JP3328817B2 - 地盤補強工法 - Google Patents
地盤補強工法Info
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Description
保のために先受け補強したり、システムロックボルトを
打設するなどの地盤補強工法に関するものである。
軟弱な地質や亀裂の発達した地層などの脆弱地山を掘削
する時、地盤を補強するため、ロックボルト・円柱状固
結体・薬液などで脆弱地山を先受け補強したり、トンネ
ル周辺にシステムロックボルトを打設する必要がある。
として、そのうちの円柱状固結体による先受け補強の場
合は、その多数をアーチ状などに列設造成するABフォ
アパイリング工法が知られている。
孔機などの専用機により、トンネル前方に放射状に所定
の深さまでパイロット孔を削孔した後、ビットを拡翼・
回転させてパイロット孔を切り広げながら引き抜きつ
つ、所要の注入剤を噴射注入して円柱状固結体を造成す
るものである。
取り斜面でのロックボルト補強工などとして知られてい
るモルタル定着式ロックボルト工法は、汎用削岩機によ
り削孔し、この汎用削岩機のロッドを引き抜いた後、ホ
ースによりモルタルを充填し、さらにモルタルが硬化す
る前に鉄筋の挿入定着を行うものである。
アパイリング工法には、次のような課題があった。
に、大型専用機を使用して専門業者によって施工をする
必要があり、地盤改良時には掘削作業に従事する作業員
を待機させることになり、不経済である。 削孔を回
転力と推進力で行うものであるために、N値10程度の
土砂地盤までの比較的軟弱な地質の地山に適用できるに
すぎない。 ビットを拡翼・回転させてパイロット孔
を切り拡げながら引き抜きつつ、所要の注入剤の噴射注
入を行うもので、拡翼装置の摩耗が激しく極めて不経済
である。
による円柱状固結体は、芯材が入っていないために、剪
断強度が小さく、先受けのために大きな径の杭を、また
は多数の杭を必要とするとともに、強度発現が遅く、工
事全体に時間を要する。
は、次のような課題があった。 定着材としてモルタ
ルのみの使用であるために強度発現が遅く、効果の発揮
まで時間を要する。 軟弱地山ではロックボルトの付
着強度が小さく、そのため長尺のロックボルトが必要と
なることがある。 軟弱地山では孔荒れが生じ易く、
定着材が完全に回らないことがあり、品質のばらつきが
発生し易い。
なされたもので、先受けの場合、芯材入りの円柱状固結
体を造成することによって曲げ強度および剪断強度が増
し、施工本数を減らせるとともに、システムロックボル
トの場合、ゾーンとしての地山強度の増大を図り、付着
強度が増してその長さを短くでき、さらに汎用の削岩機
を使用することによって専用機および専用業者を必要と
せず、経済的であるようにした地盤補強工法を提供する
ことを目的とする。
盤補強工法は、次の構成からなる。 (1) 地山に削孔30を掘削形成し、その削孔30にセ
メントミルクなどの注入剤を供給充填して円柱状固結体
31を造成すること。 (2) その円柱状固結体31の中心に小径削孔32を掘
削形成し、その小径削孔32内にスペーサー33を取り
付けた芯材34を挿入して該芯材34を上記小径削孔3
2の中心に配置支持すること。 (3) その小径削孔32に上記注入剤と同一材料の定着
材37を充填して芯材入り円柱状固結体を造成するこ
と。
の小径管10,11を並列設置するとともにそれらの外
側に通水路9′を区画形成してなる多孔ロッド3を使用
し、その通水路9′に圧力水を供給してフラッシングを
行いながら上記削孔30および小径削孔32を掘削形成
するとともに、上記2本の小径管10,11を通じ、注
入剤および定着材として硬化剤,急結剤などのA液とセ
メントミルクなどの主剤であるB液を各別に供給し上記
削孔30および小径削孔32に充填する請求項1記載の
地盤補強工法である。
31の中心に掘削形成し上記芯材34を挿入した上記小
径削孔32に、その開口端32aを水圧式パッカー35
などで閉蓋し、上記定着材37を充填する請求項1また
は2記載の地盤補強工法である。
掘削形成し、さらにこの小径削孔内に芯材を挿入し、上
記円柱状固結体と同一材料の定着材を充填させて芯材入
り円柱状固結体を形成するもので、この芯材入り円柱状
固結体は、芯材を挿入していない円柱状固結体、あるい
は地山に打設したモルタル中に芯材を単に挿入しただけ
のものなどに比べ、先受けの場合は、曲げ強度および剪
断強度の増大を図って、軟弱な地質を有する地山を補強
するときのその施工本数を減らし、またシステムロック
ボルトの場合は、付着強度を増大させ、その長さを短く
できる。
結剤およびセメントミルクなどの主剤を混合させたもの
であるので、注入剤および定着材の充填後に直ちに強度
発現を生じ、工事全体に要する時間を短縮できる。
明する。図において、1はガイドシェル2に搭載した油
圧削岩機である。この油圧削岩機1は、山岳トンネルの
施工現場で普通に配備使用される汎用機であって、所定
の打撃機構とロッド回転機構とを備えるとともに、ガイ
ドシェル2上を移動する推進機構を備えている。
的大径の削孔30は、ABフォアパイリング工法の場合
のように回転力と推進力だけではなく、回転力と推進力
とに加え打撃力によって行うことができるものである。
ベル4を通じ突出する出力ロッドにカップリング5を介
して接続した多孔ロッドである。この多孔ロッド3は、
カップリング5に装着する基端部6とビット8を装着す
る先端部7との間の大径部9内に、両端を閉じた2本の
小径管10,11を並列設置し、これら小径管10,1
1内を注入剤通路10’,11’とし、かつこれら小径
管10,11の外側には、上記基端部6および先端部7
の通水路6’および7’と連通する通水路9’を区画形
成している。
りの所要位置に開設した注入剤通路10’,11’の注
入口で、両注入口12,13は該多孔ロッド3の軸線方
向に所要の間隔lをあけている。14,15は先端部7
寄りの所要の位置に開設した注入剤通路10’,11’
の噴出口である。
設置される注入剤スイベルで、互いの接続端部17’と
18’とを着脱自在に螺合接続できるようにした雌環体
17と雄環体18とからなる。19,20はこれら雌環
体17、雄環体18の内周面に掘設した環状路で、連通
口21,22により外周面に開口している。23,23
および24,24は雌環体17、雄環体18の内周面に
環状路19,20の両側において嵌挿したOリングであ
る。
体18とを接続端部17’の内周面の雌螺条と接続端部
18’の外周面の雄螺条とを螺合することにより、その
雌雄螺条間に微細な逃がし路を形成した耐超高圧スイベ
ルとして機械的に組み立てられ、その組み立て状態で上
記多孔ロッド3に嵌合することによって、環状路19,
20を上記注入剤通路10’,11’の注入口12,1
3に一致させた位置に定着されている。
端、すなわち雌環体17、雄環体18の各外端と多孔ロ
ッド3との間に挿着した砲金ブッシュである。
持アーム、28はその先端に吊り下げた支持環帯で、こ
れに注入剤スイベル16を支持させている。その支持環
帯28は、注入剤スイベル16をその接続端部17’,
18’の外周面に形成する環状凹溝29に嵌合する上側
弧状片28aと下側弧状片28bとをボルト・ナットで
緊締してなる。
地盤補強工法は次のようにして実施される。ウォータス
イベル4に圧力水を供給する圧力水供給源を配管接続す
るとともに、注入剤スイベル16に、その連通口21,
22を通じ硬化剤,急結剤などのA液とセメントミルク
などの主剤であるB液とを各別に供給すべく、それぞれ
の注入剤供給源を配管接続する。
慣行にしたがい所要のフラッシングを行いながら所要の
深さの比較的大径の削孔30を行う。その後、注入剤す
なわち上記A液およびB液をそれぞれの系統から送給し
つつ、多孔ロッド3を回転させるとともに引き抜きなが
ら、その注入剤を噴出口14,15から噴射させる(図
3参照)。
合され、円柱状固結体31を造成する(図4参照)。
により円柱状固結体31の中心をその長手方向に沿って
再度掘削して小径削孔32を形成し(図5参照)、次い
で多孔ロッド3をそのまま引き抜いて(図6参照)、こ
の小径削孔32内にスペーサー33を取り付けた芯材3
4を挿入する。
開口端32aに設けられた水圧式パッカー35より突出
させ、注水ホース36から水圧式パッカー35内に注水
し、これを膨張させて開口端32aを閉蓋する(図7参
照)。
注入剤と同じ材料の定着材37をエアー抜きホース39
により小径削孔32内の空気を抜き取りながら、注入ホ
ース38より小径削孔32内を充填する。これによって
芯材入り円柱状固結体が形成されることになる。
7が固化した後は、水圧式パッカー35内の水を抜いて
これを収縮させ、芯材34より抜き、その後に水圧式パ
ッカー35の存在していた開口端32aにモルタル40
を充填する。そして、システムロックボルト工による場
合には、皿板41を介してナット42を芯材34に螺合
させて芯材入り円柱状固結体に作用する地山からの力に
対する反力を取る。
場合は、上記芯材34を挿入した小径削孔32の開口端
32aを水圧式パッカー35により閉蓋して定着材37
を充填するので、例えば図9に示すように開口端32a
が下を向いたトンネルの上側の地山の改良に使用するこ
とができる。
2内に充填した定着材37が固化した後は、水圧式パッ
カー35の存在していた開口端32aにモルタルを充填
するだけでよく、皿板41を介してナット42を芯材3
4に螺合させる必要はない。
するときと、小径削孔32を形成するときとで同一の油
圧削岩機1を用いたが、異なる削岩機を用いてもよい。
本発明地盤補強工法は、円柱状固結体に小径削孔を形成
し、さらにこの小径削孔内に芯材を挿入し、上記円柱状
固結体と同一材料の定着材を充填させて芯材入り円柱状
固結体を形成するもので、この芯材入り円柱状固結体
は、芯材を挿入していない円柱状固結体、あるいは地山
に打設したモルタル中に芯材を単に挿入しただけのもの
などに比べ、先受けの場合は、曲げ強度および剪断強度
の増大が図れ、軟弱な地質を有する地山を補強するとき
のその施工本数を減らせ、またシステムロックの場合
は、付着強度を増大させ、その長さを短くできるという
効果がある。
心に掘削形成した小径削孔のさらに中心にスペーサーに
よって、正確に配置支持され、したがって、芯材入り円
柱状固結体したがってまた円柱状固結体の中心に設計ど
おりの位置に確実に埋設される。
ば、大径部内に2本の小径管を並列設置するとともにそ
れらの外側に通水路を区画形成してなる多孔ロッドを、
汎用の削岩機により使用し、その通水路に圧力水を供給
してフラッシングを行って、上記削孔および小径削孔を
簡単確実に掘削形成でき、また、上記2本の小径管を通
じ、注入剤および定着材として硬化剤,急結剤などのA
液とセメントミルクなどの主剤であるB液を各別に供給
し、上記削孔および小径削孔に予定どおり正確に 充填で
きる。
柱状固結体の中心に掘削形成し上記芯材を挿入した小径
削孔に、その開口端を水圧式パッカーなどで閉蓋し、上
記定着材を充填するから、その充填が確実であるととも
に、充填後に直ちに強度発現を生じ、工事全体に要する
時間を短縮できる。
圧削岩機による削孔時の説明図である。
説明図である。
ある。
ーを装着した状態を示す部分拡大断面図である。
円柱状固結体を示す部分拡大断面図である。
ロックボルトの場合を示す断面図である。
の場合を示す断面図である。
の一例を示す側面図である。
多孔ロッドの断面図である。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】地山に削孔を掘削形成し、その削孔にセメ
ントミルクなどの注入剤を供給充填して円柱状固結体を
造成すること、その円柱状固結体の中心に小径削孔を掘
削形成し、その小径削孔内にスペーサーを取り付けた芯
材を挿入して該芯材を上記小径削孔の中心に配置支持す
ること、その小径削孔に上記注入剤と同一材料の定着材
を充填して芯材入り円柱状固結体を造成することを特徴
とする地盤補強工法。 - 【請求項2】大径部内に2本の小径管を並列設置すると
ともにそれらの外側に通水路を区画形成してなる多孔ロ
ッドを使用し、その通水路に圧力水を供給してフラッシ
ングを行いながら上記削孔および小径削孔を掘削形成す
るとともに、上記2本の小径管を通じ、注入剤および定
着材として、硬化剤,急結剤などのA液とセメントミル
クなどの主剤であるB液とを各別に供給し上記削孔およ
び小径削孔に充填することを特徴とする請求項1記載の
地盤補強工法。 - 【請求項3】上記円柱状固結体の中心に掘削形成すると
ともに上記芯材を挿入した上記小径削孔に、その開口端
を水圧式パッカーなどで閉蓋し、上記定着材を充填する
ことを特徴とする請求項1または2記載の地盤補強工
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28494992A JP3328817B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 地盤補強工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28494992A JP3328817B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 地盤補強工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06108774A JPH06108774A (ja) | 1994-04-19 |
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Family
ID=17685161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28494992A Expired - Fee Related JP3328817B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 地盤補強工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3328817B2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-01 JP JP28494992A patent/JP3328817B2/ja not_active Expired - Fee Related
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