JPH08320532A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

Info

Publication number
JPH08320532A
JPH08320532A JP7148394A JP14839495A JPH08320532A JP H08320532 A JPH08320532 A JP H08320532A JP 7148394 A JP7148394 A JP 7148394A JP 14839495 A JP14839495 A JP 14839495A JP H08320532 A JPH08320532 A JP H08320532A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
emulsion
layer
sensitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7148394A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Kuramitsu
昌之 倉光
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP7148394A priority Critical patent/JPH08320532A/ja
Publication of JPH08320532A publication Critical patent/JPH08320532A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高感で鮮鋭度に優れ、残色の良いカラー写真感
光材料を提供する。 【構成】支持体上に青感性、緑感性及び赤感性ハロゲン
化銀乳剤層ユニットを有するカラー写真感光材料におい
て、該乳剤層の少なくとも1層に平均アスペクト比2以
上100以下の粒子内部にハロゲン組成の異なる相を有
する単分散平板乳剤を含有し、かつ下記一般式(I)で
表わされる化合物の少なくとも一種及びまたは一般式
(II)で表される化合物の一種を含有することを特徴と
するハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高感で鮮鋭度に優れかつ
処理残色の少ないハロゲン化銀カラー写真感光材料に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
ては、画質を向上させる技術の開発は重要な課題であ
る。近年、小フォーマットで高画質を達成させる手段が
次々と開発されているがまだ十分とはいえず更なる技術
の改良が求められている。
【0003】通常、青感性、緑感性および赤感性ハロゲ
ン化銀乳剤層を有する多層カラー写真材料ではハロゲン
化銀粒子による光散乱が、下側に位置する乳剤層の鮮鋭
度を低下させる傾向が知られている。米国特許第4,4
34,226号および同4,439,520号には、平
板状のハロゲン化銀乳剤粒子を用いることによって鮮鋭
度、感度および粒状性を向上させたカラー写真感光材料
が記載されている。
【0004】また、特開昭62−18556号には単分
散平板状ハロゲン化銀粒子を用いた感材が多分散平板粒
子を用いたものに対し、すぐれた画像鮮鋭度と粒状性を
有すること、また特開昭63−151618号には、上
記単分散平板粒子の調製方法が開示されている。さらに
特開平2−256043号にはハロゲン化銀乳剤粒子間
のAgI分布の改良された単分散平板乳剤を用いること
により画像鮮鋭度と粒状性が良化することが開示されて
おり、EP−0514743A1号には、平板化度を規
定した乳剤による鮮鋭度の改良法が提示されている。し
かしながらこれらの単分散平板乳剤を用いても低周波数
側の鮮鋭度の向上はまだ十分ではなかった。
【0005】一方比較的弊害が少なく、手軽に行えるこ
とから水溶性染料の使用によるイラジエーション防止に
よる鮮鋭度改良が一般的に行われている。例えば、特開
平2−141740には前述の平板状ハロゲン化銀乳剤
と水溶性染料を組み合わせることで、鮮鋭度を改良する
手段が開示されている。しかしながら、鮮鋭度を良化さ
せるために使用量を増すと、感度の低下や処理後の残色
が増加し、鮮鋭度を満足のいくレベルにまで使用量を増
加させることが出来なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高感で鮮鋭度に優れ、残色の良いカラー写真感光材
料を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下の手
段によって達成された。すなわち (1) 支持体上に青感性、緑感性及び赤感性ハロゲン
化銀乳剤層ユニットを有するカラー写真感光材料におい
て、該乳剤層の少なくとも1層に平均アスペクト比2以
上100以下の単分散平板乳剤を含有し、かつ下記一般
式(I)で表わされる化合物の少なくとも一種及びまた
は一般式(II)で表される化合物の一種を含有すること
を特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 一般式(I)
【0008】
【化6】
【0009】(一般式(I)中R11〜R14は水素原子ま
たは置換基を表す。但し(R11+R13)と(R12
14)の少なくとも一方の原子量の総和は2以上160
以下である。nは0、1または2を表す。Mは水素原子
または一価の陽イオンとなりうる原子団もしくは金属原
子を表す。) 一般式(II)
【0010】
【化7】
【0011】(一般式(II)中、R1 ,R3 は、それぞ
れハメットの置換基定数σp が0.3 以上1.0以下の電
子吸引基を表し,R2 ,R4 はそれぞれアルキル基また
はアリール基を表し、L1 〜L5 はメチン基を表し、そ
のうち少なくとも一つは置換基を有している。Mは一般
式(I)のMと同義である。) (2) 一般式(I)の化合物が置換基R11〜R14に解
離基を有さず、かつ単分子またはダイマーの状態で写真
構成層に含有されていることを特徴とする(1)記載の
ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 (3) 一般式(I)の化合物が下記一般式(III) で表
されることを特徴とする(1)または(2)に記載のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料。 一般式(III)
【0012】
【化8】
【0013】(一般式(III) 中、置換基R5 ,R6 は水
素原子または置換基を表す。Zは窒素原子とともに5ま
たは6員環の飽和複素環を形成するのに必要な原子群を
表す。但し(R5 +Z)と(R6 +Z)の少なくとも一
方の原子量の総和は120以下である。nは0、1また
は2を表す。Mは一般式(I)のMと同義である。) (4) 少なくとも一つの感光性乳剤層中に下記一般式
(IV)で表されるモノマーの繰り返し単位を有する重合
体の少なくとも一種あるいは下記一般式(IV)と下記一
般式(V)の共重合体を含有することを特徴とする
(1)ないし(3)に記載のハロゲン化銀カラー写真感
光材料。 一般式(IV)
【0014】
【化9】
【0015】一般式(V)
【0016】
【化10】
【0017】(上記一般式(IV)(V)中R51、R54
水素原子、低級アルキル基を表し、R52、R55は1価の
置換基を表す。R53は炭素数3以上10以下のアルキレ
ン基を表し、L,L’は2価の連結基を表す。nは−R
53−O−の繰り返し単位の平均数を表し、4以上200
以下である。mは−CH2 CH2 O−の繰り返し単位の
平均数を表し4以上200以下である。) (5) 感光性乳剤層のいずれか1層に表面及び/また
は内部をかぶらせた乳剤あるいはコロイド銀をそれぞれ
単独あるいは混合して含有することを特徴とする(1)
ないし(4)のいずれかに記載のカラー写真感光材料。 (6) 像様露光されたあとB/W現像工程をへて、そ
の後発色現像されることによりポジ像を得ることを特徴
とする(1)ないし(5)に記載のカラー反転写真感光
材料。
【0018】以下に本発明を詳細に述べる。一般式
(I)において、残色改良のためには(R11+R13)と(R12
+R14)の少なくとも一方の原子量の総和は2以上160 以
下であることが必要であり、両方とも2以上160 以下で
あることが好ましい。更に好ましくは2以上130 以下で
ある。置換基R11、R12、R13およびR14はそれぞれ水
素原子、アルキル基、-COOR15, - CONR16R17,-CONHR18,
-NR19COR20,-NR21R22,-CN,OR23,-NR24CONR25R26(R15
26は水素原子または置換されても良いアルキル基を表
し、R16とR17あるいはR21とR22あるいはR25とR26
は5〜6員の飽和あるいは不飽和の環を形成してもよ
い。)の中から選ばれることが好ましい。更に置換基R
11, R12, R13およびR14には解離性基を有しないこと
がより好ましい。これらの置換基が有しない解離性基と
は、25℃の水中で実質的に解離する置換基であり、p
Kaが12以下の解離性基である。そのような解離性基
として、具体的にはスルホン酸基、カルボキシル基、リ
ン酸基等が挙げられる。更にR11、R12は水素原子、ま
たはアルキル基であることがより好ましく、アルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基などの炭素
数3以下のアルキル基が好ましく、置換基を有しても良
い。アルキル基の置換基としては、水酸基、エーテル
基、エステル基、カルバモイル基、スルホニル基、スル
ファモイル基、シアノ基等の非共有電子対を有する置換
基であることが好ましい。特に水酸基とエーテル基が好
ましい。
【0019】Mで表されるアルカリ金属はLi,Na,
K,Csが好ましい。置換基R13および/又はR14がア
ルキル基のとき、好ましいアルキル基としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの低級アルキ
ル基が好ましく、メチル基とエチル基が特に好ましい。
置換基R13および/又はR14の置換基が-COOR15 で表
されるとき、R15のアルキル基はメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基などの低級アルキル基が好まし
く、メチル基とエチル基が特に好ましい。
【0020】置換基R13および/又はR14が-CONR16R17
で表されるとき、R16とR17は水素原子でもアルキル基
でもよいが、少なくとも一方がアルキル基であることが
好ましい。そのアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基などが好ましく、置換基を有してもよ
い。アルキル基の置換基としては前記の基が好ましく、
なかでも水酸基とエーテル基が好ましい。又R16とR17
で互いに連結して形成される環としてはモルホリン環が
特に好ましい。置換基R13および/又はR14が-CONHR18
で表され、R18がアルキル基のとき、そのアルキル基と
してはR16やR17と同義である。置換基R13および/又
はR14が-NR19COR20で表されるとき、R19, R20は水素
原子でもアルキル基でもよい。アルキル基としてはメチ
ル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基が好
ましく、特にメチル基が好ましい。また置換基を有して
もよい。アルキル基の置換基としては前記の基が好まし
く、なかでも水酸基やエーテル基が好ましい。
【0021】置換基R13および/又はR14が-NR21R22
たは-OR23 で表されるときは、R21, R22, R23は水
素原子でもアルキル基でもよい。アルキル基としてはメ
チル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基が
好ましく、置換基を有してもよい。アルキル基の置換基
としては水酸基とエーテル基が好ましい。又R21とR22
で互いに連結して環を形成してもよい。置換基R13およ
び/又はR14が-NR24CONR25R26で表されるとき、R24,
25,R26は水素原子でもアルキル基でもよい。アルキ
ル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基などが好
ましく、特にメチル基が好ましい。また置換基を有して
もよい。置換基としては水酸基やエーテル基が好まし
い。
【0022】置換基R13およびR14として、中でも-CON
R16R17が特に好ましく、更に一般式(III) で表されるよ
うに、R16とR17が5または6員環を形成していること
が特に好ましい。形成される環としては、モルホリン環
が特に好ましい。本発明における染料は塗布膜中で、単
分子あるいはダイマーのような分子分散状態で存在する
必要がある。分子分散状態とは、一般式(I)あるいは
(III) で表される化合物が、ハロゲン化銀乳剤層やその
他の親水性コロイド層からなる写真構成層に均一に分散
されており、電子顕微鏡で10万倍に拡大しても、実質
的に固体が検出されない状態である。次に、本発明に用
いられる化合物の具体例を示すが、これらの具体例に限
定されることはない。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】
【表9】
【0032】
【表10】
【0033】
【表11】
【0034】
【表12】
【0035】
【表13】
【0036】
【表14】
【0037】本発明の化合物は、写真構成層(感光性層
あるいは非感光性層)中に、種々の知られた方法で分子
分散することができる。感光性層あるいは非感光性層に
化合物を直接に分散させる方法、あるいは適当な溶媒
(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、メチルセルソルブ、特開昭48−97
15号や米国特許3756830号に記載のハロゲン化
アルコール、アセトン、水、ピリジン等、あるいはこれ
らの混合溶媒)等の中に溶解し溶液の形で添加する方法
などがある。本発明の化合物は、感光性層と非感光性層
のいずれに添加しても塗布時に写真構成層全体にほぼ均
一に拡散する。本発明の化合物の使用量は、特に制限は
ないが0.1mg/m2〜200mg/m2の範囲の使用が好ま
しく、特に好ましくは1mg/m2〜150mg/m2の範囲で
ある。
【0038】以下に本発明の一般式(II)で表される化
合物について説明する。R1 ,R3 で表されるハメット
の置換基定数σp が0.3以上1.0以下の電子吸引性
基としては、例えばカルバモイル基(0.36)、メチ
ルカルバモイル基(0.36)、カルボキシル基(0.
45)、メトキシカルボニル基(0.45)、エトキシ
カルボニル基(0.45)、メチルスルフィニル基
(0.49)、メチルスルホニル基(0.72)、スル
ファモイル基(0.60)、ベンゾイル基(0.4
3)、アセチル基(0.50)、トリフルオロメチル基
(0.54)、ジエチルホスホノ基(0.60)、シア
ノ基(0.66)、ニトロ基(0.78)等を挙げるこ
とができる。ここでσp は、Chemical Reviews、第17
巻125〜136頁(1935年)に記載されている。
σp が本発明の範囲外の場合には化合物が不安定となり
好ましくない。R1 ,R3 は好ましくはカルボキシル
基、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル)、アシル基(例えばアセチ
ル、ベンゾイル)、カルバモイル基(例えばカルバモイ
ル、メチルカルバモイル、モルホリノカルバモイル)で
あり、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基が
特に好ましい。またR1 とR3 は同一の基であることが
好ましい。
【0039】R2 ,R4 で表されるアルキル基は、少な
くとも1個のスルホ基で置換された炭素数1〜8のアル
キル基が好ましく、その具体例としては、スルホメチル
基、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、4−
スルホブチル基、o−スルホベンジル基等を挙げること
ができ、更に置換基を有していてもよい。好ましい置換
基としてはハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭
素)、ヒドロキシル基、カルボニル基、シアノ基、炭素
数6〜7のアリール基(例えばフェニル、p-トリル)、
炭素数1〜7のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキ
シ、ブトキシ)、炭素数2〜7のアシル基(例えばアセ
チル、ベンゾイル)、炭素数2〜7のアルコキシカルボ
ニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル)、炭素数0〜7のアミノ基(例えばアミノ、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ)等が挙げられる。
【0040】R2 ,R4 で表されるアリール基は少なく
とも1個のスルホ基で置換された炭素数6〜10のアリ
ール基が好ましく、その具体例としては、o−スルホフ
ェニル基、m−スルホフェニル基、p−スルホフェニル
基、2,5−ジスルホフェニル基、3,5−ジスルホフ
ェニル基、4,8−ジスルホ−2−ナフチル基等を挙げ
ることができ、更に置換基を有していてもよい。好まし
い置換基としてはハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、
臭素)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、
炭素数1〜4のアルキル基(例えばメチル、エチル、ブ
チル)、炭素数1〜4のアルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、ブトキシ)、炭素数2〜4のアシル基
(例えばアセチル)、炭素数2〜4のアルコキシカルボ
ニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル)、炭素数0〜4のアミノ基(例えばアミノ、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ)等が挙げられる。
【0041】R2 ,R4 は、好ましくは少なくとも1個
のスルホ基で置換されたフェニル基であり、2個以上の
スルホ基で置換されていることがより好ましい。またR
2 とR4 は同一の基であることが好ましい。
【0042】L1 ,L2 ,L3 ,L4 ,L5 で表される
メチン基の少なくとも一つは置換基を有している。好ま
しい置換基としては炭素数1〜8のアルキル基、あるい
は炭素数6〜10のアリール基が挙げられ。好ましい炭
素数1〜8のアルキル基としてはメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ヘキシル、
オクチル等であり、更にこれらは置換基を有していても
よい。好ましい置換基としてはハロゲン原子(例えばフ
ッ素、塩素、臭素)、ヒドロキシル基、カルボキシル
基、スルホ基、シアノ基、炭素数6〜7のアリール基
(例えばフェニル、p−トリル)、炭素数1〜7のアル
コキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ)、炭
素数2〜7のアシル基(例えばアセチル、ベンゾイ
ル)、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基(例えば
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、炭素数0
〜7のアミノ基(例えばアミノ、ジメチルアミノ、ジエ
チルアミノ)等が挙げられる。好ましい炭素数6〜10
のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、
2−ナフチル基等を挙げることができ、更にこれらは置
換基を有していてもよい。好ましい置換基としてはハロ
ゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素)、ヒドロキシル
基、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、炭素数1〜
4のアルキル基(例えばメチル、エチル、ブチル)、炭
素数1〜4のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキ
シ、ブトキシ)、炭素数2〜4のアシル基(例えばアセ
チル)、炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基(例え
ばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、炭素数
0〜4のアミノ基(例えばアミノ、ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノ)等が挙げられる。
【0043】M1 は水素原子または1価の陽イオンとな
る原子団(例えばアンモニウム、トリエチルアンモニウ
ム、ピリジニウム)あるいは金属原子(例えばリチウ
ム、ナトリウム、カリウム)を表し、好ましくは水素原
子、ナトリウム、カリウムである。以下に本発明に用い
られる一般式(II)のピラゾロン−ペンタメチンオキソ
ノール化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0044】
【表15】
【0045】
【表16】
【0046】
【表17】
【0047】一般式(II)の化合物は一般式(I)の化
合物と同様の使用量の範囲と添加方法で用いられる。一
般式(I)の化合物に対する一般式(II)の化合物の使
用比率(重量)は好ましくは0.5〜200倍であり、
更に好ましくは1〜100倍である。
【0048】次に本発明の平板粒子について説明する。
【0049】本発明における平板状ハロゲン化銀粒子
(以下、「平板粒子」という)とは、2つの対向する平
行な主平面を有し、該主平面の円相当直径(該主平面と
同じ投影面積を有する円の直径)が主平面間の距離(す
なわち粒子の厚み)より2倍以上大きなハロゲン化銀粒
子をいう。本発明における粒子のアスペクト比とは、後
記の方法によって求められた粒子個々の円相当直径を粒
子の厚みで割った値として定義される。本発明の平板粒
子を有する乳剤のアスペクト比は2以上で100以下で
あるが、8以上であることが好ましく、特に12以上で
あることが好ましい、アスペクト比が2より小さい場合
は、鮮鋭度が良化せず好ましくない。アスペクト比が1
00より大きい場合は、圧力カブリが悪化し好ましくな
い。本発明の平板粒子の直径(円相当)は0.2〜5.0
μm、好ましくは0.3〜4.0μm、さらに好ましく
は0.3〜3.0μmである。粒子厚みは0.5μm以
下、好ましくは0.03〜0.5μm、さらに好ましく
は0.05〜0.3μmである。本発明に於ける粒子直
径、粒子厚みの測定は米国特許第4434226号に記
載の方法の如く粒子の電子顕微鏡写真より求めることが
できる。
【0050】本発明の平板粒子は、粒子サイズ分布の変
動係数が30%以下、1%以上が好ましく、更に好まし
くは20%以下の単分散であることを特徴とするが、こ
こでいう変動係数とは、“該平板粒子の投影面積の円相
当直径と厚みから求められる粒子サイズのバラツキ(標
準偏差)を、平均粒子サイズで割った値に100を乗じ
た値”で表わされる。ここで粒子サイズ(Rμm)とは
投影面積の円相当直径(rμm)と厚み(dμm)とか
ら以下の式によって求められるものである。
【0051】R=(3r2 d/2)1/3 ハロゲン化銀粒子の粒子形態が揃い、かつ粒子サイズの
バラツキが小さい粒子群からなるハロゲン化銀乳剤の粒
子サイズ分布はほとんど正規分布を示し、標準偏差を容
易に求めることができる。本発明の平板粒子の粒子サイ
ズ分布は、変動係数で30%以下、好ましくは20%以
下、より好ましくは15%以下である。
【0052】単分散平板乳剤の製法については例えば米
国特許第4797354号に記載されている方法により
調製することができる。さらに米国特許第514777
1号、同第5147772号、および同第514777
3号にはポリエチレンオキサイド・ブロック・コポリマ
ーを使うことにより良好な単分散乳剤が得られることが
示されている。以下に本発明で用いられるポリマーにつ
いて記す。
【0053】以下に本発明の重合体について詳細に説明
する。本発明の平板乳剤粒子を形成する際に用いられる
重合体は、下記一般式(IV)で表されるモノマーの繰返
し単位を有する重合体であり、特に好ましくは下記一般
式(IV)で表されるモノマーと下記一般式(V)で表さ
れるモノマーの両方の繰返し単位のそれぞれ少くとも1
種を有する重合体である。 一般式(IV)
【0054】
【化11】
【0055】一般式(V)
【0056】
【化12】
【0057】式中R51、R54は同じでも異なっていても
よく、水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基(メチ
ル、エチル、n−プロピル、n−ブチル)を表し、水素
原子、メチル基が特に好ましい。
【0058】R52、R55は同じでも異なってもよく、1
価の置換基を表し、具体的には水素原子、置換又は無置
換のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、n−ヘキシル基、n−ドデシル基、ベンジル
基、2−シアノエチル基、2−クロロエチル基、3−メ
トキシプロピル基、4−フェノキシブチル基、2−カル
ボキシエチル基、−CH2CH2SO3Na 、−CH2CH2NHSO2CH
3等)、置換又は無置換のアリール基(例えばフェニル
基、p−メチルフェニル基、p−メトキシフェニル基、
o−クロロフェニル基、p−オクチルフェニル基、ナフ
チル基等)、アシル基(例えばアセチル基、プロピオニ
ル基、ベンゾイル基、オクタノイル基等)、カルバモイ
ル基(例えば−CONHCH3 、−CON(CH3)2 、−CONHC6H
13 等)が好ましく、特に水素原子、メチル基、エチ
ル基、フェニル基、アセチル基が好ましい。
【0059】L、L′は同じでも異なってもよく、二価
の連結基を表し、好ましくは下記一般式(VI)で表され
る基を表す。 一般式(VI) −CO−X1 −L51−X2
【0060】式中X1 は酸素原子又は−NR56−を表わ
す(R56は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル
基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無
置換のアシル基あるいは−L51 X2−(R53 −O)n
R52 で表わされる基であり、好ましくは水素原子、置
換もしくは無置換の炭素数1ないし10のアルキル基
(例えばメチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オク
チル基等)、−L1−X2−(R53 −O)n −R52 、−L51
X2−(CH2CH2O)m −R55 、アシル基(例えばアセチル
基、ベンゾイル基)である。X1 として特に好ましいの
は、酸素原子または−NH−である。
【0061】L51は、単結合、置換または無置換のアル
キレン基(例えば、ジメチレン、トリメチレン、テトラ
メチレン、デカメチレン、メチルジメチレン、フェニル
ジメチレン、−CH2(C6H4)CH2−、−CH2CH2NHCOOCH2
等)、置換または無置換のアリーレン基(例えば、o−
フェニレン、m−フェニレン、p−フェニレン、メチル
フェニレン等)を表し、単結合、−(CH2)1−(lは3以
上12以下の整数)が特に好ましい。
【0062】X2 は単結合、酸素原子、−COO−、−
OCO−、−CONR56−、−NR56CO−、−OCO
O−、−NR56COO−、−OCONR56−、−NR56
−(R56は上記に同じ)等を表し、このうち単結合、酸
素原子、−COO−、−CONH−、−NHCOO−、
−NHCONH−が特に好ましい。
【0063】R53は、炭素数3以上のアルキレン基を表
わし、具体的には、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)−、
−CH2CH2CH2 −、−CH2CH(OH)CH2−、−(CH2)4−、−(C
H2)5−等を挙げることができるが、−CH(CH3)CH2−、−
CH2CH(CH3)−が特に好ましい。また、R53−Oで表され
る繰返し単位は1個のモノマーについて1種のみでもよ
いし、2種以上の共重合の形をとっていてもよい。
【0064】n、mは各繰返し単位の平均モル数を表
し、nは好ましくは4ないし50、特に好ましくは6な
いし40であり、mは好ましくは4ないし100、特に
好ましくは6ないし50である。以下に一般式(IV)で
表されるモノマーの好ましい例を例示するが、本発明が
これに限定されるものではない。
【0065】次に一般式(V)で表されるモノマーの好
ましい例を例示するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
【0066】
【化13】
【0067】
【化14】
【0068】
【化15】
【0069】
【化16】
【0070】
【化17】
【0071】本発明における一般式(IV)で表されるモ
ノマーの繰返し単位を有する重合体においては、共重合
してよいモノマーとして一般式(V)で表されるモノマ
ー以外の他のモノマーを重合しても良い。
【0072】この様な単量体としては、たとえばアクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルア
ミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、ビニ
ルケトン類、アリル化合物、オレフィン類、ビニルエー
テル類、N−ビニルアミド類、ビニル異節環化合物、マ
レイン酸エステル類、イタコン酸エステル類、フマル酸
エステル類、クロトン酸エステル類などがある。更に具
体的に挙げるならばたとえば次の様なものが挙げられ
る。メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec
−ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、ジエチ
レングリコールモノアクリレート、トリメチロールエタ
ンモノアクリレート、1−ブロモ−2−メトキシエチル
アクリレート、p−クロルフェニルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、
【0073】N−tert−ブチルアクリルアミド、ヘキシ
ルアクリルアミド、オクチルアクリルアミド、エチルビ
ニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニル
エーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ビニルア
セテート、ビニルプロピオネート、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−オクテン、イタコン酸ジオクチ
ル、マレイン酸ジヘキシル、スチレン、メチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、ベンジルスチレン、クロルメチ
ルスチレン、クロルスチレン、ビニル安息香酸メチル、
ビニルクロルベンゾエート、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、塩化ビニルなどのように、その単独重合
体が水に不溶な疎水性単量体、
【0074】アクリルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−n−プロピルアク
リルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N
−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリ
ン、N−アクリロイルピペリジン、メタクリルアミド、
N−メチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルモル
ホリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミ
ド、また、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無
水マレイン酸のような含−COOH単量体、あるいは、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
(やその塩)、p−スチレンスルホン酸ソーダ、ホスホ
ノキシエチルメタクリレート等の様な他のアニオン性解
離基を有する単量体のような、単独重合体が水溶性であ
るような単量体。
【0075】上記の一般式(IV)で表されるモノマー、
一般式(V)で表されるモノマー、その他のエチレン性
不飽和モノマーは、それぞれ2種以上用いてもよい。
【0076】本発明の一般式(IV)で表される繰返し単
位を有する重合体は、平板粒子を形成する媒体に可溶で
あることが望ましく、従って水性媒体に可溶であること
が好ましい。つまり、水または水と水に混和しうる有機
溶媒との混合溶媒への溶解性のいずれかを満たしていれ
ば良い。本発明における重合体の水溶性の目安は、室温
(25℃)で蒸留水、または蒸留水とメタノールの混合
溶媒(9:1の重量比)のいずれかに1重量%以上溶解
することである。
【0077】本発明の重合体における、一般式(IV)で
表されるモノマー単位の占める割合は1ないし90重量
%、好ましくは3ないし85重量%、特に好ましくは5
ないし70重量%である。一般式(V)で表されるモノ
マーの共重合は、本発明の一般式(IV)のモノマーを共
重合した重合体を用いた平板粒子形成における双晶形成
の制御や単分散性の発現の点でより好ましい効果を有す
る。
【0078】共重合モノマーとして用いる場合の一般式
(IV)で表されるモノマーの占める割合は、一般式
(V)のモノマー単位の共重合体中での割合にも依る
が、1ないし90重量%、好ましくは2ないし70重量
%、特に好ましくは3ないし50重量%である。
【0079】その他のエチレン性不飽和モノマーは、上
記の一般式(IV)、(V)のモノマーの共重合量に依っ
てその重量比は随意に変化し得る。従ってその共重合量
は、0ないし99重量%、特に好ましくは0ないし90
重量%である。また、その他のエチレン性不飽和モノマ
ーの種類としては、ポリマーの水性媒体への溶解性を勘
案すると、その単独重合体が水溶性であるようなモノマ
ーを用いるのが好ましい。但し、単独重合体が水不溶性
であるようなモノマーも、ポリマーの溶解性を損なわな
い範囲で用いることができることは言うまでもない。
【0080】本発明の重合体の分子量は、重合体の極
性、使用するモノマーの種類等により種々変わり得る
が、好ましい範囲としては重量平均分子量で2×103
ないし1×106 、特に好ましくは3×103 ないし5
×105 の範囲である。
【0081】以下に本発明の水溶性重合体の好ましい具
体例について例示するが、本発明がこれらに限定される
ものではない。カッコ内は各単量体のポリマー中におけ
る重量百分率を表す。
【0082】 P−1 MP−3/ME−4/アクリルアミド共重合
体(5/5/90) P−2 MP−3/ME−4/アクリルアミド共重合
体(10/10/80) P−3 MP−3/ME−4/アクリルアミド共重合
体(25/25/50) P−4 MP−3/ME−4/アクリルアミド共重合
体(35/35/30) P−5 MP−3/ME−4共重合体(50/50)
【0083】 P−6 MP−2/ME−3/アクリルアミド共重合
体(25/15/60) P−7 MP−5/ME−7/アクリルアミド/アク
リル酸共重合体(20/20/50/10) P−8 MP−1/MP−4/ME−4/アクリルア
ミド共重合体(15/10/25/50) P−9 MP−5/ME−5/メタクリルアミド/ア
クリル酸共重合体(25/25/30/20) P−10 MP−4/ME−9/アクリロイルモルホリ
ン/メタクリル酸共重合体(20/10/50/20)
【0084】 P−11 MP−16/ME−4/アクリルアミド/2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソー
ダ共重合体(25/15/45/15) P−12 MP−9/ME−15/2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート/スチレンスルホン酸ソーダ酸共重合
体(10/10/40/40) P−13 MP−3/ME−2/ME−4/アクリルア
ミド共重合体(25/15/15/45) P−14 MP−3/ME−13/アクリルアミド共重
合体(25/25/50) P−15 MP−8/ME−9/メチルメタクリレート
/アクリルアミド共重合体(20/20/10/50)
【0085】 P−16 MP−3/アクリルアミド共重合体(10/
90) P−17 MP−3/アクリルアミド共重合体(20/
80) P−18 MP−3/アクリルアミド共重合体(50/
50) P−19 MP−3/アクリル酸/アクリルアミド共重
合体(50/30/20) P−20 MP−3/アクリル酸共重合体(70/3
0)
【0086】 P−21 MP−2/メタクリルアミド共重合体(30
/70) P−22 MP−4/アクリルアミド共重合体(20/
80) P−23 MP−7/アクリルアミド共重合体(40/
60) P−24 MP−5/アクリルアミド/メタクリル酸共
重合体(25/50/25) P−25 MP−12/N,N−ジメチルアクリルアミ
ド/アクリル酸共重合体(30/35/35)
【0087】 P−26 MP−7/ジアセトンアクリルアミド共重合
体(30/70) P−27 MP−13/アクリルアミド/2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体
(30/60/10) P−28 MP−3/MP−18/アクリルアミド/ア
クリル酸共重合体(20/20/40/20)
【0088】本発明に用いられる乳剤のハロゲン組成は
特に制限はなく例えば、US5,320,938に記載
されているような、塩臭化銀平板乳剤を用いることもで
きる。好ましいハロゲン組成は沃臭化銀である。沃化銀
含量は銀に対し40モル%以下であり、好ましくは10
モル%以下、より好ましくは5モル%以下である。本発
明の好ましい重層効果を実現するためには、各乳剤層ユ
ニットを構成する乳剤層のうち最高感度を有する乳剤層
の平均沃化銀含量が同一ユニット内の他の乳剤層の平均
沃化銀含量以下でなくてはならない。また入射光側に最
も近い乳剤層ユニットの平均沃化銀含量は3モル%以下
であるが、2.5モル%以下であることが好ましい。入
射光側から2番目と3番目の乳剤層ユニットの平均沃化
銀含量は必要とされる重層効果によって決定される。
【0089】本発明の平板乳剤の含有量は、特に制限さ
れないが、添加する乳剤層のAg量に対し、50%以上
であることが、本発明の効果が顕著にでて好ましい。ま
た、階調等の設計上、下記の乳剤を混合使用することが
好ましい。
【0090】本発明の平板乳剤どの感色性層に用いても
良いが、一般式(I)の染料と併用する場合には、少な
くとも緑感層に平板乳剤を用いることが好ましく、一般
式(II)の染料と併用する場合には、少なくとも赤感層
に平板粒子を用いることが好ましい。
【0091】一般式(I)の染料と一般式(II)の染料
はそれぞれ単独で用いても良いが、併用して用いる方が
好ましい。
【0092】平板単分散乳剤以外の感光性乳剤は平均ア
スペクト比2以上の平板多分散乳剤、非平板双晶多分散
または単分散乳剤、レギュラー単分散乳剤からなること
ができる。レギュラー単分散乳剤は立方体、8面体、1
2面体、14面体、およびこれらの晶癖の混ざった面か
らなるのが通常であり、角に丸みがあってもなくても良
い。また面が必ずしも平面でなく凹凸または突起があっ
てもよい。また面、稜、頂点にエピタキシャルに異なる
ハロゲン組成を有する結晶部や、ロダン銀、酸化鉛など
のハロゲン化銀以外の化合物と接合されてもよい。
【0093】本発明に用いられる全ての乳剤は粒子内部
に異なる組成を有する構造を有することが好ましい。組
成の違いはAgIの含量差によることが好ましく、Ag
Iの極大値が粒子内部にあることが好ましい。該極大値
は1つであっても2つ以上であってもよい。該高AgI
相のAgI含量はその粒子の含まれる乳剤中の平均Ag
I含量の2倍以上〜AgI100%である。さらに各乳
剤の粒子内部に1本以上の転位線を有することが好まし
くさらに10本以上の転位線を有することがより好まし
い。この転位線は粒子内に均一に存在しても構造を形成
する一部または複数の相に局在してもよく、最表相また
はその一部に集中的に存在してもよい。
【0094】感光性乳剤の潜像形成サイトは、主として
表面であっても内部であってもよく、さらに表面と内部
双方にあってもよいが、ネガ型の乳剤であることが必要
である。内部潜像型のうち、特開昭63−264740
号に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であってもよ
い。このコア/シェル型内部潜像型乳剤の調整方法は特
開昭59−133542号に記載されている。この乳剤
のシェルの厚みは現像処理等によって異なるが3〜40
nmが好ましく、5〜20nmが特に好ましい。
【0095】各感光性乳剤層は1つまたは複数の乳剤に
よって形成される。平板乳剤を複数混合する場合はより
高感乳剤の平均アスペクト比がより低感乳剤の平均アス
ペクト比より大きいことが好ましい。またより高感乳剤
の沃化銀含量がより低感乳剤のそれより低いことが好ま
しい。平板乳剤と、非平板双晶乳剤あるいはレギュラー
乳剤との混合も好ましく用いられる。複数のレギュラー
乳剤を、特に平均粒径0.4μm以下の場合、複数混合
使用することがハイライト部分の階調の設計上特に好ま
しい。
【0096】本発明のハロゲン化銀写真乳剤、およびそ
れを用いたハロゲン化銀写真感光材料に用いることので
きる種々の技術や無機・有機の素材については一般には
リサーチ・ディスクロージャーNo. 308119(19
89年)に記載されたものを用いることができる。
【0097】これに加えて、より具体的には、例えば、
本発明のハロゲン化銀写真乳剤が適用できるカラー写真
感光材料に用いることができる技術および無機・有機素
材については、欧州特許第436,938A2号の下記
の箇所及び下記に引用の特許に記載されている。
【0098】 項 目 該 当 箇 所 1)ハロゲン化銀乳剤 第147頁26行目〜第148頁12行目 2)イエローカプラー 第137頁35行目〜第146頁33行目、第14 9頁21行目〜23行目 3)マゼンタカプラー 第149頁24行目〜第28行目;欧州特許第42 1,453A1号の第3頁5行目〜第25頁55行 目 4)シアンカプラー 第149頁29行目〜33行目;欧州特許第432 ,804A2号の第3頁28行目〜第40頁2行目 5)ポリマーカプラー 第149頁34行目〜38行目;欧州特許第435 ,334A2号の第113頁39行目〜第123頁 37行目 6)カラードカプラー 第53頁42行目〜第137頁34行目、第149 頁39行目〜45行目 7)その他の機能性 第7頁1行目〜第53頁41行目、第149頁46 カプラー 行目〜第150頁3行目;欧州特許第435,33 4A2号の第3頁1行目〜第29頁50行目 8)防腐・防黴剤 第150頁25行目〜28行目 9) ホルマリン 第149頁15行目〜17行目 スカベンジャー 10) その他の添加剤 第153頁38行目〜47行目;欧州特許第421 ,453A1号の第75頁21行目〜第84頁56 行目、第27頁40行目〜第37頁40行目 11) 分散方法 第150頁4行目〜24行目 12) 支持体 第150頁32行目〜34行目 13) 膜厚・膜物性 第150頁35行目〜49行目 14) 発色現像・黒白現像 第150頁50行目〜第151頁47行目;欧州特 ・かぶらせ工程 許第442,323A2号の第34頁11行目〜5 4行目、第35頁14行目〜22行目 15) 脱銀工程 第151頁48行目〜第152頁53行目 16) 自動現像機 第152頁54行目〜第153頁2行目 17) 水洗・安定工程 第153頁3行目〜37行目
【0099】本発明において透明磁気記録層を用いるこ
ともできる。本発明に用いられる透明磁気記録層とは、
磁性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機
溶媒系塗布液を支持体上に塗設したものである。本発明
で用いられる磁性体粒子は、γFe2O3 などの強磁性酸化
鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、Co含有マグ
ネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合
金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェラ
イト、Caフェライトなどを使用できる。Co被着γFe2O3
などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては針
状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよい。
比表面積ではSBET で20m2/g以上が好ましく、30
m2/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σ
s)は、好ましくは3.0×104 〜3.0×105
/mであり、特に好ましくは4.0×104 〜2.5×
105 A/mである。強磁性体粒子を、シリカおよび/
またはアルミナや有機素材による表面処理を施してもよ
い。さらに、磁性体粒子は特開平6−161032号に
記載された如くその表面にシランカップリング剤又はチ
タンカップリング剤で処理されてもよい。又特開平4−
259911号、同5−81652号に記載の表面に無
機、有機物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0100】次に磁性粒子に用いられるバインダーは、
特開平4−219569号に記載の熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカ
リ又は生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘
導体、糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用する
ことができる。上記樹脂のTgは−40℃〜300℃、重
量平均分子量は0.2万〜100万である。例えばビニ
ル系共重合体、セルロースジアセテート、セルロースト
リアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、
セルロースアセテートブチレート、セルローストリプロ
ピオネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポ
リビニルアセタール樹脂を挙げることができ、ゼラチン
も好ましい。特にセルロースジ(トリ)アセテートが好
ましい。バインダーは、エポキシ系、アジリジン系、イ
ソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処理することが
できる。イソシアネート系の架橋剤としては、トリレン
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、などのイソシアネート類、これ
らのイソシアネート類とポリアルコールとの反応生成物
(例えば、トリレンジイソシアナート3mol とトリメチ
ロールプロパン1mol の反応生成物)、及びこれらのイ
ソシアネート類の縮合により生成したポリイソシアネー
トなどがあげられ、例えば特開平6−59357号に記
載されている。
【0101】前述の磁性体を上記バインダー中に分散す
る方法は、特開平6−35092号に記載されている方
法のように、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミル
などが好ましく併用も好ましい。特開平5−08828
3に記載の分散剤や、その他の公知の分散剤が使用でき
る。磁気記録層の厚みは0.1μm〜10μm、好まし
くは0.2μm〜5μm、より好ましくは0.3μm〜
3μmである。磁性体粒子とバインダーの重量比は好ま
しくは0.5:100〜60:100からなり、より好
ましくは1:100〜30:100である。磁性体粒子
の塗布量は0.005〜3g/m2、好ましくは0.01
〜2g/m2、さらに好ましくは0.02〜0.5g/m2
である。本発明に用いられる磁気記録層は、写真用支持
体の裏面に塗布又は印刷によって全面またはストライプ
状に設けることができる。磁気記録層を塗布する方法と
してはエアードクター、ブレード、エアナイフ、スクイ
ズ、含浸、リバースロール、トランスファーロール、グ
ラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、ディップ、バー、
エクストリュージョン等が利用出来、特開平5−341
436号等に記載の塗布液が好ましい。
【0102】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層、潤滑剤層など)しても良い。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感材については、US5,336,589号、同5,
250,404号、同5,229,259号、同5,2
15,874号、EP466,130号に記載されてい
る。
【0103】次に本発明に用いられるポリエステル支持
体について記すが、後述する感材、処理、カートリッジ
及び実施例なども含め詳細については、公開技報、公技
番号94−6023(発明協会;1994.3.15)
に記載されている。本発明に用いられるポリエステルは
ジオールと芳香族ジカルボン酸を必須成分として形成さ
れ、芳香族ジカルボン酸として2,6−1,5−、1,
4−、及び2,7−ナフタレンジカルボン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジオールとしてジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノール
が挙げられる。この重合ポリマーとしては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシ
クロヘキサンジメタノールテレフタレート等のホモポリ
マーを挙げることができる。特に好ましいのは2,6−
ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜100モル%含
むポリエステルである。中でも特に好ましいのはポリエ
チレン 2,6−ナフタレートである。平均分子量の範
囲は約5,000ないし200,000である。本発明
のポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに90℃
以上が好ましい。
【0104】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より
好ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処
理はこの温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却
しながら熱処理してもよい。この熱処理時間は、0.1
時間以上1500時間以下、さらに好ましくは0.5時
間以上200時間以下である。支持体の熱処理は、ロー
ル状で実施してもよく、またウェブ状で搬送しながら実
施してもよい。表面に凹凸を付与し(例えばSnO2やSb2O
5 等の導電性無機微粒子を塗布する)、面状改良を図っ
てもよい。又端部にローレットを付与し端部のみ少し高
くすることで巻芯部の切り口写りを防止するなどの工夫
を行うことが望ましい。これらの熱処理は支持体製膜
後、表面処理後、バック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤
等)、下塗り塗布後のどこの段階で実施してもよい。好
ましいのは帯電防止剤塗布後である。このポリエステル
には紫外線吸収剤を練り込んでも良い。又ライトパイピ
ング防止のため、三菱化成製のDiaresin、日本化薬製の
Kayaset 等ポリエステル用として市販されている染料ま
たは顔料を練り込むことにより目的を達成することが可
能である。
【0105】次に、本発明では支持体と感材構成層を接
着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処
理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面
活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいの
は、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処
理である。次に下塗法について述べると、単層でもよく
2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、
アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から
選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとし
て、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支
持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロル
フェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としては
クロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルム
アルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネ
ート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリ
ン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることが
できる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタ
クリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマ
ット剤として含有させてもよい。
【0106】また本発明においては、帯電防止剤が好ま
しく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボ
ン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カ
チオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げるこ
とができる。帯電防止剤として最も好ましいものは、Zn
O 、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、MgO 、BaO 、
MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率
が107 Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm以下
である粒子サイズ0.001〜1.0μm結晶性の金属
酸化物あるいはこれらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C
など)の微粒子、更にはゾル状の金属酸化物あるいはこ
れらの複合酸化物の微粒子である。感材への含有量とし
ては、5〜500mg/m2が好ましく特に好ましくは10
〜350mg/m2である。導電性の結晶性酸化物又はその
複合酸化物とバインダーの量の比は1/300〜100
/1が好ましく、より好ましくは1/100〜100/
5である。
【0107】本発明の感材には滑り性がある事が好まし
い。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いるこ
とが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で
0.25以下0.01以上である。この時の測定は直径
5mmのステンレス球に対し、60cm/分で搬送した時の
値を表す(25℃、60%RH)。この評価において相
手材として感光層面に置き換えてもほぼ同レベルの値と
なる。本発明に使用可能な滑り剤としては、ポリオルガ
ノシロキサン、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、
高級脂肪酸と高級アルコールのエステル等であり、ポリ
オルガノシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサ
ン、ポリジエチルシロキサン、ポリスチリルメチルシロ
キサン、ポリメチルフェニルシロキサン等を用いること
ができる。添加層としては乳剤層の最外層やバック層が
好ましい。特にポリジメチルシロキサンや長鎖アルキル
基を有するエステルが好ましい。
【0108】本発明の感材にはマット剤が有る事が好ま
しい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでも
よいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。
マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好
ましくは両者を併用することである。例えばポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸=9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン
粒子などが好ましい。粒径としては0.8〜10μmが
好ましく、その粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒
径の0.9〜1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含
有されることが好ましい。又マット性を高めるために
0.8μm以下の微粒子を同時に添加することも好まし
く例えばポリメチルメタクリレート(0.2μm)、ポ
リ(メチルメタクリレート/メタクリル酸=9/1(モ
ル比)、0.3μm))、ポリスチレン粒子(0.25
μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)が挙げられ
る。
【0109】次に本発明で用いられるフィルムパトロー
ネについて記す。本発明で使用されるパトローネの主材
料は金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラ
スチック材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリフェニルエーテルなどである。更に本発明
のパトローネは、各種の帯電防止剤を含有してもよくカ
ーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオ
ン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等
を好ましく用いることが出来る。これらの帯電防止され
たパトローネは特開平1−312537号、同1−31
2538号に記載されている。特に25℃、25%RH
での抵抗が1012Ω以下が好ましい。通常プラスチック
パトローネは、遮光性を付与するためにカーボンブラッ
クや顔料などを練り込んだプラスチックを使って製作さ
れる。パトローネのサイズは現在135サイズのままで
もよいし、カメラの小型化には、現在の135サイズの
25mmのカートリッジの径を22mm以下とすることも有
効である。パトローネのケースの容積は、30cm3 以下
好ましくは25cm3 以下とすることが好ましい。パトロ
ーネおよびパトローネケースに使用されるプラスチック
の重量は5g〜15gが好ましい。
【0110】更に本発明において、スプールを回転して
フイルムを送り出すパトローネを用いてもよい。またフ
イルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸
をフイルム送り出し方向に回転させることによってフイ
ルム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構
造でもよい。これらはUS4,834,306号、同5,
226,613号に開示されている。本発明に用いられ
る写真フイルムは現像前のいわゆる生フイルムでもよい
し、現像処理された写真フイルムでもよい。又、生フイ
ルムと現像済みの写真フイルムが同じ新パトローネに収
納されていてもよいし、異なるパトローネでも良い。
【0111】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 (実施例1) 〔乳剤の調製〕以下のように各種沃臭化銀乳剤を調製し
た。 (1) R1〜4乳剤調製 温度を60℃に保った3.0重量%のゼラチン溶液1.
0リットルにNH4 OHを添加しpH=10.3とし
た。この溶液にダブルジェット法で0.5Mの硝酸銀溶
液と0.5Mの臭化カリウム溶液とを2分間でそれぞれ
42cc添加した。10分間保った後、1.0M硝酸銀
溶液100ccをゆっくり添加した後pHをもとに戻
し、さらに60分間で130gの硝酸銀を含む硝酸銀水
溶液と1.7gの沃化カリウムを含む臭化カリウム水溶
液を一定流量で添加した。この間pBrは2.90に保
たれた。さらに10分間で20gの硝酸銀を含む硝酸銀
水溶液と臭化カリウム水溶液をpBrを2.85に保ち
ながら一定流量で添加した。このあと乳剤を常法のフロ
キュレーション法で脱塩し、40℃においてpH=6.
5,pAg=8.5に調製した後チオ硫酸ソーダと塩化
金酸カリウムおよびチオシアン酸カリウムにより最適に
化学増感した。このようにして球換算時の直径1μm、
AgI含量1.0モル%の乳剤を得た。同様にして粒子
形成時の温度と沃化カリウム量を変更し、分光増感して
R1〜4乳剤を調製した。
【0112】尚、これらの乳剤の分光増感は以下の様に
行なった。
【0113】青感性乳剤を調製する際は、化学増感前に
分光増感色素S−6とS−7を添加し下表1に示した量
を添加した。緑感性乳剤を調製する際は、化学増感終了
後に分光増感色素S−4とS−5とS−9を添加した。
赤感性乳剤を調製する際は、化学増感後に分光増感色素
S−2、S−3、S−8を添加した。
【0114】(2) M1、2乳剤調製 温度を60℃に保った0.10Mの臭化カリウムを含有
する1.0重量%のゼラチン溶液1.0リットルにそれ
を攪拌しながらダブルジェット法で0.5Mの硝酸銀溶
液と0.5Mの臭化カリウム溶液とを30秒間でそれぞ
れ42cc添加した。その後、1.0M硝酸銀溶液10
0ccをゆっくり添加し、さらにNH4OHを添加しp
H=9.3に20分間保った後pHをもとに戻し、さら
に60分間で130gの硝酸銀を含む硝酸銀水溶液と沃
化カリウム1.7gを含む臭化カリウム水溶液を一定流
量で添加した。この間pBrは2.35に保たれた。さ
らに10分間で20gの硝酸銀を含む硝酸銀水溶液と臭
化カリウム水溶液をpBrを2.55に保ちながら一定
流量で添加した。このあと乳剤を常法のフロキュレーシ
ョン法で脱塩し、40℃においてpH=6.5,pAg
=8.5に調製した後チオ硫酸ソーダと塩化金酸カリウ
ムおよびチオシアン酸カリウムにより最適に化学増感し
た。このようにして球換算時の直径1μm、AgI含量
1.0モル%の乳剤を得た。同様にして粒子形成時の温
度と沃化カリウム量および粒子形成電位を変更し、
(1) と同様にして分光増感し、M1、2乳剤を調製し
た。
【0115】(3) T1〜4乳剤調製 0.08Mの臭化カリウムを含有する1.0重量%のゼ
ラチン水溶液1.0リットルにそれを攪拌しながらダブ
ルジェット法で0.5Mの硝酸銀水溶液と0.5Mの臭
化カリウム水溶液とを25秒間でそれぞれ42cc添加
した。この間温度は40℃に保たれた。添加後ゼラチン
14gを添加し、75℃まで温度を上昇させた。その
後、1.0M硝酸銀水溶液100ccをゆっくり添加
し、さらにNH4OHを添加しpH=9.3に20分間
保った後pHをもとに戻し、さらに60分間で130g
の硝酸銀を含む硝酸銀水溶液と沃化カリウム1.7gを
含む臭化カリウム水溶液を加速された流量(終了時の流
量が開始時の19倍)で添加した。この間pBrは2.
35に保たれた。さらに10分間で20gの硝酸銀を含
む硝酸銀水溶液と臭化カリウム水溶液をpBrを2.5
5に保ちながら加速された流量(終了時の流量が開始時
の5倍)で添加した。このあと乳剤を常法のフロキュレ
ーション法で脱塩し、40℃においてpH=6.5,p
Ag=8.5に調製した後チオ硫酸ソーダと塩化金酸カ
リウムおよびチオシアン酸カリウムにより最適に化学増
感した。このようにして球換算時の直径0.6μm、A
gI含量1.3モル%の乳剤を得た。同様にして粒子形
成時の温度と沃化カリウム量および粒子形成電位を変更
しT1〜4乳剤を調製した。分光増感は(1) と同様に
して行なった。いずれの乳剤においても投影面積の円換
算直径が0.2μm以上の全粒子の投影面積の98%以
上が平板粒子によって占められた。
【0116】(4) V1、2乳剤調製 0.04Mの臭化カリウムを含有する4.0重量%のゼ
ラチン水溶液1.0リットルに4ccの本発明のポリマ
ーP−1を添加し45℃に保ちpHを1.85とした。
攪拌しながらダブルジェット法で0.5Mの硝酸銀水溶
液と0.5Mの臭化カリウム水溶液とを50秒間でpA
gを9.7に保ちながらそれぞれ42cc添加した。p
Agを9.8に調整したのち、60℃まで温度を上昇さ
せ0.8Nの硫酸アンモニウムを14cc添加したあと
NaOHでpHを10.0に調整した。10分間の後、
100gのゼラチンと0.1ccのPLURONICT
M31R1を1リットル中に含む水溶液によりpAgを
9.2とし、さらにpHを5.8に合わせた。130g
の硝酸銀を含む硝酸銀水溶液と沃化カリウム1.7gを
含む臭化カリウム水溶液を加速された流量(終了時の流
量が開始時の19倍)で添加した。この間pAgは9.
2に保たれた。さらに10分間で20gの硝酸銀を含む
硝酸銀水溶液と臭化カリウム水溶液をpBrを2.55
に保ちながら加速された流量(終了時の流量が開始時の
5倍)で添加した。このあと乳剤を常法のフロキュレー
ション法で脱塩し、40℃においてpH=6.5,pA
g=8.5に調整した後チオ硫酸ソーダと化金酸カリウ
ムおよびチオシアン酸カリウムにより最適に化学増感し
た。このようにして球換算時の直径1μm、AgI含量
1.0モル%の乳剤を得た。同様にして粒子形成時の温
度と沃化カリウム量および粒子形成電位を変更し、
(1) と同様にして分光増感し、V1、2乳剤を調製し
た。いずれの乳剤においても投影面積の円換算直径が
0.2μm以上の全粒子の投影面積の98%以上が平板
粒子によって占められた。
【0117】(5) X1、2乳剤調製0.01Mの臭化
カリウムを含有する1.0重量%の酸化処理ゼラチン水
溶液1.0リットルに3ccの本発明のポリマーPP−
2と3ccの本発明のポリマーPE−2を添加し45℃
に保ちpHを1.85とした。攪拌しながらダブルジェ
ット法で0.2Mの硝酸銀水溶液と0.2Mの臭化カリ
ウム水溶液とを60秒間で14cc添加した。pAgを
9.8に調整したのち、60℃まで温度を上昇させ0.
8Nの硫酸アンモニウムを20cc添加したあとNaO
HでpHを10.0に調整した。9分間の後、20gの
酸化処理ゼラチンを添加し、さらに1NのHNO3にて
pHを5.8に合わせた。2分間攪拌後、0.2Mの硝
酸銀水溶液と0.2Mの臭化カリウム水溶液とを5分間
で83cc添加した。その後、130gの硝酸銀を含む
硝酸銀水溶液と沃化カリウム1.7gを含む臭化カリウ
ム水溶液を加速された流量(終了時の流量が開始時の1
9倍)で添加した。この間pAgは9.2に保たれた。
さらに10分間で20gの硝酸銀を含む硝酸銀水溶液と
臭化カリウム水溶液をpBrを2.55に保ちながら加
速された流量(終了時の流量が開始時の5倍)で添加し
た。このあと乳剤を常法のフロキュレーション法で脱塩
し、40℃においてpH=6.5,pAg=8.5に調
整した後チオ硫酸ソーダと化金酸カリウムおよびチオシ
アン酸カリウムにより最適に化学増感した。このように
して球換算時の直径1μm、AgI含量1.0モル%の
乳剤を得た。同様にして粒子形成時の温度と沃化カリウ
ム量および粒子形成電位を変更し、(1) と同様にして
分光増感し、X1、2乳剤を調製した。いずれの乳剤に
おいても投影面積の円換算直径が0.2μm以上の全粒
子の投影面積の98%以上が平板粒子によって占められ
た。
【0118】なお上記乳剤間の感度は大サイズのものほ
ど高感であった。
【0119】実施例に用いた沃臭化銀乳剤粒子は表18
のとおりである。
【0120】
【表18】
【0121】試料101の作製 下塗りを施した厚み127μmの三酢酸セルロースフィ
ルム支持体上に、下記の組成の各層より成る多層カラー
感光材料を作製し、試料101とした。数字はm2 当り
の添加量を表わす。なお添加した化合物の効果は記載し
た用途に限らない。
【0122】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.20g ゼラチン 1.9g 紫外線吸収剤U−1 0.04g 紫外線吸収剤U−2 0.1g 紫外線吸収剤U−3 0.1g 紫外線吸収剤U−4 0.1g 紫外線吸収剤U−5 0.1g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1g 染料E−1の微結晶固体分散物 0.1g 第2層:中間層 ゼラチン 0.40g 高沸点有機溶媒Oil−3 0.1g 染料DD−4 0.4mg 第3層:中間層 表面及び内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、 変動係数18%、Agl含量1モル%)銀量 0.05g ゼラチン 0.4g 第4層:低感度赤感性乳剤層 乳剤R3 銀量 0.1g 乳剤R2 銀量 0.4g ゼラチン 0.8g カプラーC−1 0.15g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.05g カプラーC−9 0.05g カプラーC−6 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1g
【0123】 第5層:中感度赤感性乳剤層 乳剤R2 銀量 0.6g 内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変動係数1 8%、Agl含量1モル%) 銀量 0.05g ゼラチン 0.8g カプラーC−1 0.2g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.2g カプラーC−9 0.05g カプラーC−10 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1g 第6層:高感度赤感性乳剤層 乳剤R1 銀量 0.6g ゼラチン 1.1g カプラーC−1 0.3g カプラーC−2 0.1g カプラーC−3 0.7g カプラーC−9 0.1g 添加物P−1 0.1g 第7層:中間層 ゼラチン 0.6g 添加物P−2 0.3g 混合防止剤Cpd−I 2.6mg 紫外線吸収剤U−1 0.1g 紫外線吸収剤U−5 0.1g 染料DD−1 0.10g
【0124】 第8層:中間層 表面及び内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変動係数 16%、Agl含量0.3モル%) 銀量 0.02g ゼラチン 1.0g 添加物P−1 0.2g 混合防止剤Cpd−C 0.1g 混合防止剤Cpd−L 0.1g 第9層:低感度緑感性乳剤層 乳剤R3 銀量 0.2g 乳剤R4 銀量 0.3g 表面及び内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変 動係数18%、Agl含量1モル%) 銀量 0.05g ゼラチン 0.5g カプラーC−4 0.05g カプラーC−7 0.05g カプラーC−8 0.10g カプラーC−11 0.10g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.02g 化合物Cpd−L 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1g
【0125】 第10層:中感度緑感性乳剤層 乳剤R2 銀量 0.4g ゼラチン 0.6g カプラーC−4 0.1g カプラーC−7 0.2g カプラーC−8 0.1g カプラーC−11 0.05g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.05g 化合物Cpd−L 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.01g 第11層:高感度緑感性乳剤層 乳剤R1 銀量 0.5g ゼラチン 1.0g カプラーC−4 0.1g カプラーC−7 0.1g カプラーC−8 0.1g カプラーC−11 0.1g 化合物Cpd−B 0.08g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.02g 化合物Cpd−L 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.02g 第12層:中間層 ゼラチン 0.6g
【0126】 第13層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 銀量 0.07g ゼラチン 1.1g 混色防止剤Cpd−A 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.01g 染料E−2の微結晶固体分散物 0.05g 第14層:中間層 染料DD−3 0.05g ゼラチン 0.6g 第15層:低感度青感性乳剤層 乳剤R3 銀量 0.2g 乳剤R4 銀量 0.4g 黄色コロイド銀 銀量 0.05g ゼラチン 0.8g カプラーC−5 0.2g カプラーC−6 0.2g カプラーC−10 0.4g 第16層:中感度青感性乳剤層 乳剤R2 銀量 0.3g 表面及び内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変 動係数18%、Agl含量1モル%) 銀量 0.05g ゼラチン 0.9g カプラーC−5 0.3g カプラーC−6 0.1g カプラーC−10 0.1g 第17層:高感度青感性乳剤層 乳剤R1 銀量 0.4g ゼラチン 1.2g カプラーC−5 0.1g カプラーC−6 0.6g カプラーC−10 0.1g
【0127】 第18層:第1保護層 ゼラチン 0.7g 紫外線吸収剤U−1 0.04g 紫外線吸収剤U−2 0.01g 紫外線吸収剤U−3 0.03g 紫外線吸収剤U−4 0.03g 紫外線吸収剤U−5 0.05g 紫外線吸収剤U−6 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g ホルマリンスカベンジャー Cpd−H 0.4g 染料DD−2 0.12g 化合物Cpd−A 0.02g 第19層:第2保護層 コロイド銀 銀量 0.1mg 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、AgI含量1モル%) 銀量 0.1mg ゼラチン 0.4g 第20層:第3保護層 ゼラチン 0.4g ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μm) 0.1g メチルメタクリレートとアクリル酸の4:6の共重合体 (平均粒径1.5μm) 0.1g シリコーンオイル 0.03g 界面活性剤W−1 3.0mg 界面活性剤W−2 0.03g また、すべての乳剤層には上記組成物の他の添加剤F−
1〜F−8を添加した。さらに各層には、上記組成物の
他にゼラチン硬化剤H−1及び塗布用、乳化用界面活性
剤W−3、W−4、W−5、W−6を添加し使用した。
【0128】更に防腐、防黴剤としてフェノール、1,
2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−フェノキシ
エタノール、フェネチルアルコールを添加した。
【0129】試料101に用いた化合物の構造式を以下
に示す。
【0130】
【化18】
【0131】
【化19】
【0132】
【化20】
【0133】
【化21】
【0134】
【化22】
【0135】
【化23】
【0136】
【化24】
【0137】
【化25】
【0138】
【化26】
【0139】
【化27】
【0140】
【化28】
【0141】
【化29】
【0142】
【化30】
【0143】
【化31】
【0144】表19に第4〜6、9〜11、15〜17
層に用いた乳剤の分光増感色素の種類と量を示す。
【0145】
【表19】
【0146】(試料102〜111の作成)試料101
において第7層、第18層の染料の種類と量、および第
10層、第11層の乳剤を表20の様に置き換えた塗布
試料102〜111を作成した。
【0147】得られた試料101〜111をストリップ
ス状に裁断後、センシトメトリーを行い、濃度1.0を
与える露光量の逆数の相対値を感度とした。さらに鮮鋭
度を測定するためにMTFパターンをとおして露光を与
え下記の処理後ミクロ濃度計にて測定した。空間周波数
10サイクル/mmの値をもって鮮鋭度を評価した。残
色の評価は、ストリップスのステイン部の色味の目視評
価を行い、染料の色味がどのくらいあるかを官能評価し
た。
【0148】得られた結果を表20に示した。まず、試
料101、102、107、108に対しこれ以外の本
発明の染料を用いていている試料は、明らかに残色がよ
いことがわかる。しかしながら、本発明の染料を用いて
いても、乳剤が本発明の構成でないものは、感度、鮮鋭
度が明らかに劣っている。(試料101〜106と試料
107〜112の比較)。以上のように、本発明の構成
にすることで初めて感度、鮮鋭度、残色すべてが良化す
ることがわかる。
【0149】
【表20】
【0150】実施例1に用いた現像処理工程 処理工程 処理工程 時間 温度 タンク容量 補充量 黒白現像 6分 38℃ 12リットル 2.2リットル/m2 第一水洗 2分 38℃ 4リットル 7.5リットル/m2 反 転 2分 38℃ 4リットル 1.1リットル/m2 発色現像 6分 38℃ 12リットル 2.2リットル/m2 調 整 2分 38℃ 4リットル 1.1リットル/m2 漂 白 6分 38℃ 12リットル 0.22リットル/m2 定 着 4分 38℃ 8リットル 1.1リットル/m2 第二水洗 4分 38℃ 8リットル 7.5リットル/m2 安 定 1分 25℃ 2リットル 1.1リットル/m2 各処理液の組成は以下の通りであった。 (黒白現像) 母液 補充液 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 30g 30g ハイドロキノン・モノスルホン酸カリウム 20g 20g 炭酸カリウム 33g 33g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル −3−ピラゾリドン 2.0g 2.0g 臭化カリウム 2.5g 1.4g チオシアン酸カリウム 1.2g 1.2g ヨウ化カリウム 2.0mg − 水を加えて 1000ml 1000ml pH 9.60 9.60 pHは、塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0151】 (反転液) 母液 補充液 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 3.0g 母液に同じ 塩化第一スズ・2水塩 1.0g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 8g 氷酢酸 15ml 水を加えて 1000ml pH 6.00 pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。 (発色現像液) 母液 補充液 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 7.0g 7.0g リン酸3ナトリウム・12水塩 36g 36g 臭化カリウム 1.0g − ヨウ化カリウム 90mg − 水酸化ナトリウム 3.0g 3.0g シトラジン酸 1.5g 1.5g N−エチル−(β−メタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 11g 11g 3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール 1.0g 1.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH 11.80 12.00 pHは、塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0152】 (前漂白) 母液 補充液 エチレンジアミン四酢酸・2ナトリウム塩 ・2水塩 8.0g 8.0g 亜硫酸ナトリウム 6.0g 8.0g 1−チオグリセロール 0.4g 0.4g ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム付加物 30g 35g 水を加えて 1000ml pH 6.30 6.10 pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。 (漂白液) 母液 補充液 エチレンジアミン四酢酸・2ナトリウム塩 ・2水塩 2.0g 4.0g エチレンジアミン4酢酸・Fe(III)・アン モニウム・2水塩 120g 240g 臭化カリウム 100g 200g 硝酸アンモニウム 10g 20g 水を加えて 1000ml 1000ml pH 5.70 5.50 pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0153】 (定着液) 母液 補充液 チオ硫酸アンモニウム 8.0g 母液に同じ 亜硫酸ナトリウム 5.0g 重亜硫酸ナトリウム 5.0g 水を加えて 1000ml pH 6.60 pHは、塩酸又はアンモニア水で調整した。 (最終リンス液) 母液 補充液 1,2ベンゾイソチアゾリン−3−オンホリオキシ 0.02g 0.03g エチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.3g 0.3g ポリマレイン酸(平均分子量2000) 0.1g 0.15g 水を加えて 1000ml 1000ml pH 7.0 7.0
【0154】(実施例2)実施例1の同様に試料101
の乳剤及び染料を表21の様に置き換えることで試料2
01〜211を作成し、実施例1と同様の処理及び評価
を行った。
【0155】評価結果を表21に示すが用いる乳剤の変
動係数が小さくなるほど、及び、アスペクト比が大きく
なるほど、より感度が高く、さらに鮮鋭度が良好である
ことがわかる。
【0156】
【表21】
【0157】(実施例3)実施例1の同様に試料101
の乳剤及び染料を表22の様に置き換えることで試料3
01〜305を作成し、実施例1と同様の処理及び評価
を行った。
【0158】表22に示されるように、第5、9、15
層にかぶらせ乳剤及びコロイド銀が存在する方が好まし
いことがわかる。
【0159】
【表22】
【0160】(実施例4)1)支持体 下記の方法により支持体を作成した。ポリエチレン−
2,6−ナフタレートポリマー100重量部と紫外線吸
収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイギーCiba-Ggi
gy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃にて溶融
後、T型ダイから押し出し、140℃で3.3倍の縦延
伸を行ない、続いて130℃で3.3倍の横延伸を行
い、さらに250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの
PENフイルムを得た。なおこのPENフイルムにはブ
ルー染料、マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報:
公技番号94−6023号記載のI−1,I−4,I−
6,I−24,I−26,I−27,II−5)を適当量
添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き芯に巻
付けて、110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖の
つきにくい支持体とした。
【0161】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチ
ルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸
0.04g/m2、p−クロロフェノール0.2g/m2
(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2、ポリア
ミド−エピクロルヒドリン重縮合物0.02g/m2の下
塗液を塗布して(10cc/m2、バーコーター使用)、下
塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は115℃、6分
実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて1
15℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0162】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複
合物の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝
集粒子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン
0.05g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02
g/m2、ポリ(重合度10)オキシエチレン−p−ノニ
ルフェノール0.005g/m2及びレゾルシンと塗布し
た。 3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキ
シトリメトキシシラン(15重量%)で被覆処理された
コバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸0.
14μm、単軸0.03μm、飽和磁化89emu/g、Fe
+2/Fe+3=6/94、表面は酸化アルミ酸化珪素で酸化
鉄の2重量%で処理されている)0.06g/m2をジア
セチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄の分散はオープ
ンニーダーとサンドミルで実施した)、硬化剤としてC2
H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3 0.3g/m2を、溶媒と
してアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
を用いてバーコーターで塗布し、膜厚1.2μmの磁気
記録層を得た。マット剤としてシリカ粒子(0.3μ
m)と3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピ
ルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処理被覆
された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ
10mg/m2となるように添加した。乾燥は115℃、6
分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて
115℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気
記録層のDB の色濃度増加分は約0.1、また磁気記録
層の飽和磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力7.3
×104A/m、角形比は65%であった。
【0163】3−3)滑り層の調製 ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10
H20COOC40H81(化合物a,6mg/m2)/C50H101O(CH2CH
2O)16H(化合物b,9mg/m2)混合物を塗布した。な
お、この混合物は、キシレン/プロピレンモノメチルエ
ーテル(1/1)中で105℃で溶融し、常温のプロピ
レンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分散して作
製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μ
m)にしてから添加した。マット剤としてシリカ粒子
(0.3μm)と研磨剤の3−ポリ(重合度15)オキ
シエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15
重量%で被覆された酸化アルミ(0.15μm)をそれ
ぞれ15mg/m2となるように添加した。乾燥は115
℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置は
すべて115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5
mmφのステンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/
分)、静摩擦係数0.07(クリップ法)、また後述す
る乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性
であった。
【0164】4)感光層の塗設 次に、前記で得られたバック層の反対側に、実施例1と
同じ組成の各層を重層塗布し、試料を作成した。この試
料について実施例1と同様に乳剤、染料を置き換え、実
施例1と同様の結果を得た。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に青感性、緑感性及び赤感性ハ
    ロゲン化銀乳剤層ユニットを有するカラー写真感光材料
    において、該乳剤層の少なくとも1層に平均アスペクト
    比2以上100以下の単分散平板乳剤を含有し、かつ下
    記一般式(I)で表わされる化合物の少なくとも一種及
    びまたは一般式(II)で表される化合物の一種を含有す
    ることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 一般式(I) 【化1】 (一般式(I)中R11〜R14は水素原子または置換基を
    表す。但し(R11+R13)と(R12+R14)の少なくと
    も一方の原子量の総和は2以上160以下である。nは
    0、1または2を表す。Mは水素原子または一価の陽イ
    オンとなりうる原子団もしくは金属原子を表す。) 一般式(II) 【化2】 (一般式(II)中、R1 ,R3 は、それぞれハメットの
    置換基定数σp が0.3 以上1.0以下の電子吸引基を表
    し,R2 ,R4 はそれぞれアルキル基またはアリール基
    を表し、L1 〜L5 はメチン基を表し、そのうち少なく
    とも一つは置換基を有している。Mは一般式(I)のM
    と同義である。)
  2. 【請求項2】 一般式(I)の化合物が置換基R11〜R
    14に解離基を有さず、かつ単分子またはダイマーの状態
    で写真構成層に含有されていることを特徴とする請求項
    1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  3. 【請求項3】 一般式(I)の化合物が下記一般式(II
    I) で表されることを特徴とする請求項1または2に記
    載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 一般式(III) 【化3】 (一般式(III) 中、置換基R5 ,R6 は水素原子または
    置換基を表す。Zは窒素原子とともに5または6員環の
    飽和複素環を形成するのに必要な原子群を表す。但し
    (R5 +Z)と(R6 +Z)の少なくとも一方の原子量
    の総和は120以下である。nは0、1または2を表
    す。Mは一般式(I)のMと同義である。)
  4. 【請求項4】 少なくとも一つの感光性乳剤層中に下記
    一般式(IV)で表されるモノマーの繰り返し単位を有す
    る重合体の少なくとも一種あるいは下記一般式(IV)と
    下記一般式(V)の共重合体を含有することを特徴とす
    る請求項1ないし3に記載のハロゲン化銀カラー写真感
    光材料。 一般式(IV) 【化4】 一般式(V) 【化5】 (上記一般式(IV)(V)中R51、R54は水素原子、低
    級アルキル基を表し、R52、R55は1価の置換基を表
    す。R53は炭素数3以上10以下のアルキレン基を表
    し、L,L’は2価の連結基を表す。nは−R53−O−
    の繰り返し単位の平均数を表し、4以上200以下であ
    る。mは−CH2 CH2 O−の繰り返し単位の平均数を
    表し4以上200以下である。)
  5. 【請求項5】 感光性乳剤層のいずれか1層に表面及び
    /または内部をかぶらせた乳剤あるいはコロイド銀をそ
    れぞれ単独あるいは混合して含有することを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載のカラー写真感光材
    料。
  6. 【請求項6】 像様露光されたあとB/W現像工程をへ
    て、その後発色現像されることによりポジ像を得ること
    を特徴とする請求項1ないし5に記載のカラー反転写真
    感光材料。
JP7148394A 1995-05-24 1995-05-24 ハロゲン化銀カラー写真感光材料 Pending JPH08320532A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7148394A JPH08320532A (ja) 1995-05-24 1995-05-24 ハロゲン化銀カラー写真感光材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7148394A JPH08320532A (ja) 1995-05-24 1995-05-24 ハロゲン化銀カラー写真感光材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08320532A true JPH08320532A (ja) 1996-12-03

Family

ID=15451803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7148394A Pending JPH08320532A (ja) 1995-05-24 1995-05-24 ハロゲン化銀カラー写真感光材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08320532A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3195408B2 (ja) 多色写真要素
JP3089578B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤及びこれを用いる写真感光材料
JPH08320532A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
US6040127A (en) Method for producing silver halide emulsion and photographic material containing the same
JP3484287B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤及びこれを用いた写真感光材料
US5595863A (en) Silver halide emulsion prepared in the presence of polymers and a photographic material using the same
US6048673A (en) Silver halide color reversal photographic light-sensitive material
US7244550B2 (en) Silver halide color photographic photosensitive material
JP3575876B2 (ja) ハロゲン化銀カラー反転写真感光材料
JPH1184602A (ja) ハロゲン化銀カラー反転写真感光材料
JPH11316433A (ja) 写真要素
JPH09222684A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JP3523737B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH10268467A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH0922088A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH10232470A (ja) ハロゲン化銀カラーリバーサル写真感光材料および画像形成方法
JPH10232471A (ja) ハロゲン化銀カラー反転写真感光材料
JPH11305397A (ja) カラー反転画像形成方法
JPH09251193A (ja) ハロゲン化銀乳剤の製造方法およびこれを含む写真感光材料
JPH10232473A (ja) ハロゲン化銀カラー反転写真感光材料
JPH10232472A (ja) ハロゲン化銀カラー反転写真感光材料
JP2000231175A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH09269559A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH0772573A (ja) ハロゲン化銀乳剤ならびにこれを含む写真感光材料
JPH10268475A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040323

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040325

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090409

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100409

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110409

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120409

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees