JP4177178B2 - 反射型光電スイッチの検出ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投光端部から光を照射することにより発生する反射光量を検出することにより被検知物を検出する、いわゆる反射型光電スイッチの検出ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、下記特許文献1に示すように、一端部に被検知物に対して光を照射する投光端部を有する投光用の光ファイバー線と、一端部に被検知物からの反射光を受光する受光端部を有する受光用の光ファイバー線とを備えた反射型光電スイッチの検出ヘッドがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−232972号公報
【0004】
従来技術の反射型光電スイッチの検出ヘッドは、ガラス基板のような薄板状の被検知物の検知用として採用されている。ところで、反射型光電スイッチの検出ヘッドには、拡散反射方式を採用したものと、限定反射方式を採用したものとがある。被検知物がガラス基板のように光を透過する性質を有するものである場合、前記検出ヘッドが拡散反射方式を採用したものであると、被検知物の後方にある検出対象外の物品で反射された反射光を検知してしまい、検知対象である被検知物の有無を正確に検知できないおそれがある。そのため、被検知物が透光性を有する場合、反射型光電スイッチの検出ヘッドには限定反射方式を採用した検出ヘッドが採用されることが多い。
【0005】
ここで、限定反射方式を採用した検出ヘッドは、特定の距離範囲内に配置された被検知物に向けて光を投受光可能なように角度をつけて投光端部および受光端部を設置したものである。そのため、限定反射方式を採用した検出ヘッドによれば、検出ヘッドから一定の距離にある被検知物の有無を正確に検知できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、限定反射方式を採用した検出ヘッドでは、所定位置にある被検知物における反射光を受光可能な方向に受光端部の光軸が向くように設計されている。そのため、検出ヘッドと被検知物との位置関係がずれると、被検知物の有無を正確に検知できなくなるおそれがある。さらに具体的には、検出ヘッドに対する被検知物の角度が変化すると、被検知物から放出される反射光が受光端部の検知範囲から外れてしまい、被検知物を検知できないおそれがある。
【0007】
ところで、ガラス基板のような薄板状の被検知物は、より一層薄膜化や大型化がなされる傾向にある。被検知物の薄膜化や大型化が進むと、図20に示すように被検知物W自体が撓んで検出ヘッドに対する被検知物Wの角度や、その傾斜方向、被検知物Wと検出ヘッドとの距離等の様々な要因が変化してしまう。そのため、従来技術の限定反射方式を採用した検出ヘッドは、被検知物Wの撓み方やその傾斜方向によって検知精度にバラツキがあった。
【0008】
一方、拡散反射方式を採用して被検知物Wの検知を行う場合、受光端部は、被検知物Wがいかなる距離範囲に配置されていても、被検知物Wから放出される反射光をを受光して被検知物の検知を行う。そのため、拡散反射方式を採用した場合、被検知物が多少撓んでもその存否を検知できる。しかし、ガラス基板のような透光性を有する被検知物を検知する場合、被検知物の後方にある物品における反射光を検知してしまい、検知対象である被検知物の存否を正確に検知できないおそれがある。そのため、拡散反射方式を採用した検出ヘッドは、ガラス基板のような透光性を有する被検知物の検知には不向きである。
【0009】
また、投光端部や受光端部が多数の光ファイバー線から構成されている場合、各光ファイバー線において光が均等に投受光されない場合があり、被検知物の検知精度に悪影響を及ぼしかねないという問題があった。
【0010】
そこで本発明では、ガラス基板のような透光性を有する被検知物の検知に応用でき、被検知物の撓み等によって検出ヘッドに対する被検知物の角度変化が生じても検出ヘッドから所定範囲内にある被検知物を正確に検知可能な反射型光電スイッチの検出ヘッドの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる問題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、ケースと、複数の光ファイバ線を束ねたバンドル光ファイバの光ファイバ線が前記ケース内で複数の子束に分離され、前記分離された子束が接続された2以上の投光端部を有し、前記2以上の投光端部は列状に並べて配置され目標物たる被検知物に対して傾斜角度をもって投光可能であり、さらに他の複数の光ファイバ線を束ねたバンドル光ファイバの光ファイバ線が前記ケース内で複数の子束に分離され、前記分離された子束が接続され、列状に並べて配置されると共に前記投光端部と所定の仮想面に対して面対称の位置関係にある2以上の受光端部と、前記ケース内にあって投光端部と受光端部とを光学的に遮断する遮光部を有することを特徴とする反射型光電スイッチの検出ヘッドである。
【0012】
本発明の反射型光電スイッチの検出ヘッドは、被検知物に対して投光するための投光端部、並びに、被検知物からの反射光を受光する受光端部が、所定の仮想面に対して面対称の位置関係にあり、被検知物に対して所定の傾斜角度となるように設置されたものであり、限定反射方式を採用した被検知物の検出に好適に使用できるものである。ここで、「所定の仮想面」とは、投光端部および受光端部が配置された平面に対して垂直で、両者からの距離が同一の平面を指す。
【0013】
限定反射方式を採用した検出ヘッドでは、被検知物を検知可能な検知範囲は、光の投受光を行う投光端部および受光端部の傾斜角によって決定される。即ち、仮に投光端部および受光端部が配置された平面と上記仮想面とが交差して形成される直線を中心線と定義した場合、投光端部の光軸および受光端部の光軸と、中心線とがなす角度の大小に応じて、前記検出ヘッドによる被検知物の検知範囲の上下限値、即ち検出ヘッドと被検知物との距離の最大値および最小値が変動する。
【0014】
さらに具体的には、複数ある投光端部や受光端部のうち最も外側にある投光端部や受光端部、即ち上記仮想面から最も離れた位置にある投光端部や受光端部の光軸と、上記中心線とがなす角度が小さくなるに連れて、被検知物を検知可能な範囲の上限値が大きくなり、検出ヘッドから離れる。また同様に、最も内側に位置する投光端部の光軸および受光端部の光軸と、中心線とがなす角度が小さくなるに連れて、被検知物の検知範囲の下限値が大きくなり、検出ヘッドから離れる。即ち、投光端部および受光端部の傾斜角度を変動させることにより、被検知物を検知可能な範囲が検知ヘッドに近接あるいは離反する。
【0015】
本発明の検出ヘッドは、2以上の投光端部および受光端部を有し、それぞれ列状に並べて配置されている。そのため、本発明の検出ヘッドでは、投光端部および受光端部の対称の中心となる上記仮想面からの距離に応じて投光端部および受光端部と中心線との傾斜角度を設計できる。即ち、本発明によれば、仮想面から最も離れ、外側に位置する投光端部および受光端部の傾斜角度と、仮想面に最も近く、内側に位置する投光端部および受光端部の傾斜角度とが異なる構造とすることができる。従って、本発明によれば、各投光端部および受光端部の傾斜角度を独立的に調整することにより、被検知物の検知可能範囲を調整できる。
【0016】
また、本発明の検出ヘッドは、投光端部と受光端部との間に遮光部が配置されており、これにより投光端部と受光端部とを光学的に遮断したものである。そのため、本発明の検出ヘッドによれば、投光端部から出た光が直接受光端部側に入射することによる誤検知を防止できる。
【0017】
また、上記請求項1に記載の反射型光電スイッチの検出ヘッドにおいて、2以上の投光端部の出光軸は、被検知物側で互いに交わり、2以上の受光端部の受光軸も、被検知物側で互いに交わることを特徴とするものであってもよい。(請求項2)
【0018】
本発明の検出ヘッドは、被検知物が撓むなどして傾斜した場合にも被検知物の有無を正確に検知すべく、各投光端部、並びに、各受光端部のそれぞれの光軸が被検知物側において交差する位置関係となっている。
【0019】
さらに詳細に説明すると、例えば図18に示すように、中心軸Pに対して垂直に被検知物Wを配置した場合、この被検知物Wに入射する入射光A,Bの反射光C,Dの反射角c,dは、それぞれ入射角a,bに等しい。ここで、被検知物Wが撓み、入射側に近づく方向(図18では時計方向)に被検知物Wが傾斜角θだけ傾斜した場合、中心軸Pに対して同一の入射角a,bで被検知物Wに光を照射すると、その反射光C’,D’は図18に示すように反射角c,dよりも2θだけ中心軸Pから離れる。
【0020】
また逆に、図19に示すように入射側から離れる方向(図19では反時計方向)に被検知物Wが傾斜角θだけ傾斜した状態で中心軸Pに対して同一の入射角a,bで被検知物Wに光を照射すると、その反射光C”,D”は2θだけ入射光A,B側に近づく。
【0021】
被検知物Wがいかなる方向に撓んだ場合であってもいずれかの受光端部によって反射光を検知するためには、被検知物の傾斜角θが変動しても、反射光の到達範囲が狭くなるように各投光端部を配置することが望ましく、さらにこの配置に対応して各受光端部を配置することが望ましい。従って、被検知物Wの撓みに対応するためには、検出ヘッドは、中心軸Pに対する傾斜角θの小さな投光端部と、中心軸Pに対する傾斜角θの大きな投光端部とを具備したものであることが望ましい。また、これに対応して、受光端部は、中心軸Pに対する傾斜角の小さなものと、中心軸Pに対する傾斜角θの大きなものとを設けることが望ましい。
【0022】
本発明の検出ヘッドはかかる知見に基づいて提供されるものであり、各投光端部は、出光軸が被検知物側において交わる位置関係にあり、各受光端部についても、それぞれの光軸が被検知物側において交わる位置関係にある。従って、本発明によれば、被検知物Wがいかなる方向に撓む場合であっても被検知物Wを検知可能な反射型光電スイッチ用の検出ヘッドを提供できる。
【0023】
上記請求項1又は2に記載の反射型光電スイッチの検出ヘッドにおいて、2以上の投光端部の出光軸は、内側に位置する投光端部の出光軸の方が外側に位置する投光端部の出光軸よりも外向きに配され、2以上の受光端部の受光軸についても、内側に位置する受光端部の受光軸の方が外側に位置する受光端部の受光軸についても外向きに配されていることを特徴とするものであってもよい。(請求項3)
【0024】
上記したように、被検知物Wを限定反射方式により検知するためには、投光端部の光軸と受光端部の光軸とが交わる位置関係にあることが望ましい。また、被検知物Wを限定反射方式により検知する場合、上記した構成に加えて、検知ヘッドから照射される照射光の拡散幅が狭いことが望ましい。
【0025】
光は一般的に拡散する傾向にあるため、ただ単に複数の投光端部を列状に配列しただけでは光が拡散してしまう。しかし、本発明の検知ヘッドでは、内側に位置する投光端部の光軸の方が外側に位置する投光端部の光軸よりも外向きに配されているため、ただ単に列状に配列した場合よりも照射光の拡散幅が狭い。また、本発明の検知ヘッドは、上記した投光端部の配列に合わせて複数の受光端部をそれぞれの光軸が交わる位置関係としており、被検知物における反射光を確実に検知できる。従って、上記した構成によれば、限定反射方式を採用した被検知物の検出に最適な検知ヘッドを提供できる。
【0026】
限定反射方式を採用して被検知物の検出を行うためには、各投光端部および受光端部の設置角度を目的物たる被検知物の検知範囲に合わせて設定する必要がある。ここで、前記検知範囲の上限値は、仮に投光端部および受光端部が配置された平面と上記仮想面とが交差して形成される直線を中心軸と定義した場合、投光端部および受光端部の光軸と中心軸とのなす角度が大きくなるに連れて小さくなり、検出ヘッド側に近づく。換言すると、検知領域の上限域を検出ヘッド側に近づけるためには、投光端部の設置位置が前記中心軸から離れるほど、その光軸と中心軸とのなす角度を低角度にする必要がある。また、これに対応して、受光端部は、その設置位置が中心軸から離れるほど、その光軸と中心軸とのなす角度を低角度にする必要がある。要するに、限定反射方式により物品の検知を行う場合、内側(中心軸側)にある投光端部や受光端部の光軸は、外側にある投光端部や受光端部の光軸よりも外向きであることが望ましい。
【0027】
本発明は上記した知見に基づき提供されるものであり、各投光端部の光軸は、内側に位置する投光端部の光軸の方が外側に位置する投光端部の光軸よりも外向きに配され、各受光端部の光軸についても、内側に位置する受光端部の光軸の方が外側に位置するものの光軸よりも外向きに配されている。そのため、上記した構成によれば限定反射方式による被検知物の検出を実現しつつ、被検知物の撓みに対応可能な検知ヘッドを提供できる。
【0028】
請求項1乃至3のいずれかに記載の反射型光電スイッチの検出ヘッドは、前記ケースは、大面積の上面及び下面と、小面積の側面を有する略平板状であり、当該ケースの上面側又は下面側に投光又は入光用の開口が設けられ、前記ケース内に前記投光端部及び受光端部の他、光路変更手段が設けられ、前記投光端部及び受光端部は、前記ケース内において光軸をケースの側面側に向けて配され、前記光軸は光路変更手段によって投光又は入光用の開口を経て外部に向かうものとしてもよい。(請求項4)
【0029】
上記した反射型光電スイッチの検出ヘッドにおいて、被検知物に投受光可能な領域を確保するためには、投光端部や受光端部の光ファイバー線が列方向に拡げて配置されることが望ましい。かかる知見に基づいて提供される請求項5に記載の発明は、投光端部および受光端部は、複数の光ファイバ線の端部を結束するファイバ端末部材を有し、光ファイバ線の端部は、ファイバ端末部材の端面に露出し、投光端部あるいは受光端部の配列方向に列状に配列されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型光電スイッチの検出ヘッドである。
【0030】
かかる構成によれば、被検知物に対して光を照射可能な投光可能領域、並びに、被検知物からの反射光を受光可能な受光可能領域を大きくとることができる。従って、本発明によれば、被検知物が撓み等を起こしても正確に被検知物の有無を検知可能な検出ヘッドを提供できる。
【0031】
また、請求項6に記載の発明は、ケースと、複数の光ファイバ線を束ねたバンドル光ファイバの光ファイバ線が前記ケース内で複数の小束に分離され、前記分離された小束が接続され、列状に並べて配置されて目標物たる被検知物に対して傾斜角度をもって投光可能であり、各光軸が被検知物側において交差した2以上の投光端部と、他の複数の光ファイバ線を束ねたバンドル光ファイバの光ファイバ線が前記ケース内で複数の小束に分離され、前記分離された小束が接続され、列状に並べて配置されると共に前記投光端部と所定の仮想面に対して面対称の位置関係にあり、各光軸が被検知物側において交差した2以上の受光端部と、前記投光端部および受光端部の前面側に配置され、投光端部および受光端部に出入りする光を所定方向に屈曲させる光路変更手段と、前記投光端部と受光端部とを光学的に遮断する遮光部とを有することを特徴とする反射型光電スイッチの検出ヘッドである。
【0032】
本発明の検出ヘッドは、上記請求項1,2に記載の検出ヘッドと同様の技術思想に基づいて提供されるものであり、各投光端部および各受光端部は、それぞれの光軸が交わる位置関係にある。従って、本発明によれば、被検知物の撓み方向にかかわらず所定の距離範囲内における被検知物の存否を確実に検知可能な反射型光電スイッチ用の検出ヘッドを提供できる。
【0033】
本発明の検出ヘッドは、投光端部および受光端部に出入りする光を所定方向に屈曲させる光路変更手段を有している。そのため、本発明によれば、反射型光電スイッチの検出ヘッドを小型化および薄膜化することができる。
【0034】
また、本発明の検出ヘッドは、投光端部と受光端部との間に遮光部が配置されており、これにより投光端部と受光端部とが光学的に遮断されている。そのため、本発明の検出ヘッドによれば、投光端部から出た光が直接受光端部側に入射することを阻止し、誤検知を防止できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
続いて、本発明の一実施形態である反射型光電スイッチの検出ヘッドについて説明する。図1において、1は反射型光電スイッチである。反射型光電スイッチ1は、投光用光ファイバ2、受光用光ファイバ3、アンプ部5、並びに、検出ヘッド10を具備している。アンプ部5は、光の投受光が可能なものであり、内部に図示しない投光回路や、閾値設定回路等信号処理回路が収容されている。アンプ部5と検出ヘッド10とは、互いに分離されており、投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3を介して接続されている。検出ヘッド10は、図1,19に示すようにガラス基板等のような薄板状の被搬送物Wを搬送するロボットアーム6の先端部分に設置される。即ち、検出ヘッド10は、ロボットアーム6の作動時に被搬送物である薄板状のガラス基板等の平面に対向する位置に設置されている。
【0036】
検出ヘッド10は、図1〜3に示すように、収納部12および覆蓋部13から構成され、外観が扁平で板状の本体ケース11の内部に投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3が挿通されたものである。本体ケース11は、大面積の上面15および下面16と、小面積の側面17,18,19,20から構成されている。本体ケース11は、上面15側から下面16側に向けて貫通し、検出ヘッド10を所定位置に固定するための貫通孔21,22を有する。検出ヘッド10は、図1に示すように、下面16をロボットアーム6に面接させた状態で上面15側から貫通孔21,22にネジ14を挿通することにより固定される。また、上面15には、帯状に長く、検出ヘッド10の内外に光が出入りするための投受光窓23が設けられている。側面19には、投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3を挿通するための挿通孔25,26がある。
【0037】
覆蓋部13は、収納部12を被覆するものであり、本体ケース11内への光の入射や、本体ケース11内からの光の漏洩を防止するものである。
【0038】
収納部12は、投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3をはじめとする検出ヘッド10の構成部材を所定位置に収納し、固定するための凹部45が設けられている。凹部45は、ファイバ収納部45a,45bと、端末部材収納部45c,45dと、レンズ収納部45e,45fと、プリズム収納部45gとから構成されている。さらに具体的には、ファイバ収納部45a,45bは、投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3を収納する部分である。端末部材収納部45c,45dは、後述する投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36を収納する部分である。また、レンズ収納部45e,45fおよびプリズム収納部45gは、後述する投光側レンズ50,51、受光側レンズ52,53および反射プリズム55が収納される部位である。
【0039】
また、収納部12には、遮光部46,47が設けられている。さらに具体的には、遮光部47は、投光用光ファイバ2、投光側端末部材32,33、投光側レンズ50,51を具備した投光手段系と、受光用光ファイバ3、受光側端末部材35,36、受光側レンズ52,53を具備した受光手段系とを光学的に遮断するものである。さらに詳細には、図7に示すように投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3は、それぞれ小束27,28,30,31に分離されて投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36に繋がっている。投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3は、小束27,28,30,31に分離すべく、端部近傍において光ファイバ線37が露出している。そのため、この露出部分において光の流出入がおこると、これが外乱となって投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3に出入りする光信号が変動し、反射型光電スイッチ1の検知精度に悪影響を及ぼしかねない。そこで、本実施形態では、投光手段系と受光手段系とを遮光部47で光学的に遮蔽し、漏洩光による外乱を防止している。
【0040】
遮光部46は、レンズ収納部45e,45fの中央部分にあり、投光側レンズ50,51および受光側レンズ52,53よりも外側、即ち上記投光手段系および受光手段系の系外側に突出している。そのため、投光用光ファイバ2から上記した投光手段系の系外(投光側レンズ50,51の外側)に出る光と、受光用光ファイバ3に上記した受光手段系内(受光側レンズ52,53の内側)に入る光とを確実に分離できる。即ち、遮光部46は、投光用光ファイバ2から出た光が受光用光ファイバ3によって直接受光されることを阻止するために設けられたものである。
【0041】
図4,7に示すように、投光用光ファイバ2を構成する光ファイバ線37の端面(投光端部)、並びに、受光用光ファイバ3を構成する光ファイバ線37の端面(受光端部)は、それぞれ投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36の端面38,40に露出している。投光側端末部材32,33は、本体ケース11内に並列に配列され、これにより投光手段列41(端末部材列A)を形成する。また同様に、受光側端末部材35,36は、本体ケース11内に並列に配列され、受光手段列43(端末部材列B)を形成する。そのため、投光用光ファイバ2、受光用光ファイバ3を構成する光ファイバ線37の端面は、それぞれ投光手段列41および受光手段列43の列方向に沿って列状に配されている。即ち、投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3は、投光端部および受光端部が列状に並んでおり、目標物たる被検知物に対して所定の傾斜角度をもって投受光可能なように配置されている。
【0042】
光ファイバ線37は、図7に示すように投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36により結束されており、端面38,40側から観察した時に上下2列、左右(端末部材列A,Bの列方向)4列となるように配列されている。即ち、投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36は、それぞれの端面38,40側に上下方向よりも左右方向に多くの光ファイバ線37が並ぶように配列されている。そのため、光が出入りする光ファイバ線37の端面を端末部材列A,Bの列方向に帯広に配列して投受光可能な範囲を拡げると共に、被検知物Wに照射あるいは被検知物Wから受光する光量を確保できる。
【0043】
さらに具体的に説明すると、本実施形態の反射型光電スイッチ1において、被検知物Wの有無を正確に検知するためには、投光源たる投光側端末部材32,33や、受光側端末部材35,36の光ファイバー線37を列方向に略均等に分配し、投受光可能な領域を列方向に拡げることが望ましい。そこで、本実施形態では、光ファイバ線37を投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36の列方向(左右方向)に帯広に配列している。
【0044】
一方、投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36は、何らかの理由で光ファイバー線37毎に投受光される光量にムラが発生すると、被検知物Wの検知精度の安定性が損なわれるおそれがある。そこで、本実施形態では、投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36の列方向(左右方向)に光ファイバ線37を帯広に配列すると共に、光量が列方向に略均等になるように光ファイバ線37を上下方向にも並べている。即ち、本実施形態では、光ファイバー線37を上下方向に2列配列することにより投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36の列方向における光量のムラを最小限に抑制している。
【0045】
本実施形態の検出ヘッド10では、投光手段列41および受光手段列43の前面に配置されるレンズは、投光手段列41および受光手段列43の設置角度に合わせてレンズ面の角度を調整する必要がある。本実施形態では、投光手段列41を構成する投光側端末部材32,33および受光手段列43を構成する受光側端末部材35,36がそれぞれ固有の角度で設置されているため、レンズ面を一体的に成形しようとすると歪な形状になってしまい、製作が困難になる。本実施形態では、投光手段列41および受光手段列43の前面に投光側レンズ体48および受光側レンズ体49が配置されている。投光側レンズ体48は、独立した投光側レンズ50,51を、それぞれのレンズ面の光軸が投光側端末部材32,33の光軸と一致する角度となるように一体化されたものである。また、受光側レンズ体49も同様の構成を有するものであり、独立した受光側レンズ52,53を、それぞれのレンズ面の光軸が受光側端末部材35,36の光軸と一致する角度となるように一体化されたものである。投光側レンズ体48および受光側レンズ体49は、レンズ面の角度がそれぞれ独立的に調整され、一体化されたものであるため、レンズ面が一体的に成型されたものに比べて形状が比較的単純であり、成形が容易である。また、投光側レンズ体48および受光側レンズ体49は、それぞれ一体化されているため、取り付け時等に前記各レンズと投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36との光軸のズレが発生しない。
【0046】
投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3は、先端部分に投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36を装着した状態で本体ケース10の収納部12に装着される。
【0047】
即ち、投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36には、いずれもその側面部分に上下方向に延伸した突条が設けられている。また、収納部12の端末部材収納部45c,45dには、投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36の側面に設けられた突条と係合する溝が形成されている。そのため、投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36は、本体ケース11の所定位置に取り付けられる。
【0048】
さらに具体的に説明すると、投光手段列41と受光手段列43とは、図8に示すように、本体ケース11の上面15および下面16に対して垂直な仮想面に対して対称の位置関係にある。即ち、ここで言う「仮想面」とは、投光手段列41と受光手段列43とが配置された平面に対して垂直な平面であり、投光手段列41および受光手段列43の間にあって両者からの距離が同一の平面を指す。また、投光用光ファイバ2および受光用光ファイバ3は、投光手段列41および受光手段列43が両者間の中心軸C側、即ち図8の矢印A方向に向かって傾斜するように収納部12に固定されている。即ち、投光手段列41と受光手段列43とは、それぞれの光軸が交差する位置関係にあり、受光手段列43は、投光手段列41から照射光が被検知物Wの検知面に照射されることで生じる反射光を検知できる。ここで、中心軸Cとは、投光手段列41および受光手段列43が配置された平面と前記仮想面とが交差して形成される軸である。
【0049】
投光用光ファイバ2を本体ケース11に装着した状態において、投光手段列41を構成する投光側端末部材32,33は、それぞれの光軸が交差する位置関係となっている。さらに詳細には、中心軸C側(内側)に位置する投光側端末部材33の光軸の方向は、外側にある投光側端末部材32の光軸の方向よりも外向きになっている。即ち、投光手段列41は、全体として中心軸C側、即ち内側を向くように配置されており、さらにこの投光手段列41を構成する投光側端末部材32,33は、それぞれの光軸が両者間の中心線C1に対して内側(図8矢印B1側)を向くように配置されている。そのため、投光側端末部材32,33から放出される照射光の重複部分が多く、この照射光の照射領域は拡散せず、全体的な拡がりが少ない。従って、本実施形態の反射型光電スイッチ1では、投光手段列41から照射光の光量の多い照射光を被検知物Wの検知面に照射され、その結果、検知面において強度の高い反射光が放出される。
【0050】
また同様に、受光手段列43を構成する受光側端末部材35,36についてもそれぞれの光軸が交差する位置関係となっている。即ち、受光手段列43のうち中心軸C側(内側)に位置する受光側端末部材35の光軸の方向は、外側にある受光側端末部材36の光軸の方向よりも外向きになっている。即ち、受光手段列43は、全体として中心軸C側を向くように配置されており、さらにこの受光手段列43を構成する受光側端末部材35,36は、それぞれの光軸が両者間の中心線C2に対して内側(図8の矢印B2側)を向くように配置されている。そのため、受光側端末部材35,36による光の検知可能領域の重複部分が多い。従って、本実施形態の反射型光電スイッチ1において受光手段列43は、被検知物Wの検知面から出る反射光の検知精度が高い。これに加えて、上記したように、検知面において発生する反射光は強度が高い。そのため、本実施形態の検出ヘッド10を備えた反射型光電スイッチ1は、被検知物Wの存否を確実に検知できる。
【0051】
投光側端末部材32,33の端面38,40の前面には、図5や図8等に示すように投光側レンズ50,51が設けられている。投光側レンズ50,51は、一体的に成型されており、それぞれの光軸が投光側端末部材32,33の光軸と合致するように配置されている。また同様に、受光側端末部材35,36の前面には、一体化された受光側レンズ52,53が配置されている。受光側レンズ52,53は、それぞれ受光側端末部材35,36の光軸と合致するように配置されている。
【0052】
投光側レンズ50,51および受光側レンズ52,53は、それぞれ平面視が略扇形の凸レンズである。投光側レンズ50,51は、図9(a)に示すように投光側端末部材32,33から照射される光を略平行な照射光L1にして照射する。また、受光側レンズ52,53は、図9(b)に示すように外部から入射される光を集光し、この入射光L2を受光側端末部材35,36に入射させるものである。
【0053】
本体ケース11内であって、投光側レンズ50,51および受光側レンズ52,53の前面には、断面形状が略三角形の反射プリズム55が配置されている。反射プリズム55は、反射面56を有し、本体ケース11の覆蓋部13に設けられた投受光窓23を閉塞するように設けられている。また、反射プリズム55は、反射面56が照射光L1の照射方向に対して略45°傾くように配置されている。そのため、照射光L1は、反射面56において略垂直上方に反射し、投受光窓23から照射光L1’として放出される。なお、本実施形態では反射プリズム55を光路変更手段として採用したが、例えばミラー等であってもよい。
【0054】
検出ヘッド10の上方側に被検知物Wが存在している場合、投受光窓23から放出された照射光L1’は、被検知物Wの表面で反射する。被検知物Wから放出される反射光L2’は、図9(b)に示すように反射プリズム55の反射面に入射し、進行方向が略垂直に変換されて入射光L2となる。
【0055】
続いて、検出ヘッド10における光の出入りの様子、および、被検知物Wの検知方法について詳細に説明する。
本実施形態において反射プリズム55は、検出ヘッド10の上方にある被検知物Wの検知面に対して光を照射し、この反射光を検知するために設けられたものである。そのため、本実施形態の検出ヘッド10を用いて被検知物Wを検出する場合、光の挙動は、図10〜16に示すように、投光側端末部材32,33(端末部材列A)および受光側端末部材35,36(端末部材列B)に対向する位置に被検知物Wの検知面を配置した場合と実質的に同様となる。従って、以下の説明では、端末部材列A,Bに被検知物Wの検知面を対向配置した状態を例にあげて説明する。なお、以下の説明において、左右の位置関係は、図8および図10〜16に示す姿勢を基準とするものである。また、内外の位置関係は、図8に示す中心線C,C1,C2側に向かう方向を内側とし、その逆を外側として説明する。さらに、前後の位置関係は、検出ヘッド10から被検知物W側に向かう方向を前方として説明する。
【0056】
本実施形態の反射型光電スイッチ1には、限定反射方式を採用した検出ヘッド10が採用されている。即ち、反射型光電スイッチ1は、検出ヘッド10からの距離が所定の範囲内にある被検知物Wの反射光だけ入光するように投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36の取り付け角度が設計されている。即ち、図8等に示すように、投光手段列41および受光手段列43は、互いに光軸が内側に傾斜し、中心軸Cに対して対称となるように固定されている。
【0057】
また、投光手段列41の外側にある投光側端末部材32の光軸、並びに、受光手段列43の外側にある受光側端末部材36の光軸の傾斜角は、被検知物Wを検知可能な検知範囲の最大距離(最大検知距離)の長短に影響する。さらに具体的に説明すると、本実施形態では図10(b)に示すような角度で投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36が配置されているが、図10(c)に示すように、これらのうち外側に位置する投光側端末部材32と受光側端末部材36とをそれぞれの光軸が僅かに外側(中心線Cから離れる方向)に向くように傾斜させるだけで、最大検知距離が長くなる。即ち、図10(c)における最大検知距離M2は、図10(b)における最大検知距離M1よりも大きい(M2>M1)。一般的に、限定反射方式により被検知物Wを検知するためには、最大検知距離を不必要に長くとらないことが推奨される。従って、本実施形態では、最大検知距離が図10(b)に示すようにM1となるように最外部に位置する投光側端末部材32および受光側端末部材36の取り付け角度が設計され、固定されている。
【0058】
逆に、内側にある投光側端末部材33および受光側端末部材35の光軸の傾斜角は、被検知物Wを検知可能な検知範囲の最小距離(最小検知距離)の長短に影響する。さらに具体的に説明すると、図10(b)に示すような角度で投光側端末部材33および受光側端末部材35を配置した場合の最小検知距離m1は、図10(c)に示すように投光側端末部材33および受光側端末部材35を内側(中心線Cに近づく方向)に傾けた時の最小検知距離m2よりも大きい(m1>m2)。また、図10(b)に示すように投光側端末部材33および受光側端末部材35を配置した場合、図10(c)のように配置した場合よりも光の照射範囲の拡散が少ない。そのため、限定反射方式によって被検知物Wの検知を行う場合は、図10(b)のような角度で投光側端末部材33および受光側端末部材35を配置することが望ましい。
【0059】
上記したように、被検知物Wが薄板状である場合のように、被検知物Wの検知面が撓むなどの理由で被検知物Wの検知面が検出ヘッド10に対して角度ずれを起こす場合がある。一方、本実施形態では、検出ヘッド10が限定反射方式を採用したものであり、受光側端末部材35,36は検出ヘッド10から所定の距離範囲内にある被検知物Wにおける反射光を検知するものである。そのため、被検知物Wが撓むと、反射光が受光側端末部材35,36による光の検出範囲から外れてしまい、被検知物Wの存在を正確に検知できないおそれがある。そこで、本実施形態の反射型光電スイッチ1は、被検知物Wの撓み等による検知不良を防止すべく、投光側端末部材32,33および受光側端末部材35,36の設置角度が設計されている。
【0060】
さらに具体的に説明すると、被検知物Wが撓むと、図15,16に示すように検出ヘッド10と検知面とがなす角度が変化し、検知面への入射光の入射角が変化する。即ち、図15に示すように、被検知物Wの検知面が検出ヘッド10に対して反時計方向に傾斜した状態で投光手段列41から光を照射すると、検知面で反射した反射光(図15中の太実線)は、検知面と検出ヘッド10のなす角度の増加に伴って中心軸C側(図15中の矢印方向)に移動する。そのため、被検知物Wは、投光側端末部材32の最右端32R近傍から出た光Xの反射光X’が内側の受光側端末部材35の右端35Rに入射可能な範囲まで検知面が撓んでも、その存在が正確に検知される。従って、被検知物Wの検知面が反時計方向に傾斜する場合を考慮すると、投光手段列41の最外側にある投光側端末部材32は、光軸が可能な限り内側(中心軸C,C1側)に向くように傾斜させることが望ましい。
【0061】
また逆に、図16に示すように被検知物Wの検知面が検知ヘッド10に対して時計方向に傾斜した場合、検知面で反射した反射光は、検知面と検出ヘッド10のなす角度の増加に伴って中心軸Cから離れる方向(図16中の矢印方向)に移動する。そのため、被検知物Wは、投光側端末部材33の最左端33L近傍から出た光Yの反射光Y’が外側の受光側端末部材36の左端36Lに入射可能な範囲まで検知面が撓んでも、その存在が正確に検知される。従って、被検知物Wの検知面が時計方向に傾斜する場合を考慮すると、投光手段列41の最内側にある投光側端末部材33は、光軸を可能な限り外側、即ち中心軸Cから離れる方向であって、中心軸C1側に向く方向に傾斜させることが望ましい。
【0062】
要するに、本実施形態では、反射光を検知して物品の有無を検知する限定反射方式を採用すべく、投光手段列41および受光手段列43、さらに詳細には最外側の投光側端末部材32および受光側端末部材36の光軸が中心軸C側に向くように配置されている。そして、被検知物Wの検知面が撓んだ場合を想定し、投光手段列41の最外側の投光側端末部材32の光軸を可能な限り内側に傾斜させると共に、最内側の投光側端末部材33の光軸を可能な限り外側に傾斜させている。また、受光側端末部材35,36は、被検知物Wの検知面における反射光を検知可能なように、中心軸Cに対して投光側端末部材32,33と対称に配置している。
【0063】
さらに具体的には、本実施形態の検出ヘッド10は、図17に示すように内側にある投光側端末部材33の光軸Aと中心軸Cとがなす角度をθ1とし、外側にある投光側端末部材32の光軸Bと中心軸Cとがなす角度をθ2とした場合、これと中心軸Cに対して対称となるように受光側端末部材35,36を配置すれば(θ2−θ1)に相当する角度まで被検知物Wの検知面が撓んでも被検知物Wにおける反射光を検知することができる。そのため、上記した構成によれば、被検知物Wがある程度撓んでも、被検知物Wの存在を正確に検知可能な反射型光電スイッチ用の検出ヘッドを提供できる。
【0064】
上記したように投光用光ファイバ2に繋がる投光手段系と、受光用光ファイバ3に繋がる受光手段系とは中心軸Cを中心として対称の位置関係にあり、両者は実質的に同様の構成となっている。そのため、上記実施形態では、アンプ部5を投光用光ファイバ2側に光を導入し、受光用光ファイバ3において被検知物Wにおける反射光を受光可能なように接続した例を例示したが、アンプ部5と検出ヘッド10との接続は逆転してもよい。即ち、上記実施形態において「受光用」光ファイバ3と称した光ファイバをアンプ部5の光の出力側に接続し、「投光用」光ファイバ2と称した光ファイをアンプ部5の入力側に接続してもよい。上記した構成によれば、アンプ部5と検出ヘッド10との接続が入れ替わっても被検知物Wを正確に検知可能であり、検出ヘッド10の接続時にどちらが投光用光ファイバ2、受光用光ファイバ3であるかを確認する必要がない。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、被検知物の撓みにより、検出ヘッドに対する被検知物の角度や、その傾斜方向、被検知物と検出ヘッドとの距離等が変化しても限定反射方式を採用して被検知物を精度よく検知可能な反射型光電スイッチの検出ヘッドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である反射型光電スイッチを示す斜視図である。
【図2】図1に示す反射型光電スイッチに採用される検出ヘッドの平面図および側面図である。
【図3】図2に示す検出ヘッドの斜視図である。
【図4】図2に示す検出ヘッドの分解斜視図である。
【図5】図2に示す検出ヘッドの内部構造を示す平面図である。
【図6】図2に示す検出ヘッドの内部構造を示す斜視図である。
【図7】図2に示す検出ヘッドに採用されている投光手段系を示す斜視図である。
【図8】図2に示す検出ヘッドに出入りする光路の様子を示す平面図である。
【図9】図2に示す検出ヘッドが具備する反射プリズム近傍における光路の様子を示す平面図である。
【図10】投光用光ファイバおよび受光用光ファイバに出入りする光路の様子を示す平面図である。
【図11】図2に示す検出ヘッドと被検知物との関係を示す平面図である。
【図12】図2に示す検出ヘッドと被検知物との関係を示す平面図である。
【図13】図2に示す検出ヘッドと被検知物との関係を示す平面図である。
【図14】図2に示す検出ヘッドと被検知物との関係を示す平面図である。
【図15】図2に示す検出ヘッドと被検知物との関係を示す平面図である。
【図16】図2に示す検出ヘッドと被検知物との関係を示す平面図である。
【図17】被検知物に入射する入射光および被検知物において反射する反射光の関係を示す平面図である。
【図18】被検知物に入射する入射光および被検知物において反射する反射光の関係を示す平面図である。
【図19】被検知物に入射する入射光および被検知物において反射する反射光の関係を示す平面図である。
【図20】限定反射方式を採用した検出ヘッドの一般的な使用形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 反射型光電スイッチ
2 投光用光ファイバ
3 受光用光ファイバ
10 検出ヘッド
11 本体ケース
15 上面
16 下面
17,18,19,20 側面
27,28,30,31 小束
32,33 投光側端末部材
35,36 受光側端末部材
37 光ファイバ線
38,40 端面
41 投光手段列
43 受光手段列
46,47 遮光部
55 反射プリズム
W 被検知物
C,C1,C2 中心軸
Claims (5)
- ケースと、複数の光ファイバ線を束ねたバンドル光ファイバの光ファイバ線が前記ケース内で複数の子束に分離され、前記分離された子束が接続された2以上の投光端部を有し、前記2以上の投光端部は列状に並べて配置され目標物たる被検知物に対して傾斜角度をもって投光可能であり、さらに他の複数の光ファイバ線を束ねたバンドル光ファイバの光ファイバ線が前記ケース内で複数の子束に分離され、前記分離された子束が接続され、列状に並べて配置されると共に前記投光端部と所定の仮想面に対して面対称の位置関係にある2以上の受光端部と、前記ケース内にあって投光端部と受光端部とを光学的に遮断する遮光部を有し、前記2以上の投光端部の出光軸は、被検知物側で互いに交わり、前記2以上の受光端部の受光軸も、被検知物側で互いに交わることを特徴とする反射型光電スイッチの検出ヘッド。
- 2以上の投光端部の出光軸は、内側に位置する投光端部の出光軸の方が外側に位置する投光端部の出光軸よりも外向きに配され、2以上の受光端部の受光軸についても、内側に位置する受光端部の受光軸の方が外側に位置する受光端部の受光軸についても外向きに配されていることを特徴とする請求項1に記載の反射型光電スイッチの検出ヘッド。
- 前記ケースは、大面積の上面及び下面と、小面積の側面を有する略平板状であり、当該ケースの上面側又は下面側に投光又は入光用の開口が設けられ、前記ケース内に前記投光端部及び受光端部の他、光路変更手段が設けられ、前記投光端部及び受光端部は、前記ケース内において光軸をケースの側面側に向けて配され、前記光軸は光路変更手段によって投光又は入光用の開口を経て外部に向かうことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型光電スイッチの検出ヘッド。
- 投光端部および受光端部は、複数の光ファイバ線の端部を結束するファイバ端末部材を有し、光ファイバ線の端部は、ファイバ端末部材の端面に露出し、投光端部あるいは受光端部の配列方向に列状に配列されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の反射型光電スイッチの検出ヘッド。
- ケースと、複数の光ファイバ線を束ねたバンドル光ファイバの光ファイバ線が前記ケース内で複数の小束に分離され、前記分離された小束が接続され、列状に並べて配置されて目標物たる被検知物に対して傾斜角度をもって投光可能であり、各光軸が被検知物側において交差した2以上の投光端部と、他の複数の光ファイバ線を束ねたバンドル光ファイバの光ファイバ線が前記ケース内で複数の小束に分離され、前記分離された小束が接続され、列状に並べて配置されると共に前記投光端部と所定の仮想面に対して面対称の位置関係にあり、各光軸が被検知物側において交差した2以上の受光端部と、前記投光端部および受光端部の前面側に配置され、投光端部および受光端部に出入りする光を所定方向に屈曲させる光路変更手段と、前記投光端部と受光端部とを光学的に遮断する遮光部とを有することを特徴とする反射型光電スイッチの検出ヘッド。
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