JPH0832724B2 - シクロスポリン類およびそれらの医薬用途 - Google Patents
シクロスポリン類およびそれらの医薬用途Info
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- JPH0832724B2 JPH0832724B2 JP63149227A JP14922788A JPH0832724B2 JP H0832724 B2 JPH0832724 B2 JP H0832724B2 JP 63149227 A JP63149227 A JP 63149227A JP 14922788 A JP14922788 A JP 14922788A JP H0832724 B2 JPH0832724 B2 JP H0832724B2
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Description
に新規医薬用途およびそれ自体新規化合物である新規シ
クロスポリン類に関する。
に薬理学的、特に免疫抑制、抗炎症および/または抗寄
生虫活性を有し、特有な構造を有する環状のオリ−N−
メチル化ウンデカペプチドの種類を包含する。最初に単
離されたシクロスポリン類は、[シクロスポリンA]と
しても知られ、現在登録商標サンディミュン(SANDIMMU
N)の名称で市販されている、天然真菌代謝物「シクロ
スポリン」(CiclosporinまたはCyclosporine)であっ
た。「シクロスポリン」は、式(A) [式中、−MeBmt−は、式(B) (式中、−x−y−はトランス−CH=CH−であり、
2′、3′および4′位は各々立体配置S、RおよびR
を有する) で示されるN−メチル−(4R)−4−ブタ−2E−エン−
1−イル−4−メチル−(L)トレオニル残基を示す] で示されシクロスポリンである。
天然シクロスポリン類が単離および確認され、さらに多
くの非天然シクロスポリンが完全もしくは半合成手段ま
たは修正培養技術の適用により製造されてきた。すなわ
ち現在シクロスポリン類が包含する種類は多く、例えば
天然シクロスポリンA〜Z[参考、トラバー等、1、
「ヘルベティカ・シミカ・アクタ」(Helv.Chim.Act
a)、60巻、1247−1255頁(1977年)、トラバー等、
2、「ヘルベティカ・シミカ・アクタ」(Helv.Chim.Ac
ta)、65巻、1655−1667頁(1982年)、コーベル等、
「ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・カプライド・マイ
クロバイオロジー・アンド・バイオテクノロジー」(Eu
rop.J.Applied Microbiology and Biotechnology)、14
巻、273−240頁(1982年)およびフォン・バルトブルグ
等、「プログレス・イン・アラージー」(Progress in
Allergy)、38巻、28−45頁(1986年)]並びに様々な
非天然シクロスポリン誘導体およびジヒドロ−およびイ
ソ−シクロスポリン類[上記式(B)における−MeBmt
−残基の−x−y−部分を飽和させて−x−y−=−CH
2−CH2−とする/上記式(A)におけるシクロスポリン
分子の11位の残基と−MeBmt−残基の結合はα−N−原
子でなく3′−O−原子を介する]を含む人工または合
成シクロスポリン類、誘導体化シクロスポリン類(例、
−MeBmt−残基の3′−O−原子をアシル化するか、別
の置換基を3位のサルコシル残基のα−炭素原子に導入
する)、−MeBmt−残基が異性体形態で存在するシクロ
スポリン類(例、−MeBmt−残基の6′および7′位を
横切る立体配置はトランスではなくてシスである)並び
に例えばベンガー等により開発されたシクロスポリン類
の完全合成製造方法を用いて、変異型アミノ酸をペプチ
ド配列内の特定位置に導入させるシクロスポリン類が含
まれる[例えば、トラバー等1、トラバー等2およびコ
ーベル等、前出、米国特許第4108985号、同第4210581
号、同第4220641号、同第4288431号、同第4554351号お
よび同第4396542号、ヨーロッパ特許公開第0034567号お
よび同第0056782号、国際特許公開第WO86/02080号、ベ
ンガー1、「トランスプル・プロック」(Transpl.Pro
c.)、15巻、補遺、1:2230(1983年)、ベンガー2、
「アンゲバンテ・ヘミー、インターナショナル・エディ
ション・イン・イングリッシュ」(Angew.Chem.Int.E
d.)、24巻、77頁(1985年)並びにベンガー3、「プロ
グレス・イン・ザ・ケミストリー・オブ・オーガニック
・ナチュラル・プロダクツ」(Progress in the Chemis
try of Organic Natural Products)、50巻、123頁(19
86年)参照]。
多く、例えば[Thr]2−、[Val]2−、[Nva]2−およ
び[Nva]2−[Nva]5−シクロスポリン(各々シクロス
ポリンC、D、GおよびMとしても知られている)、
[3−O−アセチル−MeBmt]1−シクロスポリン(シク
ロスポリンA酢酸エステルとしても知られている)、
[ジヒドロ−MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリン(ジ
ヒドロ−シクロスポリンDとしても知られている)、
[イソ−MeBmt]1−[Nva]2−シクロスポリン(イソシ
クロスポリンGとしても知られている)、[(D)Se
r]8−シクロスポリン、[MeIle]11−シクロスポリ
ン、[(D)MeVal]11−シクロスポリン(シクロスポ
リンHとしても知られている)、[MeAla]6−シクロス
ポリン、[(D)Pro]3−シクロスポリンなどが含まれ
る。
書(特許請求の範囲を含む)の全体を通して「シクロス
ポリン」(すなわちシクロスポリンA)の構造を参照し
てこれらの定義を行う。これは、まず「シクロスポリ
ン」に存在するものとは異なる、存在するアミノ酸残基
を示し(例、[(D)Pro]3は、問題のシクロスポリン
が3位に−Sar−残基ではなく−(D)Pro−を有するこ
とを示す)、次いで残りの残基が「シクロスポリン」に
存在するものと同じであるという特徴を表すために「シ
クロスポリン」の語を適用することにより行なわれる。
スポリン発見以前には知られていなかった。すなわち、
この残基およびその変異型または修飾体(例、下記のも
の)は、一般にシクロスポリン類に特有のものである。
一般に、[MeBmt]1に対する変異型または代替物(alte
rnative)は−MeBmt−構造を示すことにより定義され
る。すなわち、−x−y−部分[上記式(B)参照]が
−CH2−CH2−に還元されているジヒドロシクロスポリン
類の場合、1位の残基は「−ジヒドロ−MeBmt−」とし
て定義される。−x−y−部分を横切る立体配置がトラ
ンスではなくシスである場合、この残基は「−シス−Me
Bmt−」として定義される。
基「−MeBmt−」、「−ジヒドロ−MeBmt−」、「シス−
MeBmt−」等の前に、削除位置を定め、修飾語「デス」
を用いて削除を示し、次いで削除される基または原子を
定めることにより示される。すなわち、「N−デスメチ
ル−MeBmt−」、「3′−デスオキシ−MeBmt−」および
「−3′−デスオキシ−4′−デスメチル−MeBmt−」
は各々式(B1)、(B2)および(B3)で示される残基で
ある。
れは置換の位置および性質を定義することにより常法で
表される。すなわち、−3′−O−アセチル−MeBmt−
は、式(B)[ただし、3′−OH基はアセチル化されて
いる(3′−O−CO−CH3)]で示される残基である。
例えば−MeBmt−の置換基または基を置換する場合、こ
れは、i)上記「デス−用語」により置換された基の位
置を示し、ii)置換基を定義することにより行なわれ
る。すなわち、−7′−デスメチル−7′−フエニル−
MeBmt−は、上記式(B)[ただし、末端(8′)メチ
ル基はフエニルにより置換されている]で示される残基
である。3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBmt−は
上記式(B)(ただし、3′−OH基は=Oにより置換さ
れている)で示される残基である。
u−等により示されたアミノ酸残基は、慣例に従い、例
えば「−(D)Ala−」の場合のように特記しない限
り、(L)−立体配置を有するものと定める。「−MeLe
u−」の場合のように「Me」が先行する残基省略形はα
−N−メチル化残基を表す。当業界では、シクロスポリ
ン分子の個々の残基において、1位の残基−MeBmt−、
−ジヒドロ−MeBmt−等から出発して時計回りの方向で
番号を付す。この明細書(特許請求の範囲を含む)では
首尾一貫して同じ数値のシーケンを用いる。] 〔発明が解決しようとする課題〕 シクロスポリン類は、それらの独特な医薬効果故に、
医学界および大学関係者のみならず専門外である報道関
係者からも非常に顕著な注目を集めている。現在シクロ
スポリン自体は、同種間の臓器(例、心臓、心肺、腎臓
および骨髄)移植後の拒絶予防、並びにさらに最近では
様々な自己免疫および関連疾患および状態の処置に常用
されている。また様々な寄生虫疾患および感染症、例え
ばコクシジオイデス症、マラリアおよび住血吸虫症の処
置において可能性のある用途の研究のために広範な作業
が行なわれてきた。現在、これらまたは関連適応症にお
ける非常に多くの他の既知シクロスポリン類の有望な用
途に対する研究作業の多くの報告が文献に記載されてい
る。
ロスポリン類が他の化学療法に対する感受性の増強、お
よび特に誘発性であろうと固有のものであろうと他の化
学療法に対する抵抗性の解除の遂行に有用であることが
判った。
長い化学療法的薬物投与後の化学療法に対する高い抵抗
性は、かなり以前から認められている広範囲に及ぶ現象
であり、当業界において広く文書に記載されている。古
典的な例としては、個々の薬剤物質を用いる長期または
広範囲に及ぶ薬物療法後の、寄生体、特に細菌性、ウイ
ルス性または原生動物性微生物の増強または誘発された
抵抗性が挙げられる。かかる場合において、感染微生物
は、時間の経過に従い程度の大小はあるが薬剤物質に対
する耐性を強め、これに付随して闘争または処置が困難
になる。癌の化学療法処置、例えば癌種、肉腫もしくは
他の腫ようまたは悪性腫ようの処置に関しても類似の現
象が観察される。
手段としての、例えば、薬剤物質、特に抗新生物または
細胞毒性薬剤例えばコルヒチン、エトポシド、テノポシ
ド、アドリアマイシン、ダウノルビシンおよびビンクリ
スチンの投与による癌の化学療法処置は、依然として様
々な型の癌の処置の最も重要な研究である。しかしなが
ら、腫ようは最初は治療に感受性を示し得るが、処置を
続けるに従い、かかる治療に対する耐性が現れ、その結
果、治療効果の低下がもたらされることが一般に判って
いる。一般的なこととして、特に後期または末期癌の処
置において多面発現性または多種薬剤療法を採用する場
合、通例多種薬剤耐性が続いて現れる。例えば特定形態
の化学療法処置を長期間実施した場合、似た障害が生
じ、例えば固有または内生耐性を発現した微生物の耐性
株が生じる。その場合もまた、常用の抗新生物または細
胞毒性薬剤療法に対する内生耐性または低レベルの感受
性を呈する特定形態の癌または腫ようと遭遇することが
多い。
法的薬物法に対する感受性の向上またはその効果の増強
に有用であり、特に、様々な型(例、後天性または先天
性)の化学療法薬剤耐性の打ち消し、または施された薬
剤療法に対する感受性の増強もしくは回復に有用である
ことが判った。この発明が適用され得る化学療法的薬物
療法の形態には、例えば抗寄生体例えば抗ウイルス、抗
細菌または抗原生動物化学療法および、特に抗新生物ま
たは細胞増殖抑制化学療法がある。
示す様々なクラスの下に定義され得る。
炭素原子がO−アシルまたはオキソ置換されているシク
ロスポリン。
る。
されている場合。
いる場合、2位の残基もまたβ−O−アシル化され得
る。
通りである。
−アシル−MeBmt−または−3′−アシル−ジヒドロ−M
eBmt−残基である場合。
CH−であり、ACYL1はアシル基を表す) 式(I)中のACYL1として適当なアシル基は、式R1−C
O−およびR2−O−CO−(式中、R1はC1-4アルキルまた
はC1-4アジドアルキルおよびR2はC1-4アルキルである)
で示される基、例、アセチル、4−アジドブタノイルま
たはメトキシカルボニルである。好ましくはACYL1は式R
1−CO−で示される基であり、この場合R1は好ましくはC
1-4アルキルである。最も好ましくはR1−CO−はアセチ
ルである。
は、分枝状または直鎖であり得る。好ましくはそれらは
直鎖である。R1は最も好ましくはメチルである。
は、式(II)または(II′)で示されるものである。
β−O−アシル−α−アミノ酸の残基、 Xは−Sar−または(D)−立体配置を有する光学活
性の、α−N−メチル化αアミノ酸残基、 Yは、−Val−またはさらに、Bが−Nva−である場
合、−Nva−、および Wは、(D)−立体配置を有するβ−ヒドロキシ−ま
たはβ−O−アシル−α−アミノ酸の残基である] Bがβ−O−アシル−α−アミノ酸残基である場合、
これは一般に(L)立体配置を有する。好適にはそれは
式(III)で示される残基である。
アシル−(L)−トレオニル残基である。
たは式(III′)で示されるO−アシル−(D)Ser−も
しくはO−アシル(D)Thr−である。
素またはメチルである。
しいアシル基は、式R3−CO−(式中、R3はC1-4アルキル
である)で示される基である。R3としてのアルキル基は
分枝状または直鎖であり得る。好ましくはそれらは直鎖
である。好適にはACYL2はアセチルである。
は好適には−(D)Ala−である。
リン類の例は下記の通りである。
ン、 1.2[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Val]2−シク
ロスポリン、 1.3[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Thr]2−シク
ロスポリン、 1.4[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Nva]2−シク
ロスポリン、 1.5[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Nva]2−[Nv
a]5−シクロスポリン、 1.6[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[(D)Ala]3
−シクロスポリン、 1.7[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Nva]2−
[(D)Ala]3−シクロスポリン、 1.8[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[(D)MeVal]
11−シクロスポリン、 1.9[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Val]11−シク
ロスポリン、 1.10[3′−O−アセチル−ジヒドロ−MeBmt]1−シク
ロスポリン、 1.11[3′−O−メトキシカルボニル−MeBmt]1−シク
ロスポリン、 1.12[3′−O−(4−アジドブタノイル)−MeBmt]1
−シクロスポリン、 1.13[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[O−アセチル
−Thr]2−シクロスポリン、 1.14[3′−O−アセチル−N−デスメチル−MeBmt]1
−[O−アセチル−Thr]2−シクロスポリン、および 1.15[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[O−アセチル
−(D)Ser]8−シクロスポリン。
記のシクロスポリン類1.1〜1.10全部および1.15、およ
び特にシクロスポリン類1.1、1.2、1.3、1.4、1.10およ
び1.15である。
である。
3′−O−アシル−8′−C1-8アルコキシ− −シス−
MeBmt−または−ジヒドロ−MeBmt−残基である場合。
−、R4はC2-9アルコキシメチルおよびACYL1はアシル基
を表す) 式(IV)中のアシル基として特に適当なものは、式R5
−CO−(式中、R5はC1-4アルキルである)で示される基
である。
分枝状または直鎖であり得る。好ましくはそれらは直鎖
である。好ましくはR4はC2-5アルコキシメチルである。
式(IV)中のACYL1は好適にはアセチルである。
(II)(ただし、Aは前記式(IV)の残基であり、Bは
式(II)の場合と同じ意味を有し、Xは−Sar−および
Yは−Val−である)で示されるものである。
リン類の例は次の通りである。
Bmt]1−シクロスポリン、 1.17[3′−O−アセチル−8′−t−ブトキシ−シス
−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.18[3′−O−アセチル−8′−メトキシ−シス−Me
Bmt]1−[O−アセチル−Thr]2−シクロスポリン、 1.19[3′−O−アセチル−8′−t−ブトキシ−シス
−MeBmt]1−[O−アセチル−Thr]2−シクロスポリ
ン、 1.20[3′−O−アセチル−8′−メトキシ−シス−Me
Bmt]1−[Val]2−シクロスポリン、および 1.21[3′−O−アセチル−8′−メトキシ−シス−Me
Bmt]1−[Nva]2−シクロスポリン。
−MeBmt−、−3′−O−アシル−7′−デスメチル−
7′−ヒドロカルビル− −MeBmt−もしくは−シス−M
eBmt−残基[ただし、ヒドロカルビル(炭化水素残基)
部分は少なくとも2個の炭素原子を含む]、または−
3′−O−アシル−7′−デスメチル−7′−ヒドロカ
ルビル−ジヒドロ−MeBmt−残基(ただし、ヒドロカル
ビル部分は少なくとも2個の炭素原子を含み、前記ヒド
ロカルビル部分に存在する脂肪族基または部分は全て飽
和しているものとする)である場合。
たは−CH2−CH2−であり、R6はヒドロカビルであり、AC
YL1はアシル基を表すが、ただし、−x−y−がトラン
ス−CH=CH−または−CH2−CH2−である場合、R6は少な
くとも2個の炭素原子を含み(すなわち、メチル以外で
ある)、−x−y−が−CH2−CH2−である場合、R6とし
てまたはR6中に存在する脂肪族基または部分は全て飽和
しているものとする) 式(V)中のアシル基として特に適当なものは、式−
R5−CO−(ただし、R5はC1-4アルキルである)で示され
る基、特にアセチルである。
香脂肪族基を含むが、ただし脂肪族基および部分は分枝
状または直鎖であり得る。またかかる基はさらに置換基
例えばハロゲンまたはヒドロキシを含み得るか、または
非置換であり得る。
ル、アルキニル、フェニル、フェニルアルキル、フェニ
ルアルケニルおよびフェニルアルキニル、特に最高20
個、好ましくは最高8個の炭素原子を有するアルキル、
アルケニルおよびアルキニル基、並びに最高12個の炭素
原子を含むフェニル、フェニルアルキルおよびフェニル
アルキニル基である。
ルキル)、C1-10アルキル、C2-10アルケニルおよびC2-
10アルキニル、特にフェニルおよびC1-5アルキルであ
る。
R6としての炭化水素残基は、芳香族基、飽和脂肪族基お
よび脂肪族部分が飽和している芳香脂肪族基を包含し、
例えば前述のこのタイプに属する前記の基全てを含む。
I)(ただし、Aは前記式(V)の残基、Bは式(II)
の場合と同意義、Xは−Sar−およびYは−Val−であ
る)で示されるものである。
類の例は下記の通りである。
フェニル−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.23[3′−O−アセチル−シス−MeBmt]1−シクロス
ポリン、 1.24[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
ビニル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.25[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
ビニル−シス−MeBmt]1−[O−アセチル−Thr]2−シ
クロスポリン、 1.26[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
i−ペンチル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.27[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
フェニル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.28[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
n−プロピル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.29[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
(β−アリル)−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.30[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
フェニル−MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリン、 1.31[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
フェニル−シス−MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリ
ン、 1.32[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
ビニル−シス−MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリン、 1.33[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
ビニル−シス−MeBmt]1−[Nva]2−シクロスポリン、
および 1.34[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
(3−ブロモ−n−プロピル)−シス−MeBmt]1−シク
ロスポリン。
る。
置換されている場合、すなわち、2位の残基がβ−O−
アシル−α−アミノ酸残基であり、1位の残基が上記
(1a)項記載のもの以外である場合。
る場合、この残基は一般に(L)立体配置を有する。好
適には、それは式(III′)で示される残基である。
である。
CO−またはR7−CO−R8−CO−(ただし、R3は式(III)
の場合と同意義、R7は2位のβ−オキシ−(L)−α−
アミノ酸残基が前記残基のβ−酸素原子を介して−CO−
R8−CO−部分と結合しているシクロスポリンの残基、お
よびR8はC1-8アルキレンである)で示されるものであ
る。
る。好ましくはそれらは直鎖である。R8は好ましくはC1
-4アルキレンである。式R3−CO−で示されるアシル基が
一般に好ましく、R3−CO−の好ましい意味は式(III)
に関して前述した通りである。
(ただし、Aは−MeBmt−または−ジヒドロ−MeBmt−、
Bは上記(1b)項記載、例えば上記式(III′)の残
基、Xは−Sar−およびYは−Val−である)で示される
ものである。
例は次の通りである。
シクロスポリンジエステル。
記の通りである。
換されている場合。
場合、これは好適には式(VII)で示される−3′−デ
スオキシ−3′−オキソ−MeBmtである。
(II)(ただし、Aは上記式(VII)の残基、Bは式(I
I)で与えられた意味、Xは−Sar−およびYは−Val−
である)で示されるものである。
の通りである。
置換されている場合、すなわち、2位の残基がβ−オキ
ソ−α−アミノ酸残基である場合。
合、この残基は一般に(L)立体配置を有する。好適に
は、それは式(VIII)で示される−α−メチルケト−Gl
y−である。
属するシクロスポリン類の例は次の通りである。
クロスポリン、 1.38[3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBmt]1−
[Val]2−シクロスポリン、 1.39[3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBmt]1−
[Nva]2−シクロスポリン、 1.40[α−メチルケト−Gly]2−シクロスポリン、およ
び 1.41[ジヒドロ−MeBmt]1−[α−メチルケト−Gly]2
−シクロスポリン。
ノ置換されているシクロスポリン、例えば1位の残基が
−3′−デスオキシ−3′−(C1-4アルコキシイミノ)
−MeBmt−残基であるシクロスポリン、または ii)2位の残基が(L)−イソロイシル残基であるシク
ロスポリン、または iii)11位の残基がN−メチル−(L)−アラニル、N
−メチル−(L)−イソロイシルまたはN−メチル−
(L)−アロイソロイシルまたはN−メチル−(L)−
ロイシル残基であるシクロスポリン。
-4アルコキシイミノ)−MeBmt−残基は式(IX)で示さ
れる。
る。好ましくはそれらは直鎖である。
−アロイソロイシル(−MeアロIle−)の語は、式
(X)で示される残基を意味する。
で示されるものである。
(i)項記載の残基であり、 Bは、−αAbu−、−Thr−、−Val−または−Nva−、
またはさらに、Aが−MeBmt−または−ジヒドロ−MeBmt
−である場合−Ile−であり、そして Aが−MeBmt−または−ジヒドロ−MeBmt−およびBが
−αAbu−、−Thr−、−Val−または−Nva−である場
合、Zは−MeAla−、−MeIle−、−MeアロIle−または
−MeLeu−であるか、または Aが上記(i)項記載の残基であるか、またはBが−
Ile−である場合、Zは−MeVal−である] この発明による用途に適したシクロスポリン類の例
は、次の通りである。
t]1−シクロスポリン、 2.2[Ile]2−シクロスポリン、 2.3[MeAla]11−シクロスポリン、 2.4[MeIle]11−シクロスポリン、および 2.5[MeアロIle]11シクロスポリン、および 2.6[MeLeu]11−シクロスポリン。
意味を有するシクロスポリン、特にシクロスポリン2.2
が好ましい。
ロスポリン、例、シクロスポリン2.4および2.5もまた特
に興味深いものである。
ただし、 Zが−Val−である場合、Aは−MeBmt−もしくは−ジ
ヒドロ−MeBmt−、または Zが−MeVal−である場合、Aは−3′−デスオキシ
−MeBmt−、3′−デスオキシ−ジヒドロ−MeBmt−、−
N−デスメチル−MeBmt−、−N−デスメチル−ジヒド
ロ−MeBmt−、−3′−デスオキシ−4′−デスメチル
−ジヒドロ−MeBmt−または−MeLeu−、そして Zが−Val−である場合、Bは−αAbu−または−Thr
−、 Zが−MeVal−およびAが−3′−デスオキシ−MeBmt
−、−3′−デスオキシ−ジヒドロ−MeBmt−、−3′
−デスオキシ−4′−デスメチル−ジヒドロ−MeBmt−
または−MeLeu−である場合、Bは−αAbu−、または Qが−MeVal−およびAが−N−デスメチル−MeBmt−
または−N−デスメチル−ジヒドロ−MeBmt−である場
合、Bは−Thr−である)で示されるシクロスポリン
類。
ても知られている)、 3.2[ジヒドロ−MeBmt]1−[Val]11−シクロスポリン
(またはジヒドロシクロスポリンE)、 3.3[3′−デスオキシ−MeBmt]1−シクロスポリン
(またはシクロスポリンF)、 3.4[3′−デスオキシ−ジヒドロ−MeBmt]1−シクロ
スポリン(またはジヒドロシクロスポリンF)、 3.5[N−デスメチル−MeBmt]1−[Thr]2−シクロス
ポリン(またはシクロスポリンP)、 3.6[N−デスメチル−ジヒドロ−MeBmt]1−[Thr]2
−シクロスポリン(またはジヒドロシクロスポリン
P)、 3.7[Thr]2−[Val]11−シクロスポリン(またはシク
ロスポリンW)、 3.8[ジヒドロ−MeBmt]1−[Thr]2−[Val]11−シク
ロスポリン(またはジヒドロシクロスポリンW)、 3.9[3′−デスオキシ−4′−デスメチル−ジヒドロ
−MeBmt]1−シクロスポリン(またはシクロスポリン
Z)、 3.10[MeLeu]1−シクロスポリン(またはシクロスポリ
ン28)。
シル化シクロスポリン類は公知のものである。すなわち
シクロスポリン1.1、1.4、1.8、1.9、1.13、1.14および
1.34は、例えばトラバー等、「ヘルベティカ・シミカ・
アクタ」(Helv.Chim.Acta)、60巻、1247頁以下(1977
年)、65巻、1655頁以下(1982年)、70巻、13頁以下
(1987年)、コーベル等、「ヨーロピアン・ジャーナル
・オブ・アプライド・マイクロバイオロジー・アンド・
バイオテクノロジー」(Europ.J.Applied Microbiology
and Biotechnology)、14巻、273頁以下(1982年)並
びにフォン・バルトブルグ等、「プログレス・イン・ア
ラージー」(Progress in Allergy)、38巻、28頁以下
(1986年)から知られ、それらの製法と共に記載されて
いる。
は新規であり、それ自体新規化合物としてこの発明の一
部を形成する。シクロスポリン1.2、1.5〜1.7および1.1
0は、例えばシクロスポリン1.1の製法に関する当技術文
献に記載された方法と同様にして、対応するシクロスポ
リン類(ただし、1位の残基は−MeBmt−または−ジヒ
ドロ−MeBmt−である)のアセチル化により製造され得
る。シクロスポリン出発材料は公知であり、シクロスポ
リン1.6および1.7の場合例えばヨーロッパ特許公開第01
94972号に記載されている。生成物であるシクロスポリ
ンは下記の物理特性を有する。
ヒドロキシ−α−アミノ酸残基、例えば−Thr−である
場合、この位置のβ−OH基は、1位の例えば−MeBmt−
または−ジヒドロ−MeBmt−の3′−ヒドロキシよりも
容易に反応に対して感受性を示す。すなわち、1位の残
基ではなく、2位の残基がアシル化されているシクロス
ポリン類[(1b)群のシクロスポリン類(例、シクロス
ポリン1.35)の場合]、または1位および2位の残基が
共にアシル化されているシクロスポリン類[(1a1)群
のシクロスポリン1.13および1.14の場合]は、上記の反
応性における相対的な差を利用する当技術文献に記載さ
れた方法に従うかまたはこれと類似の方法により容易に
製造され得る。1位が3′−アシル化されているが2位
に遊離β−OH基を有するシクロスポリン類[例えばシク
ロスポリン1.3の場合]を製造するためには、まず2位
のヒドロキシ基を保護し、次いで1位の残基をアシル化
した後、保護基を除去することが必要である。以下の実
施例は一般的手順を示したものである。
スポリン(シクロスポリン1.3)の製造。
O−保護基の導入。
2に溶かし、5mlのエチニルエーテルおよび0.2mlのトリ
フルオロ酢酸を加える。反応混合物を窒素雰囲気下室温
で20時間撹はんする。反応混合物を冷20%KHCO3と共に
振り混ぜ、水で洗浄し、CH2Cl2で抽出し、MgSO4で乾燥
し、ろ過し、濃縮する。得られた泡状物において、440g
のシリカゲル(0.04−0.06)を用い、溶離剤としてトル
エン/アセトン(2:1)を用い、500mlのフラクションに
集めるクロマトグラフィー精製を行う。生成物、[Thr
−1−メチル−エトキシメチルエーテル]2−シクロス
ポリンをフラクション26〜29から回収する。
形のアシル化。
メチルアミノピリジン1.22gを合わせ、室温で20時間撹
はんし、40℃でトルエンに吸収させる。残留物を400ml
のトルエンに溶かし、250mlの冷酢酸で1回、250mlのH2
Oで1回、200mlの冷20%KHCO3で1回および250mlのH2O
で1回抽出する。トルエン抽出物をMgSO4で乾燥し、ろ
過し、濃縮し、真空乾燥すると、[3′−O−アセチル
−MeBmt]1−[Thr−1−メチル−エトキシメチルエー
テル]2−シクロスポリンが生成する。
シクロスポリンの−Thr−2O−保護形の脱保護。
び67%酢酸160mlをN2下室温で48時間撹はんする。反応
混合物をトルエンに吸収させ、残留物をトルエンに溶か
し、20%KHCO3と振り混ぜ、H2Oで洗浄し、トルエン抽出
物をMgSO4で乾燥し、ろ過する。ろ液を濃縮し、440gの
シリカゲル(0.04−0.06)を用い、溶離剤としてトルエ
ン/アセトン(3:1)を用い、500mlのフラクションに集
めるクロマトグラフィー精製を行う。最終生成物、
[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Thr]2−シクロス
ポリンをフラクション5−9から回収する。mp=75.6
°、▲[α]20 D▼=−275.5°(c=0.65、CHCl
3中)。
り、それ自体新規化合物として発明の一部を形成する。
従って、この発明は別の態様において新規な群のシクロ
スポリン類として下記のものを提供する。
ポリン(ただし、1位の残基は−MeBmt−または−ジヒ
ドロ−MeBmt−である)から出発する、シクロスポリン
1.3の製法について前述されたか、またはこれと類似し
た、公知シクロスポリン類1.1、1.4等の製造手順と全く
同様にして製造され得る。必要とされる出発材料は公知
であり、それらの製法と共に、例えば英国特許出願第21
55936号、米国特許第4639434号およびヨーロッパ特許公
開第0056782号に記載されている。前述した通り、式(I
I′)[ただし、Wはβ−ヒドロキシ−(β−O−アシ
ル−以外)−α−アミノ酸残基である]で示されるシク
ロスポリン類は、例えば実施例Aと同様に、最初に8位
を保護し、1位をアシル化し、次いで8位を脱保護する
ことにより製造される。
有する。▲[α]20 D▼=−272°(c=1.0、CHCl
3中)。
ニルオキシまたはアルコキシカルボニルオキシ置換され
ているシクロスポリン類もまた新規であり、それ自体新
規化合物としてこの発明の一部を形成する。
む。
ドアルキル)−カルボニル−または−3′−O−(C1-4
アルコキシ)−カルボニル− −MeBmt−または−ジヒ
ドロ−MeBmt−残基である場合、すなわち、上記式
(I)において、ACYL1が式R1′−CO−またはR2−O−C
O−(式中、R1′はC1-4アジドアルキルおよびR2はC1-4
アルキルである)で示される基である場合。
[ただし、Aは前記(1a5)項記載の残基、Bは式(I
I)において定義した意味、Xは−Sar−およびYは−Va
l−である]で示されるものである。
スポリン類の製造方法を提供する。
MeBmt−または−ジヒドロ−MeBmt−である)を式(XI
I)または(XIII) R1′−CO−Q(XII) R2−O−CO−Q(XIII) (式中、R1′およびR2は前記の意味およびQは脱離基で
ある) で示される化合物と反応させる。
ンである場合、反応は好適には例えば触媒(例、n−ブ
チルリチウム)の存在下に行なわれる。Qが−OHである
場合、反応は好適には活性剤の存在下に行なわれる。反
応は、例えば下記実施例B記載の要領で、好適には約−
100〜−50℃の温度で行なわれる。
スポリン(シクロスポリン1.11)の製造。
液3.76mlを−78°でテトラヒドロフラン中ジイソプロピ
ルアミン0.87mlに加え、−78℃で30分間全体を撹はんす
る。15mlの乾燥テトラヒドロフラン中1.0gのシクロスポ
リンを同温度で加え、さらに30分間撹はんを続ける。0.
326mlのメチルクロロホルメートを加え、−78℃でさら
に1時間撹はんを続ける。次いで温度を室温に放暖す
る。10mlの水を加え、テトラヒドロフランの大部分を濃
縮により除去する。残留物を100mlのエチルエーテルお
よび50mlの水に吸収させ、水層を分離し、エチルエーテ
ルで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥
し、濃縮乾固する。酢酸エチルで溶離するシリカゲルク
ロマトグラフィーにより残留物を精製すると、標記化合
物が得られる。
シクロスポリン(シクロスポリン1.12)の製造。
ピリジンおよび5.11gのムラヤマ試薬(2−クロロ−1
−メチル−ピリジニウムヨージド)を200mlの無水CH2Cl
2中12.02gのシクロスポリンに加え、反応混合物を室温
で80時間撹はんする。得られた生成物をCH2Cl2で希釈
し、100mlの氷冷10%NaOH、200mlのH2Oおよび200mlの10
%酢酸と振り混ぜ、水で洗浄し、有機相をNa2SO4で乾燥
する。ろ液を濃縮し、再び乾燥する。生成物において、
1.2kgのシリカゲル(0.04−0.06mm)を用い、溶離剤と
してヘキサン/アセトン(3:1)を用い、フラクション2
0まで250mlのフラクションに集め、次いでヘキサン/ア
セトン(7:3)で溶離し、それ以降300mlのフラクション
に集めるクロマトグラフィー精製を行う。標記化合物が
フラクション23−27から回収される。▲[α]20 D=▼
−289.8°(c=0.5、CHCl3中)。
り、それ自体新規化合物としてこの発明の一部を形成す
る。
スポリン類の製造方法を提供する。
(XIV) (式中、−x−y−およびR4は式(IV)に関して定義し
た意味を有する) で示される−8′−C1-4アルコキシ−シス−MeBmt−ま
たは−8′−C1-8アルコキシ−ジヒドロ−MeBmt−残基
である]をアシル化する、例えば、式(XV) R5−CO−Q (XV) (式中、R5はC1-4アルキルおよびQは脱離基、例えばハ
ロゲン原子である) で示される化合物と反応させることにより、上記式(I
I)[ただし、Aは前記式(XIV)の残基、Bは式(II)
に関して定義した意味、Xは−Ssr−およびYは−Val−
である]で示されるシクロスポリンをアシル化する、ま
たは c)(1a2)群のシクロスポリン[ただし、1位の残基
は上記式(IV)(ただし、−x−y−はシス−CH=CH
−、R4は式(IV)に関して定義した意味およびACYL1は
アシルO−保護基、例、アセチルである)の−3′−O
−アシル−8′−C1-8アルコキシ−シス−MeBmt−残基
である]の製造の場合、1位の残基が式(XVI) (式中、R10はアシルO−保護基、例えばアセチルであ
る) で示される−3′−O−アシル−5′−デス−(1−プ
ロペニル)−5′−ホルミル−MeBmt−残基であるシク
ロスポリン、例えば上記式(II)(ただし、Aは式(XV
I)で示される残基、Bは式(II)に関して定義した意
味、Xは−Sar−およびYは−Val−である)で示される
シクロスポリンを式(XVII) (式中、R11は各々フェニルまたはC1-4アルキルであ
り、R4は式(IV)に関して定義した意味を有する)で示
される化合物と反応させる。
えば不活性溶媒または希釈剤(例、無水ベンゼン、テト
ラヒドロフラン、エチルエーテルまたはトルエン)中、
約−80℃〜20℃の温度で、所望により塩(例、アルカリ
金属ハロゲン化物)の存在下にウィッティヒ反応の実施
に用いられる標準的方法に従い実施され得る。反応は好
適には不活性雰囲気下で行なわれる。
は、対応するシクロスポリン類(ただし、1位の残基は
−3′−O−アシル−保護−MeBmt−、例えば−3′−
O−アセチル−MeBmt−である)から、 d)オゾン分解および穏やかな還元剤による直ちに得ら
れたオゾン分解生成物の処理 により生成され得る。
い、例えば約−90〜約−40℃の温度で例えば酢酸エチル
またはジクロロメタンの存在下にオゾン発生器中で実施
され得る。適当な穏やかな還元剤はジメチルスルフィド
である。好適には、オゾン分解および穏やかな還元剤に
よる処理は、例えば下記実施例C記載の要領で単一反応
容器中で行なわれる。
であり、公知であるかまたは前記の要領で製造され得
る。
a1)および(1b)群のシクロスポリン類の製造方法と類
似の方法で実施され得る。同様に、2位に遊離β−ヒド
ロキシ−α−アミノ酸残基、例えば−Thr−を有する(1
a2)群のシクロスポリン類は、例えば前記実施例Aに関
連して記載した方法と類似の手順で、中間体保護、続い
てβ−OH基の脱保護により製造され得る。上記(b)工
程の出発材料は、 e)対応するシクロスポリン(ただし、1位の残基は、
−8′−C1-8アルコキシ−シス−MeBmt−もしくは−
8′−C1-8アルコキシ−ジヒドロ−MeBmt−残基の3′
−保護形である)の脱保護、または f)対応するシクロスポリン(ただし、1位の残基は−
8′−C1-8アルコキシ−シス−MEBmt−残基の遊離もし
くは3′−O−保護形である)の還元および、必要なら
ば(e)工程の実施 により製造され得る。
基は、アシルおよびエ−テル保護基を含むペプチド化学
技術分野において常用される公知のものを全て包含す
る。すなわち、(e)工程の出発材料は上記(c)工程
の生成物を含む。対応する出発材料(ただし、3′−O
−保護基はアシル以外である)は、適当な3′−O−保
護シクロスポリン類から出発して(d)および(c)工
程と類似の手順で製造され得る。
る手順に従い、例えば塩基(例、アルカリ金属アルコキ
シドまたは炭酸塩)の存在下における加水分解によりア
セチル保護基を除去するか、または例えばトリフルオロ
酢酸またはHClの存在下における加水分解的エーテル開
裂により保護エーテル基を除去することにより実施され
得る。(e)工程は好適には約−20〜約20℃の温度で行
なわれる(例えば、後記実施例D)。
号に開示された一般的方法に従い、例えば接触水素化に
よる、天然シクロスポリンの対応するジヒドロシクロス
ポリンへの還元に関する公知方法と類似の手順で実施さ
れ得る。水素化は、好適には不活性溶媒または希釈剤、
例えば酢酸エチルまたは低級脂肪族アルカノール類
(例、メタノールおよびイソプロパノール)の存在下、
触媒、例えば白金または好ましくはパラジウム(例、パ
ラジウム炭素)の存在下に大気圧またはそれより僅かに
高い圧力下約20〜約30℃の温度で、中性pH条件下に行な
われる。
り、それ自体新規化合物としてこの発明の一部を形成す
る。従って、この発明はまた別の態様において下記のも
のを提供する。
コキシ−シス−MeBmt−または−8′−C1-8アルコキシ
−ジヒドロ−MeBmt−残基であるシクロスポリン。
記載の式(II)で示されるものである。
それらの用途に加えて、例えば後記の免疫抑制、抗炎症
および杭寄生体活性を有する。すなわち前記シクロスポ
リン類はそれら独自の用途を有する。
3のシクロスポリン類の場合と同様、化学療法的薬物療
法に対する感受性の向上またはその効果の増強をもたら
す活性、特に化学療法薬剤耐性、例えば抗新生物または
細胞増殖抑制化学療法に対する耐性を打ち消す活性を呈
する。しかしながら、例えばそれら固有の免疫抑制特性
に注目した場合、クラス4のシクロスポリン類は総じて
前記適応症での使用に関する適性が劣っている。
り、それ自体新規化合物としてこの発明の一部を形成す
る。勿論、これらの出発材料に対し、当技術分野で公知
の方法または実践されている方法に従い、例えば操作、
輸送または貯蔵上の目的で、間に脱保護および/または
再保護が行なわれ得る。従って、この発明はまたさらに
別の態様において下記のものを提供する。
5′−ホルミル−MeBmt−の遊離または3′−O−保護
形、すなわち式(XVIII) (式中、R12は水素またはO−保護基である)で示され
る残基であるシクロスポリン。
ばアセチルである。このクラスの好ましいシクロスポリ
ン類は上記式(II)(ただし、Aは上記式(XVIII)の
残基、Bは式(II)に関して定義した意味、Xは−Sar
−およびYは−Val−である)で示されるものである。
また式(XVIII′)で示される環状互変異性体形でも存
在する。
上記クラス5のシクロスポリン類の定義に包含されるも
のとする。
5のシクロスポリン類の上記製造方法の説明を行う。
t]1−シクロスポリン(シクロスポリン1.16)の製造。
ミドをアルゴン中270mlの無水テトラヒドロフラン(TH
F)に懸濁し、−75℃に冷却する。5gのカリウム−t−
ブチレートおよび200mlの無水THFから成る溶液を30分間
にわたって滴下し、混合物を再び撹はんする。2時間
後、10gの[3′−O−アセチル−5′−デス−(1−
プロペニル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−シクロスポ
リンおよび25mlのTHFから成る溶液を20分間にわたって
滴下する。混合物を室温で4時間撹はんし、次いで400m
lの酢酸エチルで処理する。抽出物を2N−HCl溶液、飽和
NaHCO3および飽和食塩水で洗浄する。ろ液を濃縮し、CH
Cl3(10−40%)アセトン/酢酸エチルを用いた1.2kgお
よび0.44kgのシリカゲル(0.04〜0.063mm)によるクロ
マトグラフィーを行うと、標記化合物が得られる。▲
[α]20 D▼=−267°(c=0.53、CHCl3中)。
る。これらは下記の物理特性を有する。
リンは下記の要領で製造される。
ル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−シクロスポリン(シ
クロスポリン5.1)の製造。
eBmt]1−シクロスポリンを、フィッシャーオゾン発生
器(0.4気圧、流速110l/時)を用いて45分間−70℃でオ
ゾン処理する。得られた溶液をN2でガス処理し、9.8ml
のジメチルスルフィドを加える。溶液を室温で2時間撹
はんし、蒸発により濃縮し、ベンゼンで2回洗浄し、高
度真空乾燥すると、所望の生成物が得られる。これは、
これ以上精製せずに後の反応で直接使用される。▲
[α]20 D▼=−302°(c=1.15、CHCl3中)。
ニル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−[O−アセチル−
Thr]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−272.6°
(c=0.504、CHCl3中)、mp=156−160°、 5.3[3′−O−アセチル−5′−デス−(1−プロペ
ニル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−[Val]2−シクロ
スポリン、▲[α]20 D▼=−306°(c=1.03、CHCl3
中)、mp=168−170°、 5.4[3′−O−アセチル−5′−デス−(1−プロペ
ニル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−[Nva]2−シクロ
スポリン、▲[α]20 D▼=−291.76°(c=0.51、CHC
l3中)。実施例D クラス4のシクロスポリン類の製造。
(シクロスポリン4.1)の製造。
(実施例Cより)4gを炭酸カリウム3.5gと共に加熱し、
室温で撹はんする。21時間後冷却した溶液を10%酒石酸
溶液により酸性化し、CHCl3で3回抽出する。抽出物を
飽和NaHCO3および水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮す
る。酢酸エチルおよび酢酸エチル/ヘキサン(100〜20
%)を用いた220gシリカゲルによるクロマトグラフィー
を行うことにより、標記化合物が得られる。▲[α]20
D▼=−239°(c=0.53、CHCl3中)。
ポリン、▲[α]20 D▼=−228°(c=0.5、CHCl
3中)、 4.3[8′−メトキシ−シス−MeBmt]1−[Thr]2−シ
クロスポリン、▲[α]20 D▼=−220°(c=0.37、CH
Cl3中)、 4.4[8′−t−ブトキシ−シス−MeBmt]1−[Thr]2
−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−221°(c=0.4
3、CHCl3中)、 4.3[8′−メトキシ−シス−MeBmt]1−[Val]2−シ
クロスポリン、▲[α]20 D▼=−241°(c=0.54、CH
Cl3中)、 4.6[8′−メトキシ−シス−MeBmt]1−[Nva]2−シ
クロスポリン、▲[α]20 D▼=−236℃(c=0.634、C
HCl3中)。
ン(シクロスポリン4.7)の製造。
溶かし、室温で大気圧下5%パラジウム炭素を用いて水
素化する。理論量の水素取り込み(50分)後、ハイフロ
によるろ過により触媒を分離し、溶媒を減圧濃縮する。
残留物を、ヘキサン−アセトン(1:1)を用いた70gシリ
カゲル(O=0.015mm)によるクロマトグラフィーにか
けると、標記化合物が得られる。▲[α]20 D▼=−229
℃(c=0.52、CHCl3中)。
−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−217.5°(c=0.
32、CHCl3中)、 4.9[8′−メトキシ−ジヒドロ−MeBmt]1−[Val]2
−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−223.6°(c=0.
58、CHCl3中)、 4.10[8′−メトキシ−ジヒドロ−MeBmt]1−[Nva]2
−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−221.5°(c=0.
594、CHCl3中)。
り、それ自体新規化合物としてこの発明の一部を形成す
る。
スポリン類の製造方法を提供する。
−シス−MeBmt−、−7′−デスメチル−7′−ヒドロ
カルビル− −MeBmt−もしくは−シス−MeBmt−残基
(ただし、ヒドロカルビル部分は少なくとも2個の炭素
原子を含む)、または−7′−デスメチル−7′−ヒド
ロカルビル−ジヒドロ−MeBmt−残基(ただし、ヒドロ
カルビル部分は少なくとも2個の炭素原子を有し、前記
ヒドロカルビル部分としてまたはその中に存在する脂肪
族基または部分は全て飽和している)であり、上記残基
は、式(XIX) (式中、−x−y−およびR6は式(V)に関して前述し
た意味を有する) で示され得る]をアシル化する、例えば、前記式(II)
[ただし、Aは上記式(XIX)の残基は、Bは式(II)
に関して定義した意味、Xは−Sar−およびYは−Val−
である]で示されるシクロスポリンを、例えば前記式
(XV)で示される化合物と反応させることによりアシル
化するか、または h)(1a3)群のシクロスポリン[ただし、1位の残基
は、−3′−O−アシル−シス−MeBmt−(ただし、ア
シル部分はアシルO−保護基である)、または−7′−
デスメチル−7′−ヒドロカルビル− −MeBmt−もし
くは−シス−MeBmt−残基(ただし、ヒドロカルビル部
分は少なくとも2個の炭素原子を有し、O−アシル部分
はアシルO−保護基である)であり、前記残基は上記式
(V)(ただし、−x−y−はシスまたはトランス−CH
=CH−、R6は式(V)に関して記載した意味およびACYL
1はアシルO−保護基、例えばアセチルである)で示さ
れる得る]の製造の場合、1位の残基が上記(XVI)で
示される−3′−O−アシル−5′−デス−(1−プロ
ペニル)−5′−ホルミル−MeBmt−残基であるシクロ
スポリン、例えば上式(II)ただし、Aは上記式(XV
I)で示される残基、Bは式(II)に関して記載した意
味、Xは−Sar−およびYは−Val−である)で示される
シクロスポリンを式(XX) (式中、各R11はフェニルまたはC1-4アルキルおよび
R6′は少なくとも2個の炭素原子を有するヒドロカルビ
ルである) で示される化合物と反応させ、さらに必要ならば、所望
の反応生成物を単離する。
述する通り、前記(b)および(c)工程と全く同様の
要領で実施され得る。(g)工程の出発材料は、 i)対応するシクロスポリン[ただし、1位の残基は−
3′−O−アシル−シス−MeBmt−または−7′−デス
メチル−7′−ヒドロカルビル− −MeBmt−もしくは
−シス−MeBmt−残基(ただし、ヒドロカルビル部分は
少なくとも2個の炭素原子を有する)であり、この残基
は3′−O−保護形である]の脱保護、または j)対応するシクロスポリン[ただし、1位の残基は−
7′−デスメチル−7′−ヒドロカルビル−MeBmt−も
しくは−シス−MeBmt−残基であり、前記残基は遊離ま
たは3′−O−保護形である]の還元、および必要なら
ば(i)工程の実施により、上記(e)または(f)工
程と完全に同様の方法で製造され得る。
関して前述したものと同じである。(j)工程を実施す
る場合、ヒドロカルビル部分の不飽和結合は基−x−y
−と一緒に反応を受ける。別法として、シクロスポリン
出発材料(ただし、1位の残基は−シス−MeBmt−であ
る)は、例えばヨーロッパ特許公開第0034567号または
米国特許第4369542号に記載された、シクロスポリン類
の全体的合成方法に従い製造され得る。
の残基は−シス−MeBmt−以外である)もまた新規であ
り、それ自体新規化合物としてこの発明の一部を形成す
る。従って、別の態様において、この発明は次のものを
提供する。
ルビル− −MeBmt−もしくは−シス−MeBmt−残基(た
だし、ヒドロカルビル部分は少なくとも2個の炭素原子
を有する)または−7′−デスメチル−7′−ヒドロカ
ルビル−ジヒドロ−MeBmt−残基(ただし、ヒドロカル
ビル部分は少なくとも2個の炭素原子を有し、前記ヒド
ロカルビル部分として、またはそこに存在する脂肪族基
または部分は全て飽和している)であり、前記残基は式
(XIX′) (式中、−x−y−はシスもしくはトランス−CH=CH−
または−CH2−CH2−およびR6″は少なくとも2個の炭素
原子を有するヒドロカルビル、ただし、−x−y−が−
CH2−CH2−である場合、R6″として、またはそこに存在
する脂肪族基もしくは部分は全て飽和しているものとす
る) で示され得るシクロスポリン。
I)(ただし、Aは前記式(XIX′)の残基、Bは式(I
I)に関して記載した意味、Xは−Sar−およびYは−Va
l−である)で示されるものである。
それらの用途に加えて、例えば前記の免疫抑制、抗炎症
および抗寄生体活性を有する。すなわち前記シクロスポ
リン類はそれら独自の用途を有する。
3のシクロスポリン類の場合と同様、化学療法的薬物療
法に対する感受性の向上またはその効果の増強をもたら
す活性、特に化学療法薬剤耐性、例えば抗新生物または
細胞増殖抑制化学療法に対する耐性を打ち消す活性を呈
する。しかしながら、例えばそれら固有の免疫抑制特性
に注目した場合、クラス6のシクロスポリン類は総じて
前記適応症での使用に関する適性が劣っている。
載および例示されたシクロスポリン類は、前記ヨーロッ
パ特許公開第0034567号および米国特許第4369542号の範
囲内に含まれるが、正式には新規である。
ロスポリン類の上記製造方法を説明する。
ェニル−MeBmt]1−シクロスポリン(シクロスポリン1.
22)および[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−
7′−フェニル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン(シ
クロスポリン1.27)の製造。
150mlの乾燥ベンゼンに溶かし、水分離器上24時間還流
下に2.7gのカリウム−t−ブチレートと反応させる。冷
却後、懸濁液を不活性雰囲気下で新しいフラスコ中へろ
過する。50mlのベンゼン中5gのシクロスポリン5.1(実
施例C参照)を5分間にわたって加える。室温で21時間
後、反応混合物を氷に注ぎ、有機相を2N−HCl、重炭酸
塩溶液および水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃
縮する。残留物に対し、8〜30ppvのアセトンを含有す
るクロロホルムを用いた440gのシリカゲル(0.04−0.06
3mm)によるクロマトグラフィーを2回行う。フラクシ
ョン2はシクロスポリン1.27を含み、フラクション5−
15はシクロスポリン1.22を含む。シクロスポリン1.23〜
1.26および1.28〜1.34も同様にして製造され得る。これ
らのシクロスポリンは下記の物質特性を有する。
ロスポリン(シクロスポリン6.1)の製造。
1.67gの炭酸カリウムを含有する20mlのメタノール:水
(4.5:1)に溶かす。室温で20時間後、10%の酒石酸を
含有する氷に反応混合物を注ぎ、クロロホルムで抽出す
る。粗抽出物を、アセトン(20−30%の増加量)含有ジ
クロロメタンを用いた120gのシリカゲル(0.04−0.063m
m)によるクロマトグラフィーに掛けると、標記化合物
が得られる。▲[α]20 D▼=−209°(c=0.99、CHCl
3中)、 下記シクロスポリンも同様の手順で得られる。
t]1−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−236°(c=
1、CHCl3中)、 6.3[7′−デスメチル−7′−ビニル−シス−MeBmt]
1−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−249°(c=1.1
7、CHCl3中)、 6.4[7′−デスメチル−7′−ビニル−シス−MeBmt]
1−[Thr]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−248
°(c=1.44、CHCl3中)、 6.5[7′−デスメチル−7′−(3−メチル−n−ブ
チル)−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、▲[α]20
D▼=−240°(c=1.15、CHCl3中)、 6.6[7′−デスメチル−7′−n−プロピル−シス−M
eBmt]1−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−220°
(c=1.75、CHCl3中)、 6.7[7′−デスメチル−7′−(β−アリル)−シス
−MeBmt]1−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−239°
(c=0.97、CHCl3中)、 6.8[7′−デスメチル−7′−フェニル−MeBmt]1−
[Val]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−208°
(c=1.025、CHCl3中)、 6.9[7′−デスメチル−7′−フェニル−シス−MeBm
t]1−[Val]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−2
40°(c=0.91、CHCl3中)、 6.10[7′−デスメチル−7′−ビニル−シス−MeBm
t]1−[Val]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−2
54.8°(c=0.48、CHCl3中)、 6.11[7′−デスメチル−7′−ビニル−シス−MeBm
t]1−[Nva]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−2
46.1°(c=0.52、CHCl3中)、 6.12[7′−デスメチル−7′−(3−ブロモ−n−プ
ロピル)−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、▲[α]
20 D▼=−226°(c=1.44、CHCl3中)。
−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−235°(c=0.
9、CHCl3中)が製造される。
t]1−シクロスポリン(シクロスポリン6.13)の製造。
で6時間50mlのエタノール中100mgの10%Pd炭素を用い
て水素化する。ハイフロでろ過すると、純粋な標記化合
物が生成する。▲[α]20 D▼=−210°(c=0.7、CHC
l3中)。
ロ−MeBmt]1−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−188
°(c=6.16、CHCl3中)、シクロスポリン6.6または6.
7から得られる。
Bmt]1−[Thr]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=
−224°(c=0.4、CHCl3中)、シクロスポリン6.4から
得られる、 6.16[7′−デスメチル−7′−(3−メチル−n−ブ
チル)−ジヒドロ−MeBmt]1−シクロスポリン、▲
[α]20 D▼=−222°(c=0.995、CHCl3中)、シクロ
スポリン6.5から得られる、 6.17[7′−デスメチル−7′−i−プロピル−ジヒド
ロ−MeBmt]1−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−229
°(c=1.32、CHCl3中)、 6.18[7′−デスメチル−7′−エチル−ジヒドロ−
MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼
=−232.9°(c=0.48、CHCl3中)、シクロスポリン6.
10から得られる、 6.19[7′−デスメチル−7′−エチル−ジヒドロ−Me
Bmt]1−[Nva]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=
−227.29°(c=0.54、CHCl3中)、シクロスポリン6.1
1から得られる、 6.20[7′−デスメチル−7′−フェニル−ジヒドロ−
MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリン、▲[α]20 D▼
=−214°(c=1.19、CHCl3中)、シクロスポリン6.8
または6.9から得られる、 6.21[7′−デスメチル−7′−エチル−ジヒドロ−Me
Bmt]1−シクロスポリン、▲[α]20 D▼=−233°(c
=1.15、CHCl3中)、シクロスポリン6.3から得られる。
群並びにクラス4、5および6のシクロスポリン類は、
全て新規なものであり、構造上関連性が有り、便宜上、
例えば1位の残基が下式(XXI)で示される残基である
シクロスポリン類を含む統一カテゴリーに問題なく包含
され得る。
定義したR12と同意義であるか、または、 (ii)Raは−x′−y′−Rc(式中、−x′−y′−Rc
は前記式(IV)、(V)、(XIV)および(XIX′)に関
して定義した−x−y−R3、−x−y−R5または−x−
y−R5″と同意義である)であり、Rbは水素またはアシ
ルである] 同様に、(1a2)および(1a3)群並びにクラス4およ
び6のシクロスポリン類は、全て新規であって中間体と
して以外の用途を有し、例えば1位の残基が上記式(XX
I)[ただし、RaおよびRbは式(XXI)に関して(ii)項
で定義した意味を有する]で示される残基であるシクロ
スポリン類を含む統一されたサブカテゴリーに包含され
得る。
(IV)に関して定義された基ACYL1、特に(C1-4アルキ
ル)−カルボニル、例えばアセチルである。
ポリン類は、上記式(II)[ただし、Aは前記式(XX
I)で示される残基、Bは式(II)の場合と同意義、X
は−Sar−およびYは−Val−である]で示されるもので
ある。
位の残基が上記式(III′)(ただし、ACYL3はアセチル
である)で示される残基であるシクロスポリンは公知で
ある。すなわち、シクロスポリン1.35は公知であり、そ
の製法と共に、トラバー等、「ヘルベティカ・シミカ・
アクタ」(Helv.Chim.Acta)、60巻、1247頁以下(1977
年)に記載されている。(1b)群の他のシクロスポリン
類も同様に製造され得る。しかしながら、シクロスポリ
ン1.36は完全な新規タイプに属する。従って、この発明
によるシクロスポリンのさらに別の群は次の群を含む。
を有するシクロスポリンのジカルボン酸ジエステル、特
に、 ii)2位ら(L)−トレオニル残基を有するシクロスポ
リンのジカルボン酸ジエステル、および特に、 iii)式(XXII) [式中、R13はC1-8アルキレンであり、 は各々上式(II)(ただし、Aは−MeBmt−または−ジ
ヒドロ−MeBmt−、Bは式(XXIII) で示される(L)−トレオニル残基、Xは−Sar−およ
びYは−Val−である)で示される残基を表す] で示されるジカルボン酸ジエステル。
スポリンの製法を提供する。
酸残基であるシクロスポリンのβ−O−ヘミエステル、
例えば式(XXIV) (式中、 およびR13は前記の意味) で示されるβ−O−ヘミエステルまたはその反応性官能
性誘導体を、2位の残基がβ−ヒドロキシ−(L)−α
ーアミノ酸残基であるシクロスポリン、例えば上記式
(II)(ただし、Aは−MeBmt−または−ジヒドロ−MeB
mt−、Bは−Thr−、Xは−Sar−およびYは−Val−で
ある)で示されるシクロスポリンと反応させる。
施され得る。
シクロスポリンジエステル(シクロスポリン1.36)の製
造。
ジドおよび0.244gの4−ジメチルアミノピリジンを、0
℃で5mlの無水CH2Cl2中1.318gの[(O−ヘミスクシニ
ル)−[Thr]2−シクロスポリンに加える。1.218gの
[Thr]2−シクロスポリンを加え、反応混合物を0℃で
3時間撹はんし、さらに撹はんしながら温度を20℃に上
昇させる。反応混合物をCH2Cl2で希釈し、氷を加えて10
mlの0.1N−NaOHと振り混ぜる。混合物をH2Oで2回洗浄
し、有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。シリ
カゲルおよび溶離剤としてヘキサン/アセトン(1:1)
を用いるクロマトグラフィーにより粗生成物を精製する
と標記化合物が得られる。▲[α]20 D▼=−209.4°
(c=0.5、CHCl3中)。
−Thr]2−シクロスポリンは公知である。例えば国際特
許出願第PCT/EP85/00501号、国際特許公開第WO86/02080
号、実施例5参照。(1e)群のシクロスポリン類の製造
に適した他のヘミエステル出発材料も同様にして製造さ
れ得る。
体新規化合物としてこの発明の一部を形成する。
スポリン類の製法を提供する。
えば−MeBmt−であるシクロスポリンを酸化する。
い、例えばN−クロロ−スクシンイミド/ジメチルスル
フィドと、例えば−30°〜10℃の温度で反応させること
により実施され得る。
スポリン(シクロスポリン1.37)の製造。
ロロスクシンイミドおよび400mlのトルエンから成る溶
液に加える。混合物を0℃で5時間撹はんし、−12℃に
冷却し、40mlのトルエン中9.62gの[シクロスポリン]
を加える。得られた懸濁液を−10℃で1.5時間および−1
0〜−5℃で1.0時間撹はんする。19.4gのトリエチルア
ミンを加えると、そこに淡い沈澱が生成する。混合物を
0℃で5時間撹はんし、250mlのエチルエーテルで希釈
する。192mlの1N−HClを加え、冷却し、抽出する。有機
相を500mlのH2Oで2回洗浄し、250mlの10%冷NaHCO3と
振り混ぜ、500mlのH2O、250mlの10%酒石酸および再びH
2Oで2回洗浄する。酸性および塩基性水溶液を2×500m
lのエチルエーテルで再抽出する。有機相を合わせ、Na2
SO4で乾燥し、40℃で濃縮乾固する。300gのシリカゲル
および飽和酢酸エチル水溶液を用いるクロマトグラフィ
ーにより残留物を精製すると、標記化合物が得られる。
▲[α]20 D▼=−241.3°(c=0.531、CHCl3中)およ
び−169.5℃(c=0.5、CH3OH中)。
得る。
それ自体新規化合物としてこの発明の一部を形成する。
スポリン類の製法を提供する。
例えば(L)−トレオニル残基であるシクロスポリンを
酸化、例えば選択的に酸化する。
い、上記(1)工程と全く同様にして実施され得る。
ポリン1.40)の製造。
中868mgのN−クロロスクシンイミドに加える。10分間
0℃で撹はん後、懸濁液を−30℃に冷却し、6.5ml中158
4mgの[Thr]2−シクロスポリンを加える。反応混合物
を26−30℃で1時間撹はんし、1.81mlのトリエチルアミ
ンを加える。冷却を解除し、さらに5分後、25mlのエチ
ルエーテルを加える。反応混合物を150mlの氷水/10mlの
1N−HClに注ぎ、撹はんし、さらに100mlのエチルエーテ
ルを加える。有機相を150mlの氷水で3回洗浄し、エチ
ルエーテルで2回抽出する。有機相を合わせてNa2SO4で
乾燥し、濃縮する。残留物を10mlのCH2Cl2に溶かし、ハ
イフロでろ過し、ヘキサンにより希釈し、濃縮すると、
標記化合物が得られる。▲[α]20 D▼=−229°(c=
1.0、CHCl3中)および−184.8(c=1.0、CH3OH中)。
[α]20 D▼=−226.7°(c=1.0、CHCl3中)。
スポリン類もまた新規であり、それ自体新規化合物とし
てこの発明の一部を形成する。
(i)および2(ii)のシクロスポリン類の製法を提供
する。
1位の残基の3′−炭素原子がオキソ置換されているシ
クロスポリン、例えば1位の残基が−3′−デスオキシ
−3′−オキソ−MeBmt−であるシクロスポリンをC1-4
アルコキシアミンと反応させるか、または n)クラス2(ii)のシクロスポリンを製造する場合、
2位に(L)−イソロイシル残基を有するシクロスポリ
ンの配列を含む開鎖ペプチド(ただし、この開鎖ペプチ
ドは、N−末端として前記シクロスポリンの8位残基に
対応する残基から始まり、C−末端として前記シクロス
ポリンの7位残基に対応する残基で終わる)を閉環、例
えば下記配列を含む開鎖ペプチドを閉環する。
に従い、例えば約−10°〜約80℃の温度で塩基(例、ピ
リジン)の存在下に、選択されたC1-4アルコキシアミン
の好適には酸付加塩形と反応させることにより実施され
得る。
はヨーロッパ特許公開第0098456号に記載された、シク
ロスポリン類の全体的合成に関する一般的手順と全く同
様にして実施され得る。すなわちシクロスポリン2.2
は、例えば、前記特許/特許公開の実施例1の(a)工
程においてBOC−αAbu−OHをBOC−Ile−OHと置換し、続
いて前記特許/特許公開に記載された(b)〜(x)工
程を直接的類似方式で進行させることにより製造され
る。
る。
3中)。
−シクロスポリン(シクロスポリン2.1)の製造。
成物600mgおよびメトキシルアミン塩酸塩835mgをアルゴ
ン雰囲気下50℃で14時間撹はんする。ピリジンを濃縮除
去し、残留物をろ過する。ろ液をCH2Cl2に吸収させ、食
塩水で洗浄する。食塩水をCH2Cl2で数回抽出し、有機相
を合わせて再び食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮する。残
留物をクロマトグラフィーにより精製すると、標記化合
物が得られる。▲[α]20 D▼=−214°(c=1.09CHCl
3中)。
2(i)のシクロスポリン類は、全て新規なものであ
り、中間体として以外の用途を有し、例えば1位の残基
が式(XXV) [式中、R4は酸素または式R15N=(式中、R15はC1-4ア
ルコキシである)で示される基である]の残基であるシ
クロスポリンを含む、統一されたサブカテゴリー中に包
含され得る。
すなわちシクロスポリン2.3〜2.6は、例えばウェンガー
等、「トランスプランテーション・プロシーディング
ス」(Transplantation Proc.)、18巻(6)補遺5(1
2月)、213頁以降(1986年)に記載されている。これら
のシクロスポリン類およびクラス2(iii)の他のシク
ロスポリン類は、例えば米国特許第4554531号およびヨ
ーロッパ特許公開第0098456号に記載されたシクロスポ
リン類の全体的合成の一般的手順に従い、例えばその実
施例1の(g)工程でH−MeVal−BzlをH−MeIle−Bzl
またはH−MeアロIle−Bzlと置換することにより製造さ
れ得る。シクロスポリン2.3〜2.5は下記の特性データを
有する。
公知である[例えば、トラバー等、「ヘルベティカ・シ
ミカ・アクタ」(Helv.Chim.Acta)、65巻、1655頁以降
(1982年)および70巻、13頁以降(1987年)参照]。
れ自体新規化合物としてこの発明の一部を形成する。シ
クロスポリン3.6および3.8は、例えば(f)工程に関し
て前述した、他の公知ジヒドロシクロスポリン類の製造
に使用される方法と全く同様の方法で製造され得る。
された、[(D)Ser]8−シクロスポリンの製造で使用
される発酵ブロスからの小中間代謝物フラクションとし
て(ヨーロッパ特許公開第0056782号参照)、例えば
「ヘルベティカ・シミカ・アクタ」(Helv.Chim.Acta)
65巻、1655頁以降(1982年)に記載された、シクロスポ
リンの小中間代謝物の一般的分離手順に従い製造され得
る。
製造。
養液に得られたバイオマスを浄化分離器(ウエストファ
リア)中でスピンダウンし、液相(培養ろ液)を毎回等
量の酢酸エチルで3回抽出する。酢酸エチル抽出物を真
空下濃縮する。固相(菌糸体)をメタノールで処理し
て、ホモジネートし、固相および液相を浄化分離器で分
離する。この抽出処理を90%メタノールを用いて2回繰
り返す。メタノール性抽出物を合わせ、水を加え、抽出
物を真空下濃縮する。残りの水性抽出濃縮物を等量の酢
酸エチルで3回抽出し、酢酸エチル抽出物を真空下濃縮
する。両方の粗抽出物(培養ろ液および菌糸体から)
を、シリカゲル(0.040−0.063mm)およびH2O−飽和酢
酸エチルを用いるクロマトグラフィーに掛ける。先に溶
離するフラクションは主として[Val]2−シクロスポリ
ン(シクロスポリンD)を含み、後のフラクションは主
として[MeLeu]1−シクロスポリン(シクロスポリン3.
10)および「シクロスポリン」(シクロスポリンA)を
含む。ピークフラクションに対し、再びシリカゲル(0.
020−0.045mm)および溶離剤としてアセトン/ヘキアン
(1:1)を用いるクロマトグラフィーを行う。リコプレ
プ(LiChoprep、商標)RP−18(0.040−0.063mm)およ
び溶離剤としてメタノール/H2O(85:15)、次いでシリ
カゲル(0.020−0.045mm)および溶離剤としてH2O−飽
和酢酸エチルを用いて、[MeLeu]1−シクロスポリン含
有フラクションを再クロマトグラフィーに掛けると、標
記化合物が得られる。mp=142−148℃、▲[α]20 D▼
=−303°(c=0.54CHCl3中)。シクロスポリン3.6の
物理特性は次の通りである。mp=180−182℃、▲[α]
20 D▼=−211°(c=0.64CHCl3中)。
a1)〜(1a5)群および(1b)〜(1e)群のシクロスポ
リン類を含む]、2および3のシクロスポリン類、特に
既に具体的に名称を記したこれらのクラスの個々のシク
ロスポリンは、他の化学療法的薬物療法、特に抗微生物
(例、抗細菌、抗ウイルス、抗真菌または抗原生動物)
化学療法および特に抗癌または抗腫よう(例、抗新生物
または細胞増殖抑制)化学療法の効力を増強もしくは向
上させ得、またはこれに対する感受性を増強もしくは向
上させ得ることが判った。従って、それらは、全体的な
薬剤毒性を減少させる手段として、さらに詳しくは化学
療法に対する先天的および後天的耐性の両方を含む耐性
を打ち消すか、または低下させる手段として、例えば抗
新生物または細胞増殖抑制薬物療法の場合において、例
えば通例の化学療法用量レベルを低下させる手段として
有用である。
感受性回復における用途(インビトロー1)。
ル・オブ・キャンサー」(Br.J.Cancer)、54巻、253頁
(1986年)に記載された方法に従い、ダウノルビシン
(DR)、ビンクリスチン(VC)、アドリアマイシン(A
M)、エトポシド(ET)、テノポシド(TE)およびコル
ヒチン(CO)から成る群から選ばれる癌治療薬剤物質
(CTDS)の1種またはそれ以上に対して耐性のある、例
えば肺のヒト小細胞癌腫由来の癌セルライン(CCL)を
成長させる。
ことにより、耐性サブライン(CCL−R)の感受性を親
の感受性ライン(CCL−S)の場合と比較、例えばDR−
耐性ライン(CCL−DRR)の場合、最初から成長培地に含
有されたDRの存在下におけるCCL−DRSおよびCCL−DRRラ
インの成長を比較する。そのために、電子細胞カウンタ
ーを用いて細胞を計数することにより細胞増殖を測定
し、計数は指数関数的成長段階の終わりに近い時点で行
われるものとする。CCL−Rラインについては、IC
80[非−CTDS(例、DR)処理対照の場合の20%まで最終
細胞数を減少させるのに必要とされる薬剤濃度、例えば
DR濃度]が親のCCL−Sラインの場合より>80倍、好ま
しくは>100倍大きいものを選択する。
おける選択されたCCL−RラインのCTDS(例、DR)に対
する感受性を、上記と同様に増殖尺度として細胞計数法
を用いて測定する。このために、様々な濃度のCTDSおよ
び試験シクロスポリン両物質の存在下で細胞を最初から
培養する。スクリーニングにおいて、後者についてはそ
れ自体が増殖の顕著な低下の原因とはならない程度の濃
度を選択する。CTDSの存在しない状態で様々な濃度のシ
クロスポリンの存在下にCCL−SおよびCCL−Rを培養す
ることにより適当な濃度を確立する。シクロスポリン類
は、通常0.01〜50、特に0.1〜10μg/ml、例えば0.01、
0.02、0.050.1、0.2、0.5、1.0、2.0、5.0、10.0および
50μg/mlの濃度で試験される。試験シクロスポリンの非
存在下細胞増殖の50%抑制に必要とされるCTDS(例、D
R)の濃度(IC50−CS)を試験シクロスポリンの存在下
に得られた前記濃度(IC50+CS)と比較して得た割合
を、シクロスポリンにより誘発されたCTDSに対するCCL
−Rラインの感受性増強の尺度と定める。使用されるCC
L−Rラインの安定性は、CTDSに対するその感受性を既
に確立された事項でクロスチェックすることにより確実
にされる。
特に具体的に列挙したシクロスポリンは、上記濃度、特
に約10μg/mlまたはそれ以下の濃度においてCTDS(例、
DR、VC,AM等)に対する感受性を高めるのに有効であ
る。
に、CCL−SおよびCCL−R両ラインの増殖抑制は、CTDS
の非存在下試験シクロスポリンにより誘発されるが、こ
れが起こる場合、その現象は一般にCCL−Rラインの方
がCCL−Sラインの場合ほど顕著ではない。さらに重要
なことに、試験シクロスポリンは、CTDSの非存在下で細
胞増殖に影響を及ぼさない濃度でCOL−Rラインにおけ
るCTDSに対する感受性を高めるのに有効であることが判
った。
ポリン2.4、1.1および1.32を用いる一連の試験におい
て、確立されたAM感作比率(AM IC50−CS/AM IC50+C
S)は下記の通りである(*)。
・オンコロジー・アンド・ラジオセラピューティック・
ユニット(ヒルズ・ロード、ケンブリッジ、イギリス
国)から得られた研究報告およびデーター参考、「ブリ
ティッシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー」(Br.J.C
ancer)57巻、254−258頁(1988年)] 実施例2 抗新生物/細胞増殖抑制、抗腫よう薬剤物質に対する
感受性回復における用途(インビトロー2)。
セリュラー・フィジオロジー」(J.Cell.Physiol.)、8
3巻、103−116頁(1974年)およびベッヘ−ハンゼン
等、「ジャーナル・オブ・セリュラー・フィジオロジ
ー」(J.Cell.Physiol.)、88巻、23−32頁(1976年)
による記載に従い生成された、任意の適当な薬剤耐性セ
ルラインおよび対照(親)セルラインを用いて実施され
得る。選択された特定のクローンは、多種薬剤耐性
(例、コルヒチン耐性)ラインCHR(サブクローンC5S3.
2)および親の感受性ラインAUX B1(サブクローンAB1 S
11)である[参考、リング等、前出およびジュリアーノ
等、「ビオシミカ・エ・ビオフィジカ・アクタ」(Bioc
him.Biophys.Acta)、455巻、152−162頁(1976年)、
カールセン等、「ビオシミカ・エ・ビオフィジカ・アク
タ」(Biochim.Biophys.Acta)、455巻、900−912頁(1
976年)、ラランデ等、「プロシーディングズ・オブ・
ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ」
(Proc.Natl.Acad.Soi.)、78巻(1)、363−367頁(1
981年)、カートナー等、「サイエンス」(Science)、
221巻、1285−1288頁(1983年)、カートナー等、「ネ
イチャー」(Nature)、316巻、820−823頁(1985
年)、リオーダン等、「ネイチャー」(Nature)、316
巻、817−819頁(1985年)、ファン・デル・ブリック
等、「モル・セル・バイオル」(Mol.Cell.Biol.)、6
巻、1671−1678頁(1968年)、エンディコルト等、「モ
ル・セル・バイオル」(Mol.Cell.Biol.)、7巻、4075
−4081頁(1987年)、ドゥシャール等、「モル・セル・
バイオル」(Mol.Cell.Biol.)、7巻、718−724頁(19
87年)並びにゲルラッハ等、「ネイチャー」(Natur
e)、324巻、485−489頁(1986年)]。
X)、ペニシリン−ストレプトマイシン100UT/ml、
(L)−グルタミン2ミリモルおよび10%加熱不活化う
し胎児血清を補ったαMEM培地中でセルラインを成長さ
せる。96ウェルプレートを用いて検定を行う。培養培地
に50μlのコルヒチン溶液を加えて同じものを3組調製
し、耐性ライン(RL)については30−10−3−1−0.3
−0.1−0μg/mlおよび感受性ライン(SL)については
0.3−0.1−0.03−0.01−0.003−0.001−0μg/mlの最終
濃度を達成する。必要な場合、すなわち試験シクロスポ
リンが非常に大幅にコルヒチンに対するIC50応答を低下
させる場合、さらに用量範囲の下方延長を行う。
かす。各試験シクロスポリンを0.1および1.0μg/mlの濃
度で常法によりスクリーニングし、対照については対応
するC2H5OH溶媒希釈液で処理を行う。試験シクロスポリ
ンまたは対照を各ウェルに加え(50μl)、既存のコル
ヒチン溶液と混合する。SLに関しては4×103細胞/ml
(400細胞/ウェル)およびRLに関しては8×103細胞/m
lの細胞懸濁液100μlを加える。
ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)を用いる比
色定量検定法[モスマン、「ジャーナル・オブ・イミュ
ノロジカル・メソッズ」(J.Immunol.Methods)、65
巻、55−63頁(1983年)]により増殖を測定する。まず
100μlの細胞不含有上清を除去し、次いでRPMI1640培
地(ギブコ)中5mg/ml濃度のMTT溶液10μlを各プレー
トに加え、プレートを37℃で3時間インキュベーション
する。次いで100μlのブタノール/イソプロパノール/
1N−HCl(192:96:12ml)を各プレートに加え、完全に溶
解するまでプレートを振動させる。光学密度(OD)を54
0nmで読み取る。
ン濃度の関数として表し、用量反応曲線を各試験シクロ
スポリンについて描き、コルヒチンIC50(CIC50)(す
なわち50%の増殖抑制に必要とされるコルヒチン濃度)
を測定する。
ポリンにより誘発されたコルヒチン感受性の増強度を次
の要領で計算する。
ヒチン感受性に影響を与え得る。
れ得る。
てコルヒチンに対するRLの感受性を増強させる。SLの感
受性の増強度は、RLの場合より一般に劣るが、通例等濃
度で観察される。この発明による用途において、前述の
相対耐性の高いシクロスポリン類の方が一般に適してい
ると考えられる。一連の実験において、前述のコルヒチ
ンに対する感受性における下記増強度を例えばRLおよび
SLについて記録した。
感受性の回復における用途(インビボ)。
示すエールリヒ腹水癌(EA)サブラインを、スラター
等、「ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲ
ーション」(J.Clin.Invest.)、70巻、1131頁(1982
年)記載の方法に従い、EA細胞の、次世代のバルブ(BA
LB)/c宿主マウスへの連続継代により成長させる。この
ため、死ぬ前の動物から採取した0.2mlの非希釈悪性腹
水を用いた宿主マウスに対する接種の24時間後から始め
て5回投与にわたって0.2〜0.5mg/kgの用量で薬剤物質
を毎日腹腔内投与する。
性EA−Rまたは感受性(親)EA−SのEAラインを投与す
る。EA−Rを投与したマウスを下記の群に分ける。
れた用量で投与する。EA−Rによる接種の24時間後から
始めてシクロスポリン試験物質を5分割一日用量で腹腔
内注射(エタノール/オリーブ油中)により1〜80mg/k
g、特に5もしくは25または40mg/kg以下の範囲の総試験
用量で投与する。第2、3および4群における平均生存
時間を適用された治療法の効果の尺度として第1群と比
較する。
生存時間に顕著な差異の無いことを示している。第4群
の場合、前記の用量でクラス1〜3のシクロスポリンを
投与すると、第1および2群の両群と比べて生存時間の
実質的な増加(例、2〜3倍またはそれ以上のオーダ
ー)が観察される。
いてクラス1〜3のシクロスポリン類を用いるか、また
は薬剤耐性ウイルス性株、抗生物質(例、ペニシリン)
耐性細菌株、抗真菌剤耐性真菌株および薬剤耐性原生動
物株、例えばマラリア病原虫株、例えば後天的化学療法
抗マラリア薬剤耐性を呈するプラスモディウム・ファル
シパルム(Plasmodium falciparum)の天然亜株に感染
させた試験動物を用いても等しい結果を得ることができ
る。
験においてこの発明によるクラス1〜3のシクロスポリ
ンの用途を立証することもできる。
物/細胞増殖抑制薬物療法が行なわれるべき患者から対
象(男性および女性)を選択する。試験を開始した各対
象について、病歴、病状、病気の進行の確立速度および
推定される予後を列挙した詳細な記録を掲示する。
き抗新生物/細胞増殖抑制薬物療法のタイプおよびシク
ロスポリン療法を行わない場合に必要とされる見積用量
割合を決定する。
合で経口投与または0.5〜5.0mg/kg/日の用量割合で非経
口(例、静脈内または筋肉内)投与する。病状が許せ
ば、試験シクロスポリンによる処理を抗新生物療法を始
める少なくとも1または2日、好ましくは10〜14日前に
開始することにより、進行中の治療用量レベルに対する
増強を図る。かかる場合では、開始シクロスポリン用量
を上記用量範囲の低い方の値(例、経口経路の場合、1.
0〜5.0mg/kg/日のオーダー、または非経口経路の場合、
0.5〜1.5mg/kg/日のオーダー)として高い用量レベル
(例、経口経路の場合、5.0〜15.0または20.0mg/kg/日
までのオーダー、または非経口経路の場合、2.0〜5.0mg
/kg/日のオーダー)へと増やし、試験開始時における対
象の状態を考慮して相当医が正確な摂取量を決定する。
場合により、シクロスポリンおよび抗新生物/細胞増殖
抑制療法を同時に開始および終了することが必要ともな
り得るが、低い開始シクロスポリン用量から指示最大用
量へと日毎に増やすのが好ましい。
療法を行わない場合に必要とされる見積用量割合の約3
分の1で開始されるが、担当医の判断で開始用量の正確
な選択が行われる。観察された応答による必要性に応じ
て抗新生物/細胞増殖抑制用量を増加させる。
胞増殖抑制薬剤の投与割合を含む全ての関連した臨床パ
ラメーターのモニターを行う。制御/腫よう成長の低減
/転移の発生および起こり得る腫よう緩解に関して対象
をモニターする。病状および推定される予後に関する報
告を試験期間中間隔をおいて提出する。
リン療法を行わない場合において同様の効果の達成に必
要であると推定される抗新生物/細胞増殖抑制薬剤用量
割合に満たない用量割合で腫よう成長の制限または腫よ
う緩解および転移の減少を伴う症状の有効な制御または
改善を呈することが示されている。抗新生物/細胞増殖
抑制薬物療法のみを施した群に関する報告と比較する
と、抗新生物/細胞増殖抑制薬剤耐性の発生の低下およ
び施された抗新生物/細胞増殖抑制薬剤療法に対する毒
性副作用発生の低下が報告されている。
は外来患者(男性および女性)から対象を選択する。試
験に選ばれた対象は、既に最大限の抗新生物/細胞増殖
抑制薬物療法を受け、総じて多種薬剤処置の末期に位置
し、腫よう成長の再発/転移等を呈する、すなわちその
癌が多種薬剤耐性としての明確な証拠である患者であ
る。
ら現在までの過程で適用された薬物療法、病歴および最
近の病状、例えば病気の進行の見積速度および推定され
る予後を列挙した詳細な報告を提出する。
物/細胞増殖抑制薬物療法の予定用量およびスケジュー
ルを続行するが、選ばれた療法は薬剤耐性の確認および
試験開始時に適用されるものである。試験中終始抗新生
物薬物療法を前耐性−測定レベルおよびスケジュールで
続行する。一日用量割合約1〜約20、例えば約5〜約15
mg/kg/日の経口用量形態または一日用量割合約0.5〜約
7.5、例えば約2.0〜約5.0mg/kg/日の非経口(例、静脈
内)経路による試験シクロスポリンの投与により化学療
法を補う。患者によってはシクロスポリン療法を抗新生
物療法開始の1〜14日前に開始することもあり得、全処
置期間中これを継続する。他方、シクロスポリンおよび
抗新生物療法を同時に開始および終了することが必要な
場合もあり得る。
る腫ようの緩解についてモニターする。試験時点におけ
る病状および推定される予後に関する報告を試験期間中
間隔をおいて提出する。適当な期間内に病状の改善また
は悪化の抑制が報告されない場合には、別の以前適用さ
れた療法に対する担当医の判断で基本的な抗新生物/細
胞増殖抑制薬物療法を修正する。試験期間中、特に抗新
生物/細胞増殖抑制薬剤およびシクロスポリンの血清レ
ベル並びにクリアランス割合を含む全ての関連臨床パラ
メーターを終始モニターする。
療法の導入後に腫よう増大の抑制または腫よう緩解およ
び転移の減少を伴う状態の顕著な改善を示し、続いて病
気の予後にも改善を示すことが判る。
法薬剤処置に対する後天的耐性を呈する疾患状態の処置
または化学療法薬剤処置に対するアジュバントとして有
用である。
はそれに対する感受性の増強方法、または 1.2有効化学療法薬剤用量割合の低減方法 であって、処置を必要とする対象における、前記クラス
1〜3のシクロスポリンの共投与を含む方法、または 2.1化学療法処置に対する後天的、誘発性もしくは先天
的耐性を呈するか、またはこれを特徴とする疾患状態の
処置方法、または 2.2前記処置に対する後天的、誘発性もしくは先天的耐
性を呈するか、またはこれを特徴とする疾患状態の化学
療法処置の促進または改善方法、または 2.3化学療法処置に対する後天的、誘発性もしくは先天
的耐性の打ち消しまたは低減方法、または 2.4化学療法処置に対する感受性の回復方法 であって、処置を必要とする対象において、前記クラス
1〜3のいずれか1つに属するシクロスポリンの有効量
を前記対象に投与することを含む方法。
剤物質と一緒に前記薬剤物質に対するアジュバント処置
として前記クラス1〜3のいずれか1つに属するシクロ
スポリンを投与することを含む化学療法処置方法。
か1項記載の方法で使用される前記クラス1〜3のいず
れか1つに属するシクロスポリン、または 5.上記1.1、1.2、2.1、2.2、2.3、2.4または3のいずれ
か1項記載の方法で使用される医薬組成物の製造に使用
される前記クラス1〜3のいずれか1つに属するシクロ
スポリン。
は治療用途に関して提案または推薦されたものは無く、
またクラス1〜3の特定のシクロスポリンは事実新規化
合物または完全に新しいタイプのシクロスポリンである
ことから、この発明はまた次のものを提供する。
て既に示された個々のシクロスポリン類並びに(1
a2)、(1a3)、(1a4)、(1a5)、(1d)、(1e)群
およびクラス2(i)および2(iii)のシクロスポリ
ン類を含む具体的に前述されたクラス1〜3のシクロス
ポリン類。
の状態/形態は、1種またはそれ以上の抗微生物もしく
は抗生物質薬剤、例えば抗ウイルス、抗細菌、抗真菌も
しくは抗原生動物薬剤物質に耐性がある株を含む微生
物、例えばウイルス、細菌、真菌または原生動物感染が
原因となる状態を包含する。
等を低減または打ち消す手段として、1種またはそれ以
上の抗癌化学療法薬剤物質、例えば抗新生物もしくは細
胞増殖抑制剤、例えばアントラサイクリン類もしくはビ
ンカアルカロイド薬剤物質または特定薬剤物質のダウノ
ルビシン、ビンクリスチン、アドリアマイシン、エトポ
シド、テノポシドおよび/もしくはコルヒチンに対して
誘発性または後天的耐性を呈する、特に癌、例えば癌
腫、肉腫もしくは他の腫ようまたは悪性腫ようの処置に
適用可能である。
比較的免疫抑制活性が低い、例えば定められた用量レベ
ルで実質的に免疫抑制活性を示さないもの、または実質
的に「シクロスポリン」の場合よりも低い、例えば<50
%のオーダーの免疫抑制活性を呈するものである。この
発明の方法による使用に適した特定のシクロスポリン類
はクラス1〜3として具体的に前述したシクロスポリン
類である。
ロスポリンの用量は、例えば処置される状態(例えば病
気のタイプおよび耐性の性質)、使用される特定のシク
ロスポリン、所望の効果および投与方法により異なる。
割用量で1〜20ないし50mg/kg/日のオーダー、例えば5
〜10ないし15mg/kg/日のオーダーの用量における経口投
与、または0.5〜7.5ないし10mg/kg/日のオーダー、例え
ば1.5または2.0ないし5.0mg/kg/日のオーダーの用量に
おける非経口(例、静脈内、例えば静脈内点滴または注
入)投与を行うことにより満足すべき結果が得られる。
2500mgのオーダー(経口)、例えば250〜500/600mgのオ
ーダー(経口)、または25.0〜375.0ないし500mgのオー
ダー(静脈内)、例えば75.0〜100/250mgのオーダー
(静脈内)内である。
(ラジオイムノアッセイ)技術により測定される、予め
定められたトラフ(trough)血中濃度を与える患者特定
方式で配分され得る。すなわち患者の投与量を調節する
ことにより、50または150ないし500または1000ng/mlの
オーダーのRIAにより測定される一定の連続トラフ血中
濃度を達成し得る。すなわちこの場合、通例の「シクロ
スポリン」免疫抑制療法で最近使用されている投与法と
同様の方法を行う。
3のシクロスポリン類の経口投与に適した医薬組成物
は、例えば下記の要領で製造され得る。
よび(iii)を最初に秤量する。次いで成分(ii)を溶
解するまで連続撹はんしながら加える。その後、成分
(iv)をさらに10分間撹はんしながら加える。得られた
溶液を約0.5〜0.8バールでゲルマン・プレフロー・フィ
ルター(400μm)によりろ過し、50mlのレクソ(Rex
o)瓶に満たす。瓶をゴム製コルクおよびキャップで密
閉する。全段階において窒素を供給しながら(0.25バー
ル)室温で水不含有条件下に全工程を実施する。経口投
与に適した瓶詰め溶液は、50mgのシクロスポリン(乾燥
重量)/mlを含有する。別法として、味を遮断する手段
としてゼラチン、例えばゼラチン硬または軟カプセルに
溶液を満たすこともできる。
名称を列挙した前記クラスの各シクロスポリン類もまた
医薬活性を呈する。特ににそれらは、例えば後述のイン
ビトロおよびインビボ試験で示すように、免疫抑制、抗
炎症および抗寄生虫活性を呈する。また前記シクロスポ
リン類は同様に後述するラットにおける実験的アレルギ
ー性脳脊髄炎(EAE)に関する活性をも有する。
ットン、「ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メ
ディシン」(J.Exp.Medicine)、126巻、423−442頁(1
976年)]。クラス4および6のシクロスポリン類は、
0.03〜10.0μg/mlの濃度で未処置対照と比べて溶血ゾー
ンを抑制する。
試験[「クリン・エクスプ・イミュノル」(Clin.Exp.I
mmnol.)、9、483頁(1971年)および10、525頁(1972
年)]−クラス4および6のシクロスポリン類は、0.00
1〜3.0μg/mlの濃度で未処置対照と比べてマウスひ臓リ
ンパ球においてコンカナバリンA刺激DNA合成を阻止し
(H3−チミジン取り込みの阻止)、細胞増殖および遺伝
質発生(blastogenis)を阻止する。
・エクスペリメンタル・メディシン」(J.Exp.Med.)、
136巻、1430頁(1972年)]−照射マウスから得られた
異型的ひ臓細胞(CBA)と5日間コ−インキュベーショ
ンを続けたリンパ球[マウス(バルブ(Balb)/c)ひ臓
細胞]の反応(すなわち、増殖および分化)を試験物質
の存在下および非存在下で測定する。試験物質の非存在
下での反応を対照として用い、100%とする。試験物質
の存在下での反応を100%対照反応と比較した%変化と
して表す。0.001〜3.0μg/mlの濃度のクラス4および6
のシクロスポリンを用いて反応の阻止を観察する。
症活性が示され得る。この試験のために、ピアソンおよ
びウッドの方法[「アースル・リューム」(Arthr.Rheu
m.)、2巻、440頁(1959年)]に従ってアジュバンド
関節炎を誘発する。この試験においてクラス4および6
のシクロスポリンは、5〜30mg/kg/日(経口)の用量で
進行性および慢性関節炎に対して活性を示す。
タンス・イン・マラリア」(Chemotherapy and Drug Re
sistance in Malaria)(ペーターズ編、アカデミック
・プレス、ニューヨーク、1970年)による抗マラリア試
験。第0日に、プラスモディウム・ベルゲイ(Plasmpdi
um berghei)(NK65株)種の寄生虫細胞107個を含有す
る懸濁液0.2ml(腹腔内投与)によりマウス(OF1、雄)
を感染させる。第3日に5〜10マウス/用量を用いる様
々な用量で試験物質を皮下投与する。生存時間を記録
し、未処置対照の場合と生存時間を比較することによ
り、最少有効用量(MED)を計算する。対照の場合、生
存時間は約7日間である。MEDは生存時間が2倍になる
用量である。この試験においてクラス4および6のシク
ロスポリン類は、10〜100mg/kg/日の用量で有効であ
る。
ズ」(Agents and Actions)、6巻、468頁(1976年)
により記載された技術に従い、体重150〜200gの別段健
康に問題の無い雄ラット8〜12匹から成る群においてEA
Eを誘発する。実験室条件下にラットを保ち、無制限に
食物および水に接近させる。10〜13日後にはEAEの開始
が観察され、例えば後足において麻ひ症状がはっきりと
認められる。EAE開始後連続5日間、毎日25〜50mg/kg
(経口)の用量で試験化合物を試験動物に投与する。病
気の兆候および回復したラットの数並びに回復が認めら
れた日に関してラットを毎日検査する。処置開始後さら
に5〜8週間観察を続けて再発症例があればそれを検出
する。再び出発したラットの数および再発日を記録す
る。
投与後、プラセボ(オリーブ油)のみを与えた対照群の
場合と比較した回復時間の減少を記録する。
ながら、この場合、感作(EAEの誘発)の日から始めて1
4日間試験化合物を毎日25〜50mg/kg(経口)の用量で投
与する。麻ひの兆候についてラットを毎日観察し、り病
した各ラットにおけるEAEの開始日を記録する。数箇月
間にわたり観察を続けて起こる可能性があるEAEの後発
的開始を検出する。
ン」の投与後、EAEの開始阻止を観察期間中プラセボ
(オリーブ油)のみで処理した対照と比較しながら観察
する。
疫抑制活性の観点から、免疫応答の低下を必要とする疾
患および状態の予防および処置において有用である。す
なわち、それらを用いることにより、例えば自己免疫疾
患の処置または臓器移植(例えば心臓、心肺、皮膚、角
膜、骨髄、すい臓および腎臓)の拒絶の予防を行う場合
にリンパ球および免疫細胞の増殖を抑制することができ
る。
抗炎症活性およびEAEに関する活性の観点から、炎症状
態、特に自己免疫要素を含む病因を伴う炎症状態の処
置、例えば関節炎(例、慢性関節リューマチ、慢性また
は進行性関節炎および変形性関節炎)およびリューマチ
性疾患並びに自己免疫血液学的障害(例えば溶血性貧
血、再生不能性貧血、純赤血球貧血および特発性血小板
減少症を含む)、全身性エリテマトーデス、多発性軟骨
炎、硬皮症、ウェグネル肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活性
肝炎、重症筋無力症、乾せん、スチーブン−ジョンソン
症候群、特発性スプレー、自己免疫炎症性腸疾患(例え
ば潰よう性大腸炎およびクローン病を含む)、内分泌性
眼病、グレーブス病、サイコイドーシス、原発性胆管周
囲炎性肝硬変、原発性若年型糖尿病(真性糖尿病I
型)、ブドウ膜炎(前部および後部)、間質性肺繊維
症、乾せん性関節炎、糸球体腎炎(ネフローゼ症候群を
伴う場合および伴わない場合、例えば特発性ネフローゼ
症候群または微少変化ネフロパシーを含む)並びに多発
性硬化症の処置に有用である。
抗寄生虫活性の観点から、寄生虫感染の処置に有用であ
る。例えばコクシジオイデス症および住血吸虫症、並び
に特に原生動物感染、特にマラリアがある。
リン、投与方法、処置すべき特定の状態および望ましい
療法により異なる。しかしながら一般に、約1〜100、
好ましくは約5〜50、最も好ましくは10〜20mg/kg(動
物体重)の経口一日用量で投与すると、満足すべき結果
が得られる。大形ほ乳類(例、ひと)の場合、合計一日
用量は、約75〜約2000、好ましくは約200〜約1000、最
も好ましくは約300〜約700mgの範囲内に存する。経口投
与に適した用量形態は、固体または液体医薬用希釈剤ま
たは担体と混合した約20〜約2000、好ましくは約50〜約
1000、最も好ましくは約75〜700mgのシクロスポリンを
含有し、好都合には1日1回または2〜4回の分割用量
で投与される。
ば作用の相対効力を考慮して選択された特定のシクロス
ポリンにより異なる。クラス4および6の好ましいシク
ロスポリン類の場合、上記実施例4による一連の実験に
おいて得られた結果[IC50値(μg/ml)]は下記の通り
である。
はシクロスポリン4.7である。実施例6の方法における
このシクロスポリンに関して得られたED50値は約15.0mg
/kgである。
する。
容し得る希釈剤または担体と共に含有する医薬組成物。
態の処置または寄生体感染の処置における免疫抑制誘発
方法であって、前記対象に上記クラス4または6のシク
ロスポリンの有効量を投与することを含む方法、並びに 9.医薬として、例えば免疫抑制剤、抗炎症剤または抗寄
生体剤として用いられるクラス4または6のシクロスポ
リン。
定の免疫抑制、抗炎症および抗寄生体用途は、例えば先
に列挙した特定形態の臓器移植、炎症疾患、自己免疫疾
患または寄生体感染症を含む前述の用途を全て包含す
る。
だし、 Bが−αAbu−である場合、Xは−(D)Ala−およびY
は−Val−、 Bが−Thr−もしくは−Val−である場合、Xは−Sar−
およびYは−Val−、または Bが−Nva−である場合、Xは−Sar−およびYは−Va
l−またはXは−(D)Ala−およびYは−Val−である
か、または Aは−3′−O−アセチル−ジヒドロ−MeBmt−もし
くは−シス−MeBmt−、 Bは−αAbu−、Xは−Sar−およびYは−Val−であ
る〕 で示されるか、または (ii)式(II′) 〔式中、 Aは−3′−O−アセチル−MeBmt−もしくは−3′
−O−アシル−ジヒドロ−MeBmt−残基、 Bは−αAbu−、−Thr−、−Val−、−Nva−もしくは
β−O−アシル−α−アミノ酸残基、 Xは−Sar−もしくは(D)−立体配置を有する光学
活性α−N−メチル化α−アミノ酸残基、 Yは−Val−またはさらにBが−Nvaである場合は−Nv
a、および Wは(D)−立体配置を有するβ−ヒドロキシ−もし
くはβ−O−アシル−α−アミノ酸残基である〕 で示されるか、または (iii)〔1位の残基は、−8′−C1-8アルコキシ−
−シス−MeBmt−もしくは−ジヒドロ−MeBmt−または
−3′−O−アシル−8′−C1-8アルコキシ− −シス
−MeBmt−もしくは−ジヒドロ−MeBmt−残基、−3′−
O−アシル−シス−MeBmt−残基、−7′−デスメチル
−7′−ヒドロカルビル− −MeBmt−もしくはシス−M
eBmt−または−3′−O−アシル−7′−デスメチル−
7′−ヒドロカルビル− −MeBmt−もしくは−シス−M
eBmt−残基(ただし、ヒドロカルビル部分は少なくとも
2個の炭素原子を含む)、または−7′−デスメチル−
7′−ヒドロカルビル−ジヒドロ−MeBmt−もしくは−
3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−ヒドロ
カルビル−ジヒドロ−MeBmt−残基(ただし、ヒドロカ
ルビル部分は少なくとも2個の炭素原子を含み、前記ヒ
ドロカルビル部分であるかまたはこれを含む脂肪族基も
しくは部分は飽和している)である〕 で示されるか、または (iv)〔1位の残基の3′−炭素原子は、オキソ、C1-4
アルコキシイミノ、アジドアルキルカルボニルオキシも
しくはアルコキシカルボニルオキシ置換されているか、
または2位の残基のβ−炭素原子はβ−オキソ置換され
ているか(L)−イソロイシル残基である〕 で示されるか、または (v)式(XI) 〔式中、 Aは−N−デスメチル−ジヒドロ−MeBmt−、Bは−T
hr−およびZは−MeVal−、または Aは−ジヒドロ−MeBmt−、BはThr−およびZは−Va
l−、または Aは−MeLeu−、Bは−αAbu−およびZは−Val−で
ある〕 で示されるか、または (vi)2位にβ−ヒドロキシ−(L)−α−アミノ酸残
基を有するシクロスポリンのジカルボン酸ジエステル であるシクロスポリン。
CH=CH−もしくはCH2−CH2−およびRcはC2-9アルコキシ
メチル、または−x′−y′はシスもしくはトランス−
CH=CH−もしくはCH2−CH2−およびRcは少なくとも2個
の炭素原子を有するヒドロカルビルであり(ただし、
x′−y′−が−CH2−CH2−である場合Rcであるかまた
はこれを含む脂肪族基もしくは部分は飽和している)、 Rbは水素またはアシルである〕 で示される残基である、1記載のシクロスポリン。
−MeBmt−、−3′−デスオキシ−3′−(C1-4アルコ
キシイミノ)−MeBmt−残基、−3′−O−(C1-4アジ
ドアルキル)−カルボニル− −MeBmt−もしくは−ジ
ヒドロ−MeBmt−残基または−3′−O−(C1-4アルコ
キシ)−カルボニル−MeBmt−もしくはジヒドロ−MeBmt
−残基であるか、または2位の残基が−α−メチルケト
−Gly−もしくは−Ile−である、1記載のシクロスポリ
ン。
ロスポリン、 1.3[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Thr]2−シク
ロスポリン、 1.5[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Nva]2−[Nv
a]5−シクロスポリン、 1.6[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[(D)Ala]3
−シクロスポリン、 1.7[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Nva]2−
[(D)Ala]3−シクロスポリン、 1.10[3′−O−アセチル−ジヒドロ−MeBmt]1−シク
ロスポリン、 1.11[3′−O−メトキシカルボニル−MeBmt]1−シク
ロスポリン、 1.12[3′−O−(4−アジドブタノイル)−MeBmt]1
−シクロスポリン、 1.15[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[O−アセチル
−(D)Ser]8−シクロスポリン、 1.16[3′−O−アセチル−8′−メトキシ−シス−Me
Bmt]1−シクロスポリン、 1.17[3′−O−アセチル−8′−t−ブトキシ−シス
−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.18[3′−O−アセチル−8′−メトキシ−シス−Me
Bmt]1−[O−アセチル−Thr]2−シクロスポリン、 1.19[3′−O−アセチル−8′−t−ブトキシ−シス
−MeBmt]1−[O−アセチル−Thr]2−シクロスポリ
ン、 1.20[3′−O−アセチル−8′−メトキシ−シス−Me
Bmt]1−[Val]2−シクロスポリン、 1.21[3′−O−アセチル−8′−メトキシ−シス−Me
Bmt]1−[Nva]2−シクロスポリン、 1.22[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
フェニル−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.23[3′−O−アセチル−シス−MeBmt]1−シクロス
ポリン、 1.24[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
ビニル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.25[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
ビニル−シス−MeBmt]1−[O−アセチル−Thr]2−シ
クロスポリン、 1.26[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
i−ペンチル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.27[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
フェニル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.28[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
n−プロピル−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.29[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
(β−アリル)−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 1.30[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
フェニル−MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリン、 1.31[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
フェニル−シス−MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリ
ン、 1.32[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
ビニル−シス−MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリン、 1.33[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
ビニル−シス−MeBmt]1−[Nva]2−シクロスポリン、 1.34[3′−O−アセチル−7′−デスメチル−7′−
(3−ブロモ−n−プロピル)−シス−MeBmt]1−シク
ロスポリン、 1.36 1,2−エタンジカルボン酸−[O−トレオニル]2
−シクロスポリンジエステル、 1.37[3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBmt]1−シ
クロスポリン、 1.38[3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBmt]1−
[Val]2−シクロスポリン、 1.39[3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBmt]1−
[Nva]2−シクロスポリン、 1.40[α−メチルケト−Gly]2−シクロスポリン、 1.41[ジヒドロ−MeBmt]1−[α−メチルケト−Gly]2
−シクロスポリン、 2.1[3′−デスオキシ−3′−メトキシイミノ−MeBm
t]1−シクロスポリン、 2.2[Ile]2−シクロスポリン、 3.6[N−デスメチル−ジヒドロ−MeBmt]1−[Thr]2
−シクロスポリン、 3.8[ジヒドロ−MeBmt]1−[Thr]2−[Va1]11−シク
ロスポリン、 3.10[MeLeu]1−シクロスポリン、 4.1[8′−メトキシ−シス−MeBmt]1−シクロスポリ
ン、 4.2[8′−t−ブトキシ−シス−MeBmt]1−シクロス
ポリン、 4.3[8′−メトキシ−シス−MeBmt]1−[Thr]2−シ
クロスポリン、 4.4[8′−t−ブトキシ−シス−MeBmt]1−[Thr]2
−シクロスポリン、 4.5[8′−メトキシ−シス−MeBmt]1−[Val]2−シ
クロスポリン、 4.6[8′−メトキシ−シス−MeBmt]1−[Nva]2−シ
クロスポリン、 4.7[8′−メトキシ−ジヒドロ−MeBmt]1−シクロス
ポリン、 4.8[8′−メトキシ−ジヒドロ−MeBmt]1−[Thr]2
−シクロスポリン、 4.9[8′−メトキシ−ジヒドロ−MeBmt]1−[Val]2
−シクロスポリン、 4.10[8′−メトキシ−ジヒドロ−MeBmt]1−[Nva]2
−シクロスポリン、 6.1[7′−デスメチル−7′−フェニル−MeBmt]1−
シクロスポリン、 6.2[7′−デスメチル−7′−フェニル−シス−MeBm
t]1−シクロスポリン、 6.3[7′−デスメチル−7′−フェニル−シス−MeBm
t]1−シクロスポリン、 6.4[7′−デスメチル−7′−ビニル−シス−MeBmt]
1−[Thr]2−シクロスポリン、 6.5[7′−デスメチル−7′−(3−メチル−n−ブ
チル)−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 6.6[7′−デスメチル−7′−n−プロピル−シス−M
eBmt]1−シクロスポリン、 6.7[7′−デスメチル−7′−(β−アリル)−シス
−MeBmt]1−シクロスポリン、 6.8[7′−デスメチル−7′−フェニル−MeBmt]1−
[Val]2−シクロスポリン、 6.9[7′−デスメチル−7′−フェニル−シス−MeBm
t]1−[Val]2−シクロスポリン、 6.10[7′−デスメチル−7′−ビニル−シス−MeBm
t]1−[Val]2−シクロスポリン、 6.11[7′−デスメチル−7′−ビニル−シス−MeBm
t]1−[Nva]2−シクロスポリン、 6.12[7′−デスメチル−7′−(3−ブロモ−n−プ
ロピル)−シス−MeBmt]1−シクロスポリン、 6.13[7′−デスメチル−7′−フェニル−ジヒドロ−
MeBmt]1−シクロスポリン、 6.14[7′−デスメチル−7′−n−プロピル−ジヒド
ロ−MeBmt]1−シクロスポリン、 6.15[7′−デスメチル−7′−エチル−ジヒドロ−Me
Bmt]1−[Thr]2−シクロスポリン、 6.16[7′−デスメチル−7′−(3−メチル−n−ブ
チル)−ジヒドロ−MeBmt]1−シクロスポリン、 6.17[7′−デスメチル−7′−i−プロピル−ジヒド
ロ−MeBmt]1−シクロスポリン、 6.18[7′−デスメチル−7′−エチル−ジヒドロ−Me
Bmt]1−[Val]2−シクロスポリン、 6.19[7′−デスメチル−7′−エチル−ジヒドロ−Me
Bmt]1−[Nva]2−シクロスポリン、 6.20[7′−デスメチル−7′−フェニル−ジヒドロ−
MeBmt]1−[Val]2−シクロスポリン、 6.21[7′−デスメチル−7′−エチル−ジヒドロ−Me
Bmt]1−シクロスポリン、および[シス−MeBmt]1−シ
クロスポリン から成る群から選ばれる、1記載のシクロスポリン。
釈剤または担体と共に含有する医薬組成物。
薬剤療法の効力の改善もしくは増強または前記療法に対
する感受性の増強、または第2化学療法薬剤物質に関す
る有効化学療法用量割合の低減、または第2化学療法薬
剤物質に対する耐性を特徴とする疾患状態の処置、また
は前記処置に対して抵抗性を示すかまたはこれを特徴と
する疾患状態の化学療法処置の強化もしくは改善、また
は化学療法処置に対する抵抗性の解除もしくは低減、ま
たは化学療法処置に対する感受性の回復方法であって、 (i)1位の残基の3′−炭素原子または2位の残基の
β−炭素原子がO−アシルもしくはオキソ置換されてい
るか、または (ii)1位の残基の3′−炭素原子がC1-4アルコキシイ
ミノ置換され、2位の残基が(L)−イソロイシル残
基、または11位の残基がN−メチル−(L)−アラニ
ル、N−メチル−(L)−イソロイシルもしくはN−メ
チル−(L)−アロイソロイシル残基であるか、または (iii)1記載の式(XI)において、 Zが−Val−もしくはMeVal− ただし、Zが−Val−である場合、Aは−MeBmt−もし
くはジヒドロ−MeBmt−、 Zが−MeVal−である場合、Aは−3′−デスオキシ
−MeBmt−、−3′−デスオキシ−ジヒドロ−MeBmt−、
−N−デスメチル−MeBmt−、−N−デスメチル−ジヒ
ドロ−MeBmt−、−3′−デスオキシ−4′−デスメチ
ル−ジヒドロ−MeBmt−もしくは−MeLeu−、および Zが−Val−である場合、Bは−αAbu−もしくは−Th
r−、 Zが−MeVal−およびAが−3′−デスオキシ−MeBmt
−、−3′−デスオキシ−ジヒドロ−MeBmt、−3′−
デスオキシ−4′−デスメチル−ジヒドロ−MeBmt−も
しくは−MeLeu−である場合、Bは−αAbu−、または Qが−MeVal−およびAが−N−デスメチル−MeBmt−
もしくは−N−デスメチル−ジヒドロ−MeBmt−である
場合、Bは−Thr−であるシクロスポリンの有効量を前
記対象に投与することを含む方法。
(v)および(vi)のいずれか1に記載されたシクロス
ポリンまたは1の(iii)(ただし、1位の残基は3′
−O−アシル置換残基である)に記載されたシクロスポ
リンである、6記載の方法。
ン、 1.4[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Nva]2−シク
ロスポリン、 1.8[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[(D)MeVal]
11−シクロスポリン、 1.9[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[Val]11−シク
ロスポリン、 1.13[3′−O−アセチル−MeBmt]1−[O−アセチル
−Thr]2−シクロスポリン、 1.14[3′−O−アセチル−N−デスメチル−MeBmt]1
−[O−アセチル−Thr]2−シクロスポリン、 1.35[O−アセチル−Thr]2−シクロスポリン、 2.3[MeAla]11−シクロスポリン、 2.4[MeIle]11−シクロスポリン、 2.5[MeアロIle]11−シクロスポリン、 2.6[MeLeu]11−シクロスポリン、 3.1[Val]11−シクロスポリン、 3.2[ジヒドロ−MeBmt]1−[Val]11−シクロスポリ
ン、 3.2[3′−デスオキシ−MeBmt]1−シクロスポリン、 3.4[3′−デスオキシ−ジヒドロ−MeBmt]1−シクロ
スポリン、 3.5[N−デスメチル−MeBmt]1−[Thr]2−シクロス
ポリン、 3.7[Thr]2−[Val]11−シクロスポリン、 3.9[3′−デスオキシ−4′−デスメチル−ジヒドロ
−MeBmt]1−シクロスポリン、 並びに4記載の1.2〜1.41、2.1および2.2、および3.6〜
3.10の各シクロスポリンから成る群から選ばれるもので
ある、7記載の方法。
行、または炎症性疾患もしくは状態の処置、または寄生
体感染症の処置方法であって、前記対象に1記載のシク
ロスポリン[ただし、1位の残基は−シス−MeBmt−、
−8′−C1-8アルコキシ−シス−MeBmt−もしくは−ジ
ヒドロ−MeBmt−残基、−7′−デスメチル−7′−ヒ
ドロカルビル−MeBmt−もしくは−シス−MeBmt−残基
(ただし、ヒドロカルビル部分は少なくとも2個の炭素
原子を含む)、−7′−デスメチル−7′−ヒドロカル
ビル−ジヒドロ−MeBmt−残基(ただし、ヒドロカルビ
ル部分は少なくとも2個の炭素原子を含み、前記ヒドロ
カルビル部分であるかまたはこれを含む脂肪族基もしく
は部分は飽和している)である]の有効量を投与するこ
とを含む方法。
4.10および6.1〜6.21並びに[シス−MeBmt]1−シクロ
スポリンから成る群から選ばれるものである、9記載の
方法。
釈剤または担体と共に含有する医薬組成物。
−5′−ホルミル−MeBmt−の遊離形または3′−O−
保護形であるシクロスポリン。
ニル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−シクロスポリン、 5.2[3′−O−アセチル−5′−デス−(1−プロペ
ニル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−[O−アセチル−
Thr]2−シクロスポリン、 5.3[3′−O−アセチル−5′−デス−(1−プロペ
ニル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−[Val]2−シクロ
スポリン、および 5.4[3′−O−アセチル−5′−デス−(1−プロペ
ニル)−5′−ホルミル−MeBmt]1−[Nva]2−シクロ
スポリン から成る群から選ばれる11記載のシクロスポリン。
Claims (4)
- 【請求項1】式(II) 〔式中、 Aは式(VII) で示される残基、 Bは−αAbu−、−Thr−、−Val−,−Nva−またはβ−
O−アシル−α−アミノ酸残基、 Xは−Sar−、 Yは−Val−である〕 で示されるシクロスポリン。 - 【請求項2】[3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBm
T]1−シクロスポリン。 - 【請求項3】[3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBm
T]1−[Val]2−シクロスポリン。 - 【請求項4】[3′−デスオキシ−3′−オキソ−MeBm
T]1−[Nva]2−シクロスポリン。
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