JP3562903B2 - フォーカルプレーンシャッタ - Google Patents

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    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B9/00Exposure-making shutters; Diaphragms
    • G03B9/08Shutters
    • G03B9/36Sliding rigid plate
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    • G03B9/42Double plate with adjustable slot; with mechanism controlling relative movement of plates to form slot

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  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Shutters For Cameras (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォーカルプレーンシャッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フォーカルプレーンシャッタは、例えば特開平7−20534号公報または実公平6−26897号公報に開示されているように、複数のシャッタ羽根からなる2つのシャッタ羽根群の各シャッタ羽根を平行リンクを構成するアームによって支持し、この2つのシャッタ羽根群を作動させてシャッタ基板の開口部を開閉するようになっている。シャッタ羽根には羽根ピンがカシメにより固定され、アームの貫通孔の中に羽根ピンを回転可能に嵌合してシャッタ羽根をアームに回転自在に連結支持している。各シャッタ羽根がたたまれた状態では、アームとシャッタ羽根との間に介在する他のシャッタ羽根の外周部が羽根ピンに接近して位置する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の構成にあっては、各シャッタ羽根群がたたまれた状態において、アームとこのアームに羽根ピンを介して連結されているシャッタ羽根との間に他のシャッタ羽根の外周部が挾まってしまうことがある。特に軽量化、高速化の要望に応えるため、薄型化、小型化が進んでいる昨今において、必然的に相互の間隔が狭くなっており、上記の挾まり現象による悪影響が顕在化することになる。すなわち、開口を閉鎖する作動初期において挾まっているシャッタ羽根は摩擦抵抗が大きくなり、挾まっていないシャッタ羽根との間に走行特性に差を生じ、露出性能が低下してしまうという問題点があった。シャッタ羽根そのものの厚さを薄くすることは強度および遮光性の観点から実施が困難である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、特定のシャッタ羽根と当該特定のシャッタ羽根を連結支持する特定のアームとの間に進入する他のシャッタ羽根の周縁部が、上記特定のアームと上記特定のシャッタ羽根との間で強く挟み込まれることがないように、上記特定のアームと上記特定のシャッタ羽根との連結部に近接しうる周縁部の部分を肉薄部に形成し、当該他の羽根がどのような位置にあっても摩擦抵抗が変動しないようにし、走行特性の安定化を図っている。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のフォーカルプレーンシャッタは、シャッタ開口を有する基板と、シャッタ開口を開閉すべくそれぞれ複数のシャッタ羽根からなる開放シャッタ羽根群及び閉鎖シャッタ羽根群と、一端を上記基板に回動自在に軸支され、各シャッタ羽根を回動自在に連結支持しかつ平行リンク機構を構成する複数のアームとを含み、特定のシャッタ羽根と当該特定のシャッタ羽根を連結支持する特定のアームとの間に進入する他のシャッタ羽根に、少なくとも当該特定のアームと当該特定のシャッタ羽根との連結部に近接しうる周縁部に、当該他のシャッタ羽根の走行障害を回避する肉薄部が形成してある
上記のように肉薄部が設けられた構成では、各シャッタ羽根が広げられるときの作動初期において羽根の走行が円滑になり、開放シャッタ羽根群と閉鎖シャッタ羽根群との走行特性に差を生じない。
【0006】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、図1において、図示しないカメラの撮影レンズに対向して配設された基板1にはシャッタ開口1aが形成されている。基板1には軸2、3、4が立設してあり、それぞれの軸にセットレバー5、開放レバー6、閉鎖レバー7が回動自在に軸支されている。軸3、4は基板背面側にも突出し、後述のアームを回転自在に支持する。基板1には、軸3及び軸4を中心とする円弧状の長孔1bおよび1cが形成してあり、開放レバー6及び閉鎖レバー7に突設してある駆動ピン6a、7aが長孔1b、1cを貫通して移動可能になっている。セットレバー5、開放レバー6及び閉鎖レバー7には図示しない駆動ばねが掛け止めてある。両レバー6、7はセット状態ではセットレバー5により電磁石装置8、9に吸着可能な位置に保持されており、レリーズボタンが押されたときに、電磁石装置8、9が開放レバー6及び閉鎖レバー7を吸着し、セットレバー5が駆動ばねにより時計回りに回転して退避し、電磁石装置8、9は回路基板10に実装されている制御回路によって制御されて、開放レバー6が先に、そして少し遅れて閉鎖レバー7が、その吸着を順次開放される。吸着が開放された後は、両レバーはそれぞれの駆動ばねによって回動される。図1に示す各レバーの位置は、セットレバー5は退避した位置で、開放レバー6及び閉鎖レバー7は電磁石に吸着されている位置である。
【0007】
基板1の背面側には、摺動板11が配設してあるとともに開放シャッタ羽根群12が設けてある。開放シャッタ羽根群12は複数のシャッタ羽根12a、12b…からなっており、各シャッタ羽根には軸支ピン14が2個ずつかしめられており、この軸支ピン14が平行リンク機構を構成する複数のアーム13に回転自在に嵌合することにより、各シャッタ羽根はアーム13に回動自在に連結支持されている。開放シャッタ羽根群12の背面側には仕切板15が配設され、仕切板15にはシャッタ開口15aが形成してある。
【0008】
仕切板15の背面側には閉鎖シャッタ羽根群16が設けてある。閉鎖シャッタ羽根群16は、複数のシャッタ羽根16a、16b…からなっており、各シャッタ羽根には軸支ピン18が2個ずつかしめられており、この軸支ピン18が平行リンク機構を構成する複数のアーム17に回転自在に嵌合することにより、各シャッタ羽根がアーム17に回動自在に連結支持されている。また、閉鎖シャッタ羽根群16の背面側には摺動板19が配設してある。受板20にはシャッタ開口20aが形成してあり、基板1に設けた長孔1cと対向する位置に長孔20cが開設してある。また、カメラ組込状態において、シャッタ開口20aの背面側に図示しないフィルムが位置する。
【0009】
図2(a)は開放シャッタ羽根群12のセット時の状態で、開放シャッタ羽根群12の各シャッタ羽根12a、12b…は広げられてシャッタ開口1a、15a、20aを覆っている。各シャッタ羽根12a、12b…を回動自在に連結支持している1つのアーム13aは、基板1に立設された軸3の基板背面側に突出する部分に回動自在に軸支されており、また開放レバー6の駆動ピン6aは、長孔1bを貫通してアーム13aの連結孔13a1 に連結してある。
図2(b)は閉鎖シャッタ羽根群16のセット時の状態で、閉鎖シャッタ羽根群16の各シャッタ羽根はたたまれてシャッタ開口1a、15a、20aから外れた位置に重なり状態となっている。閉鎖用の各シャッタ羽根を回動自在に連結支持している1つのアーム17aは、基板1に立設された軸4の基板背面側に突出する部分に回動自在に軸支されており、また閉鎖レバー7の駆動ピン7aは、長孔1cを貫通してアーム17aの連結孔17a1 に連結してあり、その先端は長孔20c内を移動可能である。
【0010】
図3は閉鎖シャッタ羽根群16のセット時の状態において、隣り合うシャッタ羽根16aと16bの2枚のみを示しており、図4にその一部を拡大して示している。シャッタ羽根16aには軸支ピン18aと18bがかしめられており、各軸支ピンはアーム17aと17bの各先端部に所定の間隙をもって回転自在に嵌合している。シャッタ羽根16bには軸支ピン18cと18dがかしめられており、各軸支ピンはアーム17aと17bの各先端部から少し内側の位置に所定の間隙をもって回転自在に嵌合している。軸支ピン18a、18b、18c、18dにはつば部18a1 、18b1 、18c1 、18d1 を設けてあり、アーム17a、17bが脱出不能になっており、シャッタ羽根16a1、16a2は、アーム17a、17bに回動自在に連結支持される。
【0011】
図5に示すように、シャッタ羽根16aの外周部の一部には、後で詳述する走行障害を回避するための肉薄部16a1 がプレス加工による押し潰しにより先細のテーパー状に形成してある。図5に示される透孔16a2 、16a3 は、軸支ピン18a、18bにシャッタ羽根16aをかしめる際に用いられる孔を示している。
【0012】
図6は閉鎖シャッタ羽根群16がたたまれた状態における図4の軸支ピン18dを通る一部の断面を示しており、軸支ピン18dにアーム17bが脱出不能かつ回転自在に所定の間隙をもって嵌合しており、軸支ピン18dはシャッタ羽根16bにかしめられており、アーム17bとシャッタ羽根16bとの間にシャッタ羽根16aが介在している。そしてシャッタ羽根16aの外周部の少なくとも軸支ピン18dの近傍に入り込む部分に、上記の走行障害を回避する肉薄部16a1 が形成されている。アーム17bとシャッタ羽根16bとの間の間隙は非常に狭いものであるが、肉薄部16a1 が形成されているので、狭い間隙内でもアーム17bと覆い羽根16bとに強く挟み込まれることはなく、したがってシャッタ羽根が広げられるときの作動初期において、挟み込みに起因する走行障害が回避され、円滑に始動できる。
【0013】
参考までに、従来の構成での同じ位置を図7に示しているが、軸支ピンaとアームbとシャッタ羽根cとは、図6の軸支ピン18dとアーム17bと覆い羽根16bと同じであるが、この従来の例では、軸支ピンaの近傍に入り込んでいる他のシャッタ羽根dの外周部が肉厚一定のままであるので、狭い間隙内で強く挟み込まれた状態となってしまっている。このために先に説明したように、開口を閉鎖するためにシャッタ羽根が広げられるときの作動初期において、強く挾み込まれていることによる摩擦抵抗の増大よって始動がスムーズに行われず、閉鎖シャッタ羽根群に走行障害を生じ、強く挾まっていない開放シャッタ羽根群との間で走行特性に差を生じ、露出精度が低下してしまうことになる。これに対して本発明ではこのような不都合は回避される。
【0014】
なお、図3乃至図5では、肉薄部16a1 をシャッタ羽根16aに形成した例について説明しているが、その他のシャッタ羽根であっても、アームとこれに連結されているシャッタ羽根との間に介在し、軸支ピンの近くで先端が強く挟み込まれる危険のあるシャッタ羽根の場合には、肉薄部を形成しておくことが好ましい。また、閉鎖シャッタ羽根群に限られず開放シャッタ羽根群であっても、同様の状況になるシャッタ羽根に肉薄部を形成しても良い。
【0015】
以上のように構成した本発明の動作について説明すると、セットの状態では、開放レバー6及び閉鎖レバー7は、セットレバー5により図1の位置に保持されている。このために、図1に示されるように開放レバー6は時計方向に揺動した位置にあり、開放シャッタ羽根群12は広げられて、図2(a)のようにシャッタ開口1a、15a、20aを覆う状態となっている。また、閉鎖レバー7も時計方向に揺動した位置にあり、閉鎖シャッタ羽根群16はたたまれて、図2(b)のようにシャッタ開口1a、15a、20aの外に退避して重なった状態となっている。
【0016】
そこでレリーズボタンが押されると、電磁石装置8、9による開放レバー6及び閉鎖レバー7の吸着保持後にセットレバー5が退避し、その後電磁石装置8が消磁され、開放レバー6がその駆動ばねのばね力によって反時計方向に移動し、これに伴って開放シャッタ羽根群12が図2(a)の状態から次第にたたみ込まれるように上方へ移動してシャッタ開口1a、15a、20aを開放し始める。
【0017】
開放シャッタ羽根群12が開放作動と並行して、電磁石装置8の消磁後所定時間経過後に電磁石装置9が消磁され、閉鎖レバー7がその駆動ばねのばね力によって反時計方向に移動する。これに伴って閉鎖シャッタ羽根群16が図2(b)の状態から次第に広げられて上方へ移動してシャッタ開口1a、15a、20aを覆い始める。この時、開放シャッタ羽根群12のスリット形成用のシャッタ羽根12a(図2(a)図示)のスリット辺(下辺)と、閉鎖シャッタ羽根群16のスリット形成用のシャッタ羽根16a(図3図示)のスリット辺(上辺)とで露出スリットが形成され、この露出スリットがシャッタ開口1a、15a、20aを下方から上方へ移動する間に、フィルムに像が写し込まれる。そして、図2とは反対に開放シャッタ羽根群12がシャッタ開口の外に退避してたたまれた状態となり、閉鎖シャッタ羽根群16がシャッタ開口を覆う状態となって写し込みの動作が終了する。
【0018】
図5、6で詳しく説明したように、閉鎖シャッタ羽根群16のスリット形成用のシャッタ羽根16aには走行障害を回避する肉薄部16a1 が形成してあるので、アーム17aとシャッタ羽根16bとの間の狭い間隙内でも強く挟み込まれることはなく、羽根が広げられ始める作動初期から均一な加速度で円滑に走行するので、設定された通りの露出スリットが正確にシャッタ開口を移動することになり、鮮明な像の写し込みが達成される。
【0019】
1枚の撮影が終了してフィルムが巻き上げられると、この巻き上げ動作に連動してセットレバー5が回動し、開放レバー6と閉鎖レバー7とをその駆動ばねに抗して時計方向に回動させる。各レバー5、6、7は、シャッタ羽根群が元の図2(a)(b)に戻った位置で保持され、次にレリーズボタンが押されるまで待機する。
【0020】
【発明の効果】
シャッタ羽根の外周部の少なくとも一部に、走行障害を回避する肉薄部を形成してあるので、シャッタ羽根がたたまれたときに、シャッタ羽根とアームとの間に他のシャッタ羽根が介在し、アームとシャッタ羽根との連結部の近傍に他のシャッタ羽根の外周縁部が位置する状態であっても、肉薄部の存在によってアームとシャッタ羽根とによって強く挟み込まれる事態を生じることがなく、各シャッタ羽根が広げられるときには円滑に起動し、開放シャッタ羽根群と閉鎖シャッタ羽根群とがが均一な加速度で走行する。したがって、露出精度が低下することがなく、鮮明な像の写し込みが達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】(a)は開放シャッタ羽根群のセット時の状態の正面図、(b)は閉鎖シャッタ羽根群のセット時の状態の正面図である。
【図3】閉鎖シャッタ羽根群の一部のセット時の状態の正面図である。
【図4】図3の一部の拡大正面図である。
【図5】シャッタ羽根の一部の拡大正面図である。
【図6】図4の一部の拡大断面図である。
【図7】従来例における図6と同一個所での拡大断面図である。
【符号の説明】
1 基板
1a シャッタ開口
12 開放シャッタ羽根群
13 アーム
16 閉鎖シャッタ羽根群
16a 他のシャッタ羽根
16a1 肉薄部
16b 特定のシャッタ羽根
17 アーム
17b 特定のアーム

Claims (1)

  1. シャッタ開口を有する基板と、上記シャッタ開口を開閉すべくそれぞれ複数のシャッタ羽根からなる開放シャッタ羽根群及び閉鎖シャッタ羽根群と、一端を上記基板に回動自在に軸支され、上記各シャッタ羽根を回動自在に連結支持しかつ平行リンク機構を構成する複数のアームとからなるフォーカルプレーンシャッタにおいて、
    特定のシャッタ羽根と当該特定のシャッタ羽根を連結支持する特定のアームとの間に進入する他のシャッタ羽根には、少なくとも上記特定のアームと上記特定のシャッタ羽根との連結部に近接しうる周縁部に、上記他のシャッタ羽根の走行障害を回避する肉薄部が形成してある
    ことを特徴とするフォーカルプレーンシャッタ。
JP13891596A 1996-05-31 1996-05-31 フォーカルプレーンシャッタ Expired - Lifetime JP3562903B2 (ja)

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