JP3226038B2 - 低騒音型サイレントチェーン - Google Patents

低騒音型サイレントチェーン

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JP3226038B2
JP3226038B2 JP2000072583A JP2000072583A JP3226038B2 JP 3226038 B2 JP3226038 B2 JP 3226038B2 JP 2000072583 A JP2000072583 A JP 2000072583A JP 2000072583 A JP2000072583 A JP 2000072583A JP 3226038 B2 JP3226038 B2 JP 3226038B2
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茂一 福田
隆幸 船本
良紀 岩▲崎▼
伸人 小桜
豊永 斉藤
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G13/00Chains
    • F16G13/02Driving-chains
    • F16G13/04Toothed chains

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のタイミン
グチェーン伝動装置、産業機械のチェーン伝動装置など
に用いられるサイレントチェーンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のエンジンのクランクシャ
フトとカムシャフト間の動力伝達等に広く用いられてい
るサイレントチェーンは、スプロケットの歯面と噛み合
う二股状の一対のリンク歯が形成された多数のリンクプ
レートで指組み状に編成され、これらのリンクプレート
に形成された一対のリンク歯の内側噛み合い面がチェー
ン伸張状態でチェーン幅方向に重なり合うリンク歯の外
側噛み合い面より僅かに膨出しており、スプロケットの
歯面に対して前記リンク歯の内側噛み合い面から噛み合
い始めて外側噛み合い面で着座するように噛み合うこと
によって、伝動騒音の少ない動力伝達が行なわれるよう
になっている。
【0003】例えば、特公平2−19339号公報に記
載されているサイレントチェーンは、スプロケットへの
噛み合い開始時に或いはスプロケットから離れる時にリ
ンク歯がスプロケットの歯面と滑り接触するような円弧
状の内側噛み合い面をリンク歯に形成することによっ
て、リンク歯の内側噛み合い面とスプロケットとの衝突
音の発生を防止している。
【0004】また、特開平8−74940号公報に記載
されているサイレントチェーンは、チェーンピッチの2
倍以上に相当する曲率半径からなる円弧状の内側噛み合
い面をリンク歯に形成することによって、噛み合い時に
内側噛み合い面をスプロケットの歯面と干渉させてチェ
ーンの上下動を抑制し、低騒音化を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな従来のサイレントチェーンは、スプロケットへの噛
み合い開始時に生じる内側噛み合い面の噛み合い音を低
減しているものの、その後のスプロケットに対するリン
クプレートの噛み合い状態が内側噛み合い面から外側噛
み合い面に不連続に誘導されるため、外側噛み合い面が
噛み合って着座する際に新たな噛み合い音が生じるとい
う問題があった。
【0006】また、上述したような従来のサイレントチ
ェーンに形成された内側噛み合い面の円弧形状では、チ
ェーン張力負荷状態の動力伝達時にチェーンの上下動に
伴う弾性伸びが発生し、この弾性伸びがスラックサイド
と称するチェーン戻り側でチェーンを弛緩させて弦振動
させる。そして、このチェーンの弦振動に起因する新た
なチェーン振動音が生じるため、動力伝達時にオーバー
オール値として測定される全体騒音を増加させるばかり
でなく、スラックサイドの終端に位置する従動側スプロ
ケットとの噛み合い位置が不安定になるという問題があ
った。
【0007】そこで、本発明の目的は、スプロケットと
の噛み合い時にリンク歯の内側噛み合い面から外側噛み
合い面に連続して円滑に噛み合うことができ、外側噛み
合い面の噛み合い音を抑制してチェーン全体の騒音レベ
ルを低減することができる低騒音型サイレントチェーン
を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、動力伝達時における
チェーンの振動音を抑制してチェーン全体の騒音レベル
を低減することができる低騒音型サイレントチェーンを
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本請求項1記載の発明で
ある低騒音型サイレントチェーンは、一対のリンク歯が
二股状に形成された多数のリンクプレートを連結ピンで
指組み状に連結し、前記リンク歯の内側噛み合い面がチ
ェーン伸張状態でチェーン幅方向に重なり合うリンク歯
の外側噛み合い面より僅かに膨出しており、スプロケッ
トの歯面に対して前記リンク歯の内側噛み合い面から噛
み合い始めて外側噛み合い面で着座するように噛み合う
低騒音型サイレントチェーンにおいて、前記内側噛み合
い面が少なくともリンク歯の歯先側に配置した円弧状噛
み合い開始領域と歯元側に配置した円弧状噛み合い誘導
領域とで構成されているとともに、前記円弧状噛み合い
誘導領域の曲率半径と円弧長が円弧状噛み合い開始領域
の曲率半径と円弧長より大きく設定されていることによ
って、前記課題を解決した。
【0010】また、本請求項2記載の発明である低騒音
型サイレントチェーンは、本請求項1記載の発明に加え
て、円弧状噛み合い開始領域の曲率半径と円弧長がチェ
ーン長手方向におけるリンクプレート相互間で不均一に
設定されていることによって、前記課題をさらに解決し
た。
【0011】ここで、本発明における内側噛み合い面
は、スプロケットの歯面に対して円弧状噛み合い開始領
域から円弧状噛み合い誘導領域まで円滑に摺接して噛み
合うことができる歯面形状であれば、円弧状噛み合い開
始領域と円弧状噛み合い誘導領域とを必ずしも隣接配置
した歯面形状にする必要はなく、他の円弧状領域や直線
状領域を介在させて配置した歯面形状にしても良い。
【0012】さらに、本発明の低騒音型サイレントチェ
ーンにおいてリンクプレートの円弧状噛み合い誘導領域
とスプロケットの歯面との間に形成される着座時のクリ
アランスについては、内側噛み合い面の円弧状噛み合い
誘導領域から先行するリンクプレートの外側噛み合い面
に円滑に誘導されて間断無く噛み合うために、使用最大
歯数を備えたスプロケットにおいて略ゼロとなる程度ま
で許容することができる。
【0013】一方、本発明の低騒音型サイレントチェー
ンに噛み合うスプロケットの歯は、インボリュート歯を
対象にしているが、本発明におけるリンク歯と円滑に噛
み合う歯面形状であれば、インボリュート歯以外の如何
なる歯面形状であっても差し支えない。
【0014】
【作用】本発明の低騒音型サイレントチェーンは、スプ
ロケットと噛み合う場合、先ず、スプロケットの歯面に
対してリンクプレートのチェーン進行側に形成されたリ
ンク歯の内側噛み合い面が当接して噛み合うことにな
り、このリンク歯の内側噛み合い面における噛み合い動
作は、内側噛み合い面が少なくともリンク歯の歯先側に
配置した円弧状噛み合い開始領域と歯元側に配置した円
弧状噛み合い誘導領域とで構成されていることによっ
て、スプロケットの歯面が円弧状噛み合い開始領域と噛
み合い始めて円弧状噛み合い誘導領域へと連続的に摺接
していく。
【0015】ここで、本発明の低騒音型サイレントチェ
ーンは、円弧状噛み合い誘導領域の円弧長が円弧状噛み
合い開始領域の円弧長より大きく設定されていることに
よって、円弧状噛み合い誘導領域が円弧状噛み合い開始
領域よりもスプロケットの歯面との摺接時間を長く確保
することができ、しかも、円弧状噛み合い誘導領域の曲
率半径が円弧状噛み合い開始領域の曲率半径より大きく
設定されていることによって、円弧状噛み合い誘導領域
が円弧状噛み合い開始領域よりスプロケットの歯面に対
する摺接角度を小さくすることができるので、この円弧
状噛み合い誘導領域を摺接させているリンクプレートが
連結ピンを中心としながらスプロケットに対して緩やか
に傾動しながら巻き込まれていく間に、このリンクプレ
ートと重なり合って後続するリンクプレートの円弧状噛
み合い開始領域がスプロケットに対して緩やかに当接を
開始する、所謂、チェーン長手方向に重なり合うリンク
プレートのそれぞれの内側噛み合い面がスプロケットの
隣り合うそれぞれの歯面に対して同時に接触するように
誘導される同時接触誘導作用を奏する。
【0016】また、本発明の低騒音型サイレントチェー
ンは、円弧状噛み合い誘導領域の円弧長が円弧状噛み合
い開始領域の円弧長より大きく設定されていることによ
って、円弧状噛み合い誘導領域がスプロケットの歯面と
摺接して緩やかに離脱していく間に、この円弧状噛み合
い誘導領域のリンクプレートに重なり合って先行するリ
ンクプレートが連結ピンを中心に回動してスプロケット
に巻き込まれていくとともにその外側噛み合い面がスプ
ロケットに噛み合いながら着座していくので、この内側
噛み合い面の円弧状噛み合い誘導領域がスプロケットの
同じ歯面に対して先行するリンクプレートの外側噛み合
い面と少なくとも瞬間的な同時接触を生じた後にスプロ
ケットの歯面から離脱する、所謂、内側噛み合い面と外
側噛み合い面との間の連続噛み合い誘導作用を奏する。
【0017】このようにして、本発明の低騒音型サイレ
ントチェーンは、同時接触誘導作用と連続噛み合い誘導
作用を奏する円弧状噛み合い誘導領域を形成したことに
よって、それぞれのリンクプレートがスプロケットの歯
面に順次着座して噛み合い、動力を伝達していく。
【0018】加えて、本発明の低騒音型サイレントチェ
ーンは、内側噛み合い面の歯先側に配置した円弧状噛み
合い開始領域が外側噛み合い面より僅かに膨出している
ことによって、噛み合い開始時にスプロケットの歯面に
乗り上げるように当接して噛み合いラインをスプロケッ
ト歯先側に持ち上げてチェーン張力を増加させるので、
スラックサイドと称するチェーン戻り側で生じたチェー
ンの弛緩を解消してチェーンの弦振動を抑制する、所
謂、チェーン振動抑制作用を奏する。
【0019】さらに、本発明の低騒音型サイレントチェ
ーンは、円弧状噛み合い開始領域の曲率半径と円弧長が
チェーン長手方向におけるリンクプレートの相互間で不
均一に設定されていることによって、円弧状噛み合い開
始領域の噛み合いタイミングをチェーン長手方向におけ
るリンクプレートの相互間で異ならせることができるの
で、周期的な噛み合い変動の抑制作用を奏する。
【0020】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例であ
る低騒音型サイレントチェーンを詳細に説明する。
【0021】図1は、本実施例の低騒音型サイレントチ
ェーンがスプロケットSに噛合う状態を示す正面図であ
り、図2は、本実施例である低騒音型サイレントチェー
ンに用いたリンクプレート10の外形を示す正面図であ
り、図3乃至図4は、図2に示したリンクプレート10
の変形例を示す正面図である。
【0022】まず、図1に示すような本実施例の低騒音
型サイレントチェーンは、一対のリンク歯10aが二股
状に形成された多数のリンクプレート10,20,3
0,・・・をチェーン長手方向およびチェーン幅方向に
連結ピン13,23,33,・・・で指組み状に連結し
たものである。
【0023】なお、図1において、スプロケットSの側
方へのチェーン脱落防止などのためにチェーン幅方向の
両側に編成されているガイドプレートは、多数のリンク
プレート10,20,30,・・・がスプロケットSの
歯面T1,T2,T3,・・・に対して噛み合う状態を
明示するために省略している。
【0024】また、本実施例の低騒音型サイレントチェ
ーンは、連結ピン13,23,33,・・・として丸ピ
ンを採用しているが一対のロッカージョイントピンを採
用してもよく、一方、本実施例の低騒音型サイレントチ
ェーンに噛み合うスプロケットSの歯面形状として、イ
ンボリュート歯を採用している。
【0025】そこで、本実施例である低騒音型サイレン
トチェーンに用いたリンクプレートは、前記リンク歯1
0aの内側噛み合い面11が図2に示すようなリンク歯
10aの歯先側に配置した円弧状噛み合い開始領域11
aと歯元側に配置した円弧状噛み合い誘導領域11bと
で構成されているとともに、記円弧状噛み合い誘導領域
11bの曲率半径Rbと円弧長Lbが円弧状噛み合い開
始領域11aの曲率半径Raと円弧長Laより大きく設
定されている。
【0026】したがって、前記リンクプレート10の形
成されたリンク歯10aの内側噛み合い面11は、チェ
ーン伸張状態においてチェーン幅方向に重なり合うリン
ク歯20aの外側噛み合い面22より僅かに膨出してい
る。
【0027】また、前述した内側噛み合い面11は、ス
プロケットSの歯面に対して円弧状噛み合い開始領域1
1aから円弧状噛み合い誘導領域11bまで円滑に摺接
して噛み合うことができる歯面形状であれば、図2に示
すような円弧状噛み合い開始領域11aと円弧状噛み合
い誘導領域11bとを必ずしも隣接配置した歯面形状に
する必要はなく、図3に示すような他の円弧状領域11
cを介在させて配置した歯面形状や図4に示すような直
線状領域11dを介在させて配置した歯面形状にしても
良い。
【0028】さらに、本実施例の低騒音型サイレントチ
ェーンでは、円弧状噛み合い開始領域11aの曲率半径
Raと円弧長Laがチェーン長手方向におけるリンクプ
レート10,20,30,・・・の相互間で不均一に設
定されていることによって、円弧状噛み合い開始領域1
1aの噛み合いタイミングをチェーン長手方向における
リンクプレート10,20,30,・・・の相互間で異
ならせることができるので、周期的な噛み合い変動を抑
制することができる。
【0029】次に、図1および図5を参照しながら、本
実施例の低騒音型サイレントチェーンにおける一連の噛
み合い過程をリンクプレート30の経時変化に基づいて
説明する。ここで、図5は、図1に示す(A)、
(B)、(C)のそれぞれの要部拡大図であって、
(A)はリンクプレート30の円弧状噛み合い開始領域
31aが摺接している状態を示す図であり、(B)はリ
ンクプレート20の円弧状噛み合い誘導領域21bが摺
接している状態を示す図であり、(C)はリンクプレー
ト10の外側噛み合い面12が着座している状態を示す
図である。
【0030】先ず、図5の(A)に示すように、スプロ
ケットSの歯T3は、リンクプレート30のチェーン進
行側に形成されたリンク歯30aの内側噛み合い面3
1、すなわち、円弧状噛み合い開始領域31aに当接し
ながら噛み合い始める。
【0031】次に、スプロケットSの歯T3は、この円
弧状噛み合い開始領域31aと噛み合いながら一歯分回
動する間に円弧状噛み合い開始領域31aから円弧状噛
み合い誘導領域31bへ連続的に噛み合い移行して、図
5の(B)と同様な噛み合い状態になっていく。このと
き、円弧状噛み合い誘導領域31bを摺接させているリ
ンクプレート30が連結ピン33を中心として緩やかに
傾動しながらスプロケットSに巻き込まれていく間に、
このリンクプレート30と重なり合って後続するリンク
プレート40の円弧状噛み合い開始領域41aが図5の
(A)に示すようにスプロケットSの歯T4に対して緩
やかに噛み合い始めるようになる。すなわち、スプロケ
ットSの歯T3、歯T4は、本実施例の低騒音型サイレ
ントチェーンにおけるチェーン長手方向に重なり合うリ
ンクプレート30,40のそれぞれの内側噛み合い面3
1,41が同時に接触するように誘導していく。
【0032】そして、スプロケットSが一歯分回動しな
がら前記円弧状噛み合い誘導領域31bのリンクプレー
ト30に重なり合って先行するリンクプレート20を連
結ピン33を中心に回動してスプロケットSに巻き込ん
でいく間に、この円弧状噛み合い誘導領域31bがスプ
ロケットSの同じ歯T3に対して先行するリンクプレー
ト20の外側噛み合い面22と少なくとも瞬間的な同時
接触を生じた後スプロケットSの歯面T3から緩やかに
離脱していく。したがって、この先行するリンクプレー
ト20の外側噛み合い面22がリンクプレート30の円
弧状噛み合い誘導領域31bに代わってスプロケットS
の歯T3に対して落差なく噛み合うことができる。
【0033】以上のようにして、本実施例の低騒音型サ
イレントチェーンは、それぞれのリンクプレート10,
20,30,・・・がスプロケットSの歯T1,T2,
T3,・・・に順次着座して噛み合って動力を伝達する
ことができる。
【0034】図6は、サイレントチェーンにおけるリン
クプレートの噛み合いタイミング、すなわち、サイレン
トチェーンのチェーン長手方向に重なり合う3つのリン
クプレートに注目して、スプロケットがそれぞれのリン
クプレートにおける内側噛み合い面から外側噛み合い面
に噛み合っていく場合の時系列的な接触状況を示したも
のであって、(A)は本実施例の低騒音型サイレントチ
ェーンの場合であり、(B)は従来のような内側噛み合
い面で接触し始めて外側噛み合い面で着座する二段階当
たりのサイレントチェーンの場合である。なお、図6に
おいて、点線で囲まれた領域はそれぞれのリンクプレー
トにおける内側噛み合い面の接触状態を示し、実線で囲
まれた領域はそれぞれのリンクプレートにおける外側噛
み合い面の接触状態を示しており、符号tは、内側噛み
合い面の接触状態から外側噛み合い面の接触状態までの
非接触時間である。
【0035】この図から明らかなように、本実施例の低
騒音型サイレントチェーンは、リンクプレート30に形
成された内側噛み合い面31の円弧状噛み合い誘導領域
31bに代わってリンクプレート20の外側噛み合い面
22が従来のような非接触時間tを発生させることな
く、すなわち、間断無く噛み合うとともに落差無く着座
することができるので、外側噛み合い面22によって噛
み合い騒音が発生することは無い。
【0036】また、本実施例の低騒音型サイレントチェ
ーンは、図1および図7に示すように、噛み合い開始時
に従動側スプロケットSの歯Tに乗り上げるように当接
しながら噛み合いラインをスプロケット歯先側にチェー
ン持ち上げ分hだけ持ち上げてチェーン張力を増加させ
るので、スラックサイドと称するチェーン戻り側で生じ
たチェーンの弛緩を解消してチェーンの弦振動を抑制す
ることができる。なお、図8にチェーン張架状態を示す
従来のサイレントチェーンでは、チェーン戻り側でチェ
ーンの弛緩を生じてチェーンに弦振動が発生している。
【0037】以上のとおり、本実施例の低騒音型サイレ
ントチェーンは、例えば、スプロケットSとの噛み合い
時にリンク歯30aの内側噛み合い面31から外側噛み
合い面22に連続して円滑に噛み合うことができるよう
に、外側噛み合い面12,22,32,・・・の噛み合
い音とチェーン全体の振動音を抑制して全体音を低減す
ることができ、その効果は甚大である。
【0038】
【発明の効果】本発明の低騒音型サイレントチェーン
は、本発明の特有のチェーン構造を備えていることによ
って、以下のような効果を奏することができる。すなわ
ち、本請求項1に記載された発明では、円弧状噛み合い
誘導領域の曲率半径と円弧長が円弧状噛み合い開始領域
の曲率半径と円弧長より大きく設定されていることによ
って、チェーン長手方向に重なり合う複数のリンクプレ
ートの内側噛み合い面がスプロケットに対して同時に接
触するように誘導されるので、噛み合い開始時に内側噛
み合い面の噛み合い衝撃力が緩和されると同時にその衝
撃音がチェーン長手方向に重なり合って先行するリンク
プレートの内側噛み合い面に分散されて動力伝達時の噛
み合い騒音レベルを全体的に低減することができる。
【0039】また、本請求項1に記載された発明では、
内側噛み合い面から外側噛み合い面へ間断無く連続して
噛み合い誘導するので、従来のサイレントチェーンにお
いて生じたような外側噛み合い面の噛み合い音を抑制す
ることができるとともにその円滑な着座と噛み合いを達
成することができる。
【0040】そして、本請求項1に記載された発明で
は、内側噛み合い面の円弧状噛み合い開始領域が重なり
合う外側噛み合い面より僅かに膨出していることによっ
て、スラックサイドにおいてチェーンの弦振動に伴う振
動音を抑制することができるので、動力伝達時における
全体騒音をさらに低減することができる。
【0041】さらに、本請求項2に記載された発明で
は、噛み合い開始用円弧部の曲率半径と円弧長がチェー
ン長手方向におけるリンクプレート相互間で不均一に設
定されていることによって、噛み合い開始用円弧部の噛
み合いタイミングをチェーン長手方向におけるリンクプ
レートの相互間で異ならせて周期的な噛み合い変動を抑
制することができるので、噛み合い時の周期音を低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である低騒音型サイレント
チェーンがスプロケットに噛合う状態を示す正面図。
【図2】 本発明の一実施例である低騒音型サイレント
チェーンに用いたリンクプレートの外形を示す正面図。
【図3】 図2に示したリンクプレートの変形例を示す
正面図。
【図4】 図2に示したリンクプレートの変形例を示す
正面図。
【図5】 図1の要部拡大図であって、(A)は円弧状
噛み合い開始領域が摺接している状態を示す図、(B)
は円弧状噛み合い誘導領域が摺接している状態を示す
図、(C)は外側噛み合い面が着座している状態を示す
図。
【図6】 サイレンチェーンの噛み合いタイミングを
示す図。
【図7】 本実施例である低騒音型サイレントチェーン
の張架状態を示す図。
【図8】 従来のサイレントチェーンの張架状態を示す
図。
【符号の説明】
10,20,30,40・・リンクプレート 11,21,31・・・・・内側噛み合い面 11a,21a,31a・・円弧状噛み合い開始領域 11b,21b,31b・・円弧状噛み合い誘導領域 11c・・・・・・・・・・他の円弧状領域 11d・・・・・・・・・・直線状領域 12,22,32・・・・・外側噛み合い面 13,23,33・・・・・連結ピン Ra,Rb・・・・・・・・曲率半径 La,Lb・・・・・・・・円弧長 S・・・・・・・・・・・・スプロケット T1,T2,T3・・・・・スプロケット歯 t・・・・・・・・・・・・非接触時間 h・・・・・・・・・・・・チェーン持ち上げ分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船本 隆幸 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 岩▲崎▼ 良紀 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 小桜 伸人 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 斉藤 豊永 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (56)参考文献 特開 平8−291847(JP,A) 特開 昭62−159829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 13/00 - 13/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のリンク歯が二股状に形成された多
    数のリンクプレートを連結ピンで指組み状に連結し、前
    記リンク歯の内側噛み合い面がチェーン伸張状態でチェ
    ーン幅方向に重なり合うリンク歯の外側噛み合い面より
    僅かに膨出しており、スプロケットの歯面に対して前記
    リンク歯の内側噛み合い面から噛み合い始めて外側噛み
    合い面で着座するように噛み合う低騒音型サイレントチ
    ェーンにおいて、 前記内側噛み合い面が、少なくともリンク歯の歯先側に
    配置した円弧状噛み合い開始領域と歯元側に配置した円
    弧状噛み合い誘導領域とで構成されているとともに、 前記円弧状噛み合い誘導領域の曲率半径と円弧長が、前
    記円弧状噛み合い開始領域の曲率半径と円弧長より大き
    く設定されていることを特徴とする低騒音型サイレント
    チェーン。
  2. 【請求項2】 前記円弧状噛み合い開始領域の曲率半径
    と円弧長が、チェーン長手方向におけるリンクプレート
    の相互間で不均一に設定されていることを特徴とする請
    求項1記載の低騒音型サイレントチェーン。
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