JPH08339761A - 蛍光ランプの製造方法 - Google Patents

蛍光ランプの製造方法

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JPH08339761A
JPH08339761A JP14340795A JP14340795A JPH08339761A JP H08339761 A JPH08339761 A JP H08339761A JP 14340795 A JP14340795 A JP 14340795A JP 14340795 A JP14340795 A JP 14340795A JP H08339761 A JPH08339761 A JP H08339761A
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fluorescent material
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清隆 荒井
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勲 高田
Atsushi Takeoka
篤志 武岡
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数種の蛍光体からなる蛍光体層を有する蛍
光ランプの両端に発生する発光色差を小さくできる蛍光
ランプの製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 蛍光ランプの内面に塗られる複数種の混合蛍
光体の内の少なくとも1つに、安息角が70度以下であ
る蛍光体を全蛍光体重量の2%以上混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数種の蛍光体からな
る蛍光体層を有する蛍光ランプの両端色差の小さな蛍光
ランプを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプにはその目的に応じ、蛍光体
層に複数種の蛍光体を有するものがある。その代表例と
して、三波長形蛍光ランプ、或いはSDL、EDLタイ
プの高演色形蛍光ランプなどがある。このような種類の
蛍光ランプにおいて、特に蛍光ランプの両端で大きな発
光色の色差が発生することがしばしば問題となる。
【0003】この色差が発生する原因は、蛍光ランプの
製造工程中、ガラス管に蛍光体を塗布する工程で完全に
均一に混合された蛍光体塗布懸濁液を用いても、乾燥さ
れ蛍光体層が形成される時にガラス管の塗布上部と、下
部で、蛍光体層中の蛍光体成分の成分比がずれてしまう
ことによる。
【0004】このような色差に対し、特公昭63−52
736号公報には比重の大きな蛍光体ほど粒径を小さく
することで改善できることが述べられている。また、特
公昭4−43380号公報には蛍光体の最大平均粒径と
最小平均粒径との比を2.5以下にする方法について書
かれている。
【0005】しかし、蛍光体が完全な球形であり、しか
も表面的性質がすべて同じならば、このような方法のみ
により改善されるであろうが、現実の蛍光体の形状は球
形からかなり逸脱し、静電気的性質等その蛍光体独特の
表面的性質を有する。それで、このような手段だけでは
両端の色差において満足できる蛍光ランプを得ることは
できなかった。
【0006】また、近年、液晶ディスプレイの需要が急
速に伸びているが、そのバック照明には冷陰極管に代表
される小型の蛍光ランプが用いられている。この種の蛍
光ランプも白色系の三波長混合蛍光体等、複数種の蛍光
体が使用されている。このようなディスプレイに使用す
る蛍光ランプの発光色差の許容幅は、一般照明用の蛍光
ランプに比べ狭く設定され、これの目的に用いられる小
型蛍光ランプにはさらなる色差の改良が切望されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みなされたもので、複数種の蛍光体からなる蛍光
体層を有する蛍光ランプの両端に発生する発光色差を小
さくできる蛍光ランプの製造方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明者等は上述した問
題を解決するために鋭意検討した結果、このような蛍光
ランプの両端に発生する発光色差と、蛍光体塗布懸濁液
を調合する時に用いる蛍光体の流動性の間に強い相関関
係があることを見いだし、本発明を完成させるに至っ
た。
【0009】すなわち、本発明の蛍光ランプの製造方法
は、透光性ガラス容器内面に複数種の蛍光体が混合され
ている蛍光体層を具備する蛍光ランプの製造方法におい
て、蛍光体塗布懸濁液調合時に、安息角が70度以下で
ある蛍光体を全蛍光体重量の2%以上混合することを特
徴とする。
【0010】粉体の流動性の測定には、タッピング充填
過程、粉体層のせん断応力、安息角、運動角、圧縮率、
或いはホッパからの流出速度の測定などがあり、これら
は何れも粉体の流動現象の一面をとらえた測定であっ
て、本質的には互いに関連している。本発明において
は、この中で特に、古くから粉体の流動性の測定法とし
て広く利用され、比較的簡便な安息角の測定を採用し
た。
【0011】安息角の測定には、図1に示すような装置
を用いる。蛍光体粉末(1)を、バイブレーター(2)
で振動させた100メッシュの篩い(3)の上に徐々に
投入し、3mmφの孔(4)より測定台(5)の上に静
かに落下させ、ほぼ円錐状の蛍光体粉末の山(6)を作
る。この円錐の5カ所について安息角(7)を測定し平
均する。流動性が大きい蛍光体ではこの安息角が小さく
なる。
【0012】通常の蛍光ランプ用蛍光体の安息角の測定
をすると、80度以上と殆ど流動性がない。蛍光体に流
動性を持たせる方法として、蛍光体粒子表面に微粒子の
物質を付着させる方法、蛍光体粒子を粉砕する方法、蛍
光体粒子表面を酸などにより腐食する方法が適用でき
る。
【0013】蛍光体粒子表面に付着させる微粒子の平均
粒径は10nm〜2μmの範囲がよく、10〜100n
mの範囲が少量で安息角の低下効果があるためにより好
ましい。
【0014】微粒子の付着量は蛍光体に対し1ppm以
上が必要で、好ましくは3ppm以上10%以下である
が、実際の添加量は色差改良だけでなく、蛍光ランプの
発光輝度、光束維持率等の発光性能についても考慮され
る。
【0015】微粒子は紫外から可視域までの光を効率的
に反射する白色物質であることが好ましい。しかし、顔
料粒子のように蛍光ランプを着色するという別の目的か
ら蛍光体塗布懸濁液に添加する場合、白色物質でなくて
も使用できることはいうまでもない。
【0016】微粒子は化学的に安定であり、しかも、蛍
光ランプの放電動作中において経時的に変化しないもの
が好ましい。例えば、アルカリ金属酸化物などは、蛍光
ランプ中の水銀と容易に反応しアマルガムを形成し、蛍
光ランプの外観を損ない、また、硫酸塩は白色物質であ
っても蛍光体を酸化する場合があり、避ける方が良い。
【0017】このような条件を満たす物質として、Si
2、Al23、MgO、TiO2、Sb23、希土類金
属酸化物等の酸化物、Al(OH)3、Mg(OH)2
の水酸化物、他にはアルカリ土類金属硼酸塩、ピロリン
酸カルシウム等蛍光ランプ用の結着剤として実用されて
いる物質などがある。
【0018】これら微粒子を蛍光体粒子表面に付着させ
るのには、乾式法、湿式法がある、乾式法は、蛍光体と
微粒子物質をボールミル等で混合する方法で、湿式法
は、蛍光体及び微粒子を水、或いは有機溶剤中で混合
し、脱溶媒、乾燥する方法であり、蛍光体粒子表面に微
粒子物質をより均一に付着させることができる。また、
湿式法において、微粒子と蛍光体とを強固に結合させる
バインダー物質を用いることで、蛍光体塗布懸濁液を長
寿命化でき、結果として蛍光ランプの品質を向上でき
る。
【0019】バインダーとして、水酸化亜鉛、水酸化ア
ルミニウム、希土類水酸化物等の多価金属イオンが好ま
しく用いることができる。蛍光体、及び微粒子物質の懸
濁液に塩化物、硫酸塩、硝酸塩等の水溶性多価金属イオ
ンの塩を加え、アンモニア水等の塩基性物質を加えるこ
とで、これら多価イオンは水酸化物となって、微粒子物
質を、蛍光体粒子表面に抱き込みつつ析出する。
【0020】また、アクリル樹脂エマルジョン、アラビ
アゴムとゼラチンのコアセルベーションによる凝集、カ
ゼイン、ペクチン、及びアルギン酸亜鉛の凝集を利用す
るなどの有機バインダーを用いることもできる。
【0021】蛍光ランプに流動性を与える別な方法とし
て、蛍光体粒子を粉砕する方法がある。例えば、蛍光体
をセラミックポットに入れ、強くボールミルすることで
蛍光体は粉砕され、非常に多くの微粒子が生成する。こ
の微粒子は蛍光体表面に付着して存在し、そのことで蛍
光体の流動性は大きく改善される。しかし、この微粒子
の生成は多くの場合、蛍光ランプ用蛍光体にとって発光
性能を著しく低下することがある。微粒子は蛍光体励起
に有用な紫外線を吸収するが殆ど発光しないからであ
る。従って、このような方法が適さない蛍光体もある。
【0022】蛍光体に流動性を与える他の方法として、
蛍光体粒子表面を酸などにより腐食する方法がある。例
えば、蛍光体水懸濁液に塩酸を加えpHを1以下にし
て、数時間〜数十時間保持し、洗浄し、乾燥すると非常
に流動性の高い蛍光体を得ることはできる。この表面の
腐食条件は蛍光体の組成による。
【0023】これら上述した方法により、蛍光体の粒子
表面に微粒子を形成し、そのことにより、蛍光体の流動
性を大きく改善することができ、その結果、従来80度
以上であったランプ用蛍光体の安息角を容易に70度以
下にし、流動性の高い蛍光体を得ることができる。
【0024】本発明には蛍光ランプ用蛍光体として通常
用いられるものであれば適用できる。蛍光ランプ用蛍光
体として、例えば、(SrCaBaMg)5(PO43
Cl:Eu、BaMg2A1627:Eu、Sr5(P
43Cl:Eu、LaPO4:Ce,Tb、MgAl
1119:Ce,Tb、Y23:Eu、Y(PV)O4
Eu、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn、Ca
10(PO46FCl:Sb,Mn、Sr10(PO46
Cl:Sb,Mn、(SrMg)227:Eu、Sr2
27:Eu、CaWO4、CaWO4:Pb、MgWO
4、(BaCa)5(PO 43Cl:Eu、Sr4Al14
25:Eu、Zn2SiO4:Mn、BaSi25:P
b、SrB47:Eu、(CaZn)3(PO42:T
l、LaPO4:Ce等の組成の蛍光体が使用できる。
【0025】例えば3種類の蛍光体の発光を出力する蛍
光ランプを得たい場合、少なくとも1つの蛍光体成分の
安息角が70度以下であり、その蛍光体の割合が蛍光体
全量の2%以上である必要がある。安息角が70度以下
の蛍光体の割合がこれより少なくなると発明の効果が認
められなくなる。また、安息角が70度以下の蛍光体成
分数は1種よりも2種が好ましく、3種全部に安息角が
70度以下の蛍光体を採用するのが最良である。
【0026】さらに、各成分の安息角の値が互いに近似
するように選択するのがより好ましく、5度以内のもの
が最も好ましい。
【0027】蛍光体の成分数について、3種類の場合を
例に取り説明したが、本発明は蛍光体の成分が2種類で
も、4種類以上でも同じような作用を示す。
【0028】本発明の蛍光ランプの製造方法は、蛍光体
粒子に流動性を与える以外通常の蛍光ランプの製作方法
がそのまま適用できる。例えば、微粒子を付着した蛍光
体を含む蛍光体を、ニトロセルロース/酢酸ブチルバイ
ンダー溶液に仕込み、アルミナ、ピロリン酸カルシウ
ム、或いはカルシウムバリウムボレート等の結着剤を必
要量添加し、懸濁させて蛍光体塗布懸濁液を調製する。
ここで、結着剤を加えるのは、蛍光体表面に付着した微
粒子には結着剤としての効果がないためである。得られ
た蛍光体塗布懸濁液をガラス管の内面に流し込み、その
後これに温風を通じることで乾燥させ、ベーキング、排
気、フィラメントの装着、口金の取り付け等、通常の手
順に従って本発明の蛍光ランプを仕上げる。
【0029】また、本発明はカルボキシメチルセルロー
ス、アンモニウムポリメタアクリレート或いはポリエチ
レンオキサイドのような水溶性バインダーを用いた水性
塗布懸濁液を用いても同様に作用するが、特に有機溶媒
を用いた場合に比べそれほど大きな効果を発揮しない。
これは水性塗布の場合、一般に塗布懸濁液の粘度が油性
塗布の場合に比べると大きく、その結果ガラス管への塗
布工程において蛍光体が分離しにくく、蛍光ランプの両
端色差はそれほど大きな問題にならないからである。
【0030】
【作用】微粒子としてSiO2を任意の量付着させたB
aMg2A1627:Eu蛍光体(以下BAMと称す)を
調製し、これを用いて安息角を測定した結果を図3に示
す。SiO2を付着していない蛍光体の安息角が82度
であるのに対し、わずか1ppm付着されることによ
り、安息角は70度に低下している。添加量が増加する
に従い安息角は低下している。
【0031】上記したSiO2を付着することで安息角
を低下させ流動性を改善したBAM蛍光体2gと、何の
処理も施されていない安息角85度のLaPO4:C
e,Tb蛍光体(以下LAPと称す)を3g、安息角8
1度のY23:Eu蛍光体(以下YOXと称す)を5g
を1%にニトロセルロース/酢酸ブチル溶液10gの中
に仕込み、十分混合し、200メッシュのフルイを通し
蛍光体塗布懸濁液を調製し、得られた蛍光体懸濁液を図
2に示すように外径4mmφ長さ300mmのガラス管
に流し込みその内面に塗布し、温風を通じて乾燥した。
【0032】得られた蛍光体層を形成されたガラス管か
ら、上下端より50mmの部分(図2中の点線部分)を
割り出し、その部分に蛍光体層に254nmの紫外線を
直接照射して蛍光体を励起し、得られる発光を入射と反
対方向で受け、上部、下部の割り出した部分のCIE表
色系の発光色度を測定する。次に、x,y座標上の色差
△x、△yをそれぞれ計算し、その距離の1000倍値
rを次式に従い算出した。結果を図4にプロットする。 r=1000×(△x2+△y21/2
【0033】図4より、安息角70度以下で色差rは改
善され、特に安息角60度以下では色差rは極めて小さ
くなる。安息角50度以下では色差rは従来品の10分
の1になり、それ以上安息角を低下させてもその効果は
ほぼ飽和している。
【0034】蛍光体粒子の流動性が改善されることによ
り、蛍光ランプの両端に形成される蛍光体層の蛍光体成
分差が小さく抑えられ、その結果、蛍光ランプの色差を
小さくすることがきた。
【0035】
【実施例】
[実施例1]BAM蛍光体100gを、純水200gに
懸濁させる。次にその中に日産化学製スノーテックスN
(粒子径が10〜20nm)をSiO2として0.01
gを添加し、5%硫酸亜鉛を14g加え、アンモニア水
を加えて、pHを弱アルカリ性に調整することで、Si
2を蛍光体上に析出させ、BAM蛍光体表面に100
ppmのSiO2を付着させた。これを水洗、分離、乾
燥後、200メッシュのフルイを通し蛍光体製品を得
た。得られた蛍光体の安息角を測定した結果55度であ
った。
【0036】上記した方法で得られたBAM蛍光体2g
と、何の処理も施されていない安息角85度のLAP蛍
光体を3g、安息角81度のYOX蛍光体を5gを1%
ニトロセルロース/酢酸ブチル溶液10gの中に仕込
み、十分混合し、200メッシュのフルイを通し蛍光体
塗布懸濁液を調製した。得られた蛍光体懸濁液を外径4
mmφ長さ300mmのガラス管に流し込みその内面に
塗布し、その後これに温風を通じることで乾燥させ、ベ
ーキング、排気、フィラメントの装着、口金の取り付け
等、通常の手順に従って本発明の蛍光ランプを仕上げ
た。
【0037】蛍光ランプの両端の色差の測定について
は、前述したように蛍光体が塗布されたガラス管を割り
出し、それに紫外線を照射し、得られる発光色を評価す
る方法で行った。rの値を表1に示す。
【0038】[実施例2]LAP蛍光体に同様な方法で
100ppmのSiO2を付着し、安息角57度のLA
P蛍光体を得、それ以外実施例1と同様にして、蛍光体
塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し蛍光ランプを作
製した。同部分の発光色度を測定し、rの値を算出し結
果を表1に示す。
【0039】[実施例3]LAP蛍光体に同様な方法で
100ppmのSiO2を付着し、安息角57度のLA
P蛍光体を得、YOX蛍光体に同様な方法で100pp
mのSiO2を付着し、安息角60度のYOX蛍光体を
得、それ以外実施例1と同様にして蛍光体塗布懸濁液を
調製し、蛍光体層を塗布し蛍光ランプを作製した。同部
分の発光色度を測定し、rの値を算出し結果を表1に示
す。
【0040】[比較例1]何の処理も施されていない安
息角が82度のBAM蛍光体を用いる以外実施例1と同
様にして蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し
蛍光ランプを作製した。同部分の発光色度を測定し、r
の値を算出し結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】[実施例4]LAP蛍光体の代わりに、M
gAl1119:Ce,Tb蛍光体(安息角80度)(以
下CATと称す)を仕込む以外実施例1と同様にして蛍
光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し蛍光ランプ
を作製した。同部分の発光色度を測定し、rの値を算出
し結果を表2に示す。
【0043】[比較例2]何の処理も施されていない安
息角が82度のBAM蛍光体を用いる以外実施例4と同
様にして蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し
蛍光ランプを作製した。同部分の発光色度を測定し、r
の値を算出し結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】[実施例5]BAM蛍光体の代わりに、同
様な方法で1000ppmのSiO2を付着し、安息角
42度の(SrCaBaMg)5(PO43Cl蛍光体
(以下SCAと称す)を仕込む以外実施例1と同様にし
て蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し蛍光ラ
ンプを作製した。同部分の発光色度を測定し、rの値を
算出し結果を表3に示す。
【0046】[比較例3]何の処理も施されていない安
息角が82度のSCA蛍光体を用いる以外実施例5と同
様にして蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し
蛍光ランプを作製した。同部分の発光色度を測定し、r
の値を算出し結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】[実施例6]BAM蛍光体100gを、純
水200gに懸濁させ、塩化ランタン水溶液をLaCl
3として0.39gを添加し、アンモニア水を加えて、
pHを10に調整することで、BAM蛍光体表面に30
00ppmのLa(OH)3を析出させ、これを水洗、
分離、乾燥後、200メッシュのフルイを通し蛍光体製
品を得た。得られた蛍光体の安息角を測定した結果60
度であった。この蛍光体を用いる以外実施例1と同様に
して蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し蛍光
ランプを作製した。同部分の発光色度を測定し、rの値
を算出し結果を表4に示す。
【0049】[実施例7]BAM蛍光体100gにデグ
サ社製アロンCを1gをボールミルにより乾式混合し、
Al23が表面に1%付着したBAM蛍光体を得た。得
られた蛍光体の安息角を測定した結果55度であった。
この蛍光体を用いる以外実施例1と同様にして蛍光体塗
布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し蛍光ランプを作製
した。同部分の発光色度を測定し、rの値を算出し結果
を表4に示す。
【0050】[比較例4]何の処理も施されていない安
息角が82度のBAM蛍光体2gと、何の処理も施され
ていない安息角85度のLAP蛍光体を3g、安息角8
1度のYOXを5gを1%ニトロセルロース/酢酸ブチ
ル溶液10gの中に仕込み、これに、デグサ社製のアロ
ンCをニトロセルロース/酢酸ブチル溶液にボールミル
により分散させた10%結着剤スラリーを、アルミナ固
形分が蛍光体重量に対し1%になるように1.0g添加
する以外、実施例1と同様にして蛍光体塗布懸濁液を調
製し、蛍光体層を塗布し蛍光ランプを作製した。同部分
の発光色度を測定し、rの値を算出し結果を表4に示
す。
【0051】[実施例8]BAM蛍光体100gを、純
水200gに懸濁させ、塩化マグネシウム水溶液をMg
Cl2として0.49gを添加し、アンモニア水を加え
て、pHを10に調整することで、BAM蛍光体表面に
3000ppmのMg(OH)2を析出させ、これを水
洗、分離、乾燥後、200メッシュのフルイを通し蛍光
体製品を得た。得られた蛍光体の安息角を測定した結果
57度であった。この蛍光体を用いる以外実施例1と同
様にして蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し
蛍光ランプを作製した。同部分の発光色度を測定し、r
の値を算出し結果を表4に示す。
【0052】[実施例9]BAM蛍光体100gに日亜
化学製ピロリン酸カルシウム結着剤NP-970-10を1gを
ボールミルにより乾式混合し、ピロリン酸カルシウムが
表面に1%付着したBAM蛍光体を得た。得られた蛍光
体の安息角を測定した結果48度であった。この蛍光体
を用いる以外実施例1と同様にして蛍光体塗布懸濁液を
調製し、蛍光体層を塗布し蛍光ランプを作製した。同部
分の発光色度を測定し、rの値を算出し結果を表4に示
す。
【0053】[比較例5]何の処理も施されていない安
息角が82度のBAM蛍光体2gと、何の処理も施され
ていない安息角85度のLAP蛍光体を3g、安息角8
1度のYOXを5gを1%ニトロセルロース/酢酸ブチ
ル溶液10gの中に仕込み、これに、日亜化学製ピロリ
ン酸カルシウム結着剤NP-970-10をニトロセルロース/
酢酸ブチル溶液にボールミルにより分散させた10%結
着剤スラリーを、ピロリン酸カルシウム固形分が蛍光体
重量に対し1%になるように1.0g添加する以外、実
施例1と同様にして蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体
層を塗布し蛍光ランプを作製した。同部分の発光色度を
測定し、rの値を算出し結果を表4に示す。
【0054】[実施例10]BAM蛍光体100gに日
亜化学製カルシウムバリウムボレート結着剤NP-970-05
を1gをボールミルにより乾式混合し、カルシウムバリ
ウムボレートが表面に1%付着したBAM蛍光体を得
た。得られた蛍光体の安息角を測定した結果50度であ
った。この蛍光体を用いる以外実施例1と同様にして蛍
光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗布し蛍光ランプ
を作製した。同部分の発光色度を測定し、rの値を算出
し結果を表4に示す。 [比較例6]何の処理も施されていない安息角が82度
のBAM蛍光体2gと、何の処理も施されていない安息
角85度のLAP蛍光体を3g、安息角81度のYOX
を5gを1%ニトロセルロース/酢酸ブチル溶液10g
の中に仕込み、これに、日亜化学製カルシウムバリウム
ボレート結着剤NP-970-05をニトロセルロース/酢酸ブ
チル溶液にボールミルにより分散させた10%結着剤ス
ラリーを、カルシウムバリウムボレート固形分が蛍光体
重量に対し1%になるように1.0g添加する以外、実
施例1と同様にして蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体
層を塗布し蛍光ランプを作製した。同部分の発光色度を
測定し、rの値を算出し結果を表4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】[実施例11]内容量2リットルのセラッ
ミックポットにBAM蛍光体100gと、10mmφの
アルミナボールミルを500g入れ、60rpmの回転
速度で20時間粉砕し、200メッシュのフルイを通し
蛍光体製品を得た。得られた蛍光体の安息角を測定した
結果60度であった。この蛍光体を用いる以外実施例1
と同様にして蛍光体塗布懸濁液を調製し、蛍光体層を塗
布し蛍光ランプを作製した。同部分の発光色度を測定
し、rの値を算出し結果を表5に示す。
【0057】[実施例12]BAM蛍光体100gを、
純水200gに懸濁させ、濃塩酸を10g添加して5時
間攪拌した。その後、デカンテーションによりpHが5
以上になるまで水洗し、アンモニア水を加えて、pHを
弱アルカリ性に調整し、水洗、分離、乾燥後、200メ
ッシュのフルイを通し蛍光体製品を得た。得られた蛍光
体の安息角を測定した結果58度であった。この蛍光体
を用いる以外実施例1と同様にして蛍光体塗布懸濁液を
調製し、蛍光体層を塗布し蛍光ランプを作製した。同部
分の発光色度を測定し、rの値を算出し結果を表5に示
す。
【0058】
【表5】
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、複数種の蛍光体か
らなる蛍光体層を有する蛍光ランプの製造方法におい
て、安息角を低下させ流動性を改善した蛍光体を使用す
ることにより、蛍光ランプ上部下部の蛍光体層の蛍光体
成分比のズレを小さくでき、その結果両端色差の小さな
蛍光ランプを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】蛍光体の安息角を測定する方法を示す斜視図。
【図2】本発明の蛍光ランプの塗布及び塗布膜の割り出
し部分を示す斜視図。
【図3】蛍光体のシリカ付着量と安息角の関係を示す特
性図。
【図4】安息角と蛍光ランプ両端の色差の関係を示す特
性図。
【符号の説明】
1・・・・・蛍光体 2・・・・・バイブレーター 3・・・・・篩い 4・・・・・3mmφの孔 5・・・・・測定台 6・・・・・蛍光体粉末の山 7・・・・・安息角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性ガラス容器内面に複数種の蛍光体
    が混合されている蛍光体層を具備する蛍光ランプの製造
    方法において、蛍光体塗布懸濁液調合時に、安息角が7
    0度以下である蛍光体を全蛍光体重量の2%以上混合す
    ることを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
  2. 【請求項2】 蛍光体粒子表面に付着させる微粒子の平
    均粒径は10nm〜2μmの範囲であることを特徴とす
    る請求項1に記載の蛍光ランプの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記微粒子の付着量は蛍光体に対し1p
    pm〜10%の範囲であることを特徴とする請求項1に
    記載の蛍光ランプの製造方法。
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