JPH10255611A - 回帰反射形光電センサ - Google Patents

回帰反射形光電センサ

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JPH10255611A
JPH10255611A JP9081880A JP8188097A JPH10255611A JP H10255611 A JPH10255611 A JP H10255611A JP 9081880 A JP9081880 A JP 9081880A JP 8188097 A JP8188097 A JP 8188097A JP H10255611 A JPH10255611 A JP H10255611A
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JP
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light
lens
light receiving
reflector
reflected
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JP9081880A
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English (en)
Inventor
Satoru Shimokawa
覚 下川
Yoshihiro Yamashita
吉弘 山下
Hirotaka Nakajima
浩貴 中島
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回帰反射型光電センサの投光レンズ及び受光
レンズを必要最小限に小型化する。 【解決手段】 リフレクタ30のコーナキューブ34の
セグメント長をX、投光レンズ6と受光レンズ7の間の
溝2の幅をδとするとき、投光レンズ6を受光レンズ7
側の端からX−δの位置でカットして投光レンズ6をレ
ンズ有効領域6aのみの構造とし、受光レンズ7を投光
レンズ6側の端からX−δの位置でカットして受光レン
ズ7もレンズ有効領域7aのみの構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回帰反射形光電セン
サに関する。具体的にいうと、投光レンズと受光レンズ
が隣接している光学系を備えた回帰反射形光電センサに
関する。
【0002】
【従来の技術】
(第1の従来例)図1は従来例による回帰反射形光電ス
イッチ1の外観を示す平面図であり、図2は同上の縦断
面図である。この回帰反射形光電スイッチ1にあって
は、矩形の本体ケース3内に光学ユニット5が収納され
ており、本体ケース3の上面開口を上面カバー4によっ
て覆った構造となっている。
【0003】この光学ユニット5にあっては、本体ケー
ス3内に納められた筒状フレーム22の内部空間が遮光
壁24によって仕切られ、一側に投光室20が形成さ
れ、他側に受光室21が形成されている。投光室20と
受光室21の上面には、隣接した状態で一体化された投
光レンズ6と受光レンズ7が配置され、投光レンズ6の
下方では光軸6aを一致させて絶縁板25上に投光素子
8が配置され、受光レンズ7の下方には光軸7aを一致
させて絶縁板25上に受光素子9が配置されている。さ
らに、受光素子9の上面にはスリット23が設けられて
いる。遮光壁24の先端は、投光レンズ6と受光レンズ
7の間の溝にはまり込んでおり、投光素子8から出た光
線rが外部へ出射されることなく、直接受光素子9で受
光されるのを防止している。
【0004】本体ケース3の一側(図2中の左側)の側
面には、止め具10によって同軸ケーブル11が接続さ
れており、接続部分の隙間に封止材12を充填すること
によって本体ケース3内への埃や水滴の侵入を防止して
いる。また、他側(図2中の右側)の側面には、表示ラ
ンプ13やICチップ14を収納保護するための側面カ
バー17が設けられており、側面カバー17はヒンジピ
ン15によって開閉自在に枢支され、ロックネジ16に
よって固定されるようになっている。なお、図2におい
て、18は本体ケース3内部を防塵、防水するためのO
リング、26は投光素子8と受光素子9の各リード8a
と9aを差して実装された投受光回路基板、27は表示
ランプ13やICチップ14が実装された信号処理回路
基板である。
【0005】図3(a)はリフレクタ(回帰反射板)3
0の正面図、図3(b)は同上のA−A線断面図、図3
(c)は同上のプリズム板33aの一部拡大した背面
図、図3(d)は同上のプリズム板33aの一部拡大し
た断面図である。リフレクタ30は、角板状をしたプリ
ズム板33aの背面にカバー板33bを対向させたもの
である。プリズム板33aの正面は平滑となり、背面に
は多数のコーナキューブ34が一定のパターンで規則正
しく配列されている[図3(c)では、1単位のコーナ
キューブ34にメッシュを施している]。リフレクタ3
0のコーナキューブ34の大きさは、リフレクタ30を
薄型化する目的で1セグメント長Xが数mm程度となっ
ている。なお、32はリフレクタ30をネジ等で固定す
るための透孔である。
【0006】しかして、リフレクタ30に光線rが入射
すると、入射光線rはコーナキューブ34で反射され、
図3(d)に示すように、入射光線rはコーナキューブ
34の1セグメント分(数mm程度)平行移動して入射
光線rと平行な反射光線rとしてもと来た方向へ反射さ
れる。
【0007】従って、図4に示すように回帰反射形光電
センサ1の投光素子8から出射され、投光レンズ6でコ
リメートされた光線rをリフレクタ30で反射させる
と、リフレクタ30で反射した光線rは、入射光線rか
らコーナキューブ34の1セグメント長Xだけずれた反
射光線rとして受光レンズ7に入り、受光レンズ7で集
光され、スリット23を通して受光素子9上に集光され
る。このような回帰反射形光電スイッチ1では、リフレ
クタ30と回帰反射形光電スイッチ1との間に物体が侵
入し、受光素子9に反射光線rが受光されなくなること
によって物体が検出される。
【0008】しかしながら、このような従来構造の回帰
反射形光電スイッチ1にあっては、レンズの物理的中心
と光軸6a,7aとが一致したほぼ全形の対称な形状の
投光レンズ6と受光レンズ7が用いられていた。このた
め、投光レンズ6の、受光レンズ7から1セグメント長
X以上離れた領域を通過した光線rは、受光レンズ7に
入ることができず、リフレクタ30で反射された後、例
えば再び投光レンズ6に戻る。また、受光レンズ7の、
投光レンズ6から1セグメント長X以上離れた領域に
は、リフレクタ30で反射されても投光レンズ6から出
た光線rが入射することはない。従って、物体検知に使
用される光線rが通過する投光レンズ6及び受光レンズ
7の領域(以下、レンズ有効領域という)6b,7bは
投光レンズ6及び受光レンズ7の一部となっており、有
効活用されているレンズ面積が少なく、回帰反射形光電
スイッチ1の外形寸法が大きくなるという欠点があっ
た。また、受光レンズ7の非有効領域が大きいと、非有
効領域から受光素子9へ外乱光が侵入し、検出性能が低
下する恐れがあった。
【0009】(第2の従来例)図5は別な従来例による
回帰反射形光電スイッチ40の構造を示す断面図であ
る。この回帰反射形光電スイッチ40にあっては、投光
レンズ6及び受光レンズ7の物理的中心から光軸6a,
7aがずれた非対称な形状の投光レンズ6と受光レンズ
7が用いられている。このような構造の回帰反射形光電
スイッチ40によれば、投光レンズ6の光軸6aと受光
レンズ7の光軸7aとの軸間距離が短くなるので、光学
ユニット5が第1の従来例の回帰反射形光電スイッチ4
0に比べれば小型化されている。
【0010】しかしながら、この回帰反射形光電スイッ
チ40にあっても、図5から明らかなように、投光レン
ズ6及び受光レンズ7にかなり大きな非有効領域が存在
しており、非効率的であった。そして、この投光レンズ
6及び受光レンズ7の非有効領域のために、回帰反射形
光電スイッチ40の小型化が制約されていた。また、受
光レンズ7の非有効領域から受光素子9へ外乱光が侵入
し、検出性能が低下する恐れがあった。
【0011】(第3の従来例)光学ユニット5を小型化
する有効な構造としては、図6に示すように、ハーフミ
ラー51によって投受光同軸とした回帰反射形光電スイ
ッチ50がある。投光素子8は、光学ユニット5の横幅
を短くするため縦に配置され横向きに投光するようにな
っている。また、一枚の対物レンズ(平凸レンズ)53
によって投光レンズ6と受光レンズ7が兼用されてい
る。なお、図6において、52は遮光壁24に穿設され
投光素子8からの投光光線rを通過させるための開口で
ある。
【0012】しかして、投光素子8から出射された光線
rは、ハーフミラー51で反射されて対物レンズ53で
コリメートされ、出射される。リフレクタ30で反射し
て戻ってきた光線rは、対物レンズ53で集光され、ハ
ーフミラー51を透過し、スリット23を通過して受光
素子9に受光される。このような構成にすれば、投光レ
ンズ6と受光レンズ7が1枚の対物レンズ53に集約さ
れるので、回帰反射形光電スイッチ50を小型化するこ
とができる。
【0013】しかしながら、この回帰反射形光電スイッ
チ50にあっては、投光素子8と受光素子9の実装方向
が異なる上、ハーフミラー51を投光素子8の光軸8a
と対物レンズ53の光軸53aを一致させる角度に実装
しなければならないので、構造が複雑となり、組み立て
性が悪くなる。また、ハーフミラー51を必要とするの
で、コストが高くなるといる欠点があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の従来例
の欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、構造を複雑化することなく、光学系の小型化を
図ることができ、ひいては回帰反射形光電センサの小型
化に寄与することにある。
【0015】
【発明の開示】請求項1に記載の回帰反射形光電センサ
は、投光部から出射された光をリフレクタで反射させ、
リフレクタで反射した光を受光部で受光し、リフレクタ
で反射した光が受光部に入射しないことにより物体を検
知するようにした回帰反射形光電センサにおいて、前記
投光部の投光レンズは、当該投光レンズを透過した光線
がリフレクタで反射した後、受光レンズに入射する可能
性のある領域のみからなっていることを特徴としてい
る。
【0016】回帰反射形光電センサから出射され、リフ
レクタによって反射された光線のシフト方向は、微細に
見ればリフレクタの位置によって異なるが、請求項1に
記載の回帰反射形光電センサにあっては、投光レンズを
透過した光線がリフレクタで反射した後、受光レンズに
入射する可能性のある領域のみから投光レンズが構成さ
れている。すなわち、投光レンズを透過してリフレクタ
で反射されても受光レンズに入射することのない領域、
つまり投光レンズの非有効領域をカットした構造となっ
ている。
【0017】従って、請求項1に記載の回帰反射形光電
センサにあっては、同一性能を保持したままで投光レン
ズにおける無駄な光学スペースを削減することができ、
投光部を小型化することができる。この結果、ひいては
回帰反射形光電センサの小型化に寄与する。
【0018】請求項2に記載の回帰反射形光電センサ
は、投光部から出射された光をリフレクタで反射させ、
リフレクタで反射した光を受光部で受光し、リフレクタ
で反射した光が受光部に入射しないことにより物体を検
知するようにした回帰反射形光電センサにおいて、前記
受光部の受光レンズは、投光部から出射された光線がリ
フレクタで反射した後、受光レンズに入射する可能性の
ある領域のみからなっていることを特徴としている。
【0019】請求項2に記載の回帰反射形光電センサに
あっては、投光レンズを透過した光線がリフレクタで反
射した後、受光レンズに入射する可能性のある領域のみ
から受光レンズが構成されている。すなわち、投光レン
ズを透過してリフレクタで反射されても受光レンズに入
射することのない領域、つまり受光レンズの非有効領域
をカットした構造となっている。
【0020】従って、請求項2に記載の回帰反射形光電
センサにあっては、同一性能を保持したままで受光レン
ズにおける無駄な光学スペースを削減することができ、
受光部を小型化することができ、ひいては回帰反射形光
電センサの小型化に寄与する。さらに、受光レンズを必
要最小の寸法にすることにより、受光レンズを通して受
光部に入射する外乱光を少なくでき、外乱光に対して安
定した回帰反射形光電センサを提供することができる。
【0021】請求項3に記載の実施態様は、請求項1又
は2に記載の回帰反射形光電センサにおいて、前記受光
部の受光光軸が前記投光部の指向角とほぼ等しくなるよ
う、受光部における受光位置を受光レンズの光軸よりも
投光部側へ偏位させたことを特徴としている。
【0022】請求項3に記載の実施態様では、受光部に
おける受光位置を受光レンズの光軸よりも投光部側へ偏
位させているので、近距離にリフレクタを設定した場合
におけるリフレクタからの反射光量を最大にし、光量判
定レベルを高く設定することができるので、近距離にリ
フレクタを設定して白画用紙や透明ガラスビン等を検出
する際の誤動作を防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図7は本発明の一実施形態による回
帰反射形光電スイッチ60を示す縦断面図である。この
回帰反射形光電スイッチ60の光学ユニット5以外の構
成は第1又は第2の従来例による回帰反射形光電スイッ
チと同じであるから、同一部材には同一符号を付して説
明を省略する。
【0024】この光学ユニット5にあっては、本体ケー
ス3内に納められた筒状フレーム22の内部空間が遮光
壁24によって仕切られ、一側に投光室20が形成さ
れ、他側に受光室21が形成されている。投光室20内
には、投光レンズ6と投光素子8によって投光部が構成
されており、受光室21内には、受光レンズ7とスリッ
ト23と受光素子9によって受光部が構成されている。
すなわち、投光室20と受光室21の上面には、隣接し
た状態で一体化された投光レンズ6と受光レンズ7が配
置されている。投光レンズ6の下方には、投光レンズ6
と光軸6aを一致させて絶縁板25上に投光素子8が配
置されており、受光レンズ7の下方には、受光レンズ7
と光軸7aを一致させて絶縁板25上に受光素子9が配
置されている。さらに、受光素子9の上面には、受光レ
ンズ7の光軸7a位置で開口したスリット23が設けら
れている。遮光壁24は上下にわたってほぼ均一な厚み
に形成されており、遮光壁24の先端は、投光レンズ6
と受光レンズ7間の溝2にはまり込んでおり、投光素子
8から出た光線rが外部へ出射されることなく、直接受
光素子9で受光されるのを防止している。
【0025】投光レンズ6はほぼレンズ有効領域6bの
みで形成されており、受光レンズ7もほぼレンズ有効領
域7bのみで形成されており、従って、投受光レンズ
6,7は必要最小面積に形成されている。また、投光レ
ンズ6の光軸6aと受光レンズ7の光軸7aが接近した
分だけ、投光素子8と受光素子9の間隔も接近してい
る。従って、この回帰反射形光電スイッチ60にあって
は、光学ユニット5を最小化することができ、ひいては
回帰反射形光電スイッチ60を小型化することができ
る。また、受光レンズ7の非有効領域を通って外乱光が
侵入することがなく、検出信頼性が向上する。
【0026】図8はレンズ有効領域6a,7aのみから
なる投光レンズ6と受光レンズ7を設計するための方法
を説明する図である。いま、投光レンズ6と受光レンズ
7を仕切っている溝2の幅をδ、リフレクタ30のコー
ナキューブ34の1セグメント長をXとする。このと
き、投光レンズ6内の、受光レンズ7の縁からX以上の
距離離れた領域から出射した光線rは、リフレクタ30
で反射してXだけシフトして戻ってきても、投光レンズ
6内に戻ったり、遮光壁24に当ったりして受光レンズ
7には入射しない。従って、投光レンズ6のレンズ有効
領域6bは、受光レンズ7の縁からXの距離までの領
域、言い換えると、投光レンズ6の受光レンズ7側の縁
からX−δの距離までの領域である。同様に、受光レン
ズ7内の、投光レンズ6の縁からX以上の距離離れた領
域には、リフレクタ30で反射された光線rは入射する
ことがない。従って、受光レンズ7のレンズ有効領域7
bは、投光レンズ6の縁からXの距離までの領域、言い
換えると、受光レンズ7の投光レンズ6側の縁からX−
δの距離までの領域である。
【0027】従って、図8に示されているような全形の
レンズモデルを破線c−cでカットし、つまり投光レン
ズ6の受光レンズ7側の端からほぼX−δの位置で投光
レンズ6をカットし、受光レンズ7の投光レンズ6側の
端からほぼX−δの位置で受光レンズ7をカットするこ
とにより幅2X−δの必要最小限の投受光レンズモデル
を得ることができる。こうしてカットされたレンズモデ
ルを用いて一体形の投光レンズ6と受光レンズ7を成形
することにより、必要な投光及び受光レンズ6,7を得
ることができる。
【0028】また、上記のようなカット前のレンズモデ
ルの製作時に、投光レンズ6の光軸6aと受光レンズ7
の光軸7aとの軸間距離を、投光素子8と受光素子9を
物理的に最小距離に近づけたときの中心間距離に等しく
しておけば、投光素子8と受光素子9もコンパクトに配
置できるようになるので、光学ユニット5を最小化する
ことができる。
【0029】(第2の実施形態)図9は本発明の別な実
施形態による回帰反射形光電スイッチ70を示す縦断面
図である。この実施形態は、受光素子9及びスリット2
3の開口を受光レンズ7の光軸7aよりも投光側に偏ら
せて配置したものである。
【0030】この回帰反射形光電スイッチ70において
も、投光レンズ6及び受光レンズ7は、非有効領域をカ
ットされており、ほぼレンズ有効領域6a,7aだけか
ら構成されている。すなわち、図10に示すように、第
1の実施形態の場合と同様にして、投光レンズ6を受光
レンズ7側の端からほぼX−δの位置(破線c−c)で
カットし、受光レンズ7を投光レンズ6側の端からほぼ
X−δの位置(破線c−c)でカットしている。
【0031】さらに、この実施形態にあっては、図10
に示すように、受光素子9の受光面が受光レンズ7の光
軸7aよりも投光部側に偏位している。特に、受光部に
おける受光軸7cの角度θ*、すなわち受光レンズ7の
光軸7a上の点と受光素子9の受光面上における受光位
置とを結ぶ方向の角度が、投光部の指向角θとほぼ等し
くなるように受光素子7やスリット23を配置してい
る。
【0032】従来の回帰反射形光電スイッチでは、近傍
に白画用紙や透明ガラスビン等の反射率の高い物体が侵
入すると、リフレクタ30で反射した光線rとこれらの
物体で反射した光線rとの識別が困難になり、そのため
白画用紙や透明ガラスビン等からの反射光がノイズとな
って誤動作する恐れがあるが、この実施形態のような受
光部の配置構成によれば、近距離に配置されたリフレク
タ30による受光量を非常に大きくすることができ、近
傍に侵入した白画用紙や透明ガラスビン等の反射率の高
い物体も検出可能になる。
【0033】この実施形態のような受光部の配置構成を
用いることにより、近傍に侵入した白画用紙や透明ガラ
スビン等の物体の検知信頼性を向上させられる理由は、
以下に説明するとおりである。図11の横軸は回帰反射
形光電スイッチ70からリフレクタ30までの距離(リ
フレクタ設定距離A)であって、回帰反射形光電スイッ
チ70の投光部から投射された光線rの広がりと距離a
1,a2,a3に設置されたリフレクタ30とを示してい
る。ここで、リフレクタ設定距離A=a2は、これより
も近い距離では回帰反射形光電スイッチ70から投射さ
れた光線rが全てリフレクタ30に照射するが、これよ
りも遠くなると回帰反射形光電スイッチ70から出た光
線rの一部がリフレクタ30に当らず、後方へ通過する
境界の距離である。すなわち、リフレクタ設定距離Aが
0〜a2の間では、投光光線rが全てリフレクタ30に
入射するが、a2よりも遠い設定距離Aでは、投光光線
rの一部だけがリフレクタ30に入射する。
【0034】リフレクタ設定距離Aがa2以上の領域で
は、図11から分かるように、リフレクタ30の設定距
離Aが遠くなるに従ってリフレクタ30を照射する光線
rの角度が次第に小さくなる。例えば、設定距離がa2
のときの照射光線角度をθ1(=投光部の指向角θ)、
設定距離がa3のときの照射光線角度をθ2とすると、θ
1>θ2となる。言い換えると、リフレクタ30の設定距
離Aが遠くなると、リフレクタ30に照射される光線r
は平行光線に近くなる。このため、リフレクタ30が最
大のリフレクタ設定距離Aから回帰反射形光電スイッチ
70へ次第に近づいてくると、リフレクタ30の照射光
線角度が次第に広がり、これに伴って受光素子9上にお
ける受光位置は光軸7aの近傍から次第に離れていく。
【0035】これに対し、リフレクタ設定距離Aがa2
以下の領域では、投光部からの投射光線rが全てリフレ
クタ30へ照射されるので、リフレクタ30の照射光線
角度は常に投光部の指向角θに等しく、この領域でリフ
レクタ30が移動しても受光素子9上における集光点は
移動しない。
【0036】よって、リフレクタ30が最大設定距離A
max(>a2)にあるときの照射光線角度をθ2とし、受
光レンズ9の焦点距離をfとすると、リフレクタ30が
最小設定距離Amin(<a2)にあるときの照射光線角度
は投光部の指向角θに等しいから、図12に示すよう
に、リフレクタ30が最大設定距離Amaxから最小設定
距離Aminまで変化するとき、受光素子9上の受光位置
(光軸7a上の点からの距離)は、y2=ftanθ2 から
1=ftanθ まで移動する。
【0037】従って、図10に示すように、受光素子9
及びスリット23を投光部側へ偏位させ、受光レンズ7
の光軸7a上の点と受光素子9の受光位置とを結ぶ受光
軸7cの角度θ*が投光部の指向角θと等しくなるよう
にし、y1付近の光を受光できるようにすれば、必要最
小限の大きさの受光素子9及びスリット23を用いてy
1付近の光を受光でき、光学ユニット5を小型化でき
る。
【0038】つまり、受光素子及びスリットを受光レン
ズの光軸に一致させた従来の回帰反射形光電スイッチで
は、大面積の受光素子を用いないと、近傍にあるリフレ
クタからの反射光線は受光素子外へ外れるので、リフレ
クタの設定距離Aと受光素子の受光量との関係は、図1
3に示すように、ほぼフラットになる。このため、光量
判定レベルVt´が小さくなり、白画用紙や透明ガラス
ビンのような反射率の高い物体が近傍にあると、誤判定
の恐れがある。
【0039】これに対し、本実施形態のように、受光素
子9による受光位置をy1近傍へ移動させると、近傍の
リフレクタ30からの受光量が増加するので、図13に
示すように、近傍における受光量を大きくすることがで
き、近傍における光量判定レベルをVtまで高くするこ
とができ、白画用紙や透明ガラスビンのような反射率の
高い物体が近傍にあっても、誤判定の恐れがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の従来例による回帰反射形光電スイッチを
示す平面図であって、併せて投光レンズ及び受光レンズ
の位置を示している。
【図2】同上の従来例の縦断面図である。
【図3】(a)はリフレクタの正面図、(b)は(a)
のA−A線断面図、(c)は同上のプリズム板の一部拡
大した背面図であり、(d)は同上のプリズム板の一部
拡大した断面図である。
【図4】同上の従来例における投光レンズ及び受光レン
ズの有効領域と非有効領域を示す説明図である。
【図5】第2の従来例による回帰反射形光電スイッチを
示す縦断面図である。
【図6】第3の従来例による投受光同軸の光学系を備え
た回帰反射形光電スイッチの縦断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による回帰反射形光電スイ
ッチを示す縦断面図である。
【図8】非有効領域をカットされた投光レンズと受光レ
ンズの設計方法を示す図である。
【図9】本発明の別な実施形態による回帰反射形光電ス
イッチを示す縦断面図である。
【図10】カット前のレンズモデルを用いて上記実施形
態における光学系の作用を説明する図である。
【図11】リフレクタの設定距離とリフレクタに入射す
る光線の角度との関係を示す説明図である。
【図12】リフレクタの設定距離と受光素子上における
結像点との関係を説明する図である。
【図13】リフレクタの設定距離と受光素子における受
光量との関係を示す図である。
【符号の説明】
5 光学ユニット 6 投光レンズ 6a 投光レンズの光軸 6b 投光レンズのレンズ有効領域 7 受光レンズ 7a 受光レンズの光軸 7a 受光レンズのレンズ有効領域 8 投光素子 9 受光素子 30 リフレクタ 34 コーナキューブ X コーナキューブの1セグメント長

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投光部から出射された光をリフレクタで
    反射させ、リフレクタで反射した光を受光部で受光し、
    リフレクタで反射した光が受光部に入射しないことによ
    り物体を検知するようにした回帰反射形光電センサにお
    いて、 前記投光部の投光レンズは、当該投光レンズを透過した
    光線がリフレクタで反射した後、受光レンズに入射する
    可能性のある領域のみからなっていることを特徴とする
    回帰反射形光電センサ。
  2. 【請求項2】 投光部から出射された光をリフレクタで
    反射させ、リフレクタで反射した光を受光部で受光し、
    リフレクタで反射した光が受光部に入射しないことによ
    り物体を検知するようにした回帰反射形光電センサにお
    いて、 前記受光部の受光レンズは、投光部から出射された光線
    がリフレクタで反射した後、受光レンズに入射する可能
    性のある領域のみからなっていることを特徴とする回帰
    反射形光電センサ。
  3. 【請求項3】 前記受光部の受光光軸が前記投光部の指
    向角とほぼ等しくなるよう、受光部における受光位置を
    受光レンズの光軸よりも投光部側へ偏位させていること
    を特徴とする、請求項1又は2に記載の回帰反射形光電
    センサ。
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