JPH0851941A - 炊飯米の品質改良方法 - Google Patents

炊飯米の品質改良方法

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JPH0851941A
JPH0851941A JP6212001A JP21200194A JPH0851941A JP H0851941 A JPH0851941 A JP H0851941A JP 6212001 A JP6212001 A JP 6212001A JP 21200194 A JP21200194 A JP 21200194A JP H0851941 A JPH0851941 A JP H0851941A
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壌 小湊
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建二 西井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 精米を炊飯するに際して、α化澱粉とβ澱
粉の割合が1:9〜9:1の混合物を精米に1〜7重量
%添加して、炊飯することによって炊飯米の品質を改良
する方法。 【効果】 この方法によって得られる炊飯米は白色度
を中心とした外観や粘りが向上し、食味の低い精米の食
味改善に優れた効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は精米を炊飯するに際し、
α化澱粉とβ澱粉(生澱粉)を適当な割合で混合して加
えることを特徴とする炊飯米の品質改良に係るものであ
って、その目的とするところは、輸入米や標準米をはじ
めとする比較的炊飯後の粘りが少ない部類の炊飯の食味
を改良することにある。
【0002】
【従来の技術】一般に炊飯した米飯の品質を判定するに
は炊き上がり状態(ふっくらしているか)、光沢(いわ
ゆるご飯が光っている状態)、テクスチャー(粘りを中
心とした米飯の食感)、ご飯としての味などが評価の対
象となる。コシヒカリを中心とした国産の高級米の品質
の特徴は炊飯後に芯がとれ、しかも腰があって、白色度
や粘りが比較的高く、冷や飯になってもぱさぱさになら
ない点である。
【0003】一般に多くの日本人が好む米飯の食味を科
学的に解析すれば、決定的に違う点は澱粉のアミロペク
チンとアミロースの含有比率がジャポニカ種のうるち米
では80:20〜85:15程度であり、これに対して
インディカ米ではアミロペクチン含有率が75%程度と
非常に少ないため、粘りが少なく、炊飯後冷えたときに
ぱさつく原因である。
【0004】またジャポニカ種のもち米ではほぼ100
%近くがアミロペクチンからなっている。炊飯後の米飯
の粘りはほとんどがアミロペクチンとアミロースの割合
から決定され、日本人にとって食味的に好まれるコシヒ
カリはその含有比が85:15前後とアミロペクチン含
量が高くなっている。このことから炊飯米の食感と粘性
との間には強い関係がある。
【0005】従来から炊飯改良剤、炊飯補助剤、炊飯添
加剤若しくは炊飯改良素材等の総称で呼ばれてきたもの
には次のようなものがある。すなはち油脂又は乳化剤を
用いて米飯の表面に艶を出し、釜離れを良くしようとす
るもの、単なる澱粉や寒天、ゼラチン、天然ガム又は糖
質で粘りを出すもの、アミラーゼやプロテアーゼ等の米
の表面に働く酵素を用いて米粒表面の細胞壁を親水性と
し、ふっくらとさせ、甘みを出させるもの、古米又は輸
入米に特有の臭いを炭や活性炭又はサイクロデキストリ
ンで吸着してしまうものの他、弁当、総菜等については
日持ち向上剤としてグリシンや有機酸が、加工米飯用に
は蒸れ臭防止のため有機酸や呈味性向上のためアミノ酸
が使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの炊飯用
素材は多少効果はあるものの、精米に対する添加量が非
常に少ないこともあって、精米の種類が輸入米を多く含
んだものの場合、食味改善の決め手にかけるものであっ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは米飯の食味
改善の決め手になる手段を官能的な粘りを中心に研究
し、澱粉をα化した場合の糊液の粘着性がアミロペクチ
ンとアミロースの理想的配合における物理的性状に近い
ものであるとの推定から、種々の実験を重ねて、被改良
米の表面部位に当発明物質を施すことにより、効果が増
大することが判明し、粘りの少ない米飯の食味改善に成
功した。
【0008】すなわち、α化澱粉単独でやや多量に添加
して炊飯した場合は、α化澱粉の最初から有する粘性に
より、炊飯釜内の浸漬水の粘度が上がる。そのためその
まま炊飯した場合は、米粒の釜内での自由な流動を妨
げ、上部は芯があり、下部はべとつき、米粒がつぶれか
けた米飯となる。またβ澱粉単独の場合は炊飯量が1合
(米にして約140g)程度であれば、炊飯後に表面に
つやがあり、粘りもある、食味良好な米飯が得られる。
しかし炊飯量が多く生澱粉の添加量が少ないと、予期し
た効果が得られず、添加量の多い場合は澱粉粒が炊飯に
際して米粒より下に沈降し、米粒子より先に比較的低温
で糊化し、釜内において熱の上部への伝達を妨げる現象
が見られる。そのため電気式炊飯器においては釜の下部
の過熱現象により炊飯の途中でスイッチが切れる状態と
なる。したがって炊飯ができないか、できても半煮えの
全体が加熱不十分で芯のある米飯となる。
【0009】これに対してα化澱粉とβ澱粉を適当な割
合に混合して炊飯した場合は、比較的良好な状態に炊飯
される。炊飯前の浸漬液の粘性はα化澱粉単独の場合よ
り低くなり、β澱粉粒子の沈降も混合物になる分少なく
なる。したがって澱粉を添加しない対照米に比べて、外
観上やや白くなり、つやも増し、粘りが増大して結果的
に食味改善につながる。
【0010】昨今の国産米の不作や政府受け入れのミニ
マムアクセスによる輸入米の必然的な増加による米の食
味低下に対処する方法として、前記の方法は簡単かつ経
済的な方法として有効である。
【0011】次に本発明の実施例及び実験例を示す。
【0012】
【実施例】
実施例1 α化タピオカ澱粉100gにタピオカ澱粉100gを加
え、乳鉢でよく混合する。60メッシュの篩を通過し、
炊飯改良剤198gを得た。
【0013】実施例2 α化馬鈴薯澱粉20gにタピオカ澱粉180gを加え、
乳鉢でよく混合する。60メッシュの篩を通過し、炊飯
改良剤196gを得た。
【0014】実施例3 α化馬鈴薯澱粉180gに馬鈴薯澱粉20gを加え、乳
鉢でよく混合する。60メッシュの篩を通過し、炊飯改
良剤196gを得た。
【0015】実施例4 α化コーンスターチ50gにタピオカ澱粉50gを加
え、乳鉢でよく混合する。60メッシュの篩を通過し、
炊飯改良剤97gを得た。
【0016】実施例5 α化タピオカ澱粉30gに米澱粉70gを加え、乳鉢で
よく混合する。60メッシュの篩を通過し、炊飯改良剤
98gを得た。
【0017】実施例6 α化タピオカ澱粉50gに甘藷澱粉50gを加え、乳鉢
でよく混合する。60メッシュの篩を通過し、炊飯改良
剤98gを得た。
【0018】次にこれらの炊飯改良剤の効果を確認する
ため、炊飯実験を行なった。官能的に食感及び食味を比
較するため、12名(22才から60才の男女)のパネ
ルにより2点比較試験を行なった。
【0019】実験1 標準米(国産米50%、アメリカ米15%、オーストラ
リア米10%、中国米25%)280g(約2合)を通
常どおり水洗し、2時間浸漬後に炊飯する(対照区)。
試験区として、水加減をした後、実施例1の炊飯改良剤
を標準米に対して4%添加する。さらに炊飯改良剤の
1.5倍の水を別途加えて、よくかき混ぜ2時間浸漬後
に炊飯する。官能試験の結果を表1に示す。
【0020】表1のように炊飯改良剤を加えたものは、
加えないものに比べて、明らかに食味の改善が見られ
た。
【0021】
【表1】
【0022】実験2 標準米(国産米70%、アメリカ米15%、中国米15
%)420g(約3合)を通常どおり洗米し、1時間浸
漬後に炊飯する(対照区)。試験区として対照区と同じ
ように洗米後、実施例4の炊飯改良剤を標準米に対して
5%添加する。さらに別途炊飯改良剤の1.5倍の水を
加えて、1時間浸漬後に炊飯する。官能試験の結果を表
2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】実験1と同様に試験区の食味改善効果が見
られた。
【0025】実験3 標準米(タイ米20%、アメリカ米30%、中国米50
%)280g(約2合)を通常どおり洗米し、4時間浸
漬後に炊飯する(対照区)。試験区として対照区と同じ
ように洗米後、実施例2の炊飯改良剤を標準米に対して
1%添加する。さらに別途澱粉量の1.5倍の水を加え
て、4時間浸漬後に炊飯する。官能試験の結果を表3に
示す。
【0026】
【表3】
【0027】この場合も炊飯改良剤の効果がやや弱いな
がらも認められる。
【0028】実験3 標準米(タイ米20%、アメリカ米30%、中国米50
%)700g(約5合)を通常どおり洗米し、1時間浸
漬後に炊飯する(対照区)。試験区として対照区と同じ
ように洗米後、実施例3の炊飯改良剤を標準米に対して
5%添加する。さらに別途澱粉量の1.5倍の水を加え
て、4時間浸漬後に炊飯する。官能試験の結果を表4に
示す。
【0029】この実験の結果では外観及び粘りにおいて
炊飯改良剤の効果が強く出ている。
【0030】
【表4】
【0031】実験5 タイ米420g(約3合)を通常どおり洗米し、4時間
浸漬後に炊飯する(対照区)。試験区としてタイ米を同
様に洗米し、タイ米に対して実施例5の炊飯改良剤7%
添加混合する。水加減は対照区と同じだけの水の他に、
炊飯改良剤の1.5倍量の水を追加する。対照区と同様
に4時間浸漬後に炊飯する。官能試験の結果を表5に示
す。
【0032】
【表5】
【0033】この場合も全ての項目において炊飯改良剤
の効果が明瞭に出ている。
【0034】
【発明の効果】以上のように炊飯時に適当な割合に調製
したα化澱粉及びβ澱粉の混合物を加えることは、白色
度を中心とした外観や粘りを向上し、結果的に食味の低
い精米の食味改善に寄与することが判明した。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精米を炊飯するに際して、α化澱粉とβ
    澱粉の割合が1:9〜9:12の混合物を精米に1〜7
    重量%添加することを特徴とする炊飯米の品質改良方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101021472B1 (ko) * 2009-03-11 2011-03-15 이호영 미질을 향상시키기 위한 쌀의 혼합방법
WO2013054460A1 (ja) * 2011-10-14 2013-04-18 株式会社J-オイルミルズ 米飯改良剤、それを用いた米飯食品および米飯改良剤の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5203543B1 (ja) * 2011-10-14 2013-06-05 株式会社J−オイルミルズ 米飯改良剤、それを用いた米飯食品および米飯改良剤の製造方法

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