JP2005069475A - シャフト及びハブの動力伝達機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】シャフトの所定部位に対する応力集中を抑制して、より一層、静的強度及び疲労強度を向上させる。
【解決手段】シャフト12の端部に、複数の直線状のスプライン歯20を有するシャフト歯部22が形成され、ハブ14の軸孔16の内周面には、前記シャフト12の端部に嵌合する複数の直線状のスプライン歯26を有するハブ歯部28が形成される。そして、シャフト歯部22の点P1から所定角度θだけ傾斜したテーパ部30をハブ歯部28側に向かって延在するように形成すると共に、前記ハブ歯部28の山部28a側では、前記点P1からシャフトシャンク24と反対側に水平方向に沿ってオフセットした位置に点P2を設定し、前記点P2から半径外方向に拡径した段差部32を形成する。
【選択図】図3
【解決手段】シャフト12の端部に、複数の直線状のスプライン歯20を有するシャフト歯部22が形成され、ハブ14の軸孔16の内周面には、前記シャフト12の端部に嵌合する複数の直線状のスプライン歯26を有するハブ歯部28が形成される。そして、シャフト歯部22の点P1から所定角度θだけ傾斜したテーパ部30をハブ歯部28側に向かって延在するように形成すると共に、前記ハブ歯部28の山部28a側では、前記点P1からシャフトシャンク24と反対側に水平方向に沿ってオフセットした位置に点P2を設定し、前記点P2から半径外方向に拡径した段差部32を形成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、シャフト及びハブからなる2部材間で回転トルクを円滑に伝達することが可能なシャフト及びハブの動力伝達機構に関する。
自動車等の車両において、エンジンからの駆動力を車軸に伝達するためにシャフトを介して一組の等速ジョイントが用いられている。この等速ジョイントは、アウタ部材とインナ部材との間に配設されたトルク伝達部材を介してアウタ部材・インナ部材間のトルク伝達を行うものであり、シャフトに形成されたシャフト歯部とハブに形成されたハブ歯部とが係合した歯部組立体を有するシャフト及びハブのユニットを含む。
ところで、近年、騒音、振動等の動力伝達系のガタに起因して発生する等速ジョイントの円周方向のガタを抑制することが要求されている。従来では、内輪とシャフトとのガタを抑制するために、等速ジョイントの軸セレーションにねじれ角を設けたものがあるが、前記ねじれ角の方向とトルクの負荷方向によって、内輪及びシャフトの強度、寿命にばらつきが生じるおそれがある。
また、歯車等の技術分野において、例えば、特許文献1〜3に示されるように、その歯面部にクラウニングを設ける技術的思想が開示されている。
本出願人は、スプラインが形成されたスプラインシャフトのクラウニングトップの位置を、スプラインシャフトと等速ジョイントとの嵌合部位に回転トルクが付与された際に最小となるように設けることにより、所定部位に応力が集中することを抑制すると共に、装置の全体構成を簡素化することを提案している(特許文献4参照)。
本発明は、前記の提案に関連してなされたものであり、所定部位に対する応力集中を抑制して、より一層、静的強度及び疲労強度を向上させることが可能なシャフト及びハブの動力伝達機構を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、シャフトに形成されたシャフト歯部と、前記シャフトの外周側に配置されたハブのハブ歯部とが係合することにより、前記シャフト及びハブ間で相互にトルク伝達が可能に結合された機構において、
前記シャフト歯部は、歯厚が一定の直線状からなる山部と、端部からシャフトシャンク側に向かって外径が変化する谷部とを有し、
前記ハブ歯部は、歯厚が一定の直線状からなり且つ端部からシャフトシャンク側に向かって内径が変化する山部と、軸線方向に沿って一定の内径からなる谷部とを有し、
前記シャフト歯部の谷部には、前記ハブ歯部側に向かって徐々に拡径するテーパ部が形成され、前記ハブ歯部の山部には、前記テーパ部に臨み該シャフト歯部側と反対方向に窪んだ段差部が形成されることを特徴とする。
前記シャフト歯部は、歯厚が一定の直線状からなる山部と、端部からシャフトシャンク側に向かって外径が変化する谷部とを有し、
前記ハブ歯部は、歯厚が一定の直線状からなり且つ端部からシャフトシャンク側に向かって内径が変化する山部と、軸線方向に沿って一定の内径からなる谷部とを有し、
前記シャフト歯部の谷部には、前記ハブ歯部側に向かって徐々に拡径するテーパ部が形成され、前記ハブ歯部の山部には、前記テーパ部に臨み該シャフト歯部側と反対方向に窪んだ段差部が形成されることを特徴とする。
この場合、前記テーパ部の起点と前記段差部の起点とをそれぞれ所定距離だけオフセットした位置に設定するとよい。
本発明によれば、シャフト歯部とハブ歯部とが係合した状態においてシャフト及びハブ間に回転トルクが付与された場合、前記シャフト歯部の谷部に形成されたテーパ部とハブ歯部の山部に形成された段差部との共働作用下にシャフト歯部とハブ歯部との係合部位に付与される応力が分散され、応力集中が緩和される。
また、前記シャフト歯部の谷部にハブ歯部側に向かって徐々に拡径するテーパ部を形成することにより、応力が集中する部位であるシャフト歯部の谷部の外径を増大させることができ、軸強度を向上させることができる。
さらに、シャフト歯部の谷部に形成されたテーパ部の起点とハブ歯部の山部に形成された段差部の起点とが所定距離だけオフセットしているため、前記シャフト歯部に付与された応力が一方の起点と他方の起点とにそれぞれ分散されることにより応力集中が緩和される。なお、前記シャフト歯部に形成されたテーパ部の立ち上がり角度を、6度〜65度に設定することにより、好適な応力緩和効果が得られる。
この結果、本発明では、シャフト歯部とハブ歯部との係合部位に対する静的強度及び疲労強度を向上させることができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、シャフト歯部の谷部に形成されたテーパ部とハブ歯部の山部に形成された段差部との共働作用下にシャフト歯部とハブ歯部との係合部位に付与される応力が分散されることにより、応力の集中を緩和してシャフト歯部とハブ歯部との係合部位に対する静的強度及び疲労強度を向上させることができる。
また、シャフト歯部の谷部に形成されたテーパ部の起点とハブ歯部の山部に形成された段差部の起点とが所定間隔だけオフセットしているため、シャフト歯部に付与された応力がテーパ部側の一方の起点と段差部側の他方の起点とにそれぞれ分散されることにより、応力の集中を緩和してシャフト歯部とハブ歯部との係合部位に対する静的強度及び疲労強度をより一層向上させることができる。
本発明に係るシャフト及びハブの動力伝達機構について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る動力伝達機構が適用されたシャフト及びハブのユニット10を示す。このユニット10は、等速ジョイントの一部を構成するものであり、シャフト12は、駆動力伝達軸として機能し、ハブ14は、図示しないアウタ部材の開口部内に収納され図示しないボールが係合する案内溝15を有するインナリングとして機能するものである。
このユニット10におけるシャフト12の一端部及び他端部には、それぞれ、ハブ14の軸孔16に嵌合する嵌合部18が形成される。ただし、図1では、シャフト12の一方の端部のみを示し、他方の端部は図示を省略している。前記嵌合部18は、シャフト12の軸線に沿って所定の歯長からなり、周方向に沿って形成された複数のスプライン歯20を有するシャフト歯部22を備える。前記シャフト歯部22は、凸状の山部22aと凹状の谷部22bとが周方向に沿って交互に連続して構成される。前記シャフト歯部22の山部22aは、図2に示されるように、略同一の歯厚からなり、シャフト12(図1参照)の軸線と略平行となるように形成されている。
前記シャフト12の中心側の前記シャフト歯部22に近接する部位には、シャフトシャンク24が設けられ、また、シャフト12の端部側には、前記ハブ14の抜け止め機能を有する図示しない止め輪が環状溝(図示せず)を介して装着される。
前記ハブ14の軸孔16の内周面には、前記シャフト12の嵌合部18に嵌合する複数の直線状のスプライン歯26を有するハブ歯部28が形成される。前記ハブ歯部28は、凸状の山部28aと凹状の谷部28bとが周方向に沿って交互に連続して構成され、前記ハブ歯部28の山部28aは、図2に示されるように、略同一の歯厚からなり、シャフト12(図1参照)の軸線と略平行となるように形成されている。
図3は、シャフト歯部22の谷部22bとハブ歯部28の山部28aとが係合した状態におけるシャフト12の軸線方向に沿った一部拡大縦断面図である。図中において、P0は、シャフト歯部22の軸線方向に沿った中央点に対応する位置を示す。
シャフト歯部22における谷部22b(谷部径φ1)の前記シャフト歯部22の中央点P0からシャフトシャンク24側に向かって水平方向に所定距離L1だけ移動した点P1を設定し、水平方向に沿った谷部22bに対して所定角度θからなり、前記点P1を起点としてその谷部22bの外径がハブ歯部28側に向かって徐々に増大するように形成されたテーパ部30を設け、前記テーパ部30を延在させてシャフトシャンク24に連続させて形成する。
なお、シャフト歯部22の山部22aの外径は、図3に示されるように、軸線方向に沿って一定で変化しないものと、図4に示されるように、山部22aの外径が点P1の近傍部分からシャフトシャンク24側に向かって徐々に縮径(歯丈が短縮)するように変化するものとの両方が含まれる。前記山部22aの外径をシャフトシャンク24側に向かって徐々に縮径させることにより、後述する転造ラックによる製造が容易となる。また、前記山部22aの外径をシャフトシャンク24側に向かって徐々に縮径させても、回転トルクの伝達機構が低下することがない。なお、図4中における記号Hは、山部22aの外径の変化(落ち込み)と対比するための水平線を示す。
ハブ歯部28の山部28a側では、前記シャフト歯部22の点P1からシャフトシャンク24と反対側に水平方向に沿った所定距離L2だけオフセットした位置に点P2を設定し、前記点P2からハブ歯部28の山部28aの山部径φ2を山部径φ3に変化させた段差部32を形成し、さらに、所定距離L3だけ山部径φ3を延在させて形成する。
この場合、ハブ歯部28側の前記段差部32は、例えば、傾斜面または所定の曲率半径からなる円弧状の曲面または複合面等によって形成するとよい。前記点P2を起点とする段差部32の傾斜角度は、テーパ部30の傾斜角度に対応して任意に設定される。なお、ハブ歯部28側の形状は、前記段差部32に対応した形状に限定されるものではなく、例えば、所定の曲率半径を有するR形状、テーパ形状等を含む形状であってもよい。また、ハブ歯部28の谷部28bの内径は、一定で変化しないものとする。
前記谷部径φ1は、それぞれ、シャフト12の軸芯からシャフト歯部22の谷部22bの底面までの離間距離を示したものであり、前記山部径φ2、φ3は、それぞれ、シャフト12の軸芯からハブ歯部28の山部28aの歯先までの離間距離を示したものである。
図3から諒解されるように、シャフト歯部22の谷部22bから所定角度θだけ傾斜した直線状のテーパ部30の立ち上がりの起点となる点P1と、ハブ歯部28の段差部32の立ち上がりの起点となる点P2とが離間距離L2だけ略水平方向にオフセットした位置に設定されている。
従って、シャフト歯部22とハブ歯部28とが係合したシャフト12及びハブ14のユニット10に対して回転トルクが付与された場合、シャフト歯部22側の点P1と、ハブ歯部28側の点P2とが所定距離L2だけオフセットしているため、前記ユニット10に付与された応力が前記点P1と点P2とにそれぞれ分散されることにより応力集中を緩和することができる。その結果、シャフト歯部22とハブ歯部28との係合部位に対する静的強度及び疲労強度を向上させることができる。
なお、テーパ部30の傾斜角度θを緩やかに設定することにより、応力作用面であるテーパ部30の面積を増大させることができ、より一層応力集中が緩和される。
前記テーパ部30の立ち上がり角度θと応力緩和及び生産技術性との関係を図5に示す。図5から諒解されるように、前記テーパ部30の立ち上がり角度θを6度〜65度に設定すると良好(○印参照)であり、前記立ち上がり角度θを10度〜30度に設定すると最適(◎印参照)である。
前記立ち上がり角度θを6度未満に設定すると、応力の分散が不十分となり、一方、前記立ち上がり角度θが65度を超えると後述する転造ラックによる廉価な転造成形を使用することができなくなり、生産技術性が劣化するからである。
ここで、シャフト歯部22及びハブ歯部28にそれぞれテーパ部30及び段差部32が形成されていない比較例に係る応力値の特性曲線A(破線参照)と、点P1及びP2がオフセットすることなく鉛直線上に一致して設定されると共に、段差部32が形成されたときの応力値の特性曲線B(実線参照)を、それぞれ図6に示す。オフセットしていない特性曲線Bでは、特性曲線Aと比較して応力値のピークが減少して応力の集中が緩和されているが、鉛直線上に一致する点P1及びP2の部位(図6中のア部分参照)に集中して応力値が高くなっていることが諒解される。
また、図7は、図3に示される構造からなり、シャフト歯部22及びハブ歯部28にそれぞれテーパ部30及び段差部32を形成し、テーパ部30の起点である点P1と段差部32の起点である点P2とを水平方向に沿って所定距離L2だけオフセットさせたときの応力値の特性曲線Cを示したものであり、オフセットしていない特性曲線Bと比較して、点P1と点P2のオフセットした部位(図7中のイ部分参照)の応力値がより一層緩和されていることが諒解される。
次に、シャフト歯部22側の点P1とハブ歯部28側の点P2とが所定距離だけオフセットした状態における応力値の特性曲線(実線)Mと、前記点P1と点P2とがオフセットしていない状態、すなわち水平方向に沿った離間距離が零の状態における応力値の特性曲線(破線)Nとを図8に示す。
この場合、特性曲線M及び特性曲線Nのオフセットの有無部分(図8中のウ部分参照)を比較すると、オフセットしていない特性曲線Nに対してシャフト歯部22側の起点P1とハブ歯部28側の起点P2とがオフセットした特性曲線Mが緩やかな曲線となっており、オフセットさせることにより径の変化部分における応力の集中が緩和されている。
次に、回転トルクが付与されていない無負荷状態から、回転トルクが付与されて直線形状を有するシャフト歯部22の山部22aと直線形状を有するハブ歯部28の山部28aとが噛合した状態を図2に示す。なお、回転トルクによる荷重入力方向は、シャフト歯部22の軸線と直交する矢印Y方向に設定した。
この場合、応力値と測定位置(図2の矢印X参照)との関係を表した図9に示されるように、入力される荷重の度合いを例えば、低荷重(破線)、中荷重(一点鎖線)、高荷重(実線)の3段階とすると、前記段階に対応した低荷重特性曲線、中荷重特性曲線、高荷重特性曲線より応力のピークポイントが、それぞれ点a、点b、点cのように略同一の測定位置Dとなることがわかる。
図10及び図11は、シャフト12とハブ14とを組み付けた際のシャフト歯部22の谷部22bとハブ歯部28の山部28aとの接触状態を示す縦断面図である。なお、図10及び図11中におけるφd1〜φd3は、それぞれシャフト12の軸心からのピッチ円径を示す。
シャフト歯部22を直線状とすると共に、ハブ歯部28を直線状とすることにより、前記シャフト歯部22の側面とハブ歯部28の側面とが、常に面接触した状態となる(図2、図10及び図11参照)。
また、図10と図11とを比較して諒解されるように、シャフト歯部22及びハブ歯部28のシャフトシャンク24に近接する部位にテーパ部30及び段差部32をそれぞれ形成することにより、応力が集中する領域のシャフト歯部22の径φd2及びφd3をαだけ増大させることができる。
従って、応力が集中する領域のシャフト歯部22の径φd2及びφd3をαだけ増大させることにより、前記シャフト歯部22の谷部22bの歯底Rの曲率を大きく設定することが可能となり(図11中のR′参照)、応力を分散させることができる。また、シャフトシャンク24に近接する部位の径を他の部位と比較して増大させることにより、全体応力(主応力)を低減させることができる。
なお、図10及び図11に示されるシャフト歯部及びハブ歯部の歯形形状を、図12に示されるように、インボリュート歯形としてもよい。その際、シャフト歯部22のシャフト歯22cとハブ歯部28のハブ歯28cとが、互いに基準ピッチ円直径T上で接触した状態となる。すなわち、ラック形工具等によってシャフト12及びハブ14に対して簡便に前記シャフト歯部22及びハブ歯部28を加工することができると共に、前記シャフト歯部22とハブ歯部28を係合する際に円滑に係合させることができる。
次に、シャフト歯部22のスプライン歯26の製造方法について説明する。
図13に示されるように、超硬材料によって略直線状に形成された上下一組の転造ラック40a、40bの間に、前加工であるツール加工によって所定形状に形成された棒状の被加工物42を挿入し、相互に対向する一組の転造ラック40a、40bによって被加工物42を押圧した状態において、図示しないアクチュエータの駆動作用下に前記一組の転造ラック40a、40bを相互に反対方向(矢印方向)に変位させることにより、被加工物42の外周面に対してスプライン加工が施される。
本実施の形態では、転造成形を用いることにより、シャフト歯部22のスプライン歯26を簡便に成形することができる。なお、前記ツール加工によりシャフト歯部22のスプライン歯20の歯先には、約50μm程度の深さからなる図示しないツール溝(ツール目)が形成される。
また、転造成形を用いた場合、圧造(鍛造)成形と比較して、成形サイクルが速く、前記転造ラック40a、40b等の成形歯の耐久性を向上させることができる。さらに、転造成形では、転造ラック40a、40b等の成形歯を再研磨して再利用することが可能である。従って、転造成形を用いた場合、圧造(鍛造)成形と比較して、寿命、成形サイクル、再利用等の点からコスト的に有利である。
ただし、転造成形の場合は歯先へ向かっての肉流れによって成形されるため、歯先の断面形状は必ずしも均等でない場合がある。
以上のように、本実施の形態では、シャフト12におけるテーパ部30の立ち上がりの起点となる点P1と、ハブ14における段差部32の立ち上がりの起点となる点P2とを所定距離L2だけ略水平方向にオフセットさせて設定している。
そのため、シャフト歯部22とハブ歯部28とが係合したシャフト12及びハブ14のユニット10に対して回転トルクが付与された場合、前記ユニット10に付与された応力が前記点P1と点P2とにそれぞれ分散されることにより応力集中を緩和することができる。その結果、シャフト歯部22とハブ歯部28との係合部位に対する静的強度及び疲労強度を向上させることができる。
また、前記シャフト12を駆動力伝達軸とすると共に、前記ハブ14を等速ジョイントにおけるアウタ部材の内部に収納されるインナ部材とすることにより、前記駆動力伝達軸から回転トルクが前記ハブ14へと伝達された際、前記シャフト12及びハブ14との係合部位に対する応力を好適に緩和して、前記駆動力を等速ジョイントにおけるアウタ部材へと確実に伝達することができる。
10…ユニット 12…シャフト
14…ハブ 16…軸孔
18…嵌合部 20、26…スプライン歯
22…シャフト歯部 22a、28a…山部
22b、28b…谷部 24…シャフトシャンク
28…ハブ歯部 30…テーパ部
32…段差部
14…ハブ 16…軸孔
18…嵌合部 20、26…スプライン歯
22…シャフト歯部 22a、28a…山部
22b、28b…谷部 24…シャフトシャンク
28…ハブ歯部 30…テーパ部
32…段差部
Claims (3)
- シャフトに形成されたシャフト歯部と、前記シャフトの外周側に配置されたハブのハブ歯部とが係合することにより、前記シャフト及びハブ間で相互にトルク伝達が可能に結合された機構において、
前記シャフト歯部は、歯厚が一定の直線状からなる山部と、端部からシャフトシャンク側に向かって外径が変化する谷部とを有し、
前記ハブ歯部は、歯厚が一定の直線状からなり且つ端部からシャフトシャンク側に向かって内径が変化する山部と、軸線方向に沿って一定の内径からなる谷部とを有し、
前記シャフト歯部の谷部には、前記ハブ歯部側に向かって徐々に拡径するテーパ部が形成され、前記ハブ歯部の山部には、前記テーパ部に臨み該シャフト歯部側と反対方向に窪んだ段差部が形成されることを特徴とするシャフト及びハブの動力伝達機構。 - 請求項1記載の機構において、
前記テーパ部の起点と前記段差部の起点とがそれぞれ所定距離だけオフセットした位置に設定されることを特徴とするシャフト及びハブの動力伝達機構。 - 請求項1記載の機構において、
前記シャフト歯部に形成されたテーパ部の立ち上がり角度は、6度〜65度に設定されることを特徴とするシャフト及びハブの動力伝達機構。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061204 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080715 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080916 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081118 |