JPH0852916A - インクシート搬送装置 - Google Patents

インクシート搬送装置

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JPH0852916A
JPH0852916A JP19239194A JP19239194A JPH0852916A JP H0852916 A JPH0852916 A JP H0852916A JP 19239194 A JP19239194 A JP 19239194A JP 19239194 A JP19239194 A JP 19239194A JP H0852916 A JPH0852916 A JP H0852916A
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JP
Japan
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ink sheet
motor
constant
calculating
measuring
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JP19239194A
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Kaoru Higuchi
馨 樋口
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一定の張力で安定したインクシートの搬送が
可能なインクシート搬送装置を提供する。 【構成】 インクシート搬送用モータの一定角度の回転
ごとにパルスを発生するパルス発生器を装置に供える。
印刷前にインクシート搬送用モータを定電圧で駆動し、
頭出しセンサがインクシートに設けられた一定間隔の幅
をもつ頭出しマークを検出している間に、パルス発生器
が発生したパルス数を測定し(S301〜S307)、
インクシート巻とりロールの巻取り径を求める(S30
8)。求められた巻取り径とインクシートに必要な張力
とインクシートの搬送速度からインクシート搬送用モー
タの最適駆動電圧が求められ、それによりインクシート
搬送用モータは制御される(S309)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はインクシート搬送装置
に関し、特にサーマルカラープリンタ(熱転写方式カラ
ープリンタ)に用いられる、複数の色インクが塗布され
た部分と、頭出しマークとを有するインクシート搬送装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来のサーマルカラープリンタ
のインクシート搬送装置の装置構成を示すブロック図、
図11はサーマルカラープリンタで使用されるインクシ
ートの具体例である。
【0003】図10および図11を参照してまずサーマ
ルカラープリンタの構成について説明する。
【0004】記録用紙9は、記録用紙搬送用モータ(グ
リッドモータ)6により駆動されるグリッドローラ5に
よって挟持される。インクシート8と記録用紙9は、発
熱素子を含む感熱ヘッド3とプラテン7とにより挟持さ
れる部分において印刷時には適度な圧力が加えられ密接
する。
【0005】インクシート8は、イエローインク13と
マゼンタインク14とシアンインク15とが塗布されて
いる部分と、インクの塗布されていない余白部分16
a、16b、16c、16dと、頭出しマーク12a、
12bが記録されている部分とからなる。頭出しマーク
12aを先頭としてシアンインク15の後の余白部分1
6dまでが1回の印刷に使われる部分である。通常イン
クシート8には印刷100回分のインク塗布部分が用意
されている。搬送方向に対する各々の部分の長さは、頭
出しマーク12a,12bがz1 (ミリメートル)、各
々のインクが塗布されている部分13、14、15がそ
れぞれz2 (ミリメートル)、頭出しマーク12a,1
2bと余白部分16a〜dを含む三色のカラーインク1
組の長さがz3 (ミリメートル)であるとする。
【0006】インクシート8は未使用のものは供給ロー
ル4に巻回されており、使用されたものは巻取りロール
2に巻取られる。巻取りロール2は定トルク機構17を
介して、インクシート搬送用モータ(インクモータ)1
により駆動される。
【0007】頭出しセンサ10はインクシート8に記さ
れた頭出しマーク12aを認識し、CPU20に信号を
送る。CPU20は頭出しセンサ10からの信号に応じ
て、インクシート8の頭出しを行なうためにインクシー
ト搬送用モータ1を制御したり、印刷を行なうために感
熱ヘッド3とインクシート搬送用モータ1を制御したり
する。
【0008】次にインクシート搬送装置の動作について
説明する。まず記録用紙9は、感熱ヘッド3がプラテン
7から離れた状態において、図中の矢印B方向に搬送さ
れ、所定の印刷開始位置まで搬送されセットされる。同
時にまたは独立してCPU20により設定された電圧に
よりインクシート搬送用モータ1が駆動され、定トルク
機構17を介して巻取りロール2が矢印A方向に回転す
る。インクシート8は巻取りロール2に巻取られること
により矢印D方向に搬送される。頭出しセンサ10の頭
出しマーク12aの検知信号に応答し、CPU20はイ
ンクシート搬送用モータ1を停止させる。以上でインク
シート8の頭出しが行なわれ、感熱ヘッド3とプラテン
7はインクシート8と記録用紙9をクランプし印刷準備
が終了する。
【0009】次にグリッドローラ5により記録用紙9は
矢印Cの方向に搬送される。インクシート8と記録用紙
9とは感熱ヘッド3とプラテン7とによりクランプされ
ているので、インクシート8は記録用紙9の移動に伴い
記録用紙9と同じ速さで矢印D方向へ移動する。インク
シート搬送用モータ1は、CPU20により定電圧で駆
動され、それに応じて、インクシート8は、巻取りロー
ル2に巻き取られる。。インクシート8の進行速度は一
定に保たれているため、巻取り軸2の巻取り径の増加に
応じて巻取り軸2の回転数は減少しなければならない。
そのために定トルク機構17中に含まれる滑り機構が働
き、巻取り径の増加に応じて滑り量を増加させることに
より、巻取り軸2の回転数の調整が行なわれる。また定
トルク機構17により巻取り軸2のトルクは一定に保た
れる。
【0010】感熱ヘッド3にはCPU20により印刷情
報に基づく電気エネルギが与えられ、抵抗体である発熱
素子は電気/熱エネルギ変換により発熱する。インクシ
ート8上のインクは熱エネルギにより溶融または昇華す
ることによって、記録用紙9上に転写される。
【0011】一色のインクの転写が終了したならば、グ
リッドローラ5により記録用紙9は矢印Bの方向へ戻さ
れ、イエローインク13、マゼンタインク14、シアン
インク15の三色のインクが同一記録用紙上に転写され
るまで印刷が行なわれる。
【0012】インクシート搬送装置では、インクシート
搬送用モータ1によりインクシートに加えられる張力は
最適かつ一定であることが望ましい。張力が弱すぎると
インクシート中の部分であって、感熱ヘッド3およびプ
ラテン7とによりクランプされている部分と巻取りロー
ル2との間で、インクシート8に弛みが生じることにな
り、印字品質が低下する(このときの張力を、下限張力
min とする)。
【0013】反対に張力が強すぎると、インクシート8
や駆動機構に負担がかかり、印字品質が低下したり、最
悪の場合にはインクシート8の破断につながることにな
る(このときの張力を、上限張力Fmax とする)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インクシート搬送装置では、インクシート8に加わる張
力が最適かつ一定にならないといった問題点があった。
【0015】この原因は以下のように解釈される。巻取
りロール2のトルクT、巻取り半径r、インクシート8
にかかる張力Fiの間には以下の関係式が成り立つ。
【0016】 Fi =T/r …(1) ここで巻取りロール2のトルクTは、定トルク機構17
により一定に保たれるが、巻取り半径rはインクシート
8が巻取られるにつれ増加するので、張力Fiは時間の
経過とともに減少することになる。インクシート8が巻
かれていない巻取りロールの巻取り半径r0 と、すべて
のインクシート8が巻取られた巻取りロールの巻取り半
径rn とでは、インクシート8の張力Fi は、T/r0
からT/rn へと変化する。前述したように印刷品質を
低下させないためには、 Fmin <Fi <Fmax …(2) の関係式を成立させる必要があるが、巻取り半径の変化
によりこの関係式が成立しなくなることがあった。特に
インクカセットの効率を上げるために供給ロール4への
インクシートの巻き量を増加させるほどにインクシート
8の張力の変動量も増加していく。
【0017】この問題を解決する手段として、実開平5
−60195において、巻取りロールの駆動系に駆動系
と同期したパルス発生器を設け、パルスとパルスとの間
の経過時間を測定することにより巻取り径を算出し、そ
れに応じてモータに加える電流値を変化させ、モータの
トルクの制御を行なうインクシート搬送装置が開示され
ている。しかしこの装置において、巻取り径が算出され
るのは印刷時であり、巻取り径が算出されるまでの間の
印刷においてはトルクの制御が行なわれないといった問
題点があった。
【0018】特開平5−58014では、巻取りロール
だけでなく供給ロールにもパルス発生器を設け、その出
力に応じてモータに流す電流の制御を行ない、かつイン
クシート搬送用モータに加えた電流を随時記憶する記憶
手段を含む装置が開示されている。この装置では前記問
題点を解消することができるが、装置が複雑になるとい
った問題点があった。
【0019】特開平5−201086では、インクシー
ト自体にインクシートの巻取り径の情報(たとえばバー
コード)を書込み、これをセンサで読取りトルクの制御
を行なう装置が開示されている。この装置ではインクシ
ートに情報を書込む必要があり、かつ読取るための手段
が必要である。
【0020】それゆえにこの発明の主たる目的は、イン
クシートの張力を一定に保ち安定したインクシートの搬
送が可能でかつ装置構成の簡単なインクシート搬送装置
を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るイ
ンクシート搬送装置は、インクシートを巻取り軸に巻取
ることにより搬送するインクシート搬送装置であって、
巻取り径を測定する測定手段と、測定された巻取り径に
基づいてインクシートを所望の張力にするための巻取り
軸のトルクを算出するトルク算出手段と、測定された巻
取り径に基づいてインクシートを所望の搬送速度にする
ための巻取り軸の回転数を算出する回転数算出手段と、
算出されたトルクと算出された回転数とから巻取り軸を
駆動するモータの駆動電圧を算出する駆動電圧算出手段
とを備えたものである。
【0022】請求項2の発明に係るインクシート搬送装
置は、請求項1のインクシート搬送装置において、モー
タの実際の回転数を測定する回転数測定手段と、測定さ
れたモータの実際の回転数からモータの劣化定数を算出
する劣化定数算出手段と、算出された劣化定数から算出
された駆動電圧を調整する駆動電圧調整手段とをさらに
備えたものである。
【0023】請求項3の発明に係るインクシート搬送装
置は、請求項1のインクシート搬送装置において、モー
タの実際の電流値を測定する電流値測定手段と、測定さ
れたモータの実際の電流値からモータの環境変化定数を
算出する環境変化定数算出手段と、算出された環境変化
定数から算出された駆動電圧を調整する駆動電圧調整手
段とをさらに備えたものである。
【0024】請求項4の発明に関わるインクシート搬送
装置は、請求項2のインクシート搬送装置において、モ
ータの実際の電流値を測定する電流値測定手段と、測定
されたモータの実際の電流値からモータの環境変化定数
を算出する環境変化定数算出手段と、算出された環境変
化定数から調整された駆動電圧をさらに調整する第2の
駆動電圧調整手段とをさらに備えたものである。
【0025】
【作用】請求項1の発明に係るインクシート搬送装置
は、インクシート巻取り軸の巻取り径を測定し、測定さ
れた巻取り径とインクシートの所望の張力とから巻取り
軸のトルクを算出し、測定された巻取り径とインクシー
トの所望の搬送速度とから巻取り軸の回転数を算出し、
算出されたトルクと算出された回転数とから巻取り軸を
駆動するモータの駆動電圧を算出する。
【0026】請求項2の発明に係るインクシート搬送装
置では、請求項1の作用に加えてモータの実際の回転数
を測定し測定されたモータの実際の回転数からモータの
劣化定数を算出し、算出された劣化定数からモータの駆
動電圧を調整する。
【0027】請求項3の発明に係るインクシート搬送装
置では、請求項1の作用に加え、モータの実際の電流値
を測定し測定されたモータの実際の電流値からモータの
環境変化定数を算出し、算出された環境変化定数から算
出された駆動電圧を調整する。
【0028】請求項4の発明に関わるインクシート搬送
装置では、請求項2の作用に加え、モータの実際の電流
値を測定し測定されたモータの実際の電流値からモータ
の環境変化定数を算出し、算出された環境変化定数から
調整された駆動電圧をさらに調整する。
【0029】
【実施例】
(実施例1)図1はこの発明の第1の実施例におけるイ
ンクシート搬送装置の装置構成を示すブロック図であ
り、図2は図1のCPU20の具体的構成を示したブロ
ック図である。
【0030】この発明の実施例が、図10に示される従
来のインクシート搬送装置と異なる点を以下に述べる。
【0031】この発明の実施例では、巻取りロール2の
駆動に定トルク機構17を用いず、巻取りロール2はイ
ンクシート搬送用モータ1によって直接駆動される。イ
ンクシート搬送用モータ1には、FGセンサ11が取付
けられている。これはインクシート搬送用モータ1の回
転軸の一定角度の回転ごとに、FGパルスを発生するも
のである。
【0032】CPU20は感熱ヘッド3へ印字制御信号
を送る印字制御部25とFGセンサ11からのパルスを
カウントするパルスカウンタ26と、インクシート搬送
制御の演算のために必要な定数を記憶するROM24
と、演算結果を一時記憶するRAM23と、各種信号に
基づいて演算を行なうインクシート搬送制御演算部22
と、インクシート搬送制御演算部22からの演算結果を
受け、インクシート搬送用モータ1を制御するモータ駆
動制御部21とを含んでいる。
【0033】なお、ROM24には、インクシート8の
駆動系の減速比Bi 、伝達効率Aiと、インクシート搬
送用モータ1が1回転するにつき出力するパルス数Yi
と、インクシート搬送用モータ1のトルク定数KTi
逆起電圧定数KEi 、コイル抵抗Raiと、インクシート
8の搬送速度vと、頭出しマークの搬送方向に対する幅
1 と、インクモータを駆動させる電圧の初期値V
i1と、最適なインクシート8の張力Ftrとが記憶されて
いる。
【0034】まずこの実施例の概要について説明する。
この実施例では従来例のように定トルク機構は用いられ
ず、巻取りロール2はインクシート搬送用モータ1によ
って直接駆動される。インクシート搬送用モータ1のト
ルクの制御は、インクシート搬送用モータに加えられる
電圧を変えることによって行なわれる。
【0035】図3(a)は、電圧Vi1におけるインクシ
ート搬送用モータ1の回転数NとトルクTとの関係を示
した一般にN−Tカーブと呼ばれるグラフである。回転
数NとトルクTとの関係はモータの特性により異なる。
【0036】この実施例では印刷が行なわれないインク
シート8の頭出しの作業中に、インクシート搬送用モー
タを電圧Vi1で駆動し、そのときのインクシートの搬送
度合と、巻取り軸の回転量とから巻取り軸の巻取り径を
求め、求めた巻取り径に応じたインクシート搬送用モー
タの最適な回転数Nxと、最適なトルクTxとを算出す
る。そして、グラフ(b)のようにN−TカーブがNx
とTxとを通るように最適駆動電圧Virを求め、印刷時
にはインクシート搬送用モータをVirで制御する。
【0037】この実施例では頭出し作業が行なわれてい
るときには、インクシート搬送用モータは最適な駆動電
圧で制御されないことになるが、このときはインクシー
トはプラテンと感熱ヘッドとでクランプされていないの
で、自由に供給ロールから送り出せるようになっている
ため張力はさほど問題ではない。
【0038】図4は図1のCPU20が行なうインクシ
ート搬送用モータ1の最適駆動電圧Virを求める処理を
示すフローチャートである。
【0039】ステップS301において、ROM24に
記憶された電圧の初期値Vi1により、インクシート搬送
用モータ1は駆動される。ステップS302において、
頭出しセンサ10により頭出しマーク12a(図11)
の検出待ちが行なわれる。
【0040】頭出しマーク12aが検出されたのであれ
ば、ステップS303においてパルスカウンタ26のカ
ウント初期値XsがRAM23に記憶され、パルスカウ
ンタ26はFGパルスのカウントを開始する。ステップ
S304で頭出しセンサ10が頭出しマーク12aの検
知を終了したのであれば、ステップS305において、
FGパルスのカウントは停止し、このときのパルスカウ
ンタ26のカウント数はカウント終わり値XE としてR
AM23に記憶され、ステップS306においてインク
シート搬送用モータ1は停止する。ステップS307に
おいてインクシート搬送制御演算部22により、RAM
23からカウント初期値XS と、カウント終わり値XE
とが読出され、(3)式よりマーク幅カウント値Xn
算出され、RAM23に記憶される。
【0041】 Xn =XE −XS …(3) ステップS308においてROM24より、頭出しマー
ク幅z1 、インクシート搬送用モータの1回転に出力さ
れるパルス数Yi 、減速比Bi 、RAM23から、マー
ク幅カウント値Xn が読出され、(4)式により巻取り
ロール2の巻取り半径ri が算出され、RAM23に記
憶される。
【0042】 ri =z1 ×Yi ×Bi /(2×π×Xn ) …(4) ステップS309において、ROM24より、最適なイ
ンクシートの張力Ftr、インクシートの駆動系の伝達効
率Ai 、減速比Bi 、インクシートの搬送速度v、逆起
電圧定数KEi 、インクシート搬送用モータのトルク定
数KTi コイル抵抗Raiが読出され、以下に示す手順に
より、インクシート搬送用モータ1の最適駆動電圧Vir
が求められる。
【0043】♯1 まずインクシート8の最適な張力F
trに対応するインクシート搬送用モータ8に必要なトル
クTirが(5)式より求められる。
【0044】 Tir=Ftr×ri /(Ai ×Bi ) …(5) ♯2 つぎにインクシート搬送用モータ1に必要な回転
数Nir(rpm)が(6)式により求められる。
【0045】 Nir=60×v×Bi /(2×π×ri ) …(6) ♯3 最後に、(7)式によりインクシート搬送用モー
タ1の最適駆動電圧V irが求められる。
【0046】 Vir=KEi ×Nir+(Tir/KTi )×Rai …(7) (7)式により求められた最適駆動電圧Virによりイン
クシート搬送用モータ1は次の頭出しマークを検知する
まで駆動され、印刷が行なわれる。
【0047】以上のように実施例1によって、印刷前に
巻取り径ri を短時間で精度良く測定することができ、
印刷時にはインクシート8の張力を一定に保った制御を
行なうことができる。
【0048】(実施例2)図5はこの発明の第2の実施
例におけるインクシート搬送装置のCPUの具体的構成
を示すブロック図である。
【0049】第2の実施例におけるインクシート搬送装
置の構成自体は、図1の第1の実施例と同じである。
【0050】第1の実施例とCPUの具体的構成におい
て異なるのは、CPU20中に一定周期でパルスを発生
させるタイマカウンタ27が設けられた点である。また
ROM24中には第1の実施例で記憶される変数に加え
て、タイマカウンタ27の1カウントにかかる時間tが
記憶される。
【0051】図6は図5のCPU20が行なうインクシ
ート搬送用モータ1の最適駆動電圧Virを求める処理を
示したフローチャートである。
【0052】ステップS501において電圧初期値Vi1
により、インクシート搬送用モータ1は駆動される。ス
テップS502において頭出しセンサ10による頭出し
マーク12aの検出待ちが行なわれる。頭出しマーク1
2aが検出されたのであれば、ステップS503におい
てパルスカウンタ26のカウント初期値XS がRAM2
3に記憶され、パルスカウンタ26は、FGパルスのカ
ウントを開始する。またステップS504において、F
Gパルスの1パルスの間のタイマカウンタ27のカウン
ト回数である速度カウント値YF がRAM23に記憶さ
れる。ステップS505において頭出しセンサ10が頭
出しマーク12aの検出を終了したと判別されたのであ
れば、ステップS506においてFGパルスのカウント
を停止し、このときのパルスカウンタ26のカウント数
をカウント終わり値XE として、RAM23に記憶す
る。ステップS507においてインクシート搬送用モー
タ1は停止する。ステップS508において(3)式に
よりマーク幅カウント値Xnが算出され、RAM23に
記憶される。
【0053】ステップS509において、ROM24よ
り、頭出しマーク幅z1 、インクシート搬送用モータの
1回転で出力されるパルス数Yi 、減速比Bi 、RAM
23から、マーク幅カウント値Xn が読出され、(4)
式により巻取りロール2の巻取り半径ri が算出され、
RAM23に記憶される。
【0054】ステップS510において、RAM23よ
り速度カウント値YF 、ROM24からインクシート搬
送用モータの1回転で出力されるパルス数Yi 、タイマ
カウンタ27の1カウントにかかる時間tが読出され、
(8)式によりインクシート搬送用モータ1の回転数N
i が算出され、RAM23に記憶される。
【0055】 Ni =60/(YF ×t×Yi ) …(8) ステップS511において、RAM23よりインクシー
ト搬送用モータ1の回転数Ni 、ROM24から電圧の
初期値Vi1、インクシート搬送用モータのトルク定数K
i 、逆起電圧定数KEi 、コイル抵抗Raiが読出さ
れ、(9)式により、インクシート搬送用モータ1の劣
化定数Di が算出され、RAM23に記憶される。
【0056】 Di =(KEi ×Ni +Ti /KTi ×Rai)/Vi1 …(9) なお、(9)式においてTi はインクシート搬送用モー
タ1を電圧Vi1で駆動した場合にかかる設計負荷であ
り、(10)式により求められる。
【0057】 Ti =Ftr×ri /(Ai ×Bi ) …(10) 劣化定数とは、モータのオイルの蒸発などにより所定の
電圧を加えたときに発生するトルク、回転数などが低下
する低下の度合を示す変数である。
【0058】ステップS512において、RAM23よ
り、巻取り半径ri 、劣化定数Di、インクシート搬送
用モータ1の回転数Ni 、ROM24からインクシート
の駆動系の伝達効率Ai 、減速比Bi 、インクシート搬
送用モータのトルク定数KT i 、逆起電圧定数KEi
コイル抵抗Rai、インクシートの最適な張力Ftr、頭出
しマーク幅z1 、インクシート搬送用モータの1回転で
出力されるパルス数Y i 、インクシートの搬送速度vが
読出され、以下に示す手順によりインクシート搬送用モ
ータ1の最適駆動電圧Virが求められる。
【0059】♯1 (5)式により、インクシート8の
最適な張力Ftrに対応するインクシート搬送用モータ1
のトルクTirが算出される。
【0060】♯2 (6)式により、インクシート搬送
用モータ1に必要な回転数Nirが算出される。
【0061】♯3 (11)式により、インクシート搬
送用モータ1の最適駆動電圧Virが求められる。
【0062】 Vir=(KEi ×Nir+Tir/KTi ×Rai)/Di …(11) (11)式により求められた最適駆動電圧Virにより、
インクシート搬送用モータ1は駆動され、印刷が行なわ
れる。
【0063】実施例2では、インクシート搬送用モータ
1の劣化を考慮にいれた制御を行なうことができる。 (実施例3)図7はこの発明の第3の実施例におけるイ
ンクシート搬送装置の装置構成を示すブロック図であ
り、図8は図7のCPU20の具体的構成を示したブロ
ック図である。
【0064】この第3の実施例が第1の実施例と異なる
点を以下に述べる。インクシート搬送用モータ1の電流
の値はCPU20中に設けられたA/D変換部28によ
りデジタル信号に変換された後、インクシート搬送制御
演算部22に入力される。
【0065】図9は図7のCPU20が行なうインクシ
ート搬送用モータ1の最適駆動電圧Virを求める処理を
示したフローチャートである。
【0066】ステップS801において、電圧初期値V
i1によりインクシート搬送用モータ1は駆動される。ス
テップS802において頭出しセンサ10による頭出し
マーク12aの検出待ちが行なわれる。頭出しマーク1
2aが検出されたなら、ステップS803において、パ
ルスカウンタ26のカウント初期値XS がRAM23に
記憶され、パルスカウンタ26は、FGパルスのカウン
トを開始する。またステップS804においてインクシ
ート搬送用モータ1の電流値Ii1が測定され、これはA
/D変換部28によりデジタル信号に変換されてRAM
23に記憶される。ステップS805において頭出しセ
ンサ10が頭出しマーク12aの検出を終了したと判別
されたのであれば、ステップS806においてFGパル
スのカウントを停止し、このときのパルスカウンタ26
のカウント数はカウント終わり値XE としてRAM23
に記憶される。
【0067】ステップS807において、インクシート
搬送用モータ1は停止する。ステップS808において
(3)式によりマーク幅カウント値Xn が算出され、R
AM23に記憶される。
【0068】ステップS809において、ROM24よ
り、頭出しマーク幅z1 、インクシート搬送用モータの
1回転で出力されるパルス数Yi 、減速比Bi 、RAM
23から、マーク幅カウント値Xn が読出され、(4)
式により巻取りロール2の巻取り半径ri が算出され、
RAM23に記憶される。
【0069】ステップS810において、RAM23よ
り、インクシート搬送用モータ1の電流値Ii1、ROM
24よりインクシート搬送用モータのトルク定数KTi
が読出され、以下の手順によりインクシート8の駆動系
の環境変化定数Kが算出され、RAM23に記憶され
る。
【0070】♯1 (12)式により、インクシート搬
送用モータ1を電圧Vi1で駆動した場合にかかる負荷T
i1が求められる。
【0071】 Ti1=KTi ×Ii1 …(12) ♯2 (13)式により環境変化定数Kが求められる。
【0072】 K=Ti1/Ti …(13) なお(13)式において、Ti はインクシート搬送用モ
ータ1を電圧Vi1で駆動した場合にかかる設計負荷であ
り、(10)式より求められる。
【0073】ステップS811においてRAM23より
巻取り半径ri 、環境変化定数K、ROM24より減速
比Bi 、インクシートの駆動系の伝達効率Ai 、インク
シート搬送用モータのトルク定数KTi 、逆起電圧定数
KEi 、コイル抵抗Rai、最適なインクシートの張力F
tr、頭出しマーク幅z1 、インクシート搬送用モータの
1回転で出力されるパルス数Yi 、インクシートの搬送
速度vが読出され、以下に示す手順によりインクシート
搬送用モータ1の最適駆動電圧Virが求められる。
【0074】♯1 (5)式により最適なインクシート
8の張力Ftrに対応するインクシート搬送用モータ1の
トルクTirが算出される。
【0075】♯2 (6)式によりインクシート搬送用
モータ1に必要な回転数Nirが算出される。
【0076】♯3 (14)式を用いてインクシート搬
送用モータ1の最適駆動電圧Virが求められる。
【0077】 Vir=KEi ×Nir+(Tir×K)/KTi ×Rai …(14) (14)式により求められた最適駆動電圧Virにより、
インクシート搬送用モータ1は駆動され印刷が行なわれ
る。
【0078】第3の実施例では環境の変化によるインク
シート8の駆動径の影響を考慮にいれた制御を行なうこ
とができる。
【0079】なお、本発明の第2の実施例と第3の実施
例を組合わせることにより、インクシート8の駆動系の
環境の変化とモータの劣化に対応した制御を行なうこと
ができる。
【0080】また実施例では、グリッドローラを用いた
用紙搬送系について説明を行なったが、これに限られる
ことなくプラテンドラムに用紙を巻付けて印字を行なう
方法にも本発明は実施可能である。
【0081】さらに実施例では、印字ヘッドに感熱ヘッ
ドを用いる場合について説明したが、感熱ヘッド以外の
通電ヘッドなどのようなものでも、インクシートと記録
用紙を密接させる方式であればすべて本発明は実施可能
である。
【0082】さらに実施例では、巻取り軸の回転量を測
定し、巻取り径を求めたが、インクシートの供給軸の回
転量を測定して巻取り径を求めても同様の効果を生じ
る。
【0083】さらに実施例ではインクシートの搬送度合
を頭出しセンサによる頭出しマークの検出により測定し
たが、ローラの回転数などを用いてインクシートの搬送
量を測定してもよい。
【0084】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によると、
インクシート巻取り軸の巻取り径の変化によらず、イン
クシートに加わる張力を一定にすることができ、印字品
質を損なわないインクシート搬送を行うことができる。
【0085】請求項2の発明によると、請求項1の効果
に加えてインクシートに加わる張力のインクシート搬送
用モータの劣化による変化をなくすことができる。
【0086】請求項3の発明によると請求項1の効果に
加えて、インクシートに加わる張力の環境の変化による
影響をなくすことができる。
【0087】請求項4の発明によると請求項2の効果に
加えて、インクシートに加わる張力の環境の変化による
影響をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例におけるインクシート
搬送装置の装置構成を示すブロック図である。
【図2】図1のCPU20の具体的構成を示したブロッ
ク図である。
【図3】インクシート搬送用モータの回転数Nとトルク
Tとの関係を示したグラフである。
【図4】図1のCPU20が行なうインクシート搬送用
モータ1の最適駆動電圧Virを求める処理を示すフロー
チャートである。
【図5】この発明の第2の実施例におけるインクシート
搬送装置のCPUの具体的構成を示すブロック図であ
る。
【図6】図5のCPUが行なうインクシート搬送用モー
タ1の最適駆動電圧Virを求める処理を示したフローチ
ャートである。
【図7】この発明の第3の実施例におけるインクシート
搬送装置の装置構成を示すブロック図である。
【図8】図7のCPUの具体的構成を示したブロック図
である。
【図9】図7のCPUが行なうインクシート搬送用モー
タの最適駆動電圧Virを求める処理を示したフローチャ
ートである。
【図10】従来のサーマルカラープリンタのインクシー
ト搬送装置の装置構成を示すブロック図である。
【図11】サーマルカラープリンタで使用するインクシ
ートの具体例を示した図である。
【符号の説明】 1 インクシート搬送用モータ 2 巻取りロール 3 感熱ヘッド 4 供給ロール 5 グリッドローラ 6 記録用紙搬送用モータ(グリッドモータ) 7 プラテン 8 インクシート 9 記録用紙 10 頭出しセンサ 11 FGセンサ 12 頭出しマーク 20 CPU 21 モータ駆動制御部 22 インクシート搬送制御演算部 23 RAM 24 ROM 25 印字制御部 26 パルスカウンタ 27 タイマカウンタ 28 A/D変換部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクシートを巻取り軸に巻取ることに
    より搬送するインクシート搬送装置であって、 巻取り径を測定する測定手段と、 前記測定された巻取り径に基づいて、前記インクシート
    を所望の張力にするための前記巻取り軸のトルクを算出
    するトルク算出手段と、 前記測定された巻取り径に基づいて、前記インクシート
    を所望の搬送速度にするための前記巻取り軸の回転数を
    算出する回転数算出手段と、 前記算出されたトルクと前記算出された回転数とから前
    記巻取り軸を駆動するモータの駆動電圧を算出する駆動
    電圧算出手段とを備えた、インクシート搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記モータの実際の回転数を測定する回
    転数測定手段と、 前記測定されたモータの実際の回転数から前記モータの
    劣化定数を算出する劣化定数算出手段と、 前記算出された劣化定数から前記算出された駆動電圧を
    調整する駆動電圧調整手段とをさらに備えた、請求項1
    記載のインクシート搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記モータの実際の電流値を測定する電
    流値測定手段と、 前記測定されたモータの実際の電流値から前記モータの
    環境変化定数を算出する環境変化定数算出手段と、 前記算出された環境変化定数から前記算出された駆動電
    圧を調整する駆動電圧調整手段とをさらに備えた、請求
    項1記載のインクシート搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記モータの実際の電流値を測定する電
    流値測定手段と、 前記測定されたモータの実際の電流値から前記モータの
    環境変化定数を算出する環境変化定数算出手段と、 前記算出された環境変化定数から前記調整された駆動電
    圧をさらに調整する第2の駆動電圧調整手段とをさらに
    備えた、請求項2記載のインクシート搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記測定手段は、前記インクシートの搬
    送度合と前記巻取り軸の回転量とを測定することにより
    巻取り径を算出する、請求項1から4記載のインクシー
    ト搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記測定手段は、前記インクシートの搬
    送度合を、前記インクシート上に一定幅に設けられたマ
    ークを検知することにより測定する、請求項5記載のイ
    ンクシート搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記測定手段は、前記巻取り軸の回転量
    を、前記巻取り軸の一定回転角ごとに発生するパルスを
    検知することにより測定する、請求項5または6に記載
    のインクシート搬送装置。
JP19239194A 1994-08-16 1994-08-16 インクシート搬送装置 Withdrawn JPH0852916A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003103890A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Nidec Copal Corp 記録リボンを用いた記録装置と記録方法

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