JPH0867866A - 光重合剤及び/又は光架橋剤に対する可視光増感剤、感光性組成物及びホログラム記録媒体 - Google Patents

光重合剤及び/又は光架橋剤に対する可視光増感剤、感光性組成物及びホログラム記録媒体

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JPH0867866A
JPH0867866A JP7127497A JP12749795A JPH0867866A JP H0867866 A JPH0867866 A JP H0867866A JP 7127497 A JP7127497 A JP 7127497A JP 12749795 A JP12749795 A JP 12749795A JP H0867866 A JPH0867866 A JP H0867866A
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曜子 吉永
Tatsu Kobayashi
辰 小林
Takasato Taniguchi
尚郷 谷口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた光反応性、特に光退色性に優れ、且つ
有機溶剤に対する溶解性及び感光溶液とした場合の熱安
定性に優れる赤色領域で高い吸収感度を有するチオバル
ビツル酸系色素を提供し、これを光増感剤として使用
し、光重合性或いは光架橋性の感光性組成物、ホログラ
ム記録媒体を提供すること。 【構成】 一般式(A)又は式(B)により表わされるチオバ
ルビツル酸誘導体化合物からなることを特徴とする光重
合剤或いは光架橋剤に対する可視光増感剤等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光重合性或いは光架橋
性の感光性組成物用のチオバルビツル酸系の熱安定性に
優れた可視光による新規な光増感剤に関し、更に、チオ
バルビツル酸誘導体化合物(色素)の働きにより増感さ
れる優れた特性を有するチオバルビツル酸誘導体化合物
が添加された光重合性及び/又は光架橋性の感光性組成
物、及び該感光性組成物を用いた再現性に優れたホログ
ラム記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、これまで以下の構造式で
示される様な、クマリン誘導体及びピラン誘導体の二重
結合を延ばし、或いはその二重結合を固定することによ
り、吸収極大を長波長側に延ばし且つ優れた光増感性が
示される光重合開始剤用或いは光架橋剤用の増感剤につ
いて種々検討してきた(特願平5−144423号明細
書、特願平5−132482号明細書)。
【0003】
【化3】
【0004】上記の様な化合物は、二重結合を延ばすこ
とにより吸収波長を長波長側に延ばすことが可能であ
り、更に、ジアリールハロニウム塩、ハロメチル−s−
トリアジン、ハロゲン化合物、ビスイミダゾール誘導体
及び有機過酸化物等の重合剤或いは架橋剤に対して増感
作用を示す為、感光性組成物及び感光性樹脂組成物の形
成材料として用いることが出来た。しかしながら、これ
までに二重結合を延ばした化合物の合成によって長波長
側へ吸収波長を移動して緑色領域に最適波長を制御する
ことは可能となっているが、赤色領域に最大の感度を有
する色素を合成することはなされていなかった。
【0005】ここで、チオバルビツル酸誘導体色素は、
これまで分析試薬として、金或いは銀等の検出に用いら
れたという報告はあったが、この色素が増感色素として
用いられたことはなく、二重結合の延長による増感領域
の長波長化が検討されたこともなかった。しかし、本発
明者らの詳細な検討により、光重合剤及び/又は光架橋
剤に対する光増感剤として用いることが出来る赤色領域
に吸収感度を有するチオバルビツル酸誘導体に二重結合
を導入し、これを延長することによって、高感度の色素
が得られ、とりわけ赤色領域に有用であることが明らか
にされた(特願平6−87271号明細書)。
【0006】一方、赤色領域に感度を有する増感色素と
しては各種のものが知られているが、透明性に優れたホ
ログラム作製の為に、より一層の高感度化及び光照射に
よる退色性の向上等が求められていた。ホログラムの透
明性を向上させる為には、増感色素の特性の中で、溶媒
等による増感色素の除去され易さ等もポイントとなる
が、ホログラムの製造工程の簡略化という意味において
は、溶媒による除去工程の省略が可能となる為、これよ
りも光退色性に優れていることの方が重要である。又、
これまでに種々のホログラム記録媒体が報告されている
が、漂白銀塩ホログラム感材に比べると格段に感度の差
がある為、より高感度なフォトポリマー系のホログラム
記録媒体の開発が求められていた。
【0007】これに対し、上記した本発明者らが既に提
案したチオバルビツル酸誘導体色素は、優れた光反応
性、特に光退色性に優れており、ホログラム記録媒体の
形成材料として有用であるが下記の様な2つの改善すべ
き点を有していた。 有機溶剤に対する溶解性の向上。 感材溶液としては熱安定性の向上(暗反応の進行の
防止)。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】従って、本発明の
目的は、本発明者らが既に提案した、優れた光反応性、
特に光退色性に優れたチオバルビツル酸系色素の改良で
あって、実用性の高い、赤色領域で高い吸収感度を示す
安定した特性のチオバルビツル酸系色素を提供するこ
と、又、それらのチオバルビツル酸誘導体を光増感剤と
して用いる優れた特性の光重合性或いは光架橋性の感光
性組成物、更にはホログラム記録媒体を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明により達成される。即ち本発明は、下記の一般式
(A)又は式(B)により表わされるチオバルビツル酸
誘導体化合物からなることを特徴とする光重合剤及び/
又は光架橋剤に対する可視光増感剤、該可視光増感剤を
用いた重合性及び/又は架橋性の感光性組成物、及び該
感光性組成物を用いたホログラム記録媒体である。
【化4】 [一般式(A)中、R1及びR2 は1〜6個の炭素原子
を有するアルキル基であり、R3及びR4 は、水素原子
又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、R
1 とR3、R2 とR4は夫々、5員環、6員環、又は7員
環よりなるヘテロ環を形成する為に結合することが出来
る。R5 及びR6 は夫々独立に、炭素数が2個以上の長
鎖アルキル基を示し、nは0〜3の整数を表わす]。
【0010】
【作用】本発明者らは、上記した点を改善すべく鋭意研
究の結果、本発明者らが既に提案している優れた光反応
性、特に光退色性に優れるチオバルビツル酸系色素のチ
オバルビツル酸環に長鎖アルキル基である飽和炭化水素
基を導入すれば、有機溶剤に対する溶解性の向上及び感
材溶液としての熱安定性の向上が達成され、実用価値の
高い色素が得られることを知見して本発明に至った。
【0011】即ち、チオバルビツル酸環に何等置換基を
有していない無置換の化合物や、メチル基又はフェニル
基を置換した化合物では、極性の低い芳香族溶媒を用い
た場合に、これらの化合物をホログラム感光液に最適な
10-1mol%程度の濃度に溶解させることは困難であ
り、又、エーテル等の溶媒を用いた場合にも、僅かに着
色を呈する程度には溶解するものの芳香族溶媒よりも更
に低い溶解性を示した。更に、ヘキサン等の炭化水素溶
媒に対しては、溶解性を全く示さなかった。従ってチオ
バルビツル酸系色素を増感剤に使用して感光性組成物を
作製する場合には、使用するモノマー、ポリマーの溶解
特性に応じて、チオバルビツル酸系色素を種々の有機溶
剤に溶解する必要がある為、実用的ではなく、取り扱い
にくかった。これに対して、チオバルビツル酸環に長鎖
アルキル基を導入し、飽和炭化水素基で固定された二重
結合を導入した化合物とすると、芳香族溶媒に対し10
-1mol%以上の溶解性を示し、又、ヘキサン等の炭化
水素溶媒に対しても溶解性を示した。更に、長鎖アルキ
ル基の導入により、アルコール、石油エーテル、ケト
ン、脂肪族炭化水素及び塩素化炭化水素等の溶媒に対し
ても溶解性を示し、各種の有機溶剤に対する溶解性の向
上が図られた。
【0012】又、感材溶液の熱安定性の向上について
も、上記と同様に、チオバルビツル酸環に長鎖アルキル
基を導入することによって達成された。即ち、熱安定性
の不安定な理由としては、チオバルビツル酸環のアミノ
基とハロゲン化合物の基底状態における相互作用による
ことが考えられるが、長鎖アルキル基を導入した化合物
と未置換の化合物とを発光スペクトルを測定して比較し
た場合にスペクトルには変化がないことから、チオバル
ビツル酸環に長鎖アルキル基を導入することによって、
光反応性を低下させることなく基底状態の相互作用を抑
えることが出来る結果、化合物の熱安定性の向上が図ら
れたものと考える。
【0013】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明にかかる可視光増感
剤は、下記の一般式(A)又は式(B)により表わされ
るチオバルビツル酸誘導体化合物からなることを特徴と
する。
【化5】 [一般式(A)中、R1及びR2 は1〜6個の炭素原子
を有するアルキル基であり、R3及びR4 は、水素原子
又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、R
1 とR3、R2 とR4 は夫々、5員環、6員環、又は7
員環よりなるヘテロ環を形成する為に結合することが出
来る。R5 及びR6 は夫々独立に、炭素数が2個以上の
長鎖アルキル基を示し、nは0〜3の整数を表わす]
【0014】上記の様に本発明にかかる可視光増感剤
は、チオバルビツル酸環に長鎖アルキルが導入されたチ
オバルビツル酸誘導体で構成されるが、該チオバルビツ
ル酸誘導体は、例えば、下記に示す様な方法によって、
チオバビルツル酸と対応するアルデビドとによって合成
される。
【0015】
【化6】
【0016】又、この際に用いられる各アルデヒドは、
下記に示す代表的な合成経路によって合成される。
【化7】 二重結合の数を更に延長する場合には、上記した[3]
で得られる化合物に対し、[1]及び[2]の反応を繰
り返すことにより合成される。
【0017】アミノ基がジュロリジン基の様な閉環構造
を採る場合も、上記と同様の合成方法を用いることが出
来るが、この場合には、反応収率を上げる為に各段階で
の精製が必要である。
【0018】上記の様にして合成される本発明にかかる
可視光増感剤を構成するチオバルビツル酸誘導体として
は、下記に挙げる構造式を有する化合物が特に好ましく
使用される。尚、ここに挙げた例は、いずれも長鎖アル
キル基としてn−ブチル基を導入した例を示したが、本
発明はこれに限定されず、炭素数が2個以上、好ましく
は10個以下の飽和炭化水素を有する化合物であれば、
いずれも好ましく使用される。特に、炭素数4個のn−
ブチル基を導入した化合物は、有機溶剤に対する溶解性
に優れ、且つ、感光溶液とした場合に熱安定性に優れる
為、特に好ましい。
【0019】
【化8】
【0020】上記の様なチオバルビツル酸誘導体化合物
は、更に、二重結合及び置換基に応じて吸収極大が長波
長側に延び、且つ優れた光増感性を示す為、光重合剤或
いは光架橋剤に対する優れた特性の赤色領域での可視光
増感剤(増感色素)となる。かかる化合物の吸収波長及
び増感波長域は、成膜される媒体或いは塗布の為の感光
溶液の溶媒の種類に応じてその吸収波長域が異なり、吸
収極大が約700nm付近に達する場合もある。特に、
n=2以上の化合物は、塗布溶剤の影響を大きく受け、
溶媒の極性に応じて50nm程度長波長側へと変化す
る。更に、上記の様なチオバルビツル酸誘導体化合物
は、有機溶剤に対する高い溶解性を有し、且つこれを用
いた感光溶液は熱安定性に優れる為、感光性組成物やホ
ログラム媒体とした場合に優れた特性のものが得られ
る。
【0021】上記した様なチオバルビツル酸誘導体化合
物が増感可能な重合開始剤或いは架橋剤としては、具体
的には、ジアリールハロニウム誘導体、ビスイミダゾー
ル誘導体、トリアジン誘導体、ハロゲン化合物及び過酸
化物等が挙げられる。その中でも特にハロゲン化合物と
は高い反応性を示す。その原因についての詳細は不明で
あるが、基底状態においてハロゲン化合物と強い相互作
用を示すことが、他の化合物との場合よりも反応性を上
げている一因であると考えられる。又、これらの重合開
始剤或いは架橋剤とチオバルビツル酸色素との反応機構
については、増感される重合開始剤等が電子受容性基を
有することから、三重項若しくは一重項からの電子又は
エネルギー移動によるものと考えられる。
【0022】本発明にかかる光重合性の感光性組成物
は、少なくとも上記したチオバルビツル酸誘導体化合
物、重合開始剤及びモノマー等の重合性化合物とから構
成される。又、少なくともチオバルビツル酸誘導体化合
物、架橋剤及びポリマーとを必須の成分として、本発明
にかかる光架橋性の感光性組成物が構成される。尚、こ
れらの場合、条件に応じ感光性組成物中に、活性助剤、
バインダーポリマー及び可塑剤を適宜添加させることが
出来る。又、一種以上の色素を添加することにより、一
層の記録媒体に1種以上の記録波長で多重記録すること
が可能となる。
【0023】又、上記のうち、チオバルビツル酸誘導体
化合物、架橋剤、更には、カルバゾールを主体とするポ
リマーとからなる系の感光性樹脂組成物は、特に、体積
位相ホログラム記録媒体として好ましく用いられる。こ
の場合、本発明にかかる可視光増感剤を構成するチオバ
ルビツル酸誘導体化合物の使用量は、体積位相ホログラ
ム記録媒体の膜厚、露光波長に応じて濃度を調整し、感
光溶液に対して、10-3〜100wt%、好ましくは1
-2〜10-1wt%の範囲で用いればよい。本発明で使
用されるチオバルビツル酸誘導体化合物は、従来のもの
と比べ有機溶剤に対する溶解性に優れる為、容易に上記
の濃度範囲の感光溶液を作製することが可能である。
【0024】下記に重合開始剤或いは架橋剤として用い
られるジアリールハロニウム塩誘導体等について以下に
具体的に説明する。 ・ジアリールハロニウム塩誘導体
【化9】 Xはアルキル基又はハロゲン原子を、YはI、Br又は
Clを、ZはPF6、CF3COO、ClO4、SbF6
はAsF6 を表わす。
【0025】・ビスイミダゾール誘導体
【化10】 φはアリール基を表わす。
【0026】・ハロゲン化合物、 CI4、CHI3、CBrCl3 等、
【0027】・ハロメチル−s−トリアジン
【化11】 Xはハロゲン原子、好ましくは塩素原子を、YはC
3、NH2、NHR、OR、SR(R;アルキル基又は
アリール基)、アルキル基又はアリール基を、R1はトリ
ハロメチル基、アルキル基又はアリール基を表わす。
【0028】有機過酸化物
【化12】
【化13】
【0029】以上の様なの重合開始剤或いは架橋剤は、
感光溶液に対して好ましくは10-2〜101wt%の範
囲で、更に好ましくは、10-1〜100wt%の範囲で
用いられる。
【0030】本発明にかかる重合性の感光性組成物に用
いられる重合性化合物としては、少なくとも一個の二重
結合を含む化合物であり、モノマー、プレポリマー、例
えば、ダイマー、オリゴマー、これらの混合物が考えら
れる。具体的には、例えば、1,5−ペンタンジオール
ジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、ヘキサメチレングリコールジ
アクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレー
ト、デカメチレングリコールジアクリレート、デカメチ
レングリコールジメタアクリレート、1,4−シクロヘ
キサンジオールジアクリレート、2,2−ジメチロール
プロパンジアクリレート、グリセロールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセ
ロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ポリオキシエチレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート又はトリメタアクリレート、及び米国特
許第3,380,831号明細書中で述べられたのと類
似の化合物、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチ
レングリコールジメタアクリレート、ポリオキシプロピ
ルトリメチロールプロパントリアクリレート(46
2)、エチレングリコールジメタアクリレート、ブチレ
ングリコールジメタアクリレート、1,3−プロパンジ
オールジメタアクリレート、1,2,4−ブタントリオ
ールトリメタアクリレート、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオールジメタアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタアクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラメタアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタアクリレート、1,5−ペンタンジオールジ
メタアクリレート、ジアルリルフマレート等が挙げられ
る。
【0031】更に、スチレン、2−クロロスチレン、フ
ェニルアクリレート、2−フェニルエチルアクリレー
ト、2,2´−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパン
ジアクリレート及びメタクリレート、1,4−ベンゼン
ジアクリレート、及びメタクリレート、1,4−ジイソ
プロペニルベンゼン、1,3,5−トリイソプロペニル
ベンゼン等も挙げられる。但し、本発明で使用されるモ
ノマーとしては、上記のラジカル重合性のモノマーに限
定されるわけではない。
【0032】本発明にかかる光架橋性の感光性樹脂組成
物の主体を成すポリマーとは、具体的には、例えば、ポ
リビニルカルバゾール、ポリ−3−クロロビニルカルバ
ゾール、ポリ−3−ブロモビニルカルバゾール、ポリ−
3−ヨードビニルカルバゾール、ポリ−3−メチルビニ
ルカルバゾール、ポリ−3−エチルビニルカルバゾー
ル、クロロ化ポリビニルカルバゾール、ブロモ化ポリビ
ニルカルバゾール等が挙げられる。又、上記の他の光架
橋性を示すポリマーとしては、p−位にハロゲン(C
l、Br、I)、アミノ基、ジメチルアミノ基、メトキ
シ基を有するポリスチレン、ポリ(N−ビニルインドー
ル)、ポリ(N−ビニルピロール)、ポリ(N−ビニル
フェノチアジン)、ポリ(イソプロペニルフェノー
ル)、ポリ[4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニ
ルメチルメタクリレート]等が挙げられる。
【0033】更に上記のビニルカルバゾール系ポリマー
は、例えば、フイルムとした際の強度や柔軟性等の特性
の制御の為、必要に応じて他のモノマーとコポリマー
化、又は他のポリマーとブレンドポリマー化したものが
用いられる。例えば、上記のビニルカルバゾール類に加
えて、オレフィン、酢酸ビニル等のビニルエステル、メ
タクリル酸メチル等のアクリル酸、メタクリル酸のエス
テル、スチレン、アクリロニトリル等をコポリマー化、
及びブレンドポリマー化したものが用いられる。
【0034】又、例えば、ポリスチレン、スチレン−ブ
タジエンコポリマー、スチレン−水素化ブタジエンコポ
リマー、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセテート等の他のポリマー
をブレンドして用いることも出来る。尚、これらのモノ
マー、ポリマーは、所望の特性が得られる様にその添加
割合を調節して用いられる。
【0035】本発明にかかる光架橋性の感光性樹脂組成
物は、上記の必要成分を一度に、又は順次、適当な溶媒
に溶解させることによって得られる。この際に使用され
る好ましい有機溶剤としては、芳香族を側鎖に有するポ
リマー、増感剤或いは架橋剤の溶解性及び溶剤の沸点等
を考慮すると、ベンゼン、キシレン、クロルベンゼン、
クロロホルム、ジクロルエタン、ジクロロエチレン、ト
リクロロエチレン、ピリジン、ジオキサン、テトロヒド
ロフラン或いはこれらの混合物が特に好ましく用いられ
る。p位に−OHを有するスチレン等の親水性基を有す
るポリマーを使用する場合には、メタノール、エタノー
ル等が好ましく用いられる。本発明の可視光増感剤を構
成するチオバルビツル酸誘導体化合物は、従来のものと
比べて有機溶剤に対する溶解性が向上する為、上記の様
な各種の有機溶剤に対し溶解し、所定濃度の感光組成物
を容易に作製することが出来る。
【0036】又、この様にして得られる本発明の光架橋
性の感光性樹脂組成物は、用いられるポリマーの濃度や
分子量等により変化するが、得られる溶液の粘度を、2
0℃で50〜5,000cps、好ましくは300〜
2,000cpsの範囲とするのが好適である。
【0037】使用されるポリマーの溶解方法としては、
ポリマーを有機溶剤中に入れて必要に応じて加熱し、濾
過して不溶分を除き、放置して気泡を除去する等の通常
の溶解操作でよく、特に限定されない。尚、以上の如く
して得られる本発明にかかる光架橋性樹脂組成物は、可
視光領域に感度を有している為、保存の際は暗所に保存
することが好ましい。
【0038】次に、本発明にかかるホログラム記録用の
感光性媒体について説明する。かかるホログラム記録媒
体は、上記した様な本発明の感光性組成物を用い、ガラ
ス板やプラスチックフイルムの如き適当な基材上に塗膜
を形成することによって得られる。更に、かかるホログ
ラム記録媒体を使用し、可干渉性の光で露光し、干渉縞
を記録することにより優れたホログラムが作製される。
【0039】以下、光架橋性樹脂組成物を用いたホログ
ラム記録媒体を使用した場合を例にとって、本発明にか
かるホログラム作製方法について述べる。先ず、以上の
如くして形成されたホログラム記録用の感光性記録媒体
に使用した、飽和炭化水素基で二重結合が固定されたチ
オバルビツル誘導体からなる本発明の光増感剤に、感光
領域に応じたコヒーレントな可視光である、物体光と参
照光の2光束の可干渉性レーザーを用い露光して、体積
位相型ホログラムの潜像を形成する。
【0040】その後、溶媒による膨潤及び収縮現象を利
用した下記に述べる現像工程を経ることによって、高解
像度及び高回折効率の体積位相型ホログラムを形成する
ことが出来る。即ち、上記の露光工程に続いて、ホログ
ラム記録媒体を、かかる記録媒体組成中に使用されてい
るポリマーは勿論のこと、光反応により生成されるポリ
マー架橋物を殆ど溶出させることのない溶媒(第一の溶
媒)中に浸漬して、記録媒体中から増感剤及び未反応及
び分解した架橋剤のみをほぼ完全に溶出除去して着色を
除く。尚、この工程は下記の膨潤工程を兼ねることが出
来る。
【0041】次いで行う現像工程は、下記の様な膨潤工
程及び収縮工程の2ステップからなる。即ち、ホログラ
ム記録媒体の膨潤工程においては、上記した露光工程に
よりホログラム潜像が形成され、続いて上記の膨潤工程
により増感剤と及び未反応及び分解した架橋剤が除去さ
れた記録媒体を、上記した第一の溶媒を用いた膨潤液で
処理し、形成されたホログラムパターンに応じた膨潤を
引き起こさせる。その後、第二の溶媒を使用する収縮処
理によって、上記の膨潤状態のホログラム記録媒体を収
縮させて、ホログラムの増幅及び固定化を行う。
【0042】上記したホログラム現像工程に使用される
第一の溶媒である膨潤液としては、具体的には例えば、
ベンゼン、トルエン、キシレン(オルト体、メタ体、パ
ラ体及びそれらの混合物)、エチルベンゼン、n−プロ
ピルベンゼン、クメン、フェノール、クレゾール、クロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、ニトロベンゼン、ベン
ジルアルコール、ベンジルクロライド、ベンジルブロマ
イド、α−メチルナフタリン、α−クロルナフタリン等
のベンゼン及びナフタリンの誘導体、ジクロルメタン、
クロロホルム、トリクロルエチレン、トリクロルエタ
ン、ジクロルエタン、ブロモホルム等のハロゲン置換の
飽和又は不飽和の炭化水素、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類、酢酸エチル、蟻酸エチル等のエステル類、そ
の他のアミン類、アミド類等が挙げられる。
【0043】特に、ポリビニルカルバゾール及びその誘
導体をポリマーとして用いる際には、膨潤液としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン(オルト体、メタ体、パ
ラ体及びそれらの混合物)、エチルベンゼン、n−プロ
ピルベンゼン、クメン、フェノール、クレゾール、クロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、ニトロベンゼン、ベン
ジルアルコール、ベンジルクロライド、ベンジルブロマ
イド、α−メチルナフタリン、α−クロルナフタリン等
のベンゼン及びナフタリンの誘導体を用いるのが望まし
い。
【0044】又、第二の溶媒である収縮液としては、ホ
ログラム記録媒体に対して膨潤又は溶解作用を有せず、
且つ上記に挙げた様な膨潤液と相溶性のある溶媒は全て
使用することが可能であるが、例えば、n−ペンタン、
n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオク
タン、シクロヘキサン等のアルカン、シクロアルカン
類、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、tert−ブチルアルコール、n−アミルア
ルコール、イソアミルアルコール等のアルコール類、ジ
エチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル等のエーテル類等が好ましく使用される。
【0045】中でも炭素数5〜7の飽和炭化水素は収縮
効果に優れ、単独或は相互の混合、或は他の溶媒との混
合溶媒として、収縮工程に用いるのが好適である。又、
夫々の工程における温度や時間等の処理条件は、夫々使
用する記録媒体の種類及び溶媒の種類等によって変化す
る為、一概には規定することは出来ないが、一般的には
いずれの工程も、10℃〜70℃程度の温度で数秒間〜
数分間の処理で十分な効果を挙げることが出来る。
【0046】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明を詳細に説明す
る。 実施例1〜7 下記に例示する様な通常の方法で得られた0.0100
molの対応するアルデヒドと、0.0100molの
n−ブチル基が2個導入されたチオバビルツール酸、及
び3cm3 のエタノールの混合溶液を75℃で2時間加
熱した。折出した固体を濾別し、アセトン系から再結晶
して青色固体を得た。
【0047】アルデヒドの合成例として、以下に、n=
3の二重結合を3個有するアルデヒドの合成方法を示
す。 ・7-(p−ジエチルアミノフェニル)-2,4,6−ヘプ
タトリユナールの合成 DMF(10.8g)を10℃以下に冷却し、POCl
3 (10.8g)を10℃以下に保ち滴下し、次いで0
℃で30分間冷却した。その後、6−(p−ジエチルア
ミノフェニル)−2−ヒドロキシ−3,5−ヘキサジエ
ン(14g)/DMF(27g)を0℃で、2時間かけ
て滴下した。次いで、50℃にて2時間反応させた。反
応後、反応物を0℃に冷却し、酢酸ナトリウム(32
g)/水(77ml)を10℃以下で滴下し、滴下後、
室温で一時間撹拌した。その後、水を200〜300m
l加え、エーテル500mlで洗浄した水相を、10℃
以下で水酸化ナトリウム希薄溶液を添加し、アルカリ性
とした。この際に、折出した結晶を減圧濾過し、水洗
後、CHCl3 で抽出し、MgSO4 で乾燥後、カラム
精製して、7−(p−ジエチルアミノフェニル)−2,
4,6−ヘプタトリユナールを合成した。この際の収率
は18.5%であった。
【0048】得られた合成物をプロトンNMRにて同定
したところ、下記の表1の結果が得られ、合成物は以下
の構造を有する化合物であることが確認された。又、各
反応段階での精製を十分に行いながら、上記と同様の合
成方法を用いてアミノ基がジュロリジン基であるn=3
のアルデヒドを得た。
【化14】
【表1】表1 NMR測定結果
【0049】上記の合成方法によって得られた化合物を
H−NMRにて同定したところ、表2に示す結果が得
られ、夫々表2に示す構造を有することが確認された。
又、得られた色素について、クロロホルム溶液中での吸
引極大を次の表3に示した。この結果、いずれの化合物
も500〜700nm付近の赤色領域に吸収極大を有し
ていることが確認され、更に、n=2及び3の化合物の
場合に、より長波長側に吸収極大を有することが確認さ
れた。
【0050】
【表2】表2 NMR測定結果1 H chemical shift/ppm in CDCl3
【0051】
【表3】表3−1 チオバルビツル酸系誘導体色素の溶
液中吸収極大
【0052】
【表4】表3−2 チオバルビツル酸系誘導体色素の溶
液中吸収極大
【0053】実施例8 PVCz3g、四ヨウ化炭素0.1g、実施例3で得ら
れた以下に示す増感剤0.01gを30mlのクロロベ
ンゼンに溶解し、本発明の感光性樹脂組成物を得た。こ
の際、使用した増感剤のクロロベンゼンに対する溶解性
は良好であった。又、この溶液を硝子基板に膜厚が10
μmになるように塗布乾燥して、本発明のホログラム記
録媒体を得た。次に、この様にして得られた記録媒体に
クリプトンレーザー(647.1nm)で、100mJ
/cm2 の露光を行った。この結果、図1に示す様に色
素の退色が速やかに起こった。又、図2に示した様に、
ホログラムの回折効率は良好であった。
【化15】
【0054】実施例9 PVCz3g、実施例1で得られた増感剤0.01gを
30mlのクロロベンゼンに溶解し、本発明の感光性樹
脂組成物を得た。この感光溶液を硝子基板に膜厚が10
μmとなる様に塗布した後、乾燥した。次に、この様に
して得られた本実施例にかかる記録媒体に、クリプトン
レーザー(647.1nm)を用いて1000mJ/c
2 の露光を行なったところ、色素の退色は見られず、
該記録媒体が安定であることが確認された。
【0055】比較例1 PVCz3g、四ヨウ化炭素0.1g、以下に示すブチ
ル基未置換の増感剤0.01gを30mlのシクロヘキ
サンに溶解し、比較用の感光性樹脂組成物を得た。この
比較用の感光溶液を硝子基板に膜厚が10μmとなる様
に塗布した後、乾燥して比較用の記録媒体を得た。
【化16】 次に、この様にして得られた記録媒体を室温で1週間放
置し、保存した後、クリプトンレーザー(647.1n
m)を用いて100mJ/cm2 の露光を行った。この
結果、露光前後でフィルムの吸収スペクトルに変化は見
られず、暗反応が進行し、安定性に劣っていた。
【0056】実施例10 PVCz3g、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウム
ヘキサフルオロフォスフェート 0.1gに、実施例1
で得られた下記の増感剤0.01gを30mlのクロロ
ベンゼンに溶解し、本発明の感光性樹脂組成物を得た。
この際、使用した増感剤のクロロベンゼンに対する溶解
性は良好であった。又、これらの溶液を硝子基板に膜厚
が2μmになるように塗布乾燥して、本発明の記録媒体
を得た。次に、この様にして得た記録媒体に、514.
5nmのアルゴンレーザーで100mJ/cm2 の露光
を行い、更に、約120℃で1分加熱し、ジシクロロメ
タンで現像し、未露光部分を除去してレリーフパターン
を得た。この結果、記録媒体は熱安定性に優れ、得られ
たレリーフパターンはマスクのネガ像をよく再現してい
た。
【化17】
【0057】実施例11 増感剤を下記に示す化合物に代え、且つホログラム記録
媒体への露光の際に、647.1nmのクリプトンレー
ザー波長を用いる以外は、実施例10と同様にしてホロ
グラム記録媒体上にレリーフパターンを得た。この結
果、使用した増感剤のクロロベンゼンに対する溶解性は
良好であり、且つ記録媒体は熱安定性に優れ、レリーフ
パターンは実施例10と同様に、マスクのネガ像をよく
再現した。
【化18】
【0058】実施例12 増感剤を下記に示す化合物に代え、且つホログラム記録
媒体への露光の際に、半導体レーザー波長を用いる以外
は、実施例10と同様にしてホログラム記録媒体上にレ
リーフパターンを得た。この結果、レリーフパターンは
実施例10と同様に、使用した増感剤のクロロベンゼン
に対する溶解性は良好であり、且つ記録媒体は熱安定性
に優れ、マスクのネガ像をよく再現した。
【化19】
【0059】実施例13 増感剤を下記に示す化合物に代え、0.01gの増感色
素、5.0gのビニルカルバゾール、0.5gのビス
(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフ
ォスヘート及び0.1gのヨードホルムを60cm3
トルエンに溶解し、本発明の体積位相型ホログラム記録
媒体用感光液を得た。この際、使用した増感剤のトルエ
ンに対する溶解性は良好であった。
【0060】又、上記で得られた溶液をガラス基板上
に、スピンコートし、膜厚10μmの体積位相型ホログ
ラム記録媒体用感光液を得た。この溶液をガラス基板上
にスピンコートし、膜厚10μmのホログラム記録媒体
を得た。上記で得られた記録媒体に、ヘリウムネオンレ
ーザーで光を用いて2光束干渉露光した。露光量は10
0mJ/cm2 であった。露光した記録媒体をキシレン
及びヘキサンで現像することにより、反射型の体積位相
型ホログラムを得た。得られたホログラムの回折効率は
約75%であった。
【化20】
【0061】実施例14 合わせて0.01gの下記式で表わされた2種類の増感
色素、5.0gのビニルカルバゾール、0.5gのビス
(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフ
ォスヘート及び0.1gのヨードホルムを60cm3
トルエンに溶解し、本発明の体積位相型ホログラム記録
媒体用感光液を得た。この際、使用した増感剤のトルエ
ンに対する溶解性は良好であった。
【0062】この感光溶液をガラス基板上にスピンコー
トし、膜厚10μmのホログラム記録媒体を得た。ホロ
グラム記録媒体をヘリウムネオンレーザー光を用いて2
光束干渉露光した。露光量は100mJ/cm2 であっ
た。更に、アルゴンレーザーで514nmで2光束干渉
露光し、次に488nmで2光束干渉露光し、一層の記
録媒体に2種類の記録波長で多重記録を行った。続いて
この記録媒体をキシレン及びヘキサンで現像することに
より、青、緑、赤の三色からなる反射型の体積位相型ホ
ログラムを得た。得られたホログラムの回折効率は約7
5%であった。
【0063】
【化21】
【0064】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、特
定のチオバルビツル酸誘導体を使用することにより、青
から赤色にまでの可視領域で高い感度を有し、優れた増
感性を示し、且つ有機溶剤に対する溶解性及び感光溶液
とした場合の熱安定性が向上した、優れた特性の光重合
剤及び/又は光架橋剤に対する可視光増感剤が提供され
る。又、本発明によれば、上記した優れた特性を有する
増感剤を用いることにより、優れた特性の感光性組成物
及びそれらを主体として用いるホログラム記録部媒体が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3で得られた可視光増感剤を含む感光性
樹脂組成物からなる感光膜に対し露光した場合に、感光
膜の色素が退色する状況を示すスペクトルである。
【図2】実施例3で得られた可視光増感剤を使用したホ
ログラム記録媒体の回折効率を示す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(A)又は式(B)により
    表わされるチオバルビツル酸誘導体化合物からなること
    を特徴とする光重合剤及び/又は光架橋剤に対する可視
    光増感剤。 【化1】 [一般式(A)中、R1及びR2 は1〜6個の炭素原子
    を有するアルキル基であり、R3及びR4 は、水素原子
    又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、R
    1 とR3、R2 とR4は夫々、5員環、6員環、又は7員
    環よりなるヘテロ環を形成する為に結合することが出来
    る。R5 及びR6 は夫々独立に、炭素数が2個以上の長
    鎖アルキル基を示し、nは0〜3の整数を表わす]
  2. 【請求項2】 一般式(A)により表わされるチオバル
    ビツル酸誘導体化合物が下記式のいずれかから選択され
    る請求項1に記載の光重合剤及び/又は光架橋剤に対す
    る可視光増感剤。 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光重合剤及び/又は光
    架橋剤に対する可視光増感剤と、活性線照射により活性
    化される重合開始剤及び活性線照射により活性化される
    架橋剤から選ばれる少なくとも1種の重合開始剤或いは
    架橋剤とを少なくとも含有することを特徴とする重合性
    及び/又は架橋性の感光性組成物。
  4. 【請求項4】 活性線照射により活性化される重合開始
    剤若しくは架橋剤が、電子受容性基を有する化合物であ
    る請求項3に記載の感光性組成物。
  5. 【請求項5】 重合開始剤若しくは架橋剤が、ジアリー
    ルハロニウム塩、ハロメチル−s−トリアジン、ハロゲ
    ン化合物、ビスイミダゾール誘導体及び有機過酸化物か
    ら選ばれる請求項3に記載の感光性組成物。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の感光性組成物を主成分
    とすることを特徴とするホログラム記録媒体。
  7. 【請求項7】 多重波長記録可能である請求項6に記載
    のホログラム記録媒体。
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