JP3260563B2 - 蛍光体およびその製造方法 - Google Patents

蛍光体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は希土類オキシ硫化物蛍光
体に関する。
【0002】
【従来の技術】Ln22 S:R(ただし、LnはY,
La,Gd,Luからなる群より選択される少なくとも
1種の元素、Rはランタニド族より選択される少なくと
も1種の元素)の組成式で表される蛍光体は、発光効率
が高いためにX線や電子線で励起する用途に広く用いら
れている。これらは粒子の発光効率の観点から、数μm
の粒径が必要とされている。この程度の粒径を有する結
晶粒を得るために、蛍光体は通常、フラックスを用いた
固相反応によって合成される。しかし、フラックスを用
いて合成されたときの粒子形状は原料粒子の形状や結晶
構造を反映して多面体に近い形となる。
【0003】こうした蛍光体を基板上に塗布して蛍光面
を形成した場合、蛍光体粒子からの発光が蛍光面からの
光出力として必ずしも十分に利用されないという欠点が
ある。すなわち、蛍光体粒子の形状が多面体に近いと、
緻密な蛍光膜が得られず空隙が生じるうえ、光反射膜を
蛍光膜上に形成しても平滑度が劣り凹凸が生じる。この
ため、発光した光の乱反射が大きくなり、これが光の損
失の原因となる。
【0004】カラー陰極線管の場合、通常、ガラス内面
に蛍光体および感光性樹脂からなる懸濁液(スラリー)
を全面塗布して蛍光膜を形成し、紫外線を照射して所望
の領域だけを重合させる。この後、紫外線が照射されな
かった領域の蛍光膜を洗い流す。このとき、蛍光膜の光
散乱が大きいと紫外線が蛍光膜の内部にまで侵入しない
ので内部が重合しにくい。このため、蛍光膜の輝度が最
大になる十分厚い膜が形成されにくい。また、光散乱が
大きいと、所望の領域以外の領域まで感光して重合する
ため、設計通りの蛍光膜パターンを得ることが困難にな
る。
【0005】一方、これらの蛍光体を焼結体にして、透
光性蛍光体薄片として用いることもある。この場合、室
温で成形した後、高圧下で1200〜1500℃に加熱
する方法が知られている。このとき成形体の充填密度が
低いと焼結時に変形しやすく、焼結体内部の発光特性に
むらが生じやすい。
【0006】光の散乱は蛍光膜に含まれる粒子の全表面
積が大きいほど大きいから粒子の形状が球状であること
が望ましい。また、最密充填を得るためにも分散性の良
好な球状粒子が望ましい。そこで、球形にできるだけ近
い形状を有する蛍光体粒子を得る試みとして、B.C.
Grabmaier et al.;Phys.Sta
t.Sol.(a)130,K183(1992)に示
されるようなエマルジョンを用いる方法が知られてい
る。しかし、この方法で得られる蛍光体は微粒子の集ま
りであって不透明であり、また結晶性が不良なため再焼
成が必要となる。この結果得られる蛍光体粒子の形状は
必ずしも完全な球形ではなく、また粒径も小さいため陰
極線管に用いる蛍光体としては好ましくない。この方法
で得られる蛍光体を焼結体原料とするときには、粒子自
身の内部に空隙があるため、成形体の充填密度が低く、
焼結に伴う変形が大きい。球状蛍光体を得る他の試みと
して特開昭62−201989号公報には、高温プラズ
マ中において、造粒した蛍光体原料を加熱する方法が開
示され、希土類オキシ硫化物もこの蛍光体のなかに含ま
れている。しかし、この方法で得られる蛍光体には、全
体が強く着色するため著しく発光効率が低いこと、また
発光色と発光効率の点で実用蛍光体として望ましい付活
剤濃度が得られないことなどの欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、数μmの粒径を
持ち形状が真球に近く、緻密で均質な蛍光面を形成でき
る真球状の希土類オキシ硫化物蛍光体を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍光体は、Ln
22S:R(ただし、LnはY,La,Gd,Luから
なる群より選択される少なくとも1種の元素、Rはラン
タニド族より選択される少なくとも1種の元素)の組成
式で表され、平均粒径が0.5〜15μmであり、かつ
長径と短径との比が1.0〜1.5である透明球状粒子
と、0.05〜0.5重量%の割合で前記透明球状粒子
の表面に付着し前記透明球状粒子と同一の構成元素を含
有する粒径0.2μm以下の超微粒子とを含むことを特
徴とする。本発明の蛍光体の製造方法は、Ln22S:
R(ただし、LnはY,La,Gd,Luからなる群よ
り選択される少なくとも1種の元素、Rはランタニド族
より選択される少なくとも1種の元素)の組成式で表さ
れ、得られる蛍光体の付活剤濃度とは異なる付活剤濃度
を有し、一次粒径が2μm以上で造粒していない原料蛍
光体粒子をキャリアガスとともに熱プラズマ中に供給し
て原料蛍光体粒子を溶融および急冷することにより、L
22S:R(ただし、LnはY,La,Gd,Luか
らなる群より選択される少なくとも1種の元素、Rはラ
ンタニド族より選択される少なくとも1種の元素)の組
成式で表され、平均粒径が0.5〜15μmでありかつ
長径と短径との比が1.0〜1.5である透明球状粒子
と、0.05〜0.5重量%の割合で前記透明球状粒子
の表面に付着し前記透明球状粒子と同一の構成元素を含
有する粒径0.2μm以下の超微粒子とを含有する蛍光
体を製造することを特徴とする。
【0009】本発明の蛍光体は可視部の光反射率が85
%以上である。また、RがEuでありそのLnに対する
原子比が2〜7%、RがTbでありそのLnに対する原
子比が0.1〜6%、またはRがPrでありその原子比
が0.01〜0.5%であることが望ましい。
【0010】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の蛍光体において、Ln22 S:R(ただし、L
nはY,La,Gd,Luからなる群より選択される少
なくとも1種の元素、Rはランタニド族より選択される
少なくとも1種の元素)の組成式で表される透明蛍光体
粒子の平均粒径を0.5〜15μmと規定したのは、平
均粒径が0.5μmよりも小さい場合または15μmよ
りも大きい場合には、蛍光面の輝度が低くなってしまう
ためである。本発明の蛍光体は、個々の蛍光体粒子の長
径と短径との比(アスペクト比)、すなわち個々の蛍光
体粒子において径が最大の部分と最小の部分との比は、
1.0〜1.5の範囲にあり、エッジなどの突起がなく
球形に近い形状をもつものである。蛍光体粒子の長径と
短径との比は、1.0〜1.2であることがより好まし
い。
【0011】本発明の蛍光体は、粒径0.2μm以下の
超微粒子を0.5重量%以下含む。数μmの透明球状粒
子の表面に0.5重量%以下の超微粒子が付着または混
在すると、光散乱が増加するために球状粒子ひいてはこ
れから形成した蛍光膜の光透過性が低下する。また、超
微粒子は発光効率が低いため、数μmの透明球状粒子と
混在すると、蛍光体全体の発光効率が低下する。一方、
超微粒子が0.5重量%以下である場合、超微粒子は球
状粒子の表面に付着し、蛍光体の流動性と分散性の向上
および蛍光膜の付着力強化の点で有効である。
【0012】本発明の蛍光体の可視部の光反射率を85
%以上としたのは、85%未満では発光効率が10%以
上低下し、実用蛍光体として劣るためである。本発明の
蛍光体の組成に関しては、RがEuでありそのLnに対
する原子比が2〜7%、RがTbでありそのLnに対す
る原子比が0.1〜6%、またはRがPrでありその原
子比が0.01〜0.5%であることが望ましい。これ
らの範囲からはずれると、発光色および発光効率の点で
陰極線管、X線増感紙またはシンチレータ用セラミック
スに応用する場合に実用に耐えないからである。Tbの
場合に原子比の範囲が広いのは、低温度で発光色が青く
なり高温度で発光色が緑色になるが、どちらの場合も目
的によって使用可能なためである。
【0013】本発明の蛍光体は、熱プラズマ中で原料蛍
光体を溶融処理した後、急冷することにより製造でき
る。ここで熱プラズマとは高温気体放電状態を意味す
る。熱プラズマは数ギガから数メガヘルツの高周波電磁
波または直流電流による気体放電で生じさせることがで
き、いわゆるトーチまたはフレーム部のガス温度が数千
から1万℃に達するものである。高周波熱プラズマ装置
は例えば吉田ら:「鉄と鋼」誌、第68巻、第10号、
20頁(1982年)に詳述されている。
【0014】本発明においては、特開昭62−2019
89号公報の製造方法とは異なり、得られる蛍光体の付
活剤濃度とは異なる付活剤濃度を持ち、かつ造粒しない
蛍光体を原料として用いる。このような原料蛍光体はフ
ラックスを用いて製造される。原料蛍光体の粒子表面を
酸処理するかまたは微量の有機物界面活性剤を付与し
て、その分散性と流動性を改善することにより、原料蛍
光体と得られる球状蛍光体との平均粒径の差を50%以
内に収めることができる。原料蛍光体の一次粒子の粒径
は約2μm以上であることが望ましい。これは、一次粒
子の粒径が小さい場合には、たとえ一次粒子が凝集した
二次粒子の径が2μm以上であったとしても、全体が熱
プラズマ中で気化し、これを急冷して得られる粒子は
0.2μm以下になることが多いためである。一次粒径
が2μm以上の場合でも、熱プラズマ処理時に一部の蛍
光体が気化・冷却されて、粒径0.2μm以下の超微粒
子が含まれる。超微粒子の量は熱プラズマの出力、原料
蛍光体の供給位置および処理蛍光体の回収方法によって
変化する。本発明においては、余分の超微粒子が含まれ
る場合、液中例えば水中で超音波処理することにより超
微粒子を除去し、その含有量を0.5重量%以下にす
る。熱プラズマ処理を行った後、800〜1200℃で
再焼成すると、凝集した超微粒子が再成長していくぶん
粒径が大きくなって球状粒子の表面に付着する。
【0015】ただし、蛍光体原料をそのまま熱プラズマ
処理して得られる球状蛍光体は強く着色する。例えば、
Gd22 S蛍光体の場合、強い肌色の体色を呈し可視
光反射率は30%程度となる。また、Y22 S蛍光体
の場合、強い灰紫色の体色を呈し可視光反射率は10%
以下となる。このため、発光が蛍光体自身に吸収されて
発光効率が著しく低下する。この体色はオキシ硫化物固
有の現象によるものと考えられ、粒子表面だけではなく
内部にまで及ぶ着色である。この体色は得られた球状蛍
光体をさらに硫黄雰囲気中において800〜1200℃
で熱処理を施すことによって消すことができる。また、
熱プラズマ処理する前の原料に硫黄を加えることによっ
て体色の強さの程度を低減することができる。
【0016】本発明において、熱プラズマ処理して得ら
れる球状蛍光体の付活剤濃度は原料蛍光体とは異なる。
例えば、Y22 S:EuにおけるEu/Yの原子比
は、原料で4.0%であっても、熱プラズマ処理した球
状蛍光体では1.8%と1/2以下に低下する。一方、
超微粒子の部分ではEu/Yは約40%にも達する。こ
の結果、球状蛍光体の発光色は赤色からずれて実用蛍光
体としては好ましくない橙色を呈する。また、Ln=Y
またはGdでTb付活の蛍光体の場合、Tb濃度が減少
すると発光スペクトル中で544nmの発光線に代表さ
れる緑色成分に対して415nmの発光線に代表される
青色成分が強くなる。緑色発光蛍光体を得るためには、
Tb/Lnの原子比を2〜6%とする必要があるが、こ
の範囲の付活剤濃度の原料蛍光体を用いると熱プラズマ
処理によってTb/Ln原子比が低下するために所望の
発光色からずれてしまう。付活剤濃度の変化の程度は熱
プラズマ処理条件、例えば原料蛍光体の供給量などによ
って異なるが、付活剤濃度の変化を全くなくすことはで
きない。したがって、所望の発光色が得られる球状蛍光
体中の付活剤濃度を得るためには、原料蛍光体の付活剤
濃度を調整する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)カラーTV用赤色蛍光体と同じフラックス
法で作製したY22 S:Euを原料として用いた。た
だし、Eu/Y原子比は8.0%とした。この原料蛍光
体の平均粒径は4.1μmであった。この原料蛍光体を
1/40希釈硝酸溶液中で20分間撹拌し水洗した後、
吸引ろ過しアルコール置換して乾燥した。この試料に2
重量%の硫黄を加え、アルゴン雰囲気の4MHz高周波
プラズマトーチ中に導入し、急冷してサイクロンで回収
した。得られた試料に水中で超音波を印加し、静置した
後、上層部分を除去して球状粒子を得た。この試料の粒
子表面には0.1μm程度の大きさの超微粒子が0.0
5%含まれていた。この試料は灰紫色の体色を呈し、可
視光反射率は40%であった。さらに、この試料を硫黄
雰囲気中、900℃で1時間焼成して本発明に係る蛍光
体を得た。図1にこの蛍光体の電子顕微鏡写真を示す。
この蛍光体は平均粒径4.5μmの球状粒子からなって
いた。この電子顕微鏡写真から求めた個々の蛍光体粒子
の長径と短径との比は1.00〜1.10の範囲にあっ
た。この蛍光体の体色は白色で可視光反射率は94%で
あった。この蛍光体のX線回折を測定したところ、オキ
シ硫化物の回折パターンを示していた。この蛍光体のE
u/Y原子比は3.7%であった。加速電圧10kV,
電流密度0.5μA/cm2 の条件での電子線励起によ
る発光色はカラーTV用として好適な赤色であった。
【0018】(比較例1)カラーTV用赤色蛍光体Y2
2 S:Euを原料として用いた。Eu/Y原子比は
4.1%であった。この原料蛍光体の平均粒径は4.3
μmであった。この原料蛍光体を1/40希釈硝酸溶液
中で20分間撹拌し水洗した後、吸引ろ過しアルコール
置換して乾燥した。この試料を4MHz高周波プラズマ
トーチ中に導入し、急冷した。得られた試料に水中で超
音波を印加し、静置した後、上層部分を除去して球状粒
子を得た。この試料は灰紫色の体色を呈し、可視光反射
率は8%であった。さらに、この試料を実施例1と同様
に硫黄雰囲気中、900℃で1時間焼成した。この蛍光
体の体色は白色であったが、Eu/Y原子比は1.8で
あり、電子線励起による発光色はカラーTV用として不
適な橙色であった。
【0019】(実施例2)フラックス法で作製した平均
粒径5.2μmのGd22 S:Prを原料として用い
た。Pr/Gd原子比は0.06%であった。この原料
蛍光体に1/100希釈タモール水溶液を加え、吸引ろ
過しアルコール置換して乾燥した。この試料をアルゴン
雰囲気の4MHz高周波プラズマトーチ中に導入して急
冷した。得られた試料は超微粒子を1%含んでいた。こ
の試料に水中で超音波を印加し、静置した後、上層部分
を除去して超微粒子を0.1%含む球状粒子を得た。こ
の試料は肌色の体色を呈し、可視光反射率は32%であ
った。さらに、この試料を実施例1と同様に硫黄雰囲気
中、900℃で1時間焼成して本発明に係る蛍光体を得
た。この蛍光体の表面の一部には約0.1%の超微粒子
が融着して残っていた。この蛍光体は平均粒径6.1μ
mの白色の球状粒子からなり、可視光反射率は93%で
あった。この蛍光体のX線回折を測定したところ、オキ
シ硫化物の回折パターンを示していた。Pr/Gd原子
比は0.05%であった。電子線励起による発光色は原
料と同等の緑色を示した。
【0020】(実施例3)フラックス法で作製した平均
粒径4.3μmのY22 S:Tbを原料として用い
た。Tb/Y原子比は6.5%であった。この原料蛍光
体に1/100希釈タモール水溶液を加え、吸引ろ過し
アルコール置換して乾燥した。この試料に3重量%の硫
黄を加え、アルゴン雰囲気の4MHz高周波プラズマト
ーチ中に導入して急冷してサイクロンで回収した。得ら
れた試料に水中で超音波を印加し、静置した後、上層部
分を除去して球状粒子を得た。この蛍光体には超微粒子
が0.05%含まれていた。この試料は肌色の体色を呈
し、可視光反射率は50%であった。さらに、この試料
を実施例1と同様に硫黄雰囲気中、900℃で1時間焼
成して本発明に係る蛍光体を得た。この蛍光体は判別で
きる超微粒子を0.02%含む平均粒径5.5μmの白
色の球状粒子からなり、可視光反射率は91%であっ
た。Tb/Y原子比は3.5%であった。電子線励起に
よる発光スペクトルは544nmnバンドが415nm
のバンドより10倍以上強く、投射型陰極線管用蛍光体
として好適な緑色を示した。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の蛍光体は熱
プラズマ法および前処理と後処理を利用して作製でき、
真球に近い形状を有し、所望の発光色を示し、光透過率
が高く緻密な蛍光膜を形成できるため、膜特性と発光特
性に優れた陰極線管やX線増感紙または高性能のシンチ
レータ焼結体に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における蛍光体の粒子構造を
示す電子顕微鏡写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 美和 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平1−108294(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 11/08 - 11/89

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ln22S:R(ただし、LnはY,L
    a,Gd,Luからなる群より選択される少なくとも1
    種の元素、Rはランタニド族より選択される少なくとも
    1種の元素)の組成式で表され、平均粒径が0.5〜1
    5μmであり、かつ長径と短径との比が1.0〜1.5
    である透明球状粒子と、0.05〜0.5重量%の割合
    で前記透明球状粒子の表面に付着し前記透明球状粒子と
    同一の構成元素を含有する粒径0.2μm以下の超微粒
    子とを含むことを特徴とする蛍光体。
  2. 【請求項2】 可視部の光反射率が85%以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の蛍光体。
  3. 【請求項3】 RがEuでありそのLnに対する原子比
    が2〜7%、RがTbでありそのLnに対する原子比が
    0.1〜6%、またはRがPrでありその原子比が0.
    01〜0.5%であることを特徴とする請求項1記載の
    蛍光体。
  4. 【請求項4】Ln 2 2 S:R(ただし、LnはY,L
    a,Gd,Luからなる群より選択される少なくとも1
    種の元素、Rはランタニド族より選択される少なくとも
    1種の元素)の組成式で表され、得られる蛍光体の付活
    剤濃度とは異なる付活剤濃度を有し、一次粒径が2μm
    以上で造粒していない原料蛍光体粒子をキャリアガスと
    ともに熱プラズマ中に供給して原料蛍光体粒子を溶融お
    よび急冷することにより、Ln 2 2 S:R(ただし、L
    nはY,La,Gd,Luからなる群より選択される少
    なくとも1種の元素、Rはランタニド族より選択される
    少なくとも1種の元素)の組成式で表され、平均粒径が
    0.5〜15μmでありかつ長径と短径との比が1.0
    〜1.5である透明球状粒子と、0.05〜0.5重量
    %の割合で前記透明球状粒子の表面に付着し前記透明球
    状粒子と同一の構成元素を含有する粒径0.2μm以下
    の超微粒子とを含有する蛍光体を製造することを特徴と
    する蛍光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記原料蛍光体粒子を熱プラズマ中で処
    理した後、さらに超音波洗浄を行うことにより、前記透
    明球状粒子の表面に付着した前記超微粒子の割合を0.
    05〜0.5重量%の範囲に調整することを特徴とする
    請求項4記載 の蛍光体の製造方法。
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