JPH11199867A - 蛍光体とこれを用いた蛍光体含有物ならびにこれらの製造方法 - Google Patents

蛍光体とこれを用いた蛍光体含有物ならびにこれらの製造方法

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JPH11199867A
JPH11199867A JP6463398A JP6463398A JPH11199867A JP H11199867 A JPH11199867 A JP H11199867A JP 6463398 A JP6463398 A JP 6463398A JP 6463398 A JP6463398 A JP 6463398A JP H11199867 A JPH11199867 A JP H11199867A
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phosphor
particle
axis length
major axis
particles
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JP6463398A
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English (en)
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Shozo Oshio
祥三 大塩
Teruaki Shigeta
照明 重田
Tomizo Matsuoka
富造 松岡
Koji Kitamura
幸二 北村
Shigeru Horii
堀井  滋
Takeshi Nishiura
毅 西浦
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の蛍光体は、希ガスイオンによるスパッタ
リング、紫外線や電子線の照射、あるいは、加熱にとも
なう酸化等に対して損傷に十分耐えるものがあまりな
い。 【解決手段】粒子表面の一点aから、aとは異なる粒子
表面の一点bまでの距離をxとして、xの最大値を粒子
長軸長さ、このときのaからbを結ぶ線分を粒子長軸線
分と定義し、さらに、粒子長軸線分の垂直二等分線が粒
子表面と交わる二点を、各々、cおよびdとし、cから
dまでの距離をyとして、yの最小値を粒子短軸長さと
定義したとき、0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長
さ)≦1.0を満足する、球状もしくは略球状の粒子形
状を有する酸化アルミニウム粉末を少なくとも用いて製
造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光ランプのよう
な照明装置や、プラズマディスプレイパネル(以下PD
Pと略す)や電子管(以下CRTと略す)のような表示
装置といった、発光手段として好適な、蛍光体と、製造
方法、発光装置及び、蛍光体含有物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から様々な蛍光体が、上記発光装置
や蛍光体含有物に用いられている。
【0003】例えば、照明装置の一例である三波長発光
型の蛍光ランプを例にとって説明すると、蛍光体とし
て、青、緑、赤に発光する蛍光体が用いられている。青
色蛍光体としてはBaMgAl1017:Eu2+や(S
r,Ba,Ca,Mg)10(PO46Cl2:Eu2+
どのEu2+を発光中心とするユーロピウム付活蛍光体
が、また、緑色蛍光体としてはCeMgAl1119:T
3+やLaPO4:Ce3+,Tb3+や(Ce,Gd)
MgB510:Tb3+などのTb3+イオンを発光中心と
するテルビウム付活蛍光体やCe(Mg、Zn)Al11
19:Mn2+などのMn2+を発光中心とするマンガン付
活蛍光体が、また、赤色蛍光体としては、Y23:Eu
3+や3.5MgO・MgF2・GeO2:Mn4+などの
Eu3+イオンやMn4+イオンを発光中心とするユーロピ
ウム付活蛍光体やマンガン付活蛍光体が用いられてい
る。さらに、蛍光ランプの光の演色性を高める目的で、
(Ba,Sr)MgAl1017:Eu2+,Mn2+やSr
4Al1425:Eu2+などのEu2+を発光中心とするユ
ーロピウム付活蛍光体も用いられている。
【0004】また、表示装置の一例であるPDPを例に
とって説明すると、青色蛍光体としてはBaMgAl10
17:Eu2+などのEu2+を発光中心とするユーロピウ
ム付活蛍光体が、また、緑色蛍光体としてはZn2Si
4:Mn2+やBaAl1219:Mn2+やYBO4:Tb
3+などのMn2+イオンを発光中心とするマンガン付活蛍
光体やTb3+イオンを発光中心とするテルビウム付活蛍
光体が、また、赤色蛍光体としては、Y23:Eu3+
(Y、Gd)BO3:Eu3+、YBO3:Eu3+などのE
3+イオンを発光中心とするユーロピウム付活蛍光体が
用いられている。 さらに表示装置のもう一つの例とし
て、CRTを例にとって説明すると、青色蛍光体として
はZnS:Ag+,Al3+やZnS:Ag+,Cl-など
の銀イオンをアクセプタとする非局在発光中心型の硫化
亜鉛蛍光体が、また、緑色蛍光体としてはZnS:Cu
+,Al3+などの銅イオンをアクセプタとする非局在発
光中心型の硫化亜鉛蛍光体や、Y3Al512:Tb3+
InBO3:Tb3+やGd4Al29:Tb3+などのTb
3+イオンを発光中心とするテルビウム付活蛍光体や、Z
2SiO4:Mn2+などのMn2+イオンを発光中心とす
るマンガン付活蛍光体が、また、赤色蛍光体としては、
23:Eu3+やY22S:Eu3+などのEu3+イオン
を発光中心とするユーロピウム付活蛍光体が用いられて
いる。
【0005】また、蛍光体含有物の一例として、長残光
蛍光体を含有した、タイルや灰皿などの固形物、粘着テ
ープ、シール、ロープ、下敷きや筆箱などの文房具など
の、長残光蛍光体含有物を例に説明すると、こうした長
残光蛍光体含有物には、Sr4Al1425:Eu2+,D
3+やSrAl24:Eu2+,Dy3+やCaAl24
Eu2+,Dy3+、Sr4Al1425:Eu2+,Nd3+
SrAl24:Eu2+,Nd3+やCaAl24:E
2+,Nd3+などのEu2+およびDy3+やNd3+イオ
ンを共付活したアルミニウム含有酸化物蛍光体が用いら
れている。
【0006】従来の蛍光体材料にあっては、図26にZ
2SiO4:Mn2+、(Y、Gd)BO3:Eu3+
BaMgAl1017:Eu2+の電子顕微鏡写真を一例と
して示すように、蛍光体の粒子サイズは不均一であり、
粒子表面の一点aから、aとは異なる粒子表面の一点b
までの距離をxとして、xの最大値を粒子長軸長さと定
義した時、最も長い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の
粒子長軸長さが、最も短い粒子長軸長さを有する蛍光体
粒子の粒子長軸長さの二倍を越え、大中小の粒子が無造
作に入り混じった蛍光体粒子で構成されていた。
【0007】蛍光体の平均粒子サイズについては、例え
ば蛍光ランプやPDPでは3μmから10μmまでの範
囲内のものが、PDPでは1μmから5μmまでの範囲
内のものが用いられている。また、長残光蛍光体含有物
に用いられるアルミニウム含有酸化物蛍光体では、5μ
mから50μmまでの範囲内のものが用いられている。
【0008】さらに、従来の蛍光体材料にあっては、粒
子表面の一点aから、aとは異なる粒子表面の一点bま
での距離をxとして、xの最大値を粒子長軸長さ、この
時のaからbを結ぶ線分を粒子長軸線分と定義し、さら
に、粒子長軸線分の垂直二等分線が粒子表面と交わる二
点を、各々、cおよびdとし、cからdまでの距離をy
として、yの最小値を粒子短軸長さと定義した時、図2
6からもわかるように、0.5≦(粒子短軸長さ/粒子
長軸長さ)≦1.0を満足する、球状に近い粒子形状を
有しない蛍光体があった。
【0009】上述のとりわけ、BaMgAl1017:E
2+、CeMgAl1119:Tb3+、Ce(Mg、Z
n)Al1119:Mn2+、(Ba,Sr)MgAl10
17:Eu2+,Mn2+、Sr4Al1425:Eu2+、Zn2
SiO4:Mn2+、BaAl1219:Mn2+、Y3Al5
12:Tb3+、Gd4Al29:Tb3+、Sr4Al14
25:Eu2+,Dy3+、SrAl24:Eu2+,Dy3+
CaAl24:Eu2+,Dy3+、Sr4Al1425:E
2+,Nd3+、SrAl24:Eu2+,Nd3+、CaA
24:Eu2+,Nd3+は、いずれも球状に近い粒子形
状を有する蛍光体ではなかった。
【0010】一方、従来の蛍光体の製造方法について
は、製造に使用する蛍光体原料粒子の粒子長軸長さが不
均一であり、最も長い粒子長軸長さを有する粒子の粒子
長軸長さが、最も短い粒子長軸長さを有する粒子の粒子
長軸長さの2倍以上もある蛍光体原料粒子を用いて製造
していた。
【0011】以下、BaMgAl1017:Eu2+青色蛍
光体の製造方法を例に挙げて補足説明をする。従来から
BaMgAl1017:Eu2+青色蛍光体の製造方法にあ
っては、蛍光体原料として、炭酸バリウム(BaC
3)粉末、塩基性炭酸マグネシウム(4MgCO3・M
g(OH)2・3H2O)粉末、酸化ユーロピウム(Eu
23)粉末、酸化アルミニウム(Al23)粉末など
の、粉末状のバリウム、マグネシウム、ユーロピウム、
アルミニウム原料が用いられてきた。こうしたバリウ
ム、マグネシウム、ユーロピウム、アルミニウム原料
は、いずれの粉末にあっても、粉末を構成する各粉末粒
子の粒子長軸長さが不均一であり、最も長い粒子長軸長
さを有する粒子の粒子長軸長さは、最も短い粒子長軸長
さを有する粒子の粒子長軸長さの二倍以上もあるもので
あった。参考のために、従来のBaMgAl10O1
7:Eu2+青色蛍光体の製造方法で用いられてきた酸
化アルミニウム、炭酸バリウム、酸化ユーロピウムそし
て塩基性炭酸マグネシウムの各蛍光体原料粉末の電子顕
微鏡写真を、図10、11、12そして13に各々示
す。
【0012】従来の上記製造方法によればBaMgAl
1017:Eu2+青色蛍光体は、上記、各粉末粒子の粒子
長軸長さが不均一な、バリウム、マグネシウム、ユーロ
ピウム、アルミニウムの各原料を、所定の元素割合にな
るよう秤量した後混合し、還元雰囲気中で1400℃以
上1900℃以下の範囲内の温度で加熱して製造されて
いる。
【0013】なお、BaMgAl1017:Eu2+以外
の、上記CeMgAl1119:Tb3+、Ce(Mg、Z
n)Al1119:Mn2+、(Ba,Sr)MgAl10
17:Eu2+,Mn2+、Sr4Al1425:Eu2+、Ba
Al1219:Mn2+、Y3Al512:Tb3+、Gd4
29:Tb3+、Sr4Al1425:Eu2+,Dy3+
SrAl24:Eu2+,Dy3+、CaAl24:E
2+,Dy3+、Sr4Al1425:Eu2+,Nd3+、S
rAl24:Eu2+,Nd3+、CaAl24:Eu2+
Nd3+の各蛍光体も、BaMgAl1017:Eu2+と同
様の方法で製造されている。
【0014】また、従来の蛍光体含有物においては、蛍
光体含有物に用いられている蛍光体の各粉末粒子の粒子
長軸長さは不均一であり、粒子表面の一点aから、aと
は異なる粒子表面の一点bまでの距離をxとして、xの
最大値を粒子長軸長さと定義した時、最も長い粒子長軸
長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒
子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの二倍を
越える、大中小の粒子が無造作に入り混じった蛍光体粒
子が用いられていた。
【0015】なお、上記蛍光体含有物としては、蛍光体
含有液状物や蛍光体含有ペースト状物や蛍光体を用いた
発光装置や蛍光体含有固形物がある。
【0016】上記蛍光体含有液状物としては、蛍光体と
低融点物質(例えば低融点ガラス)と有機溶剤あるいは
水との混合物に樹脂を溶かし込んだ蛍光体サスペンジョ
ンや蛍光体含有塗料があり、上記蛍光体含有ペースト状
物としては、樹脂を溶かし込んだ有機溶剤と蛍光体とを
混合した蛍光体ペーストがあり、蛍光体を用いた発光装
置としては、蛍光ランプなどの照明装置や、PDPやC
RTなどの表示装置がある。
【0017】さらに、上記蛍光体固形物としては、蛍光
体を含有した、タイルや灰皿などの固形物、粘着テー
プ、シール、ロープ、下敷きや筆箱などの文房具、のよ
うな各種構造物がある。
【0018】なお、蛍光体を厚み数100nmから数c
mの膜状にした蛍光膜も上記蛍光体含有物に含むものと
する。
【0019】上記蛍光体含有物は、プラスチック、ゴ
ム、エポキシ樹脂、材木、紙、繊維、土、有機溶剤や水
などの溶液のような蛍光体以外の物質と蛍光体とを組み
合わせたり、所定の形状になるように蛍光体粒子を配列
させたりして作製されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の蛍
光体にあっては、粒子サイズが不均一なために、所望と
する粒子サイズの蛍光体を有する蛍光体含有物(タイル
や灰皿などの固形物、粘着テープ、シール、ロープ、下
敷きや筆箱などの文房具のような各種構造物、発光装
置、蛍光膜、蛍光体サスペンジョン、蛍光体ペーストも
これに含まれる)を構成するのが困難であるという課題
があった。
【0021】さらに、粒子サイズが不均一なことに起因
して、かさ密度が低くなり、このために、これを用いて
所定の粘度の上記蛍光体サスペンジョンや蛍光体ペース
トを作製する時には、溶剤の使用量が増え、製造コスト
が高くなったり廃棄物が増えたりする課題もあった。
【0022】また、従来の蛍光体にあっては、粒子サイ
ズが不均一であったり小粒子を含んでいたり粒子形状が
球状でなかったりするために比表面積が大きく、このた
めに従来の蛍光体を用いて蛍光体含有物を構成した時、
蛍光体が各種ダメージ要因によって劣化する課題もあっ
た。
【0023】一方、従来の蛍光体の製造方法にあって
は、製造に使用する蛍光体原料粒子の粒子サイズが不均
一であるために、これを用いて粒子サイズの均一な蛍光
体を製造しても、均一な粒子サイズの蛍光体を製造でき
ないという課題があった。
【0024】また、従来の蛍光体含有物にあっては、例
えば、蛍光体サスペンジョンや蛍光体ペーストでは、粒
子サイズが不均一なために、これを用いて形成した蛍光
膜に大きな発光むらが生じる課題があったし、蛍光体含
有塗料でも、塗装後の塗装物に大きな発光むらが生じる
課題があった。一方、蛍光体含有固形物では、粒子サイ
ズが不均一なために固形物の内部歪みが大きくなりやす
く、脆くて外部衝撃に対して弱く、容易に破損するとい
う課題があった。
【0025】さらに、蛍光体含有物の中の、蛍光ランプ
やPDPやCRT等の発光装置にあっては、蛍光体の粒
子サイズが不均一であり、このために比表面積が大きく
なっている蛍光体粉末を用いて発光装置を構成している
ために、蛍光体が被る各種損傷割合が大きく、例えば発
光装置の製造工程の中の加熱工程で蛍光体が酸化して発
光性能が劣化したり、発光装置を長時間動作させた場合
に、電子線や紫外線やイオン衝撃によって発光装置の発
光強度が低下したり発光色が変わったりする課題があっ
た。
【0026】以下、上記製造工程の中の蛍光膜加熱工程
中の酸化による損傷について補足説明する。例えば、E
2+イオンを含む蛍光体(BaMgAl1017:E
2+、(Ba,Sr)MgAl1017:Eu2+,Mn2
+、Sr4Al1425:Eu2+、Sr4Al1425:Eu
2+,Dy3+、SrAl24:Eu2+,Dy3+、CaAl
24:Eu2+,Dy3+、Sr4Al1425:Eu2+,N
3+、SrAl24:Eu2+,Nd3+、CaAl24
Eu2+,Nd3+等)や、Tb3+イオンを含む蛍光体(C
eMgAl1119:Tb3+、Y3Al512:Tb3+、G
4Al29:Tb3+等)や、Mn2+イオンを含む蛍光
体((Ba,Sr)MgAl1017:Eu2+,Mn2+
Ce(Mg,Zn)Al1119:Mn2+、Zn2Si
4:Mn2+、BaAl1219:Mn2+等)では、上記
蛍光体を加熱する工程中に、Eu2+イオンが酸化してE
3+イオンに、Tb3+イオンが酸化してTb4+イオン
に、Mn2+イオンが酸化してMn4+イオンへと変化し
て、各々、Eu2+イオンによる発光強度、あるいは、T
3+イオンによる発光強度、あるいは、Mn2+イオンに
よる発光強度が低下する。
【0027】さらに、以下、発光装置の動作中に蛍光体
が被る電子線や紫外線やイオン衝撃による損傷について
補足説明する。
【0028】例えばCRTでは、動作中に蛍光体には常
に電子線が照射されている。このため、蛍光体表面が電
子線照射やこれにともなう加熱による損傷を受け、次第
に変質して発光性能が劣化する。
【0029】また、蛍光ランプやPDPでは、動作中に
蛍光体はAr、Ne、Xeなどの希ガスのイオンで叩か
れたり、紫外線を浴びたりしている。このため、スパッ
タリングによる損傷を受けたり、紫外線照射による損傷
を受けたりして、蛍光体表面が次第に変質して発光性能
が低下する。このようなスパッタリングや紫外線照射に
よる損傷は、比表面積の大きな蛍光体、すなわち、粒子
サイズの小さな蛍光体ほど顕著に認められる課題であ
る。従来の蛍光体では粒子サイズが不均一であり、粒子
サイズの小さな蛍光体、とりわけ、極度に損傷しやすい
微粒子蛍光体を含んでいるので、こうした小粒子蛍光体
が原因となって、上記の損傷を強く受けると言われてい
る。
【0030】また、従来の蛍光体含有物の製造方法にあ
っては、製造する蛍光体含有物の用途や性状や形状毎に
最適な粒子サイズが存在するものの、所望とする粒子サ
イズ以外の粒子サイズの粒子を含有した蛍光体を用いて
製造しているために、所望としない粒子サイズの蛍光体
が蛍光体含有物に含まれてしまい、このために、所望と
する用途の蛍光体含有物を製造できなかったり、所望と
する性状の蛍光体含有物を製造できなかったり、所望と
する形状の蛍光体含有物を製造できなかったりする課題
があった。
【0031】こうした理由のために、粒子サイズが均一
であり、かつ、好ましくは粒子形状が球状に近い蛍光体
とその製造方法、ならびに、こうした蛍光体を有する上
記蛍光体含有物とその製造方法が求められていた。
【0032】本発明は、このような従来の蛍光体に関す
る技術の課題を考慮し、各種蛍光体含有物に最適な粒子
サイズであり、かつ、蛍光体が被る各種損傷割合が小さ
い、均一粒子サイズ、とりわけ均一サイズの球状粒子形
状を有する蛍光体とその製造方法を提供するためになさ
れたものである。
【0033】加えて、上記発光むらや外部衝撃による破
損など、各種トラブルの生じない蛍光体含有物、さらに
は、製造工程中や動作中に蛍光特性が劣化しない、蛍光
ランプ、PDP、CRTなどの発光装置と、その製造方
法を提供するためになされたものでもある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上述した従来の背景技術
に鑑み、発明者等は、反応促進剤を用いない、あるいは
少量しか用いない蛍光体の製造方法において、一種類の
蛍光体原料(例えば酸化アルミニウムなどのアルミニウ
ム化合物や、酸化シリコンなどのシリコン化合物)の粒
子サイズや粒子形状が均一であれば、他の蛍光体原料が
不均一であっても、合成後の蛍光体の粒子サイズや粒子
形状は均一になることを発見し、本発明はこの発見事実
に基づいている。
【0035】請求項1の本発明は,粒子表面の一点aか
ら、aとは異なる粒子表面の一点bまでの距離をxとし
て、xの最大値を粒子長軸長さと定義した時、蛍光体粒
子群が、最も長い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒
子長軸長さが、最も短い粒子長軸長さを有する蛍光体粒
子の粒子長軸長さの1倍から2倍までの範囲内にある蛍
光体粒子を主体にして構成されていることを特徴とする
蛍光体である。
【0036】請求項2の本発明は、蛍光体粒子群が、前
記最も長い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸
長さが、前記最も短い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子
の粒子長軸長さの1倍から1.2倍までの範囲内にある
蛍光体粒子を主体にして構成されていることを特徴とす
る請求項1記載の蛍光体である。請求項3は、粒子表面
の一点aから、aとは異なる粒子表面の一点bまでの距
離をxとして、xの最大値を粒子長軸長さ、このときの
aからbを結ぶ線分を粒子長軸線分と定義し、さらに、
前記粒子長軸線分の垂直二等分線が粒子表面と交わる二
点を、各々、cおよびdとし、cからdまでの距離をy
として、yの最小値を粒子短軸長さと定義したとき、
0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦1.0を満
足する、球状もしくは略球状の粒子形状を有することを
特徴とする請求項1又は2記載の蛍光体である。請求項
4は、粒子の長軸長さの点で複数種類の蛍光体が組み合
わされた蛍光体であって、各蛍光体に属する蛍光体粒子
の粒子長軸長さは、互いに蛍光体同士で異なることを特
徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光体であ
る。請求項5は、アルミニウム含有酸化物蛍光体を含む
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の蛍光
体である。請求項6は、前記アルミニウム含有酸化物蛍
光体は、(M1-vEuv)(Mg1-wMnwxAlyz
組成式(但し、MはBa、Sr、Ca、Mgで構成され
るアルカリ土類元素群を示す。また、v、w、x、y、
zは各々、0≦v≦0.6、0≦w≦0.6、0.8≦
x≦1.2、8≦y≦12、14≦z≦20を満足する
数値を示す。)を主体にしてなるアルミニウム含有酸化
物蛍光体であることを特徴とする請求項5記載の蛍光体
である。請求項7は、前記アルミニウム含有酸化物蛍光
体は、(M1-vMnv)Alyzの組成式(但し、MはB
a、Sr、Ca、Mgで構成されるアルカリ土類元素群
を示す。また、v、y、zは各々、0<v≦0.6、8
≦y≦18、13≦z≦28を満足する数値を示す。)
を主体にしてなるアルミニウム含有酸化物蛍光体である
ことを特徴とする請求項5記載の蛍光体である。請求項
8は、前記アルミニウム含有酸化物蛍光体は、(M1-v
Euv)Alyzの組成式(但し、MはBa、Sr、C
a、Mgで構成されるアルカリ土類元素群を示す。ま
た、vは、0<v≦0.6を満足する数値を示す。)を
主体にしてなるアルミニウム含有酸化物蛍光体であっ
て、yとzが、1≦y≦17、2≦z≦30を満足する
数値となることを特徴とする請求項5記載の蛍光体であ
る。請求項9は、前記アルミニウム含有酸化物蛍光体
は、(ReNxAlyzの組成式(但し、ReはSc、
Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの中の少なく
とも一種類以上の元素で構成される希土類元素群を、ま
た、NはMg、Zn、Mnの中の少なくとも一種類以上
の元素で構成される元素群を示す。また、x、y、zは
各々、0.8≦x≦1.2、9≦y≦13、15≦z≦
23を満足する数値を示す。)を主体にしてなるアルミ
ニウム含有酸化物蛍光体であることを特徴とする請求項
5記載の蛍光体である。請求項10は、前記アルミニウ
ム含有酸化物蛍光体は、ReAlyzの組成式(但し、
ReはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu
の中の少なくとも一種類以上の元素で構成される希土類
元素群を示す。また、y、zは各々、0.3≦y≦2、
2≦z≦5を満足する数値を示す。)を主体にしてなる
アルミニウム含有酸化物蛍光体であることを特徴とする
請求項5記載の蛍光体である。請求項11は、不純物と
してDy3+イオン、もしくは、Nd3+イオンを含むこと
を特徴とする請求項8記載の蛍光体である。請求項12
は、粒子表面の一点aから、aとは異なる粒子表面の一
点bまでの距離をxとして、xの最大値を粒子長軸長さ
と定義した時、蛍光体原料粒子群が、最も長い粒子長軸
長さを有する蛍光体原料粒子の粒子長軸長さが、最も短
い粒子長軸長さを有する蛍光体原料粒子の粒子長軸長さ
の1倍から2倍までの範囲内にある蛍光体原料粒子を用
いて、請求項1記載の蛍光体を製造することを特徴とす
る蛍光体の製造方法である。請求項13は、前記最も長
い粒子長軸長さが、前記最も短い粒子長軸長さの1倍か
ら1.2倍までの範囲内にある蛍光体原料を用いて製造
することを特徴とする請求項12記載の蛍光体の製造方
法である。請求項14は、粒子表面の一点aから、aと
は異なる粒子表面の一点bまでの距離をxとして、xの
最大値を粒子長軸長さ、このときのaからbを結ぶ線分
を粒子長軸線分と定義し、さらに、前記粒子長軸線分の
垂直二等分線が粒子表面と交わる二点を、各々、cおよ
びdとし、cからdまでの距離をyとして、yの最小値
を粒子短軸長さと定義したとき、0.5≦(粒子短軸長
さ/粒子長軸長さ)≦1.0を満足する、球状もしくは
略球状の粒子形状を有する蛍光体原料を用いて製造する
ことを特徴とする請求項12又は13記載の蛍光体の製
造方法である。請求項15は、粒子の長軸長さの点で複
数種類の蛍光体粒子原料が組み合わされた蛍光体原料で
あって、各蛍光体原料に属する蛍光体原料粒子の粒子長
軸長さは、互いに蛍光体原料同士で異なる蛍光体原料を
用いて製造することを特徴とする請求項12〜14のい
ずれかに記載の蛍光体の製造方法である。請求項16
は、材料の種類の点で複数種類の蛍光体原料を用いて蛍
光体を製造する方法であって、少なくとも1種類の蛍光
体原料は請求項12〜14のいずれかに記載の蛍光体原
料であることを特徴とする蛍光体の製造方法である。請
求項17は、前記蛍光体原料が酸化アルミニウム粉末で
あることを特徴とする請求項12〜15のいずれかに記
載の蛍光体の製造方法である。請求項18は、前記少な
くとも1種類の蛍光体原料が酸化アルミニウム粉末であ
ることを特徴とする請求項16記載の蛍光体の製造方法
である。請求項19は、1400℃以上1900℃以下
の範囲内の温度で加熱して製造することを特徴とする請
求項12〜18のいずれかに記載の蛍光体の製造方法で
ある。請求項20は、1550℃以上1800℃以下の
範囲内の温度で加熱して製造することを特徴とする請求
項19記載の蛍光体の製造方法である。請求項21は、
還元雰囲気中の加熱を含むことを特徴とする請求項19
又は20記載の蛍光体の製造方法である。請求項22
は、反応促進剤を用いず製造することを特徴とする請求
項12〜21のいずれかに記載の蛍光体の製造方法であ
る。請求項23は、請求項1〜11のいずれかに記載の
蛍光体を含むことを特徴とする蛍光体含有物である。
【0037】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態について説明する。
【0038】図1は本発明の蛍光体の蛍光体粒子群を表
す図である。図1において、xmax(m)(但し、m
=1、2、3、4...)は粒子長軸長さであり、粒子
表面の一点a(m)(但し、m=1、2、3、
4...)から、a(m)とは異なる粒子表面の一点b
(m)(但し、m=1、2、3、4...)までの距離
x(m)(但し、m=1、2、3、4...)が最大と
なる時のx(m)の値と定義している。図1において蛍
光体は、各粒子の粒子長軸長さxmax(m)が均一な
蛍光体粒子で構成している。すなわち、最も長い粒子長
軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最も短い
粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの1倍
から2倍までの範囲内、好ましくは1倍から1.2倍ま
での範囲内になるように各蛍光体の粒径分布を限定し蛍
光体を構成している。
【0039】なお、図1では、楕円状の粒子形状を有す
る蛍光体の場合を図示しているが、例えば円盤状や六角
板状など、これ以外の粒子形状の場合でも同様に実施可
能である。
【0040】図2も本発明にかかる蛍光体の蛍光体粒子
群を表す図である。図2において、粒子表面の一点a
(m)から、a(m)とは異なる粒子表面の一点b
(m)までの距離をx(m)として、x(m)の最大値
を粒子長軸長さXmax(m)、この時のa(m)から
b(m)を結ぶ線分を粒子長軸線分と定義し、各粒子の
粒子長軸長さXmax(m)が均一な蛍光体粒子で構成
し、さらに、粒子長軸線分の垂直二等分線が粒子表面と
交わる二点を、各々、c(m)およびd(m)とし、c
(m)からd(m)までの距離をy(m)として、y
(m)の最小値を粒子短軸長さYmin(m)と定義し
て、粒子形状が、0.5≦(粒子短軸長さ(Ymin
(m))/粒子長軸長さ(Xmax(m)))≦1.0
を満足するように蛍光体を構成している。すなわち、均
一な粒子径を有し球状もしくは略球状の粒子形状を有す
る粒子で蛍光体を構成するように各蛍光体粒子の粒子長
軸長さと各々の蛍光体粒子の粒子長軸長さに対する粒子
短軸長さの割合とを限定している。
【0041】図3も本発明にかかる蛍光体の蛍光体粒子
群の一例を表す図である。図3において、第1の蛍光体
粒子群、第2の蛍光体粒子群、第3の蛍光体粒子群は、
各々互いに異なった平均粒径を有する図1あるいは図2
を用いて説明した蛍光体粒子群である。すなわち、図3
は、本発明にかかる蛍光体が、均一な粒子径を有する複
数種類の蛍光体粒子群で構成されていることを表してい
る。
【0042】なお、図3では、第1の蛍光体粒子群、第
2の蛍光体粒子群、第3の蛍光体粒子群の蛍光体のいず
れもが、0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦
1.0を満足する球状もしくは略球状の粒子形状を有す
る場合を図示しているが、これ以外の粒子形状の場合で
も同様に実施可能である。
【0043】また、図3では、第1の蛍光体粒子群、第
2の蛍光体粒子群、第3の蛍光体粒子群の蛍光体材料を
限定していないが、すべてが同一の蛍光体材料であって
も、すべてが異なる蛍光体材料であっても同様に実施可
能である。
【0044】なお、第1の蛍光体の平均粒径が第2の蛍
光体の平均粒径よりもずっと大きく(例えば3〜10
倍)なるようにし、さらに、第2の蛍光体の平均粒径が
第3の蛍光体の平均粒径よりもずっと大きく(例えば3
〜10倍)なるようにしても実施可能である。この場
合、第1の蛍光体と第2の蛍光体と第3の蛍光体が混合
されていても、各蛍光体を分別することが容易にできる
ようになる。
【0045】表1は、各粒子の粒子長軸長が均一な蛍光
体粒子で構成した本発明にかかる代表的な蛍光体の組成
式をまとめた表である。
【0046】
【表1】
【0047】表1は、本発明にかかる蛍光体の一つが、
(M1-vEuv)(Mg1-wMnwxAlyzの組成式
(但し、MはBa、Sr、Ca、Mgで構成されるアル
カリ土類元素群を示す。また、v、w、x、y、zは各
々、0≦v≦0.6、0≦w≦0.6、0.8≦x≦
1.2、8≦y≦12、14≦z≦20を満足する数値
を示す。)を主体にしてなるアルミニウム含有酸化物蛍
光体であり、別の一つが、(M1-vMnv)Alyzの組
成式(但し、MはBa、Sr、Ca、Mgで構成される
アルカリ土類元素群を示す。また、v、y、zは各々、
0<v≦0.6、8≦y≦18、13≦z≦28を満足
する数値を示す。)を主体にしてなるアルミニウム含有
酸化物蛍光体であり、別の一つが、(M1-vEuv)Al
yzの組成式(但し、MはBa、Sr、Ca、Mgで構
成されるアルカリ土類元素群を示す。また、v、y、z
は、各々、0<v≦0.6、1≦y≦17、2≦z≦3
0を満足する数値を示す。)を主体にしてなるアルミニ
ウム含有酸化物蛍光体であり、さらに別の一つが、Re
xAlyzの組成式(但し、ReはSc、Y、La、
Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Luの中の少なくとも一種類以
上の元素で構成される希土類元素群を、また、NはM
g、Zn、Mnの中の少なくとも一種類以上の元素で構
成される元素群を示す。また、x、y、zは各々、0.
8≦x≦1.2、9≦y≦13、15≦z≦23を満足
する数値を示す。)を主体にしてなるアルミニウム含有
酸化物蛍光体であり、さらに別の一つがReAlyz
組成式(但し、ReはSc、Y、La、Ce、Pr、N
d、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Luの中の少なくとも一種類以上の元素で構
成される希土類元素群を示す。また、y、zは各々、
0.3≦y≦2、2≦z≦5を満足する数値を示す。)
を主体にしてなる蛍光体であることを示している。さら
に表1は、各粒子の粒子長軸長が均一な蛍光体粒子で構
成した本発明にかかる蛍光体として、不純物としてDy
3+イオン、もしくは、Nd3+イオンを含んだ上記(M
1-vEuv)Alyzの組成式(但し、MはBa、Sr、
Ca、Mgで構成されるアルカリ土類元素群を示す。ま
た、v、y、zは、各々、0<v≦0.6、1≦y≦1
7、2≦z≦30を満足する数値を示す。)を主体にし
てなるアルミニウム含有酸化物蛍光体があることも示し
ている。
【0048】なお、表1では、アルミニウム含有酸化物
蛍光体だけを記述しているが、例えばZn2SiO4:M
2+シリコン含有酸化物蛍光体のように、これ以外の蛍
光体であっても同様に実施可能である。
【0049】本発明の蛍光体は、各粒子の粒子長軸長さ
が均一な蛍光体粒子で構成しており、最も長い粒子長軸
長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒
子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの1倍か
ら2倍までの範囲内になるように各蛍光体の粒径分布を
限定しているので、各種蛍光体含有物(タイルや灰皿な
どの固形物、粘着テープ、シール、ロープ、下敷きや筆
箱などの文房具のような各種構造物、発光装置、蛍光
膜、蛍光体サスペンジョン、蛍光体ペーストもこれに含
まれる)に最適な粒子サイズを有する蛍光体を提供する
ことができる。
【0050】さらに、蛍光体の比表面積が小さく、各種
衝撃を被る割合が少なく、蛍光ランプやPDPやCRT
などの発光装置の製造中や動作中に発光特性が劣化しな
い蛍光体を提供することもできる。
【0051】なお、マンガン付活蛍光体にあっては、1
47nmと254nmの両方の波長を励起帯の主体に含
むようにして、蛍光ランプとプラズマディスプレイパネ
ルに共用できる緑色蛍光体にすることもできる。
【0052】上記147nmと254nmの両方の波長
を励起帯に含むようにする手段としては、例えばEu2+
イオンなどのMn2+イオンの発光を増感する増感剤を添
加する方法がある。
【0053】蛍光ランプやプラズマディスプレイパネル
に共有できる均一粒子径のマンガン付活蛍光体の材料と
しては、例えば、Ba0.9Eu0.1Mg0.6Mn0.4Al10
17の組成式で表される蛍光体がある。 (実施の形態2)実施の形態1で説明した図1、2、3
は、本発明の蛍光体の製造方法にかかる、蛍光体の製造
に際して使用する蛍光体原料粒子群を示す図も兼ねてい
る。
【0054】その結果図1は、本発明の蛍光体の製造方
法にかかる、蛍光体の製造に際して使用する蛍光体原料
粒子群を示す図でもある。つまり、図1において、xm
ax(m)(但し、m=1、2、3、4...)は粒子
長軸長さであり、粒子表面の一点a(m)(但し、m=
1、2、3、4...)から、a(m)とは異なる粒子
表面の一点b(m)(但し、m=1、2、3、
4...)までの距離x(m)(但し、m=1、2、
3、4...)が最大となる時のx(m)の値と定義し
ている。図1において蛍光体原料は、各粒子の粒子長軸
長さxmax(m)が均一な蛍光体原料粒子で構成して
いる。すなわち、最も長い粒子長軸長さを有する蛍光体
原料粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒子長軸長さを有
する蛍光体原料粒子の粒子長軸長さの1倍から2倍まで
の範囲内になるように蛍光体原料の粒径を限定し蛍光体
原料を構成している。なお、蛍光体の製造に際して使用
するすべての蛍光体原料が、上記の、最も長い粒子長軸
長さを有する蛍光体原料粒子の粒子長軸長さが、最も短
い粒子長軸長さを有する蛍光体原料粒子の粒子長軸長さ
の1倍から2倍までの範囲内になるように蛍光体原料の
粒径を限定した蛍光体原料である必要性はなく、蛍光体
の製造に当たって用いる複種類の蛍光体原料の中の少な
くとも一種類が、粒径を限定した蛍光体原料であればよ
い。本発明の製造方法にあっては、図1に示すような、
最も長い粒子長軸長さを有する蛍光体原料粒子の粒子長
軸長さが、最も短い粒子長軸長さを有する蛍光体原料粒
子の粒子長軸長さの1倍から2倍までの範囲内になるよ
うに蛍光体原料の粒径を限定した蛍光体原料、すなわ
ち、均一な粒子径を有する蛍光体原料を用いて蛍光体を
製造する。
【0055】同じく、図2は本発明の蛍光体の製造方法
にかかる、蛍光体の製造に当たって用いる蛍光体原料粒
子群を表す図も兼ねている。つまり、図2において、粒
子表面の一点a(m)(但し、m=1、2、3、
4...)から、a(m)とは異なる粒子表面の一点b
(m)(但し、m=1、2、3、4...)までの距離
をx(m)(但し、m=1、2、3、4...)とし
て、x(m)の最大値を粒子長軸長さxmax(m)、
この時のa(m)からb(m)を結ぶ線分を粒子長軸線
分と定義し、さらに、粒子長軸線分の垂直二等分線が粒
子表面と交わる二点を、各々、c(m)(但し、m=
1、2、3、4...)およびd(m)(但し、m=
1、2、3、4...)とし、c(m)からd(m)ま
での距離をy(m)(但し、m=1、2、3、
4...)として、y(m)の最小値を粒子短軸長さy
min(m)と定義して、粒子形状が、0.5≦(粒子
短軸長さ/粒子長軸長さ)≦1.0を満足するように蛍
光体原料を構成している。すなわち、均一な粒子径を有
する蛍光体原料の粒子形状が球状もしくは略球状になる
ように、粒子長軸長さと粒子短軸長さを限定している。
【0056】図3は、本発明の製造方法にかかる、蛍光
体の製造に当たって用いる蛍光体原料粒子群を表す図を
兼ねている。つまり、図3は、一例として、3種類の蛍
光体粒子群を混合した混合蛍光体原料の場合を示し、混
合蛍光体原料を、平均粒径s1を有し均一な粒子サイズ
を有する第1の蛍光体原料粒子群、平均粒径s2を有し
均一な粒子サイズを有する第2の蛍光体原料粒子群、平
均粒径s3を有し均一な粒子サイズを有する第3の蛍光
体原料粒子群で構成していることを示している。
【0057】なお、図1および図2に示すような蛍光体
原料としては、例えば、住友化学工業(株)製のスミコ
ランダム(アドバンストアルミナ)の商品名で販売され
ている酸化アルミニウム粉末(図4に電子顕微鏡写真を
示す)や、東芝シリコーン(株)製のトスパールの商品
名で販売されているシリコーン樹脂微粒子粉末(図5に
電子顕微鏡写真を示す)や宇部日東化成(株)製のハイ
プレシカの商品名で販売されている二酸化シリコン粉末
(図6に電子顕微鏡写真を示す)などがある。
【0058】図7は、本発明にかかるアルミニウム含有
酸化物蛍光体の製造方法を示すフローチャートである。
図7は、本発明にかかるアルミニウム含有酸化物蛍光体
の製造方法が、1400℃以上1900℃以下の範囲内
の温度、好ましくは1550℃以上1800℃以下の範
囲内の温度で加熱する加熱工程を含むことを示してい
る。また、図7は、本発明にかかるアルミニウム含有酸
化物蛍光体の製造方法が、還元雰囲気中で加熱する加熱
工程を含むことも示している。
【0059】なお、還元雰囲気中での加熱を製造方法の
中の一工程として含むことによって、高い発光性能を得
ることができるようになる。
【0060】本発明の蛍光体の製造方法は、各粒子の粒
子長軸長さが均一な蛍光体原料を用い、最も長い粒子長
軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最も短い
粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの1倍
から2倍までの範囲内、好ましくは1倍から1.2倍の
範囲内になるように粒径分布を限定した蛍光体原料を用
いて蛍光体を製造するので、これによって各種蛍光体含
有物や各種発光装置に最適な粒子サイズの蛍光体を製造
することができる。
【0061】また、各粒子の粒子長軸長さが均一な蛍光
体原料を用いるだけでなく、粒子形状が球状もしくは略
球状の蛍光体原料を用いても製造するので、これによっ
て球状もしくは略球状の粒子形状を有する均一粒子サイ
ズの蛍光体を製造することもできる。
【0062】なお、実施の形態2では、蛍光体原料混合
工程と還元雰囲気中の加熱工程からなる単純な蛍光体製
造工程の場合を説明したが、本発明にかかるアルミニウ
ム含有酸化物蛍光体の製造方法は、1400℃以上19
00℃以下の範囲内の温度、好ましくは1550℃以上
1800℃以下の範囲内の温度で加熱する加熱工程や還
元雰囲気中で加熱する加熱工程を含んでおればよく、例
えば、加熱温度をいくつかに分けた加熱工程を含む蛍光
体の製造方法や、加熱雰囲気をいくつかに分けた加熱工
程を含む蛍光体の製造方法や、蛍光体粉砕工程や蛍光体
洗浄工程を付け加えた蛍光体の製造方法など、これ以外
の蛍光体の製造方法であっても同様に実施可能である。
【0063】なお、1400℃未満の加熱温度では、蛍
光体原料同士の化学反応が不十分なため、高い発光性能
を有するアルミニウム含有蛍光体を製造できないし、1
900℃を越える加熱温度では蛍光体が融解し、粒子同
士が凝集して、均一な粒径分布を持った蛍光体粒子を製
造できないので、上記加熱温度は1400℃以上190
0℃以下の範囲内に設定する必要がある。 (実施の形態3)図8は、本発明の蛍光体含有物を示す
図である。図8において、蛍光体1は蛍光を発する作用
を行うものであり、少なくとも、実施の形態1で説明し
た均一な粒子径を有する蛍光体を含んでいる。物質2
は、固体や液体もしくは液状物質やペースト状物質であ
り、蛍光体1を分散させたり保持したりする役割を担っ
ている。例えば、プラスチック、ゴム、紙、木材、化学
繊維、植物繊維、でんぷん、粘土などの土、セラミック
ス材料などの固体物質およびこれらの混合体や、水、有
機溶剤、油などの液体物質およびこれらの混合体や、樹
脂を溶かし込んだ有機溶剤や、例えば塗料や糊のような
上記固体物質と液体物質とを混合させた液状物質などが
物質2に相当する。
【0064】蛍光体1は、紫外線や電子線やX線や赤外
線の照射、あるいは、電界印加や加圧や加熱などの外部
刺激で励起すると蛍光を発する作用があるので、上記蛍
光体含有物に励起線(上記紫外線、電子線、X線など)
を照射すると、蛍光体含有物に含有された蛍光体が励起
されて、蛍光体含有物が蛍光を発するようになる。
【0065】本発明の蛍光体含有物は、各粒子の粒子長
軸長さが均一な蛍光体を含んでいるので、蛍光体含有物
の所望とする用途、性状、形状に最適な粒子サイズの蛍
光体だけを有する蛍光体含有物を提供することができ
る。
【0066】また、本発明によれば、蛍光体含有物の蛍
光体の粒子サイズが均一であるので、蛍光膜の発光むら
を少なくすることが可能な蛍光体サスペンジョンや蛍光
体ペースト、塗装物の蛍光むらを少なくすることが可能
な蛍光体含有塗料、さらには、外部からの衝撃に対して
強い蛍光体含有固形物も提供することができる。
【0067】なお、物質2を除外して蛍光体1だけで蛍
光体含有物を構成しても同様に実施可能である。
【0068】本発明にかかる蛍光体含有物としては、タ
イルや灰皿などの固形物、粘着テープ、シール、ロー
プ、下敷きや筆箱などの文房具、蛍光体含有塗料、実施
の形態4で説明する発光装置、蛍光膜、蛍光体サスペン
ジョンや蛍光体ペーストなど幅広い物品があるが、これ
以外の蛍光体含有物でも同様に実施可能である。
【0069】また、本発明の蛍光体含有物の製造方法に
よれば、粒子長軸長さが均一な蛍光体を用いて上記蛍光
体含有物を製造するので、粒子長軸長さが均一な蛍光体
を有する上記蛍光体含有物を製造することができる。 (実施の形態4)図9は、本発明の発光装置を示す模式
図である。図9において、蛍光体1は蛍光3を発する作
用を行うものであり、少なくとも、実施の形態1で説明
した均一な粒子径を有する蛍光体を含んでいる。励起源
4は、例えば紫外線や電子線やX線などの励起線5を放
射する役割を担うものであり、紫外線光源や電子源やX
線源などの放射源を表している。
【0070】以上記述した発光装置について、以下、そ
の動作を説明する。
【0071】蛍光体1は、励起線5を照射すると蛍光を
発する作用があるので、上記蛍光体1に励起線5(紫外
線、電子線、X線など)を照射すると、蛍光体1が励起
されて蛍光3を発するようになる。
【0072】本発明によれば、粒子サイズが均一な蛍光
体、すなわち、損傷しやすい小粒子、とりわけ、極度に
損傷しやすい微粒子蛍光体を含まない蛍光体を用いて発
光装置を構成しているために、発光装置の製造工程中、
あるいは、発光装置の動作中に蛍光体が被る各種損傷割
合(例えば、製造工程の中の蛍光体加熱工程中の酸化に
よる損傷や、発光装置の動作中に蛍光体が被る電子線や
紫外線やイオン衝撃による損傷)を小さくすることがで
き、発光装置の蛍光特性(例えば、発光強度や発光色な
ど)が時間と共に変化する課題を軽減することができ
る。
【0073】さらに本発明によれば、粒子形状が球状に
近く粒子サイズが均一な蛍光体(すなわち、比表面積を
上記よりもさらに小さくでき、上記発光装置の製造中や
動作中に蛍光体が被る各種損傷割合をさらに小さくでき
る蛍光体)を用いて発光装置を構成するので、上記発光
装置の発光特性が製造中に劣化したり、動作中に変化し
たりする課題をさらに軽減することもできる。
【0074】なお、本発明にかかる発光装置としては、
蛍光ランプやCRTのような蛍光膜からの透過光を利用
した透過光利用構造発光装置や、PDPのような蛍光膜
からの反射光を利用した反射光利用構造発光装置がある
が、これ以外の発光装置であっても同様に実施可能であ
る。
【0075】とりわけ、赤、緑、青の3種類の蛍光膜を
有する多色表示用発光装置では、青色蛍光膜の主体とな
る蛍光体を均一粒径の球状もしくは略球状の蛍光体にす
るとよい。
【0076】発光装置にあっては、蛍光体の平均粒径
は、0.4μm以上10μm以下になるようにするが、
PDPでは0.4μm以上2μm以下にするのがよい。
【0077】さらに、発光装置の蛍光膜の厚みは、蛍光
膜の厚みをt、蛍光体の平均粒径をAとしたとき、2A
≦t≦125Aを満足するようにするとよい。
【0078】発光装置の青色蛍光膜の主体となる蛍光体
は、M1-XEuXAl1017の化学式(但し、xは0.0
5≦x≦0.3の条件を満足する数である)で表される
化合物が主体の青色蛍光体にして、Mの主体をBaにす
るが、(Ba1-XSrX1-yEuXAl1017の化学式で
表される蛍光体にするのがよい。
【0079】反射光利用構造発光装置では、均一粒径蛍
光体を可視光反射効果を有する反射膜の上に形成すると
いっそうよい。この時、可視光反射効果を有する反射層
は、酸化物を主体にした材料や金属を主体にした材料で
構成する。上記酸化物としては、酸化アルミニウム、酸
化チタニウム、酸化ジルコニウムを用いるが、酸化アル
ミニウムがいっそうよい。さらに可視光反射効果を上げ
るには金属反射層を用いる。金属反射層は金属薄膜にす
るが、なかでも白金金属薄膜がよい。なお、PDPで
は、金属反射層が電極を兼ねるようにしてもよい。
【0080】また、適量の水銀と低圧ガスを封入し、ガ
ラス管の内壁面に紫外線で励起発光する蛍光体からなる
蛍光膜を形成し、加えて点灯用の電極をガラス管端部に
配置した蛍光ランプでは、蛍光膜を、青色領域に狭帯域
発光スペクトルを有する青色蛍光体、緑色領域に狭帯域
発光スペクトルを有する緑色蛍光体、赤色領域に狭帯域
発光スペクトルを有する赤色蛍光体とし、このうち、す
くなくとも1つの種類の蛍光体を平均粒径1〜10μm
の範囲内にある、均一粒径の、好ましくは球状もしくは
略球状の蛍光体とするとよい。
【0081】
【実施例】(実施例1)本発明にかかる蛍光体とその製
造方法の実施例1として、発光の主ピーク波長が450
nm付近にあり、平均粒径が5μmであり、粒子表面の
一点aから、aとは異なる粒子表面の一点bまでの距離
をxとして、xの最大値を粒子長軸長さと定義した時、
蛍光体粒子群を構成する各蛍光体粒子の粒子長軸長さが
均一であり、最も長い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子
の粒子長軸長さが、最も短い粒子長軸長さを有する蛍光
体粒子の粒子長軸長さの1倍から1.2倍までの範囲内
にある蛍光体粒子を主体にしてなり、かつ、粒子形状が
0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦1.0を満
足する略球状のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピ
ウム付活蛍光体について説明する。
【0082】なお、本蛍光体は、三波長型蛍光ランプお
よびPDPに用いられる蛍光体であり、発光色は青色で
ある。
【0083】蛍光体原料は、Ba:Eu:Mg:Al=
0.9:0.1:1:10の原子割合になるよう秤量し
た、様々な形状の、つまり不定形の粒子形状を有する
8.88gのBaCO3(平均粒径2μm、純度99.
98%)と、不定形の粒子形状を有する0.88gのE
23(平均粒径2μm、純度99.9%)と、不定形
の粒子形状を有する4.80gの塩基性炭酸マグネシウ
ム(4MgCO3・Mg(OH)2・3H2O:平均粒径
2μm、純度99.9%)と、最も長い粒子長軸長さを
有する粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒子長軸長さを
有する粒子の粒子長軸長さの1倍から1.2倍までの範
囲内にある均一粒径の粒子を主体にしてなり、かつ、粒
子形状が0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦
1.0を満足する25.50gの略球状の酸化アルミニ
ウム(平均粒径4.6μm、純度>99.9%)とし
た。
【0084】なお、上記略球状の酸化アルミニウムは、
住友化学工業(株)から入手した、商品名「アドバンス
トアルミナ(スミコランダム)AA−5(図4に電子顕
微鏡写真を示した)」である。
【0085】また、反応促進剤となるAlF3、Mg
2、BaF2、EuF3などのフッ化物は用いなかっ
た。
【0086】比較のために、従来のBa0.9Eu0.1Mg
Al1017ユーロピウム付活蛍光体の製造方法で用いて
いた、酸化アルミニウム原料の電子顕微鏡写真を図10
に、また、参考のために、炭酸バリウム原料、酸化ユー
ロピウム原料、塩基性炭酸マグネシウム原料の電子顕微
鏡写真を図11、12、13に示した。なお、本発明に
かかる実施例1のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロ
ピウム付活蛍光体の製造方法にあっても、従来のBa
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体の製
造方法で用いていたこれら炭酸バリウム原料(図1
1)、酸化ユーロピウム原料(図12)、塩基性炭酸マ
グネシウム原料(図13)を用いた。
【0087】上記蛍光体原料を混合した後、雰囲気炉を
用いて1600℃の還元雰囲気中(窒素と水素の混合ガ
ス雰囲気中)で混合粉末を焼成し、Ba0.9Eu0.1Mg
Al1017ユーロピウム付活蛍光体を合成した。
【0088】図14は、このようにして合成した本発明
にかかるBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付
活蛍光体の電子顕微鏡写真である。比較のため、図15
に、粒子サイズが不均一であり、粒子形状が板状であ
り、平均粒径が6.4μmである従来のBa0.9Eu0.1
MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体の電子顕微鏡写
真を示した。
【0089】なお、上記従来のBa0.9Eu0.1MgAl
1017ユーロピウム付活蛍光体は、反応促進剤としてA
lF3を用い、粒子サイズが均一でない酸化アルミニウ
ム蛍光体原料を用いる従来の製造方法で製造したもので
ある。
【0090】図14と図15を比較してわかるように、
従来のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活
蛍光体は、粒子サイズがまちまちであり、最も長い粒子
長軸長さを有する粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒子
長軸長さを有する粒子の粒子長軸長さの2倍以上あり、
さらに、粒子形状が板状であったのに対して、本発明の
Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体
は、粒子サイズが揃っており、最も長い粒子長軸長さを
有する粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒子長軸長さを
有する粒子の粒子長軸長さの1倍から1.2倍までの範
囲内にある粒子を主体にしてなり、かつ、粒子形状が
0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦1.0を満
足する略球状である。
【0091】なお、実施例1の蛍光体は、図14からわ
かるように、粒子表面に最大1μm程度の凹凸を有する
均一粒径略球状の蛍光体であるので、粒子表面がなめら
かな従来の球状蛍光体(例えば、A.K.Albess
ard他、Proceedings of the 1
5th International Display
Research Conference、pp.6
43−646(1995))とは明らかに異なる球状に
近い形状の蛍光体である。粒子表面に凹凸を持たず粒子
表面がなめらかな球状の蛍光体には、粒子同士の接触面
積が極めて小さいために、例えば、地面に対して垂直に
配置したガラス直管の内部に溶媒に分散させた粉末状の
蛍光体を流し込み、ガラス直管の内壁に蛍光体を付着さ
せる蛍光ランプ製造工程の蛍光体塗布工程では、ガラス
管内壁に付着する蛍光体に対するガラス管内部を通り抜
けて流れ落ちる蛍光体の割合が多く蛍光体の塗布利用効
率が悪くなる課題がある。粒子表面に最大1μm程度の
凹凸を有する蛍光体には、粒子表面に凹凸を持たず粒子
表面がなめらかな球状の蛍光体(とりわけ粒径分布が揃
った蛍光体)が持つ上記課題を低減できる効果がある。
【0092】また、図14と図4を比較してわかるよう
に、本発明にかかる実施例1のBa0.9Eu0.1MgAl
1017ユーロピウム付活製造方法によれば、Ba0.9
0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体の粒子形
状は、上記反応促進剤を用いない場合では、蛍光体原料
の酸化アルミニウム粉末の粒子形状や粒子サイズによっ
て決定された。すなわち、最も長い粒子長軸長さを有す
る粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒子長軸長さを有す
る粒子の粒子長軸長さの1倍から1.2倍までの範囲内
にある粒子を主体にしてなり、かつ、粒子形状が0.5
≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦1.0を満足する
略球状の酸化アルミニウム(平均粒径4.6μm)を蛍
光体原料として用いた本実施例1の場合では、合成後の
Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体
は、最も長い粒子長軸長さを有する粒子の粒子長軸長さ
が、最も短い粒子長軸長さを有する粒子の粒子長軸長さ
の1倍から1.2倍までの範囲内にある粒子を主体にし
てなり、かつ、粒子形状が0.5≦(粒子短軸長さ/粒
子長軸長さ)≦1.0を満足する略球状の蛍光体であ
り、その平均粒径は5.0μmであった。
【0093】このように、本発明の製造方法によって、
Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体
の粒子形状と粒子サイズが、蛍光体原料の酸化アルミニ
ウム粉末の粒子形状と粒子サイズにより決定された理由
としては、酸化アルミニウムが化学的に安定な材料であ
るために、この粒子を核にして、他の蛍光体原料分(す
なわち、炭酸バリウム、酸化ユーロピウム、塩基性炭酸
マグネシウム)との化学反応が起こり、蛍光体が生成さ
れたことが考えられる。
【0094】図16は、Ba0.9Eu0.1MgAl1017
ユーロピウム付活蛍光体の輝度と焼成温度との関係を示
す相関図である。図16には、比較のために、粒子サイ
ズが不均一であり、粒子形状が板状であり、平均粒径が
5μmである従来のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユー
ロピウム付活蛍光体の輝度レベルを点線で示した。
【0095】図16に示すように、本発明の製造方法を
用いてBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活
蛍光体を製造した時、Ba0.9Eu0.1MgAl1017
ーロピウム付活蛍光体の輝度は、焼成温度を上げるほど
高くなることがわかった。図16からわかるように、B
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体の
輝度は、1400℃までの焼成温度範囲では焼成温度の
増加とともに急激に上昇し、1400℃で従来のBa
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体の輝
度レベルの75%に達し1550℃で85%を越え、1
700℃で従来のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロ
ピウム付活蛍光体の輝度レベルと同等になった。
【0096】図17には、参考のために、焼成温度を1
800℃とした時のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユー
ロピウム付活蛍光体の電子顕微鏡写真を示した。焼成温
度を1800℃よりも高くすると、輝度はさらに上昇す
るものの、図17に示すように蛍光体粒子同士の凝集が
始まるとともに、球状の粒子形状が次第に崩れる傾向が
観察され、さらに温度を上げると、この傾向はいっそう
顕著になった。なお、1900℃を越える温度で焼成し
た時には、Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム
付活蛍光体は粉末状態を保てない。
【0097】焼成温度の増加とともに輝度が上昇するの
は、Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍
光体の融点が、おおよそ1920℃付近にあることが報
告されていることから(例えば、R.Roy他、Ext
ended Abstracts of the 1s
t Int. Conf. Sci. & Tech.
of Display Phosphors p.1
97−200(1995)参照)、焼成温度の増加と共
に蛍光体原料同士の化学反応が進行して、より品質の良
いBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光
体が製造されたためと考えられる。また、焼成温度を1
800℃よりも高くした時、蛍光体粒子同士が凝集する
傾向が観察されたのは、焼成温度が融点に近い温度にな
るために、Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム
付活蛍光体の粒子同士の化学反応が生じたためと考えら
れる。さらに、粒子形状が板状へと次第に変化する傾向
が観察されたのは、Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユー
ロピウム付活蛍光体の結晶構造がHexagonalで
あり、六角形の板状がもっとも自然な粒子形状であり安
定な形状であることに関係しており、融点に近い温度で
焼成することによって蛍光体の品質が良くなり、この蛍
光体の本来の姿が現れ始めたためであると思われる。
【0098】こうした理由から、輝度が高く、かつ、粒
子サイズが均一な、Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユー
ロピウム付活蛍光体を製造するためには、焼成温度を1
400℃以上1900℃以下、好ましくは、1550℃
以上1800℃以下に設定する必要がある。
【0099】なお、Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユー
ロピウム付活蛍光体以外のアルミニウム含有酸化物蛍光
体でも同様の傾向が観察されるが、これは、アルミニウ
ム含有酸化物蛍光体の融点が、おおよそ1800℃から
2000℃の範囲内にあるためであると考えられる。
【0100】表2は、焼成雰囲気を大気および還元雰囲
気(窒素と水素の混合ガス雰囲気)として、1600℃
の焼成温度で合成したBa0.9Eu0.1MgAl1017
ーロピウム付活蛍光体の輝度を相対比較した比較表であ
る。
【0101】
【表2】
【0102】表2は、焼成雰囲気を還元雰囲気とするこ
とによって大幅な輝度の向上が図れることを示してい
る。ユーロピウムイオンは二価と三価の価数を取り得る
イオンであり、安定な価数は三価であるものの、Ba
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体中で
は二価のユーロピウムイオンでなければ青色の発光色を
得ることはできない。二価のユーロピウムイオンは還元
雰囲気中でBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム
付活蛍光体原料を加熱すると生成され、一方、Ba0.9
Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体原料を
大気中で加熱すると、三価のユーロピウムイオンが生成
されやすくなるので、還元雰囲気中で蛍光体原料を加熱
することによって高輝度のBa0.9Eu0.1MgAl10
17ユーロピウム付活蛍光体を得ることができるようにな
る。なお、三価と四価の価数を取り得るテルビウムイオ
ン、二価と四価の価数を取り得るマンガンイオンについ
てもユーロピウムイオンと同様の価数変化が生じるた
め、三価のテルビウムイオン、あるいは、二価のマンガ
ンイオンを有する蛍光体の製造方法にあっても、蛍光体
原料を加熱する雰囲気を還元雰囲気にすると高輝度の蛍
光体を得ることができる。
【0103】表3は、本発明にかかるBa0.9Eu0.1
gAl1017ユーロピウム付活蛍光体(平均粒径5.0
μm、図14参照)と従来のBa0.9Eu0.1MgAl10
17ユーロピウム付活蛍光体(平均粒径6.4μm、図
15参照)のかさ密度の相対値の比較表である。
【0104】
【表3】
【0105】表3は、本発明のBa0.9Eu0.1MgAl
1017ユーロピウム付活蛍光体のかさ密度が従来のBa
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体のか
さ密度の167%であり、本発明のBa0.9Eu0.1Mg
Al1017ユーロピウム付活蛍光体の方が、平均粒径が
小さいにも関わらず、大きいかさ密度を持つことを示し
ている。なお、かさ密度が大きい蛍光体は、発明が解決
しようとする課題で説明したように、蛍光体サスペンジ
ョンや蛍光体ペーストを作製する場合の溶剤の使用量を
減らす作用がある。
【0106】表4は、本発明にかかるBa0.9Eu0.1
gAl1017ユーロピウム付活蛍光体(平均粒径5.0
μm、図14参照)と従来のBa0.9Eu0.1MgAl10
17ユーロピウム付活蛍光体(平均粒径6.4μm、図
15参照)の比表面積の相対値の比較表である。
【0107】
【表4】
【0108】表4は、本発明のBa0.9Eu0.1MgAl
1017ユーロピウム付活蛍光体の比表面積が従来のBa
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体の比
表面積の56%であり、本発明のBa0.9Eu0.1MgA
1017ユーロピウム付活蛍光体の方が、平均粒径が小
さいにも関わらず、小さい比表面積を持つことを示して
いる。なお、比表面積が小さな蛍光体粒子は、発明が解
決しようとする課題で説明したように、蛍光体が被る各
種損傷割合を小さくする作用がある。
【0109】図18は、本発明にかかるBa0.9Eu0.1
MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体(平均粒径5.
0μm、図14参照)と従来のBa0.9Eu0.1MgAl
1017ユーロピウム付活蛍光体(平均粒径6.4μm、
図15参照)の大気中熱処理後の輝度低下特性を比較し
た比較図、図19は、大気中熱処理後の発光色のCIE
色度座標上のy値を比較した比較図である。Ba0.9
0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体には、大
気中で加熱すると酸化して輝度が下がり(例えば、大塩
他、第258回蛍光体同学会講演予稿集、p.19〜
p.24(1995)参照)、同時に発光色も変化する
課題がある。しかしながら、図18および図19からわ
かるように、本発明のBa0.9Eu0.1MgAl1017
ーロピウム付活蛍光体によれば、大気中熱処理にともな
う輝度低下も発光色の変化も低減することができた。本
発明にかかるBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウ
ム付活蛍光体は、酸化によって極度に劣化しやすい微小
粒子を含まない均一粒子サイズの蛍光体であり、比表面
積を従来の蛍光体よりも小さくする作用があるので、酸
化による蛍光体の損傷を低減することができ、このよう
な効果が現れたものと考えられる。
【0110】図20は、放電装置を用いて、本発明にか
かるBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍
光体(平均粒径5.0μm、図14参照)と従来のBa
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体(平
均粒径6.4μm、図15参照)を一定の衝撃強度を持
ったArイオンで衝撃して、その発光色の変化(CIE
色度座標上のy値の変化)を調べた結果、図21は、イ
オン灯と干渉フィルターを組み合わせて、本発明にかか
るBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光
体(平均粒径5.0μm、図14参照)と従来のBa
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体(平
均粒径6.4μm、図15参照)に185nmの波長の
紫外線を照射して、その発光色の変化(CIE色度座標
上のy値の変化)を調べた結果である。蛍光体には、イ
オン衝撃や紫外線照射によって劣化し、発光色が変化す
る課題がある(例えば、W.Tews他、Phys.
Status Solidi A、130巻 K131
〜K137頁(1992年)や、O.Tada他、J.
Electrochem.Soc.131巻、1365
〜1369頁(1995年)参照)。しかしながら、図
20および図21からわかるように、本発明のBa0.9
Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体によれ
ば、Arイオン衝撃や紫外線照射に対する発光色の変化
を低減できた。本発明にかかるBa0.9Eu0.1MgAl
1017ユーロピウム付活蛍光体は、イオン衝撃や紫外線
照射に対して極度に劣化しやすい微小粒子を含まない均
一粒子サイズの蛍光体であり、比表面積を従来の蛍光体
よりも小さくする作用があるので、イオン衝撃や紫外線
照射による蛍光体の損傷を低減することができ、このよ
うな効果が現れたものと考えられる。
【0111】図22は、本発明にかかるBa0.9Eu0.1
MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体(平均粒径5.
0μm、図14参照)と従来のBa0.9Eu0.1MgAl
1017ユーロピウム付活蛍光体(平均粒径6.4μm、
図15参照)を用いて青色単色の蛍光ランプを作製し、
点灯時間に対する発光色の変化(CIE色度座標上のy
値の変化)を調べた結果である。図22からわかるよう
に、従来のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム
付活蛍光体を用いた蛍光ランプの発光色は点灯時間に対
して大きく色変化したのに対して、本発明のBa0.9
0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体を用いた
蛍光ランプの発光色は、1000時間までの長時間点灯
してもほとんど変化しなかった。上記のように、本発明
のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光
体は、比表面積が従来の蛍光体よりも小さく、イオン衝
撃や紫外線照射による蛍光体の損傷を低減する作用があ
るので、これを用いた蛍光ランプにこのような効果が現
れたものと考えられる。
【0112】図23は、Ba0.9Eu0.1MgAl1017
ユーロピウム付活蛍光体において、蛍光体粒子サイズの
均一性と、大気中加熱後の輝度低下割合との関係を調べ
たグラフである。蛍光体粒子群の中の、最も長い粒子長
軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さをxl、最も
短い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さを
xsとして、A=xl/xsを粒径均一指数と定義し
(但し、Aは、a≧1を満足する数値となる)、さら
に、熱処理前の輝度(254nmの紫外線を照射した時
の輝度)に対する、大気中600℃1時間熱処理後の輝
度低下割合を輝度維持率(単位は%)と定義して、蛍光
体粒子サイズの均一性と、大気中加熱後の輝度低下割合
との関係を調べた。図23は、粒径均一指数Aが、小さ
く1に近い数値であればあるほど、すなわち、蛍光体粒
子サイズが均一であればあるほど、大気中熱処理に対し
て輝度低下しにくくなることを実証するものであり、粒
径均一指数Aは、1≦A≦2の範囲内がよく、この範囲
内では従来の蛍光体の輝度維持率(84.6%)を越え
る、85%以上の輝度維持率を確保できることを示して
いる。さらに、好ましくは粒径均一指数Aは1≦A≦
1.2の範囲内にあるのがよく、この範囲内では90%
以上の輝度維持率を確保できることも示している。な
お、粒径均一指数Aは、蛍光体粒子の電子顕微鏡写真で
粒子長軸長さを測定して算出した。蛍光体粒子サイズが
均一であればあるほど、大気中熱処理に対して輝度低下
しにくくなる理由は、前述のように、微小粒子を含まな
いために比表面積を従来の蛍光体よりも小さくすること
ができ、酸化による蛍光体の損傷を低減することができ
たためと考えられる。イオン衝撃や紫外線照射による蛍
光体の劣化も、実質は蛍光体の比表面積と関係している
ので、図23の結果から、蛍光体の粒径均一指数Aは、
1≦A≦2の範囲内に限定するのがよい。
【0113】図24は、Ba0.9Eu0.1MgAl1017
ユーロピウム付活蛍光体において、蛍光体粒子形状の平
均粒子球状度と、600℃1時間大気中加熱後の輝度低
下割合との関係を調べたグラフである。上記粒径均一性
指数がおおよそ1.5の、様々な粒子形状を有するBa
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体を用
いて蛍光体粒子形状の平均粒子球状度と、600℃1時
間大気中加熱後の輝度低下割合との関係を調べた。前記
(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)の平均値を平均粒子球
状度Sと定義し(但し、Sは、S≦1を満足する数値と
なる)、さらに、熱処理前の輝度(254nmの紫外線
を照射した時の輝度)に対する、大気中600℃1時間
熱処理後の輝度低下割合を輝度維持率(単位は%)と定
義して、蛍光体粒子形状の平均粒子球状度Sと、大気中
加熱後の輝度低下割合との関係を調べた。図24は、平
均粒子球状度Sが、大きく1に近い数値であればあるほ
ど、すなわち、蛍光体粒子形状が真球に近ければ近いほ
ど、大気中熱処理に対して輝度低下しにくくなることを
実証するものであり、平均粒子球状度Sは、0.5≦S
≦1の範囲内がよく、この範囲内では従来の蛍光体の輝
度維持率(84.6%)を越える、85%以上の輝度維
持率を確保できることを示している。なお、平均粒子球
状度Sは、蛍光体粒子の電子顕微鏡写真で粒子長軸長さ
と粒子短軸長さを各々の蛍光体粒子について測定しその
平均値を算出して数値を決定した。蛍光体粒子形状が真
球状であればあるほど、大気中熱処理に対して輝度低下
しにくくなる理由は、真球状であればあるほど粒子の比
表面積を小さくすることができ、酸化による蛍光体の損
傷を低減することができたためと考えられる。イオン衝
撃や紫外線照射による蛍光体の劣化も、実質は蛍光体の
比表面積と関係しているので、図24の結果から、蛍光
体の平均粒子球状度Sは、0.5≦S≦1の範囲内に限
定するのがよい。
【0114】なお、参考のために合成した実施例1のB
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体の
発光スペクトル(254nmの紫外線を照射して測定し
た。)を図25に示した。図25は、実施例1のBa
0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体が、
450nmに発光ピークを持つ青色蛍光体であることを
示している。
【0115】なお、実施例1では、均一粒径を有する蛍
光体の一実施例として、Ba0.9Eu0.1MgAl1017
ユーロピウム付活蛍光体を説明したが、本発明は、比表
面積が小さな均一粒径の蛍光体と、好ましくは粒子形状
が球状の蛍光体に関するものであるので、Ba0.9Eu
0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体以外の蛍光
体材料でも同様に実施可能であり、均一粒径の蛍光体や
好ましくは粒子形状が球状の蛍光体であれば実施例1と
同じ作用があり同じ効果を得ることができる。蛍光体の
粒径は5μm以外であっても構わない。
【0116】また、実施例1では、均一粒径を有する蛍
光体の製造方法の一実施例として、Ba0.9Eu0.1Mg
Al1017ユーロピウム付活蛍光体の製造方法を説明し
たが、本発明は、均一粒径の蛍光体の製造方法に関する
ものであるので、Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユーロ
ピウム付活蛍光体以外の蛍光体の製造方法でも同様に実
施可能である。
【0117】なお、実施例1では、均一粒径を有するア
ルミニウム含有酸化物蛍光体の製造方法の一実施例とし
て、加熱温度範囲を限定したBa0.9Eu0.1MgAl10
17ユーロピウム付活蛍光体の製造方法を説明したが、
本発明は、加熱温度範囲を限定した均一粒径のアルミニ
ウム含有酸化物蛍光体の製造方法に関するものでもあ
り、Ba0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍
光体以外のアルミニウム含有酸化物蛍光体の製造方法で
も同様に実施可能であり、アルミニウム含有酸化物蛍光
体の製造方法であれば実施例1と同じ作用があり同じ効
果も得られる。
【0118】さらに、実施例1では、均一粒径を有する
蛍光体を用いた発光装置の一実施例として、均一粒径を
有するBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活
蛍光体を用いた青色単色の蛍光ランプを説明したが、例
えば、三波長型蛍光ランプや蛍光ランプ以外の照明装置
であっても、例えばプラズマディスプレイのような表示
装置など、照明装置以外の発光装置であっても同じ作用
があり同じ効果も得られる。 (実施例2)本発明にかかる蛍光体含有物の実施例2と
して、実施例1で説明したBa0.9Eu0.1MgAl10
17ユーロピウム付活蛍光体(すなわち、最も長い粒子長
軸長さを有する粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒子長
軸長さを有する粒子の粒子長軸長さの1倍から1.2倍
までの範囲内にある粒子を主体にしてなり、かつ、粒子
形状が0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦1.
0を満足する略球状であり、その平均粒径が5μmの蛍
光体。図14に電子顕微鏡写真を示した。)を用いた蛍
光体サスペンジョンについて説明する。
【0119】まず、蛍光体サスペンジョンの製造方法を
説明する。
【0120】実施例1で説明した上記Ba0.9Eu0.1
gAl1017ユーロピウム付活蛍光体と、CaOとBa
OとB23とCa227を主成分とする低融点ガラス
と、エチルセルロースと、酢酸ブチルとを、重量割合が
100:1:5:100になるよう秤量した。その後、
これらを容量1リットルのビーカーに投入した。ビーカ
ーに投入した溶液状の混合物を、金属製の薬さじを用い
て十分かき混ぜてエチルセルロースを完全に酢酸ブチル
に溶かしみ、均一な粒子サイズを有する蛍光体を含有す
る本発明にかかる蛍光体サスペンジョンを作製した。
【0121】比較のために、粒子サイズが不均一であ
り、粒子形状が板状であり、平均粒径が6.4μmであ
る従来のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付
活蛍光体(図15に電子顕微鏡写真を示す。)を用いた
従来の蛍光サスペンジョンも上記と同様に作製した。
【0122】なお、酢酸ブチルの混合割合を調節して、
従来の蛍光体サスペンジョンの粘度が、本発明にかかる
蛍光体サスペンジョンと同じになるようにしたところ、
その使用量は、本発明にかかる蛍光体サスペンジョンに
比較して40%増量した。このことは、本発明にかかる
製造方法によれば、蛍光体サスペンジョンの製造に用い
る溶剤の使用量を低減できることを示している。
【0123】次に、これらの蛍光体サスペンジョンを用
いて蛍光膜を作製し、蛍光膜の輝度むらを評価した結果
を説明する。
【0124】まず、蛍光膜の作製方法を説明する。
【0125】上記蛍光体サスペンジョン400mlをビ
ーカーに入れ十分かき混ぜた後、直ちに、蛍光体サスペ
ンジョンの液面に垂直になるようにガラス基板を投入
し、ガラス基板のほぼ全面が蛍光体サスペンジョンに浸
るようにし、すぐさま、蛍光体サスペンジョンの液面に
垂直になる向きを保ったまま、ガラス基板を蛍光体サス
ペンジョンの液面から引き上げ、ガラス基板に蛍光体サ
スペンジョンを付着させた。その後、蛍光体サスペンジ
ョンが付着したガラス基板を大気中に吊り下げ、蛍光体
サスペンジョンが含有する酢酸ブチルを自然乾燥させ
た。蛍光膜の膜厚むらを極力低減するために、ガラス基
板を上下逆にして、上記と同様の作業を繰り返した。
【0126】蛍光体サスペンジョンが含有する酢酸ブチ
ルを十分揮発させた後、電気炉を用いて蛍光体が付着し
たガラス基板を大気中で600℃で加熱した。加熱によ
ってエチルセルロースが燃焼してガス蒸発するととも
に、低融点ガラスが融解して、蛍光ランプに適する粒径
5μmだけのBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウ
ム付活蛍光体と極微量の低融点ガラス成分とからなる蛍
光膜を作製できた。
【0127】次に、作製した蛍光膜の輝度むらを評価し
た結果を説明する。
【0128】蛍光膜に、波長254nmの紫外線を照射
して、発光した蛍光膜の中の直径3mmの円内の平均輝
度を輝度計で測定した。輝度の測定箇所は10箇所とし
て、両蛍光膜の輝度むらを比較評価した。
【0129】表5に、上記蛍光膜の輝度むらを比較評価
した結果をまとめた。
【0130】
【表5】
【0131】表5は、本発明にかかる蛍光体含有物の蛍
光体サスペンジョンを用いて蛍光膜を作製することによ
って蛍光膜の輝度むらを低減できたことを示している。
この理由としては、蛍光体サスペンジョンに均一粒径の
蛍光体を用いたので、塗布蛍光膜の膜厚分布が均一にな
り、輝度分布が均一化したためと考えられる。
【0132】なお、実施例2では、均一粒径を有する蛍
光体を用いた蛍光体含有物の一実施例として、均一粒径
を有するBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付
活蛍光体を用いた蛍光体サスペンジョンを説明したが、
例えば、Ce1-xTbxMgAl1119の組成式で表され
るテルビウム付活蛍光体などこれ以外の蛍光体材料を用
いた蛍光体含有物であっても、均一粒径を有す蛍光体を
用いた蛍光体サスペンジョンであれば同じ作用があり同
じ効果も得られる。また、蛍光体ペーストや蛍光体含有
塗料など、実施例2で説明した蛍光体サスペンジョン以
外の、液状あるいはペースト状の蛍光体含有物であって
も同じ作用があり同じ効果も得られる。
【0133】また、実施例2では、均一粒径を有する蛍
光体を用いた蛍光体含有物の製造方法の一実施例とし
て、蛍光体と低融点ガラスとエチルセルロースと酢酸ブ
チルとを使用して、均一粒径を有するBa0.9Eu0.1
gAl1017ユーロピウム付活蛍光体を用いた蛍光体サ
スペンジョンを製造する蛍光体含有物の製造方法を説明
したが、これ以外の材料を使用するBa0.9Eu0.1M
gAl10O17ユーロピウム付活蛍光体を用いた蛍光
体サスペンジョンの製造方法でも、これ以外の蛍光体材
料を用いた蛍光体サスペンジョンの製造方法でも、蛍光
体サスペンジョン以外の液状あるいはペースト状の蛍光
体含有物の製造方法でも、均一粒径を有する蛍光体を用
いた液状あるいはペースト状の蛍光体含有物の製造方法
であれば同じ作用があり同じ効果も得られる。(実施例
3)本発明にかかる蛍光体含有物の実施例3として、実
施例1で説明したBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロ
ピウム付活蛍光体(すなわち、最も長い粒子長軸長さを
有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒子長軸
長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの1倍から2倍
までの範囲内にある蛍光体粒子を主体にしてなり、か
つ、粒子形状が0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長
さ)≦1.0を満足する略球状であり、その平均粒径が
おおよそ5μmの蛍光体。図14に電子顕微鏡写真を示
した。)を用いた焼結体容器について説明する。
【0134】まず、焼結体容器の製造方法を説明する。
【0135】重量割合が100:30:10:5:5:
5:5になるよう秤量した、実施例1のBa0.9Eu0.1
MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体と、不定形の粒
子形状を有するSiO2(平均粒径2μm、純度99.
9%)と、不定形の粒子形状を有するAl23(平均粒
径2μm、純度99.999%)と、不定形の粒子形状
を有するCaCO3(平均粒径3μm、純度99.9
%)と、不定形の粒子形状を有するY23(平均粒径3
μm、純度99.8%)と、不定形の粒子形状を有する
2CO3(平均粒径3μm、純度99.8%)と、不定
形の粒子形状を有するMgO(平均粒径2μm、純度9
9.9%)とを、ボールミルを用いて1時間混合した
後、金型に混合粉末を仕込み400kgf/cm2の圧
力でプレス成形して容器状のプレス成型品を得た。
【0136】なお、プレス成型品の形状は、長さ90m
m、幅60mm、高さ20mm、肉厚8mmの角形灰皿
状とした。
【0137】その後、プレス成形品を1000℃の窒素
と水素の混合ガス中で1時間焼成し、本発明にかかる実
施例1のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付
活蛍光体を含有する焼結体容器を作製した。
【0138】比較のために、粒子サイズが不均一であ
り、粒子形状が板状であり、平均粒径が5μmである従
来のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍
光体(図15に電子顕微鏡写真を示した。)を含有する
焼結体容器も上記と同様の製造方法で作製した。
【0139】次に本発明にかかる焼結体容器の耐衝撃特
性を比較評価した結果を説明する。
【0140】表6は、本発明にかかる蛍光体含有物の焼
結体容器10個と従来の蛍光体を用いて作製した焼結体
容器20個を50cmの高さから、角形灰皿状容器の底
面が衝撃を受けるようにコンクリート面に自然落下させ
て、破損割合を調べた結果をまとめた表である。
【0141】
【表6】
【0142】表6は、本発明にかかる蛍光体含有物の焼
結体容器の破損割合が従来の焼結体容器に比べて低いこ
とを示し、本発明にかかる蛍光体含有物の焼結体容器の
耐衝撃性が高いことを示している。また、均一粒子径を
有する蛍光体を使用する本発明の蛍光体含有物の製造方
法によれば、耐衝撃性の高い焼結体容器を製造すること
も示している。
【0143】本発明にかかる蛍光体含有物の焼結体容器
の耐衝撃性が高い理由として、均一粒子径を有する蛍光
体を使用して焼結体容器を製造し、均一粒子径を有する
蛍光体からなる焼結体容器にしているので、焼結体容器
中の物理的な歪みが小さく、外部からの物理的な力に対
して破損しにくい焼結体容器になっているためであると
考えられる。
【0144】なお、実施例3では、実施例1のBa0.9
Eu0.1MgAl1017ユーロピウム付活蛍光体とSi
2とAl23とCaCO3とY23とK2CO3とMgO
の混合粉末をプレス成形して角形灰皿状とした焼結体容
器とその製造方法の場合を説明したが、例えば蛍光体を
含有した樹脂成型品など焼結体容器以外の蛍光体含有物
とその製造方法であっても同様に実施可能である。
【0145】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、最も長い
粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最
も短い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さ
の1倍から2倍、好ましくは1倍から1.2倍までの範
囲内にある蛍光体粒子が主体になるようにし、さらに好
ましくは、蛍光体粒子の形状を、0.5≦(粒子短軸長
さ/粒子長軸長さ)≦1.0を満足する球状もしくは略
球状にするので、各種蛍光体含有物に最適な粒子サイズ
であり、かつ、比表面積が小さく、蛍光体含有物にあっ
ても蛍光体含有物の製造工程にあっても被る各種損傷割
合の小さな蛍光体を提供することができる。
【0146】さらに、本発明の蛍光体の製造方法によれ
ば、主体となる粒子の中の最も長い粒子長軸長さを有す
る粒子の粒子長軸長さが、主体となる粒子の中の最も短
い粒子長軸長さを有する粒子の粒子長軸長さの1倍から
2倍、好ましくは1倍から1.2倍までの範囲内にあ
り、さらに好ましくは0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長
軸長さ)≦1.0を満足する球状もしくは略球状の粒子
形状を主体とした蛍光体原料を用いて蛍光体を製造する
ので、各種蛍光体含有物に最適な粒子サイズであり、か
つ、比表面積が小さく、蛍光体含有物にあって蛍光体が
被る各種損傷割合が小さいなどの特徴を有する、均一粒
子サイズの蛍光体や、さらには、球状もしくは略球状の
粒子形状を有する均一粒子サイズの蛍光体をも製造する
ことができる。
【0147】また、本発明よれば、最も長い粒子長軸長
さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最も短い粒子
長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの1倍から
2倍、好ましくは、1倍から1.2倍までの範囲内にあ
る蛍光体粒子が主体の蛍光体、さらに好ましくは、0.
5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦1.0を満足す
る球状もしくは略球状の粒子形状を有する蛍光体を含む
ようにして蛍光体含有物(タイルや灰皿などの固形物、
粘着テープ、シール、ロープ、下敷きや筆箱などの文房
具のような各種構造物、発光装置、蛍光膜、蛍光体サス
ペンジョン、蛍光体ペーストもこれに含まれる)を構成
するので、最適な粒子サイズ以外のサイズの粒子を含有
しない蛍光体含有物を提供することができ、所望とする
用途の蛍光体含有物や、所望とする性状の蛍光体含有物
や、所望とする形状の蛍光体含有物も提供することがで
きる。さらに詳しくは、蛍光膜の発光むらを低減できる
蛍光体サスペンジョンおよび蛍光体ペーストや、塗装物
の発光むらを低減できる蛍光体含有塗料や、外部衝撃に
対して強く容易に破損しない蛍光体含有固形物や、動作
中に発光性能が劣化しない発光装置(蛍光ランプ、PD
P、CRT)を提供することができる。
【0148】さらに、本発明によれば、最も長い粒子長
軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最も短い
粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの1倍
から2倍、好ましくは、1倍から1.2倍までの範囲内
にある蛍光体粒子が主体の蛍光体、さらに好ましくは、
前記、0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸長さ)≦1.
0を満足する球状もしくは略球状の粒子形状を有する蛍
光体を用いて蛍光体含有物(タイルや灰皿などの固形
物、粘着テープ、シール、ロープ、下敷きや筆箱などの
文房具のような各種構造物、発光装置、蛍光膜、蛍光体
サスペンジョン、蛍光体ペーストもこれに含まれる)を
製造するので、最適な粒子サイズ以外のサイズの粒子を
含有しない蛍光体含有物を製造することができ、所望と
する用途の蛍光体含有物や、所望とする性状の蛍光体含
有物や、所望とする形状の蛍光体含有物も製造すること
ができる。さらに詳しくは、蛍光膜の発光むらを低減で
きる蛍光体サスペンジョンおよび蛍光体ペーストや、塗
装物の発光むらを低減できる蛍光体含有塗料や、外部衝
撃に対して強く容易に破損しない蛍光体含有固形物や、
動作中に発光性能が劣化しない発光装置(蛍光ランプ、
PDP、CRT)を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光体粒子群と製造方法にかかる蛍光
体原料粒子群を示す図。
【図2】本発明の蛍光体粒子群と製造方法にかかる蛍光
体原料粒子群を示す図。
【図3】本発明の蛍光体粒子群と製造方法にかかる蛍光
体原料粒子群を示す図。
【図4】本発明の蛍光体の製造方法にかかる酸化アルミ
ニウム蛍光体原料粉末の電子顕微鏡写真であり、図面に
代わるものである。
【図5】本発明の蛍光体の製造方法にかかるシリコーン
樹脂微粒子蛍光体原料粉末をディスプレー上に表示した
中間調画像を、プリンタから出力したものであり、図面
に代わるものである。
【図6】本発明の蛍光体の製造方法にかかる二酸化シリ
コン蛍光体原料粉末をディスプレー上に表示した中間調
画像を、プリンタから出力したものであり、図面に代わ
るものである。
【図7】本発明の蛍光体の製造方法にかかるアルミニウ
ム含有蛍光体の製造方法を示すフローチャート。
【図8】本発明の蛍光体含有物を示す模式図。
【図9】本発明の蛍光体含有物にかかる発光装置を示す
模式図。
【図10】従来の蛍光体の製造方法にかかる酸化アルミ
ニウム蛍光体原料粉末の電子顕微鏡写真であり、図面に
代わるものである。
【図11】従来の蛍光体の製造方法にかかる炭酸バリウ
ム蛍光体原料粉末の電子顕微鏡写真であり、図面に代わ
るものである。
【図12】従来の蛍光体の製造方法にかかる酸化ユーロ
ピウム蛍光体原料粉末の電子顕微鏡写真であり、図面に
代わるものである。
【図13】従来の蛍光体の製造方法にかかる塩基性炭酸
マグネシウム蛍光体原料粉末の電子顕微鏡写真であり、
図面に代わるものである。
【図14】本発明にかかる実施例1のBa0.9Eu0.1
gAl1017ユーロピウム付活蛍光体の電子顕微鏡写真
であり、図面に代わるものである。
【図15】従来のBa0.9Eu0.1MgAl1017ユーロ
ピウム付活蛍光体の電子顕微鏡写真であり、図面に代わ
るものである。
【図16】実施例1の蛍光体の製造方法にかかる焼成温
度と輝度との関係。
【図17】実施例1の蛍光体の製造方法にかかる180
0℃焼成後の蛍光体の電子顕微鏡写真であり、図面に代
わるものである。
【図18】実施例1の蛍光体にかかる大気中熱処理温度
と輝度との関係。
【図19】実施例1の蛍光体にかかる大気中熱処理温度
と色度座標y値との関係。
【図20】実施例1の蛍光体にかかるイオン衝撃時間と
色度座標y値との関係。
【図21】実施例1の蛍光体にかかる紫外線照射時間と
色度座標y値との関係。
【図22】実施例1の蛍光ランプにかかる点灯時間と色
度座標y値との関係。
【図23】実施例1の蛍光体にかかる粒径均一指数と輝
度維持率との関係。
【図24】実施例1の蛍光体にかかる平均粒子球状度と
輝度維持率との関係。
【図25】実施例1のBa0.9Eu0.1MgAl1017
ーロピウム付活蛍光体の発光スペクトル。
【図26】従来の蛍光体の電子顕微鏡写真であり、図面
に代わるものである。
【符号の説明】
1…蛍光体 2…物質 3…蛍光 4…励起源 5…励起線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 幸二 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 堀井 滋 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 西浦 毅 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子表面の一点aから、aとは異なる粒子
    表面の一点bまでの距離をxとして、xの最大値を粒子
    長軸長さと定義した時、蛍光体粒子群が、最も長い粒子
    長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、最も短
    い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの1
    倍から2倍までの範囲内にある蛍光体粒子を主体にして
    構成されていることを特徴とする蛍光体。
  2. 【請求項2】前記蛍光体粒子群が、前記最も長い粒子長
    軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さが、前記最も
    短い粒子長軸長さを有する蛍光体粒子の粒子長軸長さの
    1倍から1.2倍までの範囲内にある蛍光体粒子を主体
    にして構成されていることを特徴とする請求項1記載の
    蛍光体。
  3. 【請求項3】粒子表面の一点aから、aとは異なる粒子
    表面の一点bまでの距離をxとして、xの最大値を粒子
    長軸長さ、このときのaからbを結ぶ線分を粒子長軸線
    分と定義し、さらに、前記粒子長軸線分の垂直二等分線
    が粒子表面と交わる二点を、各々、cおよびdとし、c
    からdまでの距離をyとして、yの最小値を粒子短軸長
    さと定義したとき、0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長軸
    長さ)≦1.0を満足する、球状もしくは略球状の粒子
    形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の蛍
    光体。
  4. 【請求項4】粒子の長軸長さの点で複数種類の蛍光体が
    組み合わされた蛍光体であって、各蛍光体に属する蛍光
    体粒子の粒子長軸長さは、互いに蛍光体同士で異なるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光
    体。
  5. 【請求項5】アルミニウム含有酸化物蛍光体を含むこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の蛍光体。
  6. 【請求項6】前記アルミニウム含有酸化物蛍光体は、
    (M1-vEuv)(Mg1-wMnwxAlyzの組成式
    (但し、MはBa、Sr、Ca、Mgで構成されるアル
    カリ土類元素群を示す。また、v、w、x、y、zは各
    々、0≦v≦0.6、0≦w≦0.6、0.8≦x≦
    1.2、8≦y≦12、14≦z≦20を満足する数値
    を示す。)を主体にしてなるアルミニウム含有酸化物蛍
    光体であることを特徴とする請求項5記載の蛍光体。
  7. 【請求項7】前記アルミニウム含有酸化物蛍光体は、
    (M1-vMnv)Alyzの組成式(但し、MはBa、S
    r、Ca、Mgで構成されるアルカリ土類元素群を示
    す。また、v、y、zは各々、0<v≦0.6、8≦y
    ≦18、13≦z≦28を満足する数値を示す。)を主
    体にしてなるアルミニウム含有酸化物蛍光体であること
    を特徴とする請求項5記載の蛍光体。
  8. 【請求項8】前記アルミニウム含有酸化物蛍光体は、
    (M1-vEuv)Alyzの組成式(但し、MはBa、S
    r、Ca、Mgで構成されるアルカリ土類元素群を示
    す。また、vは、0<v≦0.6を満足する数値を示
    す。)を主体にしてなるアルミニウム含有酸化物蛍光体
    であって、yとzが、1≦y≦17、2≦z≦30を満
    足する数値となることを特徴とする請求項5記載の蛍光
    体。
  9. 【請求項9】前記アルミニウム含有酸化物蛍光体は、
    (ReNxAlyzの組成式(但し、ReはSc、Y、
    La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、D
    y、Ho、Er、Tm、Yb、Luの中の少なくとも一
    種類以上の元素で構成される希土類元素群を、また、N
    はMg、Zn、Mnの中の少なくとも一種類以上の元素
    で構成される元素群を示す。また、x、y、zは各々、
    0.8≦x≦1.2、9≦y≦13、15≦z≦23を
    満足する数値を示す。)を主体にしてなるアルミニウム
    含有酸化物蛍光体であることを特徴とする請求項5記載
    の蛍光体。
  10. 【請求項10】前記アルミニウム含有酸化物蛍光体は、
    ReAlyzの組成式(但し、ReはSc、Y、La、
    Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
    o、Er、Tm、Yb、Luの中の少なくとも一種類以
    上の元素で構成される希土類元素群を示す。また、y、
    zは各々、0.3≦y≦2、2≦z≦5を満足する数値
    を示す。)を主体にしてなるアルミニウム含有酸化物蛍
    光体であることを特徴とする請求項5記載の蛍光体。
  11. 【請求項11】不純物としてDy3+イオン、もしくは、
    Nd3+イオンを含むことを特徴とする請求項8記載の蛍
    光体。
  12. 【請求項12】粒子表面の一点aから、aとは異なる粒
    子表面の一点bまでの距離をxとして、xの最大値を粒
    子長軸長さと定義した時、蛍光体原料粒子群が、最も長
    い粒子長軸長さを有する蛍光体原料粒子の粒子長軸長さ
    が、最も短い粒子長軸長さを有する蛍光体原料粒子の粒
    子長軸長さの1倍から2倍までの範囲内にある蛍光体原
    料粒子を用いて、請求項1記載の蛍光体を製造すること
    を特徴とする蛍光体の製造方法。
  13. 【請求項13】前記最も長い粒子長軸長さが、前記最も
    短い粒子長軸長さの1倍から1.2倍までの範囲内にあ
    る蛍光体原料を用いて製造することを特徴とする請求項
    12記載の蛍光体の製造方法。
  14. 【請求項14】粒子表面の一点aから、aとは異なる粒
    子表面の一点bまでの距離をxとして、xの最大値を粒
    子長軸長さ、このときのaからbを結ぶ線分を粒子長軸
    線分と定義し、さらに、前記粒子長軸線分の垂直二等分
    線が粒子表面と交わる二点を、各々、cおよびdとし、
    cからdまでの距離をyとして、yの最小値を粒子短軸
    長さと定義したとき、0.5≦(粒子短軸長さ/粒子長
    軸長さ)≦1.0を満足する、球状もしくは略球状の粒
    子形状を有する蛍光体原料を用いて製造することを特徴
    とする請求項12又は13記載の蛍光体の製造方法。
  15. 【請求項15】粒子の長軸長さの点で複数種類の蛍光体
    粒子原料が組み合わされた蛍光体原料であって、各蛍光
    体原料に属する蛍光体原料粒子の粒子長軸長さは、互い
    に蛍光体原料同士で異なる蛍光体原料を用いて製造する
    ことを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の
    蛍光体の製造方法。
  16. 【請求項16】材料の種類の点で複数種類の蛍光体原料
    を用いて蛍光体を製造する方法であって、少なくとも1
    種類の蛍光体原料は請求項12〜14のいずれかに記載
    の蛍光体原料であることを特徴とする蛍光体の製造方
    法。
  17. 【請求項17】前記蛍光体原料が酸化アルミニウム粉末
    であることを特徴とする請求項12〜15のいずれかに
    記載の蛍光体の製造方法。
  18. 【請求項18】前記少なくとも1種類の蛍光体原料が酸
    化アルミニウム粉末であることを特徴とする請求項16
    記載の蛍光体の製造方法。
  19. 【請求項19】1400℃以上1900℃以下の範囲内
    の温度で加熱して製造することを特徴とする請求項12
    〜18のいずれかに記載の蛍光体の製造方法。
  20. 【請求項20】1550℃以上1800℃以下の範囲内
    の温度で加熱して製造することを特徴とする請求項19
    記載の蛍光体の製造方法。
  21. 【請求項21】還元雰囲気中の加熱を含むことを特徴と
    する請求項19又は20記載の蛍光体の製造方法。
  22. 【請求項22】反応促進剤を用いず製造することを特徴
    とする請求項12〜21のいずれかに記載の蛍光体の製
    造方法。
  23. 【請求項23】請求項1〜11のいずれかに記載の蛍光
    体を含むことを特徴とする蛍光体含有物。
  24. 【請求項24】発光装置であることを特徴とする請求項
    23記載の蛍光体含有物。
  25. 【請求項25】発光装置が照明装置であることを特徴と
    する請求項24記載の蛍光体含有物。
  26. 【請求項26】照明装置が蛍光ランプであることを特徴
    とする請求項25記載の蛍光体含有物。
  27. 【請求項27】請求項1〜11のいずれかに記載の蛍光
    体を用いて製造することを特徴とする請求項23〜26
    のいずれかに記載の蛍光体含有物の製造方法。
JP6463398A 1997-03-13 1998-02-26 蛍光体とこれを用いた蛍光体含有物ならびにこれらの製造方法 Pending JPH11199867A (ja)

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