JP2002004769A - 推進工法による透水管敷設工法及びその止水装置 - Google Patents

推進工法による透水管敷設工法及びその止水装置

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JP2002004769A
JP2002004769A JP2000187244A JP2000187244A JP2002004769A JP 2002004769 A JP2002004769 A JP 2002004769A JP 2000187244 A JP2000187244 A JP 2000187244A JP 2000187244 A JP2000187244 A JP 2000187244A JP 2002004769 A JP2002004769 A JP 2002004769A
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permeable pipe
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Hiroshi Akiyama
浩志 秋山
Yasuo Takeuchi
康雄 竹内
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KOMATSU IM ENGINEERING KK
Komatsu Ltd
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KOMATSU IM ENGINEERING KK
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工中においては透水管内への止水を確実に
行うことができ、施工後においては、確実な透水性能を
得ることのできる、透水管敷設工法及びそれに用いる止
水装置を提供する。 【解決手段】 透水管の敷設工法において、推進機によ
り所定長さの鋼管及びこの鋼管に内挿された透水管を順
次連結して発進立坑から到達立坑まで埋設する第1工程
と、到達立坑に到達した鋼管及び透水管の先端の開口部
を止水する第2工程と、発進立坑側で、坑壁と鋼管との
間、鋼管と透水管との間、及び透水管内部を止水して鋼
管を発進立坑側又は到達立坑側に引き抜き撤去する第3
工程とを有する。また、透水管端部に固着される筒体
と、筒体の外周面に取着され、鋼管と筒体との間を止水
する外側止水手段と、筒体内部への脱着が自在な、筒体
内の止水を行う内側止水手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透水管敷設工法及
びその止水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの地下水を含んだ地盤から地下水を
排水して地盤を改良する場合、地面に多くの縦穴を穿孔
し、穿孔した穴に集水用の多孔管又は浸透管等の透水管
を埋設して地下水を集め揚水ポンプで排水する場合が多
い。しかし、鉄道線路下等の地盤を改良するときには、
地上から穴を穿孔するのが困難である。また、広範囲に
地下水を排水するために揚水ポンプなどの設備が多数必
要となり不経済である。また、薬剤注入による地盤改良
は大変高価である。そこで、地上から穴を穿孔しない
で、推進工法により多孔管を埋設する方法の一例が特開
平5−287726号公報に開示されている。
【0003】図11,12,13により、同号公報に開
示されている技術を説明する。図11に示すように、地
下水の排水用の管路Aを構成する多孔管80の内部にカ
ッタ81を有する掘進機82を配設し、地山を掘進しつ
つ立坑Bに設置してある元押し装置83によって多孔管
80及び掘進機82を推進する。推進された多孔管80
の後部に他の多孔管80を連続させると共に掘進機82
の後端にさや管84を連続させて推進する。図12に示
すように、多孔管80の表面には複数の孔85が穿孔し
てあり、各孔85にはシール材となる栓86が遊嵌され
ている。多孔管80の内部には、栓86の位置に配設さ
れたパテ87に密着するようにさや管84が挿入されて
いる。これにより、パテ87によって孔85と栓86と
の間隙からの浸水又は土砂の浸入を防止している。推進
された多孔管80の長さが予め設定された管路Aの長さ
に到達したとき、図13に示すように、地上のタンク8
8からパイプ89を介して多孔管80の先端に硬化剤を
注入し、敷設された管路Aの先端に位置する地山を硬化
させる。そして、内部に配設された掘進機82及びさや
管84を立坑Bに引き戻すことで多孔管80を地中に残
留させて排水用の管Aを敷設する。このとき多孔管80
は土圧が作用しているので、さや管84のみが立坑Bに
引き戻される。さや管84が立坑Bに引き戻されるに従
って栓86は順次、水圧により多孔管80の孔85から
離脱し、多孔管80の内部には、孔85を介して地盤に
含まれた水が浸水する。従って、地下水は立坑Bに集中
するために立坑Bに揚水ポンプを設置して排水する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来技術
には、下記の問題がある。まず、管の推進工程におい
て、透水管が直接地山と接しながら埋設されるという問
題があり、埋設する透水管は、推進中に目詰まりを起す
か、推進中に破損してしまう可能性が高い。また、施工
中の透水管の止水構造が極めて簡素なものしか開示され
ておらず、実質的に、この公報に記載の工法で施工でき
る管は、埋設する管として管壁面に多数の孔を有し、鋼
管のような機械的強度の大きな「多孔管」と呼ばれる管に
限定されてしまうと言わざるを得ない。前記従来技術に
おいては、管の埋設作業中、多孔管80の孔85部に栓
86をパテ87によって埋め込むことにより、管内部へ
の水の浸入を防ぐ構造となっている。このため、栓86
がきつすぎて管埋設後も外れない、あるいは栓86が緩
すぎて施工中もうまく止水できないといった問題が生じ
る虞がある。また、このような単純な構造の管では、地
下水と共に周囲の土砂も管内に引き込んでしまい、地山
を陥没させる虞があり、逆に孔85部の詰まりによる排
水能力の減少も懸念される。さらに、この工法において
は、敷設した多孔管80内からさや管84を引き抜くと
きに、地下水と共に土砂が多孔管80内に一気に流入し
てくる。このとき流入した土砂は、引き抜かれつつある
さや管84と多孔管80との間の隙間にも侵入するが、
これが原因でさや管84の引き抜き抵抗が増大し、さや
管84が引き抜き不能に陥る虞もある。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、施工中においては透水管内への止水を
確実に行うことができ、施工後においては確実な透水性
能を得ることのできる、透水管敷設工法及びそれに用い
る止水装置を提供することを目的とする。また、透水性
能を、より確実なものとし地山の陥没等の虞を極力排除
するために、前記従来技術に示される多孔管はもとよ
り、ウエルポイント工法で実績のあるスクリーン管と呼
ばれる管でも施工することができる、透水管敷設工法及
びそれに用いる止水装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明は、透水管の敷設工法に
おいて、推進機により所定長さの鋼管及びこの鋼管に内
挿された透水管を順次連結して発進立坑から到達立坑ま
で埋設する第1工程と、到達立坑に到達した鋼管及び透
水管の先端の開口部を止水する第2工程と、発進立坑側
で、坑壁と鋼管との間、鋼管と透水管との間、及び透水
管内部を止水して鋼管を発進立坑側又は到達立坑側に引
き抜き撤去する第3工程とを有する方法としている。
【0007】第1発明によれば、鋼管の内側に透水管が
埋設されるため、施工中の止水を確実なものとすること
ができ、施工後は確実に透水性能を得ることができる。
また、ウエルポイント工法で実績のあるスクリーン管と
呼ばれる管でも施工することができ、透水性能をより確
実なものとし、地山の陥没等の虞を極力排除することが
できる。
【0008】第2発明は、第1発明に基づいて、前記第
1工程は、鋼管を埋設後、鋼管の内部に透水管を敷設す
る工程である方法としている。
【0009】第2発明によると、鋼管を発進立坑から到
達立坑に埋設した後に、鋼管内部に透水管を挿入する。
このため、鋼管の埋設は、通常の小口径管推進の手順と
何ら変わることがなく容易に作業を進めることができ、
管の推進作業中に誤って透水管を破損させてしまうとい
うリスクを小さくすることができる。
【0010】第3発明は、第1発明に基づいて、前記第
1工程は、鋼管及び透水管を同時に埋設する工程である
方法としている。
【0011】第3発明によると、予め透水管を鋼管の内
部に挿入しておき、推進機により鋼管及び透水管を同時
に発進立坑から到達立坑まで埋設する。これにより、現
場での埋設時間が短縮できるので作業能率が向上する。
【0012】第4発明は、第1,2又は3発明の透水管
敷設工法に用いられ、透水管と鋼管との間、及び透水管
開口部の止水を行う止水装置であって、透水管端部に固
着される筒体と、筒体の外周面に取着され、鋼管と筒体
との間を止水する外側止水手段と、筒体内部への脱着が
自在な、筒体内の止水を行う内側止水手段とを備える構
成としている。
【0013】第4発明によれば、鋼管の立坑への引き抜
き時にも透水管と鋼管の間を止水でき、止水装置自体は
鋼管内へ収まる構造のため、鋼管引き抜き作業の邪魔と
なることもない。さらに、鋼管引き抜き完了後は、内側
止水手段を筒体から取り出すだけで透水管による水の排
出を開始することができ、極めて簡単に施工を完了する
ことができる。また、内側止水手段は繰り返し使用する
ことができて経済的である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明による透水管敷設の
方法及びその止水装置の一実施形態を、透水管敷設の施
工手順を示す図1及び施工中に組み込んでゆく止水器を
示す図2,3,4に基づいて説明する。まず、図1
(a)に示すように、小口径管推進工法により発進立坑
5から到達立坑6に向けてカッタを有する先導管11が
掘進する。発進立坑5に設置されている推進装置8によ
って先導管11の後方に鋼管12が順次押し込まれなが
ら継ぎ足されてゆく。発進立坑5側で鋼管12が押し込
まれながら埋設されるときに、図2に示すように、弾性
体である第1ゴムシール22のシール部24と鋼管12
の外周面とが密着している。第1ゴムシール22は、ボ
ルト23で押さえ板26に取着されている。また、第2
ゴムシール25は、ボルト27で押さえ板26及び坑壁
21の間に挟着され、第1ゴムシール22及び第2ゴム
シール25により、鋼管12の外周面からの地下水の発
進立坑5への浸水を防止している。なお、第1ゴムシー
ル22、ボルト23、シール部24、第2ゴムシール2
5、押さえ板26及びボルト27を合わせて坑壁止水器
13と呼ぶが、これは、通常の小口径管推進工法で用い
られる止水器と機能的に何ら変わりなく、上記構造に限
定する必要はない。
【0015】先導管11が到達立坑6に到達すると、図
1(b)に示すように、先導管11や図示しない排土用
スクリューケーシング等を回収する。また、到達立坑6
における鋼管12の外周面には第1ゴムシール22のシ
ール部24が、図2と同一の方法で密着している。次
に、図1(c)に示すように推進装置8により発進立坑
5から透水管17を鋼管12の内部に押し込みながら順
次継ぎ足してゆく。設定された管路長の最後の透水管1
7の後部を鋼管12の内部に押し切る前に、図3(a)
に示すように、透水管17の最後尾(最も発進立坑側)
の端部に、鋼管と筒体との間を止水する外側止水手段と
しての透水管鋼管止水部45の筒体40を溶接等によっ
て液密に取り付ける(図中W部)。筒体40の内径は、
透水管17の内径と略同じ程度である。筒体40の外周
側には、鋼管12の内周面に密着して鋼管12と筒体4
0(鋼管12と透水管17)との間をシールする円環状
のゴム板等からなる弾性体33が、所定の間隔をおいて
複数(本実施形態では2列)、筒体40に設けたフラン
ジにボルト36、ナット37により取り付けられてい
る。筒体40の端部にはねじ41が切ってあり、図3
(b)に示すようにこのねじ部には、外周部にスペーサ
44を有するスペーサ部筒体43が取り付けられてい
る。このスペーサ44は、後述するように、鋼管12を
引き抜いた後に杭壁止水器13の第1ゴムシール22の
シール部24をスペーサ44の外周面で受けて、筒体4
0の外周部を止水するために設けられるものである(図
5参照)。なお、本実施形態では透水管鋼管止水部45
の筒体40と杭壁止水器受部46の筒体43とが分離で
きる構造としているが、一体の筒体としてもよい。杭壁
止水器受部46の筒体43の端部には、後述する透水管
内側止水器59を取り付けるためにねじが切られてい
る。
【0016】透水管鋼管止水部45及び坑壁止水器受部
46の取着手順を説明すると、まず、図3(a)で示す
ように、鋼管12の後端部のねじ部35に、外周面に止
水剤注入口42を有し、かつ鋼管12と同一の内外径を
有する止水剤注入用鋼管31をねじ込んで取着する。次
に、透水管鋼管止水部45の筒体40を透水管17の後
端部の連結部Wに溶接等で固着する。
【0017】次に、図3(b)に示すように、筒体40
の後端部に設けてあるねじ部41に坑壁止水器受部46
をねじ込んで取着する。坑壁止水器受部46は、筒体4
3及びスペーサ44から構成され、筒体43の内外径は
筒体40と同一である。また、筒体43の外周に取着さ
れているスペーサ44の外径は、止水剤注入用鋼管31
の内径よりも所定値だけ小さい。
【0018】上記のように透水管17の後端部に透水管
鋼管止水部45及び坑壁止水器受部46が取着された後
に、推進装置8により筒体43の発進立坑5側の端面を
到達立坑6側に押して移動させる。そして、透水管鋼管
止水部45が、止水剤注入用鋼管31の止水剤注入口4
2から2個所の弾性材33,33の間に止水剤34を注
入できる位置まできたら移動を停止させる。そして、2
個所の弾性材33,33及び止水剤注入用鋼管31によ
り形成される空間に止水剤注入口42からポリグラウト
等の止水剤34を注入する。
【0019】止水剤34を充満させた後に、透水管1
7、透水管鋼管止水部45及び坑壁止水器受部46を一
体で推進装置8により前方に向けて移動させる。そし
て、2個所の弾性材33,33の後方の弾性材33が、
鋼管12のねじ部35を過ぎて図3(c)に示す位置に
来たときに停止させて、鋼管12にねじ部35でねじ込
んであった止水剤注入用鋼管31を鋼管12から取り外
す。その後、坑壁止水器受部46の後端部を鋼管12の
内部に押し込み切ると透水管敷設の施工手順の図1
(d)に示すように、透水管17の先端部が到達立坑6
に到達する。到達立坑6に到達した鋼管12及び透水管
17の先端側の開口部は、図1(d)の到達立坑6に示
すように、溶接構造物等の密閉構造物18により密閉さ
れる。本実施形態においては、透水管鋼管止水部45に
弾性材33を2列に設け、さらにその間に止水剤を注入
することにより止水を確実なものとしているが、これに
限らず、弾性材33を1列としてもよいし、3列以上と
してもよい。
【0020】図4に、透水管敷設の施工手順が図1
(d)の状態のときの鋼管12、透水管17、透水管鋼
管止水部45、坑壁止水器受部46及び坑壁止水器13
の位置関係を示す。透水管鋼管止水部45及び坑壁止水
器受部46は、スペーサ44の外周面が坑壁止水器13
のシール部24に対向する位置まで鋼管12の内部に押
し込まれている。さらに、施工手順の図1(d)のとき
には、筒体40,43の後端部に透水管内側止水器59
を組み込む。筒体内の止水を行う内側止水手段としての
透水管内側止水器59は、止水プラグ51、エアホース
52、エア注入口53、シャットオフバルブ54、保護
キャップ55及び止水蓋56を有している。止水プラグ
51は、例えばゴムのような弾性のある袋状のもので、
エア注入口53からシャットオフバルブ54及びエアホ
ース52を介してエアを注入することにより円柱形に膨
張する。膨張した円柱形の外周面は、筒体40,43の
内側に密着する。また、筒体43の後端部に設けてある
ねじ部57にねじ込まれて取着された保護キャップ55
は、止水プラグ51を出し入れ自在な大きさの孔55a
を有し、エア注入口53及びシャットオフバルブ54が
取着された止水蓋56により孔55aは閉じられてい
る。シャットオフバルブ54は、エア注入口53からエ
ア圧をかけてエアを注入するときだけ開く開閉弁であ
る。
【0021】透水管敷設の施工手順の図1(e)では発
進立坑5の中の推進装置8の向きを反転させ、図1
(f)では鋼管12を発進立坑5側に引き抜く引き抜き
治具60を推進装置8に装着する。図1(g)では、推
進装置8及び引き抜き治具60により、継ぎ足して埋設
した鋼管12を順次発進立坑5側に引き抜き、到達立坑
6側に到達していた最後の鋼管12を発進立坑5側に引
き抜くと、図5に示すように、坑壁止水器13のシール
部24がその付勢力によりスペーサ44の外周面に密着
する。このようにして透水管17の埋設と、鋼管12の
撤去が完了したら、止水プラグ51のエアを抜いて保護
キャップ55ごと透水管内側止水器59を取り外せば、
透水管17による地下水の排水が行われる。透水管内側
止水器59は、他の施工で再使用することができる。
【0022】なお、本実施形態の透水管敷設工法に利用
する透水管17は、例えば図6に示すような構造のウエ
ルポイント工法等で用いられるスクリーン管と呼ばれる
管を使用すれば、透水性能ついての信頼性が高く土砂引
き込みによる地山の陥没などのリスクを低減することが
できる。
【0023】次に、図7,8,9により、以上の施工手
順及び構成を有する透水管敷設工法の作用及び効果を説
明する。透水管敷設の施工手順の図1(a)のときに
は、図2で説明したシール部24が鋼管12の外周面に
密着しているために、地下水は鋼管12の外周面から発
進立坑5に浸水することはない。鋼管12が到達立坑6
に到達した図1(b)のときには、図7に示すように、
発進立坑5及び到達立坑6側で鋼管12の外周面はシー
ル部24によりシールされているので、地下水が発進立
坑5及び到達立坑6に浸水することはない。図7の状態
で、鋼管12の内部に透水管17を挿入し、挿入完了す
ると、図1(d)に示すように到達立坑6で密閉構造物
18により鋼管12及び透水管17の開口部を密閉構造
物18により密閉する。そして、密閉した空間に水を供
給すると、図8の右斜線で示すように供給水は鋼管12
及び透水管17の内部全体に充満する。このとき発進立
坑5側では、透水管17の内側の供給水は止水プラグ5
1により止水され、透水管17および鋼管12の間の供
給水は透水管鋼管止水部45の弾性材33及び止水剤3
4により止水されているので、供給水は発進立坑5に浸
水することはない。また、鋼管12の外側の左斜線で示
す地下水は、坑壁止水器13のシール部24により止水
されているので、発進立坑5に浸水することはない。
【0024】図8の状態から、鋼管12を発進立坑5側
に引き抜き始め、最初に挿入した鋼管12の先端部の外
周面が到達立坑6側のシール部24から離れると、地下
水と供給水とは混じるが、土砂を含む地下水が透水管1
7の表面に一挙に侵入しないので、透水管17の表面が
目詰まりすることがない。また、土砂が、鋼管12と透
水管17の間に侵入して堆積しないので鋼管12と透水
管17との間の摩擦抵抗力が大きくなることがなく、鋼
管12は円滑に発進立坑5側に引き抜かれてゆく。鋼管
12を発進立坑5側に順次引き抜き、最初に挿入した鋼
管12の先端部の外周面が発進立坑5側のシール部24
から発進立坑5側に離れると、図9に示すようにシール
部24は坑壁止水器受部46のスペーサ44の外周面に
密着するので地下水は発進立坑5に浸水することはな
い。なお、止水プラグ51により、透水管17の内側か
ら排水孔47を介して地下水が発進立坑5に浸水するこ
とはない。この状態で、発進立坑5内の推進装置8等を
地上に搬出した後、エア注入口53からエアを抜いて、
透水管内側止水器59を回収して排水孔47から地下水
を発進立坑5に導き排水ポンプで排水する。
【0025】このように、鋼管12の内側に透水管17
を挿入しているので、埋設時に土砂等が透水管17の外
周孔に詰まることがないので、埋設後に確実に集水でき
る。鋼管12の外周面をシール部24に密着させて鋼管
12の外周面と発進立坑5の坑壁21との間からの浸水
を防止し、透水管17と鋼管12の間には弾性材33及
び止水剤34を設けて浸水を防止している。また、透水
管17の後端部に設けた止水プラグ51により透水管1
7の内側からの浸水を防止している。これにより、埋設
作業が容易であり、従来工法のような栓やパッドが不要
なので抜くときに摩擦力を小さくでき、鋼管12撤去作
業が容易である。また、鋼管12を発進立坑5側に引き
抜くときには、鋼管12及び透水管17の内部に予め水
を充満させて鋼管12と透水管17との間に土砂等が侵
入しないようにしているので、透水管17が目詰まりす
ることがなく、かつ鋼管12と透水管17との隙間に土
砂が流入することがなく確実に鋼管12が撤去できる。
これらにより、透水管敷設時の止水が確実に、かつ容易
にでき、敷設後は確実に地下水を集水できる透水管敷設
工法が得られる。
【0026】なお、本実施形態では、鋼管12を埋設し
た後、鋼管12内に透水管17を敷設しているが、発進
立坑5側で予め透水管17を鋼管12の内部に挿入して
おき、鋼管12及び透水管17を同時に埋設しても何ら
差し支えない。また、本実施形態では、鋼管12及び透
水管17を埋設後、到達立坑6に到達した鋼管12及び
透水管17の先端側の開口部を密閉し、鋼管12を発進
立坑5から引き抜き撤去するとしている。しかし、鋼管
12及び透水管17を埋設後、発進杭5の鋼管12及び
透水管17の開口部を密閉し、鋼管12を到達立坑6か
ら引き抜き撤去するようにしてもよい。。また、本実施
形態では、透水管17の内側からの浸水を防止する透水
管内側止水器59は、止水プラグ51にエアを注入しそ
の膨張力による密着性により止水しているが、これに限
定されず例えば図10に示す止水方法でもよい。即ち、
図10(a)では、筒体43の後端にシリンダ座66を
有するシリンダキャップ64をねじ込んで取着し、シリ
ンダ座66にシリンダ61のボトム側を当接させる。そ
して、筒体40の排水孔47をパッキン62により塞ぎ
シリンダによる押付力でシュー63を介してパッキン6
2を押圧して止水する。シリンダの駆動方法は、液圧及
び空圧のどちらによる駆動でもよい。また、図10
(b)では、外周上に複数個の止め金具68を有する止
め金具取付部70を筒体43のねじ部57にねじ込んで
取着する。そして、止め金具取付部70の内周面に当接
するようにその外周面溝に設けられたOリング67を有
するOリング蓋69を止め金具取付部70の内周部に嵌
挿し、嵌挿したOリング蓋69を止め金具68により固
定する。これにより、排水孔47からの浸水を防止する
ようにしてもよい。これらの透水管内側止水器59は、
透水管17内に設置するようにしてもよい。
【0027】以上本発明によれば、鋼管の内側に透水管
を挿入しているので、埋設時に土砂等が透水管の外周孔
に詰まることがない。また、発進立坑側及び到達立坑側
の埋設管端側で止水し、鋼管を発進立坑側又は到達立坑
側に引き抜くときには鋼管及び透水管の内部に予め水を
充満させる。これにより、鋼管引き抜き時に鋼管と透水
管との間に土砂等が侵入しないのでの鋼管と透水管との
間の摩擦抵抗力が小さく容易に鋼管を引く抜くことがで
できる。これらにより、透水管敷設時の止水が確実に、
かつ敷設作業が容易にでき、敷設後は確実に地下水を集
水できる透水管敷設工法及びその止水装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る透水管敷設の施工手順の説明
図である。
【図2】坑壁止水器の説明図である。
【図3】透水管鋼管止水部及び坑壁止水器受部の装着手
順の説明図である。
【図4】鋼管引き抜き時の各止水器の位置説明図であ
る。
【図5】鋼管引き抜き後の各止水器の位置説明図であ
る。
【図6】透水管の断面例の説明図である。
【図7】鋼管埋設終了時の坑壁止水器の位置説明図であ
る。
【図8】鋼管及び透水管埋設時の各止水器の位置説明図
である。
【図9】鋼管引き抜き後の各止水器の位置説明図であ
る。
【図10】シリンダ又はOリングを使用した透水管内側
止水器の説明図である。
【図11】透水管敷設工法の従来技術の構成説明図であ
る。
【図12】従来技術の施工中における多孔管の止水方法
の説明図である。
【図13】従来技術におけるさや管引き抜き前の硬化剤
注入の説明図である。
【符号の説明】
5…発進立坑、6…到達立坑、8…推進装置、11…先
導管、12…鋼管、13…坑壁止水器、17…透水管、
18…密閉構造物、21…坑壁、22…第1ゴムシー
ル、24…シール部、25…第2ゴムシール、26…押
さえ板、31…止水剤注入用鋼管、33…弾性材、34
…止水剤、40…筒体、42…止水剤注入口、43…筒
体、44…スペーサ、45…透水管鋼管止水部、46…
坑壁止水器受部、47…排水孔、51…止水プラグ、5
2…エアホース、53…エア注入口、54…シャットオ
フバルブ、55…保護キャップ、56…止水蓋、58…
蓋取付部材、59…透水管内側止水器、60…引き抜き
治具、61…シリンダ、62…パッキン、63…シュ
ー、64…シリンダキャップ、66…シリンダ座、67
…Oリング、68…止め金具、69…Oリング蓋、70
…止め金具取付部、W…連結部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 康雄 東京都港区赤坂2丁目3番6号 コマツア イエムエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2D054 AC18 AD37 FA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透水管の敷設工法において、 推進機により所定長さの鋼管及びこの鋼管に内挿された
    透水管を順次連結して発進立坑から到達立坑まで埋設す
    る第1工程と、 到達立坑に到達した鋼管及び透水管の先端の開口部を止
    水する第2工程と、 発進立坑側で、坑壁と鋼管との間、鋼管と透水管との
    間、及び透水管内部を止水して鋼管を発進立坑側又は到
    達立坑側に引き抜き撤去する第3工程とを有することを
    特徴とする推進工法による透水管敷設工法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の推進工法による透水管敷
    設工法において、 前記第1工程は、鋼管を埋設後、鋼管の内部に透水管を
    敷設する工程であることを特徴とする推進工法による透
    水管敷設工法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の推進工法による透水管敷
    設工法において、 前記第1工程は、鋼管及び透水管を同時に埋設する工程
    であることを特徴とする推進工法による透水管敷設工
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の透水管敷設工
    法に用いられ、透水管と鋼管との間、及び透水管開口部
    の止水を行う止水装置であって、 透水管端部に固着される筒体と、 筒体の外周面に取着され、鋼管と筒体との間を止水する
    外側止水手段と、 筒体内部への脱着が自在な、筒体内の止水を行う内側止
    水手段とを備えることを特徴とする透水管敷設工法の止
    水装置。
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