JPH086958B2 - 遠隔制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、風呂、台所等に温水を供給する給湯器の遠
隔制御装置に関する。

（ロ）従来の技術 例えば実公昭60−8263号公報には、出湯温度を設定す
る温度調節手段をそれぞれ有する第１遠隔制御器及び第
２遠隔制御器と、第１遠隔制御器の温度調節手段を第２
遠隔制御器の温度調節手段に優先して使用可能にするス
イッチとを備え、第1,第２遠隔制御器に設けられたラン
プの点灯で、それぞれの遠隔制御器の操作可能状態を確
認できる湯沸器の運転制御装置が開示されている。

（ハ）発明が解決しようとする課題 上記従来の技術において、湯沸器を浴槽のお湯張りに
使用し、第１遠隔制御器の温度調節手段にてお湯張り時
の浴槽温度を設定可能にした場合、使用者がお湯張り時
上記スイッチを操作することを忘れた場合、第２遠隔制
御器の温度調節手段にて他の使用者が給湯温度を高く、
又は低く設定し、給湯したときには浴槽へ供給される温
水温度も変化し、お湯張り時に浴槽へ供給される温水の
温度が変化するという問題が発生していた。

本発明はお湯張り運転時、浴槽へ供給される温水の温
度を、他の温度設定手段による設定温度に関係なく略設
定温度に保ち、かつ、お湯張り設定温度が優先されてい
ることを専用の表示器を用いることなく、的確に表示で
きるようにするとともに、お湯張り運転による給湯温度
の変化を給湯器等の故障によるものと区別できるように
することを目的とする。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明では、給湯器（３）の制御を行う制御部（30）
と、浴槽（４）へお湯張りを行う場合のお湯張り温度の
設定部（16）とお湯張り運転を開始させるためのお湯張
りスイッチ（11）とを有したリモコン（１）と、給湯温
度の設定部（28）と給湯を開始させるための給湯スイッ
チ（32）と給湯設定温度を点灯表示する給湯設定温度表
示器（25）とを有したリモコン（２）とを備え、各設定
部にて設定された温度に基づいて制御部を動作させ、給
湯器（３）の出湯温度を略設定温度に制御する遠隔制御
装置において、お湯張りスイッチ（11）及び給湯スイッ
チ（32）がオンの場合、お湯張り設定温度が給湯設定温
度に優先されるようにし、かつ、その設定温度を給湯設
定温度表示器（25）に点滅表示させる構成である。

又、本発明では、給湯器（３）の制御を行う制御部
（30）と、浴槽（４）へお湯張りを行う場合のお湯張り
温度の設定部（16）とお湯張り運転を開始させるための
お湯張りスイッチ（11）と給湯温度の設定部（15）と給
湯を開始させるための給湯スイッチ（31）と給湯設定温
度を点灯表示する給湯設定温度表示器（13）とを有した
リモコン（１）とを備え、各設定部にて設定された温度
に基づいて制御部（30）を動作させ、給湯器（３）の出
湯温度を略設定温度に制御する遠隔制御装置において、
お湯張りスイッチ（11）及び給湯スイッチ（31）がオン
の場合、お湯張り設定温度が給湯設定温度に優先される
ようにし、かつ、その設定温度を給湯設定温度表示器
（13）に点滅表示させる構成である。

（ホ）作用 使用者がリモコン（１）のお湯張りスイッチ（11）を
オンにし、お湯張り温度の設定部（16）にて設定された
温度と略等しい温度の温水が給湯器（３）から供給され
ているときに、使用者がリモコン（２）の給湯スイッチ
（32）をオンにした場合、お湯張り設定温度が給湯設定
温度に優先され、給湯器（３）の出湯温度が略お湯張り
設定温度に制御され、お湯張り運転と給湯運転が同時に
行われた場合にも、略設定温度の温水を浴槽（４）へ満
たすことが可能になるばかりでなく、お湯張り設定温度
が優先されていることを専用の表示器を用いることな
く、給湯設定温度表示器（25）の点滅表示で的確に表示
できるとともに、お湯張り運転による給湯温度の変化を
給湯器等の故障によるものと区別できる。

又、使用者がリモコン（１）のお湯張りスイッチ（1
1）をオンにし、お湯張り運転が行われているときに、
例えば使用者が給湯も行いたいために、リモコン（１）
の給湯スイッチ（31）をオンにした場合でも、お湯張り
設定温度が給湯設定温度に優先され、給湯器（３）の出
湯温度が略設定温度に制御され、略設定温度の温水を浴
槽（４）へ満たすことが可能になるばかりでなく、お湯
張り設定温度が優先されていることを専用の表示器を用
いることなく、給湯設定温度表示器（13）の点滅表示で
的確に表示できる。

（ハ）実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図において、（１）は例えば浴室に設けられた主
リモコン、（２）は例えば台所に設けられた副リモコ
ン、（３）は主リモコン（１）又は副リモコン（２）か
らの信号に基づいて運転が制御される給湯器、（４）は
給湯器（３）から温水が供給される浴槽である。又、
（５）は浴室に配管された給湯配管、（６）、及び
（７）は給湯蛇口、及びシャワーである。さらに（８）
は例えば台所に配管された給湯配管、（９）は給湯蛇口
である。

（10）は主リモコン（１）に設けられた制御用の第１
マイコン、（11）はお湯張り運転を行うとき操作される
お湯張りスイッチ（自動運転スイッチ）であり、このお
湯張りスイッチ（11）をオンにしたとき、浴槽（４）へ
のお湯張り、及びお湯張り終了後必要な場合に行われる
追い焚きが、自動的に行われる。（31）は給湯蛇口
（６）、シャワー（７）を使用するときに操作される給
湯スイッチ、（12）は浴槽設定温度表示器、（13）は給
湯設定温度表示器である。又、（14）は浴槽設定水位表
示器、（15）は給湯温度設定器（給湯温度設定部）、
（16）は浴槽温度設定器（お湯張り温度設定部）、（1
7）は浴槽水位設定器である。さらに、（18）はA/D変換
器であり、第１マイコン（10）はA/D変換器（18）を介
して浴槽水位検出器（19）、及び浴槽温度検出器（20）
に接続されている。

（21）は第１マイコン（10）に変復調回路（22），
（23）を介して接続された第２マイコン、（24）はお湯
張り運転を行うとき操作されるお湯張りスイッチ、（3
2）は給湯蛇口（９）を使用するときに操作される給湯
スイッチである。又、（25）は給湯設定温度表示器、
（26）は浴槽温度表示器、（27）は浴槽水位表示器、
（28）は給湯温度設定器（給湯温度設定部）である。そ
して、浴槽水位表示器には浴槽水位に応じて点灯する複
数の発光体が設けられている。

（30）は給湯器（３）に設けられた運転制御回路（制
御部）であり、この運転制御回路（30）は変復調回路
（22），（23）を介して第1,第２マイコン（10），（2
1）に接続されている。

以下、上記給湯装置の動作について第２図のフローチ
ャートに基づいて説明する。使用者が浴槽（４）へお湯
を張るためにお湯張りスイッチ（11）をオンにすると、
浴槽設定温度、即ちお湯張り温度、及び浴槽水位が設定
可能になる。そして、使用者が浴槽温度設定器（16）、
及び浴槽水位設定器（17）にて浴槽設定温度（例えば40
℃）、及び浴槽水位（例えば標準）を設定すると、浴槽
設定温度表示器（12）、に40℃が表示され、浴槽設定水
位表示器（14）の発光体（14a）が点灯する。又、主リ
モコン（１）からの信号に基づいて給湯器（３）の運転
制御回路（30）が動作し、略浴槽設定温度の温水が給湯
器（３）から浴槽（４）へ供給される。

その後、使用者がお湯張り運転中に例えば台所にて給
湯を行うために副リモコン（２）の給湯スイッチ（32）
をオンにすると、給湯スイッチ（32）からの信号に基づ
いて第２マイコン（21）が動作する。そして、第２マイ
コン（21）からの信号に基づいて給湯設定温度表示器
（25）の表示温度は給湯設定温度から浴槽設定温度（お
湯張り温度）に切換わるとともに点滅する。このため、
台所の使用者はお湯張り運転中であり、給湯される温水
の温度が浴槽設定温度と同じ温度に設定されたことを知
る。そして、給湯蛇口（９）からは浴槽設定温度の温水
が供給される。その後、浴槽水位が設定水位になり、そ
の後の追い焚き運転によって、浴槽温度が設定温度にな
ると、第１マイコン（10）が動作し、給湯器（３）の運
転制御回路（30）へ信号を出力する。そして、運転制御
回路（30）が動作し、お湯張り運転が停止すると共に、
給湯器（３）の燃焼が停止する。給湯器（３）の燃焼が
停止すると、運転制御回路（30）からの信号に基づいて
第１マイコン（10）が動作し、給湯設定温度表示器（2
5）の表示温度が点滅から点灯に切換わると共に、給湯
設定温度に切換わる。

又例えば、使用者が入浴中に浴槽の水を使用し、水位
が低下したために、お湯張りスイッチ（11）をオンにし
たときには、お湯張り運転が開始される。そして、主リ
モコン（１）の浴槽設定温度表示器（12）、浴槽設定水
位表示器（14）にはそれぞれ浴槽設定温度、及び浴槽設
定水位が表示される。そして、お湯張り運転中に使用者
が例えばシャワー（７）を使いたいために主リモコン
（１）の給湯スイッチ（32）をオンにすると、給湯スイ
ッチ（32）からの信号に基づいて第１マイコン（10）が
動作し、第１マイコン（10）からの信号に基づいて給湯
設定温度表示器（13）の表示は浴槽設定温度の表示に切
換わるとともに点滅を開始する。そして、シャワー
（７）からは略浴槽設定温度の温水が供給される。その
後、浴槽水位が設定水位になると共に、浴槽内の温水温
度が設定温度になると、第１マイコン（10）が動作し、
給湯器（３）の運転制御回路（30）へ信号を出力する．
そして、運転制御回路（30）が動作し、お湯張り運転が
停止すると共に、給湯器（３）の燃焼が停止する。する
と、給湯器（３）からの信号に基づいて第１マイコン
（10）が動作し、給湯設定温度表示器（13）の表示温度
の点滅は停止すると共に、表示器（13）には給湯設定温
度が表示される。

又、使用者が例えば台所にて副リモコン（２）の給湯
スイッチ（32）をオンにし、給湯器（３）から供給され
る温水を使用しているとき、他の使用者が浴室にて主リ
モコン（１）のお湯張りスイッチ（11）をオンにした場
合には、第１マイコン（10）が動作する。そして、第１
マイコン（10）からの信号に基づいて給湯器（３）の運
転制御回路（30）が動作し、略浴槽設定温度の温水が給
湯器（３）から浴槽（４）へ供給される。又、第１マイ
コン（10）からの信号に基づいて第２マイコン（21）が
動作し、第２マイコン（21）からの信号に基づいて副リ
モコン（２）の給湯設定温度表示器（25）の表示温度が
浴槽設定温度に切換わるとともに、点滅を開始する。

その後、時間が経過し、お湯張り運転が停止すると共
に給湯器（３）の燃焼が停止すると、給湯器（３）から
の信号に基づいて第２マイコン（21）が動作し、給湯設
定温度表示器（25）の表示温度の点滅が停止すると共
に、表示器（25）には給湯設定温度が表示される。

上記本発明の実施例によれば、使用者がお湯張りスイ
ッチ（11）をオンにしてお湯張りを行っているときに、
使用者が給湯スイッチ（31）又は（32）をオンにした場
合には、浴槽設定温度が給湯設定温度より優先されるた
め、給湯スイッチ（31）又は（32）がオンした場合にも
お湯張り運転を継続して浴槽設定温度の温水を浴槽
（４）へ供給することができ、浴槽（４）に略設定温度
の温水を満たすことができる。又、給湯スイッチ（32）
のオンに基づいて給湯が行われているときに、お湯張り
スイッチ（11）がオンにされた場合には、浴槽設定温度
が給湯設定温度に優先し、浴槽設定温度の温水を浴槽
（４）へ供給することができ、浴槽（４）に略設定温度
の温水を満たすことができる。

さらに、お湯張り運転中に使用者が副リモコン（２）
の給湯スイッチ（32）をオンにしたときには、給湯設定
温度表示器（25）の表示温度が給湯設定温度から浴槽設
定温度に切換わると共に、温度表示が点滅するため、使
用者はお湯張り運転中であることを知ることができると
共に、浴槽設定温度の温水が供給されることを知ること
ができる。又、使用者が給湯スイッチ（32）をオンにし
て給湯しているときに、他の使用者が浴室にて主リモコ
ン（１）のお湯張りスイッチ（11）をオンにした場合に
は、副リモコン（２）の給湯設定温度表示器（25）の表
示温度が浴槽設定温度に切換わると共に、温度表示が点
滅するため、使用者は、お湯張り運転が始まると共に、
浴槽設定温度の温水が供給されることを知ることができ
る。又、浴室の主リモコン（１）の給湯設定温度表示器
（13）の表示温度が浴槽設定温度に切換わると共に、温
度表示が点滅するため、浴室の使用者も給湯蛇口
（６）、及びシャワー（７）からは浴槽設定温度の温水
が供給されることを知ることができる。又、給湯設定温
度表示器（13），（25）をお湯張り運転と給湯運転とが
同時に行われていることを表示する表示器に兼用してい
るので、各リモコン（１），（２）の構成簡略化を図る
ことができる。

（ト）発明の効果 本発明は以上のように構成された遠隔制御装置であ
り、お湯張りスイッチ及びこのお湯張りスイッチとは別
のリモコンに設けられた給湯スイッチがオンの場合、お
湯張り設定温度が給湯設定温度より優先されるため、お
湯張り運転中に給湯スイッチがオンされたとき、又は給
湯スイッチがオンされ給湯が行われている場合にお湯張
りスイッチがオンされたときには、お湯張り設定温度の
温水を浴槽へ供給することができ、この結果、お湯張り
運転と給湯運転が同時に行われた場合にも、略設定温度
の温水を浴槽に満たすことができる。

又、給湯スイッチを有するリモコンに給湯設定温度表
示器を設け、この給湯設定温度表示器はお湯張りスイッ
チ及び給湯スイッチのオンの場合と、いずれか一方のス
イッチがオンの場合とで異なった表示を行うので、使用
者は上記表示器によりお湯張り運転と給湯運転とが同時
に行われていることを知ることができると共に、略設定
温度の温水が供給されることを知ることができ、又、給
湯設定温度表示器を温度表示器とお湯張り運転及び給湯
運転が同時に行われていることを知らせるための表示器
とに兼用することができ、リモコンの構成簡略化を図る
ことができるばかりでなく、お湯張り運転による給湯温
度の変化を給湯器等の故障によるものと区別できる。

又、１つのリモコンに設けられたお湯張りスイッチ及
び給湯スイッチがオンの場合、お湯張り設定温度が給湯
設定温度に優先されるため、使用者がお湯張りスイッチ
及び給湯スイッチをオンにした場合にも浴槽へ略お湯張
り設定温度の温水が供給され、略設定温度の温水を浴槽
へ満たすことができる。

さらに、お湯張りスイッチ及び給湯スイッチがオンの
場合と、いずれか一方のスイッチがオンの場合とで異な
る設定温度表示をする表示器を１つのリモコンに設ける
ことにより、お湯張り設定温度が優先されていることを
専用の表示器を用いることなく、的確に表示できるばか
りでなく、お湯張り運転による給湯温度の変化を給湯器
等の故障によるものと区別できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、及び第２図は本発明の一実施例を示したもので
あり、第１図は遠隔制御装置の概略ブロック図、第２図
は遠隔制御装置の動作説明用のフローチャートである。 （１）…主リモコン、（２）…副リモコン、（３）…給
湯器、（４）…浴槽、（11）…お湯張りスイッチ、（1
3）…給湯設定温度表示器、（15）…給湯温度設定器
（給湯温度設定部）、（16）…お湯張り温度設定器（浴
槽温度設定部）、（24）…お湯張りスイッチ、（25）…
給湯設定温度表示器、（28）…給湯温度設定器（給湯温
度設定部）、（30）…運転制御回路（制御部）、（3
1），（32）…給湯スイッチ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−26239（ＪＰ，Ａ) 実開 平１−125964（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭60−8263（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】給湯器の制御を行う制御部と、浴槽へお湯
   張りを行う場合のお湯張り温度の設定部とお湯張り運転
   を開始させるためのお湯張りスイッチとを有したリモコ
   ンと、給湯温度の設定部と給湯を開始させるための給湯
   スイッチと給湯設定温度を点灯表示する給湯設定温度表
   示器とを有したリモコンとを備え、各設定部にて設定さ
   れた温度に基づいて制御部を動作させ、給湯器の出湯温
   度を略設定温度に制御する遠隔制御装置において、お湯
   張りスイッチ及び給湯スイッチがオンの場合、お湯張り
   設定温度が給湯設定温度に優先されるようにし、かつ、
   その設定温度を給湯設定温度表示器に点滅表示させるこ
   とを特徴とする遠隔制御装置。
2. 【請求項２】給湯器の制御を行う制御部と、浴槽へお湯
   張りを行う場合のお湯張り温度の設定部とお湯張り運転
   を開始させるためのお湯張りスイッチと給湯温度の設定
   部と給湯を開始させるための給湯スイッチと給湯設定温
   度を点灯表示する給湯設定温度表示器とを有したリモコ
   ンとを備え、各設定部にて設定された温度に基づいて制
   御部を動作させ、給湯器の出湯温度を略設定温度に制御
   する遠隔制御装置において、お湯張りスイッチ及び給湯
   スイッチがオンの場合、お湯張り設定温度が給湯設定温
   度に優先されるようにし、かつ、その設定温度を給湯設
   定温度表示器に点滅表示させることを特徴とする遠隔制
   御装置。