JPH08507546A - 有力なカルシウム拮抗活性および酸化防止活性の両方を有する化合物および細胞保護剤としてのその使用 - Google Patents

有力なカルシウム拮抗活性および酸化防止活性の両方を有する化合物および細胞保護剤としてのその使用

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Abstract

(57)【要約】 カルシウム拮抗活性及び酸化防止活性の両方を有する化合物が開示される。本化合物は細胞水準での組織への傷害を防止するかまたは軽減するのに有用である。これらの性質の化合物および対応する製薬組成物を使用する治療方法がまた開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 有力なカルシウム拮抗活性および酸化防止活性の両方を有する 化合物および細胞保護剤としてのその使用発明の背景 発明の分野 本発明は、有力なカルシウム拮抗活性および酸化防止活性を有する化合物の提 供に向けられておりそして細胞保護剤としてのそれらの化合物の使用に向けられ ている。本発明はさらに本発明の化合物の合成のための方法の提供に向けられて おりそして合成中の中間体として形成される化合物に向けられている。本発明は 特に眼の疾患または損傷に伴う細胞傷害を防ぐためのまたは減少させるための本 発明の化合物の使用に向けられている。関連技術の記載 外傷、虚血性再灌流(ischemia-reperfusion)、自然防御の枯渇(depletion ):炎症、光傷害(特にレーザーまたは手術室の強い光)または退行変性症状( degenerative condition)により誘導されたストレス下に生物学系統において細 胞の遊離カルシウムの増大及び(又は)酸化性障害の増大を生ずる可能性がある 傷害を生ずる。これらの両方の変化は、細胞死の通常の経路の要素である。これ らの変化の結果は多段(cascade)の細胞破壊、細胞機能の損失および究極的に は細胞損失の開始である。重大な細胞成分の損失は結果として器官傷害および器 官機能の損失となる可能性がある。機能の損失は急性傷害によって生ずる可能性 がありあるいは慢性的傷害の蓄積作用の結果である可能性がある。次のテキスト 類はこれらの現象に関するさらに詳細について言及しているだろう: Prog.Neuro-Psychopharmacol.and Biol.Pysch.第17巻第21頁〜第70 頁(1993); Age,第16巻第23頁〜第30頁(1993); Chem.Res.Tox.第32巻第2頁〜第18頁(1993);及び Ann.Neurol.,第32巻第S33頁〜第S42頁(1992)。 カルシウム流れ(flux)は正常な細胞機能の必要な役目である。細胞内の遊離 カルシウムの水準が高度に調整される。受容体作動性チャネル(receptor-opera ted channel)および電圧感受性チャネル(voltage-sensitive channel)は細胞 シグナル(signaling)および剌激応答をコントロールする。多重電圧感受性カ ルシウムチャネル(multiple voltage-sensitive calcium channels)は同定確 認された。これらはNチャネル、Tチャネル、PチャネルおよびLチャネルを包 含する。次の刊行物は細胞内遊離カルシウムの水準の調整に関する追加の背景に ついて言及しているだろう: Med.Res.Review,第9巻第123頁〜第180頁(1989); Pharmacol.Review,第38(4)巻第321頁〜第416頁(1986); Cardiovasc.Drugs and Therapy第6巻第35頁〜第39頁(1992); Science,第235巻第46頁〜第52頁(1987); Chem.-Biol.Interactions第1頁〜第23頁(1991);および Biochemical Pharmacol.第43(1)巻第39頁〜第46頁(1992). 細胞または細胞系統の刺激過度あるいは細胞内遊離カルシウムの欠陥のある調 整は増大した細胞内遊離カルシウム水準を生ずる可能性がある。これは細胞死に 導く可能性がある生化学的連鎖反応工程の開始に導く可能性がある。細胞内遊離 カルシウム濃度の増大を調節する薬剤は剌激過度または欠陥のある調整の有害な 作用を和らげることができる。PNAS,第89巻第435頁〜第439頁(1 992)および上記文献参照。さらに、カルシウム拮抗質として働く化合物は血 液の流れを改良し、虚血傷害を減少しそして修復を容易にすることによる追加の 遊離な効果を提供することが出来る。Naunyn-Schmiedeberg's Acta Pharmacol. ,第335巻第680頁〜第685頁(1987)参照。本明細書において用い られるものとして、“カルシウム拮抗剤”とは細胞内遊離カルシウムの濃度にお ける増大を阻止する有機分子について言う。 酸化防止剤として働く薬剤は、細胞ストレスに伴う酸化性傷害に対して保護す ることが出来る。そのような保護は以下の刊行物を含む多くの科学刊行物の主題 である: Arch.Pharmacol.第325巻第129頁〜第146頁(1992); Free Rad.Biol.Med.第6巻第209頁〜第224頁; Free Rad.Biol.Med.第11巻第215頁〜第232頁(1991); Eur.J.Pharmacol.第210巻第85頁〜第90頁(1992); J.Photochem.Photobiol.Biol.第8巻第211頁〜第224頁(1991 ); Pharmacol.and Tox.第70巻第271頁〜第277頁(1992);および Medicinal Res.Rev.第13(2)巻第161頁〜第182頁(1993)。 カルシウム拮抗活性および酸化防止活性のそれぞれを有する2種またはそれ以 上の化合物の組み合わされた使用はExperimental Eye Research第5巻第71頁 〜第78頁(1993)に論じられている。カルシウム拮抗活性および酸化防止 活性の両方を有する化合物の提供は次の特許公報において論じられている: EP267 155AおよびWO89/05803A1。 カルシウム拮抗活性を有するとして知られている1つの化合物フルナリジン( flunarizine)はまた遊離基捕捉活性を有すると報告された: Arch.int.Pharmacodyn.第272巻第283頁〜第295頁(1984); Eur.J.Pharmacol.第204巻第315頁〜第322頁(1991);およ び Meth.and Find Exp.Clin.Pharmacol.第11(10)巻第607頁〜第6 12頁(1989)。 さらに、他のクラスのカルシウム拮抗剤は酸化防止活性を有すると報告された : Free Rad.Biol.and Med.第12巻第183頁〜第187頁(1992); Res.Commun.in Chem.Path.and Pharmacol.第76(3)巻第367頁〜 第370頁(1992); J.Mol.Cell Cardiol.第22巻第1199頁〜第1208頁(1990); Circulation Res.第66(5)巻第1449頁〜第1452頁(1990) ; J.Cardiovas.Pharmacol.第18巻(補巻1)第S6頁〜第S10頁(19 91); Basic Res.in Cardiology第87巻第148頁〜第160頁(1992); Free Rad.Res.Comms.第15(2)巻第91頁〜第100頁(1991); および Biochem.Pharmacol.第37(21)巻第4197頁(1988)。 しかしながら、多くの場合において、報告された酸化防止効果は弱くそして臨 床的に関連がない。このことはBiochem.Pharmacol.第42(4)巻第735頁 〜743頁(1991)並びに第38(20)巻第3601頁〜第3610頁( 1989)において指摘されている。さらに、フルナリジンの遊離基捕捉効果に 起因する多くの効果はこの活性が1980年代の初期に不十分に理解されたので 実際はそのカルシウム拮抗活性の効果であるかも知れない。 本発明は、単一の分子内に有力なカルシウム拮抗活性と有力な酸化防止活性と の両方を有する新規な化合物の提供に向けられている。有力な酸化防止活性とカ ルシウム拮抗活性とを有する単一化学的本質体の使用は、単一の活性を有する化 合物の使用と比較して増大した保護を提供する。2つの成分の組み合わせ以上の 両方の活性を有する単一薬剤の利点は、薬剤の代謝および分配の問題点を簡単化 する活性分子の均一な送達により実現されるだろう。本発明の概要 本発明は有力なカルシウム拮抗活性と酸化防止活性とを有する新規な化合物を 提供する。本化合物の二重の治療作用は従来の治療法以上の顕著な利点を提供す る。二重の治療作用は細胞傷害を防止するかまたは減少させるのに相補う方法で 働く。 本発明の化合物は有効な細胞保護剤である。これらの化合物はカルシウム拮抗 活性を維持しながら酸化防止活性を提供する公知のカルシウム拮抗剤において変 性を行うことにより考えられた。さらに特定的には、本発明は、有力な酸化防止 活性を加える一方で化合物のカルシウム拮抗活性を維持するカルシウム拮抗活性 を有する化合物の適当な構造的変性の発見に、一部分基づいている。公知のカル シウム拮抗剤のピペリジンまたはピペラジン環中に限られた許容される置換の利 点を取り入れることにより、カルシウム拮抗性を維持しながら有力な酸化防止活 性を浸透させる変性が行われた。 本発明の化合物および関連する本発明の製薬組成物は種々のタイプの組織に対 する傷害を防止するかまたは軽減させるために用いられることができる。しかし ながら、細胞レベルでの眼の組織への傷害を防止するかまたは減少させるための 本化合物の使用は本発明の特に重要な面である。治療されることができる症状は 白内障、網膜傷害、遺伝変性的な疾患、黄斑部変性、眼球虚血(ocularischemia )、血管新生疾患(neovascular disease)、緑内障そして虚血再灌流損傷(isc hemiareperfusioninjuries)、光化学的損傷および眼の手術に伴う損傷、特に光 または外科手術器具に曝らされることにより生じた網膜、角膜またはたの組織に 対する損傷を包含する。 本発明の化合物は、広い範囲の傷害により生じる細胞傷害に対して保護するこ とが出来る。本化合物は遊離基または酸化性傷害を減少させることによりそして 細胞内遊離カルシウムにおける増大を減少させることによりこの保護を提供する ので、本化合物は細胞保護への2つの主要なアプローチを表す。両方のこれらの 機構は、ストレスの原因に関係なく、ストレスに伴う細胞生存能力の損失に対し て応答することが出来る。さらに、カルシウム拮抗活性に起因する血液流におけ る予想される増大は治療効果に寄与する。取り分け、2種またはそれ以上の化合 物の組み合わせに対する単一種化合物の利点は単一の本質体が酸化防止の性質お よびカルシウム拮抗の性質の両方を有する活性な分子の均一な送達を提供するこ とである。複数の化合物の組み合わせよりもむしろ単一化合物の使用は薬物速度 論、薬剤代謝および送達の問題を非常に簡単化する。本発明の詳細な記載 本発明の化合物は次の式を有する: A−Y−B 〔式中、Aは酸化防止剤であり、 Yは(CH2nまたはCH=CH(CH2n(但し、nは1〜6である)であ りそして Bは次のグループから選ばれる: (但し、n’は1〜6であり、 ZはH、CNまたはOHであり、 XはF、Cl、I、Br、OH、OR、SH、S(O)mR’、CNまたはN O2(但し、R’は分枝されたまたは分枝されていないC1〜C6アルキルであり 、mは0、1、または2である)でありそして oは0〜3である)〕。 YおよびBが上記と同じ意味を有し、そしてRが分枝されたまたは分枝されて いないC1〜C6アルキルである、以下のグループは式(I)の化合物の酸化防止 剤部分として使用されることが出来るグループの代表的な例である: 式(I)の化合物は、Rが存在するならば(即ち、もし酸化防止剤部分Aがa 、e、d、j、kまたはpであるならば)、RがC1〜C6の分枝されたまたは分 枝されていないアルキルであるが、しかしメチルが好ましい、次の表1において 同定される代表的な種(species)によってさらに例示される。 式(I)の化合物に関連する特定の酸化防止剤部分を選ぶための基準および酸 化防止活性およびカルシウム拮抗活性を評価する基準は下に記載される。 上記化合物の酸化防止剤部分は生理学的系で出会う遊離基と反応することが出 来ると知られている有機分子の様な物質である。生理学的系において酸化防止剤 としての保護作用を有する物質にとっては、 (i)遊離基生成に導く過程を阻止する、(ii)一次遊離基(primary free r adical)を捕捉することにより該過程の増幅を抑制する、あるいは(iii)二次 遊離基(secondary free radical)を遮断することにより遊離基開始傷害の増幅 を抑制する:ことにより遊離基の傷害活性を防止するように働かなければならな い。生物学的系における酸化防止剤の治療的活性は傷害性遊離基の発生源および 種類、傷害の部位および適当な部位への酸化防止剤の治療的に有効な濃度の送達 により左右される。本発明は、遊離基と反応してこれらの種(species)により 起こされる傷害を減少させることにより酸化防止活性を示す物質に関する。酸化 防止剤の構成要素は、一次遊離基または一次傷害過程(primary damage process )が増幅されるとき生成された遊離基をクエンチする(quenching)ことにより これらの化合物の細胞保護活性に寄与する。 式(I)の化合物において好ましい酸化防止剤部分はフェノール系化合物であ る。これらの化合物の酸化防止活性は遊離基と反応してそしてしたがってラジカ ル連鎖反応を終わらせるそれらの能力に在ると考えられる。生物学的系において のペルオキシ遊離基とのこれらのフェノール系化合物の反応は特に重要である。 フェノールとの遊離基の反応により形成されるフェノキシ基は共鳴安定化され( be resonance stabilized)そして典型的には連鎖反応を続けない。生物学的系 において、α−トコフェロール(ビタミンE)のようなフェノール系酸化防止剤 からの親フェノールは、ビタミンCおよび(または)グルタチオン(GSH)に よりフェノキシ遊離基から再生され、それにより解毒工程を完成させる1つの道 を提供する。Free Radical Biology & Medicine第15巻第311頁〜第328 頁(1993)参照。 フェノール系化合物の酸化防止活性はフェノキシ遊離基を安定化させることに よりあるいはGSHまたはビタミンCのような、解毒メカニズムの他の成分への 遊離基の移行を容易にすることにより高められる。アルキル置換基は電子供与に よりフェノキシ遊離基を安定化しそしてオルト置換基のステアリンバルク(stea ric bulk)は遊離基連鎖反応に関与するフェノキシ基の傾向を減少させる。オル トジメチルからオルトジtertブチル基へのステアリンバルクにおける増大は 、反応性フェノールのヒドロキシル基の過剰の密集化(excessive crowding)に 起因する反応性を減少させる。さらに過剰の密集化は生物学的解毒メカニズムと の交換の速度を減少させ、それにより酸化防止剤の効率を減少させる。OH基ま たはO−アルキル基のようなパラ置換基の導入はp軌道重なりによる電子密度を 非局在化する事によりフェノキシ遊離基の安定性を増大させる。5または6員環 中にパラ酸素を包含させることにより、芳香族環に垂直であり、最適に近い重な りを提供しそして電子密度の有効な非局在化を可能にし易くする位置に、酸素 のp軌道が拘束される。5または6員環に拘束されているパラアルコキシ基との オルトメチル置換基の組み合わせは有力な酸化防止活性を有するフェノール系化 合物を提供する。酸化防止活性は、上記変性のような変性を選択的に導入するこ とにより高められることが出来る。 上記考慮およびカルシウム拮抗剤の公知の構造−活性関係に基づいて、上記フ ェノール系グループは本化合物の酸化防止剤部分として好ましい。最も好ましい 酸化防止剤部分は、有力な酸化防止活性を提供するがしかしカルシウム拮抗活性 を妨げない、ベンゾフラン誘導体およびベンゾピラン誘導体である。 本発明の化合物は、Free Radical Research Communications第15巻第91頁 〜第100頁(1991)に記載されているとおりにして1,1’−ジフェニル −2−ピクリルヒドラジン(DPPH)のような安定な遊離基染料をクェンチす るための、化合物の上記酸化防止部分の能力によりあるいはBiochimica,Biophy sica Acta第1081巻第181頁〜第187頁(1991)およびChamical an d Biological Interactions第74巻第233頁〜第252頁(1990)それ ぞれに記載されているとおりにしてリポソームまたはミクロソームにおける酸化 性傷害に対して保護するための、化合物の能力により測定されることが出来る遊 離基捕捉活性を有している。したがって本発明の化合物における酸化防止剤部分 は: 1)上に挙げたDPPHアッセイにしたがって10-4Mに等しいDPPHおよ び試験薬剤の濃度で、遊離基の20%より大きいクェンチを提供し; 2)上に挙げたリポソームアッセイにしたがって20μM未満のIC50を示し ;または 3)上に挙げた肝臓ミクロソームアッセイにしたがって、20μM未満のIC50 を示すだろう。 上記基準を満足させる酸化防止剤部分は、“治療的に有意義な遊離基捕捉活性( therapeutically significant free radical scavenging activity)”を有する として本明細書において言及される。 本発明の化合物のカルシウム拮抗剤部分は細胞内遊離カルシウムにおける増大 を阻止する有機化合物である。増大した細胞内遊離カルシウムは、細胞外源から のカルシウムの流れ込み(influx)または細胞内蓄積場所からの封鎖カルシウム の放出から生ずる可能性がある。細胞内遊離カルシウム濃度は例えば受容体作動 性カルシウムチヤネル(receptor-operated calcium channels)、電圧感受性カ ルシウムチャネル(voltage-sensitive calsium channels)、ナトリウム−カル シウム交換およびナトリウムチャネル中のカルシウムの流れ(flux)を包含す る、多くのメカニズムにより調整される。細胞内遊離カルシウムにおける持続し た増大は、細胞代謝の調節不能(deregulation)およびカルシウム活性化プロテ アーゼおよびホスホリパーゼのような異化(catabolic)酵素の活性化のような 結果となる。この過程は究極的には細胞損失に導びく。カルシウム拮抗質は下記 のメカニズムを包含するがしかしそれらに限定されない種々のメカニズムにより 細胞内カルシウムの増大を阻止することが出来る; a)電圧感受性カルシウムチャネル(N、L、T、P)中の流れ(flux)を防 止する; b)受容体作動性カルシウムチャネル中の流れを遮断する; c)筋小胞体(sarcoplasmic reticulum)において封鎖されたカルシウムの放 出を防止する;あるいは d)非特異性チャネルを遮断する(即ち、ナトリウム/カルシウム交換を逆転 させるかまたはナトリウムチャネル中のカルシウムの流れを遮断する)。 本発明の化合物は細胞内カルシウムの増大を阻止することによりカルシウム拮 抗剤として働く。本化合物のカルシウム拮抗活性は下に挙げられた1種またはそ れ以上のアッセイにしたがって測定されることが出来る: 1)Life Science第30巻第2191頁〜第2202頁(1979)およびPr ocedures of the National Academy of Science,USA第79巻第3656頁〜第 3650頁(1982)において記載されている通りにしてねずみの脳皮質から 放射線標識化ニトレンジピン(nitrendipin)を取り出す放射性配位子結合アッ セイ(最小活性:20μM未満のIC50); 2)Journal of Medicinal Chemistry第34巻第3011頁〜第3022頁( 1991)およびその中で引用されている文献において記載されている通りにし て、7.0より大きい予め収縮されたうさぎ大動脈細片の弛緩のようなカルシ ウム拮抗結合アッセイ(最小活性:20μM未満のIC50値); 3)Journal of Cardiovascular Pharmacology第17巻第41頁〜第53頁( 1991)およびその中で引用されている文献において記載された方法に従って 、蛍光染料により測定された細胞系統におけるカルシウム流れ(flux)の阻止( 最小活性:100nm未満のIC50);または 4)Journal Cardiovascular Pharmacology第17巻第41頁〜第53頁(1 991)およびその中で引用されている文献において記載された方法にしたがっ て、うさぎ胸大動脈細片のカルシウム誘導収縮の阻止(最小活性:7より大のp A2)。 上記活性は、本明細書において記載された組み合わされた酸化防止/カルシウ ム拮抗メカニズムにより提供された細胞保護活性を有すると予想される化合物の ための上限を規定しているけれども、化合物が細胞保護活性を示すためには、化 合物が目的の組織に送られることそして組織水準が治療的に有効な水準に到達す ることがまた必要である。式(I)の化合物の各々は、種々のタイプの細胞傷害 を患っているかまたはその傾向にある患者を治療するために異なる種々の程度に 有用であることがまた理解されるべきである。首尾の良い治療は、細胞傷害のタ イプまたはそれらの症状を治療するために用いられる投与の経路により左右され るだろう。 好ましい化合物は、酸化防止剤部分Aがa、b、c、dまたはpであり、もし 存在するならば、Rはメチルであり、nは1〜4でありそしてカルシウム拮抗剤 部分がa’またはd’であり、ZがHまたはOHでありそしてXはF、Cl、C N、S(O)mR’またはOR’(但し、mは1または2でありそしてR’は分 枝されたまたは分枝されていないC1〜C4アルキルである)である化合物である 。 次の化合物が特に好ましい:化合物No.1 1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)−4−(6−ヒドロキシ−2,5 ,7,8−テトラメチルクロマン−2−エチル)ピペラジン二塩酸塩半水和物。化合物No.2 1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)−4−(6−ヒドロキシ−2,5 ,7,8−テトラメチルクロマン−2−メチル)ピペラジン二マレイン酸塩半水 和物。化合物No.3 1−ベンズヒドリル−4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルク ロマン−2−エチル)ピペラジン塩酸塩半水和物。化合物No.4 1−(4−クロロベンズヒドリル)−4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8− テトラメチルクロマン−2−エチル)ピペラジン塩酸塩半水和物。化合物No.5 1−ベンズヒドリル-4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルク ロマン−2−メチル)ピペラジン二塩酸塩。化合物No.6 E−3−(4−(4’,4”−ジフルオロベンズヒドリル)ピペラジン)−1− 〔4−ヒドロキシ−3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェニル〕プロペ ン二マレイン酸塩。化合物No.7 1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル−4−−(3,5−ビス(1,1− ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)ピペラジン二マレイン酸塩一水和 物。 上に定義した通りの式A−Y−Bの化合物は次の一般図式にしたがって造られ ることが出来そしてその変性は当業者に明らかであろう。方法 1 上に定義したとおりの一般形Bのアミンは炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭 酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウムのような塩基の存在下に、アセトニトリル 、ジメチルホルムアミド、1−ブタノールまたはテトラヒドロフランのような溶 媒を用いて標準の条件下、活性化アルコール誘導体A−Y−L(但し、LはCl 、Br、Iまたは(メシラートまたはトシラートのような)有機スルホネートの ような脱離性基でありそしてA−Yは上に定義したとおりである)と反応される ことが出来る。或る種の保護基の使用および脱保護工程の使用は当業者に認識さ れているように必要であろう。化合物A−Y−LおよびBは市販されているかま たは公知の反応体および方法を用いて造られることが出来る。方法 2 上に定義したとおりの一般式BのアミンはアルデヒドA−W−CHO(但しW は(CH2n-1またはCH=CH(CH2n-1であり、nは1〜6でありそして Aは上に定義したとおりである)と縮合されそして次に、得られた種(species )は、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化アルミ ニウムリチウムまたはRed−A1のような還元剤を用いて還元して生成物A− Y−Bを提供することが出来る。或る種の保護基の使用および脱保護工程の使用 は当業者により認識されているように、必要であろう。方法 3 上に定義したとおりの一般式Bのアミンは、ジメチルホルムアミド、アセトニ トリル、塩化メチレンまたはそれらの混合物のような溶媒中の1−3−ジシクロ ヘキシルカルボジイミドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチ ルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは4−ジメチルアミ ノピリジンとのような標準の条件を用いて、酸,A−W−CO2H(但しAおよ びWは上に定義した通りである)とカップリングされることができる。得られる アミドは水素化アルミニウムリチウム、ボラン−硫化ジメチルまたはRed−A 1のような還元剤を用いて還元されることが出来る。或る種の保護基の使用およ び脱保護工程の使用は、当業者に認識されているように必要であろう。 式(I)の化合物を合成する方法は、次の反応図式およびその書かれた記載に よりさらに例示される: 図式 1 図式 2 図式 3 図式 4 図式 5 J.Amer.Oil Chem.Soc.第51巻第200頁〜第203頁(1974)にお いて略述されている一般的方法を用いてヒドロキノン(II、図式1)はオルト 蟻酸トリエチル、メタノールおよび酸の存在下にメチルビニルケトンと縮合され てベンゾピラン誘導体,IIIを提供する。アセチル化(無水酢酸およびピリジ ン)及び穏やかな加水分解はヘミアセタール,Vを提供する。ウィッテイッヒま たはホルナー−エモンスのタイプの反応を用いるヘミケタール,Vの反応はVI を提供する。そのジエステルの加水分解はフェノール−カルボン酸,VIIを提 供する。n=0である化合物,VIIは米国ウィスコン州ミルウォーキーのAldr ich Chemical Company(“Aldrich”)から市販されている。 カルボン酸,VIIは標準の方法を用いて適当なアミン(VIII)にカップ リングすることが出来る(図式2)。その好ましい方法は、ジメチルホルムアミ ド、アセトニトリル、塩化メチレンまたはそれらの混合物のような溶媒中の1, 3−ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル )−3−エチルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは4− ジメチルアミノピリジンとを用いることを包含する。(好ましくはテトラヒド ロフラン中のボラン−硫化ジメチルを用いての)得られたアミド(IX)の還元 は式(I)の化合物を提供する。これは式(I)の化合物を造る好ましい方法で ある。 式(I)の化合物はまた、図式3において記載された通りにして造られてもよ い。(好ましくは水素化アルミニウムリチウムを用いての)ジエステル,VIの 還元はフェノール−アルコール,Xを提供する。そのアルコール類はまたヨーロ ッパ特許公開第0 369 082Aに記載された通りにして直接形成されても よい。(例えばトリフェニルホスフィン、臭素および四塩化炭素を用いることに より)ハロゲン化物へのまたは有機スルホネート(メシラートまたはトシラート )への転換によるアルキルアルコールの活性化および標準の方法を用いる適当な アミン(VIII)との反応は式(I)の化合物の生成を生ずる。前記文章にお いて言及した標準の方法は、20〜120℃の温度で典型的には炭酸カリウムま たはジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下にアセトニトリルまたは ジメチルホルムアミドのような有機溶媒中で等モル量のハロゲン化物またはスル ホネートとアミンとの反応を包含する。 適当なアミン類(VIII、Z=N)は市販されており(例えば4,4’−ジ フルオロベンズヒドリルピペラジンは米国カリフォルニア州ガーディーナのSpec trum Chemical Manufacturing Company(“Spectrum”)から市販されておりそ してジフェニルベンズヒドリルピペラジンはAldrichから市販されている )または市販のベンゾフェノン誘導体を用いて公知の方法(例えば図式4)によ り造られることが出来る。ベンゾフェノン類は、例えば水素化ホウ素ナトリウム を用いることにより又は接触水素添加により、ベンズヒドリル誘導体,XIIに 還元されることが出来る。(例えば塩化チオニルまたは塩化メタンスルホニルを 用いる)ハロゲン化物への転換による、得られたアルコールの活性化および次の ピペラジンとの反応は所望のアミン(I)を提供することが出来る。式XVのア ミンはJ.Med.Chem.第34(10)巻第3011頁〜第3022頁(1991 )およびその中に引用されている文献のような科学文献において記載された方法 を用いて当業者により造られることが出来る。 式XXIVの化合物は、図式5に略述された経路により造られることが出来る 。 フェノールのOH基はXVIIを提供するためにtert−ブチルジメチルシリ ルエーテルまたはベンジルエーテル又は同様な基により保護されることが出来る 。(例えば水素化アルミニウムリチウムを用いての)カルボン酸の還元はアルコ ール,XVIIIを提供する。(好ましくはSwern酸化方法:塩化オキサリ ル、ジメチルスルホキシドおよびトリエチルアミンを用いての)アルコールの酸 化はアルデヒド,XIXを提供する。そのアルデヒドのウィッティッヒまたはホ ルナーエモンスタイプの反応は同族体エステルを提供する。そのエステルはエタ ノールと水との混合物中で水酸化ナトリウムを用いることにより加水分解される ことが出来る。遊離カルボン酸は標準の方法を用いてアミン,XIにカップリン グされてアミドXXIIを提供する。その好ましい方法は、ジメチルホルムアミ ド、アセトニトリル、塩化メチレンまたはそれらの混合物のような溶媒中の1, 3−ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル )−3−エチルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール又は4−ジ メチルアミノピリジンとを用いることを包含する。好ましくは−78℃〜23℃ の温度でテトラヒドロフラン中のアミドの溶液にエーテル中の水素化アルミニウ ムリチウムの溶液を加えることによるアミドの還元はアミン,XXIIIを提供 することが出来る。使用される保護基に依存して変化させることが出来る標準条 件下のフェノール性酸素の脱保護はアミンXXIVを提供する。 図式6において略述されている経路により、下記式(XXVI)の化合物が造 られることが出来る:図式 6 市販されている式(XXVII)のカルボン酸(Aldrich)は標準の方法を用 いて適当なアミン(VIII)にカップリングすることが出来る。その好ましい 方法は、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、塩化メチレン又はそれらの混 合物のような溶媒中の1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド又は1−(3− ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾ トリアゾール又は4−ジメチルアミノピリジンとを用いることを包含する。好ま しくはテトラヒドロフラン中のボラン−硫化ジメチルを用いる、得られたアミド (XXVIII)の還元は式(XXVI)の化合物を提供する。 別法として、本化合物は市販のアルデヒド(XXIX、Aldrich)を適当なアミン (VIII)と反応させそして次に形成された中間体を還元することにより造ら れることが出来る(図式6)。反応体は、12〜35時間溶媒、好ましくはトル エン中で温められる(温度40〜120℃)ことが出来る。反応混合物は濃縮さ れそして残留物は溶媒、最も好ましくは無水テトラヒドロフラン中に溶解される ことが出来る。中間体は(例えば水素化アルミニウムリチウムを用いて)還元さ れて式(XXVI)の化合物を提供することが出来る。 下記の式(XXXII)の化合物および式(XXXIII)の化合物は図式7 に略述されている方法により造られることが出来る:図式 7 市販のベンズアルデヒド(XXIX、Aldrich)は、(トルエンのような)不活性 溶媒中でマロン酸および(ピペリジンのような)塩基および(酢酸のような)酸 と反応される。反応中生成した水の除去はJ.Med.Chem.第34巻第518頁〜 第 525頁(1991)に記載されているとおりにして、分子ふるい又は最も好ま しくはディーンスタークトラップを用いることにより達成されることが出来る。 カルボン酸(XXX)は標準方法を用いて適当なアミン(VIII)にカップリ ングされることが出来る。好ましい方法はジメチルホルムアミド、アセトニトリ ル、塩化メチレンまたはそれらの混合物の様な溶媒中の1,3−ジシクロヘキシ ルカルボジイミドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカル ボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは4−ジメチルアミノピリ ジンとを用いることを包含する。得られたアミド(XXXI)は、−78℃〜2 0℃の温度でテトラヒドロフランのような溶媒中のアミドの溶液に水素化アルミ ニウムリチウムの溶液を加えることにより還元されて化合物XXXIIを提供す る。−10℃〜35℃での水素化アルミニウムリチウムのスラリにアミドの溶液 を加えることによるアミドの還元は式(XXXIII)の化合物を生成する。 式(I)の化合物は典型的には、アミンを、有機塩又は無機塩を生成するのに 十分な強度の酸と反応させることによりアミン塩に転換されることができる。好 ましい製薬的に許容出来る塩の陰イオンは酢酸イオン、臭素イオン、塩素イオン 、くえん酸イオン、マレイン酸イオン、フマル酸イオン、メシラート(mesylate )、燐酸イオン、硫酸イオンおよび酒石酸イオンを包含する。 ベンゾピラン環の2位置で不斉炭素原子が存在するので、本化合物はまた、R またはSの鏡像異性体(エナンチオマー)のいずれかとしてまたはそれらの混合 物として生ずる可能性がある。それぞれの鏡像異性体形の製造は、光学的に活性 なアミンとともにジアステレオ異性体塩の使用のような従来の手段により式(V II)の酸を分割することにより行われてもよい。式(XVIII)のアルコー ルは光学的に活性なカルボン酸を用いてエステルを形成し、分割を行いそして次 に分割されたジアステレオ異性体を加水分解することにより分割されることが出 来るだろう。 式(I)の化合物は当業者に公知の配合技術にしたがって、種々のタイプの製 薬組成物中に含有させることが出来る。例えば、本化合物は経口投与に適した錠 剤、カプセル、溶液、懸濁液及び他の投与形;非経口的使用に適した溶液および 懸濁液;及び経直腸用のための座薬に包含させることが出来る。組織洗浄(灌注 : irrigating)用溶液のような、包含された組織への局所適用に適合した溶液、懸 濁液および他の投与形態が、手術または他の形態の外傷に伴う急性症状の治療の ために特に好ましい。 本発明は、特に眼の組織の治療に適した組成物を提供することに向けられてい る。本発明の眼科用組成物は式(I)の1種またはそれ以上の化合物および前記 化合物のための製薬的に許容できるビヒクルを含む。種々のタイプのビヒクルが 使用されてよい。ビヒクルは一般に性質において水性である。水溶液は配合の容 易性ならびに患者の能力に基づいて、患っている眼中に1〜2滴の溶液を滴下す る手段によりそのような組成物を容易に投与するために一般に好ましい。しかし ながら、式(I)の化合物はまた懸濁液、粘稠または半粘稠なゲルあるいは他の タイプの固体または半固体組成物のような他のタイプの組成物中に容易に導入さ れることが出来る。懸濁液は水中に比較的に不溶である式(I)の化合物のため に好ましい。本発明の眼科用組成物は緩衝剤、保存料、共溶媒および増粘剤のよ うな種々の他の成分をまた包含してもよい。 適当な緩衝システム(例えば燐酸ナトリウム、酢酸ナトリウムまたは硼酸ナト リウム)が貯蔵条件下のpH変化(drift)を防ぐために加えられてもよい。 眼科用製品は典型的には多投与形態で容器に入れられる。したがって保存料は 使用中の微生物感染を防止するために必要である。適当な保存料は塩化ベンザル コニウム、チメロサル(thimerosal)、クロロブタノール、メチルパラペン、プ ロピルパラベン、フェニルエチルアルコール、エデト酸二ナトリウム(edetated isodium)、ソルビン酸、Onamer M又は当業者に公知の他の薬剤を包含する。そ のような保存料は典型的には0.001〜1.0重量%の水準で使用される。 幾種類かの式(I)の化合物は水中において限られた溶解度を有している可能 性がありそしてしたがって本組成物中において界面活性剤または他の適当な共溶 媒を必要とするだろう。そのような共溶媒は、Polysorbate20、60および8 0;Pluronic F−68、F−84およびP−103;シクロデキストリン(cycl odextrin);あるいは当業者に公知の他の化学剤を包含する。そのような共溶媒 は典型的には0.01〜2重量%の水準で使用される。 単一水溶液の粘度より大きい粘度は、活性化合物の眼球吸収性を増大させるた めに、配合薬の調合するのに多様性を減少させるために、配合薬の懸濁液または 乳濁液の成分の物理的分離を減少させるためにそして(または)眼科用配合薬を 他のように改良するために、望ましいだろう。そのような増粘剤は、例えば、ポ リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプ ロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセル ロース、ヒドロキシプロピルセルロース又は当業者に公知の他の化学剤を包含す る。そのような化学剤は典型的には0.01〜2重量%の水準で使用される。 式(I)の1種またはそれ以上の化合物を含有する製薬組成物は種々のタイプ の細胞傷害を患っているかまたはその傾向にある患者を治療するために使用され ることが出来る。組成物中の本化合物の濃度は、組成物で治療されるべき症状の 性質を包含する種々の要因により左右されるだろう。しかしながら、本組成物は 、一般に本組成物の合計重量に基づいて、約0.001〜約5重量パーセント( “重量%”)の濃度で1種またはそれ以上の本化合物を含有するだろう。 投与の経路(例えば、局所、非経口または経口)および投与方式は治療される 症状の正確な種類、症状の重症度、患者の年齢および一般的身体の状態等のよう なファクターに基づいて当該の臨床医師によって決定されるだろう。 上に示したように、細胞レベルでの眼の組織に対する傷害を防止するためのま たは減少させるための式(I)の化合物の使用は本発明の特に重要な面である。 治療されることが出来る眼の症状は下記を包含するがしかしそれらに限定されな い:白内障、網膜障害、遺伝変性的な疾患(heredodegenerative disease)、黄 斑部変性、眼球虚血、血管新生疾患(neovascular disease)、緑内障、そして 虚血再灌流障害、光化学的障害および眼球手術に伴う障害、特に光または手術器 具に曝されることにより生じた網膜、角膜または他の組織に対する傷害。本化合 物はまた眼の手術後の硝子体(vitreal)又は結膜下注射によるような眼科手術 への補助剤として使用されてもよい。本化合物は一時的症状の緊急治療のために 使用されてよくあるいは特に退行変性疾患(degenerative disease)の場合にお いて、連続的に投与されてよい。本化合物はまた、特に眼球手術または非観血的 (noninvasive)眼の処置あるいは他のタイプの手術の前に予防的に使用されて もよい。 式(I)の化合物の為の製薬的ビヒクルとして生理的にバランスのとれた洗浄 (灌注)用溶液の使用は、本化合物が眼の中に投与される場合に好ましい。本明 細書において使用されるときに,用語“生理的にバランスのとれた洗浄(灌注) 用溶液”とは観血的(浸入的:invasive)または非観血的(無血的)の医療処置 中に物理的(身体的)構造および組織の機能を維持するのに適している溶液を意 味する。このタイプの溶液は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ ムおよび(または)塩素イオンのような電解質;デキストロースのようなエネル ギー源;および生理的水準のまたは生理的水準に近い溶液のpHを維持するため の緩衝剤を典型的には含有するだろう。このタイプの種々の溶液が知られている (例えばラクテーテッドリンゲル溶液(Lactated Ringers Solution))。 BSSR無菌洗浄(灌注)用溶液およびBBSPlusR無菌眼内洗浄(灌注)用 溶液(米国、テキサス州、フォートワースのAlcon Laboratories Inc.)は生理 的にバランスのとれた眼内洗浄(灌注)用溶液の例である。後者のタイプの溶液 は米国特許第4,550,022号(Garabedian等)に記載されており、その全 体的内容を参照することにより本明細書に組み入れる。 任意の上記目的のために使用される投与量は1日あたり1〜4回投与されて一 般に体重1キログラムあたり約0.01〜約100ミリグラム(mg/kg)で あろう。 本発明は以下の例によりさらに例示される。例1〜5は式(I)の化合物の合 成を例示する;例6は本化合物の生理的活性およびその活性を測定するための方 法を示す;そして例7は本発明の製薬組成物をさらに例示する。例 1 1−ベンズヒドリル−4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルク ロマン−2−メチル)ピペラジン二塩酸塩(化合物5)の製造 氷/水浴中で冷却された塩化メチレン(200ミリリットル)中の1−(ジフ ェニルメチル)−ピペラジン(Spectrum、5.00g、19.81ミリモル)、 TroloxR(Aldrichから市販、米国ニュージャージー州ナットリーのホフマ ン ラ ロッシュの登録商標:4.96g、19.81ミリモル)および1−ヒ ドロキシベンゾトリアゾール水和物(Aldrich、3.20g、23.77ミリ モル)の攪拌溶液に、塩化メチレン(50ミリリットル)中のジシクロヘキシル カルボジイミド(Aldrich、4.90g、23.77ミリモル)の溶液を、20 分にわたって滴下して加えた。1時間後に、反応混合物の温度を放置して周囲の 温度に温めた。周囲の条件下一夜かき混ぜた後、反応混合物を濾過しそして濾液 を水で洗浄(2x100ミリリットル)し、(MgSO4上で)乾燥しそして真 空濃縮した。残留物をクロマトグラフィ(フラッシュ、シリカゲル、塩化メチレ ン/メタノールの98:2)により精製して油状物の8.10gを得、これを放 置した際結晶化した。酢酸エチル/ヘキサンから固体を再結晶化して白色固体と してベンズヒドリル6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン− 2−ホルミル4−(ベンズヒドリル)ピペラジンの7.2g(75%収率)を得 た。1 H NMR(CDCl3)δ7.4-7.1(m,10H),4.3(s,1H),4.1(s,1H),4.1-3.2(m,4H)2.9-2.5( m,4H),2.1(s,3H),2.0(bs,6H),1.8-1.7(m,2H),1.5(s,3H). IR(KBr)v3421(bs,2928(s),1596(s),1453(s),1241(s),1214(s),1189(s),1116(s), 1097(s)cm-1 質量スペクトル:m/e485(M++1,100),209,167 元素分析: C313623について計算して 理論値: C,76.82;H,7.49;N,5.78 実測値: C,76.87;H,7.46;N,5.76 融点: 133〜135℃ テトラヒドロフラン中のボラン−硫化ジメチルの溶液(Aldrich 2M、25. 8ミリリットル、51.69ミリモル)をテトラヒドロフラン中のベンズヒドリ ル6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−ホルミル4− (ベンズヒドリル)ピベラジン(8.35g、17.23ミリモル)のかき混ぜ た溶液に滴下して加えた。添加が完了したとき、反応混合物を還流下温めた。硫 化ジメチルおよびテトラヒドロフランを、ディーンスタークトラップを用いて除 去した。反応混合物を6時間還流下温めそして次に14時間周囲の温度でかき混 ぜた。反応混合物を氷/水浴中で冷却しそして濃塩酸を用心深く滴下して加えた 。添加が完了したとき、反応混合物を1時間還流下温めた。反応混合物を周囲の 温度に冷却しそして300ミリリットルの水を加えた。得られたスラリを塩化メ チレン(3x200ミリリットル)で抽出した。合併した有機液体を水(200 ミリリットル)で洗浄し、(MgSO4上で)乾燥しそして真空濃縮した。残留 物をクロマトグラフィ(フラッシュ、シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサンの3: 7)にかけることにより精製して油状物として遊離塩基の7.2g(88.8% 収率)を得た。遊離塩基の2.5gサンプルをエタノール/エーテル混合物中に 溶解しそして得られた混合物を濾過した。濾液をエーテル性塩化水素(Aldrich 、2M)で処理しそして得られた溶液を室温で一夜放置した。生成した白色固体 を濾過により集めて白色固体として化合物No.5の2.19g(81%収率、 還元のための71%全体的収率)を得た。1 H NMR(d6-DMSO)δ8.1-7.2(bm,10H),4.0-3.2(m,10H),3.38(q,2H ethanol),2.7-2 .5(m,4H),2.03(s,3H),2.01(s,3H),1.96(s,3H),1.9-1.8(m,2H),1.2(s,3H),1.0(,3 H ethanol). IR(KBr)v3388(s),2930(s),2495(s),2421(s),1455(s),1381(s),1259(s),1113(s), 1089(s). 質量スペクトル: m/e471(M++1,100),393,265 元素分析: C333823・2HCl・EtOHについて計算して、 理論値: C,67.22;H,7.68;N,4.75 実測値: C,67.41;H,7.96;N,4.67 融点: 210〜212℃例 2 (4−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)ピペラジン)−3−(4−ヒド ロキシ−3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェニル)−2−プロペン, 二マレイン酸塩(化合物No.6)の製造 トルエン(100ミリリットル)中のマロン酸(Aldrich、4.36g 、 41.9ミリモル)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズア ルデヒド(Aldrich、5.00g、20.9ミリモル)、ピペリジン(A ldrich、0.18g、2.10ミリモル)および酢酸(0.13g、2. 10ミリモル)の溶液を還流下温めた(水はディーンスタークトラップを用いて 除去)。5.5時間後に、マロン酸(4.36g、41.9ミリモル)を加えそ して反応混合物を12時間還流下温めた。反応混合物を周囲の温度に冷却しそし て真空濃縮した。残留物をクロマトグラフィ(SiO2、フラッシュ、メタノー ル−塩化メチレンの5:95)にかけて、白色固体として(E)−1−(3,5 −ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニルプロペン酸の2. 43g(42.1%収率)を得た。1 H NMR(CDCl3)δ8.0(d,1H),7.4(s,2H),6.3(d,1H),5.6(bs,1H),1.46(s,18H). 質量スペクトル: m/e277(M++1,100) 塩化メチレン(40ミリリットル)中のジシクロヘキシルカルボジイミド(A ldrich、2.35g、11.4ミリモル)の溶液を、10分間かき混ぜた 4,4−ジフルオロベンズヒドリルピペラジン(米国ニュージャージー州サウス プレーンフィールドのSchweizerhall,Inc.(以後Schweizerhallと本明細書で 称する)、1.45g、5.02ミリモル)、(E)−1−(3,5−ビス(1 ,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニルプロペン酸(2.43g、8 .79ミリモル)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(Aldrich、 1.54g、11.4ミリモル)の溶液に加えた。反応混合物を24時間かき混 ぜそして次に濾過した。濾液を真空濃縮しそして残留物をクロマトグラフィ(S iO2、フラッシュ、メタノール・塩化メチレン1:99)にかけた。適当な分 画の濃縮の際に生成した固体を酢酸エチルから再結晶化して白色固体として3− (4−ヒドロキシ−3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)プロペノイル4− (4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)ピペラジンの1.65g(収率60. 2%)を得た。融点240〜242℃1 H NMR(CDCl3)δ7.6(d,1H),7.4(m,4H),7.3(s,2H),7.0(m,4H),6.7(d,1H),5.5(s,1 H),4.3(bs,1H),3.7(m,4H),2.4(m,4H),1.5(s,18H). IR(KBr)v3450.5,2960.9,1642.4,1597.6,1505.4,1436.9,1222.2,1099.7cm-1 質量スペクトル: m/e547(M++1,100),203 元素分析: C3440222について計算して、 理論値: C,76.69;H,7.38:N,5.12 実測値: C,74.63;H,7.36;N,5.15 融点: 240〜242℃ テトラヒドロフラン(100ミリリットル)中の3−(4−ヒドロキシ−3, 5−ビス(1,1−ジメチルエチル)プロペノイル4−(4,4’−ジフルオロ ベンズヒドリル)ピペラジン(7.40g、13.53ミリモル)の溶液を、− 70℃に冷却した。ジエチルエーテル中の水素化アルミニウムリチウムの溶液( Aldrich、1M、14.9ミリリットル、14.9ミリモル)を5分間にわたっ て滴下して加えた。添加が完了した後に反応混合物を2時間−75℃でかき混ぜ た。次に溶液を放置して周囲の温度に到達させそして4時間周囲の温度でかき混 ぜた。反応混合物を水/氷浴中で冷却しそして10%水性テトラヒドロフランの 5ミリリットル、15%水性水酸化ナトリウムの0.5ミリリットルおよび水の 1.5ミリリットルを順次添加することによりクェンチした。混合物を30分間 かき混ぜ、CeliteTM濾過用パッド(Johns-Manville Corporation)中に通 して濾過しそして真空濃縮した。残留物を水(100ミリリットル)と塩化メチ レン(100ミリリットル)との間に分配した。層を分離させそして有機層を( MgSO4上で)乾燥しそして真空濃縮した。残留物をシリカゲル上でフラッシ ュクロマトグラフィ(99:1の塩化メチレン:メタノール)にかけることによ り精製して油状物として遊離塩基の2.50g(36.0%)を得た。 油状物をエタノール中に溶解しそしてエタノール中のマレイン酸(1.24g 、10.7ミリモル)の溶液で処理した。生成した固体を濾過により集めそして エタノールから再結晶化して灰色がかった白色の粉末として化合物No.6の1 .40gを得た。融点182〜186℃1 H NMR(d6-DMSO)δ7.4(dd,4H),7.1(dd,4H),6.7(d,2H),6.1(s,4H),4.5(s,1H),3.8 (bd,2H),3.5-2.1(bm,8H),1.4(s,18H). IR(KBr)v3640(m),3433(bm),3044(s),2956(bm),1702(s),1619(s),1573(s),1511(s ),1469(s),1384(s),1355(s),1308(s),1233(s),1161(s),1080(s)cm-1 質量スペクトル: m/e533(M++1,100),329,301, 289 元素分析: C4250292について計算して、 理論値: C,65.95;H,6.59;N,3.66 実測値: C,65.70;H,6.70;N,3.59 融点: 182〜186℃例 3 1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル−4−(3,5−ビス(1,1−ジ メチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ピペラジン二マレイン酸塩一水和物(化合物No.7)の製造 水の除去を容易にするためにディーンスタークトラップを備えた250ミリリ ットルの丸底フラスコ中でトルエン(100ミリリットル)中の4,4’−ジフ ルオロベンズヒドリルピペラジン(Schweizerhall、2.00g、6.93ミリ モル)および3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド (Aldrich、1.62g、6.93ミリモル)の混合物を還流下温めた。27時 間還流下温めた後に、反応混合物を真空濃縮した。残留物をテトラヒドロフラン (50ミリリットル)中に溶解しそして得られた溶液を、氷/水浴により冷却さ れた水素化アルミニウムリチウム(Aldrich、0.52g、13.86ミ リモル)のかき混ぜられているスラリに滴下して加えた。添加を完了した後に、 反応混合物を1時間かき混ぜた。テトラヒドロフランの水溶液(テトラヒドロフ ラン中5%の水、10ミリリットル)、50%水性水酸化ナトリウム(0.5ミ リリットル)及び水(1.5ミリリットル)の順次添加により反応をクェンチし た。反応混合物をCeliteTM濾過用パッド中に通して濾過しそして濾液を真 空濃縮した。残留物を水(50ミリリットル)と塩化メチレン(100ミリリッ トル)との間に分配した。層を分離しそして有機層を水(50ミリリットル)で 洗浄し、(MgSO4上で)乾燥しそして真空濃縮した。 得られた油状物をクロマトグラフィ(フラッシュ、SiO2、Merk、9: 0.2の塩化メチレン/メタノール)にかけて所望のアミン2.38gを得た。 アミンを酢酸エチルの30ミリリットル中に溶解しそしてこの溶液を酢酸エチ ル(30ミリリットル)中のマレイン酸(Aldrich、1.33g、11. 5ミリモル)の溶液に加えた。固体が生成しそして濾過により集めた。酢酸エチ ルから再結晶化して白色固体として化合物No.7(1.59g、31.0%収 率)を得た。融点140〜143℃1 H NMR(d6-DMSO,200mHz)δ11.0(bs,2H),7.4(m,4H),7.2(m,6H),6.1(s,4H),4.6(s, 1H),4.2(s,1H),3.4-3.0(m,8H),3.0-2.8(m,2H),2.2(m,2H),1.4(s,l8H). IR(KBr)v3629.9,3568.2,3428.2,2960.5,1710.7,1605.7,1580.0,1510.0,1472.0,1 391.5,1353.2,1236.9,1163.6,1122.5,1096.2cm-1 質量スペクトル:m/e507(M + +1),301,289,219,117 (100). 元素分析: C32402OF2・2C444・H2Oについて計算、 理論値: C,63.48;H,6.66;N,3.70 実測値: C,63.50;H,6.57;N,3.65 融点: 140〜143℃例 4 1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)−4−(6−ヒドロキシ−2,5 ,6,8−テトラメチルクロマン−2−メチル)ピペラジン二マレイン酸塩半水 和物(化合物No.2)の製造 塩化メチレン(20ミリリットル)中の1,3−ジシクロヘキシルカルボジイ ミド(Aldrich、6.81g、23.62ミリモル)を、氷/水浴により 冷却された塩化メチレン(160ミリリットル)中のTroloxR(10.0 0g、39.95ミリモル)、4,4’−ジフルオロベンズヒドリルピペラジン (Schweizerhall、11.52g、39.95ミリモル)及び1−ヒドロキシベ ンゾトリアゾール水和物(Aldrich、7.02g、51.94ミリモル)のかき 混ぜられたスラリに加えた。5分後塩化メチレン中の1,3−ジシクロヘキシル カルボジイミド(Aldrich、3.90g、13.54ミリモル)の追加の溶液を 加えた。3時間後に、反応混合物を放置して周囲の温度に温めた。3.5時間周 囲の温度でかき混ぜた後、反応混合物を濾過した。濾液を水(2x100ミリリ ットル)で洗浄し、(MgSO4上で)乾燥しそして真空濃縮した。得られた残 留物をクロマトグラフィ(フラッシュ、シリカゲル、Merck、99:1〜9 5:5の塩化メチレン対メタノール)にかけて所望のアミドの6.42g(31 .0%収率)を得た。 2.4gのサンプルを塩化メチレン(200ミリリットル)中に溶解しそして 3.7%水性塩酸の100ミリリットルを加えた。生成した固体を濾過により集 めた。固体をエタノールから再結晶化して白色固体として6−ヒドロキシ−2, 5,7,8−テトラメチルクロマン−2−ホルミル4−(4,4’−ジフルオロ ベンズヒドリル)ピペラジンの1.78g(76.8%)を得た。 融点 220℃、223℃で分解1 H NMR(d6-DMSO,200mHz)δ12.7(s,1H).7.9(m,4H),7.3(m,4H),5.7(s,1H),5.0-3.0 (m,l2H),2.5(m,3H),2.0(s,3H),1.9(s,3H),1.5(bs,3H). IR(KRr)v3385.5,3065.4,2993.7,2370.4,1606.2,1241.5,1189.2,1164.3,1103.9,1 089.5cm-1 質量スペクトル: m/e521(M++1,100),245,203. 元素分析: C3134232−HClについて計算して、 理論値:C,66.83;H,6.33;N,5.02 実測値:C,66.47;H,6.20;N,4.95 融点: 220℃、223℃で分解 無水テトラヒドロフラン中の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル クロマン−2−ホルミル4−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)ピペラジ ン(3.91g、7.51ミリモル)の溶液を、ボラン/硫化ジメチル(Aldric h、THF中の2M、16.33ミリリットル、332.67ミリモル)のかき 混ぜ た溶液に滴下して加えた。添加を完了した後に、反応混合物を還流下温めた。硫 化ジメチルをディーンスタークトラップ中に集めた。反応混合物を6時間還流下 温めた後に、それを放置して周囲の温度に冷却した。濃塩酸(21.6ミリリッ トル)を用心して滴下して加えそして反応混合物を0.5時間還流下温めた。周 囲の温度に冷却した後に、反応混合物を水(400ミリリットル)と塩化メチレ ン(100ミリリットル)との混合物に加えた。50%水性水酸化ナトリウムを 用いて、この混合物のpHを7〜8に調節した。層を分離しそして水性層を塩化 メチレン(2x100ミリリットル)で抽出した。合併した有機抽出液を飽和水 性塩化ナトリウム(100ミリリットル)で洗浄し、(MgSO4上で)乾燥し そして真空濃縮した。残留物をクロマトグラフィ(フラッシュ、200g、Si O2、8:2のヘキサン対酢酸エチル)にかけて所望のアミン3.18g(83 .7%)を得た。アミンを50ミリリットルの酢酸エチルに溶解しそしてこの溶 液を酢酸エチル中のマレイン酸(Aldrich、1.60g、13.8ミリモル)の 溶液に加えた。固体が形成しそして濾過により集めた。酢酸エチルからこの固体 を再結晶化して黄色固体として化合物No.2の2.51g(46.2%)を得 た。融点 95〜100℃1 H NMR(d6-DMSO,200mHz)δ11.0(bs,2H),7.5(m,4H),7.1(m,4H),6.1(s,4H),4.6(s. 1H),3.3(m,10H),2.6(m,2H),2.1(s,3H),2.0(d,3H),1.9(s,3H),1.8(m,2H),1.2(s,3 H). IR(KBr)v3420.6,2938.8,2570.7,1909.1,1711.4,1584.2,1501.7,1363.1,1230.8, 質量スペクトル:m/e507(M++1,100),203 元素分析:C3136222・2C444・5H2Oについて計算して、 理論値:C,62.63;H,6.07;N,3.7 実測値:C,62.64;H,6.12;N,3.74 融点:95〜100℃例 5 1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)−4−(6−ヒドロキシ−2,5 ,7,8−テトラメチルクロマン−2−エチル)ピペラジン(化合物No.1) 製造 この化合物は下に記載されたとおりにして多工程合成により造られた。6−ヒドロキシ−2−メトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造 メタノール(200ミリリットル)中のオルト蟻酸トリメチル(Aldrich、4 8.5g、457.0ミリモル)およびトリメチルヒドロキノン(Aldrich、5 0.0g、328.5モル)の溶液に濃硫酸(0.8ミリリットル)を滴下して 加え、水/氷浴により冷却した。反応混合物を氷/水浴により冷却しながら、メ チルビニルケトン(Aldrich、46.05g、657.0ミリモル)を反 応混合物にゆっくり(1.5時間)加えた。ペースト状スラリが形成した。反応 混合物を放置して周囲の温度に到達させそして48時間周囲の温度でかき混ぜた 。反応混合物をジエチルエーテル(600ミリリットル)で希釈しそして得られ た溶液を水(2x200ミリリットル)および飽和水性重炭酸ナトリウム(2x 100ミリリットル)で抽出した。有機溶液を(硫酸ナトリウム上で)乾燥しそ して真空濃縮して黄褐色固体を得た。その固体をメタノールから再結晶化して、 黄褐色固体として所望の生成物の71.8g(92.6%)を得た。1 H NMR(CDCl3,200mHz)δ4.3(s,1H),3.2(s,3H),2.9-2.5(m,2H),2.15(s,3H),2.14( s,3H),2.11(s,3H),1.9-1.7(m,2H),1.5(s,3H).6−アセトキシ−2−メトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造 氷/水浴により冷却されたピリジン(90ミリリットル)中の6−ヒドロキシ −2−メトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン(71.8g、303 .85ミリモル)の溶液に、無水酢酸(135ミリリットル)を滴下して加えた 。添加が完了した後に、反応混合物を放置して周囲の温度に温めた。18時間周 囲の温度でかき混ぜた後に、反応混合物を1リットルの氷水に加えた。この混合 物を2時間かき混ぜそして次にジエチルエーテル(3x200ミリリットル)で 抽出した。合併した有機液を、2N HCl(200ミリリットル)、塩水(2 00ミリリットル)、飽和重炭酸ナトリウム(200ミリリットル)および塩水 (200ミリリットル)で洗浄した。有機溶液を(硫酸ナトリウム上で)乾燥し そして真空濃縮して黄色固体の74.11g(87%粗製生成物収率)を得、こ れは次の反応で組成物として使用された。1 H NMR(CDCl3)δ3.2(s,3H),2.8-2.5(m,2H),2.3(s,3H),2.1(s,3H),2.0(s,3H),1.9 (s,3H),1.9-1.7(m,2H),1.6(s,3H). 質量スペクトル:m/e278(M++1),247(m/z),2366−アセトキシ−2−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製 アセトン(375ミリリットル)と水(300ミリリットル)との混合物中の 6−アセトキシ−2−メトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン(74 .11g、266.25ミリモル)および濃硫酸(2.5ミリリットル)の溶液 を、蒸留装置に加えそして還流下に温めた。蒸留器頭部温度が92℃に達するま で(約1.5時間)留出液(distillant)を集めた。スラリを放置して70℃に 冷却しそして240ミリリットルのアセトンを加えた。得られた混合物を放置し て周囲の温度に冷却しそして生成した固体を濾過により集めた。固体をアセトン から再結晶化しそして60℃で真空オーブン中で乾燥して黄褐色固体として所望 の生成物の53.9g(76.7%収率)を得た。1 H NMR(CDCl3)δ2.8(bs.1H),2.8-2.5(m,2H),2.3(s,3H),2.1(s,3H),2.0(s,3H),1. 98(s,3H),1.9-1.7(m,2H),1.6(s,3H). 質量スペクトル: m/e265(M++1),247(m/z),222, 205,177エチル6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−アセテー トの製造 テトラヒドロフラン(150ミリリットル)中のホスホノ酢酸トリエチル(Al drich、33.91g、151.3ミリモル)の溶液を水素化ナトリウム(Aldri ch、60%オイル懸濁液、6.05g、151.3ミリモル)のかき混ぜたスラ リに滴下して加え、氷/水浴により冷却されたヘキサン(3x30ミリリットル )で洗浄した。添加を完了した後に、反応混合物を1時間周囲の温度でかき混ぜ た。テトラヒドロフラン(150ミリリットル)中の6−アセトキシ− 2−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン(20.00g、15 1.3ミリモル)の溶液を周囲の温度で滴下して加えた。反応混合物を18時間 周囲の温度でかき混ぜた後に、4時間還流加熱した。反応混合物を周囲の温度に 冷却しそして水(200ミリリットル)を加えた。この混合物を真空濃縮し(テ トラヒドロフランの除去)そして残留物をジエチルエーテル(3x200ミリリ ットル)で抽出した。合併した有機抽出液を水で洗浄し、(硫酸ナトリウム上で )乾燥しそして真空濃縮して褐色油状物として所望の生成物の27.6g(粗製 生成物収率>100%)を得、これをさらに精製することなしに用いた。1 H NMR(CDCl3)δ4.1(q,2H),2.7-2.5(m,5H),2.3(s,3H),2.1(s,3H),2.0(s,3H),2.0 (s,3H),1.9(s,3H),1.9-1.8(m,2H),1.4(s,3H),1.3(t,3H). 質量スペクトル: m/e335(M++1,100),293,289, 2256−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−酢酸の製造 エタノール(500ミリリットル)と水(500ミリリットル)との混合物中 のエチル6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−アセテ ート(36.5g、〜108ミリモル)および50%水性水酸化ナトリウム(1 10ミリリットル)の溶液を、7時間周囲の温度でかき混ぜた。反応混合物をヘ キサン(2x200ミリリットル)で抽出した。濃塩酸を用いて、得られた溶液 のpHを〜2に調節した。水(〜200ミリリットル)を加えそして反応混合物 を氷/水浴中で冷却した。ガラス棒で引っかくことにより結晶化を誘導しそして 生成した固体を濾過により集めた。エタノール/水混合物から固体を再結晶化し て黄褐色固体として所望の生成物の20.2g(70.9%収率)を得た。1 H NMR(CDCl3+d6-DMSO)δ7.7(bs,2H),2.7-2.5(m,4H),2.14(s,3H),2.10(s,3H),2. 06(s,3H),2.0-1.8(m,2H),1.4(s,3H). 質量スペクトル:m/e264(M++1,100),230,164.6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−アセチル4−( 4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)−ピペラジンの製造 塩化メチレン(50ミリリットル)中のジシクロヘキシルカルボジイミド(Al drich、3.55g、17.23ミリモル)の溶液を、氷/水浴により冷却され た塩化メチレン(150ミリリットル)中の6−ヒドロキシ−2,5,7,8− テトラメチルクロマン−2−酢酸(4.14g、15.66ミリモル)、4,4 ’−ジフルオロベンズヒドリルピペラジン(Schweizerhall、4.51g、15 .66ミリモル)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(Aldrich、 2.33g、17.23ミリモル)からなるスラリに滴下して加えた。添加が完 了した後に、反応混合物を放置して周囲の温度に到達させそして12時間周囲の 温度でかき混ぜた。反応混合物を濾過しそして濾液を真空濃縮した。残留物をク ロマトグラフィ(フラッシュ、シリカゲル、95:5の塩化メチレン/メタノー ル)にかけて油状物を得、これを酢酸エチルとヘキサンとの混合物から結晶化さ せた。固体をエタノールから再結晶化して白色固体として所望の生成物の3.6 7g(43.8%収率)を得た。1 H NMR(CDCl3)δ7.3(m,4H),6.9(m,4H),4.1(s,1H),3.9-3.5(m,4H),28-2.6(m,4H), 2.5-2.3(m,4H),2.15(s,3H),2.10(s,3H),2.0(s,3H),2.0-1.8(m,2H),1.3(s,3H). IR(KBr)υ3400(bs),1621(s),1505(s),1419(s),1262(s),1218(s),1204(s),1089(s ). 質量スペクトル:m/e535(M++1,100),331,245, 203 元素分析:C3236232について計算して、 理論値:C,71.88;H,6.79;N,5.24 実測値:C,71.73;H,6.81;N,5.26 融点:208〜210℃1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)−4−(6−ヒドロキシ−2,5 ,7,8−テトラメチルクロマン−2−エチル)ピペラジン三マレイン酸塩の製 テトラヒドロフラン(25ミリリットル)中のボラン:硫化ジメチル(Aldric h、10.5M、2.37ミリリットル、23.66ミリモル)の溶液を、テト ラヒドロフラン(75ミリリットル)中の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テ トラメチルクロマン−2−アセチル4−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル )ピ ペラジン(2.53g、4.73ミリモル)の溶液に滴下して加えた。添加が完 了した後に、反応混合物を還流下温めた。ディーンスタークトラップを用いて硫 化ジメチルおよびテトラヒドロフランを集めた。3時間還流下に温めた後に、反 応混合物を12時間周囲の温度でかき混ぜた。濃塩酸(2.3ミリリットル)を 注意深く加えそして反応混合物を1.5時間還流下温めた。反応混合物を放置し て周囲の温度に冷却させ、そして水(100ミリリットル)を加えた。1N水酸 化ナトリウムを用いて、得られた混合物のpHを7に調節した。水溶液を塩化メ チレン(3x100ミリリットル)で抽出した。合併した有機液体を塩水及び水 で洗浄し、(硫酸マグネシウム上で)乾燥しそして真空濃縮した。残留物をクロ マトグラフィ(フラッシュ、シリカゲル、95:5の塩化メチレン/メタノール )にかけて灰白色泡状物の2.3gを得た。この泡状物の1.5gをクロマトグ ラフィ(フラッシュ、シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサンの1:1)にかけて遊 離塩基の0.55g(1.0ミリモル)を得た。その遊離塩基を酢酸エチルに溶 解しそして酢酸エチル中のマレイン酸(0.27g、2.3ミリモル)の溶液で 処理した。生成した固体を濾過により集めて白色固体として化合物No.1の0 .8g(34%収率)を得た。1 H NMR(d6-DMSO)δ7.4(m,4H),7.1(m,4H),6.2(s,6H),4.5(bs,1H),3.6-3.0(m,8H), 2.8-2.6(m,2H),2.3-2.1(m,2H),2.03(s,3H),1.99(s,3H),1.9(s,3H),1.9-1.7(m,2H ),1.2(s,3H). IR(KBr)υ3427(bs),2935(s),2569(s),1727(s),1694(s),1607(s),1235(s),1192(s ),1162(s),864(s). 質量スペクトル:m/e521(M++1),117(100) 元素分析:C3238222・3C444について計算して、 理論値:C,60.82;H,5.57;N,3.22 実測値:C,60.81:H,5.86;N,3.23 融点:137〜140℃1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)−4−(6−ヒドロキシ−2,5 7,8−テトラメチルクロマン−2−エチル)ピペラジン二塩酸塩半水和物の製 エーテル中のHClの溶液(Aldrich、1M)を、エーテル(50ミリリット ル)中の化合物No.1(1.8g、3.46ミリモル)からの遊離塩基からな る溶液に加えた。白色固体が形成しそしてそれを濾過により集めて白色固体とし て半水和物の1.77g(85%収率)を得た。1 H NMR(d6-DMSO)δ7.5-7.4(m,4H),7.2-7.1(m,4H),4.7(s,1H),4.3-2.8(bm,15H),2 .0(s,3H),1.97(s,3H),1.95(s,3H),2.0-1.8(m,2H),1.75(t,2H),1.15(s,3H). 質量スペクトル: 521(M++1,100),319,203 元素分析: C323822・2HCl・5H2Oについて計算して、 理論値: C,63.78;H,6.86;N,4.65 実測値: C,64.06;H,7.06;N,4.65例 6 活性 次の表に示されるデータは公知の化合物と比較しての本発明の化合物のカルシ ウム拮抗活性および酸化防止活性を示す。 DPPHアッセイは遊離基捕捉活性を測定するために用いられた化学アッセイ である。網膜片、肝臓ミクロソームおよび燐脂質酸化モデルは酸化防止活性を測 定する。カルシウム結合アッセイはカルシウム拮抗結合部位に対する本化合物の 親和力の測定である。試験方法は下に非常に詳細に記載されている。 遊離基捕捉活性は遊離基染料である1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラ ジル(DPPH)のエタノール溶液をクェンチする試験化合物の能力を測定する ことにより決定された。試験薬剤を95%エタノール中に溶解しそして95%エ タノール中のDPPHの溶液に加えた。試験化合物およびDPPHの両方の最終 濃度は0.4ミリモルであった。Perkin-Elmer Lamba4B分光光度計上で吸光度 を連続的に記録した。2つの溶液を組み合わせた後30分にパーセントクェンチ を測定した(Free Rad.Res,Comms.第15巻第91頁〜第100頁(1991 ))。 酸化防止活性は燐脂質酸化アッセイを用いて測定された。ジリネオレオリルホ スホコリン(dilineoleolyl phosphocholine)から形成されたリポソームをFe+3 /EDTA(167μM)およびアスコルビン酸イオン(ascorbate)(16 7μM)に曝露した。UV分光を用いて監視された共役ジエン形成により酸化を 測定した(Biochem.Biophys.Acta第1081巻第181 頁〜第187頁(1991)。IC50は次の非線型回帰算法(non-linearregres sion algorithm): Y=A/〔1+(B/X)c〕 (式中、Aは最大、BはIC50そしてcは共動性(cooperativity)、即ち曲線 の相対的広さを表す)を用いて計算された。最小はゼロであると想定される。 酸化防止活性はまた肝臓ミクロソームアッセイを用いて測定された(Chem.Bi ol.Interactions.第74巻第233頁〜第252頁(1990))。ミクロソ ームをKPi緩衝液中でインキュベートした。脂質酸化はNADP+を含有する ADP(1ミリモル)/FeCl3(10μモル)およびNADPH再生システ ムを用いて開始された。脂質過酸化はTBA試験によりアッセイされた。マロン ジアルデヒド(MDA)がチオバルビツル酸−反応性物質の形成により評価され た。MDA−均等性(equivalent)は、 ε=156mM-1cm-1を用いて計算された。IC50Sは回帰線を用いて計算 された。 放射性配位子結合アッセイ(radioligand binding assay)を用いてカルシウ ム結合を測定した。脳皮質をねずみから取り出しそして標準の技術により膜分画 (membrane fraction)を造った。膜標本(preparation)を放射線標識化ニトレ ンジピン(nitrendipine)でインキュベートした。非特異性結合を非標識化ニト レンジピンの存在下に評価した。膜を濾過しそして洗浄しそしてAcad.Sci.,US A第79巻第3656頁〜第3660頁(1982)およびLife Sci.第30巻 第2191頁〜第2202頁(1982)における放射線標識化ニトレンジピナ ルシウムチャネルを測定するために濾材を計数した。 カルシウム拮抗剤結合活性は電圧感受性膜(voltage sensitive membrane)中 のカルシウム流れ上への本化合物の効果を測定することにより測定された(J.C ardiovascular Pharmacology第17巻第41頁〜第53頁(1991)およびそ の中で引用されている文献参照)。ねずみ副腎phenochromocytoma(PC12、A merican Type Culture Collection)またはNG108細胞を、標準の技術を用 いて培養した。蛍光カルシウム指示薬,Fura−2 AMを用いて細胞内遊離 カルシウム濃度を測定した。細胞内遊離カルシウムの非局在化誘導剌激上への試 験薬剤の効果を、バランスのとれた塩溶液(細胞培養用塩類溶液:balanced sal t solution)において決定した。剌激前、試験薬剤を含有する緩衝液で細胞を3 回洗浄した。1時間インキュベーション後、塩化カリウムを加えて50ミリモル の最終濃度にした。データは、控除された基礎水準を用いて薬剤の 不存在下において得られた細胞内遊離カルシウムの百分率として表されることが 出来る。IC50値は薬剤の少なくとも6つの濃度についての競合曲線の分析によ り決定されることが出来る。競合曲線データはHill方程式へのデータの非線 型最小二乗最良適合(nonlinear,least-squares best fit)を用いて分析され ることが出来る。 カルシウム拮抗効果はまた、兎胸部大動脈の内皮剥落らせん断片(endotheliu m-denuded spiral segments)の塩化カルシウム誘導収縮を阻止することにより 測定されることが出来る(J.Cardiovascular Pharmacology第17巻第41頁〜 第53頁(1991)及びBr.J.Pharmacal,第6巻第549頁〜第560頁( 1969)参照)。組織を25分間、試験されるべき化合物を含有するKrebs緩 衝液中でインキュベートした。pA2値は3つの組織への応答を平均化しそしてA rch.Int.Pharmacodyn,第3巻第299頁〜第330頁(1963)において 記載された方法を用いることにより測定された。 本化合物の細胞保護作用はウシ網膜片を用いて測定された。網膜組織を1時間 低酸素媒体中でインキュベートした。低酸素(hypoxia)の50分間の後、再酸 素化の前に、試験薬剤を媒体に加えて、その薬剤を10分間組織中に拡散させた 。非薬剤のグループにビヒクルを加えた。インキュベーション期間後、組織を1 時間再酸素化した。脂質過酸化をチオバルビツル酸反応性物質(TBARS)の 形成により評価した。組織をホモジナイズし、そしてTCA−TBA試薬に加え てそしてBHTの存在下に加熱した。ホモジェネート(homogenate)を濾過しそ して上澄みの吸光度を分光測光的に測定した。各々のサンプル中のTBARS存 在濃度を計算するために二重誘導体(double derivative)技術を用いた。定量 化(quantitation)は、1.56x105のモル吸光係数に基づいている。 本化合物の網膜保護の性質は光傷害モデルにおいて測定された。1回48時間 連続広帯域蛍光可視光線曝露により、自由に運動している麻酔されていない白子 ねずみ(albino rat)において光化学的損傷を誘導した。曝露前48時間および 暴露前24時間、曝露中24時間毎にそして24時間回復期に一回、ねずみに腹 腔内注射により投与した。光への曝露後24時間で眼球組織を得た。顕微鏡に取 り付けられた定量的コンピューター画像分析装置を用いて組織を分析した。網膜 層の厚さ、網膜下のスペース中のマクロファージの数、外顆粒層(outer nuclea r layer)における核濃縮核(pyknotic nuclei)の数および網膜層の面積は測定 され且つ統計的に分析されたパラメータであった。 網膜電図記録法(electroretinography)を用いて眼球機能を測定した。暗所 で4日回復期間後にねずみを麻酔した。ガンツフイールド(ganzfield)を調べ ることによりフラッシュERG(複数)を引き出した。強度において増大させる 一連の光フラッシュへの電気的応答が応答電圧−対数強度関係を分析するために デジタル化された。 正常の12時間光/12時間暗所の光サイクル上で残っている対照ねずみは顕 微鏡検査の際に網膜損傷がなくそして正常の網膜の機能を有するとして評価され た。しかしながら48時間連続蛍光広帯域可視光への曝露は光受容体細胞の不可 逆的損失、RPE元死及び血液-網膜障壁の破壊を生じた。化合物No.1を用 いて治療されたねずみにおいて、光受容体細胞への傷害が非常に少なくなりそし てRPE傷害が非常に減少された。網膜下スペースにおけるマクロファージは対 照の値より大きくなかったそして非投与の光曝露ねずみと比較したときに非常に 減少した。光受容体長さの分析は化合物No.1が外側および内側分節の損傷を 防止したことを示した。核濃縮(pyknotic)光受容体核の数は非投与動物に比較 して外顆粒層(outer nuclear layer)において50%だけ減少した。 網膜機能は48時間光曝露後に網膜電図を測定することにより評価された。E RGは光受容体活性(a−波)および網膜の形態学的変化に相関される内顆粒層 (inner nuclear layer)機能(b−波)の示差的検査を可能にする。光曝露後 に、ERGa−波およびb−波増幅は約80%だけ非常に減少させる。網膜機能 の有意義な保留は化合物No.1で投与されたねずみで測定された。 一重項酸素クェンチ活性は次の方法で研究された。一重項酸素(singlet oxyg en)はエンドペルオキシド3,3′−(1,4−ナフタリデンジプロピオネート ),NPDO2の熱解離を用いることにより化学的に生成された。37℃で、3 ミリリットルのエタノール/クロロホルム(50:50)を定温化キューベット 中に入れた。5ミリモルのNDPO2を注入することにより反応を開始させた。 一重項酸素クェンチ定数は So/S = 1+(Kq+KR)*〔Q}*I (但し、Soはクェンチ剤の不存在下の化学発光(1270nm)強度であり、 Sはクェンチ剤の存在下の化学発光(1270nm)強度であり、〔Q}はクェ ンチ剤濃度でありそしてIは一重項酸素の存在時間(life time)である)から のStern-Volmerプロットにしたがって計算された(J.Amer.Chem.第111巻 第2904頁〜第2914頁(1989)参照)。 例 7 次の処方は、本発明の製薬組成物、特に眼への局所適用のために意図された組 成物をさらに例示するために提供される。この例において、用語“化合物”は上 記式(I)の任意の化合物を表すために意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/495 ADS 9454−4C C07D 295/08 A 9283−4C 307/81 8217−4C 307/87 8217−4C 311/72 9360−4C 327/04 9455−4C 401/06 209 7602−4C 405/06 211 7602−4C 411/06 7602−4C 471/04 102 7602−4C (72)発明者 コーリアー,ロバート ジェイ.,ジュニ ア アメリカ合衆国 76016 テキサス州アー リントン,ビッグ ベアー レイク ドラ イブ 3701

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 A−Y−B 〔式中、Aは治療的に有意義な遊離基捕捉活性を有する酸化防止剤であり、 Yは(CH2nまたはCH=CH(CH2n(但し、nは1〜6の整数である )であり、そして Bは (但し、n’は1〜6の整数であり、 ZはH、CNまたはOHであり、 XはF、Cl、I、Br、OH、OR’、SH、S(O)mR’、CNまたは NO2(但し、R’はC1〜C6アルキルでありそしてmは0、1または2である )であり、そして oは0、1、2または3である)からなる群からえらばれる〕の化合物であっ て、しかし Aがaであり、Yが(CH2n(但しnが1である)であり、そし てBがa’(但しXはClであり、oが1でありそしてClが4位置にある)で ある化合物を排除しての、化合物およびその製薬的に許容出来る塩。 2.酸化防止剤がフェノール系化合物である、請求項1に記載の化合物。 3.酸化防止剤がベンゾフラン誘導体またはベンゾピラン誘導体である、請求 項2に記載の化合物。 4.酸化防止剤が からなる群から選ばれる請求項1に記載の化合物。 5.酸化防止剤が、a、b、c、dおよびpからなる群から選ばれる、請求項 4に記載の化合物。 6.Rがメチルである、請求項5に記載の化合物。 7.Bがa’及びd’からなる群から選ばれる、請求項1に記載の化合物。 8.ZがHまたはOHでありそしてXがF、Cl、CN、S(O)mR’また はOR’(但し、mが1または2でありそしてR’がC1〜C4アルキルである) である、請求項7に記載の化合物。 9.酸化防止剤が、a、b、c、dおよびpからなる群から選ばれそしてRが メチルである、請求項8に記載の化合物。 10.化合物が次の式 を有する、請求項1に記載の化合物。 11.化合物が次の式 を有する、請求項1に記載の化合物。 12.化合物が次の式 を有する、請求項1に記載の化合物。 13.化合物が次の式 を有する、請求項1に記載の化合物。 14.化合物が次の式 を有する、請求項1に記載の化合物。 15.化合物が次の式 を有する、請求項1に記載の化合物。 16.化合物が次の式 を有する、請求項1に記載の化合物。 17.哺乳動物の組織における遊離基または酸化性傷害を減少させそして細胞内 遊離カルシウム水準をコントロールするのに有効な量の下記式の化合物またはそ の製薬的に許容出来る塩およびそのための製薬的に許容出来るビヒクルを含む、 哺乳動物組織への傷害を防止するかまたは軽減するための製薬組成物: A−Y−B 〔式中、Aは治療的に有意義な遊離基捕捉活性を有する酸化防止剤であり、 Yは(CH2nまたはCH=CH(CH2n(但し、nは1〜6の整数である )であり、そして Bは (但し、n’は1〜6の整数であり、 ZはH、CN、またはOHであり、 XはF、Cl、I、Br、OH、OR’、SH、S(O)mR’、CNまたは NO2(但し、R’はC1〜C6アルキルでありそしてmは0、1または2である )であり、そして oは0、1、2、または3である)からなる群から選ばれる〕。 18.酸化防止剤がフェノール系化合物である、請求項17に記載の組成物。 19.酸化防止剤ガベンゾフラン誘導体またはベンゾピラン誘導体である、請求 項18に記載の組成物。 20.酸化防止剤が からなる群から選ばれる、請求項17に記載の組成物。 21.酸化防止剤が、a、b、c、dおよびpからなる群から選ばれる、請求項 20に記載の組成物。 22.Rがメチルである、請求項21に記載の組成物。 23.Bがa’およびd’からなる群から選ばれる、請求項20に記載の組成物 。 24.ZがHまたはOHでありそしてXがF、Cl、CN、S(O)mR’また はOR’(但し、mは1または2でありそしてR’はC1〜C4アルキルである) である、請求項23に記載の組成物。 25.酸化防止剤が、a、b、c、dおよびpからなる群から選ばれそしてRが メチルである、請求項24に記載の組成物。 26.化合物が次の式 を有する、請求項17に記載の組成物。 27.化合物が次の式 を有する、請求項17に記載の組成物。 28.化合物が次の式 を有する、請求項17に記載の組成物。 29.化合物が次の式 を有する、請求項17に記載の組成物。 30.化合物が次の式 を有する、請求項17に記載の組成物。 31.化合物が次の式 を有する、請求項17に記載の組成物。 32.化合物が次の式 を有する、請求項17に記載の組成物。 33.製薬的に許容出来るビヒクルが生理的にバランスのとれた洗浄(灌注)用 溶液からなる、請求項17に記載の組成物。 34.哺乳動物の組織における遊離基または酸化性傷害を減少させそして細胞内 遊離カルシウム水準をコントロールするのに有効な量の下記式の化合物またはそ の製薬的に許容出来る塩およびそのための製薬的に許容出来るビヒクルを含む組 成物の治療的に有効な量を哺乳動物に投与することを包含する、哺乳動物組織へ の傷害を防止するかまたは軽減する方法: A−Y−B 〔式中、Aは治療的に有意義な遊離基捕捉活性を有する酸化防止剤であり、 Yは(CH2nまたはCH=CH(CH2n(但しnは1〜6の整数である) であり、そしてBは (但し、n’は1〜6の整数であり、 ZはH、CNまたはOHであり、 XはF、Cl、I、Br、OH、OR’、SH、S(O)mR’、CNまたは NO2(但し、R’はC1〜C6アルキルでありそしてmは0、1または2である )であり、そして oは0、1、2または3である)からなる群から選ばれる〕。 35.酸化防止剤がフェノール系化合物である、請求項34に記載の方法。 36.酸化防止剤がベンゾフラン誘導体またはベンゾピラン誘導体である、請求 項35に記載の方法。 37.酸化防止剤が からなる群から選ばれる、請求項34に記載の方法。 38.酸化防止剤が、a、b、c、dおよびpからなる群から選ばれる、請求項 37に記載の方法。 39.Rがメチルである、請求項38に記載の方法。 40.Bがa’及びd’からなる群から選ばれる、請求項34に記載の方法。 41.ZがHまたはOHでありそしてXがF、Cl、CN、S(O)mR’また はOR’(但し、mが1または2でありそしてR’がC1〜C4アルキルである) である、請求項40に記載の方法。 42.酸化防止剤がa、b、c、dおよびpからなる群から選ばれそしてRがメ チルである、請求項41に記載の方法。 43.化合物が式 を有する、請求項34に記載の方法。 44.化合物が式 を有する、請求項34に記載の方法。 45.化合物が式 を有する、請求項34に記載の方法。 46.化合物が式 を有する、請求項34に記載の方法。 47.化合物が式 を有する、請求項34に記載の方法。 48.化合物が式 を有する、請求項34に記載の方法。 49.化合物が式 を有する、請求項34に記載の方法。 50.組成物がヒトの患者に投与される、請求項34に記載の方法。 51.組成物が眼の組織の傷害を防止するかまたは軽減するために投与される、 請求項50に記載の方法。 52.組成物が眼の組織に局所的に投与される、請求項51に記載の方法。 53.組成物が眼の外科処置と組み合わせて患者に投与される、請求項52に記 載の方法。 54.製薬的に許容出来るビヒクルが生理的にバランスのとれた洗浄(灌注)用 溶液からなる、請求項53に記載の方法。
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