JP2013211152A - 光電センサ - Google Patents

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Manabu Mizobuchi
学 溝渕
Nagayuki Sato
永幸 佐藤
Kenichi Soeda
健一 添田
Masayuki Hakamada
昌幸 袴田
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Abstract

【課題】カバーにより生ずる偏光方向の乱れを低減した光電センサを提供する。
【解決手段】光電センサ1は、投光部と、受光部と、投光部の投光方向において縦偏光成分のみ透過させる偏光フィルタ4と、受光部の受光方向において横偏光成分のみ透過させる偏光フィルタ5とを筐体2に収容している。筐体2は、非透光性を有する樹脂等の部材により形成された略直方体形状の箱体であり、前面に開口部2aが形成されている。この開口部2aの内部側には、偏光フィルタ4,5が縦に並べて設置され、筐体2には、開口部2aを被覆しつつ投光素子の波長帯の光を有効に透過する投受光部カバー3が取り付けられている。筐体2の内部に、投光部とその偏光フィルタ4、受光部とその偏光フィルタ5を設置し、投受光部カバー3をレーザ溶着により取り付けて開口部2aを被覆する。
【選択図】図1

Description

この発明は、投受光部に偏光フィルタを備えた光電センサに関するものである。
光電センサは、自機の発した光とその他の光とを区別するために偏光フィルタを用いている(例えば、特許文献1参照)。製品の長期的信頼性を確保するために、偏光フィルタそのものを外部に露出することはできない。そのため、光源として用いる投光素子の波長帯の光を有効に透過する樹脂製のカバーを用いて、偏光フィルタを被覆していた。
実開平1−88437号公報
図6に、従来の光電センサの断面図を示す。従来、投光素子および偏光フィルタ等を収容した筐体100とカバー101とを一体成形にて固着していた。これにより、製品の密閉性を確保して、環境に対する長期的信頼性確保が可能となる。その一方で、一体成形用の流路に射出した樹脂部102が冷えて固まる際の熱的変化により、カバー101が非常に大きなストレスを受けた状態で筐体100に固定されることになり、このカバー101のストレスの大きい部位において偏光方向の乱れを生ずることになるという課題があった。この偏光方向の乱れは、自機の発した光とその他の光とを区別する弁別機能を妨げ、光電センサの誤動作の原因となり性能の低下を招く。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、カバーにより生ずる偏光方向の乱れを低減した光電センサを提供することを目的とする。
この発明に係る光電センサは、開口部が形成され、当該開口部を通して投光または受光する投光部または受光部の少なくとも一方を収容した筐体と、レーザ溶着により筐体に取り付けられて開口部を被覆する、少なくとも一部が光透過性を有する素材で形成されたカバーと、投光部または受光部の少なくとも一方とカバーとの間に設置された偏光フィルタとを備えるものである。
この発明によれば、レーザ溶着によりカバーを筐体に取り付けるようにしたので、カバーにストレスを与えることがない。よって、カバーにより生ずる偏光方向の乱れを低減した光電センサを提供することができる。
この発明の実施の形態1に係る光電センサの構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係る光電センサの検出原理を説明する分解斜視図である。 図1に示す光電センサを、図1に示すAA線に沿って切断した断面図である。 図1に示す光電センサの正面図である。 図1に示す光電センサを底面側から見た斜視図である。 従来の光電センサを、図1に示すAA線に相当する位置で切断した断面図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る光電センサ1の構成を示す斜視図である。また、この光電センサ1の検出原理を図2に示す。この光電センサ1は、投光素子7とレンズ8から成る投光部9と、受光素子10とレンズ11から成る受光部12と、投光部9の投光方向において縦偏光成分のみ透過させる偏光フィルタ4と、受光部12の受光方向において横偏光成分のみ透過させる偏光フィルタ5とを筐体2に収容し、対向する方向に偏光方向を90度ずらして反射する反射ミラー13を配置するポラライズドリフレクタ形光電センサである。
光電センサ1は、偏光フィルタ4を透過した投光部9の縦偏光成分を反射ミラー13へ向けて出射する。反射ミラー13は偏光方向を90度ずらして反射するため、光電センサ1から出射された光は横偏光成分の反射光となって光電センサ1へ反射され、横偏光成分が偏光フィルタ5を透過して受光部12へ入射する。光路上に検出対象物体が存在する場合、この検出対象物体の表面で反射した光には偏光方向の変化が生じない、または90度の偏光にならないため、偏光フィルタ5により阻止されて受光部12には入射しないことになる。光路上に検出対象物体が存在するか否かに応じて受光部12の受光量に変化が生じるので、光電センサ1は検出対象物体の有無を検知できる。
筐体2は、非透光性を有する樹脂等の部材により形成された略直方体形状の箱体であり、前面に開口部2aが形成されている。この開口部2aの内部側には、偏光フィルタ4,5が縦に並べて設置され、さらにこれら偏光フィルタ4,5の内部側に投光部9と受光部12とが縦に並べて設置されている。また、この筐体2には、開口部2aを被覆しつつ投光素子7の波長帯の光を有効に透過する投受光部カバー3と、動作状態を表すための表示部6aが横並びに形成された表示部カバー6とが取り付けられている。
本実施の形態1では、投受光部カバー3を筐体2に対してレーザ溶着により取り付ける。
図3は、図1に示す光電センサ1をAA線に沿って切断した断面図、図4は正面図、図5は底面側から見た斜視図である。なお、図3〜図5において偏光フィルタ4,5、投光部9および受光部12は図示を省略している。
投受光部カバー3は、レーザ光を透過する性質の樹脂等(たとえば、ポリカーボネイト、ポリアクリレート、ポリメタクリル酸メチル等)で構成される。一方、筐体2は、レーザ光を吸収する性質の樹脂等(たとえば、PC/ABS系ポリマーアロイ、ポリブチレンテレフタレート、カーボンフィラーを添加したポリカーボネイト等)で構成される。筐体2の内部に、投光素子7、受光素子10、レンズ8,11、偏光フィルタ4,5を設置した後、筐体2の開口部2aに投受光部カバー3を載置し、図3〜図5に示すように、筐体2の開口部2aの縁部と投受光部カバー3とをレーザ光で全周、レーザ溶着する。開口部2aの全周を溶着するので、内部の密閉性は十分に確保されている。
レーザ溶着による固定では、投受光部カバー3にストレスを与えることがないため、歪み等が生じず、投光および受光の偏光方向の乱れが生じることもない。従って、光電センサ1の性能の低下を防止できる。従来は偏光方向の乱れ等に起因した誤検出を防ぐために感度を低下させていたが、偏光方向の乱れを低減したことにより感度を低下させる必要がなくなるので、光電センサ1を長距離の検出に用いることが可能となる。
また、従来のような筐体2と投受光部カバー3の一体成形による取り付け方法と比較して、レーザ溶着に用いる装置は簡素であり、また、かかるタクトタイムも短縮できるため、光電センサ1の生産性が向上しコストダウンに通ずる。一般に一体成形では約40秒かかるところ、レーザ溶着では10秒未満で済む。
さらに、従来の一体成形と比較して、レーザ溶着は溶着しろが小さくできるため、光電センサ1の外観のデザイン性向上が見込める。一方、一体成形では、先立って図6に示したように樹脂部102のような樹脂流路が必要となるため、デザイン上の制約があった。また樹脂部102のバリ取り等の工程も必要となる。
なお、投受光部カバー3だけでなく、表示部カバー6もレーザ溶着により筐体2へ取り付けて、生産性向上およびデザイン性向上を図ってもよい。
以上より、実施の形態1によれば、ポラライズドリフレクタ形の光電センサ1は、開口部2aが形成され、この開口部2aを通して投光および受光する投光部9および受光部12を収容した筐体2と、レーザ溶着により筐体2に取り付けられて開口部2aを被覆する、光透過性を有する投受光部カバー3と、投光部9および受光部12と投受光部カバー3との間に設置された偏光フィルタ4,5とを備えるように構成した。このため、投受光部カバー3を筐体2に取り付ける際に投受光部カバー3にストレスを与えることがない。よって、投受光部カバー3により生ずる偏光方向の乱れを低減した光電センサ1を提供することができる。
また、実施の形態1によれば、投受光部カバー3はレーザ溶着のレーザ光を透過しやすい素材で構成し、筐体2は投受光部カバー3に比較してレーザ光を透過し難い素材で構成するようにしたので、筐体2の前面側からレーザ光を照射して開口部2aの全周を容易に溶着できる。
なお、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、上述した実施の形態の構成に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
上記実施の形態1では、ポラライズドリフレクタ形の光電センサ1を例に用いて筐体2と投受光部カバー3の取り付け方法を説明したが、ポラライズドリフレクタ形以外の光電センサに対しても同様の取り付け方法を適用可能である。
また、筐体2に投光部9および受光部12を収容した構成例を示したが、投光部9または受光部12のいずれか一方のみ収容した構成であっても構わない。
また、投受光カバー3は、少なくともその一部(具体的には偏光フィルタ4,5に対面する領域)が、投光部9の投光と受光部12の受光を透過できる光透過性を有する素材で形成されていればよい。同様に、表示部カバー6も、少なくともその一部(具体的には表示部6a)が、表示部用の光源の光を透過できる光透過性を有する素材で形成されていればよい。
1 光電センサ
2 筐体
2a 開口部
3 投受光部カバー
4,5 偏光フィルタ
6 表示部カバー
6a 表示部
7 投光素子
8,11 レンズ
9 投光部
10 受光素子
12 受光部
13 反射ミラー
100 筐体
101 カバー
102 樹脂部

Claims (2)

  1. 開口部が形成され、当該開口部を通して投光または受光する投光部または受光部の少なくとも一方を収容した筐体と、
    レーザ溶着により前記筐体に取り付けられて前記開口部を被覆する、少なくとも一部が光透過性を有す素材で形成されたカバーと、
    前記投光部または前記受光部の少なくとも一方と前記カバーとの間に設置された偏光フィルタとを備える光電センサ。
  2. 前記カバーはレーザ溶着のレーザ光を透過しやすい素材で構成され、前記筐体は前記カバーに比較して当該レーザ光を透過し難い素材で構成されたことを特徴とする請求項1記載の光電センサ。
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