JP2007315436A - サイレントチェーン伝動装置 - Google Patents

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孝之 森本
Hitoshi Ohara
均 大原
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稔 駒田
Kazufumi Kotani
和史 小谷
Hideshi Hamaguchi
秀史 浜口
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Abstract

【課題】サイレントチェーンの製造負担を増大させることなく、2種類のリンクプレートで多様な噛み合いパターンを創成して噛み合い周期音を大幅に分散低減できるとともに、チェーン振動騒音を抑制できるサイレントチェーン伝動装置を提供すること。
【解決手段】Hia=Ho+Hsを満足してスプロケット200の中心からフリースパンのチェーンまでの高さが常に一定となるように噛み合い着座するAリンクプレート110と外側フランクのみで噛み合い着座するBリンクプレート120とをチェーン長手方向に混在させて連結ピン130によりそれぞれ連結してなるサイレントチェーン100と、このサイレントチェーン100を巻き付けるインボリュート歯を備えたスプロケット200とで動力伝達するサイレントチェーン伝動装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力伝達チェーン伝動装置に関するものであって、特に、4輪駆動車用トランスファー機構などに用いられるサイレントチェーン伝動装置に関する。
従来、自動車や自動二輪車等に用いられる動力伝達チェーン伝動装置として、一対の歯部およびピン孔を有する多数のリンクプレートを厚み方向および長手方向に積層するとともに連結ピンで連結してなるサイレントチェーンを用いたものがある。
そして、このような動力伝達チェーン伝動装置に用いているサイレントチェーンは、ラックピッチの異なるリンクプレートをチェーン長手方向に不規則に混在させることによって、スプロケットとの噛み合い時に発生するピッチ音を低減してその音振性能を向上させている。
特開2000−266131号公報(第1頁、図3−図4)
しかしながら、前述したような特開2000−266131号公報に開示されている従来のサイレントチェーンは、高速回転させた場合、スプロケットとの噛み合い開始時においてチェーン多角形運動に伴う上下振動を生じてチェーン振動騒音を抑制することができないという問題があった。
また、リンクプレートのピン孔中心線から歯部側に所定の距離だけ離れて引いた平行線を歯部の両外側フランク面と交わる二つの交点との間の距離で規定してなる、所謂、ラックピッチが異なる2種類のリンクプレートで構成されているため、噛み合い周期をずらす噛み合いパターンが2種類に留まり、噛み合い周期音を分散低減することができず、噛み合い騒音を充分に低減することができないという騒音低減上の厄介な問題があった。
それゆえ、このような噛み合い周期をずらす噛み合いパターンを多様化して噛み合い周期音を分散低減しようとすると、これに相応する多種類のリンクプレートが必要となり、そのためにリンクプレートの製造負担とチェーン組み立て負担が困難かつ増大するというチェーン製造上の厄介な問題があった。
そこで、本発明の目的は、サイレントチェーンの製造負担を増大させることなく、2種類のリンクプレートで多様な噛み合いパターンを創成して噛み合い周期音を大幅に分散低減できるとともに、チェーン振動騒音を抑制できるサイレントチェーン伝動装置を提供することである。
まず、請求項1に係る発明は、AリンクプレートとBリンクプレートとをチェーン長手方向に混在させて連結ピンによりそれぞれ連結してなるサイレントチェーンと、該サイレントチェーンを巻き付けるインボリュート歯を備えたスプロケットとで動力伝達するサイレントチェーン伝動装置において、前記Aリンクプレートのリンク歯を形成するフランク形状が、チェーン・ピッチ線から内側フランク・ピッチ線までの距離をHia、チェーンのピッチ線から外側フランク・ピッチ線までの距離をHo、チェーン多角形運動の振幅をHsとしたとき、Hia=Ho+Hsを満足し、噛み合い開始時から噛み合って着座するまでの噛み合い過程においてスプロケットの中心からフリースパンのチェーンまでの高さが常に一定となるように形成されているとともに、前記Bリンクプレートのリンク歯を形成するフランク形状が、前記スプロケットのインボリュート歯に外側フランクのみで噛み合って着座するように形成されていることによって、前記課題を解決したものである。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記AリンクプレートとBリンクプレートとが、前記サイレントチェーンのチェーン長手方向に連続する4リンク分単位で常に混在していることによって、前記課題を更に解決したものである。
なお、ここで、本発明における「チェーン・ピッチ線」とは、リンクプレートにおけるピン中心の相互を結ぶ直線のことである。
また、本発明において、「内側フランク・ピッチ線」とは、内側フランクとの交点同志の距離がチェーン・ピッチの1/2となるような、チェーン・ピッチ線に平行なラインのことであり、また、「外側フランク・ピッチ線」とは、外側フランクとの交点同志の距離がチェーン・ピッチの3/2となるような、チェーン・ピッチ線に平行なラインのことである。
そして、本発明における「チェーン多角形運動の振幅」とは、外側フランクのみで噛み合うサイレントチェーンがインボリュート歯を有するスプロケットと噛み合い時にスプロケットの半径方向に生じる上下振動の幅のことである。また、本発明における「フリースパンのチェーン」とは、スプロケットと噛み合って着座する以前の噛み合い進行中のチェーンであって、いわゆる、スプロケットに完全に拘束されていない比較的フリーな状態のチェーンのことである。
更に、本発明における「サイレントチェーンのチェーン長手方向に連続する4リンク分単位で常に混在している」とは、AリンクプレートとBリンクプレートのいずれか一方がサイレントチェーンのチェーン長手方向に4リンク分以上連続して、要するに4リンク分以上同じもので、配列しないように配置することである。
まず、請求項1に係る発明のAリンクプレートとBリンクプレートとをチェーン長手方向に混在させて連結ピンによりそれぞれ連結してなるサイレントチェーンと、該サイレントチェーンを巻き付けるインボリュート歯を備えたスプロケットとで動力伝達するサイレントチェーン伝動装置は、Aリンクプレートのリンク歯を形成するフランク形状が、チェーン・ピッチ線から内側フランク・ピッチ線までの距離をHia、チェーンのピッチ線から外側フランク・ピッチ線までの距離をHo、チェーン多角形運動の振幅をHsとしたとき、Hia=Ho+Hsを満足し、噛み合い開始時から噛み合って着座するまでの噛み合い過程においてスプロケットの中心からフリースパンのチェーンまでの高さが常に一定となるように形成されていることによって、Aリンクプレートが噛み合い開始時から噛み合って着座するまでの如何なる噛み合い過程においても、チェーン多角形運動に伴う上下動を解消してチェーン振動騒音を大幅に抑制できる。
また、請求項1に係る発明のサイレントチェーン伝動装置は、AリンクプレートとBリンクプレートとをチェーン長手方向に混在させるとともに、Bリンクプレートのリンク歯を形成するフランク形状がスプロケットのインボリュート歯に外側フランクのみで噛み合って着座するように形成されていることによって、Aリンクプレートの内側フランクによる連続的な噛み合い開始状態を回避してBリンクプレートの混在状態に相応した多様な噛み合い開始パターンを創成し、また、Aリンクプレートの内側フランクがこれに先行するリンクプレートの外側フランクより早くインボリュート歯型のスプロケットに噛み合い始めるため、これに先行して噛み合うAリンクプレートの内側・外側フランクやBリンクプレートの外側フランクの噛み合いに影響を及ぼして多様な噛み合いパターンを創成するので、その結果、従来のようなサイレントチェーンの製造負担を増大させることなく、2種類のリンクプレートで多様な噛み合いパターンを創成して噛み合い周期音を分散低減することができる。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、AリンクプレートとBリンクプレートとがサイレントチェーンのチェーン長手方向に連続する4リンク分単位で常に混在していることによって、チェーン長手方向の如何なるチェーン領域においてもAリンクプレートとBリンクプレートとの配列形態が8通りに変化できるため、噛み合い周期音を大幅に分散低減することができる。
本発明のサイレントチェーン伝動装置は、AリンクプレートとBリンクプレートとをチェーン長手方向に混在させて連結ピンによりそれぞれ連結してなるサイレントチェーンと、該サイレントチェーンを巻き付けるインボリュート歯を備え、Aリンクプレートのリンク歯を形成するフランク形状が、チェーン・ピッチ線から内側フランク・ピッチ線までの距離をHia、チェーンのピッチ線から外側フランク・ピッチ線までの距離をHo、チェーン多角形運動の振幅をHsとしたとき、Hia=Ho+Hsを満足し、噛み合い開始時から噛み合って着座するまでの噛み合い過程においてスプロケットの中心からフリースパンのチェーンまでの高さが常に一定となるように形成されているとともに、Bリンクプレートのリンク歯を形成するフランク形状が、スプロケットのインボリュート歯に外側フランクのみで噛み合って着座するように形成されていることにより、サイレントチェーンの製造負担を増大させることなく、2種類のリンクプレートで多様な噛み合いパターンを創成して噛み合い周期音を大幅に分散低減するとともに、チェーン振動騒音を抑制するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
例えば、本発明のサイレントチェーン伝動装置においてリンクプレートを相互に連結する連結ピンは、丸ピン、ロッカージョイントピンのいずれを用いても良いが、本発明のサイレントチェーン伝動装置をトランスファー機構に適用する場合には、ロッカージョイントピンが好ましい。
更に、本発明のサイレントチェーン伝動装置において使用するサイレントチェーンは、リンクプレートの噛み合い面にシェービング加工、或いは、ファイン・ブランキング加工を施すことが好ましく、例えば、シェービング加工を施した場合には、その剪断面長さがリンクプレートの板厚の約70%以上となっているので、衝撃騒音を低減するとともにサイレントチェーン自体の耐久性を長期にわたって持続することができるばかりでなく、これらの効果に相乗してスプロケット歯面の摩耗を低減させ、サイレントチェーンの屈曲不良の発生を防止することができる。
以下、本発明の一実施例であるサイレントチェーン伝動装置を、図面に基づいて説明する。
まず、図1は、本実施例のサイレントチェーン伝動装置に用いたサイレントチェーンの全体概要を示す側面図であり、図2は、図1の平面図であり、図3は、図1のサイレントチェーンを構成するAリンクプレートとBリンクプレートとの一部編成状態を示す図であり、図4は、Aリンクプレートの外形を示す図であり、図5は、Bリンクプレートの外形を示す図である。
本実施例のサイレントチェーン伝動装置は、自動車用トランスファー機構などに用いられるものであって、図1乃至図2に示すようにAリンクプレート110とBリンクプレート120とがチェーン長手方向に混在して一対のロッカーピン132とジョイントピン131からなる連結ピン130によりそれぞれ連結されたサイレントチェーン100と、このサイレントチェーン100を巻き付けるインボリュート歯を備えたスプロケット200(図1乃至図2には図示されていない)とで動力伝達するように構成されたものである。
なお、図1乃至図2における符号140は、チェーン長手方向に混在したAリンクプレート110とBリンクプレート120とを連結する連結ピン130の長い方のロッカーピン132がかしめなどで嵌合固定され、スプロケット200との噛み合いにおいてスプロケット歯の側面に沿って案内されるガイドプレートである。また、図1乃至図2における符号131は、連結ピン130の短い方を構成するジョイントピンである。
そして、前記サイレントチェーン100は、図2に示すように、連結ピン130のピン長手方向に構成されるリンク列内では、Aリンクプレート110とBリンクプレート120のいずれか一方に統一して配列されているが、図3に示すように、チェーン長手方向に混在して配列され、本実施例の場合には、これらのAリンクプレート110とBリンクプレート120とをおおよそ2:1の配合割合で混在しているが、これ以外の配合割合であっても何ら差し支えない。
なお、本実施例で用いたAリンクプレート110とBリンクプレート120における一対の連結ピン間の距離、すなわち、チェーンピッチPは、全て同一寸法を採用するとともに、Aリンクプレート110とBリンクプレート120における一対の外側フランク間の距離は、前述したピッチPの3/2倍に等しくなるように構成されている。
そこで、前記サイレントチェーン100における配合割合の大部分を占めているAリンクプレート110のリンク歯を形成するフランク形状は、チェーン・ピッチ線から内側フランク・ピッチ線までの距離をHia、チェーン・ピッチ線から外側フランク・ピッチ線までの距離をHo、チェーン多角形運動の振幅をHsとしたとき、
Hia=Ho+Hs
を満足し、噛み合い開始時から噛み合って着座するまでの噛み合い過程においてスプロケット200の中心からフリースパンのチェーンまでの高さが常に一定となるように形成されている。
他方、前記Bリンクプレート120のリンク歯を形成するフランク形状は、スプロケット200のインボリュート歯に外側フランクのみで噛み合って着座するように形成されている。
このようにして得られた本実施例のサイレントチェーン伝動装置の作動状態を図6乃至図7に基づいて説明すると、以下のとおりである。
ここで、本実施例のサイレントチェーン伝動装置に用いるサイレントチェーン100は、配合割合の大部分を占めているAリンクプレート110が主たる噛み合い動作を呈することとなり、この主たる噛み合い動作にBリンクプレート120の副次的な噛み合い動作が混在して奏するようになっているため、説明の便宜上、Aリンクプレート110が連続してなる主たる噛み合い動作を説明する。
なお、図6は、スプロケット200の中心と連結ピン130aとフリースパンのチェーンとが直角を成す場合の模式的な噛み合い状態を示す。
まず、図6に示すように、Aリンクプレート110aは、インボリュート歯を有するスプロケット200に対して両側の外側フランクで噛み合って着座しているから、スプロケット200の中心からフリースパンのチェーンの連結ピン130aまでの距離は、
U=P/2sin(θ/2)
となるが、スプロケット200の中心からフリースパンのチェーンのAリンクプレート110bのチェーン・ピッチ線までの距離は、リンク進行方向の内側フランクでインボリュート歯を有するスプロケット200と噛み合うから、連結ピン130aと同じようには定まらない。
すなわち、Aリンクプレート110bに後続するフリースパンのチェーンは、チェーン張力によって直線状に引っ張られた状態において、内側フランクが外側フランクの輪郭と対称な仮想輪郭よりも外側に膨出しているため、スプロケット200をピニオンとした場合に多数の内側フランクで構成された台形歯型のラックと見做すことができる。すなわち、フリースパンのチェーンとインボリュート歯を有するスプロケット200とは、一般的に良く知られたラックとピニヨンとの噛み合い関係を呈することになる。
したがって、Aリンクプレート110bは、リンク進行方向の内側フランクでインボリュート歯を有するスプロケット200と噛み合っており、内側フランク・ピッチ線は外側フランク・ピッチ線よりHsだけチェーン・ピッチ線から相対的に遠い位置にあるため、スプロケット200の中心からフリースパンのチェーンのAリンクプレート110bのチェーン・ピッチ線までの距離は、V+Hs=Uとなる。
次に、図7は、図6の噛み合い状態からスプロケット200が半ピッチ角θ/2だけ回転してAリンクプレートが半ピッチだけ進んだときの模式的な噛み合い状態を示す。
すなわち、Aリンクプレート110aは、インボリュート歯を有するスプロケット200に対して両側の外側フランクで噛み合って着座しているから、スプロケット200の中心から連結ピン130aまでの高さとなる距離は、
V=P/2tan(θ/2)である。
しかし、Aリンクプレート110cは、リンク進行方向の内側フランクでインボリュート歯を有するスプロケット200と噛み合っており、内側フランクのピッチ線がHi=Ho+Hsとなっているため、噛み合い高さVがHsだけ高くなるので、スプロケット200の中心から連結ピン130bまでの高さとなる距離は、
U=P/2sin(θ/2)となる。
すなわち、図6において、Aリンクプレート110cの内側フランクがスプロケット200に噛み合い始めてから、連結ピン130bが連結ピン130aのあった位置まで進むまでの間、Aリンクプレート110cの高さは、常にUに保たれる。
この間、Aリンクプレート110bの内側フランクは、連結ピン130aを中心とする屈曲運動によってスプロケット200から離れ、Aリンクプレート110bは連結ピン130aと連結ピン130bに支持されて滑らかにスプロケット200に噛み込んで行く。他方、Aリンクプレート110bの外側フランクは、Hia=Ho+Hsの関係を有しているので、まだ、インボリュート歯を有するスプロケット200と接触しない。
したがって、インボリュート歯を有するスプロケット200に対するサイレントチェーン100の噛み合いの全区間において、フリースパンのチェーンは、常にUの高さにあり、多角形運動による上下動を発生しなくなる。
すなわち、このような本実施例のサイレントチェーン伝動装置は、チェーンのピッチ線から内側フランクのピッチ線までの距離が外側フランクのピッチ線よりも多角形運動の振幅Hsだけ遠い内側フランク形状のAリンクプレート110を、インボリュート歯型のスプロケット200に噛み合わせているため、噛み合い開始時から噛み合って着座するまでの如何なる噛み合い過程においてもスプロケット200の中心からチェーンまでの高さを一定値Uに維持してチェーン多角形運動をゼロにすることができ、この多角形運動に伴う上下振動を解消して噛み合い時の振動騒音と衝撃騒音を低減することができる。
また、Aリンクプレートの内側フランクがこれに先行するリンクプレートの外側フランクより早くインボリュート歯型のスプロケット200に噛み合い始めるため、これに先行して噛み合うAリンクプレート110の内側・外側フランクやBリンクプレート120の外側フランクの噛み合いに影響を及ぼして多様な噛み合いパターンを創成するので、その結果、従来のようなサイレントチェーンの製造負担を増大させることなく、2種類のリンクプレートで多様な噛み合いパターンを創成して噛み合い周期音を分散低減することができる。
そこで、本実施例のサイレントチェーン伝動装置が創成する噛み合いパターンについて更に説明する。
すなわち、本実施例では、Aリンクプレート110とBリンクプレート120とがサイレントチェーン100のチェーン長手方向に4リンク分以上連続することなく、連続する3リンク分単位で常に混在していることによって、チェーン長手方向の如何なるチェーン領域においてもAリンクプレート110(Aリンク)とBリンクプレート120(Bリンク)とが、以下に示す8通りの配列形態のいずれかで連結されている。
(1)Aリンク−Aリンク−Aリンクからなる配列形態
(2)Aリンク−Aリンク−Bリンクからなる配列形態
(3)Aリンク−Bリンク−Aリンクからなる配列形態
(4)Aリンク−Bリンク−Bリンクからなる配列形態
(5)Bリンク−Aリンク−Aリンクからなる配列形態
(6)Bリンク−Aリンク−Bリンクからなる配列形態
(7)Bリンク−Bリンク−Aリンクからなる配列形態
(8)Bリンク−Bリンク−Bリンクからなる配列形態
したがって、本実施例のサイレントチェーン伝動装置は、サイレントチェーン100の製造負担を増大させることなく、2種類のAリンクプレート110とBリンクプレート120で8種類の噛み合いパターンを創成して噛み合い周期音を大幅に分散低減できるとともに、チェーン振動騒音を抑制できる。
更に、本実施例のサイレントチェーン伝動装置において使用するサイレントチェーン100のAリンクプレート110とBリンクプレート120には、剪断面長さがAリンクプレート110とBリンクプレート120の板厚の約70%以上となるシェービング加工を噛み合い面にそれぞれ施すことによって、スプロケット歯面の摩耗を低減させ、サイレントチェーン100の屈曲不良の発生を防止することができるが、上述したような噛み合い時の振動騒音と衝撃騒音をより一層低減することができるなど、その効果は甚大である。
本実施例に用いたサイレントチェーンの全体概要を示す側面図。 図1の平面図。 AリンクプレートとBリンクプレートとの一部編成状態を示す図。 Aリンクプレートの外形を示す図。 Bリンクプレートの外形を示す図。 本実施例における模式的な噛み合い状態を示す図。 図6の噛み合い状態からピッチ角の半分(θ/2)回転した時の模式的な噛み合い状態を示す図。
符号の説明
100 ・・・サイレントチェーン
110a,110b,110c ・・・Aリンクプレート
120 ・・・Bリンクプレート
130a,130b ・・・連結ピン
140 ・・・ガイドプレート
200 ・・・スプロケット
P ・・・チェーンピッチ
Hia ・・・チェーン・ピッチ線から内側フランク・ピッチ線までの距離
Hib ・・・チェーン・ピッチ線から内側フランク・ピッチ線までの距離
Ho ・・・チェーン・ピッチ線から外側フランク・ピッチ線までの距離
Hs ・・・チェーン多角形運動の振幅

Claims (2)

  1. AリンクプレートとBリンクプレートとをチェーン長手方向に混在させて連結ピンによりそれぞれ連結してなるサイレントチェーンと、該サイレントチェーンを巻き付けるインボリュート歯を備えたスプロケットとで動力伝達するサイレントチェーン伝動装置において、
    前記Aリンクプレートのリンク歯を形成するフランク形状が、チェーン・ピッチ線から内側フランク・ピッチ線までの距離をHia、チェーンのピッチ線から外側フランク・ピッチ線までの距離をHo、チェーン多角形運動の振幅をHsとしたとき、Hia=Ho+Hsを満足し、噛み合い開始時から噛み合って着座するまでの噛み合い過程においてスプロケットの中心からフリースパンのチェーンまでの高さが常に一定となるように形成されているとともに、
    前記Bリンクプレートのリンク歯を形成するフランク形状が、前記スプロケットのインボリュート歯に外側フランクのみで噛み合って着座するように形成されていることを特徴とするサイレントチェーン伝動装置。
  2. 前記AリンクプレートとBリンクプレートとが、前記サイレントチェーンのチェーン長手方向に連続する4リンク分単位で常に混在していることを特徴とする請求項1記載のサイレントチェーン伝動装置。
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