JP2744773B2 - アンカー用止水装置と引き抜き用ジャッキ及びその止水装置と引き抜き用ジャッキを用いたケーシングの引き抜き工法 - Google Patents

アンカー用止水装置と引き抜き用ジャッキ及びその止水装置と引き抜き用ジャッキを用いたケーシングの引き抜き工法

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JP2744773B2 JP20607095A JP20607095A JP2744773B2 JP 2744773 B2 JP2744773 B2 JP 2744773B2 JP 20607095 A JP20607095 A JP 20607095A JP 20607095 A JP20607095 A JP 20607095A JP 2744773 B2 JP2744773 B2 JP 2744773B2
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銀市郎 山本
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ホクリクエンジニアリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アウトケーシン
グとインナーロッドからなる2重管の先端に、噴出孔と
吸引孔を有する掘削ビットを取り付け、その掘削ビット
を取り付けた2重管をボーリングマシンに取り付けて掘
削したアンカー孔から、前記アウトケーシングを抜き取
る際に用いられる孔壁確保用の止水装置と引き抜き用ジ
ャッキ及びその止水装置と引き抜き用ジャッキを用いた
ケーシングの引き抜き工法に関する。
【0002】
【従来の技術】土木構造物や地下構造物の基礎やトンネ
ル、地山のり面の保護区や修景工あるいは地山の掘削に
伴う土留壁に作用する力(土圧・水圧)に対抗すること
を目的としてアンカーが設置される。
【0003】このアンカーの設置は図14(a)に示す
ように、ボーリングマシンに鉄製パイプからなるロッド
1を取り付け、そのボーリングマシンに取り付けたロッ
ド1の先端に、掘削刃を有する掘削用ビット2を装着
し、その掘削刃を有する掘削用ビット2が先端に装着さ
れたロッド1をボーリングマシンによって回転させなが
ら先端の掘削用ビット2を地山に圧接し削孔する。この
とき、ロッド1に注水を行なって掘削ビット2の先端に
設けた噴出孔から噴出させ、その噴出した戻り水によっ
て孔底のスライムを地上に排出させるようにしている。
【0004】掘削完了後は、同図(b)に示すように、
ビット2の噴出孔を介してセメントミルク3を注入し、
根固めと安定確保のための地山への付着及び定着とを行
った後、ビット2とロッド1とを引き上げ、同図(c)
に示すように鋼線4を投入し、同図(d)に示すよう
に、アンカー孔から突出する鋼線4の端部にネジ軸を取
り付けてアンカープレート6を設置する。そして、セメ
ントミルク3の硬化後にネジ軸を締め付け、鋼線4を緊
張させて地山を締め付ける。
【0005】ところで、上記のアンカーの設置方法にお
いては、注水による戻り水により孔底のスライムを地上
に排出するようにしているため、この戻り水によって孔
壁7が削り取られ、その確保が難しいという問題があっ
た。
【0006】そのため、我々は、特願平6−10678
2において、図15に示すような掘削方法を提案した。
【0007】この掘削方法は、図15(a)〜(d)に
示すように、アウトケーシング(以下、ケーシング)1
0と注水用のインナーロッド11によって構成された2
重管の先端に、インナーロッド11とアウトケーシング
10間に連通する吸引孔(図示せず)とインナーロッド
11と連通する排出孔(図示せず)とが設けられた掘削
用ビット12を装着し、そのビット12の装着された2
重管をボーリングマシンに取り付けて掘削を行なうとい
うものである。
【0008】すなわち、前記2重管のインナーロッド1
1に注水し、ビット12の排出孔から孔内に水を噴出す
るとともに、その戻り水を吸引孔からケーシング10と
インナーロッド11間に形成された通路を介して地上に
排出することにより、孔壁7の確保を行いながら、掘り
進むというものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
アンカー設置方法では、地下水圧が若干高い地盤での削
孔は可能であるが、地下水圧が極めて高い場合や帯水砂
層などの条件の悪い場所では、ケーシングの引き抜き時
に孔内の内圧が低下し、その内圧の低下に共なって孔内
に地下水が浸入し、ケーシングの孔口からの地下水の噴
出、地山土砂の流出やセメントミルクの逆流が発生する
とともに、それに伴う鋼線の共上がりが発生する。その
ため、セメントミルクによるアンカー定着も不十分にな
り、アンカーの品質が劣化する。そして、孔内のセメン
トミルクがなくなると同時に、孔壁が崩壊して地山緩み
が生じるという問題がある。
【0010】そこで、本発明のうち請求項1記載の発明
は、ケーシングの引き抜き時に、ケーシングの孔口から
地下水の噴出、地山土砂の流出やセメントミルクの逆流
を防止して孔内の内圧の低下を防ぐことのできるアンカ
ー用止水装置を提供することを課題とする。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
の課題の解決に加え、アンカー用止水装置をボーリング
マシンで使用した際に、アンカー用止水装置がボーリン
グマシンの回転に関らず止水を行なうことのできるアン
カー用止水装置を提供することを課題とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の課題解決に加え、地下水の噴出、地山土砂の流出や
セメントミルクの逆流を防ぎながら、止水処理のできる
アンカー用止水装置を提供することを課題とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れか一項の発明の課題解決に加え、ケーシング引き抜き
後に止水処理の行えるアンカー用止水装置を提供するこ
とを課題とする。
【0014】請求項5の発明は、ケーシングの引き抜き
を容易に行うことのできる引き抜き用ジャッキを提供す
ることを課題とする。
【0015】請求項6の発明は、請求項1乃至4のいず
れか一つのアンカー用止水装置を用いて例えば、地下水
圧が高い層や帯水砂層でのアンカー孔の崩壊を防止し、
地山の緩みを発生させることなくアンカー孔の品質の確
保と向上を図れるケーシングの引き抜き工法を提供する
ことを課題とする。
【0016】請求項7の発明は、請求項5の引き抜き用
ジャッキを用いたアウトケーシングの引き抜き工法を提
供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のうちで請求項1記載の発明は、アンカー
孔からアウトケーシングを引き抜く際に用いられるアン
カー用止水装置として、アウトケーシングに挿入される
シャフトの挿入端に、その端面が上記ケーシングに投入
された鋼線端と当接する押圧板が取り付けられ、シャフ
トの他端にボーリングマシンによって進退されるインナ
ーロッドとの接合部が設けられるとともに、前記シャフ
トの両端間に、シャフトに嵌入される筒状の止水ラバー
と、前記止水ラバーを押圧板へねじ込むことにより圧接
する調整用ナットが設けられた構成を採用したのであ
る。
【0018】また、請求項2の発明では、上記インナー
ロッドとの接合部をスイベル構造とした構成を採用した
のである。
【0019】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の構成において、上記シャフトに接続部端面から押圧
板端面まで挿通する貫通孔を設けるとともに、その貫通
孔内に接続部から押圧板方向に向けてセメントミルクを
流す逆止弁を取り付けた構成を採用したのである。
【0020】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れか一項の発明の構成において、上記シャフトの挿入端
の押圧板の端面に止水パッカーとの接続部を設け、その
接続部と導管によって接続される注入口をシャフトに設
けた構成を採用したのである。
【0021】請求項5の発明は、請求項1乃至4のいず
れか1つの構成の止水装置を用いてアウトケーシングを
引き抜く際に用いられる引き抜き用ジャッキであって、
ボーリングマシンの上記アウトケーシングを載置するガ
イドレールに取り付けられるベースと、そのベースに油
圧シリンダを介して連結され、ガイドレール上を慴動自
在に移動するケーシング受台とからなり、上記ケーシン
グ受台がガイドレール上のアウトケーシングを支持する
フレーム部とそのフレーム部に支持されたアウトケーシ
ングを両側から圧接する油圧アクチュエータを備えてい
る構成を採用したのである。
【0022】請求項6の発明は、請求項1乃至4のいず
れか1項に記載のアンカー用止水装置を用いたアウトケ
ーシングの引き抜き方法であって、インナーロッドの先
端に止水装置を取り付けてアウトケーシングに挿入し、
その挿入した止水装置の先端をアウトケーシング内の鋼
線に当接し、その鋼線に当接させた止水装置の止水ラバ
ーを圧接してアウトケーシングを閉塞しながらアウトケ
ーシングをアンカー孔から引き抜く構成を採用したので
ある。
【0023】請求項7の発明は、上記請求項5記載の引
き抜き用ジャッキを用いたアンカー孔からのアウトケー
シングの引き抜き工法であって、上記引き抜き用ジャッ
キをボーリングマシンのガイドレールに取り付け、前記
ジャッキの取り付けられたガイドレールにインナーロッ
ドを引き抜いたアウトケーシングを載置し、そのガイド
レールに載置されたアウトケーシングを前記ジャッキの
ケーシング受台のフレーム部で支持し、そのフレームで
支持したアウトケーシング内にインナーロッドの先端に
止水装置を取り付けて挿入し、前記止水装置をアウトケ
ーシング内の鋼線に当接して当接した止水装置でアウト
ケーシングを閉塞するとともに、前記フレーム部で支持
したアウトケーシングを油圧アクチュエータで両側から
圧接し、その両側から油圧アクチュエータでアウトケー
シングを圧接したまま油圧シリンダを伸長したのち、油
圧アクチュエータを解除し、油圧シリンダを縮小し、こ
の油圧シリンダの伸縮と油圧アクチュエータの圧接と解
除とを繰り返すことにより、前記アウトケーシングを引
き抜くという構成を採用したのである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例の形態を、
図面に基づいて説明する。
【0025】図1に第1実施形態として請求項1乃至3
の発明に係るアンカー用止水装置20を示す。
【0026】アンカー用止水装置(以下、止水装置)2
0は、図1(a)に示すように、アウトケーシング(以
下、ケーシング)10に挿入される大きさを有するシャ
フト21の挿入端に押圧板として、シャフト21よりも
大径で、かつ、ケーシング10よりも小径な大きさを有
する押圧用ナット22が挿入端にねじ込まれ、また、他
端には、ボーリングマシンよって進退されるインナーロ
ッド11との接続部として、円筒部材の外周にネジ溝を
形成したパイプ状の接続アダプター23が取り付けられ
ている。
【0027】この接続アダプター23とシャフト21と
は、互いに嵌まり合うよう形成された端部同士が嵌合さ
れ、その嵌合された端部には、カラー24が嵌入されて
いる。前記カラー24は、押さえボルト25により、接
続アダプター23に固定されるとともに、接続アダプタ
ー23の、内周に形成された突条がシャフト21の外周
に設けられた溝と嵌合するようになったスイベル構造と
なっており、このスイベル構造によって接続アダプター
23とシャフト21とは回動自在に接続されている。
【0028】また、この嵌め合わされたシャフト21
と接続アダプター23間には、Oリング26が嵌めら
れ、そのOリング26によってシールを行うとともに、
前記カラー24にグリス注入孔27を設けて、その注入
孔27からグリスを注入することにより、前記スイベル
構造の円滑な回転とその回転時の摩擦防止が図れるよう
になっている。
【0029】このようにシャフト21と接続アダプター
23とは、着脱自在となっており、シャフト21と接続
アダプター23とは別々のものを組み合わせることがで
きるので、径の異なる複数のシャフト21と接続アダプ
ター23とをあらかじめ準備し、それらを組み合わせて
止水装置装置20を組み立てるようにすれば、径の違う
ケーシング10とインナーロッド11とに対処できる。
【0030】このシャフト21の両端間、すなわち、押
圧用ナット22と接続アダプター23間には止水ラバー
28と調整用ナット29が嵌入されている。止水ラバー
28は、この実施形態の場合、硬質ゴムを円筒状に形成
し、適度な弾性を有するようにしたものとなっている。
なお、この実施形態では、このように止水ラバー28に
硬質ゴムを用いたが、これに限定されるものではなく、
弾性を有するものであれば、その材質はどのようなもの
でもよい。
【0031】調整用ナット29は、この実施形態の場
合、ダブルナットを用いてシャフト21外周に形成した
ネジ溝と螺合させてあり、調整用ナット29をねじ込む
ことにより、スペーサー30を介して止水ラバー28を
押圧するようになっている。このため、調整用ナット2
9によって押圧された止水ラバー28は、図1(b)に
示すようにシャフト21の軸方向と直角に膨張し、ケー
シング10を閉塞する。
【0032】また、前記シャフト21には、押圧板であ
る押圧用ナット22の取り付けられた挿入端の端面から
接続用アダプター23の取り付けられた接続部の端面に
連通する貫通孔31が設けられており、この貫通孔31
の前記接続用アダプター23部分には弁室32が設けら
れている。
【0033】前記弁室32は、貫通孔31の径を大きく
したもので、弁室32内には球状の弁とそれを圧接する
スプリングとからなる逆止弁33が設けられており、そ
の逆止弁33により、挿入端側へ向けてのみ、一方向へ
セメントミルク3を流すようになっている。
【0034】この実施形態は、以上のように構成されて
おり、次に、第2実施形態として、この止水装置20を
用いて請求項6に係る発明であるケーシングの引き抜き
方法について述べることにより、上記止水装置20の作
用も併せて説明することにする。
【0035】また、その際、第2実施形態では、図2に
示すように、アンカーを土留め壁として設けた鋼管杭3
4に設置する場合を例にとって説明することにする。
【0036】この場合、鋼管杭34にはモルタルが充填
されており、この鋼管杭34に対してアンカー孔5を掘
削する。このとき、まず、鋼管杭34には、アンカー孔
5の掘削場所にガイド管35を溶接により取り付け、そ
の鋼管杭34に取り付けたガイド管35に止水ボックス
36を取り付ける。
【0037】このガイド管35と止水ボックス36と
は、従来からアンカー掘削の際に使用されているもの
で、止水ボックス36にケーシング10を挿通すること
により、ケーシング10を支持するものである。
【0038】また、前記止水ボックス36には、貫通孔
の設けられた板状のゴムパッツキング37が取り付けら
れており、前記パッキング37は、図2に示すように、
ケーシング10に接合して掘削中のケーシング10と止
水ボックス36との隙間からの漏水を止めるためのもの
である。
【0039】なお、図2の符号38は、セメントミルク
3を補充するための圧入孔であり、符号39は、前記補
充用のセメントミルク3のオーバーフロー用の排出及び
前記掘削中の漏水を排出するためのドレン孔で、普段は
栓が取り付けられている。
【0040】こうして、鋼管杭34にガイド管35と止
水ボックス36の設置が済むと、従来例でも述べたよう
に、ケーシング10とインナーロッド11とによって構
成される2重管の先端に、排出孔40と吸引孔41とを
設けた掘削用ビット12を取り付け、この掘削用ビット
12の取り付けられた2重管を図3(a)に示すよう
に、ボーリングマシンのシャンクロッド42の先端に設
けられたウォータースイベル43及びクリーニングアダ
プター44に取り付けて前記止水ボックス36に挿入
し、回転させながらアンカー孔5を掘削していく。この
際、ウォータースイベル43を介してインナーロッド1
1に注水し、掘削用ビット12の排出孔40から噴出さ
せてその戻り水を吸引孔41から吸引し、戻り水と一緒
に吸引したスライムをウォータースイベル43を介して
孔外へ運び出す。このとき、このビット12には、図2
に示すように、球状の弁とスプリングからなる(止水装
置に設けたのと同様の)逆止弁33が設けられており、
スライムの逆流を防止するようになっている。
【0041】こうしてアンカー孔5を掘削すると、イン
ナーロッド11を介して孔5内にセメントミルク3の一
次注入を行い根固めを行う。そして、一旦ボーリングマ
シンとケーシング10との接続を解除し、インナーロッ
ド11をボーリングマシンによって引き抜いたのち、図
3(b)に示すように、鋼線4を投入し、止水装置20
を用いてケーシング10の引き抜き作業を行う。
【0042】この引き抜き作業は図4に示すように、止
水装置20をケーシング10から引き抜いたインナーロ
ッド11の先端に取り付け、ケーシング10内に挿入す
る。
【0043】このとき、止水装置20のインナーロッド
11への取り付けは、レンチでもって止水装置20のシ
ャフト21を固定し、ボーリングマシンを順方向(掘削
方向)に回転させると、接続アダプター23のネジ溝が
インナーロッド11の先端のネジ溝と螺合し簡単に取り
付けることができる。
【0044】止水装置20の取り付け後は、ボーリング
マシンによってインナーロッド11をケーシング10内
に挿入して中に投入された鋼線4端に挿入端の押圧用ナ
ット22の先端を当接させる。この際、鋼線4端は、ケ
ーシング10端にあり、挿入された止水装置20の調整
用ナット29は止水ボックス端36端にある。そのた
め、この調整用ナット29をねじ込んで止水ラバー28
を圧接し、止水ラバー28を変形させてケーシング10
の内壁に密着させる。そして、このようにしてケーシン
グ10の閉塞を行ったのち、止水状態を確認し(例え
ば、ガイド管35のドレン孔39から地下水の漏れがな
いかを確認すればよい)、止水されていれば、ボーリン
グマシンのシャンクロッド42を進出させてウォータス
イベル43にケーシシング10を接続し、ボーリングマ
シンを逆回転させて通常の掘削と逆の手順を行ってケー
シングの引き抜きを行う。
【0045】このとき、ケーシング10とインナーロッ
ド11とは、ボーリングマシンによって掘削時と逆方向
の回転が加えられるが、その回転は止水装置20のスイ
ベル構造により、シャフト21の止水ラバー28に伝達
されることはなく、また、引き抜き時には、止水装置2
0は、インナーロッド11により支持され、位置が動か
ないように固定されているため、止水ラバー28が、ケ
ーシング10内壁との密着を保ってケーシング10を閉
塞することができる。
【0046】このように、止水装置20は、ケーシング
10を閉塞できるので、図5に示すようにケーシング1
0を少しずつ引き抜き、止水状態を確認しながら引き抜
いていくことができる。
【0047】すなわち、ケーシング10の引き抜きに伴
って生じる孔5内の内圧を保ちながら、鋼線4の共上が
りを止水装置20の押圧によって防ぎ、ケーシング10
を少しずつ引き抜いていくことができる。このとき、所
定長さ引き抜いた段階で止水できている場合は、引き抜
いたケーシング10を切り離して取り外す。そして、こ
の作業を繰り返し、アンカー孔5からケーシング10を
引き抜く。
【0048】この引き抜いたケーシング10の取り除き
は、切り離したケーシング10をクリーニングアダプタ
ー44に装着したままボーリングマシンによって引き上
げ(人手により持ち上げてもよい)、止水装置20を露
出させる。そして、止水装置20からインナーロッド1
1を取り外し、切り離したケーシング10を取り除く。
また、このときのインナーロッド11の取り外しは、止
水装置20のシャフト21にレンチをセットし、ボーリ
ングマシンを逆方向に回転させるようにすれば、インナ
ーロッド11との螺合を解除して取り外すことができ
る。こうして切り離したケーシング10の取り外しがで
きると、再びインナーロッド10を止水装置20に取り
付け、上記の作業を繰り返してケーシング10を引き抜
く。
【0049】一方、孔5内に地下水や土砂の流入などが
あった場合は、止水装置20がケーシング10を閉塞
し、内圧を保持して孔口からの地下水、セメントミルク
3及び土砂の噴出を防ぎ、孔壁の崩壊を防いでいる間
に、例えばボーリングマシンのウォータースイベル43
から、インナーロッド11及び止水装置20の貫通孔3
1を介してセメントミルク3の加圧注入を行なって孔壁
の崩壊を防ぐ。このときの加圧注入によるセメントミル
ク3の逆流は止水装置20の逆止弁33によって防ぐこ
とができる。
【0050】そして、止水後は上述した方法によってケ
ーシング10を引き抜く。
【0051】こうして、ケーシング10の引き抜きが最
終のケーシング10となった場合は、図6に示すように
再度止水装置20の貫通孔31を介し、セメントミルク
3の加圧注入を行なって土留壁周辺からの回り水などに
対しての止水対策を行なう。また、この止水対策完了後
は、最終のケーシング10の引き抜きと共に、止水装置
20を取り除き、その止水装置20を取り除いた孔5内
に止水パッカー45を投入して前記止水パッカー45へ
のセメントミルク3の注入などによる止水作業を行なっ
た後、アンカープレート6を設置する。このように、こ
の方法によれば、従来発生していたケーシング10の引
き抜きに伴う鋼線4の共上がりと、地下水圧や帯水砂層
に起因するケーシング10の孔口からの地下水やセメン
トミルク3の噴出や土砂の流失を防止することができ
る。
【0052】したがって、アンカー孔5の崩壊を防ぐこ
とができるので、アンカー孔5周辺の地山の緩みの発生
を防止することができる。また、このとき、地下水の噴
出があった場合でもセメントミルク3の加圧補足注入を
行なって止水処理が行なえる。
【0053】図7に第3実施形態として請求項4の発明
に係る止水装置20’を示す。
【0054】この止水装置20’は図7(a)、(b)
に示すように、シャフト21の挿入端部に止水パッカー
45との接続部53を設け、その接続部53と導管52
によって接続される注入口51をシャフト21に設けた
ものである。
【0055】すなわち、この形態の場合、接続部53は
押圧板である押圧用ナット22の側部の一部を切欠し、
その切欠にシャフトの貫通孔31に連通する取り付け孔
を設け、前記取り付け孔にネジ溝の設けられた連結用の
栓を取り付けたものである。
【0056】また、注入口51は、調整用ナット29と
カラー24との間のシャフト21の側部に、前記接続部
53と同様、貫通孔31に連通する取り付け孔を設け、
その取り付け孔にネジ溝を有する連結用の栓を設けたも
のである。
【0057】一方、導管52は、この形態の場合、例え
ば銅パイプが用いられ、そのパイプをシャフト21の貫
通孔31内に敷設し、接続部53と注入口51の連結用
の栓と接続してある。
【0058】なお、この形態では、導管52をシャフト
21の貫通孔31に挿通するようにしたが、これに限定
されるものではなく例えば、シャフト21の貫通孔31
と別にシャフト21内に導管52を挿通してもよい。
【0059】また、導管52は銅パイプに限定されるも
のではなく、例えば金属繊維入りのナイロン樹脂製のパ
イプなどでもよい。
【0060】この実施形態は以上のように構成され、こ
の止水装置20’では接続部53の雄ネジとネジ結合す
る雌ネジの形成された接栓が注入用ホース端に取り付け
られた止水パッカー45を準備し、その準備した止水パ
ッカー45の注入用ホース端を接続部53に取り付け
る。一方、注入口51には、注入口51の雄ネジとネジ
結合する雌ネジの形成された連結用の接栓を取り付けた
セメントミルク3の注入用のホースを取り付け、その注
入口51に取り付けた注入用のホースからセメントミル
ク3を注入すると、セメントミルク3を止水パッカー
に注入することができる。
【0061】したがって、この止水装置20’では、止
水パッカー45を例えば、ケーシング10内に投入され
る鋼線4の中程にテープ等で止め、その鋼線にテープで
止めた止水パッカー45の注入用のホース端を前記鋼線
4端にテープ等で仮止めすることによって、前記鋼線4
に取り付けられた止水パッカー45を図5に示すよう
に、アンカー孔5と鋼管杭34との境目に設置すること
により、アンカー孔5の止水を行なえるようにすること
ができる。
【0062】すなわち、鋼線4端に仮留めした止水パッ
カー45の注入用ホースを、止水装置20’をインナー
ロッド11に取り付けてケーシング10内に挿入する
際、止水装置20’の接続部53と接続し、例えば図8
に示すようにケーシング10の引き抜きが最終のケーシ
ング10となった際に、シャフト21の注入口51にセ
メントミルク3の注入用のホースを取り付けてセメント
ミルク3を注入すると、セメントミルク3を図9に示す
ように、導管52を介して止水パッカー45に注入し、
止水パッカー45を膨らませてアンカー孔5と鋼管杭3
4との境界を閉塞することができる。このため、止水装
置20’を取り外す前に、止水パッカー45により孔5
内からの地下水の噴出、地山土砂の流出やセメントミル
ク3の逆流を防いで、確実に止水対策を行なっておくこ
とができるので、アンカー孔5の確保が確実に行え、止
水装置20’の取り外しが安全にできる。
【0063】また、このようにして止水パッカー45へ
のセメントミルク3の注入を行ったあとは、止水装置2
0’を引き抜いてシャフト21の接続部53から止水パ
ッカー45の注入用のホースを取り外し、注入用ホース
の接栓を塞いでおけばよい。あとは、第2実施形態と同
じようにアンカープレート6を設置することができる。
【0064】他の構成と作用については、第1実施形態
のものと同じであるので、図7(a)、(b)に同一符
号を付してその説明を省略することにする。
【0065】また、ここで述べた以外のケーシング10
の引き抜き工法については、第2実施形態で述べたのと
同様なので、その説明は省略する。
【0066】図10に第4実施形態として、請求項5の
発明に係る引き抜き用ジャッキ(以下ジャッキ)60を
示す。
【0067】このジャッキ60は、上記ケーシング10
を支持するボーリングマシンの穿孔用ガイドレール61
に取り付けられるベース62と、そのベース62と油圧
シリンダ63を介して連結され、前記ガイドレール61
に沿って慴動自在に支持されるケーシング受台64とか
らなっている。
【0068】ベース62は取り付け板65と、その上部
に設けられた油圧シリンダ63の支持部66とからなっ
ている。
【0069】取り付け板65は前記ガイドレール61の
両側にボルト(図示せず)によって固定される。また、
前記支持部66は図10(a)に示すように、2個の油
圧シリンダ63をガイドレール61に支持されるケーシ
ング10の両側にそれぞれ軸によって回動自在に支持し
ており、このように油圧シリンダ63を軸によって回動
自在に支持することにより、支持部66は、シリンダ6
3に連結されたケーシング受台64の上下動を吸収でき
るようになっている。
【0070】受台64は、ガイドレール61に係合する
スライダー部67とそのスライダー部67に載置される
受台本体68とからなっている。
【0071】スライダー部67は図10(b)に示すよ
うに、断面形状がコの字形の2個の係合部材を有し、そ
の係合部材の開口がガイドレール61の突出する両側辺
と係合することにより、ガイドレール61に沿って慴動
自在になっている。
【0072】受台本体68は、2個の油圧プランジャー
69とそのプランジャー69の取り付けられるフレーム
部70とからなっている。前記フレーム部70は図10
(b)に示すように、ケーシング10の挿通される開口
を有し、その開口の両側に前記プランジャー69がそれ
ぞれ取り付けられる。そして、その両側のプランジャー
69のプランジャー軸を開口内のケーシング10に対し
て進出させることにより、進出させたプランジャー軸で
ケーシング10を圧接し、固定する。また、このように
固定したケーシング10は、プランジャー軸を後退させ
ることにより、その係合を解除することができる。
【0073】このため、このジャッキ60では、油圧シ
リンダ63のピストンを縮めて前記受台64をベース6
2に引き寄せ、受台本体68の油圧プランジャー69の
軸を後退させてフレーム70の開口内にケーシング10
を挿通する。そして、その挿通したケーシング10に対
し、油圧プランジャー69の軸を進出させて圧接し、そ
の油圧プランジャー69軸の圧接によってケーシング1
0を固定したまま、前記油圧シリンダー63のピストン
を伸長することにより前記受台64を前進させてケーシ
ング10を引き抜く。
【0074】また、こうして前記受台64を前進させる
と、油圧プランジャー69軸を後退させてケーシング1
0との係合を解除し、再び油圧シリンダ63のピストン
を縮めて受台64をベース62に引き寄せる。
【0075】すなわち、この油圧シリンダ63と油圧プ
ランジャー69の動作を繰り返すことにより、ケーシン
グ10を図10(a)の矢印方向に移動させることがで
きる。
【0076】なお、図10(a)の符号71は、前記ガ
イドレール61先端に設けられた案内用のホルダーであ
って、このホルダー71は、その開口にケーシング10
を挿通することにより、ケーシング10が前記ガイドレ
ール61からずり落ちるのを防ぐためのものである。
【0077】この実施形態は以上のように構成されてお
り、次に、第5実施形態としてこのジャッキ60を用い
て請求項7のケーシング10の引き抜き方法について説
明する。その際、アンカー孔5は、図11に示すよう
に、第2実施形態と同じ鋼管杭34にアンカー孔5を設
置する場合について述べることにする。
【0078】このとき、ジャッキ60は図12(a)に
示すように、例えばアンカー孔5掘削後のケーシング1
0への止水装置20、20’の挿入時に、ボーリングマ
シンの穿孔ガイドレール61の先端に取り付けておく。
そして、第2実施形態で述べたのと同様に、ボーリング
マシンのウォータスイベル43とクリーニングアダプタ
ー44とにケーシング10とインナーロッド11とから
なる2重管を接続する。そして、その接続した2重管を
穿孔ガイドレール61に載置する。その際、図12
(b)に示すように、2重管をジャッキ60の受台本体
68のフレーム70の開口とガイドレール61の案内用
のホルダー71に挿通する。
【0079】なお、この形態では、ジャッキ60をアン
カー孔5の掘削後にボーリングマシンの穿孔用ガイドレ
ール61に取り付けるようにしたが、これに限定される
ものではなく、掘削開始時に予めボーリングマシンの穿
孔ガイドレール61に取り付けるようにしてもよい。そ
の場合、掘削時には前記ガイドレール61に2重管を載
置し、その2重管の先端に掘削用ビット12を取り付け
て、第2実施形態と同じように止水ボックス36に挿入
し、回転させながらアンカー孔を穿っていくが、その
際、2重管は、受台本体68の2個の油圧プランジャー
69の軸を後退させておけば、ケーシング10と係合し
ないので、アンカー孔5の削孔を妨げることはない。
【0080】しかるのち、ケーシング10を引き抜く際
には、図12(c)〜図13(e)に示すように、ジャ
ッキ60により、ケーシング10を少しずつスライドさ
せて止水状態を確認しながら引き抜いて行く。
【0081】すなわち、ケーシング10の引き抜きによ
って生じる孔5内の内圧の低下と鋼線4の共上がりを止
水装置20、20’の押圧によって防ぎながらケーシン
グ10をジャッキ60によって引き抜いていく。
【0082】このとき、ジャッキ60によるケーシング
10の引き抜きは、ベース62の油圧シリンダー63の
ピストンを縮めて受台64を引き寄せ、受台本体68の
油圧プランジャー69の軸を進出させてフレーム70の
開口内に挿通されたケーシング10を固定する。そし
て、前記油圧シリンダ63のピストンを伸長して受台6
4を前進させたのち、受台本体68の油圧プランジャー
69の軸を後退させてケーシング10との係合を解除
し、再びベース62の油圧シリンダ63のピストンを縮
めて受台64を引き寄せる。そして、この動作を繰り返
すことにより、ケーシング10を引き抜く。このとき、
所定長さ引き抜いた段階で止水ができている場合は、引
き抜いたケーシング10の切り離しを行う。そして、こ
の作業を繰り返すことにより、アンカー孔5からケーシ
ング10を引き抜く。
【0083】このときのケーシング10の取り除きは、
止水装置20、20’をワイヤー72によって例えば、
図13(g)に示すように止水ボックス36に支持させ
ておき、インナーロッド11から止水装置20、20’
を外し、切り離したケーシング10を取り除く。このよ
うにして切り離したケーシング10を取り除くと、再び
インナーロッド11を止水装置20、20’に取り付
け、上記作業を繰り返すことにより、ケーシング10を
引き抜く。また、ケーシングの引き抜き後は、図13
(h)に示すように、第1及び第2実施形態で述べたの
と同様にして止水パッカー45による止水作業を行なっ
たのち、アンカープレート6を設置する。
【0084】一方、このとき、孔内に地下水などの流入
があった場合は、止水装置20、20’がインナーロッ
ド11とウォータースイベル43を介してボーリングマ
シンに連結されており、ボーリングマシンによって止水
装置20、20’はその位置が確保され、鋼線4を圧接
している。そのため、ケーシング10からの出水が発生
した場合は、止水装置20、20’の調整用ナット29
をレンチでもって固定し、ボーリングマシンを順方向へ
回転させて止水ラバー28のケーシング10への密着度
を高めればよく、第1実施形態や第2実施形態で述べた
セメントミルク3の注入等の止水対策を行って、引き抜
き作業を継続することができる。
【0085】このように、このジャッキ60を用いた工
法では、ケーシング10の引き抜きを人手によらずに油
圧ジャッキ60によって行うので、引き抜き作業を安
全、かつスピーディに効率良く行うことができる。
【0086】なお、引き抜き工法の例えば、掘削など他
の手順については、第2実施形態で述べたのと同様なの
で、その説明は省略することにする。
【0087】
【効果】この発明の請求項1に係る発明は、以上のよう
に構成し、シャフトの挿入端に鋼線と当接する押圧板を
取り付けると共に、前記シャフトの両端間の外周に止水
ラバーと前記止水ラバーをねじ込むことにより押圧板へ
圧接する調整用ナットを設けることにより、アウトケー
シングの引き抜き時にアンカー孔を閉塞することのでき
るアンカー用止水装置を提供することができる。そのた
め、アウトケーシング引き抜き時のアンカー孔内の内圧
を保ち、アウトケーシングからの地下水の噴出地山土砂
の流出やセメントミルクの逆流を防ぎ、かつ、鋼線の共
上りを防いでアンカー孔壁の崩壊を防ぐことができる。
【0088】請求項2の発明では、インナーロッドとの
接続部をスイベル構造としたことにより、上記請求項1
の効果に加えて、ボーリングマシンを用いたアウトケー
シングの引き抜きの際、止水ラバーの回転を防いでアウ
トケーシング内の密閉状態を良好に保つことができる。
【0089】請求項3の発明では、上記シャフトに接続
部端面から押圧板端面まで挿通する貫通孔を設けると共
に、その貫通孔に接続部端面から押圧板端面に向けてセ
メントミルクを流す逆止弁を設けたことにより、上記各
請求項の効果に加えて、地下水の噴出があった場合もセ
メントミルクの加圧補足注入を行なって止水処理が行な
える。
【0090】請求項4の発明では、上記シャフトの挿入
部にアンカー孔を閉塞する止水パッカーとの接続部を設
け、その接続部と導管によって接続される注入口をシャ
フトに設けたことにより、上記止水装置を引き出す前に
止水パッカーによって確実にアンカー孔の確保が行え
る。このため、上記各請求項の効果に加えて、上記止水
装置を取り外す前に、確実に止水対策を行なっておくこ
とができるので、安全にアウトケーシングの取り外しが
できる。
【0091】請求項5の発明では、ボーリングマシンの
上記アウトケーシングを載置するガイドレールに取り付
けられるベースと、そのベースに油圧シリンダを介して
連結され、ガイドレール上を慴動自在に移動するケーシ
ング受台にアウトケーシングを両側から圧接する油圧ア
クチュエータを備えたことにより、アウトケーシングの
引き抜きのできる油圧ジャッキを提供できる。このた
め、引き抜き作業を安全、かつ、スピーディに行うこと
ができる。
【0092】請求項6の発明では、上記各請求項のアン
カー用止水装置を用いてアウトケーシングの引き抜きを
行なうことにより、アウトケーシング内の鋼線の共上が
りを防止すると同時に、常時アウトケーシング内を完全
な密閉状態にしてアウトケーシングを引き抜くことがで
きるので、地下水圧や帯水砂層などの影響によってアン
カー孔からのセメントミルク、地下水及び土砂の噴出や
流出を防止することができる。そのため、アンカー孔の
孔壁の崩壊、地山の緩みの発生を防止してアンカーの品
質保持と品質の向上を図ることができる。
【0093】請求項7の発明では、上記請求項5の引き
抜き用ジャッキを用いてアウトケーシングの引き抜きを
行うことにより、アウトケーシングの引き抜きが人手に
よらずに行えるので、引き抜き作業を安全、かつ、効率
的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)第1実施形態の断面図、(b)第1実施
形態の作用説明図
【図2】第1実施形態の作用説明図
【図3】(a)、(b)第2実施形態の作用説明図
【図4】第2実施形態の作用説明図
【図5】第2実施形態の作用説明図
【図6】第2実施形態の作用説明図
【図7】(a)第3実施形態の断面図(b)第3実施形
態の作用説明図
【図8】第3実施形態の作用説明図
【図9】第3実施形態の作用説明図
【図10】(a)第4実施形態の斜視図 (b)第4実施形態の正面図
【図11】第5実施形態の作用説明図
【図12】(a)〜(d)第5実施形態の作用説明図
【図13】(e)〜(h)第5実施形態の作用説明図
【図14】(a)〜(d)従来例の作用説明図
【図15】(a)〜(d)従来例の作用説明図
【符号の説明】
3 セメントミルク 4 鋼線 5 アンカー孔 10 アウトケーシング 11 インナーロッド 12 掘削用ビット 20、20’ 止水装置 21 シャフト 22 押圧用ナット 23 接続アダプター 29 調整用ナット 31 貫通孔 33 逆止弁 45 止水パッカー 51 注入孔 52 導管 53 接続部 60 ジャッキ 61 ガイドレール 62 ベース 63 油圧シリンダ 64 受台 69 油圧プランジャー

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウトケーシングとインナーロッドから
    なる2重管の先端に、その2重管のアウトケーシングと
    インナーロッド間に連通する吸引孔とインナーロッド内
    に連通する排出孔とが設けられた掘削用ビットを装着
    し、前記掘削用ビットの装着された2重管をボーリング
    マシンに取り付けてアンカー孔を掘削し、その掘削した
    アンカー孔からインナーロッドを引き抜き、そのインナ
    ーロッドを引き抜いたアウトケーシング内にセメントミ
    ルクを圧入し、鋼線を挿入したのち、アウトケーシング
    を引き抜く際に用いられるアンカー用止水装置であっ
    て、 上記アウトケーシングに挿入されるシャフトの挿入端
    に、端面が上記ケーシングに投入された鋼線端と当接す
    る押圧板が取り付けられ、シャフトの他端にボーリング
    マシンによって進退されるインナーロッドとの接合部が
    設けられるとともに、前記シャフトの両端間に、シャフ
    トに嵌入される筒状の止水ラバーと、前記止水ラバーを
    押圧板へねじ込むことにより圧接する調整用ナットが設
    けられたアンカー用止水装置。
  2. 【請求項2】 上記インナーロッドとの接合部をスイベ
    ル構造としたことを特徴とする請求項1に記載のアンカ
    ー用止水装置。
  3. 【請求項3】 上記シャフトに接続部端面から押圧板端
    面まで挿通する貫通孔を設けるとともに、前記貫通孔内
    に、接続部から押圧板方向に向けてセメントミルクを流
    す逆止弁を取り付けたことを特徴とする請求項1または
    2に記載のアンカー用止水装置。
  4. 【請求項4】 上記シャフトの挿入部にアンカー孔を閉
    塞する止水パッカーとの接続部を設け、その接続部と導
    管によって接続される注入口をシャフトに設けたことを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアン
    カー用止水装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1乃至4のいずれか1項に記
    載の止水装置を用いてアウトケーシングを引き抜く際に
    用いられる引き抜き用ジャッキであって、 ボーリングマシンの上記アウトケーシングを載置するガ
    イドレールに取り付けられるベースと、そのベースに油
    圧シリンダを介して連結され、ガイドレール上を慴動自
    在に移動するケーシング受台とからなり、 上記ケーシング受台がガイドレール上のアウトケーシン
    グを支持するフレーム部とそのフレーム部に支持された
    アウトケーシングを両側から圧接する油圧アクチュエー
    タを備えていることを特徴とする引き抜き用ジャッキ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    アンカー用止水装置を用いたアウトケーシングの引き抜
    き工法であって、 インナーロッドの先端に止水装置を取り付けてアウトケ
    ーシングに挿入し、その挿入した止水装置の先端をアウ
    トケーシング内の鋼線に当接し、その鋼線に当接させた
    止水装置の止水ラバーを圧接してアウトケーシングを閉
    塞しながらアウトケーシングをアンカー孔から引き抜く
    アンカー用止水装置を用いたケーシングの引き抜き工
    法。
  7. 【請求項7】 上記請求項5記載の引き抜き用ジャッキ
    を用いたアンカー孔からのアウトケーシングの引き抜き
    工法であって、 上記引き抜き用ジャッキをボーリングマシンのガイドレ
    ールに取り付け、前記ジャッキの取り付けられたガイド
    レールにインナーロッドを引き抜いたアウトケーシング
    を載置し、そのガイドレールに載置されたアウトケーシ
    ングを前記ジャッキのケーシング受台のフレーム部で支
    持し、そのフレームで支持したアウトケーシング内にイ
    ンナーロッドの先端に止水装置を取り付けて挿入し、前
    記止水装置をアウトケーシング内の鋼線に当接して当接
    した止水装置でアウトケーシングを閉塞するとともに、
    前記フレーム部で支持したアウトケーシングを油圧アク
    チュエータで両側から圧接し、その両側から油圧アクチ
    ュエータでアウトケーシングを圧接したまま油圧シリン
    ダを伸長したのち、油圧アクチュエータを解除し、油圧
    シリンダを縮小し、この油圧シリンダの伸縮と油圧アク
    チュエータの圧接と解除とを繰り返すことにより、前記
    アウトケーシングを引き抜くケーシングの引き抜き工
    法。
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