JP2008087681A - ラック・ピニオン式ステアリング装置の歯形構造 - Google Patents
ラック・ピニオン式ステアリング装置の歯形構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 ラック軸のラック歯の歯元強度を向上させ、疲労破壊を防止できるラック歯の歯形構造を備えたラック・ピニオン式ステアリング装置の歯形構造を提供する。
【解決手段】 線Aは、ラック歯のうち中央部分の基準ラック歯2のピッチ線に一致する基準線である。ラック軸1の左右端部のラック歯2aのピッチ線は、基準線Aよりもラック歯先端側(図1で上側)にある。即ち、ラック軸1の左右端部のラック歯2aの歯高は、中央部分のラック歯2の歯高よりも高くなる歯形構造である。この構成により、ラック軸1の左右端部のラック歯2a、2aの歯高は、基準ラック歯2の歯高よりも高くなり、左右端部にあるラック歯2a、2aの歯厚3a、3aは基準ラック歯2の歯厚3よりも厚くなり、歯元強度が向上し、疲労破壊を防止する効果が得られる。
【選択図】 図1
【解決手段】 線Aは、ラック歯のうち中央部分の基準ラック歯2のピッチ線に一致する基準線である。ラック軸1の左右端部のラック歯2aのピッチ線は、基準線Aよりもラック歯先端側(図1で上側)にある。即ち、ラック軸1の左右端部のラック歯2aの歯高は、中央部分のラック歯2の歯高よりも高くなる歯形構造である。この構成により、ラック軸1の左右端部のラック歯2a、2aの歯高は、基準ラック歯2の歯高よりも高くなり、左右端部にあるラック歯2a、2aの歯厚3a、3aは基準ラック歯2の歯厚3よりも厚くなり、歯元強度が向上し、疲労破壊を防止する効果が得られる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、車両用のラック・ピニオン式ステアリング装置に関し、特にラック歯の歯元強度を向上させ、疲労破壊を防止したラックの歯形構造に関する。
車両用のラック・ピニオン式ステアリング装置においては、ラック軸にタイヤ側から繰り返し衝撃が加わるため、ラック歯の摩耗や疲労破壊が発生するおそれがある。このため、ラック歯に高周波焼入れを行い、表面に硬化層を設けたラック軸が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記したラック歯の表面に硬化層を設けたものは、ラック歯の硬度が高くなり、耐摩耗性は向上するが靭性が欠如し、衝撃及び静的強度が低下してしまう。そこで、ラック歯の歯幅方向の中央部を除いて両端部に硬化層を設けて耐摩耗性を確保し、且つ靭性を確保するようにしたラック軸が提案されている(特許文献2参照)。
特公平5−47426号公報
特開平11−270657号公報
しかしながら、ラック歯の歯幅方向の中央部を除いて両端部に硬化層を設けたものは、ラック歯の靭性は向上するが、ラック歯の歯厚等の諸元は変らないので、歯元強度そのものは変らないから、ラック軸にタイヤ側から繰り返し衝撃が加わったときの疲労破壊を防止するには十分とは言えなかった。この発明は、ラック歯の歯元強度を向上させ、疲労破壊を防止したラックの歯形構造を提供しようとするものである。
この発明は上記課題を解決するもので、請求項1の発明は、ラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造であって、ラック軸の左右端部のラック歯の歯高が、前記ラック軸に形成された基準ラック歯の歯高よりも高くなる歯形構造であることを特徴とするラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造である。
そして、前記基準ラック歯は、ラック軸の左右端部以外に形成されたラック歯であって、基準ラック歯と左右端部のラック歯とは連続して形成される。
請求項3の発明は、ラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造であって、ラック軸の左右端部及び中央部のラック歯の歯高が、前記ラック軸に形成された基準ラック歯の歯高よりも高くなる歯形構造であることを特徴とするラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造である。
そして、前記基準ラック歯は、ラック軸の左右端部及び中央部以外に形成されたラック歯であって、基準ラック歯と左右端部のラック歯とは連続して形成される。
以上、詳細に説明したとおり、請求項1の発明の歯形構造は、ラック軸の左右端部のラック歯の歯高が、ラック軸に形成された基準ラック歯の歯高よりも高くなる歯形構造であり、請求項3の発明の歯形構造は、ラック軸の左右端部及び中央部のラック歯の歯高が、ラック軸に形成された基準ラック歯の歯高よりも高くなる歯形構造である。
この構成により、請求項1の発明では、ラック軸の左右端部にある歯厚は基準ラック歯の歯厚よりも厚くなり、歯元強度が向上し、疲労破壊を防止する効果が得られる。また、請求項3の発明では、ラック軸の左右端部及び中央部にある歯厚は基準ラック歯の歯厚よりも厚くなり、歯元強度が向上し、疲労破壊を防止する効果が得られる。
さらに、ラック歯の歯高が、ラック軸に形成された基準ラック歯の歯高よりも高く形成されたラック歯とピニオン歯との噛合状態は、基準ラック歯とピニオン歯との噛合状態よりも深く噛合するから、噛合ガタを減らす効果も得られる。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態のラック軸1のラック歯の歯形構造を説明する図で、線Aはラック軸1の中心線に平行な線であって、ラック軸1に形成されたラック歯のうち中央部分にある基準ラック歯2のピッチ線に一致する基準線である。
図1は、第1の実施の形態のラック軸1のラック歯の歯形構造を説明する図で、線Aはラック軸1の中心線に平行な線であって、ラック軸1に形成されたラック歯のうち中央部分にある基準ラック歯2のピッチ線に一致する基準線である。
図1において、ラック軸1の左右端部にあるラック歯2aのピッチ線は、前記した基準線Aよりもラック歯先端側(図1で上側)にある。即ち、ラック軸1の左右端部のラック歯2aの歯高は、中央部分の基準ラック歯2の歯高よりも高くなる歯形構造に形成されている。また、左右端部のラック歯2aと中央部分の基準ラック歯2とは滑らかに連続して形成されるものとする。
この構成により、ラック軸1の左右端部のラック歯2a、2aの高さは、中央部分の基準ラック歯2の高さよりも高くなり、左右端部にあるラック歯2a、2aの歯厚3a、3aは中央部分の基準ラック歯2の歯厚3よりも厚くなり、歯元強度が向上し、疲労破壊を防止する効果が得られる。
また、この構成により、ラック軸1の左右端部のラック歯2a、2aと図示しないピニオン歯との噛合状態は中央部分のラック歯2とピニオン歯との噛合状態よりも深く噛合するから、ラック軸1の左右端部での噛合ガタを減らす効果も得られる。
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態のラック軸5のラック歯6の歯形構造を説明する図で、線Bはラック軸5の中心線に平行な線であって、ラック軸5に形成されたラック歯のうち中央部分と左右端部の中間の基準ラック歯6のピッチ線に一致する基準線である。
図2は、第2の実施の形態のラック軸5のラック歯6の歯形構造を説明する図で、線Bはラック軸5の中心線に平行な線であって、ラック軸5に形成されたラック歯のうち中央部分と左右端部の中間の基準ラック歯6のピッチ線に一致する基準線である。
図2において、ラック軸5の左右端部のラック歯6a、及び中央部分のラック歯6bのピッチ線は、前記した基準線Bよりもラック歯先端側(図1で上側)にある。即ち、ラック軸5の左右端部のラック歯6a、6a及び中央部分のラック歯6bの歯高は、中央部分と左右端部の中間の基準ラック歯6の歯高よりも高くなる歯形構造に形成されている。また、左右端部のラック歯6a、6a及び中央部分のラック歯6bと基準ラック歯6とは滑らかに連続して形成されるものとする。
この構成により、ラック軸5の左右端部のラック歯6a、6a、及び中央部分のラック歯6bの歯高は、基準ラック歯6の歯高よりも高くなり、左右端部のラック歯6a、6aの歯厚7a、7a、及び中央部分のラック歯6bの歯厚7bは、基準ラック歯6の歯厚7よりも厚くなり、歯元強度が向上し、疲労破壊を防止する効果が得られる。
また、この構成により、ラック軸5の左右端部のラック歯6a、6aと図示しないピニオン歯との噛合状態、及び中央部分のラック歯6bとピニオン歯との噛合状態は、基準ラック歯6とピニオン歯との噛合状態よりも深く噛合するから、ラック軸5の左右端部、及び中央部分での噛合ガタを減らす効果も得られる。
上記した歯形構造のラック歯の形成は、通常のラック歯の形成に使用されるブローチに細工を施すことで可能であり、特に加工コストを上昇させることはない。
車両用のラック・ピニオン式ステアリング装置におけるラック軸であって、ラック歯の歯元強度を向上させ、疲労破壊を防止できるラック歯の歯形構造を提供する。
1 ラック軸
2 中央部分のラック歯(基準ラック歯)
2a 左右端部のラック歯
3 中央部分のラック歯(基準ラック歯)の歯厚
3a 左右端部のラック歯の歯厚
5 ラック軸
6 中央部分と左右端部の中間のラック歯(基準ラック歯)
6a 左右端部のラック歯
6b 中央部分のラック歯
7 中央部分と左右端部の中間のラック歯(基準ラック歯)の歯厚
7a 左右端部のラック歯の歯厚
7b 中央部分のラック歯の歯厚
2 中央部分のラック歯(基準ラック歯)
2a 左右端部のラック歯
3 中央部分のラック歯(基準ラック歯)の歯厚
3a 左右端部のラック歯の歯厚
5 ラック軸
6 中央部分と左右端部の中間のラック歯(基準ラック歯)
6a 左右端部のラック歯
6b 中央部分のラック歯
7 中央部分と左右端部の中間のラック歯(基準ラック歯)の歯厚
7a 左右端部のラック歯の歯厚
7b 中央部分のラック歯の歯厚
Claims (4)
- ラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造であって、ラック軸の左右端部のラック歯の歯高が、前記ラック軸に形成された基準ラック歯の歯高よりも高くなる歯形構造であること
を特徴とするラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造。 - 前記基準ラック歯は、ラック軸の左右端部以外に形成されたラック歯であって、基準ラック歯と左右端部のラック歯とは連続して形成されること
を特徴とする請求項1に記載のラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造。 - ラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造であって、ラック軸の左右端部及び中央部のラック歯の歯高が、前記ラック軸に形成された基準ラック歯の歯高よりも高くなる歯形構造であること
を特徴とするラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造。 - 前記基準ラック歯は、ラック軸の左右端部及び中央部以外に形成されたラック歯であって、基準ラック歯と左右端部のラック歯とは連続して形成されること
を特徴とする請求項3に記載のラック・ピニオン式ステアリング装置のラックの歯形構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006272393A JP2008087681A (ja) | 2006-10-04 | 2006-10-04 | ラック・ピニオン式ステアリング装置の歯形構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006272393A JP2008087681A (ja) | 2006-10-04 | 2006-10-04 | ラック・ピニオン式ステアリング装置の歯形構造 |
Publications (1)
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JP2008087681A true JP2008087681A (ja) | 2008-04-17 |
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ID=39372258
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JP2006272393A Pending JP2008087681A (ja) | 2006-10-04 | 2006-10-04 | ラック・ピニオン式ステアリング装置の歯形構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008087681A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012210827A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-11-01 | Kyb Co Ltd | ステアリング装置及びそのバックラッシュ調整方法 |
CN105840782A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-08-10 | 太仓宝达齿条有限公司 | 一种耐磨耐腐尼龙齿条 |
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2006
- 2006-10-04 JP JP2006272393A patent/JP2008087681A/ja active Pending
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