JPH08524B2 - シ−トベルトリトラクタ - Google Patents

シ−トベルトリトラクタ

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JPH08524B2
JPH08524B2 JP60109247A JP10924785A JPH08524B2 JP H08524 B2 JPH08524 B2 JP H08524B2 JP 60109247 A JP60109247 A JP 60109247A JP 10924785 A JP10924785 A JP 10924785A JP H08524 B2 JPH08524 B2 JP H08524B2
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gear
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winding shaft
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淑行 永島
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Nissan Motor Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/44Belt retractors, e.g. reels with means for reducing belt tension during use under normal conditions

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、シートベルトリトラクタに関し、さらに
詳しくは、乗員がシートベルトを着用したときに生ずる
不快な圧迫を避けるためのテンションレス機構を備えた
シートベルトリトラクタの改良に関する。
[技術的背景及び問題点] 従来のテンションレス機構を備えたシートベルトリト
ラクタとしては、例えば第12図,第13図に示すようなも
のがある(特公昭52−9891号)。
このシートベルトリトラクタは、シートベルト71を引
出して装着した際に、バックル係合スイッチ72によりモ
ータ73を回転させて、ウォーム74及び扇形ギヤ75、さら
にレバー76,爪車77を介して巻込器78をベルト弛み方向
へ回転させ、シートベルト71を一定長さ繰り出してから
レバー76を爪車77に係合させることにより、シートベル
ト71を所定量弛ませテンションレス状態を得るようにし
ている。
しかしながら、このような従来のシートベルトリトラ
クタにあっては、テンションレス状態を得るためのシー
トベルトの弛み量の設定は、バックル係合スイッチ72と
リミットスイッチ79,80等によりモータの回転を制御し
行ない、バックル係合スイッチ72がONされた状態から一
定量だけシートベルトを弛めるようにしていた。
そして、レバー76と爪車77と係合とによって巻込器78
のシートベルト71引出し方向への回転も阻止されること
から、テンションレス状態にした後は、シートベルト71
の引出しをも行なうことができず、このため乗員の姿勢
変更が制限されてしまう不都合があった。従って車両後
退走行時に、乗員が後向きに姿勢変更しようと思って
も、そのままでは変更動作ができず、手動スイッチによ
りテンションレス状態を解除する必要がある。しかしな
がら、このような手動操作では面倒であると同時にテン
ション状態に戻ってしまうため車両後退時に不快な圧迫
感が避けられないという問題点があった。
[発明の目的] この発明は、このような問題点に鑑み創案されたもの
で、シートベルト装着時に所要の弛みを付与できるもの
でありながら、手動操作を必要とすることなく後退走行
時の姿勢変更を可能にすると共に、ベルトの圧迫感を避
けることのできるシートベルトリトラクタの提供を目的
としている。
[発明の構成] ベルト端部が固着された巻取軸と、 この巻取軸をベルト巻取方向に付勢する付勢手段と、 前記巻取軸に連繋された歯車機構と、 前記付勢手段に抗して該歯車機構を介して巻取軸をベ
ルト引出し方向に回転させベルトに弛みを付与するモー
タと、 前記歯車機構に噛合して前記巻取軸のベルト巻取方向
への回転を阻止可能な機械的テンションレス機構と、 前記モータ及びテンションレス機構により装着された
ベルトに車速に応じた所要の弛みを付与する弛み付与手
段とを備えたシートベルトリトラクタにおいて、 車両が後退可能状態にあることを検出する後退検出手
段と、 該後退検出手段が後退を検知しベルト引出しが安定し
た時の第1のベルト引出し位置を検出する位置検出手段
と、 該位置検出手段の検出作用に基づいて前記弛み付与手
段を制御することで前記第1のベルト引出し位置から所
要の弛み量を付与した第2のベルト引出し位置にベルト
長さを調整する制御手段と、 を備えたことを特徴としている。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
第2図及び第3図に示したようにシートベルトリトラ
クタのハウジング1は、両側壁1a,1bを有する断面略コ
字状に形成されている。この両側壁1a,1bには、巻取軸
支持孔1c,1dが開設され、該巻取軸支持孔1c,1d内に巻取
軸2が回転自在に遊挿されている。巻取軸2は巻取軸2
をベルト巻取方向へ付勢する付勢手段としてのスプリン
グ4によりシートベルト5を巻取る方向(第3図におい
て時計方向)に回転力が付与されており、また車両の加
速度を感知する感知センサ27によって作動する緊急ロッ
ク部材6aと係合するラチエット歯車6bが固着されてい
る。
側壁1bの巻取軸支持孔1dから突出した巻取軸2の端部
には、外周に外周歯8bを有し、かつ円形スリーブ8dの円
周面の一部に内径方向の第1突起8aを有する第1歯車8
が遊挿されている。この第1歯車8のスリーブ8d内に
は、円板状のキャリヤ10が巻取軸2に遊挿された状態で
内装されており、スナップリング12により抜け止めされ
ている。前記キャリヤ10は、その外周に前記第1突起8a
と円周方向(第3図において時計方向)に当接する第2
突起10bが形成されており、また、後述する遊星歯車14
を軸支するピン10aが植設されている。このキャリヤ10
は第1歯車8との間に掛渡された渦巻状のスプリング9
により第1歯車8に対して時計方向の回動習性が付与さ
れ、突起8aと10bとが当接するように付勢されている。
前記キャリア10のピン10aには、遊星歯車14が遊挿さ
れスナップリング11で抜け止めされている。この遊星歯
車14は、前記巻取軸2に嵌着された太陽歯車13に噛合し
ている。
一方、巻取軸2の端部にはスリットホイール15が固着
されており、このスリットホイール15の内側には、第2
図に示したようにスリットホイール15の固着ボス部15a
に遊装された第2歯車26が設けられている。この第2歯
車26は、外周部に外歯歯車26aをまた内周部に内歯歯車2
6bを有している。従って、これら第1歯車8,キャリヤ1
0,太陽歯車13,遊星歯車14,及び第2歯車26は巻取軸2に
連繋された歯車機構を構成している。前記内歯歯車26b
は前記遊星歯車14と噛合しており、前記外歯歯車26aは
第2ウォーム21と噛合しており、この第2ウォーム21と
同軸に固定された第1ウォームホイル22がモータ25の回
転軸24に嵌着された第1ウォーム23と噛合している。従
ってモータ25はスプリング4に抗して巻取軸2をベルト
引出し方向へ回転させベルトに所要の弛みを付与すべく
作動回転可能に構成されている。
他方前記側壁1bには、一端部をピン19により回転自在
に枢支された係止部材17が設けられている。この係止部
材17には、前記第1歯車8の外周歯8bと噛合する歯17a
が設けられている。係止部材17はその枢支側に設けられ
たスプリング18により非噛合方向に付勢されており、ま
た、その自由端を磁引するソレノイド20の電磁力により
前記スプリング18に抗して回動し、前記歯17aを外周歯8
bに噛合させて、第1歯車8の回転を阻止するように構
成されている。従って係止部材17,スプリング18,及びソ
レノイド20は歯車機構に歯合して巻取軸2のベルト巻取
方向への回転を阻止し得る機械的テンションレス機構を
構成している。
さらにこの側壁1bには前記スリットホィール15を挾む
ようにして非接触の第1回転角センサ16が固定されてお
り、この第1回転角センサ16は、スリットホィール15の
周縁に設けられているスリットの通過を検知して巻取軸
2の回転角を検出する。この第1回転角センサ16は後述
する後退検出手段が車両の後退可能状態を検出している
ときに引出されたベルトの引出し位置を検出する引出し
位置検出手段としても機能する。
なお、第2回転角センサ28は、モータ25の駆動系に設
けられており、モータ25の駆動による巻取軸2の回転角
を検出する。
上記の構成に係るシートベルトリトラクタは、第4図
に示したような回路内に組込まれて制御される。すなわ
ち、マイクロコンピュータで構成された制御装置30はバ
ッテリ31を電源としており、第1出力手段30a及び第2
出力手段30bを備え、バックルスイッチ32,シートスイッ
チ33及びリバースランプスイッチ40からの信号が入力さ
れるように構成されている。第1出力手段30aは乗員に
装着されたベルトに所要の弛みを付与すべくモータ25及
び前記機械的テンションレス機構を制御するように構成
されている。第2出力手段30bはベルト引出し位置検出
手段の検出に基づいてベルト引出し位置から所要の弛み
を付与するように前記モータ25及び機械的テンションレ
ス機構を制御するように構成されている。前記バックル
スイッチ32はシートベルト端部に縫着されているタング
をバックルに係合させた場合にONとなり、シートスイッ
チ33はシートに設けられているシートスライド装置を作
動させてシートの移動を行なった場合にONとなるように
構成されている。また後退検出手段としてのリバースラ
ンプスイッチ40はシフトレバーをリバース位置へ操作し
たときにONとなり、信号を制御装置30へ入力するように
構成されると共に、リバースランプ41と点灯するように
構成されている。また、制御装置30には、車速パルス発
生器34,低加速度検出装置35の信号が入力されており、
前記車速パルス発生器34は車速を検出して当該車速に応
じたパルスを発生し、また低加速度検出装置35は車両の
負の加速度を検出し、それぞれ制御装置30に入力する。
さらに制御装置30には、前記第1回転角センサ16,第2
回転角センサ28の信号が入力されており、両センサ16,2
8は前記したそれぞれの信号を制御装置30に入力する。
一方、制御装置30からの出力は、前記したモータ25の
両電極及びソレノイド20に入力されるようになってい
る。
つぎに、上記の構成による作用について第5図
(a),第5図(b),第6図に示した制御装置30のフ
ローチャートと第7図〜第10図に示したシートベルトリ
トラクタの作動状況とに従って説明する。
(a) ベルト引出し[タングとバックルの係合前(第
7図)] まず乗員がシートに着座すると第5図(a)の割込み
ルーチンが実行され、シートスライドレールを移動させ
ると、シートスイッチ33がOFFとなり、ステップS1はNO
となる。このためステップS40に進み第1出力手段30aか
ら「ソレノイドOFF」の信号が出力されてシートベルト
5には巻取力が作用する。シートスライドの作動が終了
すると、シートスイッチ33はONとなりステップS1はYES
となる。そして、ステップS2に進み車両が所定の加速度
状態以下から比較される。乗車直後は車両は停止してい
るためステップS2はYESとなりステップS3に進む。つぎ
にシートベルトを着装するために乗員がシートベルトリ
トラクタからシートベルト5を引き出すのであるが、バ
ックルスイッチ32はOFFとなっているためステップS3はO
NとなりステップS40に進みソレノイド20には通電されな
い。従って、係止部材17はスプリング18の付勢力で反時
計方向に回動しており、第1歯車8の外周歯8bと係止部
材17の歯17aとは非噛合状態にある。そこで、シートベ
ルト引出しによって巻取軸2が反時計方向に回転する
と、第7図矢印で示したように太陽歯車13は同方向に回
転する。第2歯車26は外歯歯車26aが第2ウォーム21と
噛合い固定されているため、遊星歯車14が時計方向に回
転し、キャリヤ10は反時計方向に回転する。このキャリ
ヤ10にスプリング9で連結した第1歯車も同方向に回転
し、一方遊星歯車14は時計方向に回転する。従って、乗
員は自由にシートベルト5を引出すことができる。
(b) バックル係合後の一定時間内(第8図) シートベルト5のタングがバックルに係合されると、
バックルスイッチ32がONとなりステップS3はYESとなっ
て第5図(a)の割込みルーチンは終了する。次いで第
5図(b)のメインルーチンが実行されステップS4にソ
レノイド20は作動させるまで設けられた所要の時間T0
セットされたタイマAをスタートさせる。そして、記憶
している最小ベルトを引出し長さM(回転角)及び実際
のベルト引出し長さL(回転角)の値をそれぞれM=10
00,L=0に設定する。ついで、ステップS5に進みタイマ
Aの時間経過をチェックする。このT0は10秒程度が設定
されており、乗員がシートベルト装着後、姿勢を整え終
ることを想定している。このため、乗員が姿勢を整え終
わるTAが10秒以内の間は次のステップS6へ進みベルト
引出し量の検出を行なう。すなわち、ステップS6におい
て、第1回転角センサ16及び第2回転角センサ28からの
信号が入力したかをチェックし、YESのときはステップS
7へ進む。ステップS7においては、それが右方向への回
転、すなわち巻取り方向への回転であるかをチェック
し、YESの場合はステップS8「L=L−1」に進み、NO
の場合にはステップS9「L=L+1」に進む。このステ
ップS8,S9において、Lは第1回転角センサ16の回転角
であり、右回転である場合にはL−1に、左回転である
場合にはL+1としてLをカウントし、ステップS
10「L<M」に進む。ステップS10において、Mはベル
ト引出し長さの最小値であり、このステップS10で最小
ベルト引出し長さMと実質ベルト引出し長さLとを比較
しL<MがYESであればステップS11「M=L」に進み、
Lの長さを最小ベルト引出し長さMとし巻取軸2の回転
角として記憶する。
このとき、係止部材はまだソレノイド20によって磁引
されていないため、例えば第8図に示したように、巻取
軸2が余分に引出されたシートベルト5を巻き取って、
ベルト巻取り方向、すなわち時計方向に回転するとき、
第1歯車及びキャリヤ10は同方向に、また遊星歯車14は
時計方向に公転しつつ反時計方向に自転する。従って、
シートベルト装着時、乗員とシートベルト5との間に不
必要な弛みが発生することなく確実な密着をはかること
ができる。
(c) 一定時間経過後ベルト弛み量が自動付与(第9
図) タイマTAが設定時間T0を経過すると、乗員が姿勢を
整え終わったとみなし、ステップS30に進み第1出力手
段30aからの信号により図示しない駆動回路を介しソレ
ノイド20は通電される。すると、該ソレノイド20の電磁
力によって係止部材17がスプリング18に抗してピン19を
中心に時計方向に回動し、係止部材17の歯17aが第1歯
車8の外周歯8bに噛合して第1歯車8の回転が阻止され
る。また、スプリング4による巻取軸2の巻取り方向
(時計方向)の回転によって、キャリャ10には同方向の
トルクが伝達されるが、キャリヤ10の第2突起10bが係
止部材17によって回転を阻止されている第1歯車8の第
1特記8aに当接係合することにより、該キャリヤ10も同
方向への回転が阻止される。
一方、第2歯車26は外周歯26aを第2ウォーム21に噛
合して回転を阻止されている。従って、第2歯車26の内
周歯26bに噛合している遊星歯車14は、反時計方向への
公転を伴う時計方向への自転のみが可能となり、この遊
星歯車14と噛合している太陽歯車13は反時計方向への回
転のみが可能となる。従って、前記太陽歯車13が固定さ
れている巻取軸2も反時計方向であるベルト引出し方向
への回転のみが可能となり、換言すれば巻取り方向への
回転が阻止されてテンションレスの状態となる。
一方、制御装置30においては、ステップS12におい
て、ソレノイド20が作動したときの巻取軸2の回転角L
を基準値Lsとして記憶してステップS13に進む。ステッ
プS13では、その時の車速を車速パルス発生器34によっ
て検出してステップS14に進む。ステップS14において、
前記ステップS13で車速パルス発生器34に基づき検出し
た車速に応じてシートベルト5の適正弛み量δを演算し
ステップS15に進む。このステップS15において、前記ス
テップS14で演算したシートベルト5の適正弛み量δに
前記した最小ベルト引出し量Mを加算し、適正ベルト引
出し量L0(目標値)を決定してステップS16に進む。ス
テップS16では、適正ベルト引出量L0とLsとの差を求
め、この差に応じてステップS17以降のステップに従っ
て第1出力手段30aの信号に基づき図示しない駆動回路
を介しモータ25を駆動し、第1ウォーム23,第1ウォー
ムホィール22,第2ウォーム21を介して第2歯車26を回
転させる。このときのモータ25の制御は、第1回転角セ
ンサ16若しくは第2回転角センサ28からのフィードバッ
クによる。
第5図(b)に示したステップS17において、前記ス
テップS16で求めたL0とソレノイド20が作動した時の巻
取軸2の回転角Lsとの差DLが微小値εよりも大であるか
をチェックする。ここで微小値εは、ハンチング防止の
ために設定された値で、プラマイナスεの間で目標値L0
との誤差を許容するためのものである。そして、ステッ
プS17がYESとなればステップS18に進む。ステップS18
おいて、モータ25を左回転させてベルトを引出しこれを
是正し、これが是正された時点でステップS19に進み、L
0−L>εがNOとなってステップS23に進む。そして、ス
テップS23において第1出力手段30aからの信号により図
示しない駆動回路を介してモータ25の左回転を停止させ
る。一方、ステップS17がNOの場合にはステップS20に進
み、ステップS20においてDLがマイナスεを超える値と
なっているかをチェックする。そして、ステップS20がY
ESとなり許容範囲であるマイナスεを超えるものであれ
ば、ステップS21に進む。ステップS21では第1出力手段
30aからの信号によりモータ25を右回転させて巻取りこ
れを是正し、これが是正された時点でステップS22へ進
み、L−L0>εがONとなってステップS23に進む。そし
て、ステップS23において、モータ25の右回転を停止さ
せる。以上のステップS13からステップS23までの各ステ
ップが繰り返えされてシートベルト5の適正弛み量が自
動的に付与される。なお、ステップS20のDL<−εがNO
となった場合には、モータ25を駆動させることなく、ス
テップS13からの各ステップが繰り返される。
一方、シートベルトリトラクタは、この制御に基づい
て、第9図に示したように作動する。第9図はベルトを
弛ませる方向、すなわちベルト引出し方向に巻取軸2を
回転された場合の作動例であり、モータ25の回転によっ
て第ウォーム21を介して第2歯車26を時計方向に回転さ
れる。このときキャリヤ10は第2突起10bと第1歯車8
の第1突起8aとにより同方向への回転を阻止されている
ため、遊星歯車14は同方向への公転を阻止されており、
そのままの位置で時計方向への自転のみを行なう。従っ
て、遊星歯車14と噛合している太陽歯車13は反時計方向
に回転し、この太陽歯車13が固設されている巻取軸2
は、スプリング4に抗してベルト引出し方向に回転し、
モータ25が停止した時点で所要のベルト弛み量を得るこ
とができる。
(d) 乗員が姿勢を変えた時(第10図) ベルト装着状態において、乗員がグローブボックスか
ら物を取り出そうとするなどしてシートベルト5を引き
出そうとすると、巻取軸2に固定された太陽歯車13は反
時計方向に回転し、遊星歯車14は時計方向に自転しつ
つ、キャリヤ10がスプリング9に抗して反時計方向に回
転することから、反時計方向に公転する。そして、キャ
リヤ10が一回転するとき太陽歯車13は、 の回転可能なため、ベルト装着時の最大引出し量は、実
用上差し支えない長さに設定することができ、乗員は自
由に姿勢変更を行なうことができる。そして、乗員が元
の着座姿勢に戻ると、スプリング4によって巻取軸2,太
陽歯車13は時計方向に回転し、遊星歯車14は時計方向に
公転しつつ反時計方向に自転し、キャリヤ10は第2突起
10bが第1歯車8の第1突起8aに当接する位置まで時計
方向に回転して停止し、第9図に示したようにテンショ
ンレス状態に戻る。
(e) テンションレス状態解除の場合(第8図) 減速時やコーナリング時に、低加速検知装置35が負の
加速度を感知した場合にはその入力信号を受けて第1出
力手段30aからソレノイド20へ通電停止信号が出力され
る(ステップS2)。これによりソレノイド20が通電を停
止すると(ステップS40)、係止部材17はスプリング18
によって反時計方向に回動し、係止部材17の歯17aが第
1歯車8の外周歯8bと非噛合状態となり、第1歯車8は
回転自由となる。すると、第1歯車8の第1突起8aとの
当接係合によって時計方向の回転を阻止されていたキャ
リヤ10は、同方向に回転自由となり、遊星歯車14は時計
方向への公転と反時計方向への自転が自由となる。従っ
て、遊星歯車14と噛合している太陽歯車13は時計方向へ
の回転が自由になり、この太陽歯車13を固設している巻
取軸2も同方向に回転自由となり、この巻取軸2はスプ
リング4の付勢力によってベルト巻取り方向に回転し、
テンションレスが解除されシートベルト5は乗員の身体
に密着する。
(f) 車両が後退可能状態にある場合(第6図及び第
9図) 車両が後退状態にあるときには、第6図に示した制御
装置30のフローチャートによって制御され、第5図
(b)のメインルーチンに割込みルーチンとして作用す
る。すなわち、シフトレバーがリバース位置へ操作され
るとリバースランプスイッチ40がONとなってリバースラ
ンプ41が点燈すると共にON信号が制御装置30へ入力さ
れ、第6図の割込みルーチンが実行される。同時にこの
ときのベルト引出位置Lが制御装置30に記憶される。
車両は後退可能状態にあり、乗員の姿勢が後向きに変
更されるとシートベルト5は引出される。このシートベ
ルト5の引き出しは当初上記(d)の使用に基づいてな
され、その引出しが第1回転角センサ16からの増加信号
の入力によりステップS52においてチェックされる。シ
ートベルト5は引出されているため、ステップS52の判
断はYESとなりステップS53へ進み、制御装置30の第2出
力手段30bから通電停止信号が出力され、図示しない駆
動回路によるソレノイド20への通電が停止される。これ
によって係止部材17はスプリング18によって反時計方向
に回動し、第1歯車8は回転自由となる(第7図)。従
って、上記作用(a)と同様にシートベルト5の自由に
引出すことができ、以降乗員の動きに合わせて引出され
る。ついで、ステップS54へ移行しシートベルト5の引
出しは終ったか否かチェックされ、シートベルト5の引
出し位置の検出が行なわれる。乗員の姿勢変更が継続し
て行なわれている限り、第1回転角センサ16からの増加
信号が入力され、シートベルト5の引出しは終了せずス
テップS54においてNOと判断されて、ソレノイド20への
通電は停止されつづける。そして後退走行のための乗員
の姿勢変更が終了し、後向き姿勢が安定すると第1回転
角センサ16からの増加信号が停止され、シートベルト5
の引出しが安定した時の第1の引出し位置が検出され
る。シートベルト5の引出し位置は、最大引出し位置と
なり、ステップS54においてYESの判断がなされてステッ
プS55へ進む。最大引出し位置における最大引出し長さL
m(回転角)は制御装置30において記憶される。ステッ
プS55においては、第1のベルト引出し位置の検出に基
づいて第2出力手段30bから通電信号が出力され、駆動
回路20を介してソレノイド20が通電される。従って上記
作用(C)と同様にテンションレスの状態となる。そし
てステップS56へ進み、ステップS56において、予め定め
られた弛み量δsがシートベルト5の上記最大引出し位
置から付与されるように第2出力手段30bから引出さ
れ、弛み量δsに見合った時間だけモータ25が左駆動さ
れて弛み量δsの付与が行なわれる。ここでの弛み量δ
sは乗員に圧迫感を与えないようにするに十分なもので
あれば良く、メインルーチンでの車速に応じた弛み量δ
のように必ずしも正確なものでなくて良く、予め固定し
た値として定められている。そして、車両後退状態時に
乗員の姿勢変更によるシートベルトの最大引出し位置で
所要の弛み量δsが付与されて第2のベルト引出し位置
にベルト長さが調整され、乗員はシートベルト5から何
ら圧迫感を受けることなく車両の後退操作を行なわせる
ことができる。
次いで、シフトレバーがリバース位置から戻され、リ
バースランプスイッチ40がOFFになると、そのチェック
がステップS57で行なわれ、リバースランプスイッチ40
がOFFでONの判断がなされるとステップS58へ移行し、乗
員姿勢変更前後のベルト引出し量の差DLm=(Lm+δ
s)−Lが求められる。そして、ステップS59において
前記差分にに応じてモータ25が右駆動され、シートベル
ト5の引出し量は姿勢変更前の値Lとなり、第6図の割
込みルーチンが終了して再び第5図(b)のメインルー
チンが実行される。この場合ステップ57でNOの判断がな
された後、モータ25を作動させず、ソレノイド20をOFF
にし、ベルト5を巻捩させることもできる。
(g) タングとバックルとを解離した場合(第8図) 降車等に際して、タングをバックルから解離させる
と、バックルスイッチ32がOFFとなり、第5図(a)の
割込みルーチンが実行され、ステップS3がNOとなってス
テップS40に進む。ステップS40においては、第1出力手
段30aから通電停止信号が出力される。これによってソ
レノイド20が消磁され、前記(e)の場合の同様にして
巻取軸2は巻取り方向に回転し、引出されているシート
ベルト5をハウジング1内に全て巻取る。
第11図はこの発明の第2実施例に掛る車両の後退可能
状態における制御回路30のフローチャートを示すもの
で、この実施例ではステップS57でリバースランプスイ
ッチ40がONであると判断されている限りは、再びステッ
プS52へ戻り、ステップS53,S54,S55,S56が繰り返えされ
るようにしたものである。従って乗員が後向きに姿勢変
更している途中で一担前むきになり、再び所定の後向き
位置まで姿勢変更したような場合でもシートベルト5は
乗員の後向き姿勢が安定する最大引出し位置まで確実に
引出され、その位置から弛み量δsを付与することがで
きる。
[発明の効果] 以上より明らかなように、この発明の構成によれば、
弛み付与手段によるモータと機械的テンションレス機構
の制御とにより、シートベルト装着時に所要の弛みを付
与することができながら、後退検出手段が後退可能状態
を検出しているときにベルト引出しが安定したときの第
1のベルト引出し位置を検出する位置検出手段の検出作
用にもとづいて引出されたベルトの引出し位置から所要
の弛みを付与した第2のベルト引出し位置にベルト長さ
を調整する制御手段がモータ及び機械的テンションレス
機構を制御するから、手段操作を必要とすることなく後
退走行時に姿勢変更を可能にすると共に、ベルトの圧迫
感を避けることができ、シートベルトを装着したまま、
後退走行の操作を無理なく行なわせることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成図、第2図は、この発明の一実
施例に係るシートベルトリトラクタの第3図のC−C線
矢視断面図、第3図は第2図のA−A線、B−B線矢視
破断側面図、第4図はこの発明の一実施例に係る制御回
路構成図、第5図(a)、第5図(b)は第4図の制御
回路のフローチャート、第6図は第5図(b)のフロー
チャートに割込みルーチンとして作用する車両の後退状
態における制御回路のフローチャート、第7図〜第10図
はこの発明の一実施例に係るシートベルトリトラクタの
作動説明図、第11図はこの発明の第2実施例に係る車両
の後退状態における制御回路のフローチャートで、第12
図は従来のシートベルトリトラクタの一例を示す電気回
路図、第13図はその概略構成図である。 (図面の主要な部分を表わす符号の説明) 2……巻取軸、4……スプリング(付勢手段)、5……
シートベルト 8……第1歯車 10……キャリヤ(歯車機構) 13……太陽歯車(歯車機構) 14……遊星歯車(歯車機構) 26……第2歯車(歯車機構) 17……係止部材(機械的テンションレス機構) 18……スプリング(機械的テンションレス機構) 20……ソレノイド(機械的テンションレス機構) 16……第1回転角センサ(引出し位置検出手段) 25……モータ 30a……第1出力手段 30b……第2出力手段 30……制御装置 40……リバースランプスイッチ(後退検出手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベルト端部が固着された巻取軸と、 この巻取軸をベルト巻取方向に付勢する付勢手段と、 前記巻取軸に連繋された歯車機構と、 前記付勢手段に抗して該歯車機構を介して巻取軸ベルト
    引出し方向に回転させベルトに弛みを付与するモータ
    と、 前記歯車機構に噛合して前記巻取軸のベルト巻取方向へ
    の回転を阻止可能な機械的テッションレス機構と、 前記モータ及びテンションレス機構により装着されたベ
    ルトに車速に応じた所要の弛みを付与する弛み付与手段
    とを備えたシートベルトリトラクタにおいて、 車両が後退可能状態にあることを検出する後退検出手段
    と、 該後退検出手段が後退を検知しベルト引出しが安定した
    時の第1のベルト引出し位置を検出する位置検出手段
    と、 該位置検出手段の検出作用に基づいて前記弛み付与手段
    を制御することで前記第1のベルト引出し位置から所要
    の弛み量を付与した第2のベルト引出し位置にベルト長
    さを調整する制御手段と、 を備えたことを特徴とするシートベルトリトラクタ。
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