JPH0851393A - 多元接続通信装置 - Google Patents

多元接続通信装置

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JPH0851393A
JPH0851393A JP6185979A JP18597994A JPH0851393A JP H0851393 A JPH0851393 A JP H0851393A JP 6185979 A JP6185979 A JP 6185979A JP 18597994 A JP18597994 A JP 18597994A JP H0851393 A JPH0851393 A JP H0851393A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の基準局を設けず、移動局間で直接通信
でき、自局に送信された信号に対してのみ再送要求を行
い、または通信できない局間の中継を行う多元接続装置
を得る。 【構成】 移動局は、網で定まる送信と受信チャネルを
持ち、他局からの必要な受信信号を受信する必要信号受
信手段と、受信した信号の受信誤りを訂正する誤り訂正
復号化手段と、自局宛の信号であるか否かを検出する機
構を持ち、誤り訂正復号化手段が自局に関係する受信信
号の受信誤りを検出した場合には再送要求を出す制御手
段とを備えた。または設定信号を受信すると受信信号を
中継送信する制御手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は時分割多元接続及び通
信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は例えば電子情報通信学会出版の
「TDMA通信」の第2章概説の図2.3(b)地上無
線および移動TDMA通信の信号の流れを示す図であ
る。また、図13は基準局及び従局をより詳細に記述し
た系統図であり、図の(a)、(b)は従局の系統図、
(c)は基準局の系統図を示す。図13において、1は
送信情報入力端、2は送信情報、受信情報の入出力制御
および通信装置を制御する制御部、3は送信信号に誤り
訂正符号化をかける誤り訂正符号化部、4は送信信号を
変調する変調部、5は送信を制御する送信タイミング信
号、6は送信部、7は送信部及び受信部の局部発振周波
数を発生する局部発振部、8は空中線共用部、9は空中
線、10は受信部、11は受信信号を復調する復調部、
12は受信信号の誤り訂正を行なう誤り訂正復号化部、
13は受信情報出力端、14は基準局から従局への送信
信号を時分割多重した後変調する変調部、15は従局か
らバースト状に送信される信号を受信するバースト受信
部である。
【0003】次に上記構成の装置の動作について説明す
る。従局において、送信情報入力端1から入力した情報
は、制御部2にて送信信号に変換され、誤り訂正符号化
部3にて誤り訂正情報が付与され、変調部4にて変調さ
れた後、制御部2より出力された送信タイミング信号5
に同期して送信部6にて高周波信号となり、空中線共用
部8及び空中線9を経て基準局へ送信される。各従局は
あらかじめ決められた順序、または基準局によって割当
てられた順序に従って送信を行い、これを受けて基準局
では図14aに示すタイミング(スペースはガードタイ
ムを示す)で順次従局からの情報を受信する。基準局で
は、各従局からの高周波信号を空中線9及び空中線共用
部8を経てバースト受信部15で受信して、復調部11
で復調し、誤り訂正復号化部12で誤り訂正され、元の
信号となる。受信信号は制御部2にて基準局宛の情報と
他の従局宛の情報に分けられる。基準局宛の情報は受信
情報出力端13から出力される。一方、他の従局宛の情
報は、送信信号入力端1から入力された基準局の送信情
報とともに各従局へ送出するのであるが、この各従局向
情報は、図14(b)に示すように時分割多重してTD
M信号として送信する。
【0004】送信信号は、誤り訂正符号化部3にて誤り
訂正情報が付与され、変調部12にてTDM信号を変調
し、送信部6にて高周波信号に変換され、空中線共用部
8及び空中線8を経て各従局へ送信される。従局では基
準局からの高周波信号を空中線9及び空中線共用部8を
経て受信部10にて受信し、復調部11で復調後、誤り
訂正復号化部12にて誤り訂正され、元のTDM信号と
なる。制御部2では、TDM信号の中より自局宛の情報
を抽出し、受信信号出力端13から出力する。なお、送
信部6及び受信部10への局部発振周波数は局部発振部
7から出力する。また更に、誤り訂正復号の結果に誤り
がある場合は、簡単にするため通常は個別に再送要求を
せず、例えばフレーム毎にシステムとして再送させてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の時分割多元接続
装置は以上のように構成されているので、従局間の通信
は基準局を経由しなければならず、従局間の通信には基
準局の介入が必要であるという課題があった。従って、
従局で受信した信号に誤りがあった場合、自局宛の信号
ではなくても自動再送要求処理が必要であった。また更
に、基準局と通信できない位置に在る従局は、他局と通
信できないという課題もあった。
【0006】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、特定の基準局を設けず、相互の局
が直接通信ができる多元接続通信装置を得ることを目的
としており、さらに中継機能を持つ局を設けて直接通信
することができない従局間の通信を可能にする多元接続
通信装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る多元接続
通信装置では、移動局は、網で定まる送信と受信チャネ
ルを持ち、他局からの必要な受信信号を受信する必要信
号受信手段と、この必要信号受信手段が受信した信号の
受信誤りを訂正する誤り訂正復号化手段と、自局宛の信
号であるか否かを検出する機構を持ち、誤り訂正復号化
手段が自局に関係する受信信号の受信誤りを検出した場
合には再送要求を出す制御手段とを備えた。
【0008】またこの発明の他の多元接続通信装置で
は、移動局は、網で定まる中継を含む送信と受信チャネ
ルを持ち、他局からの必要な受信信号を受信する必要信
号受信手段と、設定信号を受信すると受信信号を中継送
信する制御手段を備えて、受信チャネルで他移動局から
自局に中継依頼をされた場合は、定められた送信チャネ
ルで依頼された他移動局に対して中継送信するようにし
た。
【0009】また更に、送信側に送信先を指定する送信
先指定情報付与手段と、受信側に自局情報解析手段を備
え、特定相手先を指定して送信し、また受信信号中から
自局宛の信号を選択受信するようにした。
【0010】また更に、送信先指定情報付与手段は、複
数の移動局を指定するn局指定の情報付与手段とした。
【0011】また更に、送信先指定情報付与手段と自局
情報解析手段は、それぞれスクランブラ、デスクランブ
ラとした。
【0012】また更に、網で定まる送信と受信チャネル
中に、特別のチャネルとして再送チャネルを設けた。
【0013】また多元接続通信装置は、送信・受信チャ
ネルを時間による送信・受信タイミングとして、時分割
多元接続通信装置とした。
【0014】
【作用】この発明による多元接続通信装置は、移動局で
信号を受信し、自局に関連する受信信号に受信誤りがあ
る場合にのみ再送要求が出される。
【0015】また、移動局で信号を受信し、他の移動局
から予め設定された中継依頼の信号を検出すると、依頼
を受けた該当する他の移動局にその局宛の送信信号を所
定のチャネルを利用して中継送信する。
【0016】また、移動局では、送信に先立って送信先
を指定する情報が付与されて送信され、各受信局では自
局と一致する受信信号のみを受信する。
【0017】また、移動局では、送信に先立って複数の
送信先を指定する情報が付与されて送信され、複数の受
信局で自局と一致する受信信号が受信される。
【0018】また、移動局では、スクランブラにより送
信先を指定して送信され、各受信局ではデスクランブラ
により自局と一致する受信信号のみが受信される。
【0019】また、移動局で信号を受信し、自局に関連
する受信信号に受信誤りがある場合に、再送チャネルを
利用して再送が行われる。
【0020】また、移動局間の通信は、時分割チャネル
で再送、または中継が行われる。
【0021】
【実施例】
実施例1.本実施例では移動局間で直接相互に通信でき
るシステムであって、かつ選択再送とでも云うべき例を
説明する。即ち、各移動局は必要信号受信手段としてバ
ースト受信部を設け、全チャネルを受信する。この発明
の一実施例の構成と動作を構成図の図1〜図3と動作説
明図の図4に基づいて説明する。図において、新規な要
素として15の他局が送出するバースト信号を受信する
バースト受信部、22の選択機構付制御部、および17
の再送処理を実施する再送処理部がある。16は自局が
送信する間受信側への回り込みのレベルを下げるための
アッテネータで、1〜12の各要素は従来と同様の構成
要素である。また、18aは変調部4にて変調に使用す
る送信クロック、18bは変調部4より出力される中間
周波数信号である。図2は、バースト受信部15の詳細
構成と各部の波形を示す図である。図3は選択機構付制
御部22の発明に関わる動作フローを示す図である。図
において、19は受信した高周波信号を中間周波信号に
変換する周波数変換部、20は入力レベルの有無を検知
制御するAGC回路、21は中間周波信号を切り換える
切換部である。また、図4は各移動局が互いに送信・受
信する様子を説明する送信タイミング図である。
【0022】次に動作について説明する。移動局は、送
信情報を送信情報入力端1から入力し、制御部22にて
送信信号に変換し、再送処理部17を経由し誤り訂正符
号化部3にて誤り訂正情報が付与される。この信号を変
調部4にて変調した後、制御部22より出力された送信
タイミング信号5に同期して送信部6にて高周波信号と
し、空中線共用部8及び空中線9を経て送信される。図
2(b)の(A相当)と図4の網で示されるタイミング
となる。自局送信中は受信系への回り込みをさけるた
め、送信タイミング信号5にてアッテネータ16を挿入
する。アッテネータの量は、自局送信信号を受信する必
要がある場合は、受信レベルに適したレベルになる様に
し、受信する必要がない場合は最低受信感度よりも小さ
なレベルになるようにする。このときのタイミングは図
4に示すとおり各局が順次送信するシステムを決めてお
くことで、TDMA通信の網状網を構成する。
【0023】送信局は、送信信号の中に宛先の局と送信
元の局の情報を挿入し、受信局側でこの情報を確認し、
自局宛の信号のみを選択機構付制御部22で抽出する。
受信側の移動局では、バースト受信部15を設けている
ので、他の移動局からの信号を受信できる。そして受信
は、各局からの高周波信号を空中線9及び空中線共用部
8を経てバースト受信部15で受信した後、復調部11
で復調し、誤り訂正復号化部12で誤り訂正され、元の
信号となる。変調部4では復調部11から出力される送
信クロック18a(復調部11にて再生したクロック)
に同期して変調を実施し、自局の送信データがない場合
はクロック再生(同期保持)用の信号(例1010の繰
返しパターン)を変調し、中間周波信号18bとして出
力する。バースト受信部15では、受信した高周波信号
を周波数変換部19にて中間周波信号に変換し、AGC
回路20にて入力レベルを探知し、入力レベルがある場
合は周波数変換部20からの中間周波信号を、入力レベ
ルがない場合は変調部4からの中間周波信号18bを切
換部21にて選択する。これは図2(b)の(E)で信
号波形が示される。
【0024】中間周波信号18bは復調部11で再生し
た送信クロック18aに同期して変調部4が変調信号と
して送信部6及びバースト受信部15へ出力する。網を
構成する各局は直前に受信した信号の再生クロックに同
期しているため、安定した受信信号の復調がクロックの
再同期(ビット同期)をとることなく可能となる。な
お、送信部6、バースト受信部15にて使用するローカ
ル信号は局部発振部7より供給される。受信信号は再生
処理部17を経由し制御部2に入力し、自局宛の情報と
他局宛の情報に分離され、自局宛の情報を受信情報出力
端13から出力する。
【0025】選択機構付制御部の動作を図3の動作フロ
ー図に基づいて説明する。バースト受信部から網への信
号を受け取ると、ステップS1で誤り訂正復号部からの
誤り検出の有無を知り、ステップS2で自局宛の情報か
どうかを調べる。自局宛であればシステム的にフレーム
番号与えられている場合は、ステップS3でフレーム番
号の抜けの有無を調べる。抜けが無ければステップS4
でメッセージを得て、それを出力する。ステップS3で
フレーム番号に抜けがあっても、ステップS6で誤り検
出フラグが立っていなければ、ステップS9でそのフレ
ーム番号を登録する。ステップS6で誤り検出フラグが
あれば、ステップS7で情報付きで再送要求をし、ステ
ップS8でその誤り検出フラグをオフにする。ステップ
S1で受信情報に誤り検出をすると、ステップS10で
誤り検出フラグをオンにし、その受信を無視する。
【0026】誤り検出時の再送要求について説明する。
図1の構成において、選択機構付制御部22は、図2
(b)に示すフローに従い、自局宛の信号受信中に誤り
訂正符号化部13から誤り検出の通知を受けると、次の
自局送信タイミングで誤り検出した受信信号の送信元に
向け再送要求を出す。こうして各移動局は他局の送信を
直接受信でき、かつ自局向通信のエラー検出に対しての
み再送要求を出す。
【0027】実施例2.本実施例では移動局間の直接通
信ができるシステムであって、かつ受信感度等により直
接通信ができない任意の移動局間に対して中継通信を行
う例を説明する。本実施例の移動局の構成は図1の通り
である。但し、システム的に特定のタイミングが中継通
信用に割当てられている。また、図1の選択機構付制御
部22は中継移頼コードを検出する機構をも持ってお
り、また再送処理部17は中継移頼後の中継のためのデ
ータを保持し、後述の中継タイミングで送信する。図5
はシステムとしての送信タイミングを説明する図であ
る。
【0028】次に中継する場合の動作について述べる。
移動局1と移動局3が直接通信できない位置にあり、移
動局2が中継する場合を図5に基づいて説明する。なお
図で点線表示はその列の移動局に着目して、その移動局
の送信タイミングを示す。図において、移動局2には自
局の送信タイミングの他に、移動局1から依頼を受けて
移動局1と移動局3間の中継を行うものとする。この場
合、移動局1から移動局3への信号を送信する中継1送
信タイミングと、移動局3から移動局1への信号を送信
する中継2送信タイミングを中継タイミングとして割り
付ける。図6は通信メッセージの構成を示す図である。
図において(a)はメッセージフォーマットを示す。図
中のスタートワードはデータの先頭を示す固定ワード、
データ種別は通常の送信データ、中継データ、再送デー
タ、再送要求等を示す領域、送信フレーム番号は送信し
たデータフレームの番号、再送要求時は要求するデータ
のフレーム番号を表わす。受信状況リストは、本実施例
の中継動作に重要な役割をはたす領域であり、例えば図
6(b)のビット割付をしている。データワード数はメ
ッセージデータのワード数、ステータス情報は自局のス
テータスを挿入する。コマンド情報は相手局への要求
(コマンド)を挿入する。メッセージデータが本当の送
信データを載せる領域である。
【0029】中継の依頼及び中継メッセージも、この様
式を利用し、以下に説明する領域に情報を載せることで
内容を伝達する。まず移動局1が移動局2に移動局1と
移動局3間の中継動作を依頼する。これは例えば移動局
1が移動局3と直接通信ができない、つまり応答不可を
検出することから始まる。まず、移動局1は各局からの
受信信号に入っている図6(b)の受信状況リストから
移動局3と通信できる局である中継局2を選択し、移動
局2へ中継依頼の信号を送信する。複数の局が中継でき
る場合には、自局より大きく近い番号(網を構成する局
がnとすればnを越えれば1に戻るようにする)の局を
選択する等の方法で選択する。この時送信信号には中継
信号であること及び中継を依頼する局と最終伝送先の局
の情報を含む。移動局2は送信信号のこの情報から中継
信号が自局が中継すべき信号であるかを判別し、中継す
べき信号の場合は最終伝送先の局である移動局3(中継
が何回か必要な場合は次の中継先)へ中継1送信タイミ
ングで送信する。
【0030】移動局3から移動局1への信号伝送につい
ても同様な動作で移動局2が中継2送信タイミングで実
施する。なお、各移動局は受信信号のうち、自局宛の信
号及び自局が中継すべき信号について自動再送要求(処
理)を実施する必要が生じた場合、即ち、誤り訂正処理
でデータが元に戻せない時及び受信したデータに明確な
誤り例えば信号のフレーム毎に付与されたシリアルNo
の抜け等が生じた場合にのみ、自動再送要求(処理)を
行う。再送処理は再送処理部17で実施する。再送処理
部17は制御部22から出力される送信信号を再送デー
タとしてセーブし、他局から再送要求が受信された場合
に該当するデータがあれば、再送データを送信する。な
お、再送要求としては図6(a)のデータ種類の領域を
利用する。即ち、受信データが誤った場合は、そのタイ
ミングで送信している局に対し、受信したデータのフレ
ーム番号を管理し、次に受信すべきフレームの番号を要
求する再送要求を出す。
【0031】実施例3.上記実施例では送信先は通信メ
ッセージの受信局コードで指定する、つまりデータ内容
で判定するようにした。ここでは送信先指定情報付与手
段としてスクランブラ、自局情報解析手段としてデスク
ランブラを用いる例を説明する。図7は本実施例の移動
局の構成を示す図である。図において、23は送信先を
指定するスクランブラ、26は受信信号中の自局情報を
解析するデスクランブラである。図7では網を構成する
移動局毎に異なるスクランブラ回路を割付けておき、送
信信号は送りたい移動局に対応する1〜nのスクランブ
ラ回路23でスクランブラをかける。
【0032】各移動局のスクランブラ回路は予め決めて
おき、制御部22で送信信号選択信号24を出力し、送
信信号選択スイッチ25で送信する局と同一のスクラン
ブラがかかった送信信号を選択し、以降実施例1のとお
り送信する。受信信号は実施例1のとおり受信された
後、最後に自局に割り付けられたデスクランブラ回路2
6にてスクランブラを解く。こうして自局宛の信号は正
しく元に戻り、他局宛の信号は元に戻らないため、制御
部22にて正しい受信信号のみを抽出できる。受信情報
出力端13より必要な出力を得ることができ、もし自局
宛の信号がエラーのとき、自動再送要求(処理)をす
る。
【0033】実施例4.次に、放送形状の1対n局の通
信を説明する。スクランブラ、デスクランブラを使用す
ると、通信メッセージ中の送信先指定と異なり、受信局
数の制限がなくなる。図8は本実施例の移動局の構成を
示す図である。図において27は共通の送信先を指定す
るスクランブラ、28は放送形式受信用デスクランブラ
である。図8で各局に同時に送信したい場合に、このス
クランブラ回路27を通して送信する。各局はデスクラ
ンブラ回路26と28から出力された信号を自局宛の信
号として取り込むようにして1対n通信を実現できる。
【0034】実施例5.スクランブラ、デスクランブラ
の数を減らした構成を説明する。図9は本実施例の移動
局の構成を示す図である。図において、30、32は符
号発生器、31は送信先設定用暗号化部、33は自局情
報解析用暗号復号化部、34は放送形式メッセージ受信
用の共通暗号復号化部である。実施例3及び4では各局
にスクランブラ回路を割り付けたが、本実施例では送信
側は制御部22からの符号選択信号29により各局に割
り付けた特定の符号(1フレームのデータを処理する固
定パターンのデータ)また各局へ同時送信するための共
通符号(1フレームのデータを処理する固定パターン)
を符号発生器30にて発生させる。これを暗号化部31
にて暗号化し、他の実施例と同様にして送信する。受信
側は符号発生器32にて発生した自局の特定の符号及び
共通符号を発生し、暗号復号化部33と34で暗号をと
き、スタートワードを探知することにより暗号がとけた
ことを確認し、元の信号を抽出する。
【0035】実施例6.本実施例では再送処理を通常の
自局の送信・受信タイミングとは別のタイミングを設け
て行う例を説明する。図10は本実施例の送信タイミン
グを説明する図である。図において、点線表示は自局の
送信タイミングを示している。図で、移動局2が移動局
1からの信号を誤った場合、移動局2は次の送信情報の
コマンド情報の中で各局に対しARQ1の回線を使うこ
とを宣言し、ARQ1のタイミングで移動局1へ誤った
信号の再送要求を出す。(移動局2は信号が再送される
までARQ1の回線で要求を出す。)移動局1は再送要
求受信後、次の送信信号のコマンド情報の中で各回に対
しARQ2の回線を使うことを宣言し、ARQ2のタイ
ミングで再送信号を出力する。移動局2は再送信号を受
信した後、自局の送信タイミングでARQ1使用の終了
をコマンド情報で宣言し、要求処理を終える。移動局1
はこの終了を受けるまで再送信号をARQ2の回線で出
力する。自動再送要求処理がない場合は、網を管理する
移動局がARQ1及びARQ2の回線にダミー信号又は
網管理のための信号を流すようにする。
【0036】実施例7.中継の他の方式を説明する。実
施例1の図5では中継のために2回線設けたが、図11
に示すように、n回線に対して移動局がn局有る場合の
中継処理として、回線の使用権を中継のたびに渡すよう
にしてもよい。図において、移動局1が直接通信できな
い移動局3への送信信号を、移動局2へ中継信号(移動
局3宛)として送信する。移動局2は中継信号受信後次
の自局送信タイミングで移動局1へ中継のため移動局1
の送信タイミングを使用する確認の信号を送信する。移
動局1は移動局2からの確認の信号を受信すると、次の
送信タイミングでの送信を中止する。移動局2は移動局
1の送信タイミングで中継信号を移動局3へ送信し中継
を終了する。移動局3から移動局1への送信も同様にし
て行う。中継信号の授受が確実に行われていることを確
認するために、受信応答信号を返送するようにしても良
い。
【0037】上記実施例では多元接続通信装置として時
分割方式の例を説明したが、これは時分割に限定される
ものではなく、周波数分割方式であってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、必
要信号受信手段と自局宛の信号に受信誤りがあれば再送
要求を出す制御手段を備えて再受信するようにしたの
で、基準局が必要なくなり、移動局間でも再送できる効
果がある。
【0039】また、他移動局からの依頼で中継送信する
ようにしたので、広域での移動局間の通信が可能になる
効果がある。
【0040】また、送信先指定情報付与手段と自局情報
解析手段を備えたので、自局宛情報を認識でき、不必要
な再送処理をなくする効果がある。
【0041】また、複数の送信先指定ができるので、放
送形式の通信に対しても適用できる効果がある。
【0042】また、スクランブラ、デスクランブラを用
いたので、チャネル使用効率が高くなる効果もある。
【0043】また、再送用のチャネルを設けたので、構
成が簡単で、再送時の伝送効率が低下しない効果があ
る。
【0044】また、時分割方式の場合には、回路構成が
簡単になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の時分割多元接続通信装置
の構成図である。
【図2】 図1の多元接続通信装置のバースト受信部の
詳細構成と各部の波形を示す図である。
【図3】 選択機構付制御部の動作フローを示す図であ
る。
【図4】 本発明の実施例1の多元接続通信装置の送信
タイミングの一例を示す図である。
【図5】 実施例2における中継処理のタイミングの一
例を示す図である。
【図6】 本発明のシステムに使用する通信メッセージ
とその一部の領域の例を示す図である。
【図7】 本発明の実施例3の多元接続通信装置の構成
図である。
【図8】 本発明の実施例4の多元接続通信装置の構成
図である。
【図9】 本発明の実施例5の多元接続通信装置の構成
図である。
【図10】 本発明の実施例6の装置の送信タイミング
の一例を示す図である。
【図11】 本発明の実施例7の装置の送信タイミング
の一例を示す図である。
【図12】 従来の地上無線および移動TDMA通信の
信号の流れを示す図である。
【図13】 従来の時分割多元接続通信装置の系統図で
ある。
【図14】 従来の時分割多元接続通信装置のタイミン
グの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 送信情報入力端、2 制御部、3 誤り訂正符号化
部、4 変調部、5送信タイミング信号、6 送信部、
7 局部発振部、8 空中線共用部、9 空中線、10
受信部、11 復調部、12 誤り訂正復号化部、1
3 受信情報出力端、14 変調部(基準局)、15
バースト受信部、16 アッテネータ17 再送処理
部、18a 送信クロック、18b 中間周波信号、1
9 周波数変換部、20 AGC回路、21 切換部、
22 選択機構付制御部、23スクランブラ回路、24
送信信号選択信号、25 送信信号選択スイッチ、2
6 デスクランブラ回路、27 スクランブラ回路(共
通)、28 デスクランブラ回路(共通)、29 符号
選択信号、30 符号発生器(送信)、31 暗号化
部、32 符号発生器(受信)、33 暗号復号化部、
34 暗号復号化部(共通)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動局は、網で定まる送信と受信チャネ
    ルを持ち、また他局からの必要な受信信号を受信する必
    要信号受信手段と、 上記必要信号受信手段が受信した信号の受信誤りを訂正
    する誤り訂正復号化手段と、 自局宛の信号であるか否かを検出する機構を持ち、上記
    誤り訂正復号化手段が自局に関係する受信信号の受信誤
    りを検出した場合には再送要求を出す制御手段を備えた
    多元接続通信装置。
  2. 【請求項2】 移動局は、網で定まる中継を含む送信と
    受信チャネルを持ち、また他局からの必要な受信信号を
    受信する必要信号受信手段と、 設定信号を受信すると、該受信信号を中継送信する制御
    手段を備え、 上記受信チャネルで他移動局から自局に中継依頼をされ
    た場合は、定められた送信チャネルで依頼された他移動
    局に対して中継送信するようにした多元接続通信装置。
  3. 【請求項3】 また、送信側に送信先を指定する送信先
    指定情報付与手段と、受信側に自局情報解析手段を備
    え、 特定相手先を指定して送信し、また受信信号中から自局
    宛の信号を選択受信することを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の多元接続通信装置。
  4. 【請求項4】 また更に、送信先指定情報付与手段は複
    数の移動局を指定するn局指定の情報付与手段であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の多元接続通信装置。
  5. 【請求項5】 また更に、送信先指定情報付与手段と自
    局情報解析手段は、それぞれスクランブラ、デスクラン
    ブラであることを特徴とする請求項3記載の多元接続通
    信装置。
  6. 【請求項6】 また更に、網で定まる送信と受信チャネ
    ル中に、特別のチャネルとして再送チャネルを設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の多元接続通信装置。
  7. 【請求項7】 また多元接続通信装置は、送信・受信チ
    ャネルを時間による送信・受信タイミングとして、時分
    割多元接続通信装置としたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の多元接続通信装置。
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