JPH0868432A - ディスクブレーキのキャリパ取着構造 - Google Patents
ディスクブレーキのキャリパ取着構造Info
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- JPH0868432A JPH0868432A JP20556994A JP20556994A JPH0868432A JP H0868432 A JPH0868432 A JP H0868432A JP 20556994 A JP20556994 A JP 20556994A JP 20556994 A JP20556994 A JP 20556994A JP H0868432 A JPH0868432 A JP H0868432A
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- caliper
- fixing bolt
- caliper body
- bush
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Abstract
(57)【要約】
【目的】車体側からの振動に対してキャリパ本体を防振
する。 【構成】キャリパ本体36と固定ボルト44との間に、キャ
リパ本体36を固定ボルト44の軸方向および径方向に弾性
変位可能に保持する変位保持手段45を設けるとともに、
ボルト挿通口43の内周面を構成するブッシュ57を設け、
このブッシュ57の材質をキャリパ本体36の材質よりも軟
質なものにした。
する。 【構成】キャリパ本体36と固定ボルト44との間に、キャ
リパ本体36を固定ボルト44の軸方向および径方向に弾性
変位可能に保持する変位保持手段45を設けるとともに、
ボルト挿通口43の内周面を構成するブッシュ57を設け、
このブッシュ57の材質をキャリパ本体36の材質よりも軟
質なものにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスクブレーキのキ
ャリパ取着構造に関する。
ャリパ取着構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ブレーキ装置として広く用いられ
ているディスクブレーキは、車輪とともに回転するディ
スクロータをキャリパで挟んで車輪の回転を制動するブ
レーキ装置である。上記キャリパには、1個のピストン
で上記ディスクロータの片面を押圧し、その反動でキャ
リパをスライドさせてディスクロータの反対側の面も押
圧するスライド型のキャリパと、2個のピストンでディ
スクロータの両面を押圧するようにした対向ピストン型
のキャリパとがある。
ているディスクブレーキは、車輪とともに回転するディ
スクロータをキャリパで挟んで車輪の回転を制動するブ
レーキ装置である。上記キャリパには、1個のピストン
で上記ディスクロータの片面を押圧し、その反動でキャ
リパをスライドさせてディスクロータの反対側の面も押
圧するスライド型のキャリパと、2個のピストンでディ
スクロータの両面を押圧するようにした対向ピストン型
のキャリパとがある。
【0003】図4は、従来の対向ピストン型のキャリパ
の縦断面図である。この図に示すように、キャリパ100
はキャリパ本体101 の内部に2個のピストン102,103 が
対向して設けられ、これらのピストン102,103 間に一対
のブレーキパッド104,105 が配置された構成となってい
る。
の縦断面図である。この図に示すように、キャリパ100
はキャリパ本体101 の内部に2個のピストン102,103 が
対向して設けられ、これらのピストン102,103 間に一対
のブレーキパッド104,105 が配置された構成となってい
る。
【0004】キャリパ本体101 にはボルト挿通口106 が
形成されており、このボルト挿通口106 に挿通された固
定ボルト107 が車体構成部材108 に締結されてキャリパ
本体101 が車体側に固定される。そして、前記ブレーキ
パッド104,105 間にディスクロータ109 が位置するよう
になっている。
形成されており、このボルト挿通口106 に挿通された固
定ボルト107 が車体構成部材108 に締結されてキャリパ
本体101 が車体側に固定される。そして、前記ブレーキ
パッド104,105 間にディスクロータ109 が位置するよう
になっている。
【0005】制動時、ピストン102,103 は油圧作用でデ
ィスクロータ109 側に押圧され、ブレーキパッド104,10
5 がディスクロータ109 の両面に押し付けられるため、
摩擦力によってディスクロータ109 の回転が制動され
る。
ィスクロータ109 側に押圧され、ブレーキパッド104,10
5 がディスクロータ109 の両面に押し付けられるため、
摩擦力によってディスクロータ109 の回転が制動され
る。
【0006】このような対向ピストン型のキャリパ100
は、キャリパ本体101 の剛性を高くすることができ、し
かもディスクロータ109 の両面を均等に押圧することが
できるので安定した制動力が得られる。
は、キャリパ本体101 の剛性を高くすることができ、し
かもディスクロータ109 の両面を均等に押圧することが
できるので安定した制動力が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如くキャリパ本体101 に設けられたボルト挿通口106 に
固定ボルト107 を挿通し、この固定ボルト107 を車体構
成部材108 に締結することによってキャリパ本体101 を
車体側に固定していたため、車両のエンジンや車輪等か
らの振動が直接的にキャリパ本体101 に伝わる。このた
め、キャリパ本体101 に内蔵されたピストン102,103 等
の部品類が振動により損傷するという懸念があった。
如くキャリパ本体101 に設けられたボルト挿通口106 に
固定ボルト107 を挿通し、この固定ボルト107 を車体構
成部材108 に締結することによってキャリパ本体101 を
車体側に固定していたため、車両のエンジンや車輪等か
らの振動が直接的にキャリパ本体101 に伝わる。このた
め、キャリパ本体101 に内蔵されたピストン102,103 等
の部品類が振動により損傷するという懸念があった。
【0008】本発明は、この問題点を解決するためにな
されたもので、車体側からの振動に対してキャリパ本体
を防振することのできるディスクブレーキのキャリパ取
着構造を提供することを目的とする。
されたもので、車体側からの振動に対してキャリパ本体
を防振することのできるディスクブレーキのキャリパ取
着構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るディスクブレーキのキャリパ取着構造
は、キャリパ本体のボルト挿通口に固定ボルトを挿通
し、この固定ボルトを車体側に締結してキャリパ本体を
車体側に固定するディスクブレーキのキャリパ取着構造
において、上記キャリパ本体と上記固定ボルトとの間
に、キャリパ本体を固定ボルトの軸方向および径方向に
弾性変位可能に保持する変位保持手段を設けるととも
に、上記ボルト挿通口の内周面を構成するブッシュを設
け、このブッシュの材質をキャリパ本体の材質よりも軟
質なものにした。
め、本発明に係るディスクブレーキのキャリパ取着構造
は、キャリパ本体のボルト挿通口に固定ボルトを挿通
し、この固定ボルトを車体側に締結してキャリパ本体を
車体側に固定するディスクブレーキのキャリパ取着構造
において、上記キャリパ本体と上記固定ボルトとの間
に、キャリパ本体を固定ボルトの軸方向および径方向に
弾性変位可能に保持する変位保持手段を設けるととも
に、上記ボルト挿通口の内周面を構成するブッシュを設
け、このブッシュの材質をキャリパ本体の材質よりも軟
質なものにした。
【0010】
【作用】上記構成によるディスクブレーキのキャリパ取
着構造によれば、上記変位保持手段によってキャリパ本
体が固定ボルトの軸方向および径方向に弾性変位可能に
保持されるため、キャリパ本体の弾性変位によって車体
側からの振動が吸収され、キャリパ本体が防振される。
また、キャリパ本体のボルト挿通口内周面を構成するブ
ッシュがキャリパ本体の材質よりも軟質であるため、上
記保持手段の弾性変位量が限度に達しても、車体側から
の振動がブッシュに吸収されてキャリパ本体に伝わりに
くくなる。
着構造によれば、上記変位保持手段によってキャリパ本
体が固定ボルトの軸方向および径方向に弾性変位可能に
保持されるため、キャリパ本体の弾性変位によって車体
側からの振動が吸収され、キャリパ本体が防振される。
また、キャリパ本体のボルト挿通口内周面を構成するブ
ッシュがキャリパ本体の材質よりも軟質であるため、上
記保持手段の弾性変位量が限度に達しても、車体側から
の振動がブッシュに吸収されてキャリパ本体に伝わりに
くくなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明が適用された自動二
輪車の右側面図である。この自動二輪車1は、例えばダ
イヤモンド型の車体フレーム2を持つ。上記車体フレー
ム2は、エンジン3の周囲を取り巻くように形成された
フレーム本体4と、このフレーム本体4から後方に延び
るシートフレーム5とを備えて構成されている。
しながら説明する。図1は、本発明が適用された自動二
輪車の右側面図である。この自動二輪車1は、例えばダ
イヤモンド型の車体フレーム2を持つ。上記車体フレー
ム2は、エンジン3の周囲を取り巻くように形成された
フレーム本体4と、このフレーム本体4から後方に延び
るシートフレーム5とを備えて構成されている。
【0012】車体フレーム2の前頭部にはフロントフォ
ーク6が左右回動自在に枢着され、このフロントフォー
ク6の下端に前輪7が軸支されている。フロントフォー
ク6の上部には上記前輪7を左右に操向させるハンドル
バー8が固定され、フロントフォーク6の中間部には前
輪7を覆うフロントフェンダ9が固定されている。
ーク6が左右回動自在に枢着され、このフロントフォー
ク6の下端に前輪7が軸支されている。フロントフォー
ク6の上部には上記前輪7を左右に操向させるハンドル
バー8が固定され、フロントフォーク6の中間部には前
輪7を覆うフロントフェンダ9が固定されている。
【0013】一方、車体フレーム2のほぼ中央部にはピ
ボット軸12が車幅方向に架設されており、このピボット
軸12を軸に回動自在で後方に延びているスイングアーム
13の後端に後輪14が軸支されている。なお、スイングア
ーム13はクッションユニット16によって緩衝懸架され
る。
ボット軸12が車幅方向に架設されており、このピボット
軸12を軸に回動自在で後方に延びているスイングアーム
13の後端に後輪14が軸支されている。なお、スイングア
ーム13はクッションユニット16によって緩衝懸架され
る。
【0014】前述の如く、フレーム本体4の内側にはエ
ンジン3が搭載され、エンジン3の後部には、キャブレ
タ17とエアクリーナ18が順に接続されている。また、エ
ンジン3の排気マフラ19は、エンジン3の下方を通って
後方に延びている。そして、フレーム本体4の上部には
燃料タンク20が設置され、シートフレーム5上には着座
シート21が設置される。
ンジン3が搭載され、エンジン3の後部には、キャブレ
タ17とエアクリーナ18が順に接続されている。また、エ
ンジン3の排気マフラ19は、エンジン3の下方を通って
後方に延びている。そして、フレーム本体4の上部には
燃料タンク20が設置され、シートフレーム5上には着座
シート21が設置される。
【0015】この自動二輪車1には、ブレーキ装置とし
て前輪7および後輪14にディスクブレーキ22,23 が設け
られている。これらのディスクブレーキ22,23 は、前後
輪7,14に回転一体に固定されたディスクロータ24,25
を、フロントフォーク6およびスイングアーム13に固定
されたキャリパ27,28 で挟むように構成されている。
て前輪7および後輪14にディスクブレーキ22,23 が設け
られている。これらのディスクブレーキ22,23 は、前後
輪7,14に回転一体に固定されたディスクロータ24,25
を、フロントフォーク6およびスイングアーム13に固定
されたキャリパ27,28 で挟むように構成されている。
【0016】後輪14のディスクブレーキ23は、そのキャ
リパ28が例えばキャリパブラケット29を介してスイング
アーム13に固定されている。上記キャリパブラケット29
は下方に延び、その下端部にキャリパ28が固定されてい
る。さらに、スイングアーム13の前部から後方に延びる
トルクロッド30がキャリパ28に連結されている。このト
ルクロッド30により、制動時にキャリパ28がディスクロ
ータ25とともに回転することが防止される。
リパ28が例えばキャリパブラケット29を介してスイング
アーム13に固定されている。上記キャリパブラケット29
は下方に延び、その下端部にキャリパ28が固定されてい
る。さらに、スイングアーム13の前部から後方に延びる
トルクロッド30がキャリパ28に連結されている。このト
ルクロッド30により、制動時にキャリパ28がディスクロ
ータ25とともに回転することが防止される。
【0017】図2は、図1のII-II 線に沿うキャリパ28
およびキャリパブラケット29の縦断面図である。キャリ
パブラケット29は、上部に位置するボス31から取付板32
が下方に延びており、上記ボス31には後輪14の車軸が挿
通される車軸挿通孔33が形成され、取付板32の下部には
ねじ孔34が形成されている。
およびキャリパブラケット29の縦断面図である。キャリ
パブラケット29は、上部に位置するボス31から取付板32
が下方に延びており、上記ボス31には後輪14の車軸が挿
通される車軸挿通孔33が形成され、取付板32の下部には
ねじ孔34が形成されている。
【0018】一方、キャリパ28は、キャリパ本体36の内
部に2個のピストン37,38 と一対のブレーキパッド39,4
0 とが対向して設けられており、上記ブレーキパッド3
9,40間に前記25ディスクロータが挟持されて制動が行わ
れるようになっている。
部に2個のピストン37,38 と一対のブレーキパッド39,4
0 とが対向して設けられており、上記ブレーキパッド3
9,40間に前記25ディスクロータが挟持されて制動が行わ
れるようになっている。
【0019】キャリパ本体36の上部から延びる取付ブラ
ケット42にはボルト挿通口43が設けられており、このボ
ルト挿通口43に挿通された固定ボルト44がキャリパブラ
ケット29の前記ねじ孔34に締結され、これによってキャ
リパ28全体が車体側に固定される。
ケット42にはボルト挿通口43が設けられており、このボ
ルト挿通口43に挿通された固定ボルト44がキャリパブラ
ケット29の前記ねじ孔34に締結され、これによってキャ
リパ28全体が車体側に固定される。
【0020】さて、上記取付ブラケット42と固定ボルト
44との間には、変位保持手段45が設けられている。この
変位保持手段45は、キャリパ本体36を固定ボルト44の軸
方向および径方向に弾性変位可能に保持するものであ
り、図2のIII 部拡大図である図3に示すように構成さ
れている。
44との間には、変位保持手段45が設けられている。この
変位保持手段45は、キャリパ本体36を固定ボルト44の軸
方向および径方向に弾性変位可能に保持するものであ
り、図2のIII 部拡大図である図3に示すように構成さ
れている。
【0021】即ち、固定ボルト44の周囲には、鉄鋼やス
テンレス鋼等の材質でなる筒状スペーサ46が環装されて
おり、この筒状スペーサ46の両端にフランジ部47,48 が
設けられている。例えば車体内側のフランジ部48は筒状
スペーサ46に一体形成され、車体外側のフランジ部47は
ワッシャ状の別部品とされている。
テンレス鋼等の材質でなる筒状スペーサ46が環装されて
おり、この筒状スペーサ46の両端にフランジ部47,48 が
設けられている。例えば車体内側のフランジ部48は筒状
スペーサ46に一体形成され、車体外側のフランジ部47は
ワッシャ状の別部品とされている。
【0022】筒状スペーサ46の外径d1は、ボルト挿通
口43の内径d2よりも僅かに小さくされている。また、
両フランジ部47,48 間の内寸w1は、取付ブラケット42
の幅w2よりも僅かに大きくされている。このため、固
定ボルト44がキャリパブラケット29のねじ孔34に強く締
結されても、その締め付け力が取付ブラケット42に及ぶ
ことはなく、したがってキャリパ本体36は筒状スペーサ
46の周囲を自在に回転することができる。
口43の内径d2よりも僅かに小さくされている。また、
両フランジ部47,48 間の内寸w1は、取付ブラケット42
の幅w2よりも僅かに大きくされている。このため、固
定ボルト44がキャリパブラケット29のねじ孔34に強く締
結されても、その締め付け力が取付ブラケット42に及ぶ
ことはなく、したがってキャリパ本体36は筒状スペーサ
46の周囲を自在に回転することができる。
【0023】さらに、ボルト挿通口43の両端部には内径
が一段大きな溝部50,51 が形成されており、この溝部5
0,51 にゴム等の弾性材でなるOリング52,53 が嵌入さ
れ、筒状スペーサ46の外周面が上記Oリング52,53 の内
周に圧接されている。両側のOリング52, 53の径および
弾力は同じ値に設定されるので、取付ブラケット42は両
フランジ部47,48 間の内寸w1の中央に位置し、その両
側に均等な隙間54,55 が発生する。
が一段大きな溝部50,51 が形成されており、この溝部5
0,51 にゴム等の弾性材でなるOリング52,53 が嵌入さ
れ、筒状スペーサ46の外周面が上記Oリング52,53 の内
周に圧接されている。両側のOリング52, 53の径および
弾力は同じ値に設定されるので、取付ブラケット42は両
フランジ部47,48 間の内寸w1の中央に位置し、その両
側に均等な隙間54,55 が発生する。
【0024】また、Oリング52,53 の弾力によってボル
ト挿通口43の中心軸と筒状スペーサ46の中心軸とが一致
するように保たれ、ボルト挿通口43と筒状スペーサ46間
の全周に亘って隙間56が形成される。なお、フランジ部
47,48 の外径d5は、前記溝部50,51 の内径(即ちOリ
ング52,53 の外径)d4よりも大きくされており、溝部
50,51 内に塵埃等が侵入しにくくされている。
ト挿通口43の中心軸と筒状スペーサ46の中心軸とが一致
するように保たれ、ボルト挿通口43と筒状スペーサ46間
の全周に亘って隙間56が形成される。なお、フランジ部
47,48 の外径d5は、前記溝部50,51 の内径(即ちOリ
ング52,53 の外径)d4よりも大きくされており、溝部
50,51 内に塵埃等が侵入しにくくされている。
【0025】変位保持手段45は以上のように構成されて
おり、さらに取付ブラケット42にはボルト挿通口43の内
周面を構成するブッシュ57が設けられている。このブッ
シュ57は、キャリパ本体36の材質よりも軟質な材質で形
成され、圧入や鋳込み等によって取付ブラケット42に設
けられる。例えばキャリパ本体36が鉄製である場合、ブ
ッシュ57は燐青銅や硬質樹脂等の材質により形成され
る。なお、ブッシュ57の外径d3は、溝部50,51 の内径
d4よりも小さくされている。したがって、上記各径寸
法d1〜d5の関係は、d1<d2<d3<d4<d5
となる。
おり、さらに取付ブラケット42にはボルト挿通口43の内
周面を構成するブッシュ57が設けられている。このブッ
シュ57は、キャリパ本体36の材質よりも軟質な材質で形
成され、圧入や鋳込み等によって取付ブラケット42に設
けられる。例えばキャリパ本体36が鉄製である場合、ブ
ッシュ57は燐青銅や硬質樹脂等の材質により形成され
る。なお、ブッシュ57の外径d3は、溝部50,51 の内径
d4よりも小さくされている。したがって、上記各径寸
法d1〜d5の関係は、d1<d2<d3<d4<d5
となる。
【0026】このようなキャリパ取着構造によれば、変
位保持手段45のOリング52,53 が弾性変形することによ
ってキャリパ本体36が固定ボルト44の軸方向および径方
向に弾性変位可能に保持される。キャリパ本体36は、固
定ボルト44の軸方向にはフランジ部47,48 間の内寸w1
から取付ブラケット42の幅w2を差し引いた隙間54,55
の分だけ弾性変位でき、固定ボルト44の径方向にはボル
ト挿通口43の内径d2から筒状スペーサ46の外径d1を
差し引いた隙間56の分だけ弾性変位できる。
位保持手段45のOリング52,53 が弾性変形することによ
ってキャリパ本体36が固定ボルト44の軸方向および径方
向に弾性変位可能に保持される。キャリパ本体36は、固
定ボルト44の軸方向にはフランジ部47,48 間の内寸w1
から取付ブラケット42の幅w2を差し引いた隙間54,55
の分だけ弾性変位でき、固定ボルト44の径方向にはボル
ト挿通口43の内径d2から筒状スペーサ46の外径d1を
差し引いた隙間56の分だけ弾性変位できる。
【0027】このため、自動二輪車1の車体側からの振
動がキャリパ本体36の弾性変位によって吸収され、キャ
リパ本体36が防振される。したがって、キャリパ本体36
に内蔵されたピストン37,38 等の部品類が振動により損
傷する懸念がなくなる。
動がキャリパ本体36の弾性変位によって吸収され、キャ
リパ本体36が防振される。したがって、キャリパ本体36
に内蔵されたピストン37,38 等の部品類が振動により損
傷する懸念がなくなる。
【0028】また、ボルト挿通口43の内周部に設けられ
たブッシュ57がキャリパ本体36の材質よりも軟質である
ため、変位保持手段45の弾性変位量が限度に達しても、
つまりOリング52,53 が圧縮されてブッシュ57の内周面
が筒状スペーサ46の外周面に接触しても、車体側からの
振動がブッシュ57に吸収されてキャリパ本体36には伝わ
りにくくなる。
たブッシュ57がキャリパ本体36の材質よりも軟質である
ため、変位保持手段45の弾性変位量が限度に達しても、
つまりOリング52,53 が圧縮されてブッシュ57の内周面
が筒状スペーサ46の外周面に接触しても、車体側からの
振動がブッシュ57に吸収されてキャリパ本体36には伝わ
りにくくなる。
【0029】さらに、制動時にブッシュ57の内周面が筒
状スペーサ46の外周面にぶつかっても、ブッシュ57の硬
度と筒状スペーサ46の硬度が異なっているため、両部材
46,57が摩滅しにくい。
状スペーサ46の外周面にぶつかっても、ブッシュ57の硬
度と筒状スペーサ46の硬度が異なっているため、両部材
46,57が摩滅しにくい。
【0030】なお、変位保持手段45は本実施例の構成の
みに限定されず、キャリパ本体36を固定ボルト44の軸方
向および径方向に弾性変位可能に保持するものであれば
他の構成にしてもよい。
みに限定されず、キャリパ本体36を固定ボルト44の軸方
向および径方向に弾性変位可能に保持するものであれば
他の構成にしてもよい。
【0031】また、本発明は後輪14用のディスクブレー
キ23のみならず、前輪7用のディスクブレーキ22にも適
用することができる。さらに、自動二輪車に限らず、車
両全般のディスクブレーキに適用できる。
キ23のみならず、前輪7用のディスクブレーキ22にも適
用することができる。さらに、自動二輪車に限らず、車
両全般のディスクブレーキに適用できる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るディ
スクブレーキのキャリパ取着構造は、キャリパ本体のボ
ルト挿通口に固定ボルトを挿通し、この固定ボルトを車
体側に締結してキャリパ本体を車体側に固定するディス
クブレーキのキャリパ取着構造において、上記キャリパ
本体と上記固定ボルトとの間に、キャリパ本体を固定ボ
ルトの軸方向および径方向に弾性変位可能に保持する変
位保持手段を設けるとともに、上記ボルト挿通口の内周
面を構成するブッシュを設け、このブッシュの材質をキ
ャリパ本体の材質よりも軟質なものにしたことを特徴と
するものである。
スクブレーキのキャリパ取着構造は、キャリパ本体のボ
ルト挿通口に固定ボルトを挿通し、この固定ボルトを車
体側に締結してキャリパ本体を車体側に固定するディス
クブレーキのキャリパ取着構造において、上記キャリパ
本体と上記固定ボルトとの間に、キャリパ本体を固定ボ
ルトの軸方向および径方向に弾性変位可能に保持する変
位保持手段を設けるとともに、上記ボルト挿通口の内周
面を構成するブッシュを設け、このブッシュの材質をキ
ャリパ本体の材質よりも軟質なものにしたことを特徴と
するものである。
【0033】このようにすれば、上記変位保持手段によ
ってキャリパ本体が固定ボルトの軸方向および径方向に
弾性変位可能に保持されるので、キャリパ本体の弾性変
位によってキャリパ本体が防振される。また、キャリパ
本体のボルト挿通口内周部に設けられたブッシュがキャ
リパ本体の材質よりも軟質であるため、上記保持手段の
弾性変位量が限度に達しても、車体側からの振動がブッ
シュに吸収されてキャリパ本体に伝わりにくくなる。
ってキャリパ本体が固定ボルトの軸方向および径方向に
弾性変位可能に保持されるので、キャリパ本体の弾性変
位によってキャリパ本体が防振される。また、キャリパ
本体のボルト挿通口内周部に設けられたブッシュがキャ
リパ本体の材質よりも軟質であるため、上記保持手段の
弾性変位量が限度に達しても、車体側からの振動がブッ
シュに吸収されてキャリパ本体に伝わりにくくなる。
【図1】本発明が適用された自動二輪車の右側面図。
【図2】図1のII-II 線に沿うキャリパおよびキャリパ
ブラケットの縦断面図。
ブラケットの縦断面図。
【図3】図2のIII 部拡大図であり、本発明の一実施例
を示す図。
を示す図。
【図4】従来の技術を示すキャリパの縦断面図。
1 自動二輪車 23 ディスクブレーキ 25 ディスクロータ 28 キャリパ 29 車体側となるキャリパブラケット 36 キャリパ本体 42 取付ブラケット 43 ボルト挿通口 44 固定ボルト 45 変位保持手段 46 筒状スペーサ 47,48 フランジ部 52,53 Oリング 54,55,56 隙間 57 ブッシュ
Claims (1)
- 【請求項1】 キャリパ本体のボルト挿通口に固定ボル
トを挿通し、この固定ボルトを車体側に締結してキャリ
パ本体を車体側に固定するディスクブレーキのキャリパ
取着構造において、上記キャリパ本体と上記固定ボルト
との間に、キャリパ本体を固定ボルトの軸方向および径
方向に弾性変位可能に保持する変位保持手段を設けると
ともに、上記ボルト挿通口の内周面を構成するブッシュ
を設け、このブッシュの材質をキャリパ本体の材質より
も軟質なものにしたことを特徴とするディスクブレーキ
のキャリパ取着構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20556994A JPH0868432A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ディスクブレーキのキャリパ取着構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20556994A JPH0868432A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ディスクブレーキのキャリパ取着構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0868432A true JPH0868432A (ja) | 1996-03-12 |
Family
ID=16509070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20556994A Pending JPH0868432A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ディスクブレーキのキャリパ取着構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0868432A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023032486A1 (ja) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 株式会社日立製作所 | インホイールモータ |
-
1994
- 1994-08-30 JP JP20556994A patent/JPH0868432A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023032486A1 (ja) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 株式会社日立製作所 | インホイールモータ |
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