JPH086078B2 - 熱硬化性の感圧性接着剤組成物 - Google Patents

熱硬化性の感圧性接着剤組成物

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JPH086078B2
JPH086078B2 JP5895487A JP5895487A JPH086078B2 JP H086078 B2 JPH086078 B2 JP H086078B2 JP 5895487 A JP5895487 A JP 5895487A JP 5895487 A JP5895487 A JP 5895487A JP H086078 B2 JPH086078 B2 JP H086078B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は感圧性接着シート等に形成し、被着体面に貼
着し、これを加熱することにより被着体面との間の密着
性のよい硬化被覆層を形成する感圧性接着剤組成物に関
する。
従来例えば、自動車等の車体の外側面に装飾用の線状
塗装をする場合には、マスキングテープ等を使用し、線
状塗装を付与する部分を残してマスキングを施こし、残
された部分に所望の塗料を吹きつけ、乾燥後、前記の施
工したマスキングテープを剥がす等の手数をかけてい
る。また車体に文字等を入れる場合には、仕上げ塗装後
にその塗装面にペンキで書いて入れる等の面倒な方法が
行なわれている。
本発明は上記の如き問題点を解決するのに有効な特殊
な感圧性接着剤組成物及び方法を提供するものである。
すなわち本発明は、(a)炭素数1〜12の(メタ)アク
リル酸アルキルエステル、(b)α−モノオレフインカ
ルボン酸および(c)その他のビニル化合物を含有する
共重合体であつて、該共重合体中の(b)成分の官能基
の0〜80モル%と反応する不飽和化合物(d)を反応さ
せて得られるアクリル系共重合体(A)100重量部と常
温で液状ないしペースト状の分子末端及び/又は分子側
鎖に不飽和結合を有するオリゴマー(B)1〜100重量
部と着色剤(C)0〜200重量部と過酸化物硬化剤
(D)1〜15重量部を含有してなるもので、上記(A)
(B)(C)および(D)を含有する組成物で形成され
た感圧性接着剤層を基材面に設けた感圧性接着シート若
しくはテープは常態では粘着シート若しくはテープとし
て使用でき、これを被覆対象物面に貼着し適当な温度に
加熱すると感圧性接着剤層は硬化して被覆対象面へ転着
し基材のみ容易に剥がすことができ、前記対象面に硬く
強固に貼着した被覆層が容易に得られる。
上記(A)は常温でタツクがなく硬いものが好ましい
が、少々タツクがあるものでも成分(a),(b)及び
(c)を共重合して得られる共重合体の側鎖に不飽和化
合物(d)を前記(b)に対して80モル%以下を導入
し、硬化時にタツクをなくすることができる。前記
(a)−(b)−(c)よりなる共重合体がタツクがな
く所要の硬化を有するさいには、該共重合体中の側鎖に
不飽和化合物を導入しなくてもよい。
上記共重合体を構成する成分(a)(b)及び(c)
のうち(a)炭素1〜12の(メタ)アクリル酸アルキル
エステルには、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(エタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アク
リレート、イソノニル(メタ)アクリレート等がある。
また(b)α−モノモレフインカルボン酸は、感圧性接
着剤層が硬化時に被着体面へと転着性を良好にするため
には多い方が好ましいが、多過ぎると耐水性が悪くな
り、また少な過ぎると転着しなくなるものであり、これ
にはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン
酸、クロトン酸等が適宜使用できる。また(c)その他
のビニル化合物は共重合体のTgの調整に主として用いら
れ、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステレン、アク
リロニトリル等がある。
上記の共重合体を構成する(a)(b)および(c)
各成分の配合割合(a):(b):(c)は重量%で50
〜95:50〜50:0〜30であり、該共重合体のTgは−60〜60
℃程度のものが好ましい。この場合Tgが−60℃より低い
と硬化時に硬い皮膜に形成できず、Tgが60℃より高くな
ると感圧性接着テープ若しくはシートとしての機能し難
くなる。
不飽和化合物(d)は(a)−(b)−(c)成分か
らなる共重合体中の(b)成分の官能基に反応して側鎖
にアクロイル基を含有する共重合体を形成するもので、
例えばグリシジルメタクリレート、2−(1−アジリジ
ニル)エチル(メタ)クリレート、2−(1−アジリジ
ニル)ブチル(メタ)クリレート、2−(1−アジリジ
ニル)プロピル(メタ)クリレート、不飽和イソシアネ
ート(トリレンジイソシアネートと2−ヘキシルエチル
メタクリレートのハーフウレタン)等がある。上記不飽
和化合物(d)が80モル%を超えると溶液の粘度が上が
りゲル化する。
共重合体を構成する成分(a)、(b)及び(c)は
適宜に選択し、所要量の重合開始剤、溶媒等の所要量を
加え、常法により重合反応を継続し所望の分子量の共重
合体を得た後、必要に応じてこれに所要の不飽和化合物
(d)及び触媒の所要量を加え、常法により処理して共
重合体の側鎖にアクリロイル基を含有する共重合体
(A)が得られる。
上記重合溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルア
ルコール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ヘ
キサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等があげられ
る。また上記の重合開始剤としてはメチルエチルケトン
パーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、アセチルパーオキサイド等の過酸化物、
α,α′−アゾビスイソブチロニトリル、4,4′−アゾ
ビス−4−シアノバレリアン酸等のアゾ系開始剤があ
る。また必要に応じてn−ブチルメルカプタン、ラウリ
ルメルカプタン、チオグリコール酸−2−メルカプトエ
タノール等のメルカプタン類、四塩化炭素等を分子量調
節剤として用いることができる。
また上記の不飽和化合物(d)用の触媒としては、グ
リシジル基と反応させる場合、トリエチルアミン、トリ
エタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメ
チルベンジルアミン、N,N−ジメチルピペラジン、N,N−
ジメチル−n−ヘキシルアミン、N,N−ジメチルシクロ
ヘキシルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルクレゾー
ル、N,N−ジメチルアミノメチルフエノール、1,8−ジア
ザ−ビシクロ(5・4・0)ウンデセン−7等の3級ア
ミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、
2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フエニルイミダゾ
ール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール化合物があり、不飽和イソシアネートと反応さ
せる場合、上記の三級アミンのほか、ナフテン酸コバル
ト、塩化第1錫、塩化第2錫、テトラ−n−ブチル錫、
トリメチル錫ヒドロキシド、ジメチル2塩化錫、ジ−n
−ブチル錫ジラウレート、オクトエ酸錫等の金属化合物
があり、アジリジニル基と反応させる場合は加熱だけで
よい。
上記(B)常温で液状ないしペースト上の分子末端及
び/又は分子側鎖に不飽和結合を有するオリゴマーは、
前記(A)共重合体に添加して、これに所要のタツク、
粘着力を発生させるもので、ラジカルにより反応して硬
い硬化物を与えるものが形成される被覆層の性能を高め
るために好ましい。エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコ
ールのモノ若しくはポリ(メタ)アクリレート、ポリエ
ステルジオールのジ(メタ)アクリレート、ポリウレタ
ンジ(メタ)アクリレート、フエノキシエチレンアクリ
レート、フエノキシジエチレングリコールアクリレー
ト、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メ
トキシトリエチレングリコールアクリレート、エトキシ
ジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フエノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイ
ルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートと酸無水物との反応
生成物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとカ
ルボン酸との反応生成物、側鎖あるいは末端に不飽和結
合を有するアクリル系オリゴマー、テトラメチロールメ
タントリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応生成
物、グリシジル(メタ)アクリレートと2価カルボン酸
との反応生成物等が使用できる。
上記の着色剤(C)は形成される被覆層に着色するも
ので、チタンホワイト、ベンガラ、カーボンブラツク等
の無機系顔料、アゾ系フタロシアン系、レーキ等の有機
系顔料、染料等がある。
上記の硬化剤(D)は、加熱等によりラジカルを発生
させ、前記の共重合体若しくは常温で液状ないしペース
ト上の分子末端及び/又は分子側鎖に不飽和結合を有す
るオリゴマー(B)を硬化させるものであり、加熱によ
つてラジカルを発生するもとしては、ベンゾイルパーオ
キサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物
がある。
上記(A)、(B)、(C)及び(D)各成分の配合
割合は、(A)側鎖にアクリロイル基を有する共重合体
100重量部に対し、(B)前記共重合体に対してタツ
ク、粘着力を付与する常温で液状ないしペースト状物質
1〜100重量部、(C)着色剤0〜200重量部、(D)硬
化剤1〜15重量部である。これら成分は使用目的等に応
じて適当に配合して使用される。
上記の成分(A)、(B)、(C)および(D)は種
類、形成される粘着シート、テープ等の使用目的等に応
じて選択、配合し溶剤等の存在において均一に混合し、
常法によりプラスチツク、紙、不織布、布帛等で形成さ
れた基材(支持体)の面に所要厚に塗布、乾燥等して硬
化性を有する感圧性接着剤組成物からなる感圧性接着剤
層を基材面に形成した感圧性接着シート、テープが得ら
れる。得られた感圧性接着シート、テープは、常態では
感圧性接着シート、テープの性質を有しており、そのま
ま被着対象体の表面に基材と共に粘着し、基材のみを剥
がすことはできない。然し被着対象体面に貼着後これを
所定温度に加熱により、その感圧性接着剤層は硬化する
と共に基材から被着対象体面側に転着し、基材のみ容易
剥離でき、該被着対象体面上に固着した塗膜同様の硬い
被覆層が形成される。
このため例えば自動車等の外側面に従来の装飾用線状
塗装部を形成するような場合には、塗装に代え、前記線
状塗装部に該当して前記本発明の前記感圧性接着剤層を
有する感圧性接着シートまたはテープを造り、これを該
当部にその感圧性接着剤層を介して上部から押圧して密
着状に貼りつけ、その上方から赤外線ランプ等を使用し
て加熱した後、基材を剥がして車体の所要面に塗膜によ
ると同様の装飾用線状被覆層が、従来の塗装による場合
のような面倒な手数や長年の熟練等を要せず仕上りのよ
いものが極めて容易にできる。
次に本発明の実施例を示す。
実施例1 (a)イソオクチルアクリレート 30g (a)エチルアクリレート 30g (a)メチルメタクリレート 10g (b)アクリル酸 30g ラウリルメルカプタン 2g アゾビスイソブチロニトリル 2g トルエン 300g 上記配合原料を1のフラスコに仕込み、窒素気流下
に温度80℃で10時間反応させ、重量平均分子量52万(GP
Cによる)の共重合体を得た。つぎに窒素気流を空気に
変え、共重合体中のアクリル酸の10gが反応するグリシ
ジルメタクリレートを添加し、更にこれに触媒としてト
リエチルアミン0.5gを加えて温度80℃で10時間反応をつ
づけ側鎖に二重結合を有する共重合体(A)を得た。こ
の共重合体は常温でタツクはなかつた。これにエチレン
グリコールジメタクリレート(B)30部、チタンホワイ
ト(C)50部、ベンゾイルパーオキサイド(D)3部お
よびテトラツドX(三菱瓦斯化学K.K、商品名)0.1部を
加え、均一に混合して得られた溶液を、ルミラー25
(東レK.K、商品名)に乾燥後の層厚が25μになるよう
に塗布し、温度80℃で10分間乾燥して硬化性感圧性接着
剤層を有する感圧性接着シートを形成した。この接着シ
ートの粘着力は730g/25mmであつた。これをステンレス
鋼板に貼付し、温度120℃で、30分間加熱した後、前記
ルミナーのみを剥がすと、その感圧性接着剤層は全部ス
テンレス鋼板面へ転着しており、転着した接着剤層の硬
度(鉛筆硬度)は2Hであり、ごばん目試験による密着性
も極めて良好で、トルエンに対する耐溶剤性も良好であ
り、折り曲げてもひび割れを生ずることもなかつた。
実施例2 (a)2−エチルヘキシルアクリレート30部(部量部、
以下同様) (a)エチルアクリレート 30部 (b)アクリル酸 30部 (c)酢酸ビニル 10部 ベンゾイルパーオキサイド 1部 酢酸エチル 150部 2−メルカプチトエタノール 2部 上記原料を重合器に仕込み、常法により温度65℃で12
時間反応をつづけ(a)(b)及び(c)三成分からな
る共重合体を得た。次にこの共重合体100部(固形分)
含有液に(d)グリシジルメタクリレート20部と触媒と
してトリエチルアミン0.5部を加え、温度65℃で10時間
撹拌して反応をつづけ、側鎖にアクリロイル基を付加し
た所望のアクリル系重合体(A)含有液をを得た。この
重合体(A)は常温でタツクは全くなかつた。得られた
重合体(A)100部を含有する溶剤液に対し、(B)テ
トラエチレングリコールジメタクリレート20部と(D)
ベンゾイルパーオキサイド5部と(D)テトラツドX
(三菱瓦斯化学K.K、商品名)0.3部と(C)チタンホワ
イト2部を配合、均一に混合して得られた溶液を、厚さ
25μのポリエチレンテレフタレートシート(基材)の片
面に乾燥後の層厚が25μになるように塗布し、温度80℃
で10分間乾燥して硬化性感圧性接着剤層を有する感圧性
接着シートを得た。
比較例2 実施例2において、側鎖にアクリロイル基を含有する
共重合体(A)に対し配合したベンゾイルパーオキサイ
ドの代りに、2−2−ジメトキシ−2−フエニルアセト
フエノン3部を配合した以外は実施例2と同様にして感
圧性接着シートを得た。
実施例3 (a)イソノニルアクリレート 40 部 (a)エチルアクリレート 10 部 (b)アクリル酸 40 部 (c)酢酸ビニル 10 部 ベンゾイルパーオキサイド 1.5部 酢酸エチル 150 部 ラウリルメルカプタン 2 部 上記原料を重合装置に仕込み、温度70℃で、10時間反
応をつづけ(a)(b)及び(c)成分からなるアクリ
ル系重合体100部(固形分)を含有する反応液を得た。
これに対し、ヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒ
ドロキシエチルメタアクリレートの等モル反応生成物42
部、ジラウリン酸ジ−n−ブチル錫0.1部を加え、温度6
0℃で、5時間撹拌して反応を終え、側鎖にアクリロイ
ル基を有するアクリル系共重合体(A)を含有する反応
液を得た。得られた共重合体(A)は常温でタツクはな
かつた。この共重合体(A)100部に対し、(B)トリ
メチロールプロパントリメタクリレート50部、(D)t
−ブチルパーオキシイソブチレート4部、コロネートHL
(日本ポリウレタン工業K.K.の商品名)0.5部、(C)
チタニウムイエロー3部の割合で配合し、均一に混合し
て得られた溶液を、厚さ30μのポリプロピレンシートの
片面に、乾燥後の層厚が30μになるように塗布し、温度
80℃、10分間乾燥して感圧性接着剤層を有する感圧性接
着シートを得た。
比較例3 実施例3において、側鎖にアクリロイル基を含有する
共重合体(A)に対し配合したt−ブチルパーオキシイ
ソブチレートの代りに、2−ヒドロキシ−2−メチル−
フエニル−プロパン−1−オン3部を配合した以外は、
実施例3と同様にして感圧性接着シートを得た。
実施例4 (a)2−エチルヘキシルアクリレート 40部 (a)エチルアクリレート 20部 (c)メチルメタクリレート 10部 (b)アクリル酸 30部 トルエン 150部 アゾビスイソブチロニトリル 1部 n−ブチルメルカプタン 1部 上記原料を重合槽に仕込み、温度80℃で10時間反応を
つづけて、(a)(b)(c)からなる共重合体100部
を含有する反応液を得、これに、2(1−アジリジニ
ル)エチルメタクリレート22部を加え、温度60℃で5時
間撹拌をつづけ、側鎖にアクリロイル基を有するアクリ
ル系共重合体(A)を得た。得られた共重合体(A)は
前例のものと同様タツクはなかつた。この共重合体
(A)100部に対し、ポリエステルウレタンジメタクリ
レート30部、ベンゾイルパーオキサイド3部、テトラツ
ドX0.1部およびモリブデンレツド5部を配合し、均一に
混合して得られた溶液を、厚さ60μのポリエチレンシー
トの片面に乾燥後の層厚が30μになるように塗布し、温
度80℃で10分間乾燥して、感圧性接着剤層を有する感圧
接着シートを得た。
比較例4 実施例4において、共重合体(A)に対し配合したベ
ンゾイルパーオキサイドの代りに、2,2−ジメトキシ−
2−フエニルアセトフエノン3部を配合した以外は、実
施例4と同様にして感圧性接着シートを得た。
上記実施例2〜4および比較例2〜4で得られた感圧
性接着シートをステンレス鋼板に貼りつけ、実施例2〜
4のものは、表示した条件で加熱処理を行ない、比較例
1〜3のものは表示の条件で紫外線照射処理を行なつた
結果、各感圧性接着シートの感圧性接着剤層のステンレ
ス鋼板への転着性、転着した硬化接着剤層の硬度(鉛筆
硬度)及び密着性、各感圧性接着シートの初期接着力を
第1表に示す。なお、初期接着力、転着性、密着性およ
び硬度の各試験方法を併記した。
試験方法 初期接着力:感圧性接着シートを25mm巾に裁断し、バフ
仕上げステンレス鋼板SUS304に貼付ち、30分経過後、18
0度引き剥し接着力を測定した。引き剥し速度300mm/
分、23℃、65%RH。
転着性:ステンレス鋼板に貼付け後、実施例2〜4は12
0℃若しくは150℃、30分間加熱処理、比較例2〜4は高
圧水銀灯(80W/cm/1灯)で10cmの距離から約5秒間紫外
線照射後の硬化感圧性接着剤層のステンレス鋼板に対す
る移行性の程度を試験、○印は良好、△印は一部基材側
に残る、×印は基材側に全て残るものを示す。
密着性(密着力):転着した硬化感圧性接着剤層の面に
1mm間隔の切れ目を碁盤目状に100箇入れ、セロテープ
(商品名)を貼付け、このテープを剥がし、前記硬化転
着層のステンレス鋼板上への残留度合をしらべた。○印
は剥がれたものなし、△印は一部剥がれたものあり、×
印は全て剥がれたことをそれぞれ示す。
鉛筆硬度:JIS K 5400に準じ硬化層の硬度を測定した。
実施例5 (a)ブチルアクリレート 50部 (c)アクリロニトリル 10部 (a)メチルメタクリレート 5部 (b)アクリル酸 35部 トルエン 150部 アゾビスイソブチロニトリル 2部 ラウリルメルカプタン 2部 上記配合原料を前記同様温度70℃で12時間反応してア
クリル系共重合体を得た。この共重合体は常温でタツク
を有しなかつた。この共重合体にジペンタエリスリトー
ルペンタアクリレート30部、ベンゾイルパーオキサイド
7部、テトラツドX0.1部およびチタンホワイト3部を配
合して均一に混合し、これを厚さ25μのポリエステルフ
イルムの片面に、乾燥後の層厚が30μになるように塗布
し、温度80℃、10分間乾燥処理して硬化性感圧性接着剤
層を有する感圧性接着シートを得た。得られた接着シー
トは初期接着力は380g/25mmであり、バフ仕上げステン
レス鋼板SUS304に貼付し、120℃で30分間加熱処理した
後、ポリエステルフイルムを剥がしたところ感圧性接着
剤層はステンレス鋼板側に転着し、その密着性も極めて
良好であり、鉛筆硬度はFであつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)炭素数1〜12の(メタ)アク
    リル酸アルキルエステル 50〜95重量% (b)α−モノオレフィンカルボン酸 5〜50重量% (c)その他のビニル化合物 0〜30重量% からなるTg=−60〜60℃を有する共重合体中の(b)成
    分の官能基の0〜80モル%に応当する不飽和化合物
    (d)を反応させたアクリル系共重合体 100重量部 (B)常温で液状乃至ペースト状の分子末端及び/又は
    分子側鎖に不飽和結合を有するオリゴマー 1〜100重量
    部 (C)着色剤 0〜200重量部 (D)過酸化物系硬化剤 1〜15重量部 を含有してなる熱硬化性の感圧性接着剤組成物。
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JPS63225676A (ja) 1988-09-20

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