耳受部（３０）、および、この耳
受部（３０）を有し、上記軒樋（１）の内面に向かって
架設された支持具本体（２１）を備え、さらに、この支
持具本体（２１）の下部に設けられ、上記耳受部（３
０）から下り傾斜したガイド板（２０）を備えているも
のである。

【００１２】本発明の軒樋支持具は、一般的に用いられ
ている金属製の軒樋支持具であってもよいし、樹脂製の
軒樋支持具であってもよく、特に限定しないものであ
る。樹脂製の軒樋支持具の場合、これに用いられる樹脂
としては、アクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどのものが一
般的であるが、特に、硬質塩化ビニル樹脂層とこの硬質
塩化ビニル樹脂層を被覆し、保護する耐候性樹脂層とか
らなっていると、硬質塩化ビニル樹脂層によって力学強
度を向上でき、かつ、耐候性樹脂層によって紫外線など
の原因で起こる退変色性を阻止でき、耐熱性を付与でき
る点で好ましいものである。硬質塩化ビニル樹脂層は、
塩化ビニル樹脂であるが、耐候性樹脂層としては、アク
リル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコンアクリレートなど
のシリコン系樹脂などが用いられるものである。

【００１３】上記支持具本体（２１）は、例えば、図３
ないし図６に示すごとく、水切り板（４１）などが付設
された軒先（４０）の鼻隠板、母屋などの取付面に取り
付けられ、固定部分（２２）と吊着部（２３）とからな
るものである。固定部分（２２）は、上記支持具本体
（２１）の後端に設けられて軒先（４０）の取付面に固
定する固定片（２４）、この固定片（２４）に一体に備
えた凹状の耳受部（３０）が設けられている。この耳受
部（３０）に軒樋（１）の前後の耳部（１０）のうち、
後耳部（２）が下側から係合するものである。

【００１４】上記固定片（２４）には、例えば、ボルト
孔（１１）や釘孔（１３）が設けられており、このボル
ト孔（１１）にボルトを嵌めて軒先（４０）に取り付け
られたり、釘孔（１３）に釘が打ちこまれて軒先（４
０）に取り付けられたりできるものである。

【００１５】なお、図５および図６に示すごとく、上記
支持具本体（２１）の固定部分（２２）側の上面部（３
４）は、上記軒先（４０）の水切り板（４１）などが当
たることのないように傾斜させてもかまわないものであ
る。そして、この上面部（３４）に必要に応じて水切り
リブ（１８）などが設けられてもかまわないものであ
る。

【００１６】図３に示すごとく、上記吊着部（２３）
は、固定片（２４）の上端から前面板（５）の内面に突
き出した第１の支持片（２７）と第２の支持片（２
５）、この第１の支持片（２７）の先端で軒樋（１）の
前面板（６）の内面に沿って上側に折曲した差込片（２
８）、および、上記第２の支持片（２５）の先端で軒樋
（１）の前面板（５）の内面に沿って下側に折曲した沿
設アーム（３１）を設け、この沿設アーム（３１）の先
端に押さえ片（２９）を備えているものである。

【００１７】上記沿設アーム（３１）が、例えば、帯状
に形成され、この沿設アーム（３１）の幅方向の略中央
部から補強片を立ち上げて、同沿設アーム（３１）の断
面を略Ｔ字型とすると、沿設アーム（３１）の強度が向
上し、その結果として、吊着部（２３）の強度を向上さ
せることのできるものである。

【００１８】上記差込片（２８）の上端（２６）は、軒
樋（１）の前耳部（９）と前面板（６）で形成された間
隙に挿入され、この間隙から差込片（２８）が外れず、
前後の耳部（１０）のうち、前耳部（９）が支持される
ものである。

【００１９】一方、図５および図６に示すごとく、上記
押さえ片（２９）の下端は、軒樋（１）に対して下から
風が吹き上げる場合などに起こる軒樋（１）の浮き上が
りを防止できる点で好ましいものである。

【００２０】なお、支持具本体（２１）の形状は、これ
に限定されるものではない。図５および図６に示すごと
く、上記軒樋（１）は、例えば、薄板（６）でなるもの
であって、前面板（５）、後面板（３）、この前面板
（５）の上端に内側に突設した前耳部（９）、この後面
板（３）の上端に外側に突設した後耳部（２）、およ
び、上記前面板（５）と後面板（３）を一連に繋ぐ底面
板（４）を一体にして押し出し成形され、所望の形状に
折り曲げて形成されたものである。前耳部（９）および
後耳部（２）は、図１に示すごとく、中央部に空洞が形
成されている。特に、この空洞の上下の肉厚が等しい
と、集中応力のかかりやすい輸送時や保管時に空洞の上
下で均等の応力を受けるので、割れや変形が起こりにく
くなるものである。

【００２１】図５および図６に示すごとく、上記前面板
（６）には、例えば、凹状の溝部（７）が設けられてお
り、この溝部（７）が上記沿設アーム（３１）に設けら
れた突起（８）の上に載置されるような形態になってい
てもかまわないものである。

【００２２】また、図３ないし図６に示すごとく、上記
第２の支持片（２５）の下側に後耳部（２）を上記耳受
部（３０）に案内するガイド板（２０）を帯状に形成し
ていると、後耳部（２）がスムーズに挿着できるもので
ある。そして、このガイド板（２０）の幅方向の略中央
部から補強リブ（１７）を立ち上げて、同ガイド板（２
０）の断面を略Ｔ字型となしていると、補強リブ（１
７）によってガイド板（２０）がより強固になり、強風
などが吹きつけても、ガイド板（２０）が折れることも
ないものである。

【００２３】さらに、図３ないし図６に示すごとく、上
記固定片（２４）の下端から後耳部（２）を上記耳受部
（３０）に載置させるように導く誘導ガイド板（１９）
を板状に形成していると、後耳部（２）は耳受部（３
０）にスムーズに載置させることができるものである。

【００２４】図３ないし図６に示すごとく、上記誘導ガ
イド板（１９）と繋がって耳受部（３０）の上方に至る
までの位置に誘導リブ（３６）が設けられていると、誘
導ガイド板（１９）から導かれた後耳部（２）は耳受部
（３０）により一層スムーズに、かつ、確実に載置させ
ることができるものである。

【００２５】ところで、図６に示したＡは、雨水飛出曲
線であって、最大降雨時であっても、飛び出した雨水
は、軒樋（１）の内に集水されるものである。そして、
図６に示したＢとＣは、雨水排水曲線であって、雨が強
くなるにしたがって、雨水排水曲線は、ＢからＣに移
り、軒先（４０）の鼻隠板、母屋などの取付面に近づく
ものの、屋根から流れ落ちる雨水は、軒樋（１）の内に
集水されるものである。

【００２６】本発明は、このような構成をとることによ
って、ガイド板（２０）によって、軒樋（１）を簡単
に、かつ、確実に取り付けることができるようになるも
のである。

【００２７】さらに、図１および図２に示すごとく、上
記耳受部（３０）と上記ガイド板（２０）とが、一体に
形成されたものであると、耳受部（３０）がガイド板
（２０）と一体に作られるものであって、耳受部（３
０）自体の強度を向上させることができるとともに、ガ
イド板（２０）に沿って案内された軒樋（１）の後耳部
（２）が、スムーズに耳受部（３０）に収まるものであ
る。すなわち、軒樋（１）を迅速に取り付けることがで
きるようになるものである。

【００２８】一方、図１に示すごとく、上記支持具本体
（２１）が後端に固定片（２４）を有し、この固定片
（２４）で軒先（４０）に固定されるものであり、さら
に、上記耳受部（３０）が、上記軒樋（１）の前後の耳
部（１０）のうち、後側の耳部（１０）を支持するもの
であり、この後側の耳部（１０）の上端よりも、上記固
定片（２４）が上方の位置であると、支持具本体（２
１）の取り付け固定が容易に行うことができるようにな
るとともに、後側の耳部（１０）、すなわち、後耳部
（２）を耳受部（３０）により一層容易に収めることが
できるようになるものである。

【００２９】本発明の軒樋支持具によると、図１および
図２に示すごとく、軒樋（１）の内側へ突出した耳部
（１０）を支持する略Ｌ字型の耳受部（３０）、およ
び、この耳受部（３０）を有し、上記軒樋（１）の内面
に向かって架設された支持具本体（２１）を備え、さら
に、この支持具本体（２１）の下部に設けられ、上記耳
受部（３０）から下り傾斜したガイド板（２０）を備え
たので、ガイド板（２０）によって、軒樋（１）を簡単
に、かつ、確実に取り付けることができるようになるも
のである。

【００３０】

【発明の効果】本発明の請求項１に係る軒樋支持具によ
ると、ガイド板（２０）によって、軒樋（１）を簡単
に、かつ、確実に取り付けることができるようになるも
のである。

【００３１】本発明の請求項２に係る軒樋支持具による
と、請求項１記載の場合に加えて、耳受部（３０）がガ
イド板（２０）と一体に作られるものであって、耳受部
（３０）自体の強度を向上させることができるととも
に、ガイド板（２０）に沿って案内された軒樋（１）の
後耳部（２）が、スムーズに耳受部（３０）に収まるも
のである。すなわち、軒樋（１）を迅速に取り付けるこ
とができるようになるものである。

【００３２】本発明の請求項３に係る軒樋支持具による
と、請求項１または請求項２記載の場合に加えて、支持
具本体（２１）の取り付け固定が容易に行うことができ
るようになるとともに、後耳部（２）を耳受部（３０）
により一層容易に収めることができるようになるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る軒樋支持具を用いて
軒樋の後耳部を取り付ける様子を示す要部側面図であ
る。

【図２】本発明の一実施形態に係る軒樋支持具の要部拡
大図である。

【図３】本発明の一実施形態に係る軒樋支持具を示した
斜視図である。

【図４】本発明の一実施形態に係る軒樋支持具を示した
側面図である。

【図５】本発明の一実施形態に係る軒樋支持具を用いて
軒樋を取り付ける様子を示す側面図である。

【図６】本発明の一実施形態に係る軒樋支持具を用いて
軒樋を取り付けた状態を示す側面図である。

【図７】従来例に係る軒樋支持具を用いて軒樋を取り付
けた状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１軒樋１０耳部２０ガイド板２１支持具本体２２固定部分３０耳受部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者皆川英明大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】軒樋の内側へ突出した耳部を支持する略
Ｌ字型の耳受部、および、この耳受部を有し、上記軒樋
の内面に向かって架設された支持具本体を備え、さら
に、この支持具本体の下部に設けられ、上記耳受部から
下り傾斜したガイド板を備えたことを特徴とする軒樋支
持具。
【請求項２】上記耳受部と上記ガイド板とが、一体に
形成されたものであることを特徴とする請求項１記載の
軒樋支持具。
【請求項３】上記支持具本体が後端に固定片を有し、
この固定片で軒先に固定されるものであり、さらに、上
記耳受部が、上記軒樋の前後の耳部のうち、後側の耳部
を支持するものであり、この後側の耳部の上端よりも、
上記固定片が上方の位置であることを特徴とする請求項
１または請求項２記載の軒樋支持具。