JP2550509B2 - 光スイッチ - Google Patents

光スイッチ

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JP2550509B2
JP2550509B2 JP7101999A JP10199995A JP2550509B2 JP 2550509 B2 JP2550509 B2 JP 2550509B2 JP 7101999 A JP7101999 A JP 7101999A JP 10199995 A JP10199995 A JP 10199995A JP 2550509 B2 JP2550509 B2 JP 2550509B2
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安一 佐野
秀幸 田中
敬二郎 仲村
秀男 久米
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投光用光ファイバと受
光用光ファイバとの間に接続し、光ファイバ間の光伝達
路をアクチェータの操作で機械式に開閉して光信号をオ
ン,オフする光スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】頭記した光スイッチとして、端面を揃え
て光スイッチに接続した投光用光ファイバと受光用光フ
ァイバとの間にまたがるコ字形の光伝達路を形成した導
光部材としてのプリズムと、該導光プリズムの光路中央
部に切欠き形成した空隙部に対し、アクチェータ操作に
より前記空隙部内に出入してプリズムの光伝達路を開閉
する遮光シャッタとをスイッチケースのハウジング内に
組み込んで構成した光スイッチが実開昭60−4222
2号公報などで既に公知である。
【0003】ここで、前記の光スイッチにおける導光プ
リズムは、投光用光ファイバを通じてプリズムに入光し
た光線束をコ字形に屈曲した光伝達路を経て受光用光フ
ァイバの端面に導くものであり、投光,受光用光ファイ
バの端面に対面する入射,出射端面と、二つのコーナー
反射面を有し、かつコーナー反射面の中間には遮光シャ
ッタの出入する空隙部が切欠き形成されている。
【0004】かかる構成で、シャッタが前記空隙部の外
に後退位置していれば、導光プリズム内の光伝達路が開
放して光スイッチはオン状態となり、投光用光ファイバ
を通じて光スイッチに入光した光線束が導光プリズムを
経て受光用光ファイバに伝達される。これに対してアク
チェータ操作で遮光シャッタが先記の空隙部内に挿入さ
れると、導光プリズムの光伝達路が遮光されて光スイッ
チはオフの状態に切換わる。なお、受光用光ファイバに
伝達された光信号は受光素子を組み込んだ別な検出回路
で光電変換され、電気的なオン,オフ信号として出力さ
れる。
【0005】ところで、光ファイバの端面から出射する
光線束は光軸に対して約60度の角度に拡散する。そこ
で前記した実開昭60−42222号公報では、光伝達
経路から系外に漏れる光量損失を少なくして光スイッチ
のダイナミックレンジ,感度の改善を図ることを狙い
に、光スイッチ内部に組み込んだ導光プリズムについ
て、入光側,出光側の各コーナー反射面を球面となし、
投光用光ファイバを通じてプリズムに入光した光線束を
球面状のコーナー反射面に反射させてシャッタの出入す
る空隙部で平行な光線束となるようにある程度集束さ
せ、さらにこの平行光線束を反対側のコーナー反射面に
反射させて受光用光ファイバへ伝達するようにしたもの
が開示されている。
【0006】また、光ファイバから出射した光線束の拡
散を抑え、少ない光量損失で投光用光ファイバから受光
用光ファイバへ光線束を伝達させる手段として、各コー
ナー反射面を斜め45度の平坦な反射面とした導光プリ
ズムに、投光,受光用光ファイバの端面と対向する集光
レンズ(凸レンズ)を組合せた光伝送装置が実公昭62
−35237号公報で公知である。
【0007】一方、この種の光スイッチについて、その
オン,オフのスイッチ動作状態を外部へ光で表示させる
ために、スイッチの内部に先記した投光,受光用光ファ
イバの他に、動作モニタ用として用いる第2の受光用光
ファイバを組み込み、該モニタ用の光ファイバを通じて
受光した光信号でスイッチの動作(オン,オフ)状態を
表示するようにした光スイッチが例えば特開昭58−8
9727号公報,実開昭60−12217号公報などで
公知である。なお、前記の特開昭58−89727号公
報には、第2の受光用光ファイバを用いて光切換スイッ
チ機能を持たせるようにした点についても開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、先記のよう
に光スイッチに組み込んだ導光プリズムについて、その
コーナー反射面を球面とする(実開昭60−42222
号公報)、また、平坦なコーナー反射面の導光プリズム
と集光レンズとを組合せる(実公昭62−35237号
公報)などの手段を採用することにより、コーナー反射
面を平坦反射面とした単純なプリズムと比べ光伝達率を
高めて光スイッチの動作特性をある程度改善できるもの
の、光スイッチのスイッチング操作面では次記のような
問題が残る。
【0009】すなわち、上記した従来技術では、遮光シ
ャッタの出入するプリズムの空隙部に対してここを通る
光線束は、ある程度は集束されるが依然として空隙部内
で広範囲に分散している。このために、遮光シャッタの
出入操作で空隙部を通過する光線束を完全に遮光,透光
させるには、大きなシャッタの移動ストロークが必要と
なる。かかる点、従来技術(実開昭60−42222号
公報)では、シャッタの出入するプリズムの空隙部に対
しその入光側にスリット板を挿入して当該空隙部を通る
光線束を見掛け上で光軸に沿った狭い範囲に制限し、光
線束を完全遮光,透光されるに要するシャッタの移動ス
トロークが短くて済むような方法で対処している。しか
しながら、このようにスリット板を挿入すると投光用光
ファイバから出射した光線の大半はスリット板で遮られ
てしまって受光用光ファイバとの間の光伝達率が大幅に
低下するため、特に光ファイバの配線距離が長い光信号
回路ではスイッチング動作の的確な検出が困難となる。
また、前記のように空隙部にスリット板を挿入すると光
スイッチ内部の光学系が入光側と出光側とで対称となら
ず、スリット板の取付け位置により光スイッチの極性が
限定されるため、使用現場での光ファイバの配線面で不
便さが残る。
【0010】なお、前記のようにプリズムの空隙部にス
リット板を設けてここを通る光線束の幅を絞る代わり
に、遮光シャッタにスナップアクティング機構を組合
せ、アクチェータの僅かな移動操作で大きなシャッタの
移動ストロークを得るようにした方式が実開昭61−7
21号公報に開示されている。しかしながら、光スイッ
チの内部にスナップアクティング機構を組み込んだ構成
では、スイッチの内部機構が複雑化してコストアップを
招くのみならず、スイッチング動作に伴うアクチェータ
とスナップアクティング機構との摺動,磨耗に起因して
生じる粉塵が導光部材などの光学系部品に付着して光量
損失を増すおそれがあり、その防塵対策が必要である。
【0011】一方、光スイッチに対し、スイッチ動作の
表示機能,あるいはスイッチ内部に常開接点と常閉接点
を備えた在来の有接点式マイクロスイッチと同様な接点
切換機能を持たせるように、スイッチ内部に投光用光フ
ァイバと第1,および第2の受光用光ファイバを組み込
んだ光スイッチが、先述のように特開昭58−8972
7号公報,あるいは実開昭60−12217号公報など
で既に公知となっている。
【0012】しかし前記の特開昭58−89727号公
報に開示されている光スイッチの構成では、投光用光フ
ァイバと受光用光ファイバとの間にプリズムなどの導光
部材を使用せず、光ファイバの端面を直接ないし反射鏡
を介して向かい合うよう配置して投光用光ファイバと受
光用光ファイバとの間で光を伝達するようにしているた
めに、光伝達率が低く、かつスイッチの組立に際して各
光ファイバの相互間で位置合わせする調整が困難である
し、また、光ファイバの先端を所定の角度に折り曲げる
必要があり、このために光ファイバに無理な曲げ力が加
わって損傷を与えるおそれもある。
【0013】また、実開昭60−12217号公報に開
示されている光スイッチの構成では、投光用光ファイバ
に結合したプリズムに対し、2本の受光用光ファイバに
個々に結合した各独立のプリズムが互いに斜めに向かい
合うように対向配置されているので、光ファイバ相互間
での光伝達率の低下が避けられないのみならず、スイッ
チ組立に際してプリズム相互間での位置合わせ調整も厄
介である。
【0014】本発明の目的は、上記の点に鑑みなされた
ものであり、上述した欠点を解決し、スイッチ動作特性
が優れ、しかもスイッチの動作表示機能,ないし光切換
スイッチ機能が得られるようにした多機能の光スイッチ
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明による光スイッチは、請求項1のように、導
光部材を介して投光用光ファイバと対向し合う第1の受
光用光ファイバに対する遮光位置で、投光用光ファイバ
から出射した光線を導光部材の空隙部内でほぼ直角方向
に反射させるように遮光シャッタの先端部に偏向反射面
を形成するとともに、該偏向反射面に対応する偏向光路
の延長上に光軸を合わせて前記の受光用光ファイバと別
な第2の受光用光ファイバを備え、遮光シャッタの先端
部に設けた偏向反射面を、傾斜面と垂直面とを交互に組
合わせた階段状の反射面として形成するものとする。
【0016】また、請求項2のように、導光部材を介し
て投光用光ファイバと対向し合う第1の受光用光ファイ
バに対する遮光位置で、投光用光ファイバから出射した
光線を導光部材の空隙内でほぼ直角方向に反射させるよ
うに遮光シャッタの先端部に偏向反射面を形成するとと
もに、該偏向反射面に対応する偏向光路の延長上に光軸
を合わせて前記の受光用光ファイバと別な第2の受光用
光ファイバを備え、遮光シャッタの先端部に設けた偏向
反射面が、傾斜面と垂直面とを交互に組合わせた階段状
の反射面であり、かつ遮光シャッタの出入りする空隙部
との境界をなす導光部材の端面に、前記空隙内の光収束
点を中心とする球面を形成するものとする。
【0017】さらに、上記の光スイッチに対して請求項
3のように、該光スイッチに双方向性機能を与えるため
に、遮光シャッタの先端に設けた偏向反射面をシャッタ
の表裏両面に形成するのがよい。
【0018】さらに、上記の光スイッチに対して請求項
4のように、導光部材をプリズムとして該導光プリズム
に投光,受光用光ファイバの挿入穴を穿孔し、この光フ
ァイバ挿入穴の底面に集光レンズを形成するとともに、
この光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面が
当接し、該端面を前記集光レンズと僅かな間隔を保つよ
うに位置決めする当接部を形成し、かつ前記光ファイバ
挿入穴は、断面多角形に形成され、その断面多角形の各
辺に接する円の径がその入口端では光ファイバの外形寸
法公差の最大径よりもやや大であり、当接部側では光フ
ァイバの外形寸法公差の最小径よりもやや小に定めら
れ、かつ光ファイバ挿入穴に圧入されて変形した光ファ
イバのシースの逃げ部を有する構成とするのがよい。
【0019】また、請求項5のように、導光プリズムに
対し投光,受光用光ファイバ相互間の光伝達路に沿った
光透過面,反射面を除く残り面域の表面を低反射率面と
するようにする。
【0020】
【作用】上記のように構成された光スイッチでは、シャ
ッタの先端に偏向反射面を形成し、かつその偏向光路の
延長上に第2の受光用光ファイバを配置した光スイッチ
の構成では、シャッタの空隙部への出入に対応して、投
光用光ファイバから出射した光線が導光部材の空隙部を
そのまま直進して第1の受光用光ファイバに伝達される
状態と、シャッタの偏向反射面に反射して偏向した光線
が第2の受光用光ファイバに伝達される状態とに切換わ
る。したがって第2の受光用光ファイバをスイッチ動作
のモニタ用として使用して該光ファイバに入光した光線
をスイッチ動作の表示部に導くことにより、光スイッチ
のオン,オフ動作が表示部に表示される。また、第2の
受光用光ファイバを第1の受光用光ファイバと同様にス
イッチング回路として使用することにより、常開接点と
常閉接点を内蔵した在来の有接点式スイッチと同様な接
点切換え機能を有する光スイッチが得られる。
【0021】また、遮光シャッタの先端部に形成した階
段状の偏向反射面は、シャッタのストローク位置に多少
の変位,ずれがあっても殆ど光量の変動なしに反射偏向
光線を第2の受光用光ファイバへ導くように機能する。
さらに、遮光シャッタの出入する空隙部との間の境界を
なす導光プリズムの端面に空隙部内の光集束点を中心と
する球面を形成したことにより、導光プリズムの端面か
ら空隙部内の光集束位置に向けて出射する光線は球面状
のプリズム境界面に対して垂直に透過することになる。
したがって光の屈折による偏向を受けることなく光線束
が空隙部内の一点に集束する。
【0022】また、導光部材のプリズムに穿孔した断面
多角形テーパ穴の光ファイバ挿入穴は、光ファイバの外
形寸法の公差によるばらつき分を補償して光ファイバを
導光部材に対する正しい位置に結合させるように機能す
る。さらに、導光プリズムにおける正規の光伝達経路か
ら外れた面域の表面を磨りガラス状に粗面化するか、あ
るいは反射防止膜を被覆させるなどして低反射率面とす
ることにより、遮光位置でシャッタと導光プリズムの表
面との間での多重反射を繰り返しながらシャッタを迂回
して受光用光ファイバに向かう迷光は、その伝達経路の
途中で前記の低反射率面で吸収,減衰されるようにな
る。したがって迷光によるスイッチの誤動作が回避でき
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明の構成,並びに動作を図示実施
例に基づいて詳細に説明する。まず、図1は本発明実施
例の基本的な構造を示すものであり、図において、1は
スイッチケースのハウジングであり、ハウジング1の端
子台2には端面を揃えて投光用光ファイバ3,受光用光
ファイバ4が接続されている。一方、ハウジング1の内
部には、投光用光ファイバ3と受光用光ファイバ4との
間にまたがる光伝達路を形成した導光プリズム5、一端
をケース上蓋より外方に突出した押釦式アクチェータ
6、該アクチェータ6に対する復帰用ばね7、およびア
クチェータ6に直結した遮光シャッタ8が図示のように
組み込み装備されており、これらの部品で光スイッチを
構成している。
【0024】ここで、導光プリズム5は例えば透明樹脂
の成形品として作られたものであり、左右の下面側には
光ファイバ3,4の挿入穴5aが、また、光ファイバ挿入
穴5aの奥部底面には光ファイバ3,4の端面と僅かな間
隔を隔てて対面する凸レンズとしての集光レンズ5bが、
また、頂部の中央位置には前記した遮光シャッタ8が上
方より出入するように切欠した空隙部5dが形成されてお
り、かかる構成で投光用光ファイバ3と受光用光ファイ
バ4との間にコ字形に屈曲した光伝達路を形作ってい
る。
【0025】かかる構成の光スイッチは次のように動作
する。図1はシャッタ8が導光プリズム5の空隙部5dよ
り上方へ後退したスイッチオンの状態を示しており、投
光用光ファイバ3より出射した光信号の光線束9は、集
光レンズ5bを透過して導光プリズム5に入光し、左側の
コーナー反射面5cで反射して中央の空隙部5dを透過した
後に、再び右側のコーナー反射面5cで反射して受光用光
ファイバ4の端面に達するような経路を辿って伝達され
る。なお、この状態ではアクチェータ6はコイルばね7
の付勢を受けて上方に押上げられている。
【0026】一方、図示状態からアクチェータ6をコイ
ルばね7に抗して押し込み操作すると、アクチェータ6
に直結された遮光シャッタ8が鎖線で表すようにプリズ
ム5の空隙部5dに進入し、空隙部5dを横切るように透過
している光線束9を遮光する。これにより、受光用光フ
ァイバ4に光信号が伝達されなくなり、光スイッチはオ
フに切換わる。
【0027】上記は常開式の光スイッチを示したが、例
えば遮光シャッタ8の中段位置に透光窓を開口してお
り、かつ定常状態で光線束9を遮光するように遮光シャ
ッタ8の位置を設定し、この状態からアクチェータ6を
押込操作した際に光線束9が前記した透光窓を透過して
受光用光ファイバ4に伝達されて光スイッチがオン動作
するように構成すれば常閉式の光スイッチとなる。
【0028】次に、図1に示した光ファイバ接続用の端
子台2についての詳細構造を図2,図3で説明する。す
なわち、端子台2は基台2aと、該基台2aの中空部に嵌挿
されるホルダ2bとの組合せからなる。そして、基台2aに
は上面に開口した3列の溝穴2cが、また穴の左右側面が
前記溝穴2cと連通するようにして基台2aを前後方向に貫
通した光ファイバ挿入ガイド穴2dが形成されている。一
方、ホルダ2bは、基台2aの上面, 左右側面を包囲するコ
字形の枠体と一体に前記の溝穴2cにそれぞれ嵌まり込む
3列の脚部2eを設けたものであり、かつ脚部2eの対向面
上に並ぶ複数条のリブ状突起2fが形成されている。この
リブ状突起2fは先端が鋭利な断面楔形に作られている。
【0029】次に、端子台2へ光ファイバ3,4を接続
する際の作業手順について説明する。まず、光ファイバ
3,4を前方より基台2aのガイド穴2dに挿入し、光ファ
イバの先端が図1に示した導光プリズム5の光ファイバ
挿入穴5aの奥部一杯に突き当たるまで押し込む。次にホ
ルダ2bを基台2aの上方から被せ、その脚部2eを基台側の
溝穴2cにはめ込んだ上で力を加えて押し込む。これによ
り、既にガイド穴2dに挿入されている光ファイバ3,4
が左右より脚部2eの間に挟み込まれ、同時に光ファイバ
のシース(柔軟性のある樹脂製の外皮)の周面にリブ状
突起2fが光ファイバ3,4の長手方向と直交する方向か
ら食い込むようになる。なお、基台2aへホルダ2bを最終
位置まで押し込むと、ホルダ2bの枠体の両端縁に設けた
係合突起2gが基台2aの係合溝2hに嵌まり込んで両者が掛
け止め結合される。
【0030】したがって、光ファイバ3,4はホルダ2b
のリブ状突起2fの食い込みにより所定の接続位置に強固
に固定され、多少の外力が加わってもずれ動くおそれは
ない。しかも、光ファイバの固定作業はホルダ2bを基台
2aに嵌め込むだけのワンタッチ操作で完了する。次に図
1における導光プリズム5について、光ファイバ相互間
の光伝達率のより一層の向上を図るために、その一部を
改良した実施例を図4,図5および図6, 図7にて説明
する。なお、図4,図5は導光プリズム5のコーナー反
射面5cを球面とし、かつ投光, 受光用光ファイバ3,4
との対向面に集光レンズ5bを形成した導光プリズム、図
6,図7はコーナー反射面5cを楕円面とし、光ファイバ
3,4との対向面には集光レンズを設けていない導光プ
リズムに対する実施例を示している。
【0031】ここで、改良した実施例を説明する前に、
改善前の導光プリズムに係わる本発明の実施例の構造を
図20, 図21に示す。すなわち、導光プリズム5は、遮光
シャッタ8の出入する空隙部5dについて該空隙部との境
界をなすプリズムの端面が平坦面に形成されている。と
ころで、光線が異なる媒質の境界面を透過する際にはス
ネルの法則にしたがって屈折する。したがって、図示の
ように投光用光ファイバ3から出射した光線束が導光プ
リズム5の集光レンズ5b, コーナー反射面5cを経て集束
するように空隙部5dへ入射する場合には、プリズムと空
隙部との間の境界面X−Xでここを透過する光線が屈折
する。このために、図21で表すように境界面X−Xに対
して斜め方向から空隙部5dへ入射する光線は入射角θ1
と出射角θ2 とが異なる。また、同様な光の屈折は空隙
部5dを挟んだ反対側の境界面でも生じ、導光プリズム5
の内部を通過する光線束9が様々な方向に偏向するよう
になる。
【0032】しかもこのような光の屈折に起因した偏向
があると、投光用光ファイバ3から出射した光線束9の
一部は光伝達経路ルートから逸脱して受光用光ファイバ
4に入光せず、光ファイバ相互間での光伝達効率が低下
する。また、遮光シャッタ8の出入する空隙部5dにおい
ても光線束9は一点に集束せずに分散する。したがって
スイッチング操作の際に遮光シャッタ8を僅かなストロ
ークで移動しただけでは、空隙部5dを通過する光線束9
を完全に遮光することができず、結果としてスイッチン
グ動作が不安定となる場合もある。
【0033】かかる点、図4,図5に示した実施例で
は、空隙部5dを挟んでプリズム5との間の境界をなすプ
リズム端面が球面5eとして形成されている。この球面5e
はシャッタ8の進入位置に対応する空隙部内中央の光集
束点Aを中心とする球面に設定されている。かかる構成
により、投光用光ファイバ3より出射した光線束9は、
集光レンズ5b, 球面状のコーナー反射面5cを経て空隙部
5d内の一点Aに集束するように進行する過程で、光集束
点Aを中心とした球面5eの境界面を垂直方向に透過す
る。したがって境界面透過の際に光の屈折が発生せず、
光線束9はそのまま直進して空隙部5d内の一点Aに集束
する。また、空隙部5dから受光用光ファイバ4の間の光
伝達経路でも前記と同様に、光線束9は空隙部を挟んだ
反対側の球面状の境界面を垂直に透過し、球面状のコー
ナー反射面5c, 集光レンズ5bを経て受光用光ファイバ4
の端面に集束するように伝達される。
【0034】したがって、前記のように光の屈折に起因
する光線束の光伝達ルートからの偏向がなくなるので、
投光用光ファイバ3から導光プリズム5を経て受光用光
ファイバ4に到達する光線束の光伝達率は図20, 図21に
示した実施例の構造と比べて大幅に向上する。しかも、
遮光シャッタ8の出入する空隙部5dにおいて光線束9が
殆ど一点に集束するようになるので、シャッタ8の僅か
な移動ストロークで光線束9の遮光,透過を確実に制御
して光スイッチをオン,オフに切換えできる。
【0035】また、導光プリズム5のコーナー反射面5c
を楕円面として光線束9を空隙部5d内の一点に集束させ
るようにした図6,図7の実施例においても、前記実施
例と同様に空隙部5dとの間の境界面をなすプリズム端面
を球面5eとして形成することにより同様な効果を奏す
る。なお、導光プリズム5は先述のように透明樹脂成形
品として作られたもので、そのモールド工程で空隙部5d
を同時成形するには金型に抜き型が必要であることか
ら、実際には前記の境界面が完全な球面とならずに抜き
型を開く方向の端部で境界面の一部が円筒面となるが、
性能面で実用的に殆ど支障のないことが確認されてい
る。
【0036】次に、導光プリズム5に関するさらに異な
る改良実施例を図8で説明する。一般に光スイッチで
は、スイッチオン,つまり投光用光ファイバ3から出射
した光線が受光用光ファイバ4に伝達される状態での受
光量Pon とスイッチオフ,つまり遮光状態での受光量Po
ffとの比率Pon /Poffは、スイッチ動作特性の面からで
きるだけ大であることが望ましい。
【0037】しかしながら、図1の光スイッチにおい
て、導光プリズム5の空隙部5dに遮光シャッタ8を挿入
して遮光したスイッチオフの状態でも、プリズム側から
空隙部5dに入射した光線束の一部はシャッタ面と導光プ
リスムの表面との間で複雑に多重反射を繰り返しながら
遮光シャッタ8の先端を迂回し、迷光となって受光用光
ファイバ4に到達する場合がある。このように迷光が光
スイッチ内部の光学系を伝達して受光用光ファイバに伝
達されると、前記した受光量の比率Pon /Poffが低下し
てスイッチ動作特性,特にダイナミックレンジ特性が悪
化する。
【0038】そこで、図8に示した実施例では、導光プ
リズム5に対して、投光,受光用光ファイバ3,4の間
の光伝達路に沿った正規ルートの光透過面,反射面を除
く残りの面域の表面が低反射率面5fとして形成されてい
る。この低反射率面5fはプリズムの表面を磨りガラス状
に粗面化するか、あるいは反射防止膜を被覆するなどし
たものであり、図示例では導光プリズム5の底面,およ
び空隙部5dの溝内底部域を低反射率面5fとしている。
【0039】したがって、図示のように導光プリズム5
の空隙部5d内に遮光シャッタ8を挿入した光線束9の遮
光状態で、シャッタ面に反射偏向して正規の光伝達ルー
トから外れた方向に進む光線は、受光用光ファイバ4に
到達する以前に前記した低反射率面5fで散乱, ないし吸
収されて減衰する。これにより、遮光状態での受光用光
ファイバ4の受光量Poffは殆ど零となり、前記した受光
量の比率Pon /Poffを大幅に改善して光スイッチ動作特
性の向上が図れる。
【0040】次に、先記実施例の光スイッチをベースと
してその機構一部を改善し、さらに第2の受光用光ファ
イバを追加装備することにより、スイッチ動作表示機
能,ないしは光切換スイッチ機能が得られるようにした
多機能光スイッチの実施例を図9ないし図19にて説明す
る。まず、図9は実施例の基本構成図を示すものであ
り、図1に対応する同一部材には同じ符号が付してあ
る。
【0041】すなわち、図9の光スイッチでは、図1で
示した構造に加えて、遮光シャッタ8の先端部に設けた
反射体11と、該反射体11の下方に対向配置した第2の受
光用光ファイバ12が新たに追加装備されている。ここ
で、図示例での反射体11は傾斜角45度の斜め下向きな
反射面11a を左右対称に形成したデルタ形の駒であり、
遮光シャッタ8を介してアクチェータ6に連結されてい
る。なお、反射体11は反射率の高いプラスチック材で作
るか、あるいは表面に金属鍍金などを施して鏡面の反射
面11a を形成している。
【0042】一方、第2の受光用光ファイバ12は、前記
反射体11に対向して下向きの偏向光路の延長上、つまり
遮光シャッタ8の出入する空隙部5dの下面側に位置して
投光用光ファイバ3と第1の受光用光ファイバ4との間
に挟まれて配線されている。なお、第2の受光用光ファ
イバ12は、他の光ファイバ3,4と同様に導光プリズム
5に対して断面多角形状のテーパ穴としてなる光ファイ
バ挿入穴5aに挿入され、かつハウジング1に設けた端子
台2において図2,図3の実施例で述べたホルダにより
固定保持されている。さらに導光プリズム5には、図8
の実施例で述べた低反射率面5fが随所に形成されてい
る。
【0043】次に、上記構成による光スイッチの動作原
理を図10で説明する。まず、定常状態ではコイルばね7
の付勢を受けてアクチェータ6が上方に押し上げられて
おり、この状態でシャッタ8に取付けた反射体11が導光
プリズム5の空隙部5d内で光線束9の光路を遮るように
位置している。したがって、投光用光ファイバ3を通じ
てスイッチに入光した光信号としての光線束9は、導光
プリズム5の空隙部5dで反射体11の反射面11a に反射
し、下向きに偏向して第2の投光用光ファイバ12に入光
する。したがって、この状態では第1の受光用光ファイ
バ4には光が伝達されず回路がオフ、第2の受光用光フ
ァイバ12の回路がオンとなる。
【0044】一方、図10の(a) の状態からアクチェータ
6を押し込み操作すると図10の(b)の状態に切換わり、
投光用光ファイバ3より出射した光線束9は空隙部5dで
反射体11の上方を透過して直進し、さらに反対側のコー
ナー反射面に反射して第1の受光用光ファイバ4に伝達
される。したがって、この状態では第1の受光用光ファ
イバ4の回路がオン,第2の受光用光ファイバ12の回路
はオフとなる。
【0045】したがって、第1,第2の受光用光ファイ
バ4,12に伝達した光信号を外部回路で検出することに
より、常閉接点, 常開接点を内蔵した有接点式マイクロ
スイッチと同等な光切換式スイッチが得られる。また、
第2の受光用光ファイバ12をスイッチの動作表示部に接
続しておくことにより、該光ファイバ12のオン, オフ条
件に対応して光スイッチの動作状態を光で表示できる。
【0046】なお、反射体11の反射面11a は投光側に向
けて片側にのみ形成されていれば一応の機能を果たす
が、特に図示実施例のように反射面11a を反射体11の両
側に対称的に形成したことにより、仮に投光用光ファイ
バ3と第1の受光用光ファイバ4とを差し替えて配線し
た場合でもスイッチ動作の機能には変わりがなく、光ス
イッチに双方向性を与えることができる。
【0047】図11は前記例とは逆に第1,第2の受光用
光ファイバ4,12の回路をそれぞれ常閉, 常開としたも
のである。すなわち定常状態(図11の(a) )ではシャッ
タ8の反射体11が導光プリズム5の空隙部5dの上方に後
退しており、投光用光ファイバ3より出射した光線束9
は空隙部5dをそのまま直進して第1の受光用光ファイバ
4に伝達される。したがって第1の受光用光ファイバ4
の回路がオン、第2の受光用光ファイバ12の回路がオフ
である。一方、アクチェータ6を押し込み操作すると、
光線束9は反射体11の反射面11a で反射偏向し、第2の
受光用光ファイバ12に伝達される。したがって第1の受
光用光ファイバ4の回路がオフ、第2の受光用光ファイ
バ12の回路がオンに切換わる。
【0048】なお、前記の図10および図11では導光プリ
ズム5のコーナー反射面が平坦面である例を示したが、
投光用光ファイバ3の端面より拡がり角度をもって出射
する光線束9を導光プリズム5の空隙部5dにて集束さ
せ、反射体11の移動操作による光線束9の透過,遮光,
反射の制御性を高めるためには図12〜図15で示すような
導光部材を採用するのがよい。
【0049】すなわち、図12は、導光プリズム5のコー
ナー反射面5cを球面としたもので、投光用光ファイバ3
から拡がりをもって導光プリズム5に入光した光線束9
はコーナー反射面5cを反射した後に平行光線に集束して
空隙部5dを透過する。また、図13は球面状のコーナー反
射面に加えて、光ファイバ3,4と対向する導光プリズ
ム5の入射,出射端面に集光レンズ5bを形成したもので
あり、光線束9を空隙部5d内の一点Aに集束させること
ができる。さらに図14, 図15は、導光部材としてコーナ
ー反射面5c,10cを楕円面となした導光プリズム5,凹面
反射鏡10を採用し、かつ各楕円焦点F1,F2 をそれぞれシ
ャッタの反射体(図示せず)が出入する空隙部内の一点
A,および光ファイバ3,4の端面に合わせて構成した
ものであり、投光用光ファイバ3から出射した光線束9
はコーナー反射面で反射した後に楕円焦点F1に対応する
空隙部内の一点Aに集束する。
【0050】次に、図12〜図15に示した各種形態の導光
部材に適合する反射体11の反射面11a の形状について述
べる。まず、図12のように導光プリズム5のコーナー反
射面5cを球面として光線束9を平行光線として空隙部5d
内に集束させるものに対しては、光線束9を第2の受光
用光ファイバ12に向けて反射偏向させる反射体11の反射
面11a は平坦な反射面で対応できる。
【0051】これに対し、図13〜図15のように光線束9
を導光部材の空隙部内の一点Aに集束させるようにした
ものに平坦反射面の反射体11を組合せると、反射体11が
光線束9の光路を横切る形となって反射面11a で反射偏
向した光線が平行光線とはならずに拡散し、第2の受光
用光ファイバ12へ効率よく光線を導くことができない。
そこで、図16(コーナー反射面を楕円面とした導光プリ
ズム),ないし図17(コーナー反射面を楕円面とした凹
面反射鏡)のように反射体11の反射面11a を放物面とす
るのがよい。これにより、反射面11a の放物面焦点が空
隙部内での光線束9の集束点Aと一致するように反射体
11のストローク位置に設定すれば、放物面の反射面11a
で反射偏向した光線は全て平行光線となって第2の受光
用光ファイバ12に向けて導光される。
【0052】さらに、図16, 図17で示したように、第2
の受光用光ファイバ12の端面と対向して導光部材の出射
面側に集光レンズ5g,10gを設けることにより、反射体11
で反射偏向した光線が集光レンズ5g,10gのレンズ作用で
光ファイバ12の端面に集束させることができる。一方、
図12の実施例のように光線束9を平行光線として空隙部
5d内で集束させるようにした導光プリズム5に対し、反
射面11a が平坦面である反射体11を組合せた場合には次
記のような問題点が残る。すなわち、図22は反射面11a
が傾斜角45度の平坦面である反射体11により平行光線
束9を受光用光ファイバ12へ向けて反射偏向させた状態
で、反射体11のストローク位置と光ファイバ12への受光
光量との相関関係を表したものであり、反射体11が図22
の(a) の位置にあれば、光線束9は全て反射面11a(反射
面の投影領域l) で反射して受光用光ファイバ12に向け
て導光される。これに対して図22の(b),(c) のように反
射体11のストローク位置が図22の(a) よりも若干下方に
変位していると、光線束9の一部ないし大半が反射面か
ら外れて光ファイバ12に伝達される反射光線の光量が減
少ないし殆ど零となる。つまり、光スイッチの組立誤差
などが原因で反射体11のストローク位置に僅かな変位,
ずれがあっても、第2の光ファイバ12への入射光量が大
きく変動してしまう。なお、図22の(b),(c) は反射体11
が基準位置から下方に変位した場合を示したが、逆に上
方に変位すると、光線束9の一部は反射体11の先端下側
を通過して図示されていない第1の受光用光ファイバに
伝達されてしまうようになり、スイッチ動作が不安定と
なる。
【0053】このような問題点は、図18に示すように反
射体11の反射面11a を傾斜角45度の傾斜面と垂直面と
交互に組合せた階段状の反射面として形成することで解
決できる。すなわち、図18と図22の反射体を比べると、
反射体11の幅寸法を同じとしてその反射面領域Lとlと
の間ではL>lである。したがって図19で示すように反
射体11のストローク位置が上下方向で多少変位したりず
れたりしても、ある一定幅をもった平行光線の光線束9
は全て反射面領域Lの範囲内に収まり、これにより光フ
ァイバ12には一定光量の反射光線が入光するようにな
る。つまり、スイッチ動作に伴う反射体11のストローク
位置決めに関して、多少の変位, ずれは許容され、その
分だけスイッチング操作時のストローク位置, 並びにス
イッチの組立誤差などの面で余裕を持たせることができ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明による光スイッチは、以上説明し
たように構成されているので、次記の効果を奏する。請
求項1の構成においては、投光用光ファイバと第1の受
光用光ファイバとの間にまたがる導光部材の光路を該導
光部材の光路中央に形成した空隙部へ遮光シャッタの先
端部に光線束をほぼ直角方向に反射させる偏向反射面を
設けるとともに、その偏向光路の延長上に光軸を合わせ
て第2の受光用光ファイバを配置して構成したことによ
り、光スイッチとしての基本的なスイッチ動作機能の他
に、第2の受光用光ファイバを通じてスイッチ動作の表
示機能,あるいは光切換スイッチ機能などを与えること
ができ、しかも、遮光シャッタの先端部に設けた偏向反
射面を、傾斜面と垂直面とを交互に組合わせた階段状の
反射面としたことにより、光スイッチの組立誤差、ない
しスイッチング操作に伴うシャッタのストローク位置の
変位,ずれに対して、第2の受光用光ファイバへの入光
量の変動を低く抑えることができ、スイッチ動作性能の
安定化が図れる。
【0055】請求項2の構成においては、請求項1の構
成と同様に第2の受光用光ファイバを通じてスイッチ動
作の表示機能,あるいは光切換スイッチ機能を与えるこ
とができ、しかも遮光シャッタの先端部に設けた偏向反
射面を傾斜面と垂直面を交互に組合わせた階段状の反射
面としたことにより、光スイッチの組立誤差、ないしス
イッチング操作に伴うシャッタのストローク位置に多少
の変位,ずれがあってもほとんど光量の変動なしに反射
偏向光線を第2の受光用光ファイバへ導くことができ、
スイッチ動作性能の安定化が図れ、さらに、遮光シャッ
タの出入りする空隙部との境界をなす導光部材の端面
に、空隙部の光収束点を中心とする球面を形成したこと
により、投光用光ファイバから出射して導光部材を透過
する光線束の集束性を改善して光ファイバ相互間での光
伝達効率を向上させることができ、また、投光用光ファ
イバから光スイッチに入光する光線束を遮光シャッタの
出入する空隙部内の一点に集束させることができ、遮光
シャッタの僅かな移動ストロークで光スイッチをオン,
オフ制御することができる。
【0056】請求項3の構成においては、遮光シャッタ
の先端部に設けた傾斜面と垂直面を交互に組合わせた階
段状の偏向反射面を、遮光シャッタの表裏両面に対称的
に形成することにより、光スイッチに対して仮に投光用
光ファイバと第1の受光用光ファイバを差し替えても同
じスイッチ動作が得られ、これにより光スイッチに双方
向性の機能をもたせることができる。
【0057】請求項4の構成においては、導光部材をプ
リズムとして該導光プリズムに投光,受光用光ファイバ
の挿入穴を穿孔し、この光ファイバ挿入穴の底面に集光
レンズを形成するとともに、この光ファイバ挿入穴に挿
入された光ファイバの端面が当接し、該端面を集光レン
ズと僅かな間隔を保つように位置決めする当接部を形成
し、かつ光ファイバ挿入穴は、断面多角形に形成され、
その断面多角形の各辺に接する円の径がその入口端では
光ファイバの外形寸法公差の最大径よりもやや大であ
り、当接部側では光ファイバの外形寸法公差の最小径よ
りもやや小に定められ、かつ光ファイバ挿入穴に圧入さ
れて変形した光ファイバのシースの逃げ部を有する構成
とすることにより、導光プリズムに対して光ファイバを
光学的な適正位置へ簡単に位置合わせすることができ、
光スイッチの光伝達率を向上させることができ、しか
も、光ファイバ挿入孔に挿入された光ファイバの端面
は、集光レンズと僅かな間隔を保って当接部に当接され
るため、この集光レンズ面と光ファイバの端面とが接触
することがなく、振動や光ファイバの光ファイバ挿入孔
への抜き差しによって、光ファイバ挿入孔に挿入された
光ファイバの端面と集光レンズ面とが擦れ合って損傷を
与えるようなトラブルを回避できる。
【0058】請求項5の構成においては、導光部材がプ
リズムであり、導光プリズムに対し投光,受光用光ファ
イバ相互間の光伝達路に沿った光透過面,反射面を除く
残り面域の表面を低反射率面となした構成とすることに
より、迷光による光スイッチの誤動作を防止して光スイ
ッチ動作の信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の光スイッチの内部機構を示し
た構成断面図
【図2】図1における端子台の構造を示す分解斜視図
【図3】図2の組立断面図
【図4】コーナー反射面を球面とした導光プリズムに対
応する改良実施例の断面図
【図5】図4の平面図
【図6】コーナー反射面を楕円面とした導光プリズムに
対応する改良実施例の断面図
【図7】図6の平面図
【図8】図1における導光プリズムの改良実施例の断面
【図9】図1と異なる実施例の光スイッチの内部機能を
示した構成断面図
【図10】図9のスイッチング動作の説明図であり、
(a) は遮光シャッタの定常位置の状態図、(b) は遮光シ
ャッタの押し込み位置の状態図
【図11】応用実施例のスイッチング動作の説明図であ
り、(a) は遮光シャッタの定常位置の状態図、(b) は遮
光シャッタの押し込み位置の状態図
【図12】図9に示した導光部材,並びに導光部材と遮
光シャッタの反射体との組合せに関する異なる実施例の
光伝達経路図
【図13】図9に示した導光部材,並びに導光部材と遮
光シャッタの反射体との組合せに関する異なる実施例の
光伝達経路図
【図14】図9に示した導光部材,並びに導光部材と遮
光シャッタの反射体との組合せに関する異なる実施例の
光伝達経路図
【図15】図9に示した導光部材,並びに導光部材と遮
光シャッタの反射体との組合せに関する異なる実施例の
光伝達経路図
【図16】図9に示した導光部材,並びに導光部材と遮
光シャッタの反射体との組合せに関する異なる実施例の
光伝達経路図
【図17】図9に示した導光部材,並びに導光部材と遮
光シャッタの反射体との組合せに関する異なる実施例の
光伝達経路図
【図18】遮光シャッタの反射体に関する改良実施例の
構成斜視図
【図19】図18に対応する反射体のストローク位置と
光ファイバへの入光量との関係を表した説明図であり、
(a) は反射体の定常位置の状態図、(b) は図(a) よりも
反射体が下方に変位した状態図、(c) は図(b) よりも反
射体が下方に変位した状態図
【図20】改良された図4,図6の実施例に対応する改
良前の実施例の構造の断面図
【図21】図20の平面図
【図22】図19に対応する平坦反射面形反射体のスト
ローク位置と光ファイバへの入光量との関係を表した説
明図であり、(a) は反射体の定常位置の状態図、(b) は
図(a) よりも反射体が下方に変位した状態図、(c) は図
(b) よりも反射体が下方に変位した状態図
【符号の説明】
1…ハウジング、2…端子台、2a…基台、2b…ホルダ、
3…投光用光ファイバ、4…受光用光ファイバ、5…導
光プリズム(導光部材)、5a…光ファイバ挿入穴、5b…
集光レンズ、5c…コーナー反射面、5d…空隙部、5e…球
面、5f…低反射率面、5g…集光レンズ、6…アクチェー
タ、7…復帰用コイルばね、8…遮光シャッタ、9…光
線束、10…凹面反射鏡、10c …コーナー反射面、10g 集
光レンズ、11…反射体、11a …反射面、F1,F2 …楕円焦
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久米 秀男 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 谷川 清 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭60−42223(JP,U) 実開 昭60−42222(JP,U) 実公 昭62−35237(JP,Y2)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投光用光ファイバと受光用光ファイバとの
    間の光伝達路をアクチェータ操作により機械式に開閉し
    て光信号をオン,オフする光スイッチであって、二つの
    コーナー反射面とコーナー反射面の中間に遮光シャッタ
    の出入する空隙部を有して投光,受光用光ファイバとの
    間にまたがるコ字形の光伝達路を形成した導光部材、お
    よびアクチェータの操作により前記導光部材の空隙部に
    出入して光伝達路を開閉する遮光シャッタをハウジング
    内に組み込み、さらに前記受光用光ファイバに対する遮
    光位置で投光用光ファイバから出射した光線を導光部材
    の空隙内でほぼ直角方向に反射させるように前記シャッ
    タの先端部に偏向反射面を形成するとともに、該偏向反
    射面に対応する偏向光路の延長上に光軸を合わせて前記
    の受光用光ファイバと別な第2の受光用光ファイバを備
    えた光スイッチであって、前記遮光シャッタの先端部に
    設けた偏向反射面が、傾斜面と垂直面とを交互に組合わ
    せた階段状の反射面であることを特徴とする光スイッ
    チ。
  2. 【請求項2】投光用光ファイバと受光用光ファイバとの
    間の光伝達路をアクチェータ操作により機械式に開閉し
    て光信号をオン,オフする光スイッチであって、二つの
    コーナー反射面とコーナー反射面の中間に遮光シャッタ
    の出入する空隙部を有して投光,受光用光ファイバとの
    間にまたがるコ字形の光伝達路を形成した導光部材、お
    よびアクチェータの操作により前記導光部材の空隙部に
    出入して光伝達路を開閉する遮光シャッタをハウジング
    内に組み込み、さらに前記受光用光ファイバに対する遮
    光位置で投光用光ファイバから出射した光線を導光部材
    の空隙内でほぼ直角方向に反射させるように前記シャッ
    タの先端部に偏向反射面を形成するとともに、該偏向反
    射面に対応する偏向光路の延長上に光軸を合わせて前記
    の受光用光ファイバと別な第2の受光用光ファイバを備
    えた光スイッチであって、前記遮光シャッタの先端部に
    設けた偏向反射面が、傾斜面と垂直面とを交互に組合わ
    せた階段状の反射面であり、かつ遮光シャッタの出入り
    する空隙部との境界をなす導光部材の端面に、前記空隙
    内の光収束点を中心とする球面を形成したことを特徴と
    する光スイッチ。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の光スイッチにおいて、遮
    光シャッタの先端部に設けた偏向反射面が、遮光シャッ
    タの表裏両面に対称的に形成されていることを特徴とす
    る光スイッチ。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3に記載の光スイッ
    チにおいて、導光部材をプリズムとして該導光プリズム
    に投光,受光用光ファイバの挿入穴を穿孔し、この光フ
    ァイバ挿入穴の底面に集光レンズを形成するとともに、
    この光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面が
    当接し、該端面を前記集光レンズと僅かな間隔を保つよ
    うに位置決めする当接部を形成し、かつ前記光ファイバ
    挿入穴は、断面多角形に形成され、その断面多角形の各
    辺に接する円の径がその入口端では光ファイバの外形寸
    法公差の最大径よりもやや大であり、当接部側では光フ
    ァイバの外形寸法公差の最小径よりもやや小に定めら
    れ、かつ光ファイバ挿入穴に圧入されて変形した光ファ
    イバのシースの逃げ部を有することを特徴とする光スイ
    ッチ。
  5. 【請求項5】請求項2ないし請求項4に記載の光スイッ
    チにおいて、導光部材がプリズムであり、導光プリズム
    に対し投光,受光用光ファイバ相互間の光伝達路に沿っ
    た光透過面,反射面を除く残り面域の表面を低反射率面
    となしたことを特徴とする光スイッチ。
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JPS6042223U (ja) * 1983-08-31 1985-03-25 オムロン株式会社 光マイクロスイッチ
JPS6042222U (ja) * 1983-08-31 1985-03-25 オムロン株式会社 光マイクロスイッチ
JPS6235237U (ja) * 1985-08-22 1987-03-02

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JPH07296691A (ja) 1995-11-10

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