JPH083655B2 - 電子写真用トナ− - Google Patents

電子写真用トナ−

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JPH083655B2
JPH083655B2 JP62009481A JP948187A JPH083655B2 JP H083655 B2 JPH083655 B2 JP H083655B2 JP 62009481 A JP62009481 A JP 62009481A JP 948187 A JP948187 A JP 948187A JP H083655 B2 JPH083655 B2 JP H083655B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、電子写真法の記録方法において形成された
潜像を可視画像とするために用いられるトナーに関す
る。
[発明の背景] 電子写真法などの記録方法におけるトナー像の定着方
法としては、加熱定着、溶剤定着および圧力定着の三種
類の方法が知られている。そして、環境上の問題などか
ら昨今は溶剤を使用しない加熱定着方法および加圧定着
方法が利用されることが多い。
加熱定着法には従来から着色材料とバインダーからな
るトナーが使用されている。加圧定着法においては上記
のトナーが利用されているが、近年トナーをマイクロカ
プセルに納めた形態としたカプセルトナーの利用が検討
されている。
カプセルトナーは、カーボンブラックのような着色材
料およびポリマー、油性溶媒などのバインダーを含有す
る芯物質の周囲に、圧力の付与により破壊する性質を持
つ樹脂外殻を形成させることにより得られるマイクロカ
プセル形態のトナーである。通常のトナーは、カーボン
ブラックのような着色材料をバインダー中に分散された
状態で含有しているトナーである。
[従来技術および問題点] 従来知られているカプセルトナーおよび通常のトナー
は、トナーとして本来必要とされる諸特性において必ず
しも満足できるものとはいえない。
電子写真用の現像剤として従来は表面を絶縁性にしたト
ナーが一般的に用いられてきたが、最近ではトナー表面
に適当な正または負の摩擦帯電性が付与させたトナーが
開発されている。
すなわち、鉄粉などのキャリアー粒子あるいは毛皮な
どとトナーとを摩擦することによりトナーを帯電させ、
この帯電トナーを潜像に吸引させる方式の電子写真法に
利用するトナーは、装置の種類によって正あるいは負に
規定される潜像の帯電性に対応した負あるいは正の摩擦
帯電性を有することが必要となる。
トナーに摩擦帯電性を付与する方法としてはトナーを
形成する際に帯電調節剤を樹脂などと共に混合してトナ
ー内部に分散させる方法が利用されている。帯電調節剤
としては、一般に、正の摩擦帯電性を付与するためには
ニグロシン等が、そして負の摩擦帯電性を付与するため
には金属錯体染料等が使用されている。これらの帯電調
節剤は、トナー表面に存在するもののみが実質的に帯電
調節剤として作用する。
また、カプセルトナーにおいては、上記の帯電調節剤
がカプセルトナー表面に有効に存在させにくいことか
ら、シリカ微粉末などの粉末状の電荷調節剤をカプセル
トナー表面に付着させて摩擦帯電性を付与する方法が利
用されている。
しかしながら、本発明者の検討によると、ニグロシン
などの電荷調節剤が付与されたトナーあるいはシリカ微
粉末などの電荷調節剤が表面に付与されたカプセルトナ
ーのいずれにおいても表面にある電荷調節剤が貯蔵中あ
るいは長期間のランニングにより脱離あるいは剥離しや
すいとの問題があることが判明した。
このような電荷調節剤の脱離あるいは剥離が相当量発
生したトナーは現像特性が不充分となりやすく、得られ
る可視画像の鮮鋭度、濃度低下等の画像特性に好ましく
ない影響を与える。
トナーの摩擦帯電性に関して特開昭59-151159号公報
には、トナー粒子表面に荷電制御基を化学結合により結
合させたことを主な特徴とする静電荷像現像用トナーに
関する発明が開示されている。
この発明に開示されているトナーは、荷電調節基を有
する化合物をトナー粒子表面の官能性基に化学結合させ
たものである。これらの化合物は、トナー表面に化学的
に結合しているので、従来のトナー表面にある電荷調節
剤のように脱離あるいは剥離などにより除去されること
が少なく比較的安定した摩擦帯電性を付与することがで
きる。しかしながら、この方法によりトナー粒子表面に
結合している電荷調節基により摩擦帯電性は改善される
ものの、このような基が結合しただけではトナーに要求
される他の物性を改善することはできず、依然としてト
ナーに要求される他の物性を改善する為には、従来通り
他の成分によらなければならない。
たとえば、トナーは上記の摩擦帯電性の外に、トナー
の流動性、保存安定性など種々の面において優れた特性
が要求され、これらの諸物性のうち劣るものがあると得
られた可視画像の品質低下をもたらす。
一般に、これらの特性はトナーの表面近傍の特性に依
存することが多く、これらの特性を満足するように種々
の改良が試みられている。
たとえば、トナー粒子は、トナー全体としては衝撃等
に対する緩衝性を有するように柔軟性を有していること
が望ましいが、トナーの流動性および耐久性を向上させ
る場合には、安定した摩擦帯電性を有すると共に、表面
に硬度が高い樹脂を使用することが好ましい場合が多
い。
表面状態が改善されたトナーを得るための技術とし
て、たとえば、カプセルトナーにおいて外殻を二重にす
る技術が開発されている。
しかし、カプセルトナーにおいて外殻を二重壁にする
上述の方法によっては、流動性などを向上させることは
できるが、摩擦帯電性を有効に付与することができず、
通常は、シリカ微粉末などの電荷調節剤をカプセルトナ
ー表面に付着させて摩擦帯電性を付与している。
また、特開昭57-168254号公報には、過酸化ベンゾイ
ルの存在下に反応させて、トナー表面をたとえばスチレ
ンの縮重合体で被覆する発明が開示されている。
しかしながら、本発明者の検討によると、上記のよう
な処理をトナーに施しても実用的に充分な電荷調節機能
が備わらないことが判明した。
[発明の目的] 本発明は、新規な電子写真用トナーを提供することを
目的とする。
さらに、本発明は、摩擦帯電性の安定性が向上したト
ナーであって、なおかつ流動性および保存安定性も優れ
たトナーを提供することを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、油性バインダーと着色成分を含有する芯物
質と、その周囲に形成された樹脂外殻とからなるマイク
ロカプセルの形態にあるトナー粒子の表面に、荷電制御
基と重合反応性二重結合とを有するモノマーのグラフト
重合により形成された高分子鎖が結合していることを特
徴とする電子写真用トナーにある。
上記の電子写真用トナーは、油性バインダーと着色成
分を含有する芯物質と、その周囲に形成された樹脂外殻
とからなるマイクロカプセルの形態にあるトナー粒子の
表面に、荷電制御基と重合反応性二重結合とを有するモ
ノマーを、レドックス重合用開始剤などを用いてグラフ
ト重合させることにより高分子鎖(重合体鎖)を形成結
合させる方法を利用して容易に製造することができる。
[発明の効果] 本発明の電子写真用トナーでは、トナー表面に、その
表面から突き出るように荷電調節機能を有する基を有す
る重合体(高分子鎖)がグラフト重合しているので、ニ
グロシン、金属錯体染料あるいはシリカ微粉末などの電
荷調節剤を単に表面に存在させたトナーに比べて長期間
のランニングによっても電荷調節作用を有する物質の剥
離等が少なく長期間使用しても摩擦帯電性の変化が少な
く、常に良好な可視画像を得ることができ、また流動性
も良好なので、得られる可視画像(トナー像)が鮮明と
なる。
また、保存安定性に優れているので長期間保存したの
ちも、得られる可視画像に変化が少ない。
[発明の詳細な記述] 本発明のトナーは、カプセルトナーの表面に特定の処
理が施されたものである。
カプセルトナーは、通常次のようにして製造される。
カプセルトナーを製造するに際してマイクロカプセル
の製造は、通常マイクロカプセルを製造する際に用いる
原料を使用し、通常の方法に従って行なうことができ
る。
すなわち、カーボンブラック等の着色材料、およびポ
リマー、油性溶媒等のバインダーを含有する芯物質の周
囲に、圧力の付与により破壊する性質を持つ樹脂外殻を
形成させてカプセルトナーを製造する方法は、前述のよ
うに既に知られている。
カプセルトナーの製造に際しては、水系液体中などに
て界面重合法あるいは外部重合法などのマイクロカプセ
ル製造方法、特に重合反応に基づくマイクロカプセル製
造方法を利用して芯物質の周囲に外殻を形成したのち、
水洗する方法などの公知の方法が利用できる。
カプセルトナーにおいてバインダーの成分として用い
ることのできるポリマーの例としては、次のような化合
物を挙げることができる。
ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、スチレン系
樹脂、スチレン・ブタジエンコポリマー、エポキシ樹
脂、ポリエステル、ゴム類、ポリビニルピロリドン、ポ
リアミド、クマロン・インデン共重合体、メチルビニル
エーテル・無水マレイン酸共重合体、アミノ樹脂、ポリ
ウレタン、ポリウレア、アクリル酸エステルのホモポリ
マーもしくはコポリマー、メタクリル酸エステルのホモ
ポリマーもしくはコポリマー、アクリル酸と長鎖アルキ
ルメタクリレートとの共重合体オリゴマー、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル。
上記のバインダー用ポリマーとして特に好ましいもの
は、アクリル酸エステルのホモポリマーもしくはコポリ
マー、メタクリル酸エステルのホモポリマーもしくはコ
ポリマー、またはスチレン・ブタジエンコポリマーであ
る。
バインダーの成分として用いることのできる油性溶剤
の例としては、上記のポリマーを溶解もしくは膨潤させ
うる沸点150℃以上の高沸点溶媒(以下、単に高沸点溶
媒ともいう)を挙げることができる。高沸点溶媒の例を
以下に記載する。
フタル酸エステル類(例、ジエチルフタレート、ジブ
チルフタレート);脂肪族ジカルボン酸エステル類
(例、マロン酸ジエチル、シュウ酸ジメチル);リン酸
エステル類(例、トリクレジルホスフェート、トリキシ
レリルホスフェート);クエン酸エステル類(例、o−
アセチルトリエチルシトレート、トリブチルシトレー
ト);安息香酸エステル類(例、ブチルベンゾエート、
ヘキシルベンゾエート);脂肪族酸エステル類(例、ヘ
キサデシルミリステート、ジオクチルアジペート);ア
ルキルナフタレン類(例、メチルナフタレン、ジメチル
ナフタレン、モノイソプロピルナフタレン、ジイソプロ
ピルナフタレン);アルキルジフェニルエーテル類
(例、o−、m−、p−メチルジフェニルエーテル);
高級脂肪酸または芳香族スルホン酸のアミド化合物類
(例、N,N−ジメチルラウロアミド、N−ブチルベンゼ
ンスルホンアミド);トリメリット酸エステル類(例、
トリオクチルトリメリテート);ジアリールアルカン類
(例、ジメチルフェニルフェニルメタンなどのジアリー
ルメタン、1−フェニル−1−メチルフェニルエタン、
1−ジメチルフェニル−1−フェニルエタン、1−エチ
ルフェニル−1−フェニルエタンなどのジアリールエタ
ン)。
また、上記高沸点溶媒に、上記ポリマーを実質的に溶
解または膨潤することのない沸点が100〜250℃の範囲内
にある有機溶媒(以下、単に低沸点溶媒ともいう)を併
用してもよい。この低沸点溶媒の具体的な例としては、
脂肪族飽和炭化水素、もしくは脂肪族飽和炭化水素を主
成分とする有機性液体混合物を挙げることができる。
バインダーは、ポリマー、低沸点溶媒および高沸点溶
媒の三者を含む油性組成物であることが好ましい。
電子写真用トナーのための着色成分としては、カーボ
ンブラック、グラフト化カーボンブラックなどの黒色ト
ナーが一般的に用いられているが、また青色、赤色、黄
色などの各種の有彩色着色剤も用いられている。カプセ
ルトナーにおいてもそれらの着色成分を用いることがで
きる。
カプセルトナーの芯物質には磁性粒子が含有されてい
てもよい。この磁性粒子としては公知の磁性トナー用の
磁性粒子(磁化しうる粒子状物質)を用いることができ
る。そのような磁性粒子の例としては、コバルト、鉄、
またはニッケルなどの金属単体、合金もしくは金属化合
物などからなる磁性粒子を挙げることができる。なお、
磁性粒子として黒色のマグネタイトなどの有色磁性粒子
を用いる場合には、そのマグネタイトなどの有色磁性粒
子を磁性粒子と着色材料の両者の役目を兼ねる成分とし
て用いることもできる。
カプセルトナーの外殻を形成する樹脂の種類には特に
制限はないが、カプセルトナーとしての特性を考慮する
と、その外殻樹脂は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリ
アミド、ポリエステルあるいはエポキシ樹脂であること
が好ましい。これらの樹脂は単独であっても、また混合
物としても外殻形成用の樹脂として用いることができ
る。また、たとえばシリコーンオイルなどの粘稠防止剤
を併用することが好ましい。
次に、ポリウレタン樹脂、或いはポリウレア樹脂の外
殻からなるカプセルトナーを製造する方法を例にしてカ
プセルトナーの製造方法を説明する。
水性液体中において、着色成分およびバインダー(そ
して所望により磁性粒子など)を含有する油滴状に分散
された芯物質の周囲に、ポリウレア樹脂および/または
ポリウレタン樹脂からなる外殻を形成させることにより
マイクロカプセルを製造する方法は既に公知であり、本
発明のカプセルトナーを製造するためにもそれらの公知
方法を利用することができる。
たとえば、カプセルトナーの製造のために利用するこ
とのできる重合反応を利用したマイクロカプセルの製造
方法としては、界面重合法を挙げることができる。ま
た、本発明において利用することのできる重合反応を利
用したマイクロカプセルの製造方法の他の例としては、
内部重合法および外部重合法を挙げることができる。
ポリウレア樹脂および/またはポリウレタン樹脂から
なる外殻は、ジイソシアナート、トリイソシアナート、
テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポリマ
ーなどのポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミ
ン、テトラアミンなどのポリアミン、アミノ基を二個以
上含むプレポリマー、ピペラジンおよびその誘導体、ポ
リオールなどとを水系溶媒中で界面重合法により反応さ
せることにより、容易にマイクロカプセルの外殻として
形成することができることが知られている。
また、ポリウレア樹脂および/またはポリウレタンそ
してポリアミド樹脂からなる複合壁、たとえば、ポリウ
レア樹脂とポリアミド樹脂からなる複合壁、ポリウレタ
ン樹脂とポリアミド樹脂からなる複合壁、あるいは、ポ
リウレア樹脂、ポリウレタン樹脂およびポリアミド樹脂
からなる複合壁は下記の方法により製造することができ
る。
ポリウレア樹脂とポリアミド樹脂からなる複合壁、ポ
リウレタン樹脂とポリアミド樹脂からなる複合壁は、た
とえば、ポリイソシアナートと酸クロライドそしてポリ
アミンとポリオールを用い、反応液となる乳化媒体のpH
調整、ついで加温を行なうことからなる界面重合法によ
り調整することができる。また、ポリウレア樹脂とポリ
アミド樹脂からなる複合壁は、ポリイソシアナートと酸
クロライドそしてポリアミンを用い、反応液となる乳化
媒体のpH調製、ついで加温を行なうことにより調製する
ことができる。これらのポリウレア樹脂とポリアミド樹
脂からなる複合壁、およびポリウレタン樹脂とポリアミ
ド樹脂からなる複合壁の製造方法の詳細については特開
昭58-66948号公報に記載がある。
外殻樹脂の形成のための重合反応に関与するモノマー
は、外殻を形成する樹脂によっても相違するが、通常は
二種類以上のモノマーを組合わせて用いる。そのような
モノマーの組合わせの例としてはイソシアナート基、チ
オイソシアナート基、ビスクロロホルメート基、酸クロ
ライド基およびスルホニルクロライド基からなる群より
選ばれる基を含む二官能基性化合物のうちの少なくとも
一つと、水、多価アミン、多価アルコール、多価チオー
ル、多価アミンおよび多価カルボン酸からなる群より選
ばれる化合物のうちの少なくとも一つとの組合せを挙げ
ることができる。
外殻が形成されたマイクロカプセルは、次いで水洗さ
れる。
このように製造されたカプセルトナー粒子の表面に、
荷電制御基とラジカル連鎖移動基を有するモノマーをレ
ドックス重合開始剤のような触媒の存在下にグラフト重
合させ、これにより高分子鎖(重合体鎖)を付設する 荷電制御基と重合反応性二重結合を有するモノマー
は、トナーに良好な摩擦帯電性を付与するために、ハメ
ット置換基定数(δ)が特定の範囲内にある置換基(あ
るいは置換原子、以下特に限定しない場合には「置換
基」との表現は両者を総称するものとする)を有する反
応性二重結合を有する化合物であることが好ましい。
すなわち、通常はハメット置換基定数が0.4以上の置
換基か、または置換位置がメタ位あるいはパラ位のいず
れかにおいて0以下の置換基を有する反応性二重結合を
有する化合物を使用する。
ハメットの置換基定数(δ)が、0.4以上の置換基と
反応性二重結合とを有する化合物をトナー表面にグラフ
ト重合させることにより負の摩擦帯電性を有するトナー
を製造することができる。このトナーを使用することに
より正に帯電した静電潜像を現像することができる。ハ
メット置換基定数が0.4以上の基は、一般には電子吸引
性の基であり、このような基の例としては、ニトリル基
(−CN)、フッ素原子およびシアノ基を挙げることがで
きる。
他方、ハメットの置換基定数が、0以下の置換基と反
応性二重結合とを有する化合物をトナー表面にグラフト
重合させることにより正の摩擦帯電性を有するトナーを
製造することができる。このトナーを使用することによ
り負に帯電した静電潜像を現像することができる。ハメ
ット置換基定数が0以下の基は、一般には電子供与性の
基であり、このような基の例としては、置換又は非置換
のアミノ基およびピリジル基を挙げることができる。
荷電制御基と重合反応性二重結合を有するモノマー
で、ハメット置換基定数が上記の範囲内にある置換基を
有する化合物の例としては、次のような化合物を挙げる
ことができる。
トナーに負の摩擦帯電性を付与することができる反応
性二重結合を有する化合物の例、(メタ)アクリロニト
リル、(メタ)アクリル酸およびビニルフロライド。
トナーに正の摩擦帯電性を付与することができる反応
性二重結合を有する化合物の例、メチルメタクリレー
ト、ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、メタクリル
酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノ
エチル、ジアセトンアクリルアミドおよびN−ビニルイ
ミダゾール。
上記の荷電制御基と重合反応性二重結合を有するモノ
マーの使用量は、トナー粒子100重量部に対して、0.1〜
20重量部であることが好ましく、特に1〜10重量部使用
することが好ましい。
荷電制御基と重合反応性二重結合を有するモノマーの
ラジカル重合反応は、通常の単一の触媒(ラジカル反応
開始剤)あるいはレドックス系触媒(レドックス系開始
剤)などを用いて一般的な方法により行なうことができ
る。
単一系のラジカル反応開始剤としては、過酸化水素、
K2S2O8、(NH4)2S2O8などの無機過酸化物、アルキルヒド
ロキシペルオキシド、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシ
ル、過酸化エステルなどの有機過酸化物、アゾビスイソ
ブチロニトリルなどのアゾ化合物、ジアルキルジスルフ
ィド類、重金属を含む有機金属化合物を挙げることがで
きる。
レドックス系ラジカル開始剤としては、過硫酸塩、過
酸化水素、ヒドロペルオキシドなどの過酸化物と各種の
還元剤との組合せを用いることができる。具体的な組合
せの例としては、過酸化水素と第一鉄塩との組合せ、お
よび過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンとの組合せを
挙げることができる。
上記のようにして製造される、本発明のトナーは、荷
電制御基を有する重合体が、トナー表面にグラフト重合
しているので、長期間ランニングしても剥離することが
なく、また優れた摩擦帯電性が長期間安定に保持され、
このトナーを使用することにより濃度変化の少ない画像
を与えることができる。
なお、本発明のトナーは、通常使用されているシリカ
微粉末、アルミナ微粉末およびチタン微粉末などの電荷
調節剤(あるいは流動化剤)をその表面に付与すること
もできる。電荷調節剤の付与は、ハメット置換基定数が
0より大きくて0.4より小さい置換基を有する化合物を
グラフト重合させたトナーに利用すること特に有効性が
高い。さらに、ニグロシンのような通常トナー中に含有
されている電荷調節剤を含むトナーであってもよい。
なお、本発明のトナーの製造に際しての高分子主鎖の
付設のためには、四価セリウム化合物を使用する方法を
利用することもできるが、それ以外にも、例えば、光重
合反応開始剤を添加して、光重合反応によっても製造す
ることができる。
次に本発明の実施例と比較例を示す。
[実施例1] マグネタイト15g(商品名:BL-520、チタン工業株式会
社製)を1−イソプロピルフェニル−2−フェニルメタ
ン27gにサンドミルを用いて分散した分散液に酢酸エチ
ル10gを相溶混合させて一次液体を得た。
次いで、ヘキサメチレンジイソシアナートとヘキサン
トリオールとの3:1モル付加物4gを一次液体に添加して
二次液体を得た。ただし、これらの混合液の調製は、そ
の液温を25℃以下に調節しながら実施した。
20℃の水60mにメチルセルロース(メトキシ基置換度
1.75、平均分子量:20000、メトキシ基に対するヒドロキ
シプロポキシ基の置換度18%)2gを溶解して得た水溶液
中に、上記の二次液体を激しく攪拌しながら徐々に注
ぎ、油滴径5〜15μmの水中油滴型エマルジョンを調製
した。このエマルジョンの調製は、容器の外部を冷却す
ることによりその液温を20℃以下に調節しながら実施し
た。エマルジョンが形成されたのちも更に攪拌を続け、
20℃のジエチレントリアミン水溶液(濃度5重量%)10
0mlを添加し、次に、このエマルジョンの液温を徐々に
上昇させ、30分後に60℃とした。
エマルジョンの液温をこの温度に保ち、エマルジョン
中に含有される有機溶媒を除去する操作を行ないながら
2時間攪拌してカプセル化を終了させた。
このマイクロカプセル分散液を遠心分離操作(5000rp
m)にかけて、マイクロカプセルとメチルセルロース含
有水溶液とを分離し、得られたマイクロカプセルを水に
分散して30重量%分散液を調製した。この分散液を再度
遠心分離操作にかけたのち水に再分散を行なうことから
なる水洗操作を更に四回実施した。
得られたマイクロカプセル分散液にメタクリル酸ジエ
チルアミノエチル10g、過硫酸カリウム0.56g(0.002モ
ル)および亜硫酸水素ナトリウム0.21g(0.002モル)を
加え常温で3時間攪拌してメタクリル酸ジエチルアミノ
エチルをカプセルトナーの表面にグラフト重合させたの
ち、遠心分離操作にかけたのち水に再分散を行なうこと
からなる水洗操作を三回行ない、オーブンにより60℃で
乾燥し、表面にポリメタクリル酸ジエチルアミノエチル
からなる鎖状重合体がグラフト重合しているマイクロカ
プセルトナーを得た。
このようにして得られたカプセルトナーを用いて通常
の電子写真法により形成された正帯電性静電潜像を磁気
ブラシ法により現像したのち、普通紙に転写して150kg/
cm2の圧力で定着した。
定着された可視画像は鮮明でカブリがない画像であっ
た。二万枚に耐久テストを行なったが、画像濃度の低下
が殆どなく良好な結果が得られた。さらに三万枚の耐久
試験を行なったが、実質的に問題となる程度の濃度の低
下は見られなかった。
さらに、この現像液を高温超高湿(35℃、90%RH)の
環境にて一箇月保存した後、画出しを行なったが、保存
前と同等の鮮明な画像が得られた。
[比較例1] 実施例1において、メタクリル酸ジエチルアミノエチ
ルをカプセルトナー表面にグラフト重合させる操作と、
その後の水洗する操作とを行なわずに、得られたカプセ
ルトナーに2重量%の疎水性シリカ(日本アエロジル
(株)製、R-976)を添加して混合してカプセルトナー
を製造した。
得られたカプセルトナーを用い実施例1と同様の電子
写真により形成された正帯電性静電潜像を磁気ブラシ法
により現像した後、普通紙に転写して150kg/cm2の圧力
で定着を行なう耐久試験の結果、転写枚数の増加に伴な
って画像濃度が低下する傾向が見られた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油性バインダーと着色成分を含有する芯物
    質と、その周囲に形成された樹脂外殻とからなるマイク
    ロカプセルの形態にあるトナー粒子の表面に、荷電制御
    基と重合反応性二重結合とを有するモノマーのグラフト
    重合により形成された高分子鎖が結合していることを特
    徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】荷電制御基と重合反応性二重結合とを有す
    るモノマーが、ニトリル基、フッ素原子、シアノ基、置
    換もしくは非置換のアミノ基およびピリジル基からなる
    群より選ばれる荷電制御基と重合反応性二重結合とを有
    する化合物である特許請求の範囲第1項記載の電子写真
    用トナー。
  3. 【請求項3】荷電制御基と重合反応性二重結合とを有す
    るモノマーのグラフト重合がレドックス重合によりなさ
    れている特許請求の範囲第1項記載の電子写真用トナ
    ー。
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