JPH0874940A - 動力伝達用チェーン - Google Patents
動力伝達用チェーンInfo
- Publication number
- JPH0874940A JPH0874940A JP6234074A JP23407494A JPH0874940A JP H0874940 A JPH0874940 A JP H0874940A JP 6234074 A JP6234074 A JP 6234074A JP 23407494 A JP23407494 A JP 23407494A JP H0874940 A JPH0874940 A JP H0874940A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chain
- pitch
- link plate
- sprocket
- flank face
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G13/00—Chains
- F16G13/02—Driving-chains
- F16G13/04—Toothed chains
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
- Gears, Cams (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 チェーンの弦上下動を抑制でき、騒音を低減
できる動力伝達用チェーンを提供する。 【構成】 サイレントチェーン１において、リンクプレ
ート２の各歯部２１を構成する内側フランク面２３及び
外側フランク面２４の形状を、Ｐ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3が成立
し、かつＲ≧２×Ｐが成立するように、形成する。ここ
で、リンクプレート２の噛合いピッチ線上における外側
フランク面間のピッチをＰ1 、チェーン１を真っ直ぐに
伸ばした状態で該リンクプレート２の各歯部２１とそれ
ぞれ重なり合う他の二つのリンクプレート２の内側フラ
ンク面間のピッチをＰ2 、チェーンがスプロケットに巻
き付いているときの前記内側フランク面間のピッチをＰ
3 とし、また内側フランク面の曲率半径をＲ、チェーン
ピッチをＰとする。
できる動力伝達用チェーンを提供する。 【構成】 サイレントチェーン１において、リンクプレ
ート２の各歯部２１を構成する内側フランク面２３及び
外側フランク面２４の形状を、Ｐ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3が成立
し、かつＲ≧２×Ｐが成立するように、形成する。ここ
で、リンクプレート２の噛合いピッチ線上における外側
フランク面間のピッチをＰ1 、チェーン１を真っ直ぐに
伸ばした状態で該リンクプレート２の各歯部２１とそれ
ぞれ重なり合う他の二つのリンクプレート２の内側フラ
ンク面間のピッチをＰ2 、チェーンがスプロケットに巻
き付いているときの前記内側フランク面間のピッチをＰ
3 とし、また内側フランク面の曲率半径をＲ、チェーン
ピッチをＰとする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、動力伝達用チェーンに
関し、詳細には、各々一対の歯部を有する多数のリンク
プレートを連結ピンにより連結してなる動力伝達用チェ
ーンに関する。
関し、詳細には、各々一対の歯部を有する多数のリンク
プレートを連結ピンにより連結してなる動力伝達用チェ
ーンに関する。
【０００２】
【従来の技術及びその課題】自動車や自動二輪車等の動
力伝達用チェーンとして用いられるサイレントチェーン
は、図９に示すように、各々一対の歯部５１及びピン孔
５２を有する多数のリンクプレート５０を、各ピン孔５
２内に挿入した連結ピン５３により連結した構造を有し
ている。また各歯部５１は、それぞれ内側フランク面５
１ａと外側フランク面５１ｂとから構成されている。
力伝達用チェーンとして用いられるサイレントチェーン
は、図９に示すように、各々一対の歯部５１及びピン孔
５２を有する多数のリンクプレート５０を、各ピン孔５
２内に挿入した連結ピン５３により連結した構造を有し
ている。また各歯部５１は、それぞれ内側フランク面５
１ａと外側フランク面５１ｂとから構成されている。
【０００３】ところで、サイレントチェーンによる動力
伝達の際には、リンクプレート５０の歯部５１の一方の
フランク面がスプロケットの各歯と噛合することによ
り、駆動側スプロケットから従動側スプロケットに動力
が伝達されるようになっている。
伝達の際には、リンクプレート５０の歯部５１の一方の
フランク面がスプロケットの各歯と噛合することによ
り、駆動側スプロケットから従動側スプロケットに動力
が伝達されるようになっている。
【０００４】このとき、図１０の概略図に示すように、
スプロケット６０に巻き付いたサイレントチェーン７０
は、各リンクプレートを連結する連結ピン５３の部分で
屈曲して多角形状になっている。なお、同図中、実線及
び破線は、スプロケット６０が回転して位相が半位相だ
けずれたときのサイレントチェーン７０の各ピッチライ
ンを示している。
スプロケット６０に巻き付いたサイレントチェーン７０
は、各リンクプレートを連結する連結ピン５３の部分で
屈曲して多角形状になっている。なお、同図中、実線及
び破線は、スプロケット６０が回転して位相が半位相だ
けずれたときのサイレントチェーン７０の各ピッチライ
ンを示している。
【０００５】このように、サイレントチェーンはスプロ
ケットに対して多角形状の巻付き運動をするので、駆
動，従動スプロケット間でサイレントチェーンがΔＴ′
の幅でコーダルアクション（弦の上下運動）を起こす。
ケットに対して多角形状の巻付き運動をするので、駆
動，従動スプロケット間でサイレントチェーンがΔＴ′
の幅でコーダルアクション（弦の上下運動）を起こす。
【０００６】その一方、サイレントチェーンの運転時に
生じる騒音について長年鋭意研究した結果、以下のこと
が明らかになってきている。すなわち (i）前記弦の上下動によりチェーンに張力変動が生じ、
この結果、従動軸に対する引張力が変動して騒音が誘発
される。 (ii)前記弦の上下動によりチェーンに周速変動が生じ、
この結果、従動軸が角速度変動を起こし、騒音が生じ
る。
生じる騒音について長年鋭意研究した結果、以下のこと
が明らかになってきている。すなわち (i）前記弦の上下動によりチェーンに張力変動が生じ、
この結果、従動軸に対する引張力が変動して騒音が誘発
される。 (ii)前記弦の上下動によりチェーンに周速変動が生じ、
この結果、従動軸が角速度変動を起こし、騒音が生じ
る。
【０００７】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
なされたもので、弦の上下動を抑制することにより騒音
を低減できる動力伝達用チェーンを提供することを目的
とする。
なされたもので、弦の上下動を抑制することにより騒音
を低減できる動力伝達用チェーンを提供することを目的
とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、弦の上下動量と騒音との関係について考察を重ねた
結果、両者の間には図６に示すような関係があることが
分かった。図６は、弦上下動量ΔＴが０．２０ｍｍのと
きの騒音を０ｄｂとした場合に、他の弦上下動量におけ
る騒音の相対評価値を示している。すなわち、騒音の相
対評価値が−６ｄｂとは、弦上下動量ΔＴが０．２０ｍ
ｍのときの騒音よりも６ｄｂだけ騒音が低減したことを
示している。したがって、騒音を低減させるためには、
弦上下動量をできるだけ抑える必要がある。
に、弦の上下動量と騒音との関係について考察を重ねた
結果、両者の間には図６に示すような関係があることが
分かった。図６は、弦上下動量ΔＴが０．２０ｍｍのと
きの騒音を０ｄｂとした場合に、他の弦上下動量におけ
る騒音の相対評価値を示している。すなわち、騒音の相
対評価値が−６ｄｂとは、弦上下動量ΔＴが０．２０ｍ
ｍのときの騒音よりも６ｄｂだけ騒音が低減したことを
示している。したがって、騒音を低減させるためには、
弦上下動量をできるだけ抑える必要がある。
【０００９】また方、サイレントチェーンの騒音を低減
させるために、本件出願人により、特公平１−５６３０
４に示すような噛合い機構を有するチェーンが提案され
ている。このサイレントチェーンでは、スプロケットと
の噛合い始めには、リンクプレートの内側フランク面
（図９の５１ａ参照）がスプロケットの歯と接触し、サ
イレントチェーンがスプロケットに巻き付いた状態で
は、リンクプレートの外側フランク面（同図の５１ｂ参
照）がスプロケットの歯と接触する。このように、リン
クプレートとスプロケットとの接触を二段階の当たりに
することにより、騒音を低減できるようになっている。
させるために、本件出願人により、特公平１−５６３０
４に示すような噛合い機構を有するチェーンが提案され
ている。このサイレントチェーンでは、スプロケットと
の噛合い始めには、リンクプレートの内側フランク面
（図９の５１ａ参照）がスプロケットの歯と接触し、サ
イレントチェーンがスプロケットに巻き付いた状態で
は、リンクプレートの外側フランク面（同図の５１ｂ参
照）がスプロケットの歯と接触する。このように、リン
クプレートとスプロケットとの接触を二段階の当たりに
することにより、騒音を低減できるようになっている。
【００１０】本発明に係る動力伝達用チェーンは、この
ような噛合い機構を有するチェーンをさらに発展させた
ものであり、各々一対の歯部及びピン孔が形成された複
数のリンクプレートを該ピン孔内に挿入した連結ピンに
より連結してなる動力伝達用チェーンにおいて、前記リ
ンクプレートの各歯部を構成する内側フランク面及び外
側フランク面の形状を、リンクプレートの噛合いピッチ
線上における外側フランク面間のピッチをＰ1 、チェー
ンを略直線状に伸ばした状態でリンクプレートの各歯部
とそれぞれ重なり合う他の二つのリンクプレートの内側
フランク面間のピッチをＰ2 、チェーンがスプロケット
に巻き付いているときの前記内側フランク面間のピッチ
をＰ3 とするとき、Ｐ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 となるように形成
し、かつ内側フランク面の形状を、該内側フランク面の
曲率半径をＲ，チェーンピッチをＰとするとき、Ｒ≧２
×Ｐとなるように形成したことを特徴としている。
ような噛合い機構を有するチェーンをさらに発展させた
ものであり、各々一対の歯部及びピン孔が形成された複
数のリンクプレートを該ピン孔内に挿入した連結ピンに
より連結してなる動力伝達用チェーンにおいて、前記リ
ンクプレートの各歯部を構成する内側フランク面及び外
側フランク面の形状を、リンクプレートの噛合いピッチ
線上における外側フランク面間のピッチをＰ1 、チェー
ンを略直線状に伸ばした状態でリンクプレートの各歯部
とそれぞれ重なり合う他の二つのリンクプレートの内側
フランク面間のピッチをＰ2 、チェーンがスプロケット
に巻き付いているときの前記内側フランク面間のピッチ
をＰ3 とするとき、Ｐ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 となるように形成
し、かつ内側フランク面の形状を、該内側フランク面の
曲率半径をＲ，チェーンピッチをＰとするとき、Ｒ≧２
×Ｐとなるように形成したことを特徴としている。
【００１１】また請求項２の発明に係る動力伝達用チェ
ーンは、前記内側フランク面の円弧状面の突出量が異な
るリンクプレートをチェーン長手方向に不規則に配置し
たことを特徴としている。
ーンは、前記内側フランク面の円弧状面の突出量が異な
るリンクプレートをチェーン長手方向に不規則に配置し
たことを特徴としている。
【００１２】
【作用】本発明によれば、チェーンの各ピッチがＰ2 ≧
Ｐ1 ≧Ｐ3 となっており、しかもリンクプレートの各歯
部の内側フランク面の曲率半径ＲがチェーンピッチＰに
対してＲ≧２×Ｐとなっているので、スプロケットとの
噛合い始めには、まずリンクプレートの内側フランク面
がスプロケットの歯と接触するとともに、該内側フラン
ク面がチェーンの弦を押し上げる。これにより、チェー
ンの弦上下動量が低減される。そしてリンクプレートが
スプロケットと噛み合った状態では、リンクプレートの
外側フランク面がスプロケットの歯と接触する。このよ
うに、リンクプレートとスプロケットとの接触を二段階
の当たりにすることにより、騒音を低減できる。
Ｐ1 ≧Ｐ3 となっており、しかもリンクプレートの各歯
部の内側フランク面の曲率半径ＲがチェーンピッチＰに
対してＲ≧２×Ｐとなっているので、スプロケットとの
噛合い始めには、まずリンクプレートの内側フランク面
がスプロケットの歯と接触するとともに、該内側フラン
ク面がチェーンの弦を押し上げる。これにより、チェー
ンの弦上下動量が低減される。そしてリンクプレートが
スプロケットと噛み合った状態では、リンクプレートの
外側フランク面がスプロケットの歯と接触する。このよ
うに、リンクプレートとスプロケットとの接触を二段階
の当たりにすることにより、騒音を低減できる。
【００１３】ここで、リンクプレートの内側フランク面
の曲率半径Ｒ（内股Ｒ）の大きさとチェーンの弦上下動
量ΔＴとの関係は、図７に示すようになっている。な
お、同図において、横軸は、内股Ｒの大きさをチェーン
ピッチＰの整数倍で表示している。
の曲率半径Ｒ（内股Ｒ）の大きさとチェーンの弦上下動
量ΔＴとの関係は、図７に示すようになっている。な
お、同図において、横軸は、内股Ｒの大きさをチェーン
ピッチＰの整数倍で表示している。
【００１４】図７によると、内股Ｒの大きさが従来１．
５×Ｐであったときには弦上下動量ΔＴが０．２０ｍｍ
であったのが、内股Ｒを２×Ｐにすると、弦上下動量Δ
Ｔが０．０５ｍｍに減少していることが分かる。このと
きの騒音は、図６によると、従来に比べ約６ｄｂ低減し
ている。
５×Ｐであったときには弦上下動量ΔＴが０．２０ｍｍ
であったのが、内股Ｒを２×Ｐにすると、弦上下動量Δ
Ｔが０．０５ｍｍに減少していることが分かる。このと
きの騒音は、図６によると、従来に比べ約６ｄｂ低減し
ている。
【００１５】この内股Ｒを２×Ｐとしたときのチェーン
とスプロケットとの噛合いは、図８の概略図に示すよう
になっている。すなわち、スプロケット６０に巻き付い
た状態のサイレントチェーン４０は、各リンクプレート
を連結する連結ピン５３の部分で屈曲して多角形状にな
っているが、スプロケット６０との噛合い始めの個所で
は、リンクプレートの内側フランク面からスプロケット
に当接する結果、チェーン４０が図９の矢印方向（上下
方向）にΔＴだけ持ち上げられている。
とスプロケットとの噛合いは、図８の概略図に示すよう
になっている。すなわち、スプロケット６０に巻き付い
た状態のサイレントチェーン４０は、各リンクプレート
を連結する連結ピン５３の部分で屈曲して多角形状にな
っているが、スプロケット６０との噛合い始めの個所で
は、リンクプレートの内側フランク面からスプロケット
に当接する結果、チェーン４０が図９の矢印方向（上下
方向）にΔＴだけ持ち上げられている。
【００１６】このように本発明によれば、チェーンの弦
上下動を抑制でき、騒音を低減できる。
上下動を抑制でき、騒音を低減できる。
【００１７】また請求項２の発明によれば、リンクプレ
ートの内側フランク面（円弧状面）の突出量をチェーン
長手方向で不規則に異ならせるようにしたので、噛合い
時に発生する音を周期的でないようにし、これにより耳
障りな騒音を低減できる。
ートの内側フランク面（円弧状面）の突出量をチェーン
長手方向で不規則に異ならせるようにしたので、噛合い
時に発生する音を周期的でないようにし、これにより耳
障りな騒音を低減できる。
【００１８】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図１は本発明の一実施例によるサイレントチ
ェーンの一部切欠き正面部分図、図２はその平面図、図
３は図１の一部拡大図、図４はサイレントチェーンとス
プロケットとの噛合い状態を説明するための図、図５は
図３の一部拡大図である。
説明する。図１は本発明の一実施例によるサイレントチ
ェーンの一部切欠き正面部分図、図２はその平面図、図
３は図１の一部拡大図、図４はサイレントチェーンとス
プロケットとの噛合い状態を説明するための図、図５は
図３の一部拡大図である。
【００１９】図１及び図２に示すように、サイレントチ
ェーン１は、各々一対の歯部２１及びピン孔２２が形成
されたリンクプレート２を積層するとともに、これらの
リンクプレート２の各ピン孔２２内に長，短一対のロッ
カーピン３１からなるロッカージョイント３を挿入し
て、各リンクプレート２を枢動可能に連結し、さらに該
リンクプレート２の最外側にガイドプレート４を配置し
た構造を有している。
ェーン１は、各々一対の歯部２１及びピン孔２２が形成
されたリンクプレート２を積層するとともに、これらの
リンクプレート２の各ピン孔２２内に長，短一対のロッ
カーピン３１からなるロッカージョイント３を挿入し
て、各リンクプレート２を枢動可能に連結し、さらに該
リンクプレート２の最外側にガイドプレート４を配置し
た構造を有している。
【００２０】図３に示すように、リンクプレート２，
２′，２″の各歯部２１の内側フランク面２３は円弧状
に、外側フランク面２４は略直線状に形成されており、
しかも内側フランク面２３は、サイレントチェーン１を
略直線状に伸ばした状態で噛合いピッチ線（同図一点鎖
線）ｎの近傍において外側フランク面２４よりも突出す
るように形成されている。
２′，２″の各歯部２１の内側フランク面２３は円弧状
に、外側フランク面２４は略直線状に形成されており、
しかも内側フランク面２３は、サイレントチェーン１を
略直線状に伸ばした状態で噛合いピッチ線（同図一点鎖
線）ｎの近傍において外側フランク面２４よりも突出す
るように形成されている。
【００２１】すなわち、リンクプレート２の噛合いピッ
チ線ｎ上における外側フランク間のピッチをＰ1 とし、
サイレントチェーン１を略直線状に伸ばした状態で、リ
ンクプレート２の一対の歯部２１と重なり合う他の二つ
のリンクプレート２′，２″の噛合いピッチ線ｎ上にお
ける内側フランク面間のピッチをＰ2 とするとき Ｐ2 ≧Ｐ1 の関係がある。
チ線ｎ上における外側フランク間のピッチをＰ1 とし、
サイレントチェーン１を略直線状に伸ばした状態で、リ
ンクプレート２の一対の歯部２１と重なり合う他の二つ
のリンクプレート２′，２″の噛合いピッチ線ｎ上にお
ける内側フランク面間のピッチをＰ2 とするとき Ｐ2 ≧Ｐ1 の関係がある。
【００２２】また、サイレントチェーン１が図４に示す
ようにスプロケットＳに巻き付いた状態で、スプロケッ
トＳの歯ｔと噛み合うリンクプレート２ｅの一対の歯部
２１と重なり合う他の二つのリンクプレート２ｄ，２ｆ
の噛合いピッチ線ｎ′上における内側フランク面２３
ｄ，２３ｆ間のピッチをＰ3 とするとき Ｐ1 ≧Ｐ3 の関係がある。
ようにスプロケットＳに巻き付いた状態で、スプロケッ
トＳの歯ｔと噛み合うリンクプレート２ｅの一対の歯部
２１と重なり合う他の二つのリンクプレート２ｄ，２ｆ
の噛合いピッチ線ｎ′上における内側フランク面２３
ｄ，２３ｆ間のピッチをＰ3 とするとき Ｐ1 ≧Ｐ3 の関係がある。
【００２３】したがって、以上をまとめると、各ピッチ
Ｐ1 ，Ｐ2 ，Ｐ3 の間には Ｐ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 の関係式が成立している。なお、ここで、「＝」は
「≒」の意で用いている。
Ｐ1 ，Ｐ2 ，Ｐ3 の間には Ｐ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 の関係式が成立している。なお、ここで、「＝」は
「≒」の意で用いている。
【００２４】さらに、図５に示すように、各リンクプレ
ート２の内側フランク面２３の曲率半径Ｒは、チェーン
ピッチをＰとするとき Ｒ≧２×Ｐ の関係式を満足している。なお、ここでの「＝」も
「≒」の意で用いている。
ート２の内側フランク面２３の曲率半径Ｒは、チェーン
ピッチをＰとするとき Ｒ≧２×Ｐ の関係式を満足している。なお、ここでの「＝」も
「≒」の意で用いている。
【００２５】ここで、チェーンピッチＰとは、サイレン
トチェーン１を図１のように真っ直ぐに伸ばした状態
で、リンクプレート２の各ロッカーピン３１，３１の接
触点をＣ1 ，Ｃ2 とするとき、Ｃ1 ，Ｃ2 間の距離のこ
とである。したがって、図５において、Ｃ1 ，Ｃ2 を通
る一点鎖線はチェーンピッチラインを示している。
トチェーン１を図１のように真っ直ぐに伸ばした状態
で、リンクプレート２の各ロッカーピン３１，３１の接
触点をＣ1 ，Ｃ2 とするとき、Ｃ1 ，Ｃ2 間の距離のこ
とである。したがって、図５において、Ｃ1 ，Ｃ2 を通
る一点鎖線はチェーンピッチラインを示している。
【００２６】このように構成されるチェーン１がスプロ
ケットＳと噛み合う際、図４に示すように、噛合い始め
には、リンクプレート２ａの歯部２１の内側フランク面
２３ａがスプロケットＳの歯ｔのピッチ円ｎ′上の部分
またはその近傍に当接する。
ケットＳと噛み合う際、図４に示すように、噛合い始め
には、リンクプレート２ａの歯部２１の内側フランク面
２３ａがスプロケットＳの歯ｔのピッチ円ｎ′上の部分
またはその近傍に当接する。
【００２７】このとき、リンクプレート２ａの内側フラ
ンク面２３ａの曲率半径ＲがチェーンピッチＰの略２倍
以上に設定されているので、スプロケットＳの歯ｔによ
り、リンクプレート２ａがΔＴだけ持ち上げられる（図
８参照）。
ンク面２３ａの曲率半径ＲがチェーンピッチＰの略２倍
以上に設定されているので、スプロケットＳの歯ｔによ
り、リンクプレート２ａがΔＴだけ持ち上げられる（図
８参照）。
【００２８】次に、チェーン１が進んでスプロケットＳ
に巻き付くと、リンクプレート２ｃ（図４）のように、
両外側フランク面２４ｃがスプロケットＳの歯ｔに当接
する。その後、スプロケットＳから離れるまでチェーン
１はこの状態を保って進む（リンクプレート２ｄ，２
ｅ，２ｆ参照）。
に巻き付くと、リンクプレート２ｃ（図４）のように、
両外側フランク面２４ｃがスプロケットＳの歯ｔに当接
する。その後、スプロケットＳから離れるまでチェーン
１はこの状態を保って進む（リンクプレート２ｄ，２
ｅ，２ｆ参照）。
【００２９】そして、チェーン１がスプロケットＳから
離れる際には、噛み合い始めの場合と同様に、リンクプ
レート２の内側フランク面２３がスプロケットＳの歯ｔ
と当接する。これにより、スプロケットＳから離れよう
とするリンクプレート２がΔＴだけ持ち上げられる（図
８参照）。
離れる際には、噛み合い始めの場合と同様に、リンクプ
レート２の内側フランク面２３がスプロケットＳの歯ｔ
と当接する。これにより、スプロケットＳから離れよう
とするリンクプレート２がΔＴだけ持ち上げられる（図
８参照）。
【００３０】このように、スプロケットＳとの噛み合い
始めおよび噛み合い離れの際に、内側フランク面２３に
よってリンクプレート２が持ち上げられることにより、
チェーン１の弦上下動量が約０．０５ｍｍに抑えられ
（図７参照）、この結果、騒音が低減する（図６参
照）。
始めおよび噛み合い離れの際に、内側フランク面２３に
よってリンクプレート２が持ち上げられることにより、
チェーン１の弦上下動量が約０．０５ｍｍに抑えられ
（図７参照）、この結果、騒音が低減する（図６参
照）。
【００３１】また、リンクプレート２とスプロケットＳ
の歯ｔとの接触が、まず内側フランク面２３が接触して
から外側フランク面２４が接触するという二段階の当た
りになるので、騒音を低減できる。
の歯ｔとの接触が、まず内側フランク面２３が接触して
から外側フランク面２４が接触するという二段階の当た
りになるので、騒音を低減できる。
【００３２】このように本実施例では、チェーンの各ピ
ッチをＰ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 に設定するとともに、リンクプ
レート２の各内側フランク面２３の曲率半径Ｒをチェー
ンピッチＰの略２倍以上に設定したので、チェーンの弦
上下動を抑制でき、騒音を低減できる。
ッチをＰ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 に設定するとともに、リンクプ
レート２の各内側フランク面２３の曲率半径Ｒをチェー
ンピッチＰの略２倍以上に設定したので、チェーンの弦
上下動を抑制でき、騒音を低減できる。
【００３３】なお、前記実施例では、本発明がロッカー
ジョイント型のサイレントチェーンに適用された例を示
したが、本発明は、ロッカージョイントの代わりに丸ピ
ンを用いたサイレントチェーンにも適用可能である。
ジョイント型のサイレントチェーンに適用された例を示
したが、本発明は、ロッカージョイントの代わりに丸ピ
ンを用いたサイレントチェーンにも適用可能である。
【００３４】また本発明は、内側フランク面の突出量を
チェーン長手方向で不規則に異ならせた、いわゆるラン
ダムタイプのサイレントチェーンにも同様に適用できる
ものである。
チェーン長手方向で不規則に異ならせた、いわゆるラン
ダムタイプのサイレントチェーンにも同様に適用できる
ものである。
【００３５】
【発明の効果】以上のように本発明に係る動力伝達用チ
ェーンによれば、リンクプレートの各歯部を構成する内
側フランク面及び外側フランク面の形状を、チェーンの
各ピッチがＰ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 を満足し、かつ内側フラン
ク面の曲率半径がＲ≧２×Ｐを満足するように形成した
ので、チェーンの弦上下動を抑制でき、騒音を低減でき
る効果がある。
ェーンによれば、リンクプレートの各歯部を構成する内
側フランク面及び外側フランク面の形状を、チェーンの
各ピッチがＰ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 を満足し、かつ内側フラン
ク面の曲率半径がＲ≧２×Ｐを満足するように形成した
ので、チェーンの弦上下動を抑制でき、騒音を低減でき
る効果がある。
【図１】本発明の一実施例によるサイレントチェーンの
一部切欠き正面部分図。
一部切欠き正面部分図。
【図２】前記サイレントチェーンの平面図。
【図３】図１の一部拡大図。
【図４】前記サイレントチェーンとスプロケットとの噛
合い状態を説明するための図。
合い状態を説明するための図。
【図５】図３の一部拡大図。
【図６】弦上下動量と騒音相対評価との関係を示す図。
【図７】内股Ｒの大きさと弦上下動量との関係を示す
図。
図。
【図８】本発明によるサイレントチェーンとスプロケッ
トとの噛合い状態を説明するための概略図。
トとの噛合い状態を説明するための概略図。
【図９】従来のサイレントチェーンの図１に相当する
図。
図。
【図１０】前記従来のサイレントチェーンとスプロケッ
トとの噛合い状態を説明するための図８に相当する図。
トとの噛合い状態を説明するための図８に相当する図。
１ サイレントチェーン ２ リンクプレート ２１ 歯部 ２２ ピン孔 ２３ 内側フランク面 ２４ 外側フランク面 ３ ロッカージョイント（連結ピン） ３１ ロッカーピン Ｐ1 ，Ｐ2 ，Ｐ3 ピッチ Ｒ 内側フランク面の曲率半径 Ｐ チェーンピッチ
Claims (2)
- 【請求項１】 各々一対の歯部及びピン孔が形成された
複数のリンクプレートを該ピン孔内に挿入した連結ピン
により連結してなる動力伝達用チェーンにおいて、 前記リンクプレートの各歯部を構成する内側フランク面
及び外側フランク面の形状を、 リンクプレートの噛合いピッチ線上における外側フラン
ク面間のピッチをＰ1、チェーンを略直線状に伸ばした
状態でリンクプレートの各歯部とそれぞれ重なり合う他
の二つのリンクプレートの内側フランク面間のピッチを
Ｐ2 、チェーンがスプロケットに巻き付いているときの
前記内側フランク面間のピッチをＰ3 とするとき Ｐ2 ≧Ｐ1 ≧Ｐ3 となるように形成し、かつ 前記内側フランク面の形状
を、該内側フランク面の曲率半径をＲ，チェーンピッチ
をＰとするとき Ｒ≧２×Ｐ となるように形成したことを特徴とする動力伝達用チェ
ーン。 - 【請求項２】 前記内側フランク面の円弧状面の突出量
が異なるリンクプレートをチェーン長手方向に不規則に
配置したことを特徴とする請求項１記載の動力伝達用チ
ェーン。
Priority Applications (3)
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|---|---|---|---|
| JP6234074A JPH0874940A (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 動力伝達用チェーン |
| US08/521,168 US5628702A (en) | 1994-09-01 | 1995-08-30 | Power transmission chain |
| DE19532536A DE19532536A1 (de) | 1994-09-02 | 1995-09-01 | Leistungsübertragende Kette |
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|---|---|---|---|
| JP6234074A JPH0874940A (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 動力伝達用チェーン |
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|---|---|
| JPH0874940A true JPH0874940A (ja) | 1996-03-19 |
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ID=16965194
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| DE (1) | DE19532536A1 (ja) |
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