JPH087394A - カセットテープのテープ端検出機構 - Google Patents

カセットテープのテープ端検出機構

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JPH087394A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 テープカセットの薄型化による発光部及び受
光部の光路を低くしてもメカデッキ側の機構部に制約を
受けることもなく、かつ、メカデッキ上へのテープカセ
ットの装着時の位置余裕にも制限を及ぼすことのないカ
セットテープのテープ端検出機構を得る。 【構成】 テープカセット1の底部とテープ検出用孔7
との間に切り欠き状の段部20を設け、この段部20に
プリズム21を配置し、プリズム本体部22の側部の光
入射部26に発光素子30を配置し、プリズム21の光
出射部28,29がテープ検出用孔7内に収容されてい
る。発光素子30からの光は光入射部26からプリズム
本体部22内を入射し、反射面27で上方に反射させ光
出射部28,29から左右方向に出射させ、それぞれの
受光素子12,13に受光させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、VTR等に適用される
カセットテープのテープ端検出機構に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種カセットテープのテープ端
検出機構の一例を図8及び図9について説明する。図8
はテープ端検出機構とテープカセットとの略示平面図、
図9は同じく側面図である。
【0003】図8及び図9において、符号1はテープカ
セットの全体を示す。テープカセット1にはテープ供給
リール2とテープ巻取りリール3があり、テープ供給リ
ール2から供給されたテープTはテープ供給側のテープ
ガイド4を経てマウス部5を横断し、テープ巻取り側の
テープガイド6を経てテープ巻取りリール3に巻き取ら
れる。
【0004】テープカセット1の両リール2,3の中間
でマウス部5側に設けられているテープ検出用孔7内に
は図示しないメカデッキ側に配置されたLEDからなる
発光素子8,9が位置している。この発光素子8,9か
ら左右方向に発光した光(光路)10、11はメカデッ
キ側に設けた受光素子12,13にそれぞれ受光され
る。一方の光路10の途中にはテープ供給リール2から
供給されたテープTがあり、他方の光路11の途中には
テープ巻取りリール3に巻き取られるテープTがある。
【0005】上述したテープTは光の透過率の低い記録
部分の両端部に光の透過率の高いテープ部分があり、透
過率の違いから受光部12,13への入射光量の差を光
学的に読み取ることによりテープの両端(始端及び終
端)を検出することができる。また、発光素子8,9か
ら受光素子12,13に入射される光路10,11の高
さはカセットフォーマットにより規定されている。
【0006】一方、発光素子8,9は図10に拡大して
示すようにそれぞれ導体14,15を介してフレキシブ
ル基板16に電気的に接続されている。また、発光素子
8,9は図示しないメカデッキ側の金属部材のシャーシ
17から立設した支持片18,19に支持され、導体1
4,15と支持片18,19とは接触しないようにフレ
キシブル基板16がコ字形状に折り曲げられてスペーサ
の作用をしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに発光素子8,9から受光素子12,13に受光され
る光路10,11の高さはテープカセットのフォーマッ
トにより規定されているが、例えばカセットが薄型化さ
れてテープ検出用孔7が低い位置にある場合、発光素子
8,9の高さつまり光路10,11の高さは必然的に低
い位置となり、その分、フレキシブル基板16や導体1
4,15がテープカセット1の下面側に突出することに
なる。すなわち、テープカセット1の下面側に突出した
部分がメカデッキ側に収容されるようになるため、その
分、周辺のメカデッキ内の機構部が邪魔にならない位置
に追いやられることになる。この結果、メカデッキの厚
みが厚くなるか、設計上大きな制約となるといった課題
があった。
【0008】また、テープ検出用孔7も従来の場合より
小さくなるとテープカセットをメカデッキ上に装着する
時の位置余裕も制限されることになる。
【0009】本発明は、上述したような課題を解消する
ためになされたもので、テープカセットの薄型化による
発光部及び受光部の光路を低くしてもメカデッキ側の機
構部に制約を受けることもなく、かつ、メカデッキ上へ
のテープカセットの装着時の位置余裕にも制限を及ぼす
ことのないカセットテープのテープ端検出機構を得るこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明によるカセットテープのテープ端検出機構
は、メカデッキ側に配置した発光部からの光がテープカ
セットのテープ検出用孔7から出射し、この光がテープ
端を透過して受光部に受光し、テープ端を検出するよう
にしたテープ端検出機構において、テープカセット1の
底部とテープ検出用孔7との間に切り欠き状の段部20
を設け、この段部20に発光部30からの光を導くプリ
ズム21を配置し、このプリズム21の光出射部28,
29から出射される光を受光部12,13に受光するよ
うにしたものである。
【0011】また、本発明の好ましい実施例によるカセ
ットテープのテープ端検出機構は、プリズム21がプリ
ズム本体部22の側部から発光部30からの光を入射す
る光入射部26と、光入射部26からの入射光を上方向
へ反射する反射面27と、反射面27からの反射光を左
右方向へ二分して出射する光出射部28,29とから構
成したものである。
【0012】また、本発明の好ましい実施例によるカセ
ットテープのテープ端検出機構は、テープ検出用孔7内
にプリズム21の光出射部28,29を配置するように
したものである。
【0013】また、本発明の好ましい実施例によるカセ
ットテープのテープ端検出機構は、発光部30とプリズ
ム21とを位置決め固定したものである。
【0014】さらに、本発明の好ましい実施例によるカ
セットテープのテープ端検出機構は、発光部30から受
光部12,13に受光される光の光路を低くしたもので
ある。
【0015】
【作用】上述のように構成した本発明におけるカセット
テープのテープ端検出機構は、テープカセット1の底部
とテープ検出用孔7との間に切り欠き状の段部20を設
け、この段部20に発光部30からの光を導くプリズム
21を配置し、このプリズム21の光出射部28,29
から出射される光を受光部12,13に受光するように
したので、発光部30からの光はプリズム21内を屈折
して光出射部28,29から出射させ受光部12,13
に受光させることができる。これにより、発光部30の
高さが光路の高さに左右されることなくプリズム21に
光を導く発光部30の位置を任意の位置に設定すること
ができ、光出射部28,29から受光部12,13に受
光される光の光路を低くすることができる。
【0016】また、プリズム21がプリズム本体部22
の側部から発光部30からの光を入射する光入射部26
と、光入射部26からの入射光を上方向へ反射する反射
面27と、反射面27からの反射光を左右方向へ水平に
屈折して出射する光出射部28,29とから構成したの
で、光入射部26から入射した発光部30の光は反射面
27によって上方向へ反射し、さらに光出射部28,2
9により左右方向に水平に屈折され、光出射部28,2
9から出射した光が受光部12,13に受光される。
【0017】また、テープ検出用孔7内にプリズム21
の光出射部28,29を配置するようにしたので、光出
射部28,29から出射される光をテープ検出用孔7か
ら受光部12,13に受光させることができる。
【0018】また、発光部30とプリズム21とを位置
決め固定したことで、発光部30とプリズム21の光入
射部26との位置を正確に設定することができる。
【0019】さらに、発光部30から受光部12,13
に受光される光の光路を低くしたことで、薄型化された
テープカセットのテープ端検出機構に適用可能である。
【0020】
【実施例】以下、本発明によるカセットテープのテープ
端検出機構の実施例を図面を参照して説明する。図1は
本例のテープ端検出機構とテープカセットとの略示平面
図、図2はテープカセットを裏面より見た斜視図であ
り、図8で説明した従来例のテープカセットと対応する
部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0021】図1及び図2において、テープカセット1
のテープ検出用孔7の底部はカセット底面に対して切り
欠れた段部20となってマウス部5に面している構成と
なっている。
【0022】図3にテープ端検出機構の発光部側の斜視
図を示す。符号21は例えばアクリル樹脂材やガラス等
からなるプリズムであり、三角形状のプリズム本体部2
2は左右の取付部23,23に設けたカシメ部23a,
23aが図示しないメカデッキのシャーシ24から立設
した金属部材25にカシメ固定されている。プリズム本
体部22の取付部23,23側の中央部には凹面状の光
入射部26を有し、この光入射部26の前方には45°
の傾斜面を有する反射面27を設け、反射面27の上部
には上端部がV字状にカットされて45°の対向する傾
斜面を有する光出射部28,29が設けられている。
【0023】符号30はLEDからなる発光部としての
発光素子であり、この発光素子30はその両端の導体3
1,31がフレキシブル基板32の導体パターン32
a,32aに電気的に接続されている。また、フレキシ
ブル基板32には弾性片33,33を有している。
【0024】上述したプリズム21への発光素子30の
組み立ては、まず、発光素子30の裏面側に突出した凸
部30aをシャーシ24の金属部材25の全面側からこ
れに形成した孔25aに係合した状態において、フレキ
シブル基板32のばね片33,33をU字状に折り曲げ
てプリズム本体部22に圧接させる。これによって、発
光素子30と共にフレキシブル基板32は弾性片33,
33の弾性作用により金属部材25側に押し付けられ、
従って、凸部30aが金属部材25の孔25aに確実に
係合して抜け出ることはない。
【0025】プリズム21への発光素子30の組み立て
状態の平面図を図4に示し、同じく正面図を図5に示
し、同じく側断面図を図6に示す。
【0026】このように構成したテープ端検出機構は、
発光素子30からの光がプリズム本体部22の光入射部
26からプリズム本体部22内に入射したあと、反射面
27により直角に上方へ反射し、そして、光出射部2
8,29で直角にそれぞれ左右方向に水平に屈折してそ
のまま外部に出射される。
【0027】図7にテープカセット装着状態の断面図を
示す。すなわち、テープカセットの装着状態ではプリズ
ム本体部22が段部20に位置するようになり、光出射
部28,29がテープカセットのテープ検出用孔7内に
配置される。すなわち、プリズム21の光出射部28,
29から左右方向に出射した光は、図1に示すようにテ
ープ検出用孔7から両リール2,3部分のテープTを透
過して受光素子12,13にそれぞれ受光されるように
なる。
【0028】また、発光素子30はプリズム本体部22
の側部の光入射部26に対応して配置する構成であるた
め、発光素子30の高さは光路の高さに左右されること
もなく、プリズム21の光出射部28,29の高さは光
入射部26からの高さHにより設定されるものであり、
この高さHの設計を低くすることにより光路10,11
の高さを低く設定することが可能となる。従って、メカ
デッキ側へテープ端検出機構の一部が飛び出すこともな
いため、メカデッキの厚さが厚くなることもなく、設計
上の制約を受けることもない。
【0029】また、テープ検出用孔7内にはプリズム2
1の光出射部28,29が入るだけであるため、テープ
検出用孔7が小さなものであってもテープカセットのメ
カデッキへの装着時の位置余裕が制限されることもな
い。
【0030】本発明は、上述しかつ図面に示した実施例
に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内
で種々の変形実施が可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるカセ
ットテープのテープ端検出機構は、テープカセットの底
部とテープ検出用孔との間に切り欠き状の段部を設け、
この段部に発光部からの光を導くプリズムを配置し、こ
のプリズムの光出射部から出射される光を受光部に受光
するようにしたので、発光部の高さが光路の高さに左右
されることなくプリズムに光を導く発光部の位置を任意
の位置に設定することができ、光出射部から受光部に受
光される光の光路を低くすることができる。これによっ
て、メカデッキ側へテープ端検出機構の一部が飛び出す
こともないため、メカデッキの厚さが厚くなることもな
く、設計上の制約を受けることもない。
【0032】また、プリズムがプリズム本体部の側部か
ら発光部からの光を入射する光入射部と、光入射部から
の入射光を上方向へ反射する反射面と、反射面からの反
射光を左右方向へ水平に屈折して出射する光出射部とか
ら構成したので、発光部からの光をプリズムにより反射
と屈折とを行い二方向の分散した光として効果的に出射
させることができる。
【0033】また、テープ検出用孔内にプリズムの光出
射部を配置するようにしたので、テープ検出用孔が小さ
なものであってもテープカセットのメカデッキへの装着
時の位置余裕が制限されることもない。
【0034】また、発光部とプリズムとを位置決め固定
したことで、発光部とプリズムの光入射部との位置を正
確に設定することができる。
【0035】さらに、発光部から受光部に受光される光
の光路を低くしたことで、薄型化されたテープカセット
のテープ端検出機構に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例のテープ端検出機構とテープカセットとの
略示平面図である。
【図2】テープカセットの底部より見た斜視図である。
【図3】プリズムと発光素子とを分離した斜視図であ
る。
【図4】プリズムと発光素子との組み立て状態の平面図
である。
【図5】プリズムと発光素子との組み立て状態の正面図
である。
【図6】プリズムと発光素子との組み立て状態の断面図
である。
【図7】テープ端検出機構へのテープカセットの装着状
態の断面図である。
【図8】従来例のテープ端検出機構とテープカセットと
の略示平面図である。
【図9】従来例のテープ端検出機構とテープカセットと
の略示側面図である。
【図10】従来例のテープ端検出機構の発光部の詳細図
である。
【符号の説明】
1 テープカセット 2 テープ供給リール 3 テープ巻取りリール 5 マウス部 7 テープ検出用孔 10,11 光路 12,13 受光素子 20 段部 21 プリズム 22 プリズム本体部 23 取付部 23a カシメ部 24 シャーシ 25 金属部材 25a 孔 26 光入射部 27 反射面 28,29 光出射部 30 発光素子 30a 凸部 31 導体 32 フレキシブル基板 33 弾性片

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メカデッキ側に配置した発光部からの光
    がテープカセットのテープ検出用孔から発光し、この光
    がテープ端を透過して受光部に受光し、テープ端を検出
    するようにしたテープ端検出機構において、 上記テープカセットの底部と上記テープ検出用孔との間
    に切り欠き状の段部を設け、この段部に発光部からの光
    を導くプリズムを配置し、このプリズムの光出射部から
    出射される光を上記受光部に受光するようにしたことを
    特徴とするカセットテープのテープ端検出機構。
  2. 【請求項2】 上記プリズムはプリズム本体部の側部か
    ら上記発光部からの光を入射する光入射部と、光入射部
    からの入射光を上方向へ反射する反射面と、反射面から
    の反射光を左右方向へ二分して出射する上記光出射部と
    から構成したことを特徴とする請求項1記載のカセット
    テープのテープ端検出機構。
  3. 【請求項3】 上記テープ検出用孔内に上記プリズムの
    光出射部を配置するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載のカセットテープのテープ端検出機構。
  4. 【請求項4】 上記発光部と上記プリズムとが位置決め
    固定されていることを特徴とする請求項1記載のカセッ
    トテープのテープ端検出機構。
  5. 【請求項5】 上記発光部から上記受光部に受光される
    光の光路を低くしたことを特徴とする請求項1記載のカ
    セットテープのテープ端検出機構。
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