以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<実施形態>
光電センサには、透過型光電センサ、反射型光電センサ及び回帰反射型光電センサなどの様々なタイプの光電センサがある。以下では、回帰反射型光電センサのうち同軸回帰反射型の光電センサ10を例に挙げて本発明を説明する。
(1)全体構成
まずは実施形態に係る光電センサ10の全体構成について説明する。図1は実施形態に係る光電センサ10を左上方からみた斜視図である。図2は実施形態に係る光電センサ10を左下後方からみた斜視図である。図3は実施形態に係る光電センサ10の分解斜視図である。
光電センサ10は、主として、ケーシング100(図1)、光学ユニット200(図3)、操作ユニット300(図3)及びアダプタ400(図3)を含む。以下に、ケーシング100、光学ユニット200、操作ユニット300及びアダプタ400それぞれの全体構成について説明する。
本実施形態において、光電センサ10は例えば図1の状態で載置され使用されるものとする。つまり、操作ユニット300が設けられたケーシング100の上平面105が、光電センサ10の上側となるように載置される。この場合、光電センサ10の「前側」とは、光電センサ10の光透過窓110から光が出射される方向である。光電センサ10の「後側」とは、「前側」と反対の方向である。光電センサ10の「上側」とは、操作ユニット300が設けられるケーシング100の上平面105に向かう方向である。光電センサ10の「下側」とは、「上側」と反対の方向である。光電センサ10の「左側」及び「右側」とは、光電センサ10の「上側」及び「下側」が使用者の「上側」及び「下側」と一致している場合に基づいて次のように定義する。光電センサ10の「左側」とは、光電センサ10の光の出射方向、つまり「前側」に向いた使用者から光電センサ10を見た左の方向である。光電センサ10の「右側」とは、「左側」と反対の方向である。
(1−1)ケーシング100
ケーシング100は、略直方体状の形状を有している。ケーシング100は、樹脂によって形成されている。ただし、ケーシング100は、樹脂に限らず、金属等の他の材料によって形成されてもよい。ケーシング100は、前平面101(図1)、後平面102(図2)、左平面103(図2)、右平面104(図3)、上平面105(図1)、下平面106(図2)及びアダプタ取付部107(図2)を含む。
前平面101は、光が透過する光透過窓110側の平面である。後平面102は、前平面101と対向する平面であり、主に使用者が光電センサ10を操作する際に使用者が対向する面である。上平面105は、操作ユニット300が設けられる平面であり、主に光電センサ10の使用時に上となる面である。下平面106は、上平面105に対向する平面である。アダプタ取付部107は、後平面102と下平面106との間に位置し、アダプタ400が取り付けられる部分である。
前平面101、後平面102、上平面105及び下平面106はそれぞれ略長方形状の形状を有している。左平面103及び右平面104は、アダプタ400が取り付けられる部分が切り欠かれた略五角形の形状を有している。左平面103及び右平面104は、前平面101よりも面積が大きい。
後平面102、左平面103、右平面104及び下平面106は連続的に連結して形成されている。すなわち、ケーシング100は、後平面102と左平面103と右平面104と下平面106とを含むケーシング本体100a(図3)を有する。ケーシング本体100aにおいて、後平面102と左平面103と右平面104と下平面106とは一体的に形成されている。
ケーシング本体100aは、前開口100a−1を含む。前開口100a−1は、光学ユニット200の前方に位置する。前開口100a−1は、光学ユニット200を挿入可能な程度の大きさを有する。詳細には、図3においてケーシング本体100aを前面から見た前開口100a−1は、光学ユニット200の左右方向のいずれの断面よりも大きい。従って、光電センサ10の組立時には、前開口100a−1を通してケーシング本体100aの前方からケーシング本体100a内に光学ユニット200を挿入することができる。前平面101は、ケーシング本体100aと別体の部材である。前開口100a−1は、前平面101によって封止される。
ケーシング本体100aは、上開口100a−2を含む。上開口100a−2は、光学ユニット200の上方に位置する。上開口100a−2の面積は、前開口100a−1の面積よりも小さい。上平面105は、ケーシング本体100aと別体の部材である。上開口100a−2は、上平面105によって封止される。
なお、ケーシング100が「略直方体状」であるとは、上述したアダプタ取付部107を含む形状のように、厳密な直方体状と異なる形状であってもよいことを意味する。
(1−2)光学ユニット200
次に、光学ユニット200の全体構成の概略について説明する。図4は、光学ユニット200の全体構成の概略図である。
光学ユニット200は、ケーシング100に収容される。光学ユニット200は、投光素子201、受光素子203、絞り205、ハーフミラー207、レンズ209、偏光フィルタ211及び全反射部213を含む。また、光学ユニット200は、第1基板215、第2基板217、第3基板219を含む。また、光学ユニット200は、図3に示すように、各種部材及び基板が取り付けられる第1部材241と、第2部材243とを含む。
第3基板219の板状面が右平面104に沿うように配置されている。第3基板219の後平面102側に例えば長尺状の接続部材221が配置されている。接続部材221の先端の接続端子221aが第3基板219に接続されている。なお、接続部材221の他端はアダプタ400に接続される。接続部材221は、第3基板219と電気的に接続可能な配線であり、例えば、コネクタ、ケーブル及びコードなどと称されるものが含まれる。本実施形態の光電センサ10の場合、受光素子203が受信した信号に対しては、受光手段231等に含まれるアンプにより増幅などの信号処理が行われる。接続部材221は、信号処理が行われた信号を光電センサ10の外部に送信するための部材である。
第1基板215は、上平面105に概ね平行に配置されている。第1基板215は、上平面105に対向している。第1基板215は、第3基板219に概ね垂直である。第1基板215は、後述の感度受付部材301及び調整開始部材302と電気的に接続されている。
第2基板217は、後平面102に概ね平行に配置されている。第2基板217は、後平面102に対向している。第2基板217は、第3基板219に概ね垂直である。第2基板217には、投光素子201及び受光素子203が設けられている。これら第1基板215、第2基板217及び第3基板219は互いに電気的に接続されている。よって、感度受付部材301及び調整開始部材302が操作されると、第1基板215及び第2基板217の回路素子により後述の感度パラメータが調整される。
投光素子201は、検出対象物6及び回帰反射部材2に出射する検出光Aを発光する素子である。受光素子203は、検出対象物6及び回帰反射部材2から反射された戻り光Bを受光する素子である。投光素子201及び受光素子203は同一の第2基板217上に載置されている。また、投光素子201を制御する後述の投光回路202及び受光素子203を制御する後述の受光回路204もまた第2基板217上に設けられている。
絞り205は、投光素子201の前方に配置されている。言い換えれば、絞り205は、投光素子201からの検出光Aの出射方向に配置されている。絞り205は開口205aを有している。開口205aは、投光素子201から出射された光のうち、概ね平行な光を選択的に通過させる。
ハーフミラー207は、絞り205を通過した投光素子201からの検出光Aの一部を透過する。また、ハーフミラー207は、検出対象物6及び回帰反射部材2から反射され返って来た戻り光Bの一部を反射する。
レンズ209は、偏光フィルタ211の後方に配置されている。言い換えれば、レンズ209は、検出光Aの出射方向とは反対方向に配置されている。レンズ209は、集光して光の広がりを抑える。
偏光フィルタ211は、前平面101に面して開口した光透過窓110に嵌め込まれており、透過する光の状態に応じて光を偏光させる。具体的には、図3に示すように、第1部材241の溝(図示せず)及び第2部材243の溝(図示せず)に偏光フィルタ211が嵌め込まれる。そして、第1部材241と第2部材243とが互いに嵌め合わされることで、偏光フィルタ211が光透過窓110に固定される。
全反射部213は、受光素子203に隣接して配置されている。全反射部213は、ハーフミラー207により反射された戻り光Bを全反射させ受光素子203に進行させる。
検出光A及び戻り光Bの進行について順を追って説明する。投光素子201から出射された検出光Aは、絞り205及びハーフミラー207を透過し、レンズ209により集光される。さらに、検出光Aは、偏光フィルタ211により偏光され、検出対象物6に照射される。検出対象物6が透明体の場合には、検出対象物6により検出光Aの一部が反射され、検出対象物6を透過した検出光Aは回帰反射部材2により反射される。検出対象物6及び回帰反射部材2により反射された戻り光Bは、偏光フィルタ211及びレンズ209を通過する。さらに、戻り光Bは、ハーフミラー207及び全反射部213で反射されて受光素子203に進行する。受光素子203が受光する戻り光Bの光量が所定の閾値の以下となった場合、検出対象物6が検出される。
(1−3)操作ユニット300
次に、操作ユニット300の全体構成について説明する。図5は実施形態に係る光電センサ10を上方からみた上面図である。図6は光電センサ10の機能構成を説明するためのブロック図である。
操作ユニット300は、感度受付部材301、調整開始部材302及びインジケータ303を含む。感度受付部材301、調整開始部材302及びインジケータ303は、上平面105に取り付けられている。投光素子201からの検出光Aの出射方向に沿って、調整開始部材302、感度受付部材301及びインジケータ303が順に配置されている。言い換えれば、光透過窓110に近い順に、インジケータ303、感度受付部材301及び調整開始部材302が順に配置されている。検出光Aの出射方向は、上平面105の長手方向に沿っている。
感度受付部材301は、使用者から感度パラメータの設定値を受け付ける。調整開始部材302は、使用者から感度パラメータの設定開始の指示を受け付ける。よって、調整開始部材302が操作されると、感度受付部材301での設定値に基づいて感度パラメータの調整が開始される。インジケータ303は、設定された感度パラメータによって検出対象物6が検出可能か否かを表示する。以下に感度受付部材301、調整開始部材302及びインジケータ303における感度パラメータの調整機能についてについて詳しく説明する。
光電センサ10は、感度パラメータの調整機能として、図6に示すように、投光手段230と、受光手段231と、判定手段232と、感度パラメータ調整手段233と、感度受付部材301と、調整開始部材302と、インジケータ303とを備える。
投光手段230は、検出領域5内に存在する検出対象物6を検出するための検出光Aを発する。投光手段230は、上述した投光素子201と、投光素子201を駆動する投光回路202を含む。投光素子201は、例えば発光ダイオードであり、検出光Aを発する。投光回路202は、例えば、投光素子201を流れる電流値を制御することによって、検出光Aのパワーを調整することができる。投光素子201に対向して回帰反射部材2が配置される。投光素子201から出射された検出光Aは、回帰反射部材2で反射して戻り光Bとなる。
受光手段231は、戻り光Bを受ける。受光手段231は、上述した受光素子203と、受光回路204とを含む。受光素子203は、例えば、フォトダイオードであり、戻り光Bの受光量に応じて出力信号を変化させる。受光回路204は、受光素子203からの出力信号を増幅し、A/D変換した結果の出力信号値(以下、この出力信号値を受光信号値と呼ぶ)を判定手段232に出力する。
判定手段232は、受光信号値と閾値とを比較し、検出対象物6の有無を判定する。具体的には、検出対象物6が検出領域5内に存在しない場合、受光信号値は閾値を上回っている。しかし、検出対象物6が検出領域5内に存在すると、戻り光Bの受光量が減少するため、受光信号値が低下する。判定手段232は、受光信号値が閾値より小さくなると、検出対象物6が検出領域5内に存在すると判定する。判定手段232は、判定結果に基づく信号をインジケータ303に出力する。インジケータ303は、検出対象物6が検出領域5内に存在するとの信号を受け取ると、例えば光を点灯する。また、インジケータ303は、検出対象物6が検出領域5内に存在しないとの信号を受け取ると、例えば光を点灯しない。
感度受付部材301は、使用者からの操作に応じて感度パラメータの設定値を受け付ける。図3、図5に示すように、感度受付部材301は、ドーム(dome)状の部材であり、操作ユニット300中央付近に設けられる。感度受付部材301は、その略中央部にプラスドライバー等の工具が挿入可能な嵌合部301aを有し、回動可能な部材である。本実施形態において嵌合部301aは、プラス(+)状の形状を有している。ただし、嵌合部301aは、マイナス(−)状などの他の形状であってもよい。
また、感度受付部材301は、指標部301bを有する。指標部301bは、例えばへこみによって形成されている。上平面105において感度設定部材301の周囲には、目盛り301cが設けられている。目盛り301cは感度パラメータの値を示す。指標部301bが指し示す目盛り301cの位置が感度パラメータの設定位置である。よって、使用者は、所望の感度パラメータとなるように、工具を嵌合部301aに挿入して感度受付部材301を回転する。これにより、回転量、つまり回転角度に応じた所望の感度パラメータの設定値が設定される。例えば、感度受付部材301は可変抵抗に接続されており、回転量に応じて抵抗値が変化する。この抵抗値が感度パラメータの設定値に相当する。
ここで、感度は、光電センサ10が、大きさの小さい検出対象物6を検出できるようにするなど、光電センサ10が検出対象物6をどの程度正確に検出できるかを示す指標である。また、感度パラメータは、感度を調整するためのパラメータである。感度パラメータとしては、例えば、検出光Aのパワー(投光強度)、受光手段231における受光量の増幅率(ゲイン)、及び受光手段231において検出対象物6の検出の有無を判断するための基準値である閾値の少なくとも1つが挙げられる。
感度パラメータにより検出光Aの投光強度が設定される場合には、目盛り301cには例えば検出光Aの投光強度の大きさが目盛り301c毎に示されている。使用者が、指標部301bを所望の目盛り301cに位置付けることで、その目盛り301cが指し示す検出光Aの投光強度が設定値となる。
また、感度パラメータにより受光手段231における受光量の増幅率が設定される場合には、目盛り301cには例えば増幅率の大きさが目盛り301c毎に示されている。使用者が、指標部301bを所望の目盛り301cに位置付けることで、その目盛り301cが指し示す増幅率が設定値となる。
また、感度パラメータにより閾値が設定される場合には、目盛り301cには例えば閾値の大きさが目盛り301c毎に示されている。使用者が、指標部301bを所望の目盛り301cに位置付けることで、その目盛り301cが指し示す閾値が設定値となる。
感度パラメータ調整手段233は、感度受付部材301から感度パラメータの設定値を受け付ける。感度パラメータ調整手段233は、感度受付部材301から入力された設定値となるように感度パラメータを調整する。具体的には、例えば前述のように感度受付部材301が可変抵抗に接続されている場合には、感度パラメータ調整手段233は抵抗値を感度パラメータの設定値として受け付ける。この設定値が検出光Aのパワー(投光強度)を示す場合には、感度パラメータ調整手段233は、設定値に応じて投光回路202から投光素子201へ出力する電流値又はパルス幅を調整する。また、設定値が受光手段231における受光量の増幅率(ゲイン)を示す場合には、感度パラメータ調整手段233は、設定値に応じて受光手段231の増幅率(ゲイン)を調整する。また、設定値が受光手段231における閾値の場合には、感度パラメータ調整手段233は、設定値に応じて閾値を調整する。
調整開始部材302は、使用者が感度パラメータ調整手段233による調整を開始するときに、使用者から調整開始の指示を受け付ける。調整開始部材302は、例えば押し下げ式の押しボタンから形成されている。感度パラメータ調整手段233は、調整開始部材302が操作されると感度パラメータ調整動作を実行する。
インジケータ303は、検出対象物6を安定的に検出できるか否かを異なる点灯色によって指し示す。インジケータ303は、検出光Aの出射方向に向けて突出する山型の部材である。インジケータ303は、動作表示灯303aと、安定表示灯303bとを含む。動作表示灯303aは、受光信号値がしきい値以上であるとき、もしくは、受光信号値がしきい値以下であるときのいずれか一方において点灯する。安定表示灯303bは、受光信号値がしきい値から十分離れており、外乱などによる誤検出もなく、検出対象物6を安定的に検出できる場合に点灯する。動作表示灯303a及び安定表示灯303bは、それぞれ異なる表示色の発光ダイオードである。
使用者は、感度パラメータを設定した後、検出領域5内に検出対象物6がある場合とない場合の両方において安定表示灯303bが点灯し、検出対象物6がある場合とない場合との一方において動作表示灯303aが点灯し、他方において動作表示灯303aが消灯していることを確認する。これによって、使用者は、感度受付部材301によって設定した感度パラメータが適切な値であるか判断することができる。
なお、調整開始部材302、感度受付部材301及びインジケータ303の配置は上述のような検出光Aの出射方向に沿った配置でなくてもよい。ただし、上述のような配置であると、調整開始部材302とインジケータ303との間に感度受付部材301が設けられることで、調整開始部材302とインジケータ303とが近接しない。言い換えれば、調整開始部材302とインジケータ303との間に、少なくとも感度受付部材301が介在可能な程度の距離が設けられている。よって、調整開始部材302の操作の際に、インジケータ303が使用者の手及びプラスドライバーなどの道具等によって遮られない。また、インジケータ303が出射方向の先端に設けられることで、先端側のインジケータ303に視線を向けつつも同時に調整開始部材302も視野内において確認することができ好ましい。
また、感度受付部材301及び調整開始部材302の両方が設けられている必要はなく、感度受付部材301のみであってもよい。そして、調整開始部材302のみの操作に応じて感度パラメータが調整されてもよい。
(1−4)アダプタ400
次に、アダプタ400の全体構成の概略について説明する。図2に示すように、光電センサ10には、光電センサ10を他の機器に接続するためのアダプタ400が取り付けられている。アダプタ400は、後平面102と下平面106とが交差するアダプタ取付部107に取り付けられている。アダプタ400は回動可能な部材である。例えば、アダプタ400は、図2等に示すように、その延長方向が下平面106に沿う方向に取り付けることができる。また、アダプタ400を回動することで、アダプタ400の延長方向が後平面102に沿う方向に取り付けることも可能である。
(2)光電センサ10の組み立て
次に、光電センサ10の組み立てについて再び図3を用いて説明する。
光電センサ10の組み立て前には、ケーシング本体100aと、光学ユニット200と、前平面101と、操作ユニット300を有する上平面105と、アダプタ400とが準備されている。
光学ユニット200は、光電センサ10の各種素子及び基板が収容される第1部材241と、第2部材243とを含む。第2部材243は、第1部材241に対向するように組み立てられる。また、光学ユニット200がケーシング100に挿入される前に、接続部材221(図4)が第3基板219に接続されている。
組立の際、ケーシング本体100aに、前平面101側から後平面102側に向かって前開口100a−1を通して光学ユニット200が挿入される。このとき、光学ユニット200は、ケーシング100内の後述のガイド溝183、185、187(図8参照)により前平面101側から後平面102側に案内される。その後、光学ユニット200は、ネジ部材246a、246bによりケーシング100に固定される。具体的には、図3に示す第1挿入孔247a及び第2挿入孔247bにそれぞれ第1ネジ部材246a及び第2ネジ部材246bが挿入される。そして、ケーシング100の第1係合部169a及び第2係合部169b(図8)にネジ部材246a、246bが係止される。その後、前平面101がケーシング本体100aの前開口100a−1に取り付けられる。
また、ケーシング本体100aの上方からは、上平面105がケーシング本体100aに位置合わせされ張り合わされる。なお、上平面105には、インジケータ303、感度受付部材301及び調整開始部材302を有する操作ユニット300が設けられている。
また、光学ユニット200に接続されている接続部材221と、光電センサ10を他の装置と接続するためのアダプタ400とが接続される。
前述の通り、ケーシング100は略直方体状の形状を有しており、前平面101は、左平面103及び右平面104よりも面積が小さい。このようなケーシング本体100aにおいて、光学ユニット200が前平面101側から後平面102側に向かって挿入される。その後、前平面101が、ケーシング本体100aの前開口100a−1を封止する。左平面103及び右平面104よりも面積の小さい前平面101により前開口100a−1を封止するため、封止面積が小さい。封止面積を小さくすることで、接着不良等による封止不良を抑制し、光電センサ10の耐水性を向上させることができる。
なお、前平面101及び上平面105がレーザを透過する部材であってもよい。この場合、前開口100a−1及び上開口100a−2の封止は、レーザ溶着により行われる。例えば、前平面101をケーシング本体100aの前開口100a−1に位置決めして接触させる。この状態で、前平面101側から接触部にレーザを照射する。レーザは前平面101を透過するため、前平面101と左平面103及び右平面104との接触面にレーザが到達する。よって、接触面が溶かされて前平面101と左平面103及び右平面104とが互いに接着する。なお、前平面101及び上平面105のレーザの照射方向の後ろ側には、レーザを吸収する部材、つまりレーザを透過しない部材が配置される。前述の場合、前平面101及び上平面105に対してレーザの照射方向の後ろ側に位置する左平面103及び右平面104の接触面はレーザを透過しない。
また、前平面101及び上平面105による封止は、超音波溶着によって行われても良い。例えば、前平面101をケーシング本体100aの前開口100a−1に位置決めして接触させる。この状態で接触面に超音波振動を与える。よって、接触面が溶かされて前平面101と左平面103及び右平面104とが互いに接着する。超音波溶着の場合、前平面101及び上平面105はレーザを透過する部材である必要は無い。
前述のようなレーザ溶着及び超音波溶着は、互いに接触する部材を溶かして接着する接着方法である。よって、接着剤が不要であり、接着剤の種類、量、部材への悪影響等などを考慮する必要が無く、簡便に封止を行うことができる。封止が簡便であるため、歩留まりを向上させることもできる。また、レーザ溶着又は超音波溶着の設備は簡易であり、設備を小型化することができる。
なお、上述の光電センサ10の組み立てにおいて、前平面101の取り付けは、上平面105及びアダプタ400の取り付け後であってもよい。また、アダプタ400の取り付け後に上平面105を取り付けてもよい。
(3)各部の構成
次に、実施形態に係る光電センサ10のケーシング100及び光学ユニット200の各部の構成について説明する。
(3−1)ケーシング100の各部の構成
まずケーシング100の各部の特徴的な構成について説明する。
(a)第2後平面102b、第2下平面106b
ケーシング100の後平面102及び下平面106に設けられた第2後平面102b、第2下平面106bについて図2を用いて説明する。
図2に示すように、後平面102は、第1後平面102a及び第2後平面102bを有する。第2後平面102bは、第1後平面102aよりも高さが低い面である。つまり、第2後平面102bは、第1後平面102aよりもケーシング100の内部方向に位置する平面である。ケーシング100は金型を用いて、材料を図示しない注入口から注入して形成されている。ケーシング100を金型から抜くと第2後平面102bにはばり102cが形成される。光電センサ10は、例えば後平面102を壁面及び装置等に接触させて使用する場合がある。ばり102cが第2後平面102bに形成されているため、ばり102cは第1後平面102aよりも低い位置に形成されている。よって、ばり102cが生じた場合でもばり102cの影響を受けることなく所望の位置に光電センサ10を配置させることができる。
第1後平面102aと第2後平面102bとの境界102dは、例えば円弧状に形成されている。ただし、第1後平面102aと第2後平面102bとの境界102dは、円弧状に限定されず、例えば直線状であってもよい。
下平面106は、後平面102と同様に、第1下平面106a及び第2下平面106bを有する。第2下平面106bは、第1下平面106aよりも高さが低い面である。つまり、第2下平面106bは、第1下平面106aよりもケーシング100の内部方向に位置する平面である。下平面106と後平面102との境界106cは、上記の境界102dとを同様の形状である。これにより、アダプタ400を介して交差する下平面106及び後平面102の美観を統一することができる。
(b)貫通孔121、123、125、127、129
次に、貫通孔121〜129について説明する。図7は実施形態に係る光電センサ10を左方からみた側面図である。
後平面102に隣接する辺111aに沿って、左平面103から右平面104を貫通する複数の貫通孔121、123が形成されている。複数の貫通孔121、123には、ケーシング100の角部近傍の第1貫通孔121と、アダプタ400近傍の第2貫通孔123とが含まれる。
また、下平面106に隣接する辺111bに沿って左平面103から右平面104を貫通する複数の貫通孔125、127、129が形成されている。複数の貫通孔125、127、129には、ケーシング角部近傍の第3貫通孔125と、アダプタ400近傍の第5貫通孔129と、第3貫通孔125及び第5貫通孔129の間の第4貫通孔127と、が含まれる。
つまり、左平面103及び右平面104において、後平面102及び下平面106に隣接する2つの辺111a、111bそれぞれに、左平面103から右平面104を貫通する複数の貫通孔121、123、125、127、129が設けられている。よって、複数の貫通孔121、123、125、127、129から任意の貫通孔を選択しネジ部材を挿入して光電センサ10を固定することができ、光電センサ10の取り付けの自由度が向上する。アダプタ400は、後平面102に沿う方向に突出するように、又は下平面106に沿う方向に突出するように回転させることができる。後平面102及び下平面106に隣接する2つの辺それぞれに複数の貫通孔121、123、125、127、129が設けられているため、アダプタ400をいずれの方向に回転しても取り付けの自由度を確保することができる。また、アダプタ400近傍の貫通孔123、129及びケーシング100の角部近傍の貫通孔121、125にネジ部材を挿入して光電センサ10を取り付けることで、光電センサ10を装置等にブレを無く堅固に固定することができる。
なお、貫通孔は貫通孔121〜129に限られず、さらに多くの貫通孔が設けられていてもよい。
(c)ガイド溝183、185、187
光学ユニット200をケーシング100内に案内するガイド溝183、185、187について説明する。図8は第1ガイド溝183、第2ガイド溝185及び第3ガイド溝187を前方から見た前面図である。図9は第2ガイド溝185を示す斜視図である。図10は第3ガイド溝187を示す斜視図である。図11はガイド溝183、185、187に挿入される係止部248、249を示す斜視図である。
図8に示すように、左平面103の内面には第1ガイド溝183が設けられている。第1ガイド溝183は、左平面103の内面から突出した1対の第1ガイド壁183aの間の溝によって形成されている。また、第1ガイド溝183は、左平面103のうち中央よりも上平面105に隣接する位置に設けられている。第1ガイド壁183aは、前平面101側から後平面102側に沿って延在しており、その延在方向は上平面105と概ね平行である。つまり、第1ガイド溝183は光学ユニット200の挿入方向に沿って設けられている。また、第1ガイド壁183aは、前平面101側から後平面102側に向かうほど1対の第1ガイド壁183a間の幅が狭くなっている。
また、図8及び図9に示すように、右平面104の内面には第2ガイド溝185が設けられている。第1ガイド溝183と第2ガイド溝185とは互いに対向する位置に設けられている。つまり、第2ガイド溝185は、右平面104のうち中央よりも上平面105に隣接する位置に設けられている。第2ガイド溝185もまた、右平面104の内面から突出した1対の第2ガイド壁185aの間の溝によって形成されている。第2ガイド壁185aは、前平面101側から後平面102側に沿って延在しており、光学ユニット200の挿入方向に沿って設けられている。また、第2ガイド壁185aは、前平面101側から後平面102側に向かうほど1対の第2ガイド壁185a間の幅が狭くなっている。
図10に示すように、下平面106の内面には第3ガイド溝187が設けられている。第3ガイド溝187は、下平面106の内壁よりも一段低い溝によって形成されている。第3ガイド溝187は光学ユニット200の挿入方向に沿って設けられている。第3ガイド溝187は前平面101側から後平面102側に向かうほどその溝幅が狭くなっている。
図11に示すように、光学ユニット200の第1部材241は、第1係止部248及び第2係止部249を一体に有する。第1係止部248は、上平面105に沿った板状の部材であり、第1ガイド溝183及び第2ガイド溝185に対応して設けられている。より具体的には、第1係止部248は、第1ガイド溝183及び第2ガイド溝185との間に橋渡しされる一連の板状の部材である。第2係止部249は、突出した形状の部材であり、第3ガイド溝187に対応して設けられている。ここで、光学ユニット200は、前平面101側から後平面102側に向かって挿入される。このとき、第1係止部248は第1ガイド溝183及び第2ガイド溝185に沿って挿入される。また、第2係止部249は第3ガイド溝187に沿って挿入される。より具体的には、第1係止部248は、第1部材241の上方において、後平面102側に隣接する位置に設けられている。第2係止部249は、第1部材241の下方において後平面102側に隣接する位置に設けられている。よって、光学ユニット200がケーシング100に挿入された場合、第1係止部248は、第1ガイド溝183及び第2ガイド溝185のうち、後平面102に隣接する終端位置において係止される。また、第2係止部249は、第3ガイド溝187のうち、後平面102に隣接する終端位置において係止される。
上述のように、光学ユニット200の係止部248、249がガイド溝183、185、187に沿って挿入されることで、光学ユニット200を所望の位置に挿入して配置することができる。
また、光学ユニット200は、上平面105に隣接する側の第1ガイド溝183及び第2ガイド溝185と、下平面106に隣接する側の第3ガイド溝187とによって、上下左右において案内されつつ前平面101側から後平面102側に挿入される。よって、光学ユニット200の挿入時のブレを抑制しつつ、光学ユニット200を所望の位置に配置することができる。
また、各ガイド溝183、185、187が前平面101側から後平面102側に沿って延在することで、光学ユニット200を前平面101側から後平面102側に向かってスムーズに所望の位置に挿入することができる。
また、各係止部248、249は、各ガイド溝183、185、187の溝幅が狭くなる奥側において係止されている。よって、各ガイド溝183、185、187が各係止部248、249を挟み込む力が大きく、各ガイド溝183、185、187と各係止部248、249とを堅固に固定することができる。
(d)インジケータ303の混色防止板191a
複数色の表示を行うインジケータ303における混色防止板191aについて説明する。図12は、図1のI−I断面におけるインジケータ303部分の断面拡大図である。図13は、ケーシング本体100aの左斜め上方から見た斜視図である。図14は、ケーシング本体100aを前斜め上方から見た斜視図である。
インジケータ303の動作表示灯303a及び安定表示灯303bは、それぞれ異なる表示色の発光ダイオードである。そして、動作表示灯303a及び安定表示灯303bは、混色防止板191aにより分離されている。
混色防止板191aは、図13、図14に示すように板状の部材であり、光を透過しない材料で形成されている。また、混色防止板191aは、左平面103と右平面104とを連結する連結部材191bと一体に設けられている。つまり、混色防止板191aは、ケーシング本体100aと一体的に形成される。混色防止板191aは連結部材191bから上方に突出するように設けられており、インジケータ303の動作表示灯303aと安定表示灯303bとの間に挿入される。
混色防止板191aを設けることで、複数色の発光素子が発光する光が混色するのを防止することができる。よって、光電センサ10の使用者は容易に感度受付部材301によって設定した感度パラメータが適切な値であるか判断することができる。
また、ケーシング本体100aは、図13及び図14に示すように、前開口100a−1及び上開口100a−2を含む開口を有している。このような開口においてはケーシング本体100aが変形し易い。連結部材191bは、上平面105に面する上開口100a−2に隣接して設けられている。そのため、連結部材191bは、左平面103及び右平面104からの押圧に対して強度を高める。よって、ケーシング本体100a、ひいてはケーシング100の変形を抑制することができる。
以上のように、混色防止板191aが一体に設けられた連結部材191bによって、ケーシング100の変形を抑制できるだけでなく、インジケータ303の光の混色も防ぐことができる。
なお、上平面105をレーザを透過する透明部材とした場合には、レーザ溶着によりケーシング100を封止できる。この場合には、上平面105を利用して混色防止板191aを形成することはできない。上平面105が透明であるため光が透過し、混色を防止する機能を果たさないためである。上記混色防止板191aは、光を透過しない例えば不透明のケーシング本体100aと一体的に形成されるため、混色を防止する機能を果たす。よって、上平面105を透明部材により形成できる。
なお、動作表示灯303aと安定表示灯303bとの位置関係は逆であっても良い。例えば、動作表示灯303aが後方に設けられ、安定表示灯303bが前方に設けられてもよい。
(3−2)光学ユニット200の各部の構成
次に光学ユニット200の各部の特徴的な構成について説明する。
(a)ガイド部材251
感度受付部材301を案内するガイド部材251について説明する。図15は、第1部材241に設けられたガイド部材251を示す斜視図である。図16はガイド部材251に感度受付部材301が挿入される様子を示す説明図である。
光学ユニット200の第1部材241は、ハーフミラー207、レンズ209、偏光フィルタ211及び全反射部213などの各種部材が取り付けることが可能な構造となっている。
例えば、第1部材241は、前平面101に面する側に偏光フィルタ211が嵌め込まれる光透過窓110を有している。また、第1部材241は、レンズ209が嵌め込まれる一対の前レンズ挿入壁255a、255bと、一対の後レンズ挿入壁257a、257bとを有する。また、第1部材241は、ハーフミラー207を挟持する第1支持部材261a、第2支持部材263a及び第3支持部材265aを有する。図15には図示されていないが、第1部材241は、ハーフミラー207を挟持する第1支持部材261bと、第2支持部材263b及び第3支持部材265bをさらに有する。また、第1部材241は、全反射部213を支持する第1支持壁267a及び第2支持壁267bを有する。その他、第1部材241には、第1基板215及び図示しない第2基板217が取り付け可能な構造となっている。このように第1部材241は、上述のような各種光学部材及び基板等を取り付け可能な構造が一体に形成されている。
ガイド部材251は、前述のような第1部材241に一体に設けられている。ガイド部材251は、第1部材241において上平面105に対向する上方に設けられている。上平面105には、感度受付部材301が設けられる。ガイド部材251は、感度受付部材301を所望の位置に案内する部材である。図15に示すように、ガイド部材251は、凹部251aを有する。凹部251aは、感度パラメータを調整するための素子に対応して設けられている。具体的には、凹部251aは第1基板215に対応して設けられている。第1基板215には感度パラメータを調整するための素子が設けられている。感度パラメータを調整するための素子は、その他、第2基板217及び第3基板219等にも設けられていてもよい。
ここで、感度受付部材301は、図16に示すように受付部301−1と支持部301−2とを有する。受付部301−1は、上平面105において露出する部分であり、嵌合部301aを有している。使用者による嵌合部301aの操作に基づいて、感度受付部材301は感度パラメータの設定値を受け付ける。支持部301−2は、受付部301−1に連続した部材であり、受付部301−1を支持する。
上平面105が上開口100a−2を封止する際に、感度受付部材301の支持部301−2は、ガイド部材251の凹部251aに挿入される。支持部301−2が凹部251aによって所望の位置に案内され、ひいては、感度受付部材301が所望の位置に案内される。より具体的には、感度受付部材301は、凹部251aによって感度パラメータを調整するための素子に対応した位置に案内される。そして、感度受付部材301と感度パラメータを調整するための素子とが精度良く位置決めされて接続される。よって、感度受付部材301での設定値に応じて、感度パラメータを調整するための素子が感度パラメータを精度良く調整できる。
その他、第1部材241の上方には、調整開始部材302が嵌め込まれる嵌め込み孔253が設けられている。
前述したが、光電センサ10の組み立てにおいて、まず光学ユニット200が前開口100a−1から後平面102側に向かってケーシング本体100aに挿入されて固定される。その後、感度受付部材301が設けられた上平面105が、上開口100a−2を封止する。このとき、図16に示すように感度受付部材301は、ガイド部材251によって所望の位置に案内される。
このガイド部材251は第1部材241に一体に設けられている。また、第1部材241は光学ユニット200の一部である。言い換えれば、ガイド部材251は、光学ユニット200に一体に設けられている。よって、感度受付部材301がガイド部材251により所望の位置に案内されることで、感度受付部材301と光学ユニット200との位置合わせ及び接続を精度良く行うことができる。そのため、感度受付部材301が光学ユニット200の第1基板215に精度良く接続される。つまり、感度受付部材301と感度パラメータを調整するための素子とを精度良く位置決めして接続することができる。これにより、感度受付部材301が微調整された場合には、その微調整が第1基板215及び第3基板219を介して第2基板217に精度良く伝達される。感度パラメータを調整するための素子は前述の感度パラメータ調整手段233であり、例えば第1〜第3基板215、217、219上に設けられるが、感度受付部材301の微調整に応じた感度パラメータの調整が精度良く行われる。
(b)仕切り壁259
接続部材221と第2基板217との間に設けられる仕切り壁259について説明する。図17は、基板215、217、219が設けられた第1部材241の後方斜視図である。図18は仕切り壁259を有する第2部材243を示す後方斜視図である。
図17中、レンズ209は前平面101と対向する。第1基板215は上平面105と対向する。また、第3基板219は右平面104と対向する。第2基板217は、後平面102と概ね平行に対向し、第3基板219に対して概ね垂直に配置されている。
第2部材243は、図18に示すように、第1部材241の左平面103側を覆うように配置される。第2部材243は仕切り壁259を有する。仕切り壁259は、後平面102と概ね平行な平面であり、第2基板217と概ね平行である。また、仕切り壁259は、第2基板217と接続部材221との間に配置される。なお、第3基板219は、図1、図7の第2貫通孔123に対応する切り欠き部219aを有する。よって、接続部材221は、切り欠き部219aを避けるように、後平面102と第2基板217との間において第2基板217に隣接するように配置される。仕切り壁259は、このように第2基板217に隣接して配置された接続部材221と、第2基板217との間に配置される。
ここで、前述の通り、光学ユニット200は、ケーシング本体100aの前開口100a−1から前平面101から後平面102に向かって挿入される。そして、前開口100a−1が前平面101により封止される。光学ユニット200がケーシング本体100aに挿入されたとき、接続部材221は、挿入方向の奥側の後平面102に隣接する位置に配置される。よって、光学ユニット200がケーシング本体100aに挿入された後には接続部材221を取り付けることができないか、あるいは接続部材221を取り付けることが困難である。そのため、まず、光学ユニット200の後平面102に対向する位置に接続部材221を取り付ける。その後、その光学ユニット200をケーシング本体100aの前開口100a−1から挿入する。ここで、第2基板217もまた後平面102に対向して設けられている。そして、図18に示すように、後平面102側から見て接続部材221、仕切り壁259及び第2基板217の順に配置される。特に、前述したように第2貫通孔123に対応して切り欠き部219aが設けられるため、接続部材221、仕切り壁259及び第2基板217は隣接して配置される。光学ユニット200が、接続部材221が取り付けられた側からケーシング本体100aに挿入される場合には、接続部材221はケーシング本体100aとの接触により第2基板217側に引っ張られ得る。しかし、接続部材221と第2基板217との間に仕切り壁259が設けられているため、仕切り壁259が第2基板217と接続部材221との干渉を防ぐ。よって、第2基板217が接続部材221と接触してたわむのを防ぎ、第2基板217に搭載された投光素子201及び受光素子203等の素子への悪影響を抑制することができる。具体的には、投光素子201及び受光素子203などの素子がたわむことで素子位置が変わり、検出対象物6の検出性能が悪くなるのを抑制することができる。
上記では、仕切り壁259は第2部材243に設けられているが、第1部材241に設けられていてもよい。
(c)偏光フィルタ211の挟持構造
偏光フィルタ211の挟持構造について説明する。図19は、第1部材241、第2部材243及び偏光フィルタ211を斜め前方から見た斜視図である。図20は、偏光フィルタ211の正面図である。図21は、第1部材241及び偏光フィルタ211を斜め前方から見た斜視図である。図22は、図21におけるII−II断面図である。図23は、偏光フィルタ211のフィルタ係止部211aが第1部材241に挿入されている様子を示す斜視図である。図24は、第1部材241の第1後壁部241c及び第2部材243の第2後壁部243cを示す正面図である。
図19に示すように、第1部材241は、光透過窓110の一部を形成する第1開口110aを有する。第2部材243は、第1部材241に対向して設けられている。第2部材243は、光透過窓110の一部を形成する第2開口110bを有する。偏光フィルタ211は、第1開口110aの周縁の一部と、第2開口110bの周縁の一部により挟持され、光透過窓110に対応して設けられている。偏光フィルタ211が挟持される構造について以下に詳しく説明する。
偏光フィルタ211は、図20に示すように、略長方形状を有している。また、偏光フィルタ211は、上方に突出したフィルタ係止部211aを有する。
図22に示すように、第1部材241は、偏光フィルタ211のフィルタ係止部211aが挿入されるフィルタ挿入孔241dを有する。フィルタ挿入孔241dは、偏光フィルタ211の前方に位置する第1右上前壁部241aと、偏光フィルタ211の後方に位置する第1後壁部241cとの間の開口により形成されている。フィルタ係止部211aは、このフィルタ挿入孔241dに係止される。
ここで、図24に示すように、偏光フィルタ211の後方には、第1部材241の第1後壁部241cと、第2部材243の第2後壁部243cとが設けられている。第1後壁部241c及び第2後壁部243cは、偏光フィルタ211とレンズ209との間に形成されている。第1後壁部241c及び第2後壁部243cには、レンズ209の凸面に対応する開口245が形成されている。また、第1後壁部241cは、水平方向、つまり図22中の左右方向に対して約2°程度、右から左に向かうにつれて前方に傾斜するように形成されている。第2後壁部243cもまた同様に左右方向に対して約2°程度、右から左に向かうにつれて前方に傾斜するように形成されている。よって、偏光フィルタ211は、フィルタ係止部211aがフィルタ挿入孔241dに挿入され、第1後壁部241c及び第2後壁部243cに支持されることにより、右から左に向かうにつれて前方に傾斜して支持される。
また、図19及び図24に示すように、第1部材241には、偏光フィルタ211の角部に対応して、第1右上前壁部241a及び第1右下前壁部241bが設けられている。第2部材243には、偏光フィルタ211の角部に対応して第2左上前壁部243a及び第2左下前壁部243bが設けられている。第1右上前壁部241a、第1右下前壁部241b、第2左上前壁部243a及び第2左下前壁部243bは、偏光フィルタ211が前方に外れるのを阻止する。なお、第1右下前壁部241bと第1後壁部241cとの間には、偏光フィルタ211が撓むことなく挿入可能な隙間がある。同様に、第2左上前壁部243a及び第2左下前壁部243bと第2後壁部243cとの間には、偏光フィルタ211が撓むことなく挿入可能な隙間がある。これらの隙間に偏光フィルタ211が挿入される。
上述のような偏光フィルタ211の挟持構造において、次のような順序で偏光フィルタ211が挟持される。偏光フィルタ211が挟持される前においては、第1部材241と第2部材243とは分離されている。まず、第1部材241のフィルタ挿入孔241dに偏光フィルタ211のフィルタ係止部211aが挿入される。偏光フィルタ211は、第1右上前壁部241a、第1右下前壁部241b及び第1後壁部241cにより支持される。次に、第1部材241と第2部材243とを組み合わせる。これにより、偏光フィルタ211は、さらに、第2左上前壁部243a、第2左下前壁部243b及び第2後壁部243cにより支持される。このような手順で偏光フィルタ211を挟持することで、偏光フィルタ211をたわませることなく光透過窓110に取り付けることができる。偏光フィルタ211の変形、変形による偏光フィルタ211の特性の変化等を抑制することができる。
また、上述の通り、偏光フィルタ211は右から左に向かうにつれて前方に傾斜して係止される。言い換えれば、偏光フィルタ211は、投光素子201からの光の光軸に直交する面に対して傾斜を有して係止される。よって、検出対象物6及び回帰反射部材2等に照射されて偏光フィルタ211に返ってくる戻り光Bが、偏光フィルタ211により反射されてしまうのを抑制できる。
なお、上記では偏光フィルタ211は、右から左に向かうにつれて前方に傾斜して係止されている。しかし、偏光フィルタ211により光が反射されてないようにすればよく、偏光フィルタ211の傾斜方向はこれに限定されない。例えば、偏光フィルタ211は、左から右に向かうにつれて前方に傾斜して係止されてもよい。
(d)絞りホルダ281
絞り205を保持する絞りホルダ281について説明する。絞り205は、投光素子201からの光を選択的に通過させる。本実施形態では、絞り205としては、2種類の第1絞り283及び第2絞り287がある。絞りホルダ281は、第1絞り283及び第2絞り287をともに交換可能に保持する形状となっている。図25の(a)は第1絞り283が適用された場合の図16のIII−III断面図であり、(b)は第2絞り287が適用された場合の図16のIII−III断面図である。図26の(a)は第1絞り283の平面図であり、(b)は第2絞り287の平面図である。
第1絞り283は、図26の(a)に示すように、所定の直径を有する円形状の絞りである。第1絞り283は、第1絞り径がφ1である第1絞り孔283aを有する。また、第1絞り283は、第1切り欠き部283b及び第2切り欠き部283cを有する。第1切り欠き部283b及び第2切り欠き部283cは、異なる大きさに形成されている。これにより、第1絞り283を絞りホルダ281に取り付ける際に裏表を間違わないようにすることができる。
第2絞り287は、図26の(b)に示すように、第1絞り283に、第3絞り285を貼り合わせた二段の絞りである。第3絞り285は、第1絞り283よりも直径の小さい円形状の絞りである。第3絞り285は、第2絞り径がφ2である第2絞り孔285aを有する。第2絞り径φ2は第1絞り径φ1よりも小さい。また、第3絞り285には、第3絞り285及び第1絞り283を区別するための、マーキング孔285bが設けられている。
絞りホルダ281は、図25に示すように、開口281a及び凹部281bを有する。開口281aは、絞り孔283a、285aに対応して円形状に形成されている。凹部281bは、第2絞り287の第3絞り285に対応して円形状に形成されている。凹部281bの内部に開口281aが形成されており、開口281aの径φ3は凹部281bの径φ4よりも小さい。よって、開口281aと凹部281bとが階段状の段差を形成している。
図25の(a)に示すように、段差の無い第1絞り283は絞りホルダ281の外表面に密着して固定される。絞りホルダ281には、図示しない2つの突起が第1絞り283側に突出して設けられている。この2つの突起が第1絞り283の第1切り欠き部283b及び第2切り欠き部283cに嵌め込まれて、第1絞り283が絞りホルダ281に係止される。なお、第1絞り孔283aが開口281aに対応するように、第1絞り283が絞りホルダ281に係止される。投光素子201は、第1絞り283を介して絞りホルダ281と反対側に配置される。投光素子201からの光のうち、第1絞り孔283aを通過した光がハーフミラー207に進行する。
また、図25の(b)に示すように、二段から構成される第2絞り287が用いられる場合には、一段目の第3絞り285は絞りホルダ281の凹部281bに収容される。二段目の第1絞り283は絞りホルダ281の外表面に密着して固定される。前述と同様に、図示しない絞りホルダ281の突起に第1切り欠き部283b及び第2切り欠き部283cが係止される。なお、第1絞り孔283a及び第2絞り孔285aが開口281aに対応するように、第2絞り287が絞りホルダ281に係止される。投光素子201からの光のうち、第1絞り孔283a及び第2絞り孔285aを通過した光がハーフミラー207に進行する。
前述のように、絞りホルダ281は、2種類の第1絞り283及び第2絞り287を交換可能に保持できる構成となっている。第1絞り283が絞りホルダ281に取り付けられる場合であっても、第2絞り287が絞りホルダ281に取り付けられる場合であっても、絞りホルダ281の外表面には第1絞り283が位置する。よって、第1絞り283を用いる場合であっても、第2絞り287を用いる場合であっても、絞りホルダ281の外表面に密着される絞りの厚みが一定である。これにより、投光素子201から第1絞り283又は第2絞り287までの距離Lを一定にすることができる。そのため、絞りの種類によって、投光素子201と絞りとの距離を変更する必要が無い。
2種類の第1絞り283及び第2絞り287を交換可能であるため、検出領域5(図4)内での光の絞り量を異ならせることができる。第2絞り287を用いた場合には、第1絞り孔283aに加えて第2絞り孔285aが設けられている。よって、検出領域5においてより回帰反射部材2に近い領域において、つまり検出光Aのより出射方向側において、検出光Aの広がりを抑制できる。
なお、絞りは二段に限定されず、3段以上の複数段の絞りであってもよい。そして、絞りの段差に応じて絞りホルダ281に複数段の凹部が形成される。
(e)レンズ
投光素子201からの光を集光して光の広がりを抑えるレンズ209の形状について説明する。図27はレンズ209の正面図である。図28は、レンズ209が第1部材241に嵌め込まれている様子を前方からみた正面図である。図29は、レンズ209が第1部材241に嵌め込まれている様子を右方からみた斜視図である。
レンズ209は、レンズ部209a、レンズゲート209b、固定突出部209c、第1レンズ部周縁部209d及び第2レンズ部周縁部209eを含む。
レンズ部209aは、凸状のふくらみを有し、投光素子201からの光を集光して光の広がりを抑える部材である。
レンズゲート209bは、レンズ209を金型を用いて形成する際に樹脂などの所定の材料を注入するための注入口である。レンズ209は、図28に示すように、矢印で示されたレンズ挿入方向に沿って、第1部材241に挿入される。レンズゲート209bは、レンズ挿入方向に沿って、第1レンズ部周縁部209d及び第2レンズ部周縁部209eよりも突出するように形成されている。レンズ209を金型を用いて成型した後、金型から取り出す場合には、レンズゲート209bにばりが発生し得る。上述の通り、レンズ挿入方向とは反対側に突出するようにレンズゲート209bが設けられている。言い換えれば、第1レンズ部周縁部209d及び第2レンズ部周縁部209e側にレンズゲートが設けられていない。そのため、レンズゲート209bのばりがレンズ209の第1部材241への挿入の邪魔にならず、レンズ209を所望の位置に固定することができる。
固定突出部209cは、レンズ部209aに対してレンズゲート209bと対向する位置に設けられており、レンズ挿入方向に沿って突出するように形成されている。
第1レンズ部周縁部209d及び第2レンズ部周縁部209eは、レンズ部209aに対して挿入方向に交差する両方向それぞれに平板状に延びる部分である。レンズ209を第1部材241に挿入する際には、レンズ部209a及びレンズゲート209bを押圧するのではなく、第1レンズ部周縁部209d及び第2レンズ部周縁部209eを押す。よって、レンズ部209aの変形を抑制することができる。
第1部材241には、図29に示すように、固定突出部209cが挿入されるレンズ固定孔291が形成されている。レンズ固定孔291には、レンズ固定リブ291aがレンズ固定孔291の内側に向かって突出して設けられている。挿入方向に沿ってレンズ固定孔291に固定突出部209cが挿入され押圧される。固定突出部209cはレンズ固定リブ291aを押圧しつつレンズ固定孔291に挿入される。よって、レンズ209を第1部材241の所望の位置に固定することができる。
また、第1部材241には、前述の図11に示すように上下に一対の前レンズ挿入壁255a、255bと、上下に一対の後レンズ挿入壁257a、257bと、が設けられている。前レンズ挿入壁255aと後レンズ挿入壁257aとの間の開口に第1レンズ部周縁部209dが挿入され、前レンズ挿入壁255bと後レンズ挿入壁257bとの間の開口に第2レンズ部周縁部209eが挿入される。前レンズ挿入壁255a、255bと後レンズ挿入壁257a、257bとの間の開口は、レンズ209の挿入方向の奥側に行くほど幅が狭くなっている。このような構成によってレンズ209は挿入方向の奥側に行くに従って、所望の位置に挿入され堅固に固定される。
(f)ハーフミラー207の挟持構造
ハーフミラー207の挟持構造について説明する。図30は、第2部材243を取り外した光学ユニット200を左方からみた側面図である。図31は、図30のIV−IV断面図である。
ハーフミラー207は、一対の第1支持部材261a、261bと、一対の第2支持部材263a、263bと、一対の第3支持部材265a、265bとにより挟持される。対となる支持部材は同様の構成であるので、以下では、第1支持部材261a、第2支持部材263a及び第3支持部材265aについて説明する。
第1支持部材261aはハーフミラー207の第1面207aを支持し、第2支持部材263a及び第3支持部材265aはハーフミラー207の第2面207bを支持する。第1面207aと第2面207bとは互いに対向する面である。
図31に示すように第1支持部材261aは、基部261a−2と、頭部261a−1とを有している。頭部261a−1は、基部261a−2に対してハーフミラー207の第1面207aに対して突出している。図31の断面図で見ると、第1支持部材261aは、基部261a−2から頭部261a−1に向かって逆L字状の形状を有している。このような形状により第1支持部材261aは所定の弾性を有する。よって、第1支持部材261aの頭部261a−1は、ハーフミラー207の第1面207aを弾性により押さえることで支持する。
また、第2支持部材263aは、図30に示すようにハーフミラー207の端部から第1支持部材261aの端部の位置まで、ハーフミラー207の第2面207bを支持する。第2支持部材263aは、例えば板状に形成されており、ハーフミラー207と同程度の高さを有する。第3支持部材265aは、第2支持部材263aから第1支持部材261aに相当する分だけ離隔して設けられている。第3支持部材265aは、第2支持部材263aとともに、ハーフミラー207の第2面207bを支持する。第1支持部材261a及び第3支持部材265aは、ハーフミラー207への光の到達を阻止しないように第2支持部材263aよりも低い高さで形成されている。また、第2支持部材263aは、ハーフミラー207への光の到達を阻止しないように、ハーフミラー207の端部を支持する。
上述のように、弾性を有する第1支持部材261aと、第2支持部材263a及び第3支持部材265aとによりハーフミラー207を支持することで、薄く強度の低いハーフミラー207を破壊することなく所望の位置に設置することができる。
また、第1支持部材261aは前述の通り逆L字状の形状を有しており、基部261a−2と頭部261a−1との間には空間271が設けられている。よって、第1支持部材261aを金型を用いて形成する場合には、基部261a−2側から型抜きして第1支持部材261aを容易に形成することができる。
また、図30に示すように、第1支持部材261aがハーフミラー207の第1面207aを支持する位置と、第2支持部材263a及び第3支持部材265aがハーフミラー207の第2面207bを支持する位置とは、ずれている。特に、第1支持部材261aと第2支持部材263aとは、ずれた位置に配置されている。ここで、第1支持部材261a、第2支持部材263a、第3支持部材265aを一体として金型を用いて形成し得る。第1支持部材261aと第2支持部材263aとを互いにずらすことで、第1支持部材261aの端面を分割面として型抜きしても、板状の第2支持部材263aの面内でのばりの発生を阻止できる。よって、第2支持部材263aの面内でのばりによるハーフミラー207の位置ずれを阻止できる。これにより、ハーフミラー207を第1支持部材261aにより所望の位置に挟持することができる。
<その他変形例>
(1)
上記実施形態では、同軸回帰反射型の光電センサ10を例に挙げて説明した。しかし、本発明は、同軸回帰反射型の光電センサ10以外の光電センサにも適用可能である。例えば、同軸以外の回帰反射型の光電センサ、透過型光電センサ及び反射型光電センサ等の光電センサにも適用可能である。また、これらの光電センサにおいても上記と同様の効果を得ることができる。
(2)
上記実施形態では後平面102に表示部は設けられていない。しかし、後平面102に各種数値を表示する表示部193を設けてもよい。
後平面102に設けられる表示部193を有する光電センサについて説明する。図32は表示部193を有する後平面102を示す平面図である。光電センサ10の後平面102には、各種数値を表示する表示部193が設けられてもよい。各種数値としては、例えば減衰率などが挙げられる。減衰率とは、検出光Aに対して戻り光Bが減衰した割合である。
使用者は、光電センサ10を使用する場合、上平面105を上方に向けて後平面102側から操作することが多い。表示部193は、3桁の数値を表示可能である。そのため、表示部193は、右から順に第1表示領域193a、第2表示領域193b及び第3表示領域193cを有する。使用者が確認し易いように、3桁目は第3表示領域193cに表示され、2桁目は第2表示領域193bに表示され、1桁目は第1表示領域193aに表示される。上平面105を上方に向けて表示部193を見ると、使用者は3桁の数字を容易に確認できる。
ここで、表示部193に表示される減衰率が100であると、透明体である検出対象物6を検出することができることを示す。また、減衰率が188を超えるとオーバーフロー状態となる。よって、3桁目は“1”を表示できれば十分である。そこで、1桁目の第1表示領域193a及び2桁目の第2表示領域193bには7セグメントディスプレイを配置する。一方、3桁目の第3表示領域193cには、上下に2つのセグメントディスプレイのみが点灯可能な領域とする。
後平面102の左右方向の幅は例えば10mm〜20mmである。このように、後平面102の幅が狭い場合には、3つの7セグメントディスプレイを配置するのは困難である。或いは、後平面102に3つの7セグメントディスプレイを配置すると、各セグメントディスプレイが小さくなり、使用者が減衰率を読み取り難くなってしまう。しかし、上述のように、3桁目の第3表示領域193cには上下に2つのセグメントディスプレイのみが配置される。よって、3つの7セグメントディスプレイを配置する場合に比べて、各セグメントディスプレイが小さくなることを抑えながら、表示部193の左右方向の幅を小さくすることができる。これにより、第1〜第3表示領域193a〜193cを左右方向に沿って順に配置することができ、使用者が減衰率を確認し易くすることができる。
(3)上記実施形態では、光学ユニット200の第1部材241及び第2部材243に光透過窓110が設けられている。しかし、光透過窓は、光学ユニット200に設けられるのではなく、ケーシング100の前平面101に設けられてもよい。このとき、光学ユニット200には、前平面101の光透過窓に対応して開口が設けられている。この開口を介して、前平面101の光透過窓を通過する光を光学ユニット200内部に取り込み、または外部に出射する。