JPH08338073A - 高力ボルト接合構造 - Google Patents
高力ボルト接合構造Info
- Publication number
- JPH08338073A JPH08338073A JP17030895A JP17030895A JPH08338073A JP H08338073 A JPH08338073 A JP H08338073A JP 17030895 A JP17030895 A JP 17030895A JP 17030895 A JP17030895 A JP 17030895A JP H08338073 A JPH08338073 A JP H08338073A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bolt
- countersink
- strength
- strength bolt
- base material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 製作が容易であり、かつ応力が作用しても接
合強度が変化しない高力ボルト接合構造を提供する。 【構成】 母材１の少なくとも片面におけるボルト穴２
の周辺部にさら穴３が設けられ、かつ高力ボルト９のボ
ルト本体６における頭部６ｂの内側及び／又は座金７と
ナット８にさら穴と係合可能な凸縁６ｃ，７ａ，８ａが
設けられ、高力ボルトによる母材と添板５又は母材同志
の締め付けにより、添板又は一方の母材のボルト孔４，
１１の周辺部が折曲して漏斗状部５ａ，１０ａとなって
さら穴と係合されていることによって、母材の少なくと
も片面におけるボルト孔の周辺部にさら穴の加工のみを
予め行う一方、母材と添板又は母材同志を漏斗状部とさ
ら穴の係合により互いに噛み合わせる。
合強度が変化しない高力ボルト接合構造を提供する。 【構成】 母材１の少なくとも片面におけるボルト穴２
の周辺部にさら穴３が設けられ、かつ高力ボルト９のボ
ルト本体６における頭部６ｂの内側及び／又は座金７と
ナット８にさら穴と係合可能な凸縁６ｃ，７ａ，８ａが
設けられ、高力ボルトによる母材と添板５又は母材同志
の締め付けにより、添板又は一方の母材のボルト孔４，
１１の周辺部が折曲して漏斗状部５ａ，１０ａとなって
さら穴と係合されていることによって、母材の少なくと
も片面におけるボルト孔の周辺部にさら穴の加工のみを
予め行う一方、母材と添板又は母材同志を漏斗状部とさ
ら穴の係合により互いに噛み合わせる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、高力ボルト接合構造に
係り、特に建築構造材を高力ボルトにより摩擦接合方式
で接合する高力ボルト接合構造に関する。
係り、特に建築構造材を高力ボルトにより摩擦接合方式
で接合する高力ボルト接合構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の高力ボルト接合構造とし
ては、摩擦接合部のすべり耐力の向上を図るため、例え
ば突き合わせ接合する１対の母材（鉄骨構造の構造材）
の両側に配設される添板の当接面に、環状又は格子状等
の突起縁がボルト孔を囲むように設けられ、高力ボルト
による母材と添板の締め付けにより、添板の突起縁が母
材に食い込まれる構造のものが知られている（実開平４
−４１００５号公報、実開平４−６９５０３号公報参
照）。
ては、摩擦接合部のすべり耐力の向上を図るため、例え
ば突き合わせ接合する１対の母材（鉄骨構造の構造材）
の両側に配設される添板の当接面に、環状又は格子状等
の突起縁がボルト孔を囲むように設けられ、高力ボルト
による母材と添板の締め付けにより、添板の突起縁が母
材に食い込まれる構造のものが知られている（実開平４
−４１００５号公報、実開平４−６９５０３号公報参
照）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高力ボルト接合構造では、突起縁を有する添板の製作が
面倒であると共に、応力の作用により突起縁が折損した
場合には、すべり耐力が急激に低下する不具合がある。
そこで、本発明は、製作が容易であると共に、応力が作
用しても接合強度が変化しない高力ボルト接合構造を提
供することを目的とする。
高力ボルト接合構造では、突起縁を有する添板の製作が
面倒であると共に、応力の作用により突起縁が折損した
場合には、すべり耐力が急激に低下する不具合がある。
そこで、本発明は、製作が容易であると共に、応力が作
用しても接合強度が変化しない高力ボルト接合構造を提
供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第１の高力ボルト接合構造は、母材の少な
くとも片面におけるボルト孔の周辺部にさら穴が設けら
れ、かつ高力ボルトのボルト本体における頭部の内側及
び／又は座金とナットに上記さら穴と係合可能な凸縁が
設けられ、前記高力ボルトによる母材と添板又は母材同
志の締め付けにより、添板又は一方の母材のボルト孔の
周辺部が折曲して漏斗状部となってさら穴と係合されて
いることを特徴とする。前記ボルト本体の頭部の内側の
凸縁は、頭部と一体に設けられていることが好ましい。
前記ボルト本体の頭部の内側の凸縁は、頭部に当接した
座金に設けられていてもよい。又、前記さら穴と各凸縁
は、同等の大きさであることが好ましい。前記さら穴
は、各凸縁より大であってもよい。更に、前記さら穴
は、ボルト本体の頭部と同等の大きさであることが好ま
しい。一方、第２の高力ボルト接合構造は、第１のもの
において、前記添板又は一方の母材のボルト孔の周辺部
に複数のスリットが設けられていることを特徴とする。
め、本発明の第１の高力ボルト接合構造は、母材の少な
くとも片面におけるボルト孔の周辺部にさら穴が設けら
れ、かつ高力ボルトのボルト本体における頭部の内側及
び／又は座金とナットに上記さら穴と係合可能な凸縁が
設けられ、前記高力ボルトによる母材と添板又は母材同
志の締め付けにより、添板又は一方の母材のボルト孔の
周辺部が折曲して漏斗状部となってさら穴と係合されて
いることを特徴とする。前記ボルト本体の頭部の内側の
凸縁は、頭部と一体に設けられていることが好ましい。
前記ボルト本体の頭部の内側の凸縁は、頭部に当接した
座金に設けられていてもよい。又、前記さら穴と各凸縁
は、同等の大きさであることが好ましい。前記さら穴
は、各凸縁より大であってもよい。更に、前記さら穴
は、ボルト本体の頭部と同等の大きさであることが好ま
しい。一方、第２の高力ボルト接合構造は、第１のもの
において、前記添板又は一方の母材のボルト孔の周辺部
に複数のスリットが設けられていることを特徴とする。
【０００５】
【作用】本発明の第１の高力ボルト接合構造において
は、母材の少なくとも片面におけるボルト孔の周辺部に
対するさら穴の加工が予め行われるだけである一方、母
材と添板又は母材同志が、高力ボルトの締め付けによっ
て添板又は一方の母材のボルト孔の周辺部に生じた漏斗
状部とさら穴との係合により互いに噛み合わされる。ボ
ルト本体の頭部の内側の凸縁を頭部と一体に設けること
により、部品点数が減少する。ボルト本体の頭部の内側
の凸縁を頭部に当接した座金に設けることにより、特殊
なボルト本体を用いる必要がなくなる。又、さら穴と各
凸縁を同等の大きさとすることにより、ボルト孔の周辺
部に生じる漏斗状部とさら穴との係合が良好となる。さ
ら穴を各凸縁より大きくすることにより漏斗状部の形成
が容易となる。更に、さら穴をボルト本体の頭部と同等
の大きさとすることにより、高力ボルトの締め付け力が
添板又は一方の母材のボルト孔の周辺部に有効に作用す
る。一方、第２の高力ボルト接合構造においては、第１
のものの作用の他、添板又は一方の母材のボルト孔の周
辺部の折曲が容易となる。
は、母材の少なくとも片面におけるボルト孔の周辺部に
対するさら穴の加工が予め行われるだけである一方、母
材と添板又は母材同志が、高力ボルトの締め付けによっ
て添板又は一方の母材のボルト孔の周辺部に生じた漏斗
状部とさら穴との係合により互いに噛み合わされる。ボ
ルト本体の頭部の内側の凸縁を頭部と一体に設けること
により、部品点数が減少する。ボルト本体の頭部の内側
の凸縁を頭部に当接した座金に設けることにより、特殊
なボルト本体を用いる必要がなくなる。又、さら穴と各
凸縁を同等の大きさとすることにより、ボルト孔の周辺
部に生じる漏斗状部とさら穴との係合が良好となる。さ
ら穴を各凸縁より大きくすることにより漏斗状部の形成
が容易となる。更に、さら穴をボルト本体の頭部と同等
の大きさとすることにより、高力ボルトの締め付け力が
添板又は一方の母材のボルト孔の周辺部に有効に作用す
る。一方、第２の高力ボルト接合構造においては、第１
のものの作用の他、添板又は一方の母材のボルト孔の周
辺部の折曲が容易となる。
【０００６】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１、図２は本発明の高力ボルト接合構造
の一実施例を示す断面図、分解図である。図中１は突き
合わせ接合される１対の母材で、両母材１は、鉄骨構造
に用いられる山形鋼、Ｉ形鋼等の形鋼あるいは平鋼等か
らなり、それぞれの突き合わせ端部には、後述する高力
ボルトのボルト本体が挿通する複数のボルト孔２（図１
においては一方の母材の１つのボルト孔について示
す。）が設けられており、両母材１の両面におけるボル
ト孔２の周辺部には、さら穴３が設けられている。そし
て、両母材１は、それぞれのボルト孔２と対応するボル
ト孔４を設けた添板５を突き合わせ端部の両側面に当接
すると共に、添板５のボルト孔４と母材１のボルト孔２
を挿通する軸部６ａ、さら穴３より適宜に大きくして軸
部６ａの一端に設けた頭部６ｂ、及びさら穴３に係合可
能になして頭部６ｂの内側に一体に設けた凸縁６ｃから
なるボルト本体６と、さら穴３と係合可能な漏斗状の凸
縁７ａを設けた座金７と、さら穴３に係合可能な、すな
わち座金７の凸縁７ａと係合可能な凸縁８ａを設けたナ
ット８とからなる高力ボルト９による母材１と添板５の
締め付けにより、両添板５のボルト孔４の周辺部が折曲
して漏斗状部５ａとなってさら穴３と係合されて突き合
わせ接合されているものである。
て説明する。図１、図２は本発明の高力ボルト接合構造
の一実施例を示す断面図、分解図である。図中１は突き
合わせ接合される１対の母材で、両母材１は、鉄骨構造
に用いられる山形鋼、Ｉ形鋼等の形鋼あるいは平鋼等か
らなり、それぞれの突き合わせ端部には、後述する高力
ボルトのボルト本体が挿通する複数のボルト孔２（図１
においては一方の母材の１つのボルト孔について示
す。）が設けられており、両母材１の両面におけるボル
ト孔２の周辺部には、さら穴３が設けられている。そし
て、両母材１は、それぞれのボルト孔２と対応するボル
ト孔４を設けた添板５を突き合わせ端部の両側面に当接
すると共に、添板５のボルト孔４と母材１のボルト孔２
を挿通する軸部６ａ、さら穴３より適宜に大きくして軸
部６ａの一端に設けた頭部６ｂ、及びさら穴３に係合可
能になして頭部６ｂの内側に一体に設けた凸縁６ｃから
なるボルト本体６と、さら穴３と係合可能な漏斗状の凸
縁７ａを設けた座金７と、さら穴３に係合可能な、すな
わち座金７の凸縁７ａと係合可能な凸縁８ａを設けたナ
ット８とからなる高力ボルト９による母材１と添板５の
締め付けにより、両添板５のボルト孔４の周辺部が折曲
して漏斗状部５ａとなってさら穴３と係合されて突き合
わせ接合されているものである。
【０００７】上記構成の高力ボルト接合構造において
は、母材１の両面におけるボルト孔２の周辺部に対する
さら穴３の加工が予め行われるだけであるので、その製
作を容易にすることができる。又、高力ボルト９の締め
付けによって添板５のボルト孔４の周辺部が、図２に示
すようにフラットな状態から図１に示すように折曲して
漏斗状部５ａとなってさら穴３と係合することにより、
母材１と添板５が噛み合わされるので、母材１と添板５
のすべり耐力を格段に増加することができ、かつ応力が
作用しても接合強度を不変とすることができる。
は、母材１の両面におけるボルト孔２の周辺部に対する
さら穴３の加工が予め行われるだけであるので、その製
作を容易にすることができる。又、高力ボルト９の締め
付けによって添板５のボルト孔４の周辺部が、図２に示
すようにフラットな状態から図１に示すように折曲して
漏斗状部５ａとなってさら穴３と係合することにより、
母材１と添板５が噛み合わされるので、母材１と添板５
のすべり耐力を格段に増加することができ、かつ応力が
作用しても接合強度を不変とすることができる。
【０００８】図３は本発明の高力ボルト接合構造の他の
実施例を示す断面図である。図中１０は重ね合わせ接合
される１対の母材で、両母材１０は、図１のものと同様
に形鋼あるいは平鋼等からなり、それぞれの重ね合わせ
端部には、後述する高力ボルトのボルト本体が挿通する
複数のボルト孔１１（図３においては１つのボルト孔に
ついて示す。）が設けられている。そして、一方（図３
においては上方）の母材１０のボルト孔１１の周辺部に
は、複数のスリット１２がボルト孔１１を中心として形
成され（図４参照）、又、他方（図３においては下方）
の母材１０の片面（図３においては上面）におけるボル
ト孔１１の周辺部には、後述するボルトの頭部と同等の
大きさのさら穴１３が設けられている。そして、ボルト
孔１１を対向させて重ね合わされた両母材１０は、それ
ぞれのボルト孔１１を挿通する軸部１４ａ、さら穴１３
と同等の大きさをなして軸部１４ａの一端に設けた頭部
１４ｂ、及びさら穴１３より適宜に小さな大きさを有
し、かつそれに係合可能になして頭部１４ｂの内側に一
体に設けた凸縁１４ｃからなるボルト本体１４と、平板
状の座金１５と、ナット１６とからなる高力ボルト１７
による締め付けにより、一方の母材１０のボルト孔１１
の周辺部が折曲して漏斗状部１０ａとなってさら穴１３
と係合されて重ね合わせ接合されているものである。
実施例を示す断面図である。図中１０は重ね合わせ接合
される１対の母材で、両母材１０は、図１のものと同様
に形鋼あるいは平鋼等からなり、それぞれの重ね合わせ
端部には、後述する高力ボルトのボルト本体が挿通する
複数のボルト孔１１（図３においては１つのボルト孔に
ついて示す。）が設けられている。そして、一方（図３
においては上方）の母材１０のボルト孔１１の周辺部に
は、複数のスリット１２がボルト孔１１を中心として形
成され（図４参照）、又、他方（図３においては下方）
の母材１０の片面（図３においては上面）におけるボル
ト孔１１の周辺部には、後述するボルトの頭部と同等の
大きさのさら穴１３が設けられている。そして、ボルト
孔１１を対向させて重ね合わされた両母材１０は、それ
ぞれのボルト孔１１を挿通する軸部１４ａ、さら穴１３
と同等の大きさをなして軸部１４ａの一端に設けた頭部
１４ｂ、及びさら穴１３より適宜に小さな大きさを有
し、かつそれに係合可能になして頭部１４ｂの内側に一
体に設けた凸縁１４ｃからなるボルト本体１４と、平板
状の座金１５と、ナット１６とからなる高力ボルト１７
による締め付けにより、一方の母材１０のボルト孔１１
の周辺部が折曲して漏斗状部１０ａとなってさら穴１３
と係合されて重ね合わせ接合されているものである。
【０００９】上記構成の高力ボルト接合構造において
は、一方の母材１０のボルト孔１１の周辺部に複数のス
リット１２を形成し、かつさら穴１３を凸縁１４ｃより
大きくすることにより、一方の母材１０のボルト孔１１
の周辺部の折曲が容易となるので、漏斗状部１０ａの形
成を確実に行うことができる作用効果の他、図１のもの
とほぼ同様の作用効果を奏する。
は、一方の母材１０のボルト孔１１の周辺部に複数のス
リット１２を形成し、かつさら穴１３を凸縁１４ｃより
大きくすることにより、一方の母材１０のボルト孔１１
の周辺部の折曲が容易となるので、漏斗状部１０ａの形
成を確実に行うことができる作用効果の他、図１のもの
とほぼ同様の作用効果を奏する。
【００１０】なお、上記各実施例においては、高力ボル
ト９，１７のボルト本体６，１４における頭部６ｂ，１
４ｂの内側に設けられる凸縁６ｃ，１４ｃを頭部６ｂ，
１４ｂと一体形成する場合について述べたが、これに限
定されるものではなく、例えば図５に示すように、高力
ボルト９′のボルト本体６′の頭部６ｂ′の内側に当接
した座金１８に、さら穴３，１３と係合可能な凸縁１８
ａを設けるようにしてもよい。他の構成及び作用効果
は、図１のものと同様であるので、同一の構成部材等に
は同一の符合を付してその説明を省略する。
ト９，１７のボルト本体６，１４における頭部６ｂ，１
４ｂの内側に設けられる凸縁６ｃ，１４ｃを頭部６ｂ，
１４ｂと一体形成する場合について述べたが、これに限
定されるものではなく、例えば図５に示すように、高力
ボルト９′のボルト本体６′の頭部６ｂ′の内側に当接
した座金１８に、さら穴３，１３と係合可能な凸縁１８
ａを設けるようにしてもよい。他の構成及び作用効果
は、図１のものと同様であるので、同一の構成部材等に
は同一の符合を付してその説明を省略する。
【００１１】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第１の高
力ボルト接合構造によれば、母材の少なくとも片面にお
けるボルト穴の周辺部に対するさら穴の加工が予め行わ
れるだけであるので、従来に比べてその製作を容易にす
ることができる。又、母材と添板又は母材同志が、高力
ボルトの締め付けによって添板又は一方の母材のボルト
孔の周辺部に生じた漏斗状部とさら穴との係合により互
いに噛み合わされるので、母材と添板又は母材同志のす
べり耐力を格段に増加することができ、かつ応力が作用
しても接合強度を不変とすることができる。ボルト本体
の頭部の内側の凸縁を頭部と一体に設けることにより、
部品点数が減少するので、その管理及び接合構造の形成
が容易となる。ボルト本体の頭部の内側の凸縁を頭部に
当接した座金に設けることにより、特殊なボルト本体を
用いる必要がなくなる。又、さら穴と各凸縁を同等の大
きさとすることにより、ボルト孔の周辺部に生じる漏斗
状部とさら穴との係合が良好となる。さら穴を各凸縁よ
り大きくすることにより、漏斗状部の形成が容易とな
る。更に、さら穴をボルト本体の頭部と同等の大きさと
することにより、高力ボルトの締め付け力が添板又は一
方の母材のボルト孔の周辺部に有効に作用するので、漏
斗状部の形成が容易となる。一方、第２の高力ボルト接
合構造によれば、第１のものの作用効果の他、添板又は
一方の母材のボルト孔の周辺部の折曲が容易となるの
で、比較的厚い添板又は母材であっても本構造の適用を
行うことができる。
力ボルト接合構造によれば、母材の少なくとも片面にお
けるボルト穴の周辺部に対するさら穴の加工が予め行わ
れるだけであるので、従来に比べてその製作を容易にす
ることができる。又、母材と添板又は母材同志が、高力
ボルトの締め付けによって添板又は一方の母材のボルト
孔の周辺部に生じた漏斗状部とさら穴との係合により互
いに噛み合わされるので、母材と添板又は母材同志のす
べり耐力を格段に増加することができ、かつ応力が作用
しても接合強度を不変とすることができる。ボルト本体
の頭部の内側の凸縁を頭部と一体に設けることにより、
部品点数が減少するので、その管理及び接合構造の形成
が容易となる。ボルト本体の頭部の内側の凸縁を頭部に
当接した座金に設けることにより、特殊なボルト本体を
用いる必要がなくなる。又、さら穴と各凸縁を同等の大
きさとすることにより、ボルト孔の周辺部に生じる漏斗
状部とさら穴との係合が良好となる。さら穴を各凸縁よ
り大きくすることにより、漏斗状部の形成が容易とな
る。更に、さら穴をボルト本体の頭部と同等の大きさと
することにより、高力ボルトの締め付け力が添板又は一
方の母材のボルト孔の周辺部に有効に作用するので、漏
斗状部の形成が容易となる。一方、第２の高力ボルト接
合構造によれば、第１のものの作用効果の他、添板又は
一方の母材のボルト孔の周辺部の折曲が容易となるの
で、比較的厚い添板又は母材であっても本構造の適用を
行うことができる。
【図１】本発明の高力ボルト接合構造の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図２】図１の高力ボルト接合構造の締め付け力負荷前
の分解図である。
の分解図である。
【図３】本発明の高力ボルト接合構造の他の実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図４】図３の高力ボルト接合構造における一方の母材
の締め付け力負荷前の状態を示す平面図である。
の締め付け力負荷前の状態を示す平面図である。
【図５】本発明の高力ボルト接合構造の更に他の実施例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
１ 母材 ２ ボルト孔 ３ さら穴 ４ ボルト孔 ５ 添板 ５ａ 漏斗状部 ６ ボルト本体 ６′ ボルト本体 ６ｂ 頭部 ６ｂ′ 頭部 ６ｃ 凸縁 ７ 座金 ７ａ 凸縁 ８ ナット ８ａ 凸縁 ９ 高力ボルト ９′ 高力ボルト １０ 母材 １０ａ 漏斗状部 １１ ボルト孔 １２ スリット １３ さら穴 １４ ボルト本体 １４ｂ 頭部 １４ｃ 凸縁 １５ 座金 １６ ナット １７ 高力ボルト １８ 座金 １８ａ 凸縁
Claims (7)
- 【請求項１】 母材の少なくとも片面におけるボルト孔
の周辺部にさら穴が設けられ、かつ高力ボルトのボルト
本体における頭部の内側及び／又は座金とナットに上記
さら穴と係合可能な凸縁が設けられ、前記高力ボルトに
よる母材と添板又は母材同志の締め付けにより、添板又
は一方の母材のボルト孔の周辺部が折曲して漏斗状部と
なってさら穴と係合されていることを特徴とする高力ボ
ルト接合構造。 - 【請求項２】 前記ボルト本体の頭部の内側の凸縁が頭
部と一体に設けられていることを特徴とする請求項１記
載の高力ボルト接合構造。 - 【請求項３】 前記ボルト本体の頭部の内側の凸縁が頭
部に当接した座金に設けられていることを特徴とする請
求項１記載の高力ボルト接合構造。 - 【請求項４】 前記さら穴と各凸縁が同等の大きさであ
ることを特徴とする請求項１、２又は３記載の高力ボル
ト接合構造。 - 【請求項５】 前記さら穴が各凸縁より大であることを
特徴とする請求項１、２又は３記載の高力ボルト接合構
造。 - 【請求項６】 前記さら穴がボルト本体の頭部と同等の
大きさであることを特徴とする請求項１、２、３、４又
は５記載の高力ボルト接合構造。 - 【請求項７】 前記添板又は一方の母材のボルト孔の周
辺部に複数のスリットが設けられていることを特徴とす
る請求項１、２、３、４、５又は６記載の高力ボルト接
合構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17030895A JPH08338073A (ja) | 1995-06-13 | 1995-06-13 | 高力ボルト接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17030895A JPH08338073A (ja) | 1995-06-13 | 1995-06-13 | 高力ボルト接合構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08338073A true JPH08338073A (ja) | 1996-12-24 |
Family
ID=15902572
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17030895A Pending JPH08338073A (ja) | 1995-06-13 | 1995-06-13 | 高力ボルト接合構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08338073A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2477539A (en) * | 2010-02-05 | 2011-08-10 | Latchways Plc | Panel Mounting System with shock absorbing deformable strut |
| CN103418925A (zh) * | 2012-05-23 | 2013-12-04 | 珠海格力电器股份有限公司 | 焊件与点焊螺栓的连接结构 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5718020A (en) * | 1980-07-09 | 1982-01-29 | Pioneer Electronic Corp | Position regulating method of magnetic head |
-
1995
- 1995-06-13 JP JP17030895A patent/JPH08338073A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5718020A (en) * | 1980-07-09 | 1982-01-29 | Pioneer Electronic Corp | Position regulating method of magnetic head |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2477539A (en) * | 2010-02-05 | 2011-08-10 | Latchways Plc | Panel Mounting System with shock absorbing deformable strut |
| CN103418925A (zh) * | 2012-05-23 | 2013-12-04 | 珠海格力电器股份有限公司 | 焊件与点焊螺栓的连接结构 |
| CN103418925B (zh) * | 2012-05-23 | 2016-06-08 | 珠海格力电器股份有限公司 | 焊件与点焊螺栓的连接结构 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPS5926611A (ja) | ボルト継手連結装置 | |
| JPH08338073A (ja) | 高力ボルト接合構造 | |
| JPS6023527Y2 (ja) | クランプ | |
| JP2000087946A (ja) | 高摩擦ウオッシャー | |
| JPH09112524A (ja) | 車両部材の締結機構 | |
| JPH0221610Y2 (ja) | ||
| JPH031605Y2 (ja) | ||
| JP2003003463A (ja) | 杭の継手部構造 | |
| JPH09317741A (ja) | 板金製ナット | |
| JP2001018831A (ja) | 自動車用フレーム及びその製造方法 | |
| JPH0314341Y2 (ja) | ||
| JPH0518016A (ja) | 鉄骨構造物の連結用当て板 | |
| JPH0532641Y2 (ja) | ||
| JPH10267019A (ja) | 板金部品の結合構造 | |
| JPS588966Y2 (ja) | 枠部材の結合構造 | |
| JP2597303Y2 (ja) | シリンダヘッドの金属積層形ガスケット | |
| JPH0914241A (ja) | Ｔナット | |
| JPH0338279Y2 (ja) | ||
| JPH044021Y2 (ja) | ||
| JPH07224834A (ja) | 回転力の作用する部材の接合部構造 | |
| JPS581715Y2 (ja) | ダクトの接続装置 | |
| JPH0423999Y2 (ja) | ||
| JPH072365Y2 (ja) | 板部材結合構造 | |
| JPH11201284A (ja) | ガスケットの構造 | |
| JPH0342128B2 (ja) |