JPH0885942A - 止水装置とアースアンカー工法 - Google Patents

止水装置とアースアンカー工法

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JPH0885942A
JPH0885942A JP24848894A JP24848894A JPH0885942A JP H0885942 A JPH0885942 A JP H0885942A JP 24848894 A JP24848894 A JP 24848894A JP 24848894 A JP24848894 A JP 24848894A JP H0885942 A JPH0885942 A JP H0885942A
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JP
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water
retaining wall
box
ground
mouth pipe
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JP24848894A
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English (en)
Inventor
Keiichi Hara
径一 原
Shigeo Yamaguchi
重夫 山口
Koichi Saeki
耕一 佐伯
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KAWASHIYOU LEASE SYST KK
Takenaka Komuten Co Ltd
Toyo Techno Co Ltd
Original Assignee
KAWASHIYOU LEASE SYST KK
Takenaka Komuten Co Ltd
Toyo Techno Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アースアンカー工法において、削孔ロッドで
山留め壁背後の地盤を削孔する際、地下水と共に土砂が
流出し地盤を乱したり、周辺地盤を陥没させたりする事
故の発生を防止すると共に、そのための構成部材を有効
に利用して、山留め壁の口元管貫通部の隙間からの水や
土砂の流出をもコントロールできるようにする。 【構成】 山留め壁1に止水ボックス10を取り付け、
且つ、削孔ロッド3を挿入可能な内径の口元管11を山
留め壁1に、当該山留め壁1を貫通し且つ口元管11後
端部が止水ボックス10の内方に位置する状態に取り付
けて止水装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、山留め壁とその背後の
地盤を削孔ロッドによって削孔すると共に、その削孔し
た穴にアンカー材を挿入し、且つ、定着材を注入して前
記アンカー材を定着することにより、山留め壁を背後の
地盤に固定するようにしたアースアンカー工法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】山留め壁をアースアンカーで背後の地盤
に固定する場合、一般には、削孔ロッドで山留め壁を削
孔して貫通すると共に、その背後の地盤を削孔してい
き、次に、その削孔した穴にPC鋼材等のアンカー材を
挿入した後、穴内にセメントミルクや水との反応により
固結するその他の薬液等の定着材を注入して、アンカー
材を周囲の地盤に定着し、所定の養生期間が経過した
後、アンカー材をジャッキ等により緊張し、プレストレ
スを導入した状態で、山留め壁に固定するといった方法
が採られている。
【0003】ところで、地下水位(被圧水頭も含めて)
以深のアースアンカー工事では、図7に示すように、先
端にクローネンビット3aを取り付けた削孔ロッド3に
よって山留め壁1の背後の地盤2を削孔する際、山留め
壁1の削孔ロッド3貫通部の隙間から地下水と共に土砂
が流出し、山留め壁背後の地盤2を乱したり、周辺地盤
を陥没させたりする事故が発生し易い。
【0004】また、土砂の流出により、山留め壁背後の
地盤2に緩みや空洞化が起こると、削孔後、アンカー材
を挿入し、アンカー材の周囲に定着材を注入しても、周
囲の地盤に対するアンカー材の定着が不十分になるた
め、アンカー材に十分な引張抵抗力をもたせることがで
きないといった問題が生じる。
【0005】このような問題の解決策としては、図8に
示すように、削孔ロッド3を挿入可能な内径の口元管1
1を山留め壁1に貫通させた状態に取り付け、次いで、
口元管11の後端部に止水ボックス10を取り付けた
後、止水ボックス10の後端部から削孔ロッド3を挿入
し、その削孔ロッド3を口元管11の先端部から突出さ
せながら山留め壁1の背後の地盤2を掘削していくアー
スアンカー工法が、例えば、特開平2−144411号
公報等によって提案されている。止水ボックス10は、
内部に削孔ロッド3の挿抜および回転を許容するが、削
孔ロッド3周囲をシールする環状のパッキン12を有
し、且つ、排水口13を有している。図示の止水ボック
ス10は、排水口13に、地下水位の上方位置に設けた
沈澱槽14まで立ち上がる排出管15を接続してある
が、排出量調整用コックを接続し、山留め壁1の内側の
敷地に排出するように構成することもある。
【0006】この構成によれば、例えば、口元管11の
後端部に図外のレジューサーを連結し、当該レジューサ
ーを削孔ロッド3に連結し、削孔ロッド3によって駆動
される口元管11のパーカッション(又は、ローテーシ
ョンとパーカッション)によって、山留め壁1を無水に
て削孔することにより、山留め壁1を貫通する。
【0007】しかる後、レジューサーを取り外して、口
元管11の後端部に止水ボックス10を取り付け、次い
で、この止水ボックス10の後端部から口元管11内に
削孔ロッド3を挿入した後、削孔ロッド3先端のクロー
ネンビット3aから水を噴射しながら山留め壁の背後の
地盤2を削孔していくことになる。
【0008】このようにすると、削孔ロッド3による削
孔に伴い、地下水および掘削用の水噴射により地盤の圧
力が上昇していくが、地盤2中の水は、口元管11と削
孔ロッド3との隙間を通って止水ボックス10内に流入
し、その止水ボックス10の排水口13からスライムと
共に排出されるから、地盤2中の圧力上昇が適度に抑え
られ、それによって排水口13以外からの出水が防止さ
れると共に、土砂の流出も極力抑えられ、地盤2の緩み
や陥没事故が防止されることになる。
【0009】そして、削孔後、削孔ロッド3の中空部に
アンカー材4を挿入して、削孔ロッド3先端のクローネ
ンビット3aを押し出して、アンカー材4の先端部を地
盤2中に貫入させ、次いで、削孔ロッド3の中空部から
セメントミルク等の定着材5を注入(一次注入)し、ア
ンカー材4の先端部を周囲の地盤2に定着させた後、削
孔ロッド3を引き上げて、口元管11から抜き取り、そ
の後、口元管11から二次注入する。
【0010】このようにして、アンカー材4を周囲の地
盤2に定着し、必要な養生期間が経過したら、アンカー
材4の後端側をジャッキ等で引っ張って、プレストレス
を導入した状態で、アンカー材4を山留め壁1に固定
し、山留め壁1を背後の地盤2に固定することになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例では、地下水位が高い場合、口元管11が山留め
壁1を貫通する際や、山留め壁背後の地盤2に打ち込ま
れていく際に、山留め壁1の口元管11貫通部の隙間か
ら地下水と共に土砂が流出する可能性があり、このよう
な事態を未然に防止するためには、例えば、口元管11
の打ち込みに先立って、予め、山留め壁1の背面側地盤
2の口元管11挿入位置周囲に止水用の薬液を注入して
おくことが必要とされた。さほど地下水位が高くない場
合にも、削孔ロッド3で山留め壁1背後の地盤2を削孔
する際に、削孔ロッド3先端からの水噴射に伴って、山
留め壁1の口元管11貫通部の隙間から掘削土砂や泥水
が流出する可能性があり、例えば、ウエスを押し込むと
か、薬液を注入する等、何らかの止水対策が必要とされ
た。
【0012】上記の従来欠点に鑑み、本発明は、削孔ロ
ッドによって山留め壁の背後の地盤を削孔する際、地下
水と共に土砂が流出して山留め壁背後の地盤を乱した
り、周辺地盤を陥没させたりする事故の発生を防止する
と共に、そのための構成部材である止水ボックスを有効
に利用して、山留め壁の口元管貫通部の隙間からの水や
土砂等の流出をもコントロールできるようにした止水装
置と、それを使用したアースアンカー工法とを提供しよ
うとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明が講じた技術的手段は、次の通りである。即
ち、第1発明による止水装置は、山留め壁とその背後の
地盤を削孔ロッドによって削孔すると共に、その削孔し
た穴にアンカー材を挿入し、且つ、定着材を注入して前
記アンカー材を定着することにより、山留め壁を背後の
地盤に固定するようにしたアースアンカー工法用の止水
装置であって、山留め壁に止水ボックスを取り付け、且
つ、削孔ロッドを挿入可能な内径の口元管を山留め壁
に、当該山留め壁を貫通し且つ口元管後端部が止水ボッ
クスの内方に位置する状態に取り付けてあることを特徴
としている。尚、第1発明において、山留め壁に対する
止水ボックスの取付けは、口元管を山留め壁に取り付け
た後に行う場合と、口元管の取付けに先行して行う場合
とがある。
【0014】第2発明によるアースアンカー工法は、山
留め壁とその背後の地盤を削孔ロッドによって削孔する
と共に、その削孔した穴にアンカー材を挿入し、且つ、
定着材を注入して前記アンカー材を定着することによ
り、山留め壁を背後の地盤に固定するアースアンカー工
法において、削孔に際し、予め、前記山留め壁に止水ボ
ックスを取り付けておき、しかる後、その止水ボックス
の後端部から削孔ロッドを挿入可能な内径の口元管を山
留め壁に貫通させた状態に且つ口元管後端部が止水ボッ
クスの内方に位置する状態に取り付け、次いで、前記止
水ボックスの後端部から口元管内に削孔ロッドを挿入
し、その削孔ロッドを口元管の先端部から突出させなが
ら前記山留め壁の背後の地盤を削孔していくことを特徴
としている。
【0015】
【作用】第1,第2発明の構成によれば、地下水位が高
い場合、予め、山留め壁の所定位置に、止水ボックスを
取り付けておき、しかる後、その止水ボックスの後端部
から削孔ロッドを挿入可能な内径の口元管を山留め壁に
貫通させた状態に且つ口元管後端部が止水ボックスの内
方に位置する状態に取り付けることにより、口元管を打
ち込む際に、山留め壁の口元管貫通部の隙間から地下水
や土砂が流出しても、止水ボックスの内部までの流入で
止めることができ、地下水や土砂の流出をコントロール
することができる。
【0016】地下水位がさほど高くない場合には、口元
管の打ち込み後、山留め壁に止水ボックスを取り付け
て、第1発明に係る止水装置を実現すればよい。このよ
うにすれば、削孔ロッドにより山留め壁背後の地盤を掘
削する際、削孔ロッド先端からの水噴射に伴って掘削土
砂や泥水が口元管周囲の隙間から流出しても、止水ボッ
クスの内部までの流入で止めることができ、掘削土砂や
泥水の流出をコントロールすることができる。
【0017】このように、第1,第2発明の構成によれ
ば、止水ボックスが山留め壁に取り付けられているの
で、止水ボックスが、口元管と削孔ロッドとの隙間から
の地下水や土砂等の流出をコントロールする役目と、口
元管と山留め壁との隙間からの水、土砂等の流出をコン
トロールする役目とを果たすことになり、口元管と山留
め壁との隙間に対する止水作業が省略ないしは簡略化さ
れることになる。
【0018】また、口元管と山留め壁との隙間を、モル
タルや薬液等で最終的に止水する場合も、止水ボックス
が山留め壁に取り付けられているため、止水ボックスを
型枠代わりに使用することが可能である。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図3は、第1発明に係る止水装置Aを示
す。図において、1はソイルパイル柱列による山留め
壁、2はその背後の地盤、3は削孔ロッドである。
【0020】前記止水装置Aは、図8に付いて説明した
アースアンカー工法と同じように、山留め壁1とその背
後の地盤2を削孔ロッド3によって削孔すると共に、そ
の削孔した穴にアンカー材4を挿入し、且つ、定着材5
を注入して前記アンカー材4を定着することにより、山
留め壁1を背後の地盤2に固定するようにしたアースア
ンカー工法に使用されるものであって、図2に示すよう
に、山留め壁1のソイルパイル部分の一部を削りとっ
て、H型鋼等よりなる芯材6を露出させ、この露出した
芯材6に鋼板製の枠体7を溶接等により固着し、枠体7
にボルト・ナット8及びパッキン9を介して鋼板製の止
水ボックス10を取り付け、且つ、削孔ロッド3を挿入
可能な内径の鋼管製の口元管11を山留め壁1に、当該
山留め壁1を貫通し且つ口元管11後端部が止水ボック
ス10の内方に位置する状態に取り付けて構成したもの
である。10aは止水ボックス10の取付け用フランジ
部である。
【0021】止水ボックス10の後端部は開口してお
り、この開口部分に、削孔ロッド3の挿抜並びに回転を
許容し且つ削孔ロッド3の周囲をシールする環状のゴム
製のパッキン12が取り付けられている。パッキン12
の内径は、削孔ロッド3の外径よりも小さいが、後述す
る通り、口元管11の外径以上に弾性変形することによ
って、止水ボックス10後端部からの口元管11の挿入
を支障なく行えようになっている。また、止水ボックス
10の中間部には、排水口13を設けて、排出管や排出
量調節用コック16を接続できるように構成してある。
18は止水ボックス10の後端開口縁に形成されたパッ
キン取付け用のフランジ、19はそれに対向する環状の
フランジであり、両フランジ18,19間に前記パッキ
ン12を挟んでボルト・ナット20で締付け固定するよ
うになっている。
【0022】上記の構成によれば、止水ボックス10の
後端部から口元管11内に削孔ロッド3を挿入した後、
削孔ロッド3先端のクローネンビット3aから水を噴射
しながら山留め壁の背後の地盤2を削孔していくと、削
孔ロッド3による削孔に伴い、地下水および掘削用の水
噴射により地盤の圧力が上昇していくが、地盤2中の水
は、口元管11と削孔ロッド3との隙間を通って止水ボ
ックス10内に流入し、その止水ボックス10の排水口
13からスライムと共に排出される。従って、地盤2中
の圧力上昇が適度に抑えられ、それによって排水口13
以外からの出水が防止されると共に、土砂の流出も極力
抑えられ、地盤2の緩みや陥没事故が防止されることに
なる
【0023】殊に、止水ボックス10が口元管11後端
部ではなく、山留め壁1に取り付けられているため、削
孔ロッド3により山留め壁1背後の地盤2を掘削する際
に、削孔ロッド3先端のクローネンビット3aからの水
噴射に伴って掘削土砂や泥水が口元管11周囲の隙間
(口元管11と山留め壁1との隙間)から流出しても、
止水ボックス10の内部に流入し、コントロールされる
ことになる。
【0024】また、口元管11と山留め壁1との隙間
を、モルタルや薬液等で最終的に止水する場合も、止水
ボックス10が山留め壁1に取り付けられているため、
止水ボックス10を型枠代わりに使用することが可能で
あり、モルタルや薬液が固結したら、ボルト・ナット8
を緩めて、止水ボックス10を分離し、回収することが
できる。
【0025】尚、上記の止水装置Aは、山留め壁1に口
元管11を取り付けた後、止水ボックス10を山留め壁
1に、口元管11後端部が止水ボックス10の内方に位
置する状態に取り付けても実現することが可能である
が、地下水位が高く、口元管11を打ち込む際、山留め
壁1の口元管11貫通部の隙間から地下水や土砂の流出
が予想される場合は、後述する第2発明のように、山留
め壁1に対する止水ボックス10の取付けを口元管11
の打ち込みに先行する方がよい。
【0026】以下に、第2発明によるアースアンカー工
法の実施例を説明する。このアースアンカー工法は、図
8に付いて説明したアースアンカー工法と同じように、
山留め壁1とその背後の地盤2を削孔ロッド3によって
削孔すると共に、その削孔した穴にアンカー材4を挿入
し、且つ、定着材5を注入して前記アンカー材4を定着
することにより、山留め壁1を背後の地盤2に固定する
ようにしたアースアンカー工法において、削孔に際し、
予め、前記山留め壁1に上述した構成の止水ボックス1
0を取り付けておき、しかる後、その止水ボックス10
の後端部から前記口元管11を山留め壁1に貫通させた
状態に且つ口元管11後端部が止水ボックス10の内方
に位置する状態に取り付け、次いで、前記止水ボックス
10の後端部から口元管11内に削孔ロッド3を挿入
し、その削孔ロッド3を口元管11の先端部から突出さ
せながら前記山留め壁1の背後の地盤2を削孔していく
点に特徴がある。
【0027】即ち、先ず、図4に示すように、山留め壁
1の所定位置に止水ボックス10を取り付ける。
【0028】しかる後、図5に示すように、レジューサ
ー21を介して削孔ロッド3に連結した口元管11を止
水ボックス10の後端部から挿入して、削孔ロッド3で
駆動される口元管11のパーカッションにより山留め壁
1を無水にて削孔し、山留め壁1を貫通させる。この場
合、削孔ロッド3の外径よりも内径の小さいパッキン1
2に、削孔ロッド3の外径よりも大径の口元管11やレ
ジューサー21を押し込むことになるが、図5に示すよ
うに、口元管11の押込みに伴い、パッキン12がその
弾性復元力に抗して、押し込み方向に撓むと同時に拡径
変形するので、止水ボックス10後端部からの口元管1
1の挿入を支障なく行えるのである。
【0029】尚、口元管11を山留め壁1に貫通させた
状態に取り付けるにあたっては、先端にクローネンビッ
ト3aを付けた削孔ロッド3によって山留め壁1の厚さ
の約半分まで削孔しておき、次いで、その穴に、止水ボ
ックス10の後端部から口元管11を挿入すると共に、
口元管11の後端部にレジューサー21を連結し、これ
をクローネンビット3aの取り外された削孔ロッド3に
連結し、削孔ロッド3によって駆動される口元管11の
パーカッションにより、山留め壁1の未削孔部分を無水
にて削孔すると共に、地盤3に所定量挿入するようにし
てもよい。また、図示の実施例では、口元管11のパー
カッションによる削孔をし易いように、口元管11の先
端を斜めに切り落としたような先鋭な形状にしている
が、口元管11のローテーションとパーカッションとに
よって山留め壁1とその背後の地盤2に口元管11を打
ち込む場合であれば、口元管11の先端縁全周にジグザ
グ状ないしは鋸歯状の掘削刃を形成することが望まし
い。
【0030】しかる後、止水ボックス10の後方から削
孔ロッド3及びレジューサー21を取り外し、図6に示
すように、先端にクローネンビット(好ましくは、逆止
弁付きのクローネンビット)3aが装着された削孔ロッ
ド3を、止水ボックス10の後端部から口元管11内に
挿入し、図1に示したように、削孔ロッド3を口元管1
1の先端部から突出させながら前記山留め壁1の背後の
地盤2を削孔していくのである。
【0031】上記のアースアンカー工法によれば、予
め、山留め壁1の所定位置に、止水ボックス10を取り
付けておき、しかる後、その止水ボックス10の後端部
から口元管11を山留め壁1に貫通させた状態に且つ口
元管11後端部が止水ボックス10の内方に位置する状
態に取り付けるので、地下水位が高くて、口元管11を
打ち込む際に、山留め壁1の口元管11貫通部の隙間か
ら地下水や土砂が流出しても、止水ボックス10の内部
に流入することになり、コントロールすることができ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、口元管と止水ボックス
を併用することによって、削孔ロッドによって山留め壁
の背後の地盤を削孔する際、地下水と共に土砂が流出し
て山留め壁背後の地盤を乱したり、周辺地盤を陥没させ
たりする事故の発生を防止できるばかりでなく、止水ボ
ックスが山留め壁に固定され、口元管とは独立している
ので、口元管が削孔ロッドとともに共廻りしても、止水
ボックスが回転したり、外れたりするトラブルが生ぜ
ず、しかも、止水ボックスが山留め壁に取り付けられて
いるので、山留め壁の口元管貫通部の隙間からの水や土
砂等の流出をもコントロールすることができる。即ち、
請求項1,2によれば、止水ボックスが山留め壁に取り
付けられているので、止水ボックスが、口元管と削孔ロ
ッドとの隙間からの地下水や土砂等の流出をコントロー
ルする役目と、口元管と山留め壁との隙間からの水、土
砂等の流出をコントロールする役目とを果たすことにな
り、地下水位が高い場合には、請求項2のように、予
め、山留め壁の所定位置に、止水ボックスを取り付けて
おき、しかる後、その止水ボックスの後端部から削孔ロ
ッドを挿入可能な内径の口元管を山留め壁に貫通させた
状態に且つ口元管後端部が止水ボックスの内方に位置す
る状態に取り付けることにより、口元管を打ち込む際
に、山留め壁の口元管貫通部の隙間から地下水や土砂が
流出しても、止水ボックスの内部に流入し、コントロー
ルされることになる。地下水位がさほど高くない場合に
は、口元管の打ち込み後、山留め壁に止水ボックスを取
り付けて、請求項1の止水装置を実現すればよい。この
ようにすれば、削孔ロッドにより山留め壁背後の地盤を
掘削する際、削孔ロッド先端からの水噴射に伴って掘削
土砂や泥水が口元管周囲の隙間から流出しても、止水ボ
ックスの内部に流入し、コントロールされることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明に係る止水装置を示す要部の縦断側面
図である。
【図2】止水装置を示す要部の横断平面図である。
【図3】要部の断面図である。
【図4】第2発明に係るアースアンカー工法の施工手順
を示す工程の説明図である。
【図5】図4に続く工程の説明図である。
【図6】図5に続く工程の説明図である。
【図7】口元管や止水ボックスを使用しないアースアン
カー工法の問題点の説明図である。
【図8】従来例の説明図である。
【符号の説明】
A…止水装置、1…山留め壁、2…地盤、3…削孔ロッ
ド、10…止水ボックス、11…口元管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 径一 大阪市中央区本町4丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 山口 重夫 東京都渋谷区広尾5丁目4番12号 東洋テ クノ株式会社内 (72)発明者 佐伯 耕一 大阪市北区堂島2丁目2番2号 川商リー スシステム株式会社大阪本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 山留め壁とその背後の地盤を削孔ロッド
    によって削孔すると共に、その削孔した穴にアンカー材
    を挿入し、且つ、定着材を注入して前記アンカー材を定
    着することにより、山留め壁を背後の地盤に固定するよ
    うにしたアースアンカー工法用の止水装置であって、山
    留め壁に止水ボックスを取り付け、且つ、削孔ロッドを
    挿入可能な内径の口元管を山留め壁に、当該山留め壁を
    貫通し且つ口元管後端部が止水ボックスの内方に位置す
    る状態に取り付けてあることを特徴とする止水装置。
  2. 【請求項2】 山留め壁とその背後の地盤を削孔ロッド
    によって削孔すると共に、その削孔した穴にアンカー材
    を挿入し、且つ、定着材を注入して前記アンカー材を定
    着することにより、山留め壁を背後の地盤に固定するア
    ースアンカー工法において、削孔に際し、予め、前記山
    留め壁に止水ボックスを取り付けておき、しかる後、そ
    の止水ボックスの後端部から削孔ロッドを挿入可能な内
    径の口元管を山留め壁に貫通させた状態に且つ口元管後
    端部が止水ボックスの内方に位置する状態に取り付け、
    次いで、前記止水ボックスの後端部から口元管内に削孔
    ロッドを挿入し、その削孔ロッドを口元管の先端部から
    突出させながら前記山留め壁の背後の地盤を削孔してい
    くことを特徴とするアースアンカー工法。
JP24848894A 1994-09-16 1994-09-16 止水装置とアースアンカー工法 Pending JPH0885942A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101942834A (zh) * 2010-08-19 2011-01-12 上海强劲基础工程有限公司 一种防止钻孔流水喷砂的锚杆施工方法
CN111101514A (zh) * 2018-10-25 2020-05-05 中国石油天然气集团有限公司 锚杆装置及锚杆安装方法
JP2020125653A (ja) * 2019-02-06 2020-08-20 日特建設株式会社 口元管及びそれを用いた工法
CN116397682A (zh) * 2023-05-29 2023-07-07 北京市勘察设计研究院有限公司 一种地连墙锚杆孔渗漏水封堵处理装置及方法

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