JPH09100319A - ビニルアルコール系重合体の製法 - Google Patents

ビニルアルコール系重合体の製法

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JPH09100319A
JPH09100319A JP17918896A JP17918896A JPH09100319A JP H09100319 A JPH09100319 A JP H09100319A JP 17918896 A JP17918896 A JP 17918896A JP 17918896 A JP17918896 A JP 17918896A JP H09100319 A JPH09100319 A JP H09100319A
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寿昭 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 チオエステル基もしくはチオール基を有
するビニルエステル系重合体に、エポキシ基を有する化
合物を反応させ、けん化することを特徴とするビニルア
ルコール系重合体の製造方法。 【効果】 本発明によると、比較的マイルドな反応条件
で、反応性、架橋性、イオン的相互作用、水溶性、界面
物性または低温での柔軟性などに優れた各種の官能基
を、効率的にPVAに導入することができる。また、本
発明によると、従来の方法では得ることのできなかった
各種の官能基をPVAに導入することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変性ビニルアルコー
ル系重合体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール(以下、PVAと
略記する)は数少ない結晶性の水溶性高分子として優れ
た界面特性および強度特性を有することから、紙加工、
繊維加工およびエマルジョン用の安定剤に利用されてい
るほか、PVA系フィルムおよびPVA系繊維等の原料
として重要な地位を占めている。また、結晶性を制御し
たり、官能基を導入して特定の性能を向上させる高機能
化が検討されている。
【0003】変性PVAの製造方法としては、(1)官
能基を有するモノマーを酢酸ビニルと共重合した後、け
ん化することにより、側鎖に官能基を導入する方法;
(2)高分子反応により、PVAの側鎖に官能基を導入
する方法;(3)連鎖移動反応を利用して官能基を末端
に導入する方法等が知られている。しかしながら、
(1)および(3)の方法は、ビニルエステルモノマー
の重合性が低く、PVAを得るためには加水分解が必要
となることから、導入可能な官能基が限定される。ま
た、従来の変性PVAにおける官能基は、PVAの主鎖
に直接結合しているか、あるいはPVAの主鎖に非常に
近いために、ビニルアルコール単位の水酸基との分子内
相互作用の影響やPVAの主鎖の分子運動の影響を受け
やすいことから、官能基の機能を十分に発揮できない場
合が多い。また、(2)の方法は、コストなどの問題
で、工業的規模での実施は限定されていた。すなわち、
アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、シラノール
基、ボロン酸基、ふっ素基、水酸基、炭化水素基および
エチレン性不飽和二重結合などの官能基をPVAに導入
する方法は知られていたが、従来の方法によりPVAに
導入された官能基は、PVAの水酸基との分子内相互作
用の影響およびPVAの主鎖の分子運動の影響を易いこ
とから、官能基として機能が十分に発現できないことが
多い。また、フェノール性水酸基、フェニル基、ナフタ
レン基、共役ジエンなどの官能基の場合には、ポリビニ
ルアセタールに導入する方法は知られていたが、PVA
に導入する方法は全く知られていない。一方、アミノ酸
基、フェノキシ基の場合には、PVAに導入する方法は
全く知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、反応
性、架橋性、イオン的相互作用、水溶性、界面物性また
は低温での柔軟性などに優れた各種の官能基を有する変
性ビニルアルコール系重合体の製造方法を提供すること
にある。また、本発明の目的は、従来の方法では得るこ
とのできなかった各種の官能基を有する変性ビニルアル
コール系重合体の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題につ
いて鋭意検討した結果、チオエステル基もしくはチオー
ル基を有するビニルエステル系重合体に、エポキシ基を
有する化合物を反応させ、けん化することを特徴とする
ビニルアルコール系重合体の製造方法を見出し、本発明
を完成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用するチオエステル基
もしくはチオール基を有するビニルエステル系重合体
は、ビニルエステルモノマーとチオエステル基を有する
モノマーとをラジカル共重合する方法、あるいはビニル
エステルモノマーと保護されたチオール基を有するモノ
マーとをラジカル共重合した後、保護基を脱離させる方
法により得られる。
【0007】また、チオ酢酸、チオ安息香酸などのチオ
カルボン酸、2−アセチルチオエタンチオール、2−ベ
ンゾイルチオエタンチオール、10−アセチルチオデカ
ンチオール、10−ベンゾイルチオデカンチオールなど
のジチオールのモノアセテートあるいはモノベンゾエー
トなどを連鎖移動剤に用いて、ビニルエステルモノマー
をラジカル重合することにより得られる片末端にチオエ
ステル基を有するビニルエステル系重合体、および該重
合体から誘導される片末端にチオール基を有するビニル
エステル系重合体も使用することができる。
【0008】ビニルエステルモノマーとしては、蟻酸ビ
ニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどが挙げられる。
【0009】チオエステル基あるいは保護されたチオー
ル基を有するモノマーとしては、チオ酢酸ビニル、チオ
安息香酸ビニル、チオ酢酸アリル、チオ安息香酸アリ
ル、アリル2−ヒドロキシ−3−アセチルチオプロピル
エーテル、アリル2−ヒドロキシ−3−ベンゾイルチオ
プロピルエーテル、1−アセチルチオ−2−ヒドロキシ
−3−ブテン、1−ベンゾイルチオ−2−ヒドロキシ−
3−ブテン、1−アセチルチオ−2−ヒドロキシ−5−
ヘキセン、1−ベンゾイルチオ−2−ヒドロキシ−5−
ヘキセン、1−アセチルチオ−2−ヒドロキシ−7−オ
クテン、1−ベンゾイルチオ−2−ヒドロキシ−7−オ
クテン、1−アセチルチオ−2−ヒドロキシ−9−デセ
ン、1−ベンゾイルチオ−2−ヒドロキシ−9−デセ
ン、N−(3−アセチルチオ−2−ヒドロキシプロピ
ル)−アクリルアミド、N−(3−アセチルチオ−2−
ヒドロキシプロピル)−メタクリルアミド、N−(3−
アセチルチオ−2−ヒドロキシプロピルオキシメチル)
アクリルアミド、N−(3−アセチルチオ−2−ヒドロ
キシプロピルオキシメチル)メタクリルアミド、2−ヒ
ドロキシ−3−アセチルチオ−プロピルメタクリレー
ト、アリルイソチウロニウムクロリドなどが挙げられ
る。
【0010】チオエステル基もしくはチオール基を有す
るビニルエステル系重合体のチオエステル基もしくはチ
オール基の含有量は、0.01〜30モル%が好まし
く、0.02〜20モル%がより好ましく、0.05〜
15モル%が特に好ましい。チオエステル基もしくはチ
オール基を有するビニルエステル系重合体の粘度平均分
子量(Mv)は、103 〜2000×103 が好まし
い。なお、粘度平均分子量(Mv)は、30℃のアセト
ン中で測定した極限粘度の値[η]から、下記の式によ
り計算される。 極限粘度[η](dl/g)=5×10-4×Mv0.62
【0011】チオエステル基もしくはチオール基を有す
るビニルエステル系重合体は、上記以外の単量体を含有
することも差し支えない。このような単量体単位として
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンな
どのオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無
水)イタコン酸などの不飽和酸類あるいはその塩あるい
は炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類;
アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アク
リルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリ
ルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩ある
いはその4級塩などのアクリルアミド類;メタクリルア
ミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリ
ルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリ
ルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩ある
いはその4級塩などのメタクリルアミド類;N−ビニル
ピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセ
トアミドなどのN−ビニルアミド類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;炭素
数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアル
キルビニルエーテル、アルコキクシアルキルビニルエー
テルなどのビニルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニルな
どのハロゲン化ビニル類;トリメトキシビニルシランな
どのビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリル
アルコール、ジメチルアリルアルコールなどが挙げられ
る。
【0012】本発明に使用するエポキシ基を有する化合
物としては、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグ
リシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエー
テル、メタノール(POE)nグリシジルエーテル(n
=1〜30)、フェノール(POE)nグリシジルエー
テル(n=1〜30)、ラウリルアルコール(POE)
nグリシジルエーテル(n=1〜30)、メタノール
(POP)nグリシジルエーテル(n=1〜30)、ネ
オペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−
ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、(POE)n
ジグリシジルエーテル(n=1〜30)、(POP)n
ジグリシジルエーテル(n=1〜70)、(ポリオキシ
テトラメチレングリコール)nジグリシジルエーテル
(n=1〜30)、レゾルシンジグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、グリ
セロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリ
シジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジル
エーテル、ジグリセリンポリグリセロールポリグリシジ
ルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、
ソルビトールポリグリシジルエーテルポリグリシジルエ
ーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、エチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、
シクロヘキセンオキシド、ブタジエンモノエポキサイ
ド、ブタジエンジオキシド、1,2−エポキシ−5−ヘ
キセン、1,5−ヘキサジエンジオキシド、1,2−エ
ポキシ−7−オクテン、1,7−オクタジエンジオキシ
ド、1,2−エポキシ−9−デセン、1,9−デカジエ
ンジオキシド、アリルグリシジルエーテル、メタリルグ
リシジルエーテル、8−ヒドロキシ−6、7−エポキシ
−1−オクテン、8−アセトキシ−6、7−エポキシ−
1−オクテン、N−(2,3−エポキシ)プロピルアク
リルアミド、N−(2,3−エポキシ)プロピルメタク
リルアミド、4−アクリルアミドフェニルグリシジルエ
ーテル、3−アクリルアミドフェニルグリシジルエーテ
ル、4−メタクリルアミドフェニルグリシジルエーテ
ル、3−メタクリルアミドフェニルグリシジルエーテ
ル、3−メチル−3,4−エポキシブトキシメチロール
アクリルアミド、N−グリシドキシメチルアクリルアミ
ド、N−グリシドキシメチルメタクリルアミド、N−グ
リシドキシエチルアクリルアミド、N−グリシドキシエ
チルメタクリルアミド、N−グリシドキシプロピルアク
リルアミド、N−グリシドキシプロピルメタクリルアミ
ド、N−グリシドキシブチルアクリルアミド、N−グリ
シドキシブチルメタクリルアミド、4−アクリルアミド
メチル−2,5−ジメチル−フェニルグリシジルエーテ
ル、4−メタクリルアミドメチル−2,5−ジメチル−
フェニルグリシジルエーテル、アクリルアミドプロピル
ジメチル(2,3−エポキシ)プロピルアンモニウムク
ロリド、メタクリルアミドプロピルジメチル(2,3−
エポキシ)プロピルアンモニウムクロリド、3−パーフ
ルオロブチル−1,2−エポキシプロパン、3−パーフ
ルオロヘキシル−1,2−エポキシプロパン、3−パー
フルオロオクチル−1,2−エポキシプロパン、3−パ
ーフルオロデシル−1,2−エポキシプロパン、3−
(パーフルオロ−2 −メチルブチル)−1,2−エポキ
シプロパン、3−(パーフルオロ−2 −メチルヘキシ
ル)−1,2−エポキシプロパン、3−(パーフルオロ
−2−メチルオクチル)−1,2−エポキシプロパン、
3−(パーフルオロ−3−メチルデシル)−1,2−エ
ポキシプロパン、3−(1H, 1H, 5H−オクタフル
オロペンチロキシ)−1,2−エポキシプロパン、3−
(1H,1H,5H−ドデカフルオロヘプチロキシ)−
1,2−エポキシプロパン、3−(1H,1H,5H−
ヘキサデカフルオロノニロキシ)−1,2−エポキシプ
ロパン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエ
トキシシラン、グリシジルトリメチルアンモニウムクロ
リド、グリシジルトリエチルアンモニウムクロリド、メ
タクリル酸グリシジルなどが挙げられる。(なお、PO
Eはポリオキシエチレンを意味し、POPはポリオキシ
プロピレンを意味し、nはPOEおよびPOPの重合度
を意味する。)
【0013】その他のエポキシ基を有する化合物として
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
S型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂な
どのグリシジルエーテル類が挙げれる。また、ビニルモ
ノマー(但し、ビニルエステルを除く)と、メタクリル
酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、ブタジエン
モノエポキサイド、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、
1,2−エポキシ−7−オクテン、1,2−エポキシ−
9−デセン、N−(2,3−エポキシ)プロピルアクリ
ルアミド、N−(2,3−エポキシ) プロピルメタクリ
ルアミド、N−(グリシドキシ)メチルアクリルアミ
ド、N−(グリシドキシ) メチルメタクリルアミドなど
のエポキシ基を有するビニルモノマーとをラジカル共重
合することにより得られるエポキシ基を有する重合体も
使用できる。これらのエポキシ基を有する化合物は、単
独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】チオエステル基もしくはチオール基を有す
るビニルエステル系重合体とエポキシ化合物との反応
は、無溶媒、またはエポキシ基を有する化合物を溶解
し、チオエステル基もしくはチオール基を有するビニル
エステル系重合体を溶解もしくは膨潤させる溶剤中で実
施される。このような溶剤としては、メタノール、エタ
ノール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチ
ルエーテル等のエーテル類;n−ヘキサン等の炭化水素
類;水等が挙げられる。これらの溶剤は、単独もしくは
混合して使用される。
【0015】チオール基もしくはチオエステル基を有す
るビニルエステル系重合体とエポキシ基を有する化合物
との反応条件は、通常、溶剤を使用する場合のポリマー
濃度5〜90%、エポキシ基の濃度/チオエステル基も
しくはチオール基の濃度=1.0〜5.0(モル比)、
反応温度0〜250℃、反応時間0.01〜20時間で
ある。チオール基との反応では、3級アミン(例えばト
リエチルアミン、ピリジン、トリエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、アンモニア)、ホスフィン(例えば
トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン)、水
酸化ナトリウム、テトラエチルアンモニウムヒドロオキ
サイド、ナトリウムメチラート等の塩基性化合物が反応
触媒として有効である。チオエステル基との反応では、
トリブチルアンモニウムクロリド、トリブチルアンモニ
ウムブロミド等の4級アンモニウム塩が反応触媒として
有効である。また、チオール基の酸化を防止するため
に、反応系の脱気または窒素置換をしたり、酸化防止剤
等を添加することもできる。
【0016】けん化反応は、塩基性触媒または酸触媒を
用いた通常のポリビニルエステルのけん化反応が適用で
きる。すなわち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
ナトリウムメチラート等の塩基性触媒、あるいはp−ト
ルエンスルホン酸等の酸性触媒を用いて、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリ
コール等のアルコールあるいはグリコールを溶媒に用い
て、けん化反応が行われる。この場合、ビニルエステル
系重合体や触媒の溶解性を向上するために、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、トルエン、アセト
ン、水等の溶剤が適宜混合して使用される。けん化反応
の条件は、通常、触媒濃度/ビニルエステル単位濃度=
0.001〜1.2(モル比)、反応温度0〜180
℃、反応時間0.1〜20時間の範囲である。本発明に
おけるけん化反応は、チオエステル基もしくはチオール
基とエポキシ化合物との反応中あるいは反応終了後に行
う。
【0017】本発明の製造方法によれば、従来の方法で
は得ることのできなかった各種の官能基を有する変性P
VA、PVA系重合体を一成分とするブロックポリマー
およびグラフトポリマーが得られる。
【0018】本発明の製造方法により得られるビニルア
ルコール系重合体の分子量は、該重合体の4%のジメチ
ルスルホキシド(DMSO)溶液の20℃の粘度(B型
粘度計で測定)で表して、3〜20,000cpの範囲
が好ましく、3〜10,000cpの範囲がより好まし
く、3〜5000cpの範囲がより好ましい。また、ビ
ニルアルコール単位の含有量は10〜99.9モル%が
好ましく、50〜99.9モル%が特に好ましい。
【0019】本発明で得られるビニルアルコール系重合
体は、繊維糊剤、繊維処理剤、繊維加工剤、クリアーコ
ーテイング、クレーコーティング等の紙コーティング剤
用バインダー、感熱紙のオーバーコート用バインダー等
の紙加工剤、有機、無機顔料用の分散剤、エマルジョン
用重合分散安定剤、塩ビ等の懸濁重合用分散安定剤、セ
ラミックス用バインダー、画像形成材料、感光性樹脂、
ホルマールやブチラール等のビニルアセタール用原料、
フィルム、繊維等に使用される。該ビニルアルコール系
重合体は、単独で使用される他に、無変性PVA、他の
変性PVA、でんぷん(およびその変性物)、セルロー
ス誘導体、ガム類、ゼラチン、カゼイン等の各種のポリ
マー、可塑剤、架橋剤などと併用される。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。なお、実施例中の「部」および「%」
は、特に断わりのない限り、重量部基準を意味する。
【0021】(片末端にチオエステル基を有するビニル
エステル系重合体) 合成例1 攪拌基、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた
反応器に、酢酸ビニルモノマー440部とメタノール1
10部を仕込み、窒素ガスを15分バブリングして脱気
した。別途、チオ酢酸0.25部をメタノール10部に
溶解したチオールの初期添加液、チオ酢酸3.8部にメ
タノールを加えて全量を40部にしたチオールの連続添
加液およびメタノール50部に2,2'- アゾイソブチロニ
トリル0.16部を溶解した開始剤溶液を調製し、窒素
ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を
開始し、内温が60℃となったところで、別途調製した
チオ酢酸の初期添加液と開始剤溶液をこの順序に添加し
重合を開始した。直ちにチオ酢酸の連続添加液の添加を
開始し、重合を続けた。チオ酢酸の連続添加は、重合の
進行に伴う反応器内の固形分濃度の増加にあわせて下記
の表1の値を目標に実施した。なお、固形分濃度はサン
プリングにより重量法でチェックした。
【0022】
【表1】
【0023】チオ酢酸を連続添加しながら重合を4時間
行い、冷却して重合を停止した。この時の固形分濃度は
50.1%であった。次に、30℃の減圧下で、メタノ
ールを時々添加しながら、未反応の酢酸ビニルモノマー
の除去を行い、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度
53.2%)を得た。このメタノール溶液の一部をエー
テル中に投入してポリマーを回収し、アセトン−エーテ
ルで再沈−精製を2回繰り返した後、40℃で減圧乾燥
した。この精製ポリマーについて、CDCl3 を溶媒に
してプロトンNMR(日本電子製、GSX-270 )測定およ
びアセトン中の極限粘度測定(JIS)を実施した。そ
の結果、粘度平均分子量31×103 の片末端にアセチ
ルチオ基を有するポリ酢酸ビニル重合体であることが判
明した。
【0024】(側鎖にチオエステル基を有するビニルエ
ステル系重合体の合成例) 合成例2 合成例1と同様の反応器に、酢酸ビニルモノマー405
部、チオ酢酸アリル11.2部およびメタノール30部
を仕込み、窒素ガスを15分バブリングして脱気した。
別途、メタノール15部に2,2'- アゾイソブチロニトリ
ル4.5部を溶解した開始剤溶液を調製し、窒素ガスの
バブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始
し、内温が60℃となったところで、別途調製した開始
剤溶液を添加し重合を開始した。重合を4時間行い、冷
却して重合を停止した。この時の固形分濃度は56.2
%であった。次に、30℃の減圧下で、メタノールを時
々添加しながら、未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を
行い、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度48.5
%)を得た。合成例1と同様にして精製したポリマー
は、チオ酢酸アリル単位(チオエステル基)を2.3モ
ル%含有する粘度平均分子量87×103 のポリ酢酸ビ
ニル共重合体であった。
【0025】合成例3〜9 合成例2と同様にして(但し、ビニルエステルモノマー
の種類や量、メタノールの量、開始剤の種類や量、未反
応ビニルエステルモノマーの除去にn−ブタノールの併
用など適宜条件を変更)、表2に示すチオエステル基を
有するビニルエステル系重合体を得た。
【0026】
【表2】
【0027】(エポキシ基を有する重合体の合成例) 合成例10 合成例1と同様の反応器に、メタクリル酸メチルモノマ
ー450部、メタクリル酸グリシジル18部およびトル
エン485部を仕込み、窒素ガスを15分バブリングし
て脱気した。別途、トルエン15部に2,2'- アゾイソブ
チロニトリル4.5部を溶解した開始剤溶液を調製し、
窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇
温を開始し、内温が60℃となったところで、別途調製
した開始剤溶液を添加し重合を開始した。重合を4時間
行い、冷却して重合を停止した。この時の固形分濃度は
34.5%であった。重合液を2000部のn−ヘキサ
ンに投入してポリマーを回収し、トンエン/n−ヘキサ
ンで再沈−精製を2回繰り返した後、40℃で減圧乾燥
した。この精製ポリマーについて、CDCl3 を溶媒に
してプロトンNMR(日本電子製、GSX-270 )測定およ
びトルエン中の極限粘度測定を実施し、粘度平均分子量
を算出した。その結果、アリルグリシジルエーテル単位
(エポキシ基)を2.0モル%含有する粘度平均分子量
85×103 のメタクリル酸メチル共重合体であること
が判明した。
【0028】実施例1 攪拌基、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた
反応器に、合成例1で得た片末端にチオエステル基を有
する重合体のメタノール溶液(濃度44.5%)100
部と、下記の化1(但し、R1 ,R2 ,R3 およびR4
=H,A=C(CH3 2 ,n=2)で表される両末端
にエポキシ基を有する化合物(油化シェルエポキシ
(株)製、商品名:エピコート1001)1.3部を酢
酸メチル30部に溶解したものを仕込み、15分窒素ガ
スをバブリングした後、水酸化ナトリウム0.1部をメ
タノール18部に溶解したものを仕込んだ。攪拌しなが
ら40℃で1時間反応させた後、同温度にて濃度10%
の水酸化ナトリウムのメタノール溶液20部を添加し、
けん化反応を行った。40℃で5時間放置後、粉砕し、
酢酸3部を加えて中和した。ソックスレー抽出器を用い
て、テトラヒドロフランで48時間洗浄した後、60℃
で20時間乾燥することにより、ビニルアルコール系ブ
ロック共重合体を得た。該重合体のIR測定およびプロ
トンNMR(d6 −DMSO)測定を行ったところ、エ
ポキシ基は完全に消失しており、PVA成分とポリフェ
ノキシ成分とからなるブロック共重合体(ポリフェノキ
シ成分の含有量5.4%、PVA成分のビニルアルコー
ル含有量98.7モル%)であることが判明した。ま
た、該ポリマー濃度4%のDMSO溶液を調整し、20
℃で粘度を測定したところ、36.1cpであった。
【0029】
【化1】
【0030】実施例2〜6 表3に示す条件に変更したこと以外は、実施例1と同様
にして、変性ビニルアルコール系重合体を得た。条件と
結果を表3に示す。
【0031】実施例7 実施例1と同様の反応器に、合成例2で得た側鎖にチオ
エステル基を有する重合体のメタノール溶液(濃度4
8.5%)100部を仕込み、15分窒素ガスをバブリ
ングした後、トリエタノールアミン2部を添加して、3
0℃で1時間攪拌した。次に、フェニルグリシジルエー
テル13.5部をメタノール48部に溶解したものを仕
込んだ。攪拌しながら、50℃で2時間反応させた後、
40℃に冷却してから、濃度10%の水酸化ナトリウム
のメタノール溶液40部を添加し、けん化を行った。4
0℃で5時間放置した後、粉砕し、酢酸8部を加えて中
和した。実施例1と同様にして、精製したポリマーは、
エポキシ基は完全に消失しており、2.3モル%のフェ
ニル基の導入が確認され、ビニルアルコール単位の含有
量は96.6モル%であった。また、、該ポリマー濃度
4%のDMSO溶液を調整し、20℃で粘度を測定した
ところ、60.1cpであった。
【0032】実施例8〜15 表3に示す条件に変更したこと以外は、実施例7と同様
にして、変性ビニルアルコール系重合体を得た。条件と
結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】(表3の脚注) (*1)10%水酸化カリウムのメタノール溶液を使用 POEDGE:POE(n=10)ジグリシジルエーテ
ル LPOEGE:ラウリルアルコールPOE(n=15)
グリシジルエーテル FOE:3−(パーフルオロ−2−メチルオクチル)−
1,2,−エポキシプロパン TELA:トリエタノールアミン PTGDGE:PTG(n=18)ジグリシジルエーテ
ル STO:スチレンオキシド AGE:アリルグリシジルエーテル MGE:メチルグリシジルエーテル MPOEGE:メタノールPOE(n=10)グリシジ
ルエーテル CHO:シクロヘキセンオキシド 2−EHGE:2−エチルヘキシルグリシジルエーテル PGGE:ポリグリセリングリシジルエーテル TBAC:テトラエチルアンモニウムクロリド NaOH:水酸化ナトリウム THF:テトラヒドロフラン VA:ビニルアルコール単位
【0035】
【発明の効果】本発明によると、従来の方法ではPVA
に導入することができなかったか、あるいは困難であっ
たアミノ酸基、フェノール性水酸基、フェニル基、フェ
ノキシ基、ナフタレン基、共役ジエンなどの官能基を、
PVAに導入することができる。また、本発明による
と、アミノ基、アミノ酸基、カルボキシル基、スルホン
酸基、シラノール基、ボロン酸基、ふっ素基、水酸基、
炭化水素基、フェノール性水酸基、フェニル基、フェニ
レン基、フェノキシ基、ナフタレン基、エチレン性不飽
和二重結合および共役ジエンなどの官能基の機能が十分
に発現する変性ビニルアルコール系重合体が得られる。
すなわち、本発明によると、下記の化2で表される化学
構造形態により、PVAに官能基を導入することができ
る。
【0036】
【化2】
【0037】(ここで、一般式(I)および一般式(I
I)におけるR1 ,R2 およびR3 は水素原子または置
換基を有していてもよい炭素数8以下の炭化水素基を表
し、Sは硫黄原子を表し、Xは官能基を含有する一価の
基を表す。) その結果、官能基の種類を選択することにより、反応
性、架橋性、イオン的相互作用、水溶性、界面物性また
は低温での柔軟性などに優れた変性ビニルアルコール系
重合体が得られる。また、本発明によると、比較的マイ
ルドな反応条件(反応溶剤として一般的に使用されてい
るメタノールの沸点以下の温度である60℃以下で、エ
ポキシ基とチオエステル基もしくはチオール基との比が
ほぼ等モルの条件)で、上記の官能基を効率的にPVA
に導入することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオエステル基もしくはチオール基を有
    するビニルエステル系重合体に、エポキシ基を有する化
    合物を反応させ、けん化することを特徴とするビニルア
    ルコール系重合体の製造方法。
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