JPH0890909A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

Info

Publication number
JPH0890909A
JPH0890909A JP6233002A JP23300294A JPH0890909A JP H0890909 A JPH0890909 A JP H0890909A JP 6233002 A JP6233002 A JP 6233002A JP 23300294 A JP23300294 A JP 23300294A JP H0890909 A JPH0890909 A JP H0890909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
intermediate layer
gloss
thermosensitive
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6233002A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Yamauchi
啓滋 山内
Toru Murai
徹 村井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Oji Paper Co Ltd filed Critical New Oji Paper Co Ltd
Priority to JP6233002A priority Critical patent/JPH0890909A/ja
Publication of JPH0890909A publication Critical patent/JPH0890909A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】記録濃度及び記録部の光沢度が高く、スティッ
ク、カス引きの発生しない感熱記録体の製造方法を提供
する。 【構成】支持体上に、ロイコ染料、呈色剤および接着剤
を含有する感熱発色層、顔料と水性接着剤をを主成分と
して含有する中間層、および滑剤と水性接着剤を主成分
として含有する光沢層を順次設ける感熱記録体におい
て、感熱発色層表面の平滑度(J.TAPPY No.
5に基づく)が2000〜15000秒、特に好ましく
は3000〜10000秒であり、中間層と光沢層の膜
厚の合計が6μm以下で、且つ中間層に平均粒径が中間
層の膜厚の1/2より大きく、中間層と光沢層の膜厚合
計より小さい軽質炭酸カルシウムを含有させた感熱記録
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録体に関するもの
であり、更に詳しく述べるならば医療計測用のCRT画
像をハードコピーとして出力する画像用感熱プリンター
で使用するのに適した感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は一般に紙、合成紙、または
プラスチックフィルム等からなる支持体の少なくとも片
面上に、電子供与性ロイコ染料のような無色または淡色
の発色性物質と、電子受容性フェノール性化合物などの
ような呈色剤と、接着剤とを主成分として含む感熱発色
層を設けたものであって、これら発色性染料と呈色剤と
を熱エネルギーによって反応させて発色記録画像を得る
ことができる。このような感熱記録体は、記録装置がコ
ンパクトでしかも安価であり、かつ保守が容易であるこ
となどの利点を有し、ファクシミリや自動券売機、科学
計測機の記録用媒体としてだけでなく、POSラベル、
CAD、CRT医療画像用等の各種プリンター、プロッ
ターの出力媒体として広く使用されている。
【0003】その中で記録画像の均一性、高解像度が必
要なCRT医療計測用の画像プリンターおよび、寸法安
定性、細線記録の必要なCADプロッターには複層構造
を有する合成紙や、必要に応じて無機顔料を含有する2
軸延伸した熱可塑性樹脂フィルムが使用されている。特
にCRT医療計測用の画像プリンター用紙には、白色度
が高く、光沢度の高い記録紙が望まれている。従来の記
録紙では光沢度が低く、コントラストが不十分であっ
た。感熱記録体の光沢度は、コントラストを満足できる
レベルにするためには、例えばJIS P 8142に
準じて測定した印字部の光沢度が60%以上必要であ
る。光沢層の光沢度を高める方法として、光沢層を塗工
した後スーパーカレンダー等で平滑化処理を行う方法が
あるが、同時に平滑度も高くなるため、記録時に記録ヘ
ッドと記録紙間にゴミや異物が詰まり除去できずスジ状
の記録欠陥(白スジ)が発生する問題やスティックが悪
化する問題がある。また、感熱発色層上に、特定の中間
層と光沢層を設けた感熱記録体が特開平6−64325
号公報、特開平6−64326号公報に記載されている
が、更に光沢と記録適性に優れたものが要望されいて
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は感熱記録体の
画像のコントラストを高めるため、光沢度を上昇させた
感熱記録体において記録時に発生する白スジ、スティッ
クを改善した感熱記録体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に、
ロイコ染料、呈色剤および接着剤を含有する感熱発色
層、顔料と水性接着剤を主成分として含有する中間層、
および滑剤と水性接着剤を主成分として含有する光沢層
を順次設けた感熱記録体において、感熱発色層を設けた
後、感熱発色層表面の平滑度(J.TAPPI No.
5に基づく)が2000〜15000秒となるように平
滑化処理を行い、中間層と光沢層の膜厚の合計が6μm
以下で、且つ中間層に平均粒径が中間層の膜厚の1/2
より大きく、中間層と光沢層の膜厚の合計より小さい軽
質炭酸カルシウムを含有させることにより、上記の課題
が解決され、見出されたものである。
【0006】
【作用】本発明の感熱記録体の光沢度を上昇させるため
には、感熱発色層を塗工後、感熱発色層表面の平滑度
(J.TAPPI No.5に基づく)が2000〜1
5000秒、特に好ましくは3000〜10000秒と
なるように平滑化処理を行い、中間層と光沢層の膜厚の
合計が6μm以下で、軽質炭酸カルシウムを含有する中
間層及び顔料を含有しない特定の光沢層を順次塗工する
方法が有効である。感熱発色層の平滑度が2000秒未
満になると記録画質が低下し、15000秒を越えると
記録時にスティックが発生する。感熱発色層を塗工後、
平滑化処理を行うことにより、記録画像の均一性は良好
となり、更に中間層に中間層の膜厚の1/2以上の平均
粒径の軽質炭酸カルシウムを含有させても、顔料の脱落
を防止できるだけでなく、光沢度を上昇させることがで
きると共に平滑度の過度の上昇を抑えることができる。
特に、軽質炭酸カルシウムの吸油量が40ml/100
g以上とすることにより、記録時に光沢層が加熱溶融さ
れても、溶融物が吸収され、ヘッドカスが発生する問題
がない。上記平均粒径と吸油量を兼備した顔料として軽
質炭酸カルシウムが有用である。通常の顔料では、吸油
量が40ml/100g以上のものは平均粒子径が1.
0μm以下となり、中間層の膜厚の1/2未満となり、
平滑度の上昇が大きく、スティック、白スジが発生する
問題がある。中間層と光沢層の膜厚の合計が6μmを越
えると記録感度が低下する。
【0007】本発明の中間層および光沢層の膜厚は、正
確に測定することは困難であるが、便宜的に中間層塗膜
および光沢層塗膜の比重を1.0として、塗工量(g /
2)がそのまま膜厚(μm)に等しいとして計算し、
中間層と光沢層の膜厚の合計を6μm以下にし、また中
間層の1/2以上の平均粒径を有する炭酸カルシウムを
選定する必要がある。
【0008】支持体としては、ポリオレフィン系樹脂と
白色無機顔料を加熱混練し、ダイから押し出し、縦方向
に延伸したものの両面にポリオレフィン系樹脂と白色無
機顔料からなるフィルムを片面当たり1〜2層積層し、
横方向に延伸して製造された合成紙、およびポリオレフ
ィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂単独
あるいは混合物をダイから押し出し2軸延伸したもの、
さらに熱可塑性樹脂に白色の無機顔料を加熱混練したも
のをダイから押し出し2軸延伸したもののほか、上質
紙、中質紙、ロール紙、再生紙、塗工紙等のパルプ繊維
から製造されたものが使用できる。パルプ繊維からなる
支持体は画像の均一性を良くするため、あらかじめ塗工
層を設けた後、感熱層を塗工するのが望ましい。
【0009】感熱発色層は無色、又は淡色のロイコ染
料、加熱により該ロイコ染料を発色させる呈色剤及び接
着剤を主成分として含有するほか、必要に応じて白色顔
料、熱可融性物質、補助添加成分、例えば、分散剤、消
泡剤、蛍光染料等を含んでいてもよい。
【0010】感熱記録層に用いられるロイコ染料として
は、各種公知のものが使用でき、その具体例としては、
例えば下記のものが挙げられる。3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メ
チル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチルアミ
ノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−
〔N−エチル−N−(p−メチルフェニル)アミノ〕−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(メタトリフルオロメチル)アニリノフルオ
ラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−イソペンチル)アミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ジブチル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等のフル
オラン系染料等が挙げられる。もちろん、これらの染料
に限定されるものではなく、二種以上の併用も可能であ
る。ロイコ染料の配合量は、感熱発色層の全固形分に対
し5〜30重量%の範囲が望ましい。
【0011】本発明に用いられる呈色剤は、ロイコ染料
と加熱下に反応してこれを発色させることのできる化合
物からなるものである。このような呈色剤は、常温以
上、好ましくは70℃以上で液化または気化して、上記
発色性染料と反応してこれを発色させるものである。例
えば、4,4’−イソプロピリデンジフェノール(ビス
フェノールA)、4,4’−イソプロピリデンビス(2
−クロロフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビ
ス(2−メチルフェノール)、4,4’−イソプロピリ
デンビス(2,6−t−ブチルフェノール)、4,4’
−sec−ブチリデンジフェノール、4,4’−シクロ
ヘキシリデンジフェノール、4−t−ブチルフェノー
ル、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノ
キシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアミ
ノ−4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン、
3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシジフェニルス
ルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロピルオキシジ
フェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’イソプロピル
オキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベ
ンジルオキシジフェニルスルホン、2,4−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、2,4 −ジヒドロキシ−4’
−メチルジフェニルスルホン、および3,4−ジヒドロ
キシフェニル−p−トリスルホン等を挙げることができ
る。
【0012】ロイコ染料と呈色剤の割合は特に限定され
ないが、通常発色濃度を最高とするため、ロイコ染料に
対して呈色剤を50〜700重量%、好ましくは100
〜400重量%の割合で混合、使用される。
【0013】本発明のロイコ染料及び呈色剤は、水溶性
樹脂と混合し、必要に応じて分散剤、消泡剤等の助剤を
添加した後、ボールミル、アトライター、サンドグライ
ンダー、ダイノミル、ウルトラビスコミル等の分散機で
平均粒径が3μm以下、好ましくは1μm以下の粒径ま
で粉砕、分散される。
【0014】発明において、感熱発色層、中間層、およ
び光沢層に使用される水性接着剤は水溶性樹脂および水
分散性樹脂のいずれでも使用可能である。例えばポリビ
ニルアルコール、澱粉、変性澱粉、アラビアゴミ、ゼラ
チン、カゼイン、キトサン、メチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩、ポリアクリ
ルアマイド、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸
エステル共重合樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合
樹脂、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合樹
脂、イソプロピレン−無水マレイン酸共重合樹脂等の水
溶性樹脂、および酢酸ビニルエマルジョン、アクリル酸
エステル共重合エマルジョン、メタクリル酸エステル共
重合エマルジョン、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合エマルジョン、ポリウレタンエマルジョ
ン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ポリ塩化ビニリデン
エマルジョン、SBRラテックス、MBRラテックス等
の乳化物で最低造膜温度が20℃以下の造膜性の良好な
水分散性樹脂を単独又は混合して使用することができ
る。
【0015】しかし、前記ロイコ染料および呈色剤の各
分散液と混合した時に混合液が発色したり、凝集した
り、或いは高粘度となったりしないことが必要であり、
また形成された感熱記録層皮膜が強靭であること、減感
作用のないことなどが必要である。感熱発色層中の水性
接着剤の配合量は感熱発色層の固形分に対し10〜25
重量%が望ましく、とりわけ13〜20重量%が望まし
い。10重量%未満では塗膜強度が弱い欠点があるし、
25重量%を越すと感度が低下する問題がある。
【0016】また、感熱発色層の耐水性を向上するため
には、水溶性樹脂を硬化させるための架橋剤を使用する
ことができる。例えば、グリオキザール、ジアルデヒド
澱粉等のジアルデヒド系化合物、ポリエチレンイミン等
のポリアミン系化合物、エポキシ系化合物、ポリアミド
樹脂、メラミン樹脂、グリセリンジグリシジルエーテル
等のジグリシジル系化合物、ジメチロールウレア化合
物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合
物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第二鉄、及び塩化
マグネシウム等のような無機化合物を感熱発色層の固形
分に対し1〜10重量%の範囲で用いることができる。
【0017】本発明の感熱層に使用できる白色顔料とし
て、例えば炭酸カルシウミ、炭酸マグネシウミ、酸化マ
グネシウム、カオリン、クレー、タルク、焼成クレー、
シリカ、ケイソウ土、合成ケイ酸アルミニウミ、酸化亜
鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウミ、硫酸バリウミ、
表面処理された炭酸カルシウミやシリカなどの無機顔
料、並びに、尿素樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合
体、ポリスチレン樹脂等の有機顔料で平均粒径が5μm
以下の微粒子顔料が使用できる。
【0018】更に、感熱層塗料のヌレを良くしハジキを
なくすため、アセチレングリコール、ジアルキルスルホ
コハク酸塩等のヌレ性向上剤を添加することもできる。
熱可融性物質としては、例えばステアリン酸アミド、ス
テアリン酸エチレンビスアミド、オレイン酸アミド、パ
ルミチン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド、ベヘニン酸アミ
ド等の脂肪酸アミド類、ポリエチレンワックス、カルナ
バロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワ
ックス類、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、
シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、テレフタル
酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジブチルエステル、
イソフタル酸ジブチルエステル、1−ヒドロキシナフト
エ酸フェニルエステル、1,2−ジ(3−メチルフェノ
キシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−フェ
ノキシ−2−(4−メチルフェノキシ)エタン、炭酸ジ
フェニル、p−ベンジルビフェニル、2,2’−メチレ
ンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチ
ルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、2,
2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、2,4−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノ
ール、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)等のヒンダードフェノール類、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾ
トリアゾール、および2−ヒドロキシ−4−ベンジルオ
キシベンゾフェノン等の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤等がある。熱可融性物質は、一般に呈色剤に対して
400重量%以下の割合で感熱発色層に含まれているこ
とが好ましい。
【0019】感熱発色層は上記支持体の少なくとも片面
に、従来から当業者間で使用されているエアナイフ方
式、メイヤーバー方式、ブレード方式、リバースロール
方式、スリットダイ方式等の塗工方法によって形成さ
れ、乾燥後の塗工量が3〜12g/m2 、望ましくは4
〜10g/m2 となるように塗工される。本発明の感熱
記録体は、感熱発色層塗工後、スーパーカレンダー、グ
ロスカレンダー、マシンカレンダー等により平滑化処理
を行い記録画像の均一性を向上させる。
【0020】感熱発色層上に設ける中間層は、光沢層塗
工後の平滑度を調整して、スティックや白スジを防止
し、かつ光沢度を高めるために塗工するものであり、塗
工量は通常2〜5g/m2 (2〜5μm)が望ましい。
2g/m2 未満では、塗膜が均一に形成されないため、
光沢度発現性及びスティックが不十分であるし、5g/
2 を越すと感度が低下する問題がある。
【0021】中間層は、水性接着剤及び平均粒径が中間
層の膜厚の1/2より大きく、かつ軽質炭酸カルシウム
を含有ものである。更に、必要に応じて、架橋剤、滑剤
を含有させることができる。水性接着剤は結晶性が乏し
く、造膜性が良好で、結着力が強く、さらに乾燥後、無
色透明の連続皮膜となることが望ましい。このような接
着剤は感熱発色層に使用するものの中から適宜選択して
使用することができる。水性接着剤は中間層の固形分に
対し20〜80重量%の範囲で配合することができる。
20重量%未満では中間層塗膜の強度が不十分である
し、80重量%を越すと、耐熱性が低下し、スティック
が悪化する問題がある。
【0022】中間層に使用される軽質炭酸カルシウム
は、生石灰を水和して生成した石灰乳と炭酸ガスの反応
によって生成される軽質炭酸カルシウムを精製し、脱
水、乾燥、粉砕、分級したものである。反応は石灰乳中
に炭酸ガスを吹き込む回分式の方法と、炭酸ガス気流中
に石灰乳を噴霧し、向流又は並流の形で接触させる連続
式の方法がある。反応条件によってカルサイト系、アラ
ゴナイト系、バテライト系の結晶系があり、反応速度、
温度、撹拌条件、乾燥条件等によって粒子径をコントロ
ールすることができる。例えば、炭酸化反応速度を遅く
すると長径1〜3μmのカルサイト系紡錐形粒子を得る
ことができる。反応温度を低くし、炭酸化速度を速くす
る条件では平均粒径が0.03〜0.1μmの微粒の立
方形粒子が生成し、乾燥工程又は粉砕工程をコントロー
ルすることにより1μm以上の凝集体を得ることができ
る。また、高温で反応させると、アラゴナイト系の柱状
粒子を得ることができ、柱状粒子を三次元的に絡み合わ
せたウニ状の平均粒径1μm以上の粒子を得ることがで
きる。平均粒子経1μm以上の炭酸カルシウムの中でも
吸油量が40ml/100gの吸油量の高いものは、光
沢層の溶融物を吸収することができ、ヘッドカスを発生
させない特徴がある。
【0023】軽質炭酸カルシウムは、中間層の固形分に
対し、20〜70重量%配合することができる。20重
量%未満では平滑度が上昇し、耐熱性が不十分となるた
めスティックが発生しやすい問題がある。70重量%を
越すと、逆に平滑度が低くなり過ぎ画像の均一性が低下
するだけでなく、隠蔽性も強くなり、画像濃度を低下さ
せる問題がある。
【0024】中間層には必要に応じて使用される架橋剤
及び滑剤は、感熱発色層に使用されたものの中から適宜
選択して使用することができる。本発明の中間層の塗工
方法も感熱発色層に使用される方法の中から適宜選択し
て利用することができる。
【0025】中間層上に設ける光沢層は、水性接着剤、
滑剤を主成分として含有し、必要に応じて架橋剤を含有
するものであり、記録後の光沢を高めるとともに、ステ
ィック、カス等の走行性を良好にするものである。顔料
は光沢度の低下を招くので配合しないほうが望ましい。
【0026】光沢層に使用する水性接着剤は上記の感熱
発色層に使用するものの他に、シリコン−アクリル共重
合樹脂、シリコン樹脂等の滑り性の良好な樹脂で、記録
後の光沢度が高くなるものを選択して使用することがで
きる。光沢層に使用する樹脂は光沢層の固形分に対し5
0〜95重量%の範囲で配合するのが望ましい。光沢層
樹脂の配合量が50重量%未満であれば、光沢度が低
く、塗膜強度が弱いため中間層顔料の脱落防止効果がな
い欠点があり、95重量%を越すとスティックが悪化す
る問題がある。
【0027】光沢層に使用する滑剤は、ラウリルリン酸
エステル、オレイルリン酸エステル、ステアリルリン酸
エステル等のアリキルリン酸エステルおよびそのアルカ
リ金属塩、ラウリルスルホン酸エステル、オレイルスル
ホン酸エステル、ステアリルスルホン酸エステル等のア
ルキルスルホン酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、
モノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセ
リル、モノオレイン酸グリセリル、ジステアリン酸グリ
セリル、ジオレイン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸
エステル、モノラウリル酸ジグリセリル、ジラウリル酸
ジグリセリル、モノラウリル酸テトラグリセリル、モノ
ラウリル酸ヘキサグリセリル、モノラウリル酸デカグリ
セリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル等がある。
【0028】光沢層に使用する滑剤の配合量は5〜40
重量%が望ましく、5%重量未満ではスティックに効果
がないし、40重量%を越すと光沢層の強度が低下し、
問題である。光沢層に、必要に応じて使用する架橋剤は
感熱発色層に使用したものの中から選択して使用するこ
とができるが、配合量は感熱発色層の固形分に対し30
重量%以下が望ましい。光沢層の塗工量は0.5〜3.
0g/m2 が望ましく、0.5g/m2 未満であれば塗
膜が均一に形成されないため、光沢度が高くならない
し、スティックも悪化する。塗工量が3.0g/m2
越すと光沢度、スティックは向上するが感度、記録濃度
が低下する欠点がある。
【0029】光沢層の塗工方法は、感熱発色層の塗工に
利用したものの中から選択して利用することができる。
光沢層を塗工した後、カール防止、帯電防止の点から必
要に応じてバック層を塗工することができる。
【0030】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、もちろん本発明の範囲はこれらに限定され
るものではない。各実施例中、「部」は「重量部」を示
す。
【0031】〔実施例1〕 A液(ロイコ染料分散液)調製 3−(N,N−ジブチル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン20部、スルホン基変性ポリビニルア
ルコール(商品名:ゴーセランL−3266、重合度2
50、鹸化度87%、日本合成化学社製)の10%水溶
液20部、および水10部からなる組成物をサンドミル
にて平均粒子径が1.3±0.3μmとなるまで粉砕
し、A液を得た。
【0032】 B液(呈色剤分散液)調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロピルオキシジフェニル
スルホン50部、スルホン基変性ポリビニルアルコール
(商品名:ゴーセランL−3266、重合度250、鹸
化度87%、日本合成化学社製)の10%水溶液50
部、および水25部からなる組成物をサンドミルにて平
均粒子径が1.3±0.3μmとなるまで粉砕し、B液
を得た。
【0033】 感熱発色層塗液の調製 A液30部、B液90部、炭酸カルシウム(商品名:ブ
リリアント−15、平均粒径0.55μm 、白石工業
社製)の60%スラリー43部、ポリビニルアルコール
(商品名:NM−14、重合度1,400、鹸化度9
9.0%、日本合成化学社製)の10%水溶液60部、
SBRラテックス(商品名:PT−1007、固形分5
0%、日本ゼオン社製)28部、ステアリン酸亜鉛の3
0%分散液(商品名:ハイドリンZ−7−30、中京油
脂社製)17部、水65部を混合し、感熱発色層塗料を
得た。
【0034】 中間層塗液の調製 炭酸カルシウム(商品名:赤米、平均粒径2.5μm、
吸油量48ml/100g、米庄石灰工業社製)の60
%分散物83部、アクリル変性ポリビニルアルコール
(商品名:SA−70、中央理化社製)の10%水溶液
300部、アクリルエマルジョン(商品名:SC−29
1、固形分49%、日本触媒社製)20部、ジメチロー
ル尿素溶液(商品名:J−001、固形分30%、昭和
電工社製)33部、および水230部を混合し、中間層
塗料を得た。
【0035】 光沢層塗塗液の調製 ポリシロキサングラフトアクリルエマルジョン(商品
名:GF−256、日本触媒社製、固形分20%)37
5部、アルキルリン酸エステルカリウム塩(商品名:T
RL−20、固形分50%、松本油脂製薬社製)40
部、グリオキザールの40%水溶液13部、および水4
00部を混合し、光沢層塗液を得た。
【0036】 感熱記録体の製造 合成紙ユポFPG−80(王子油化合成紙社製)の片面
上に上記に示した感熱発色層塗料を乾燥後の塗工量が
6.5g/m2 となるように塗工し、スーパーカレンダ
ーで感熱発色層の平滑度が5000±200秒となるよ
うに平滑化処理を行った。更に、その上に次に示す中間
層塗料および光沢層塗料を乾燥後の塗工量がそれぞれ
3.0g/m2 、1.0g/m2 となるように順次塗工
し,感熱記録体を得た。
【0037】〔実施例2〜実施例4〕実施例1で使用し
た中間層塗液の代わりに以下に示す中間層塗液を使用し
た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。 実施例2 中間層塗液の調製 炭酸カルシウム(商品名:カルライトKT、平均粒径
2.3μm、吸油量140ml/100g、白石工業社
製)の60%分散物83部、カルボキシ変性ポリビニル
アルコール(商品名:T−330、日本合成化学社製)
の10%水溶液400部、グリオキザールの40%水溶
液25部、および水160部からなる組成物を混合し、
中間層塗料を得た。
【0038】実施例3 中間層塗液の調製 炭酸カルシウム(商品名:カルライトSA、平均粒径
3.0μm、吸油量95ml/100g、白石工業社
製)の60%分散物83部、アセトアセチル変性ポリビ
ニルアルコール(商品名:Z−100、日本合成化学社
製)の10%水溶液300部、アクリルエマルジョン
(商品名:SC−291、固形分49%、日本触媒社
製)20部、グリオキザールの40%水溶液25部、お
よび水240部からなる組成物を混合し、中間層塗料を
得た。
【0039】実施例4 中間層塗液の調製 炭酸カルシウム(商品名:軽質炭酸カルシウム、長径
2.0μm、短径0.4μm、吸油量50ml/100
g、丸尾カルシウム社製)の60%分散物83部、アセ
トアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:Z−1
00日本合成化学社製)の10%水溶液300部、アク
リルエマルジョン(商品名:SC−291、固形分49
%、日本触媒社製)20部、グリオキザールの40%水
溶液25部、および水240部からなる組成物を混合
し、中間層塗料を得た。
【0040】〔比較例1〕実施例1で使用した中間層塗
液の代わりに以下に示す中間層塗液を使用した以外は、
実施例1と同様にして感熱記録体を得た。 中間層塗液の調製 軽質炭酸カルシウム(商品名:ブリリアント−15、平
均粒径0.55μm、吸油量43ml/100g、白石
工業社製)の60%分散物83部、カルボキシ変性ポリ
ビニルアルコール(商品名:T−330、日本合成化学
社製)の10%水溶液400部、グリオキザールの40
%水溶液25部、および水160部からなる組成物を混
合し、中間層塗料を得た。
【0041】〔比較例2〕実施例1の感熱記録体の製造
において、平滑度が1000±100秒となるように平
滑化処理を行った以外は、実施例1と同様にして感熱記
録体を得た。
【0042】〔比較例3〕比較例1の感熱記録体の製造
において、平滑度が20000±2000秒となるよう
に平滑化処理を行った以外は、比較例1と同様にして感
熱記録体を得た。
【0043】〔比較例4〕実施例1の感熱記録体の製造
において、中間層および光沢層の塗工量をそれぞれ5.
0g/m2 、3.0g/m2 にした以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。
【0044】かくして得られた感熱記録体の平滑度、及
び感熱プリンター(UP−860、ソニー社製)による
ベタ黒記録を10回連続して行なった場合の最高濃度、
その部分の光沢度、記録時のスティック音、カス引きの
評価を行なった。得られた結果は表1に示した。
【表1】
【0045】記録濃度 :Macbeth RD-914 濃度計で
測定した。 光沢度 :JIS P 8142 に準じて測定した。 スティック音:記録中の音の大きさを評価した。 ○:ほとんど音がしない。 △:小さな音がする。 ×:大きな音がする。 カス引き:階調記録の低濃度部を目視評価した。 ○:カス引きなし。 ×:カス引きがある。
【0046】
【発明の効果】表1に示されているように本発明の感熱
記録体は、記録部の記録濃度、光沢度が高く、スティッ
ク、カス引きの発生しないものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、ロイコ染料、呈色剤および水
    性接着剤を含有する感熱発色層、顔料と水性接着剤を主
    成分として含有する中間層、および滑剤と水性接着剤を
    主成分として含有する光沢層を順次設けた感熱記録体に
    おいて、感熱発色層表面の平滑度(J.TAPPI N
    o.5に基づく)が2000〜15000秒であり、中
    間層と光沢層の膜厚の合計が6μm以下で、且つ中間層
    に平均粒径が中間層の膜厚の1/2より大きく、中間層
    と光沢層の膜厚の合計より小さい軽質炭酸カルシウムを
    含有させたことを特徴とする感熱記録体。
JP6233002A 1994-09-28 1994-09-28 感熱記録体 Pending JPH0890909A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6233002A JPH0890909A (ja) 1994-09-28 1994-09-28 感熱記録体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6233002A JPH0890909A (ja) 1994-09-28 1994-09-28 感熱記録体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0890909A true JPH0890909A (ja) 1996-04-09

Family

ID=16948280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6233002A Pending JPH0890909A (ja) 1994-09-28 1994-09-28 感熱記録体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0890909A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002020277A1 (fr) * 2000-09-04 2002-03-14 Oji Paper Co., Ltd. Materiau d'enregistrement thermique et son procede de production

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002020277A1 (fr) * 2000-09-04 2002-03-14 Oji Paper Co., Ltd. Materiau d'enregistrement thermique et son procede de production
US6821556B2 (en) 2000-09-04 2004-11-23 Oji Paper Co., Ltd. Process for producing heat sensitive recording material

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5333109B2 (ja) 感熱記録材料
JP2009285833A (ja) 感熱記録体
JPH06270547A (ja) 感熱記録体
JP2584472B2 (ja) 感熱記録体
JP2773539B2 (ja) 感熱記録体
JP2011037213A (ja) 感熱記録体の製造方法
JPH04364983A (ja) 感熱記録体
JP3106640B2 (ja) 感熱記録体
JPH0890909A (ja) 感熱記録体
JP2713049B2 (ja) 感熱記録体
JPH08175007A (ja) 感熱記録体
JP2011025484A (ja) 多色感熱記録材料
JPH04175187A (ja) 感熱記録体
JPH06122275A (ja) 感熱記録体
JPH0732740A (ja) 感熱記録体の製造方法
JPH0890907A (ja) 感熱記録体
JPH11254832A (ja) 感熱記録体
JP3060682B2 (ja) 感熱記録体の製造方法
JPH05177938A (ja) 感熱記録体
JPH0781227A (ja) 感熱記録体
JPH05177939A (ja) 感熱記録体
JPH0253239B2 (ja)
JPH07108764A (ja) 感熱記録体の製造方法
JPH0924667A (ja) 感熱記録体
JPH0664325A (ja) 感熱記録体