JPH0599496A - 自動給湯風呂釜 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保温・足し湯機能を有する自動給湯風呂釜を
浴槽に接続し、保温・足し湯機能の作動開始時刻と作動
終了時刻を各々個別に設定でき、各機能がそれぞれ効果
的かつ経済的に発揮できる。 【構成】 リモコン１に自動足し湯制御回路１７と自動
保温制御回路１８の各々の作動開始時刻と作動終了時間
が任意に設定できる足し湯指示器６と保温指示器５を備
え、センサ１３が検出する浴槽１１の水位と湯温を水位
監視回路１５と湯温監視回路１６で監視し、前記両制御
回路１７，１８が浴槽水位と浴槽湯温を自動制御する。 【効果】 家族構成等の入浴者数の増減変化に応じて保
温・足し湯機能を自由にかつ個々に設定でき、経済的で
かつ使い勝手の良い装置が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は保温・足し湯機能を備え
た家庭用の自動給湯風呂釜に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の自動給湯風呂釜は、浴槽
に設定水位まで湯を落し込み後、設定湯温まで追焚加熱
して浴槽の湯が入浴可能な状態となり、これを検出する
と、予め決められた時間内は自動的に保温・足し湯機能
が作動し、湯温が下がると設定湯温に戻し、また水位が
下がると設定水位に戻し、いつも設定湯温と設定水位に
維持されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自動給湯風呂釜では、浴槽が入浴可能な状態から直ちに
かつ同時に始まる保温・足し湯機能の作動時間が、変更
不能な固定時間（一般に４時間が多い）に決められてい
るため、当日の入浴者数の増減変動や家族構成人員が設
定時間の人員と異なるとき等は、作動時間が実態に対応
できないという使用上の不便や、余分な作動による不経
済な運転が問題となっていた。

【０００４】また、同じ入浴者数であっても各家庭の入
浴形態は異なり、入浴開始から当日の入浴終了までの所
要期間も変わるものであり、前記作動時間を一率に固定
することには無理があった。さらに、保温と足し湯の異
った機能を各機能に合わせて個別に、かつ自由に設定し
て使えず、使用性の改善が望まれていた。

【０００５】そこで、本発明は浴槽の自動足し湯と自動
保温の両機能が経済的、かつ良好な使用性が得られる自
動給湯風呂釜を提供する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の自動給湯風呂釜の手段は、浴槽の水位
検出器および水位設定器と、水位検出器の検出水位と水
位設定器の設定水位を比較して浴槽水位を監視する水位
監視回路と、浴槽への給湯装置と、水位監視回路の信号
により給湯装置を動作させる自動足し湯制御回路と、自
動足し湯制御回路の作動指示の入力操作する足し湯指示
器と、浴槽の湯温検出器および湯温設定器と、湯温検出
器の検出湯温と湯温設定器の設定湯温を比較して浴槽湯
温を監視する湯温監視回路と、浴槽水を循環加熱する風
呂熱源器と、湯温監視回路の信号により風呂熱源器を動
作させる自動保温制御回路と、自動保温制御回路の作動
指示の入力操作する保温指示器を備えたものである。

【０００７】

【作用】そして、上記手段により本発明の自動給湯風呂
釜は、浴槽水位と浴槽湯温が各々設定水位と設定湯温に
なって水位監視回路と湯温監視回路が湯張り終了を検出
すると、自動足し湯制御回路は足し湯指示器に入力され
た任意の作動指示信号に従い、水位監視回路の判定信号
に基づいて浴槽水位を設定水位に維持したり、放置した
りする指示信号を出力する。また、自動保温制御回路は
自動足し湯制御回路とは別個に動作し、保温指示器に入
力された任意の作動指示信号に従い、湯温監視回路の判
定信号に基づいて浴槽湯温を設定湯温に維持したり、放
置したりする指示信号を出力する。給湯装置と風呂熱源
器は各々前記指示信号により浴槽への足し湯と浴槽水の
循環加熱をし、浴槽は設定水位と設定湯温に維持された
り、足し湯と循環加熱を停止して浴槽水位と浴槽湯温を
設定水位と設定温度より下げたりできる。こうして、無
駄な足し湯や循環加熱を抑制して経済的な運転ができ
る。また、入浴条件に応じて足し湯指示器と保温指示器
の入力を変えることができ、使い勝手も良くなる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明による自動給湯風呂釜の実施例
について図面を参照しながら説明する。

【０００９】図１は本発明の一実施例を示し、１は浴室
に設置して自動給湯風呂釜を遠隔操作するリモコンであ
る。リモコン１には自動給湯運転を指示入力するスイッ
チ２、浴槽水位を設定する水位設定器としての水位設定
ボリウム３、浴槽湯温を設定する湯温設定器としての湯
温設定ボリウム４、自動保温と自動足し湯の作動開始と
作動終了の時刻を各々設定する保温指示器５および足し
湯指示器６、前記作動時刻等の表示器７を備える。８は
この装置を制御する制御ユニット、９は給湯装置、１０
は浴槽１１と循環路１２で接続した風呂熱源器である。
循環路１２には浴槽水を循環させるポンプ１３、浴槽水
位と浴槽湯温を検出する水位検出器および湯温検出器と
してのセンサ１４を各々設ける。制御ユニット８には浴
槽水位と浴槽湯温を各々監視する水位監視回路１５およ
び湯温監視回路１６、自動足し湯を指示する自動足し湯
制御回路１７、浴槽水を循環加熱指示する自動保温制御
回路１８等を備える。

【００１０】浴槽１１に湯張りするには、リモコン１の
水位設定ボリウム３、湯温設定ボリウム４、保温指示器
５、足し湯指示器６を設定操作してスイッチ２を入れる
と、自動足し湯制御回路１７が運転指令信号を出力して
給湯装置９により循環路１２を介して浴槽１１へ設定水
位まで給湯する。水位監視回路１５が設定水位を判定す
ると、自動保温制御回路１８はポンプ１３を作動して浴
槽１１の湯を循環させる。この循環する湯の温度をセン
サ１４で測定し、設定湯温より低ければ風呂熱源器１０
を動作させ、湯を設定湯温まで沸き上げる。湯温監視回
路１６が設定湯温を判定すると、制御ユニット８は湯張
り終了を判定する。湯張り終了判定後、足し湯指示器６
で設定した作動開始時刻を過ぎて浴槽水位が減少する
と、水位監視回路１５の判定信号により自動足し湯制御
回路１７は給湯装置９を動作させ、設定水位まで足し湯
して浴槽水位を回復させる。また、保温指示器５で設定
した作動開始時刻を過ぎて、必要に応じてポンプ１３を
循環してセンサ１４の検出温度が設定湯温より低いこと
を湯温監視回路１６が判定すると、自動保温制御回路１
８は風呂熱源器１０等を作動させて浴槽湯温を設定温度
に回復させる。図２および図３は以上の湯張り、沸き上
げ（循環加熱）、自動足し湯および自動保温の各動作を
横軸の経過時間に従って示したものである。

【００１１】図４はリモコン１の下部を拡大したもの
で、保温指示器５と足し湯指示器６は、水位ボタン５ａ
と湯温ボタン６ａにより自動足し湯制御回路１７と自動
保温制御回路１８の各動作指示を区別して設定するため
に設けてある。始スイッチ１９と終スイッチ２０は両制
御回路１７，１８の作動開始時刻と作動終了時刻を区別
して設定するもので、時スイッチ２１と分スイッチ２２
は各作動時刻を入力する。停スイッチ２３は既に設定さ
れた作動開始時刻から作動終了時刻間の作動期間中に、
自動足し湯制御回路１７または自動保温制御回路１８を
一時機能停止できる。この停止時間は上記作動期間に含
まなくてもよいが、本実施例では作動期間に含めて先に
入力した作動終了時刻がずれないようにし、一時機能停
止動作が途中に入っても、最初に入力した作動終了時刻
に実質上は影響しないようにしている。遅スイッチ２４
は作動開始時刻を湯張り終了時刻から遅延させるとき等
に使用する。表示器７は上記各時刻設定時や所定時刻毎
等に上述の各作動予定の時刻を水位表示７ａと湯温表示
７ｂに表示する。

【００１２】保温指示器５と足し湯指示器６の入力操作
のタイミングが浴槽１１に張水する前のときは、湯張り
終了時刻は不明であるために遅スイッチ２４を使用す
る。そして、自動保温制御回路１８の作動開始時刻を設
定するには、湯温スイッチ６ａ、始スイッチ１９、遅ス
イッチ２４をオンし、遅延時間を設けずに直ちに保温機
能を動作させたいときは時スイッチ２１と分スイッチを
０設定すると、湯温表示７ｂの始の表示が００：００と
なる。この表示は自動保温制御回路１８が湯張り終了を
検出したとき、この湯張り終了時刻に自動的に変更され
る。遅延時間を設定したいときには、湯張り終了から作
動開始させるまでの遅延時間、今５分であれば００：０
５を入力する。この遅延時間設定の意味は、例えば湯張
り後の最初の入浴予定者が特定できないときには入浴者
の好みの湯温が不明であるため、湯張り後から自然放熱
してΔＴの温度降下により浴槽湯温を下げ、湯温調節
（追焚加熱する昇温と冷水を足す降温）の所要時間が短
縮され、特に降温時に冷水を余分に足して不要に浴槽水
位を上げなくてもよい。このため、湯張り準備する者に
とっては湯張りの設定温度に余り気を使わなくて良いメ
リットがある。また、湯張り終了後に設定するときは、
予定時刻をそのまま入力するとよい。

【００１３】自動足し湯制御回路１７の作動開始時刻を
設定入力するときは、水位スイッチ５ａ、始スイッチ１
９をオン操作し（遅スイッチ２４の操作は不要）、時ス
イッチ２１、分スイッチ２２を操作する。そして、表示
器７の水位表示７ａの始の表示は入力値そのものが表示
される。例えば、湯張り終了後に１８：００を入力操作
すると、水位表示７ａの始の表示も１８：００となる。
このとき自動足し湯制御回路１７は、浴槽１１の排水栓
（図示はしていない）の閉止不良等による漏水チェック
の機能を有し、湯張り終了後の僅かの所定時間（５分も
あればよい）は自動足し湯機能を自動的に停止し、水位
監視回路１５の水位低下検出信号の入力をチェックす
る。もし水位低下が認められると表示器７等で報知し、
異常の改善を促して無駄な漏水が防止できる。もし、湯
張り終了と同時に入浴があり、湯が減ったときでも、５
分経過後に直ちに自動足し湯される。なお、センサ１４
が浴槽水の循環加熱中でも浴槽水位を検出可能に、例え
ば浴槽１１に直接取付けたりして、湯張り終了前から漏
水チェックすれば、自動足し湯機能の遅延による湯張り
後の停止期間を短縮することもできる。

【００１４】自動足し湯制御回路１７と自動保温制御回
路１８の作動終了時刻の設定は、水位スイッチ５ａまた
は湯温スイッチ６ａを選んでオン操作し、次に終スイッ
チ２０をオン操作して時スイッチ２１と分スイッチ２２
をオン操作して入力する。この作動終了時刻は、前記作
動開始時刻間の両制御回路１７，１８の作動期間を定め
ることになる。作動期間は各家庭の家族構成人員、日々
の入浴者数の増減変動、入浴者の入浴所要時間等を配慮
して決めるもので、各家庭間で異なり、また日々の入浴
毎に変えると自動保温制御回路１８の余分な保温動作を
抑制して経済的な運転ができる。例えば、当日の最終入
浴者が従来のように固定の作動終了時刻より相当早く入
浴終了し、保温停止操作を忘れたとき等には余分な運転
が相当時間続くことになる。しかし、この実施例では作
動終了時刻の入力が日々の学習効果等により正確化さ
れ、またその操作が可能になっている。作動終了時刻の
設定が個別にできると、特に最終入浴時に効果が期待で
きる。例えば、その後の入浴者がいないから少い湯量で
も足し湯せずに、湯温だけは好みの温度に制御して経済
的に入浴したいときは、図２、図３に示したように水位
は２０：００に自動足し湯機能を早めに停止し、自動保
温機能だけを入浴終了予定の２０：１５まで１５分間長
く働くようにする。また、この逆の動作も可能になって
いる。

【００１５】次に、停スイッチ２３の操作方法は、例え
ば次回の入浴者が老人や幼児のときに浴槽水位を下げて
安全に入浴させたいとき、単に湯を捨てるのは不経済だ
から足し湯せずに入浴し、体の洗滌等に湯を使用して減
少した浴槽水位をそのままにするときに用いる。このと
きは、水位スイッチ５ａと停スイッチ２３をオン操作
し、次に再度停スイッチ２３をオン操作するまでの期間
が一時停止期間になり、自動足し湯制御回路１７は一時
的に機能を停止する。ただし、過剰な水位低下があると
保温のためのポンプ１３の循環不能を招くので、所定水
位は維持するようにしておく。

【００１６】湯温スイッチ６ａと停スイッチ２３をオン
操作したときには、付に再度停スイッチ２３をオン操作
するまでの一時停止期間中は、自動保温制御回路１８は
浴槽湯温を設定湯温に自動的に維持する機能を一時停止
する。この一時停止の機能があると、浴槽湯温が低下し
ても昇温されないことを活用し、水を足して浴槽湯温を
下げずに少し我慢して入浴後に再入浴するとき等には都
合が良い。この停スイッチ２３には更にもう一つの働き
があり、自動足し湯制御回路１７と自動保温制御回路１
８の湯張り後の自動足し湯機能と自動保温機能を停止さ
せ、全く不動作にさせることもできる。このときには、
水位設定ボリウム３、湯温設定ボリウム４のオン操作後
に続いて停スイッチ２３をオン操作する。続いて停スイ
ッチ２３を再度オン操作して一時停止が解除されると、
自動足し湯制御回路１７と自動保温制御回路１８は再び
所定動作に入る。

【００１７】図５、図６、および図７は上述の制御動作
をフローチャートにして示したものである。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
自動給湯風呂釜は、請求項１では自動足し湯動作の開始
時刻と終了時刻を各々任意で設定でき、また前記両時刻
間の作動期間中に自動足し湯動作を変更指示することも
でき、入浴者数の増減等の入浴条件の変化に自由に対応
ができ、余分な足し湯を抑制してかつ使い勝手も向上で
きる。

【００１９】請求項２では自動保温動作の開始時刻と終
了時刻を各々任意に設定でき、また前記両時刻間の作動
期間中に自動保温動作を変更指示することもでき、入浴
者数の増減等の入浴条件の変化に自由に対応ができ、合
理的な保温をしてかつ使い勝手も向上できる。

【００２０】請求項３では自動足し湯機能と自動保温機
能の両者を備えて各々個別に自在に制御でき、入浴者数
の増減等の入浴条件の変化に自由に対応ができ、より合
理的な足し湯と保温ができ、使い勝手も更に向上でき
る。

【００２１】請求項４では浴槽への湯張り終了時に漏水
を検出でき、無駄な漏水を抑制できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自動給湯風呂釜の一実施例を示す構成
図

【図２】同自動足し湯機能を示す特性図

【図３】同自動保温機能を示す特性図

【図４】同リモコンの部分拡大図

【図５】同制御動作を示すフローチャート

【図６】同制御動作を示すフローチャート

【図７】同制御動作を示すフローチャート

【符号の説明】

３ 水位設定ボリウム ４ 湯温設定ボリウム ５ 保温指示器 ６ 足し湯指示器 ９ 給湯装置 １０ 風呂熱源器 １４ センサ（水位検出器、湯温検出器） １５ 水位監視回路 １６ 湯温監視回路 １７ 自動足し湯制御回路 １８ 自動保温制御回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 昭親 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽の水位検出器および水位設定器と、水
   位検出器の検出水位と水位設定器の設定水位を比較して
   浴槽水位を監視する水位監視回路と、浴槽への給湯装置
   と、水位監視回路の信号により給湯装置を動作させる自
   動足し湯制御回路と、自動足し湯制御回路の作動指示の
   入力操作する足し湯指示器を備えた自動給湯風呂釜。
2. 【請求項２】浴槽の湯温検出器および湯温設定器と、湯
   温検出器の検出湯温と湯温設定器の設定湯温を比較して
   浴槽湯温を監視する湯温監視回路と、浴槽水を循環加熱
   する風呂熱源器と、湯温監視回路の信号により風呂熱源
   器を動作させる自動保温制御回路と、自動保温制御回路
   の作動指示の入力操作する保温指示器を備えた自動給湯
   風呂釜。
3. 【請求項３】浴槽の水位検出器および水位設定器と、水
   位検出器の検出水位と水位設定器の設定水位を比較して
   浴槽水位を監視する水位監視回路と、浴槽への給湯装置
   と、水位監視回路の信号により給湯装置を動作させる自
   動足し湯制御回路と、自動足し湯制御回路の作動指示の
   入力操作する足し湯指示器と、浴槽の湯温検出器および
   湯温設定器と、湯温検出器の検出湯温と湯温設定器の設
   定湯温を比較して浴槽湯温を監視する湯温監視回路と、
   浴槽水を循環加熱する風呂熱源器と、湯温監視回路の信
   号により風呂熱源器を動作させる自動保温制御回路と、
   自動保温制御回路の作動指示の入力操作する保温指示器
   を備えた自動給湯風呂釜。
4. 【請求項４】水位監視回路が設定水位を検出するか、ま
   たは湯温監視回路が設定湯温を検出した浴槽への湯張り
   終了後、水位監視回路の信号の受付けを所定期間だけ遅
   延する自動足し湯制御回路を備えた請求項３記載の自動
   給湯風呂釜。