JPH08314399A - 再帰性反射シート及び再帰性反射性能を有する物品 - Google Patents

再帰性反射シート及び再帰性反射性能を有する物品

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JPH08314399A
JPH08314399A JP7114525A JP11452595A JPH08314399A JP H08314399 A JPH08314399 A JP H08314399A JP 7114525 A JP7114525 A JP 7114525A JP 11452595 A JP11452595 A JP 11452595A JP H08314399 A JPH08314399 A JP H08314399A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 被覆層が、表面層と、中間層と、裏面層とを
この順に有してなり、ただし(i)被覆層に中間層があ
る場合は、中間層はフッ化ビニリデン系ポリマーを主成
分として含有し、かつ表面層と裏面層とはメチルメタク
リレート系ポリマーを主成分として含有し、(ii)被覆
層に上記中間層がない場合は、表面層が、メチルメタク
リレート系ポリマー(A)とフッ化ビニリデン系ポリマ
ー(F)とを、重量比(A:F)が55:45〜95:
5の範囲で含んでなり、裏面層は、メチルメタクリレー
ト系ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリマーとを、裏面
層のフッ化ビニリデン系ポリマーの含有量が、表面層の
フッ化ビニリデン系ポリマーの含有量より多くなる様に
含んでなる再帰性反射シート。 【効果】 再帰性反射層、及び印刷層との接着性が良好
で実用耐久性に優れ、耐エッジチッピング性も優れる
と、耐衝撃性、耐候性にもすぐれる再帰性反射シートを
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再帰性反射シートの改
良に関し、特に、道路標識の標識板、案内表示の表示板
等の物品に貼り付けられ、その物品に再帰性反射性能を
付与するために利用される再帰性反射シートに関する。
また、本発明は、この様な再帰性反射性能を有する物品
にも関連する。
【0002】
【従来の技術】道路標識、案内表示板等において、夜間
の視認性の良好さから、光源から受けた光を光の入射方
向と逆方向に効率よく反射するいわゆる光再帰性を利用
した再帰性反射シートが広く利用されている。
【0003】この様なシートとしては、従来から、封入
レンズ型再帰性反射シート(特開平5−131589等
に記載)、カプセルレンズ型再帰性反射シート(特開平
3−9837等に記載)、プリズム型再帰性反射シート
(特開昭60−100103等に記載)等が知られてい
る。これらの再帰性反射シート(以下、単に「反射シー
ト」と呼ぶ場合がある。)は、夫々再帰性反射層の構成
が異なるが、その再帰性反射層の保護等を目的とし、再
帰性反射層上に積層されている被覆層を備えてなる点で
共通している。この様な被覆層としては、光透過性を有
する樹脂製のフィルムが知られている。
【0004】この様な被覆層に使用できる樹脂製のフィ
ルムとしては、以下の様なものが知られている。たとえ
ば、特公昭40−7870号公報、特開昭52−217
93号公報、特開昭52−110592号公報、特開昭
60−194405号公報、特開平2−196653号
公報等で開示されている様に、ポリメチルメタクリレー
ト等のアクリル系ポリマー、ポリカーボネート、ポリエ
チレンテレフタレート等のポリエステル系ポリマー、セ
ルロースアセテート等のセルロースエステル系ポリマー
の単層から実質的になるフィルムを、被覆層として有す
る反射シートが知られている。これらの中で、アクリル
系ポリマーは、優れた耐候性を有し、反射シートが屋外
で使用される場合に有用である。しかしながら、アクリ
ル系ポリマーからなるフィルム単体は比較的硬く脆いの
で、耐衝撃性が低い。また、所定寸法及び所定形状に裁
断されまたは打ち抜かれて加工され、物品に貼り付けら
た反射シートにおいて、その加工されたエッジ部分から
被覆層が欠ける様に破損し、引いては再帰性反射層にま
で破損が及ぶことが起こりやすかった。この様なエッジ
部分の破損しにくさを表す用語として、以下「耐エッジ
チッピング性」という用語を用いる。
【0005】特開昭61−255846号公報に開示さ
れている様に、耐衝撃性の改良されたアクリル系ポリマ
ーの1つとして、アクリル系多相インターポリマーブレ
ンドを含んでなるアクリル系ポリマーからなるフィルム
を、被覆層としている反射シートも知られている。しか
しながら、この様なフィルムでも、耐衝撃性、及び耐エ
ッジチッピング性の改良レベルはいまだ充分ではない。
【0006】特開昭63−307940号公報に開示さ
れている様に、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共
重合体等のエチレン系共重合体からなるフィルムを、被
覆層としている反射シートが知られている。この様なフ
ィルムは、耐衝撃性及び耐エッジチッピング性は実用上
許容されるレベルであるものの、耐候性の低下、特に紫
外線によるフィルムの着色が生じる。
【0007】特開平6−138312号公報に開示され
ている様に、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系ポリマ
ーからなるフィルムを、被覆層として用い得ることが知
られている。この様なフィルムは、耐衝撃性及び耐エッ
ジチッピング性に優れ、さらにはフィルム表面が汚染さ
れにくいという性質も備える。しかしながら、この様な
フィルムは、再帰性反射層、及び被覆層表面に設けられ
る印刷層との接着性が悪いので、印刷層の摩損、再帰性
反射層からの被覆層の剥離などが生じ、実用耐久性に劣
っている。
【0008】上記の様なポリフッ化ビニリデン等のフッ
素系ポリマーとポリメチルメタクリレート等のアクリル
系ポリマーの両方を含んでなる表面保護フィルム自体
も、いくつかの文献において開示されている。この様な
文献には、たとえば、特公昭56−51907号公報、
特開昭57−142359号公報、特開昭57−187
248号公報、特開昭58−205764号公報、特公
昭61−29874号公報、特開平1−262133号
公報、特開平2−72945号公報、特開平3−124
754号公報、特開平3−288640号公報、特開平
6−80794号公報があげられる。これらにおいて開
示されているフィルムは、 (i)フッ素系ポリマーを主成分とし、アクリル系ポリ
マーを副成分として含むブレンドフィルム; (ii)フッ素系ポリマーから実質的になる外側の表面層
とアクリル系ポリマーから実質的になり外部と接しない
内側層を含む、複数の樹脂層からなる積層フィルム; (iii)フッ素系ポリマーを主成分とし、アクリル系ポリ
マーを副成分として含むブレンドフィルムからなる外側
の表面層と、アクリル系ポリマー主成分とし、フッ素系
ポリマーを副成分として含むブレンドフィルムからな
り、外部と接しない内側層を含む、複数の樹脂層からな
る積層フィルム;の各フィルムである。
【0009】
【本発明が解決すべき課題】ポリフッ化ビニリデン等の
フッ素系ポリマーは、高い透明性を有し、紫外線領域の
吸収波長がないため、非常に耐候性に優れたポリマーで
ある。しかも、柔軟性が比較的高いので、耐衝撃性を必
要とする場所への利用にも適している。たとえば、プラ
スチック、ゴム、金属、ガラス、木材等の材料からなる
物品の表面保護フィルムとして使用されている。
【0010】上記の様な表面保護フィルムは、フィルム
表面の汚染防止性能の向上を図るために、外側の表面層
はフッ素系ポリマーを主成分としている。したがって、
この様な表面保護フィルムを反射シートの被覆層として
使用する場合、再帰性反射層及び印刷層と上記外側の表
面層との接着性が悪く、上記の様な実用耐久性は改良で
きない。また、上記の様な表面保護フィルムは、フッ素
系ポリマー単体からなるフィルムに比べて耐エッジチッ
ピング性が低く、この点の改良も望まれていた。特に、
印刷層を設けて使用される道路標識の標識板、案内表示
の表示板などに使用される反射シートでは、上記の様な
改良が急務とされていた。
【0011】本発明の一つの目的は、再帰性反射層、及
び印刷層と被覆層との接着性が良好で、実用耐久性、耐
エッジチッピング性、及び耐衝撃性に優れるとともに、
実用上充分なレベルの耐候性を有する再帰性反射シート
を提供することにある。また、本発明の別の目的は、こ
の様な再帰性反射シートの利用形態として好適な再帰性
反射性能を有する物品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の再帰性反射シー
トの第1の態様は、(a)第1及び第2の主要面を有す
る再帰性反射層と、(b)上記第1の主要面に対向して
並設された被覆層とを具備してなる再帰性反射シートに
おいて、上記被覆層が、表面層と、裏面層とを有してな
り、上記表面層が、メチルメタクリレート系ポリマー
(A)とフッ化ビニリデン系ポリマー(F)とを、重量
比(A:F)が55:45〜95:5の範囲で含んでな
り、上記裏面層は、メチルメタクリレート系ポリマーと
フッ化ビニリデン系ポリマーとを、上記裏面層のフッ化
ビニリデン系ポリマーの含有量が、上記表面層のフッ化
ビニリデン系ポリマーの含有量より多くなる様に含んで
なることを特徴とする再帰性反射シートである。この場
合、上記表面層と上記裏面層とは直に接している。
【0013】第1の態様では、被覆層の表面層がメチル
メタクリレート系ポリマー(A)とフッ化ビニリデン系
ポリマー(F)とを、重量比(A:F)が55:45〜
95:5の範囲で含んでなるので、表面層上に設けられ
る印刷層に対する被覆層の接着性が良好で実用耐久性に
優れ、耐エッジチッピング性にも優れる。また、被覆層
の裏面層が、メチルメタクリレート系ポリマーとフッ化
ビニリデン系ポリマーとを、裏面層のフッ化ビニリデン
系ポリマーの含有量が、上記表面層のフッ化ビニリデン
系ポリマーの含有量より多くなる様に含んでなるので、
耐エッジピッチング性がさらに改善される。本明細書に
おいて、「並設」という用語は、再帰性反射層と被覆層
とが直に接する場合の他、再帰性反射層と被覆層の裏面
層との間に他の層が介在する場合も包含する。すなわち
「他の層」として、再帰性反射層と被覆層との接着性を
さらに改善するために、通常知られている様なプライマ
ー層を介在させることができる。
【0014】本発明の再帰性反射シートの第2の態様
は、(a)第1及び第2の主要面を有する再帰性反射層
と、(b)上記第1の主要面に対向して並設された被覆
層とを具備してなる再帰性反射シートにおいて、上記被
覆層が、表面層と、中間層と、裏面層とこの順に有して
なり上記中間層はフッ化ビニリデン系ポリマーを主成分
として含有し、かつ上記表面層と上記裏面層とはメチル
メタクリレート系ポリマーを主成分として含有すること
を特徴とする再帰性反射シートである。
【0015】この第2の態様では、被覆層の表面層が、
メチルメタクリレート系ポリマーを主成分として含有す
るので、表面層上に設けられる印刷層に対する被覆層の
接着性が良好で実用耐久性に優れる。また、被覆層の中
間層が、フッ化ビニリデン系ポリマーを主成分として含
有するので、耐エッジチッピング性が改善される。さら
に、被覆層の裏面層がメチルメタクリレート系ポリマー
を主成分として含有するので、裏面層に直に接する様に
配置される再帰性反射層との接着性が改善される。本明
細書において、「主成分」という用語は、その層に含ま
れる全成分重量に対して50重量%より多く含まれる成
分であることを意味する。
【0016】この第2の態様において、中間層を、メチ
ルメタクリレート系ポリマー(A)とフッ化ビニリデン
系ポリマー(F)とを、重量比(A:F)が5:95〜
45:55の範囲で含んでなる様にすることは、耐エッ
ジチッピング性をさらに改善するために好適である。ま
た、第2の態様において、表面層を、メチルメタクリレ
ート系ポリマー(A)とフッ化ビニリデン系ポリマー
(F)とを、重量比(A:F)が55:45〜95:5
の範囲で含んでなる様にすることは、印刷層との接着性
をさらに向上させながら、耐エッジチッピング性をさら
に改良するために好適である。
【0017】第1または第2にの態様において、裏面層
を、メチルメタクリレート系ポリマー(A)とフッ化ビ
ニリデン系ポリマー(F)とを、重量比(A:F)が5
5:45〜95:5の範囲で含んでなる様にすること
は、再帰性反射層との接着性をさらに向上させ、耐エッ
ジチッピング性をさらに改良すると同時に、裏面層の再
帰性反射層に積層される側の面に印刷層を接着性を良好
にして備え付けることを可能にする。
【0018】さらに、上記の様な被覆層の各層が、メチ
ルメタクリレート系ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリ
マーとを主成分として含む場合、耐衝撃性および耐候性
にも優れる。
【0019】被覆層の全光線透過率を90%以上にする
ことは、反射シートの反射輝度および反射輝度の経時安
定性(輝度保持率)を高めるために好適である。
【0020】第1または第2の態様における反射シート
が、多数の透明微小球からなるレンズ要素と、レンズ要
素が部分的に埋め込まれている支持部と、透明微小球を
密封している空間を形成する様に被覆層が接着されてい
る複数の連結部とを備えた結合層と、レンズ要素に接し
て設けられた反射要素とを備えてなる再帰性反射層を具
備する、いわゆるカプセルレンズ型再帰性反射シートで
ある場合、カプセルレンズ型再帰性反射シートにおいて
特に問題となる耐エッジチッピング性が改良されると同
時に、上記再帰性反射層及び上記印刷層と上記被覆層と
の接着性、耐衝撃性、耐候性等にも優れ、優秀な実用性
能を有する反射シートを提供する点において好適であ
る。
【0021】第1の態様または第2の態様の反射シート
を、物品本体と、所定寸法及び所定形状に裁断されまた
は打ち抜かれて加工され、接着手段を介して物品本体に
貼り付けられている再帰性反射シートとを備えてなる再
帰性反射性能を有する物品、たとえば、道路標識の標識
板、案内表示の表示板等の屋外で使用される物品におい
て使用することは、物品に上記の様な優秀な実用特性を
付与することを可能にする。
【0022】以下に、本発明の構成についてさらに詳細
に説明する。再帰性反射層 再帰性反射層としては、以下のような反射層が使用でき
る: (a)図1に示すような、多数の透明微小球からなるレン
ズ要素と、該レンズ要素が部分的に埋め込まれている支
持部7と、透明微小球を密封する空間2を形成する様に
被覆層1に接着されている複数の連結部8とを備えた結
合層5と、レンズ要素に接して設けられた反射要素4と
を備え、カプセルレンズ型反射シートに使用される「カ
プセルレンズ型再帰性反射層」。図1中、6は接着剤層
を示す。 (b)図2に示すような、平坦面と、その反対面に多数の
概ね三角錘状の凹凸を設けてなり、入射光を入射方向に
反射するプリズム部22を備え、プリズム型反射シート
に使用される「プリズム型再帰性反射層」。図2の反射
シートは、被覆層21、プリズム部22、着色層23、
下塗層24、接着剤層25、および剥離層26(たとえ
ば、ライナーまたは剥離紙)を有してなる。 (c)複数の透明微小球からなるレンズ要素と、レンズ要
素を全体的に埋め込み、被覆層とほぼ全面的に接着され
る樹脂層と、樹脂層中にレンズ要素から所定の間隔をお
いて設けられている反射要素とを備え、封入レンズ型反
射シートに使用される「封入レンズ型再帰性反射層」。
上記封入レンズ型再帰性反射シートについては、例え
ば、米国特許3,551,025号公報に開示されてい
る。
【0023】これらの中で、比較的高い反射輝度と、比
較的高い反射輝度保持率が得られやすいという観点から
反射層(a)及び(b)が好適である。また、比較的柔
軟性の高い反射シートを形成しやすいという観点から
は、反射層(a)が好適である。反射シートの高い柔軟
性によって、上記標識板等の縁曲げ加工が施されラウン
ドエッジを有する被着体に貼り付けた場合に、その反射
シートのそのエッジ部からの剥がれを容易に防止でき
る。
【0024】透明微小球 透明微小球は、所定の屈折率を有するガラスビーズ、プ
ラスチックビーズ等が利用できる。かかる屈折率は、通
常1.4〜2.7の範囲である。再帰性反射層が、カプ
セルレンズ型再帰性反射層(a)の場合、この屈折率
は、好適には1.6〜2.3の範囲である。屈折率がこ
の範囲外であると、再帰反射性が失われる傾向がある。
すなわち、入射方向に再帰性反射する光の量が減り、そ
の代わりに反射光の観測角度が広がる。ある程度の観測
角度の広がりは、反射輝度を許容範囲に保ちながら観測
角度を広くした、いわゆる「広観測角タイプ」の再帰性
反射シートとしての利用価値を付与するが、観測角度が
広すぎると実使用上好ましくない程度の反射輝度の低下
を招く。この様な観点から、特に好適な上記屈折率は
1.9〜2.1の範囲である。
【0025】再帰性反射層が、封入レンズ型再帰性反射
層(c)の場合、上記の屈折率は、好適には2.0以
上、特に好適には2.1以上である。屈折率が小さすぎ
ると、上記透明微小球と上記反射層との間隔を大きくす
る必要があるので、反射シート全体の厚みを薄くするこ
とが困難になるからである。理論的には約2.8の屈折
率の透明微小球を用いた場合に、透明微小球と反射層と
がほとんど密接させて設けることができるとされている
が、この様な高屈折率のものを製造することはほとんど
困難である。
【0026】透明微小球の直径は、通常10〜860μ
mの範囲、好適には20〜150μmの範囲、特に好適
には25〜80μmの範囲である。透明微小球の直径が
小さすぎると、均一な寸法及び屈折率を有する微小球が
得られにくく、それを用いた反射シートの反射輝度の低
下、再帰反射性の低減等の問題が生じるそれがある。反
対に直径が大きすぎると、反射シートが厚くなる傾向が
あり、たとえば、上記の様な被着体のラウンドエッジ部
からの反射シートの剥がれを防止することが困難になる
おそれがある。
【0027】透明微小球は、互いに屈折率の異なる2種
類以上の透明微小球を組み合わせて使用することもでき
るし、あるいは、互いに直径の異なる2種類以上の透明
微小球を組み合わせて使用することもできる。また、上
記透明微小球を、光透過性を保ちつつ着色材により着色
することにより、入射光と異なる色に着色された反射光
を得る様にすることもできる。
【0028】プリズム部 プリズム型再帰性反射層(b)のプリズム部は、光が入
射する平坦面と、光を効率的に入射方向と逆方向に全反
射する多数の三角錘型素子からなる。プリズム部は、機
械的強度、光反射性等の観点から、屈折率が1.6前後
のポリカーボネート樹脂、アイオノマー樹脂、またはア
クリル系樹脂等からなるのが好適である。良好な再帰反
射性と広観測角度とを備えるためには、三角錘型素子の
底辺の一辺の長さの好適な範囲は0.1〜3.0mmで
ある。また、かかるプリズム部の厚さは、三角錘の頂点
から上記平坦面までの高さが、50〜500μmの範囲
であるのが好適である。かかる高さが50μm未満で
は、機械的強度に乏しくなり、また三角錘の所定の高さ
が得られず、再帰反射性が低下する。反対に、厚さが5
00μmを越えると、反射シートの全体の厚さが厚くな
り、上記の様な被着体のラウンドエッジ部からの反射シ
ートの剥がれを防止することが困難になるおそれがあ
る。
【0029】プリズム型再帰性反射シートは、図2に示
すように、プリズム部の下に着色層、下塗層、接着剤
層、剥離層等の層を設けて作成することができる。
【0030】結合層 カプセルレンズ型再帰性反射層の結合層は、レンズ要
素、すなわち複数の透明微小球が部分的に埋め込まれて
いる支持部と、透明微小球を密封する空間を形成する様
に被覆層に接着された複数の連結部とを備えてなる。結
合層は、ポリウレタン、アクリル系ポリマー、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル系ポリマー、ポリ塩化ビニリデン
系ポリマー、ポリオレフィン等のポリマーの1種または
これらの2種以上を含んでなる。好適には、結合層はア
クリル系ポリマーを含んでなる。アクリル系ポリマー
は、耐候性に優れ、後述する反射層が被覆された透明微
小球との接着力が高く透明微小球を強固に保持すること
ができる。また、被覆層の裏面層がメチルメタクリレー
ト系ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリマーとを上記重
量比の範囲で含んでなる場合に、再帰性反射層と被覆層
との接着性を容易に改良することができる。
【0031】アクリル系ポリマーの好ましい具体例は、
メチルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、及
びエチルアクリレートを主成分として含むモノマーを重
合してなるコポリマーである。アクリル系ポリマーの重
量平均分子量は、好ましくは10,000〜1,000,
000の範囲、特に好ましくは100,000〜500,
000の範囲である。
【0032】また、アクリル系ポリマーは、熱可塑性、
あるいは熱硬化性、放射線硬化性等の硬化性のどちらで
も使用できる。好適には硬化性ポリマー、特に好適には
放射線硬化性ポリマーである。放射線硬化性ポリマーを
使用する場合は、アクリル系モノマー等の反応性希釈剤
を添加することができ、これにより硬化前の結合層の流
動性の制御が容易であるので、カプセルレンズ型再帰性
反射層を形成することを容易にし、その結果、シート全
面に渡って均一に高い反射輝度を有する反射シートの作
成が可能になる。この様な放射線硬化ポリマーを結合層
に用いている反射シートならびにその製造方法は、特開
昭52−110592号公報(特公昭61−13561
号公報)に詳細に開示されている。
【0033】結合層の厚みは、通常10〜200μmの
範囲、好適には20〜100μmの範囲、特に好適には
30〜90μmの範囲である。結合層の厚みが薄すぎる
と、上記透明微小球の固定が困難になる傾向があり、反
対に結合層の厚みが厚すぎると、反射シート全体の柔軟
性が低下するおそれがある。この様な柔軟性の低下は、
道路標識板等の縁曲げ加工が施されて形成され、曲面部
分を有する縁部を有する被着体に貼り付けた場合に、反
射シートがその縁部から剥がれるおそれがある。また、
反射シートがカプセルレンズ型再帰性反射シートである
場合、結合層の厚みが厚すぎると、複数の透明微小球を
密封している空間の形成が困難になる傾向がある。
【0034】結合層には、上記ポリマーの他に、必要に
より、ルチル型二酸化チタン等の顔料、重合開始剤、架
橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防黴剤、帯電防止
剤、高級脂肪酸等の添加剤を含ませることができる。
【0035】反射層 反射層には、鏡面光沢を有する薄膜層、真珠光沢顔料を
含んでなる反射性樹脂層等が使用できる。薄膜層は、ア
ルミニウム、銅、銀、金、亜鉛等の金属、またはCe
2、Bi23、ZnS、TiO2、CaF2、Na3AlF6
SiO2、MgF2等の化合物から蒸着等の薄膜形成手段に
より形成することができる。また、反射性樹脂層は、B
iOCl4、PbCO3、魚鱗から取れるグアニン等の真珠
光沢顔料と樹脂とを含む塗料を、レンズ要素上に塗布す
る等の手段により設けることができる。反射層は、再帰
性反射層がカプセルレンズ型再帰性反射層の場合、透明
微小球の下半球表面と接するように設けられる。
【0036】反射層の厚みは、通常0.01〜10μm
の範囲、好適には0.05〜5μmの範囲である。ま
た、上記真珠光沢顔料を上記結合層にも含有させて、上
記反射層の反射性能を高めることもできる。
【0037】第1の態様の被覆層 上記の様に、本発明の第1の態様の被覆層は、表面層
と、裏面層とを有してなり、表面層が、メチルメタクリ
レート系ポリマー(A)とフッ化ビニリデン系ポリマー
(F)とを、重量比(A:F)が55:45〜95:5
の範囲で含んでなる。裏面層は、メチルメタクリレート
系ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリマーとを、上記裏
面層のフッ化ビニリデン系ポリマーの含有量が、上記表
面層のフッ化ビニリデン系ポリマーの含有量より多くな
る様に含んでなる。上記の様な被覆層の裏面層が、メチ
ルメタクリレート系ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリ
マーとを主成分として含む場合、耐衝撃性および耐候性
にも優れる。
【0038】ここで、「メチルメタクリレート系ポリマ
ー」とは、メチルメタクリレートを主成分として含むモ
ノマーを重合してなるポリマーである。かかるモノマー
は、メチルメタクリレートを好適には60重量%以上、
特に好適には90重量%以上の割合で含む。かかるモノ
マー中のメチルメタクリレートの含有割合が60重量%
未満であると、メチルメタクリレート系ポリマーとフッ
化ビニリデン系ポリマーとの相溶性が低下し、耐エッジ
チッピング性が低下するおそれがあり、また、再帰性反
射層、及び印刷層との接着性が悪くなる傾向がある。
【0039】上記モノマーは、メチルメタクリレートの
他に、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート等のメタクリレート、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレ
ート、ブチルアクリレート等のアクリレート、フッ化ビ
ニリデン、6フッ化プロピレン、4フッ化エチレン、3
フッ化塩化エチレン等のフッ素系モノマー等の1種また
は2種以上の共重合可能なモノマーを含むことができ
る。
【0040】また、メチルメタクリレート系ポリマー
は、メチルメタクリレートを重合してなる幹重合体に、
上記の共重合可能なモノマーを重合してなる枝重合体を
グラフトさせたグラフトコポリマーであっても良い。
【0041】ここで、「フッ化ビニリデン系ポリマー」
とは、フッ化ビニリデンを主成分として含むモノマーを
重合してなるポリマーである。かかるモノマーは、フッ
化ビニリデンを好適には60重量%以上、特に好適には
90重量%以上の割合で含む。モノマー中のフッ化ビニ
リデンの含有割合が60重量%未満であると、メチルメ
タクリレート系ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリマー
との相溶性が低下し、耐エッジチッピング性が低下する
おそれがあり、また、耐衝撃性の低下、及び被覆層の全
光線透過率が低下による反射輝度の低下が生じるおそれ
もある。
【0042】上記モノマーは、フッ化ビニリデンの他
に、6フッ化プロピレン、4フッ化エチレン、3フッ化
塩化エチレン等のフッ素系モノマー、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート等のメタクリレート、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレ
ート、ブチルアクリレート等のアクリレート等の1種ま
たは2種以上の共重合可能なモノマーを含むことができ
る。
【0043】また、フッ化ビニリデン系ポリマーは、フ
ッ化ビニリデンを重合してなる幹重合体に、上記共重合
可能なモノマーを重合してなる枝重合体をグラフトさせ
たグラフトコポリマーであっても良い。
【0044】フッ化ビニリデン系ポリマーの平均球晶半
径は、好適には1.6μm以下、特に好適には1.5μ
m以下である。かかる平均球晶半径が大きすぎると、被
覆層の全光線透過率が低下し、たとえば90%未満にな
り、反射輝度が低下する傾向がある。かかる平均球晶半
径は、成形されたフィルムにおいて、レーザー小角散乱
法により測定された値である。
【0045】上記の様に、メチルメタクリレート系ポリ
マー(A)とフッ化ビニリデン系ポリマー(F)との重
量比(A:F)は、55:45〜95:5の範囲とする
ことが必須であるが、再帰性反射層及び印刷層との接着
性と、耐エッジチッピング性とをバランスさせて向上さ
せるためには、好適には60:40〜90:10の範
囲、特に好適には70:30〜80:20の範囲であ
る。
【0046】表面層に含まれるメチルメタクリレート系
ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリマーの合計含有量
は、表面層に含まれるポリマー全体に対して、好適には
80重量%以上、特に好適には90重量%以上である。
かかる含有量が80重量%未満であると、被覆層と印刷
層との接着性、及び耐エッジチッピング性が低下するお
それがある。
【0047】裏面層は好適には、上記の様に、メチルメ
タクリレート系ポリマー(A)とフッ化ビニリデン系ポ
リマー(F)とを、重量比(A:F)が55:45〜9
5:5の範囲で含んでなる。かかる重量比(A:F)
は、特に好適には60:40〜90:10の範囲、より
いっそう好適には70:30〜80:20の範囲であ
る。
【0048】裏面層における「メチルメタクリレート系
ポリマー」及び「フッ化ビニリデン系ポリマー」は、上
記表面層におけるそれらと同じに定義され、夫々のポリ
マーは、上記表面層におけるそれらと同様のモノマーを
重合して得られる。裏面層に含まれるメチルメタクリレ
ート系ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリマーの合計含
有量は、裏面層に含まれるポリマー全体に対して、好適
には80重量%以上、特に好適には90重量%以上であ
る。かかる含有量が80重量%未満であると、被覆層と
再帰性反射層との接着性、及び耐エッジチッピング性が
低下するおそれがあり、また、裏面層上に、印刷層を接
着性を良好にして備え付けることが困難になる。
【0049】裏面層のフッ化ビニリデン系ポリマーの含
有量は、表面層のフッ化ビニリデン系ポリマーの含有量
より多いのが好適である。これにより、耐エッジチッピ
ング性及び耐衝撃性をさらに向上させることができる。
この場合、表面層に対して裏面層が、好適には1重量部
以上、特に好適には5重量部以上のフッ化ビニリデン系
ポリマーを多く含むのが良い。
【0050】被覆層の厚みは、好適には10〜200μ
mの範囲、特に好適には30〜100μmの範囲であ
る。被覆層の厚みが薄すぎると、耐エッジチッピング性
及び耐衝撃性が低下する傾向があり、反対に厚すぎる
と、反射シートの柔軟性が低下し、上記の様な被着体の
ラウンドエッジ部から剥がれを防止することが困難にな
るおそれがある。反射シートがカプセルレンズ型反射シ
ートである場合、被覆層の厚みが薄すぎると、複数の透
明微小球を密封する空間が、被覆層が外力等により変形
することにより潰れるおそれがあり、反対に厚すぎる
と、結合層の連結部と、被覆層の裏面層とを良好に接着
させることが困難になり、その結果、使用中に再帰性反
射層から被覆層が剥がれるおそれがある。
【0051】被覆層の各層の厚みは、被覆層全体が上記
範囲になる様に選ばれる。好適には、表面層より裏面層
の方が厚くなる様に選ばれる。この様にすると、耐エッ
ジチッピング性を向上させることが容易になる。この様
な場合、表面層の厚みは好適には1〜90μmの範囲、
特に好適には3〜25μmの範囲であり、裏面層の厚み
は好適には9〜110μmの範囲、特に好適には27〜
50μmの範囲である。被覆層において、裏面層を2層
以上の複数層とすることもできる。
【0052】被覆層は、通常のフィルム成形方法により
作成することができる。たとえば、上記各層を成形する
ための複数の押出ダイを用い、溶融押出成形法により、
積層フィルムとして作成することができる。この様な場
合、表面層と裏面層との間の層界面を光学的に確認する
ことができないことがあるが、この様な光学的界面は必
須ではない。これは、メチルメタクリレート系ポリマー
とフッ化ビニリデン系ポリマーとの良好な相溶性に起因
するものであり、本発明の効果を損なうことはないから
である。この様にして作成された被覆層の裏面層側を直
接再帰性反射層の第1の主要面上に配置し、再帰性反射
層と接着させて再帰性反射シートを製造する。第1の主
要面とは、入射される光を再帰性反射させる側の面であ
る。たとえば、カプセルレンズ型反射シートの場合、被
覆層が接着される結合層の連結部がある側の主要面が第
1の主要面に相当する。再帰性反射シートの製造方法の
詳細については、後述する。
【0053】また、被覆層と再帰性反射層との間には、
上記の様に、必要によりプライマー層を介在させること
もできる。プライマー層は、アクリル系ポリマー等の被
覆層の透明性を損なわないポリマーを含む。プライマー
層は、従来公知の方法、たとえば、被覆層フィルムを押
出成形法で作成した後、被覆層フィルム上に上記ポリマ
ーを含む塗液を塗布してプライマー層を設ける方法が利
用できる。しかしながら、前述の様に、裏面層が、メチ
ルメタクリレート系ポリマー(A)とフッ化ビニリデン
系ポリマー(F)とを、重量比(A:F)が55:45
〜95:5の範囲で含んでなる場合、再帰性反射層と被
覆層とを直に接する様に両層を配置することは、再帰性
反射層と被覆層との接着性を改善しながら、プライマー
層を別途設ける手間を省くことができる利点を有する。
被覆層の各層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤
等の添加剤を含ませることができる。
【0054】第2の態様の被覆層 上記の様に、本発明の第2の態様の被覆層は、表面層
と、中間層と、裏面層とをこの順に積層してなり、表面
層と裏面層が、メチルメタクリレート系ポリマーを主成
分として含んでなり、中間層が、フッ化ビニリデン系ポ
リマーを主成分として含んでなる。上記の様な被覆層の
各層が、メチルメタクリレート系ポリマーとフッ化ビニ
リデン系ポリマーとを主成分として含む場合、耐衝撃性
および耐候性にも優れる。
【0055】表面層と積層される中間層がフッ化ビニリ
デン系ポリマーを主成分として含んでなるので、中間層
がクッションの働きを有し、表面層を破壊する様に加わ
る外力を吸収し、その結果、耐エッジチッピング性及び
耐衝撃性を向上させる。また、表面層はメチルメタクリ
レート系ポリマーを主成分として含んでなるので、上記
表面層上に印刷層を接着性を良好にして備え付けること
ができる。
【0056】メチルメタクリレート系ポリマーとフッ化
ビニリデン系ポリマーとは互いに親和性が高いので、耐
エッジチッピング性を高めるために充分な強度で、表面
層と中間層とを接着させることができる。
【0057】中間層が、フッ化ビニリデン系ポリマー
(F)と共に、メチルメタクリレート系ポリマー(A)
を、その重量比(A:F)を5:95〜45:55の範
囲で含んでなることは、耐エッジチッピング性及び耐衝
撃性をさらに向上させるために好適である。かかる重量
比は、特に好適には10:90〜40:60の範囲、よ
りいっそう好適には20:80〜30:70の範囲であ
る。
【0058】さらに、表面層がメチルメタクリレート系
ポリマー(A)と共に、フッ化ビニリデン系ポリマー
(F)を、その重量比(A:F)を55:45〜95:
5の範囲で含んでなることは、表面層に設けられる印刷
層との接着性及び耐エッジチッピング性をさらに向上さ
せるために好適である。特に好適には60:40〜9
0:10の範囲、よりいっそう好適には70:30〜8
0:20の範囲である。
【0059】ここで、「メチルメタクリレート系ポリマ
ー」及び「フッ化ビニリデン系ポリマー」は、上記第1
の態様の表面層におけるそれらと同じに定義され、夫々
のポリマーは、上記第1の態様の表面層におけるそれら
と同様のモノマーを重合して得られる。
【0060】上記の様に、中間層と再帰性反射層との間
には裏面層が介在している。かかる裏面層により、第2
の態様においても上記第1の態様の裏面層と同様の効果
を得ることができる。かかる裏面層の構成は、上記第1
の態様の裏面層と同様にすることが好ましい。被覆層の
厚みは、上記第1の態様と同じ理由から、好適には10
〜200μmの範囲、特に好適には30〜100μmの
範囲である
【0061】被覆層の各層の厚みは、被覆層全体が上記
範囲になる様に選ばれる。好適には、表面層及び裏面層
より、中間層が厚くなる様に選ばれる。この様にする
と、耐エッジチッピング性を向上させることが容易にな
る。この様な場合、表面層の厚みは好適には1〜60μ
mの範囲、特に好適には3〜20μmの範囲であり、中
間層の厚みは好適には8〜80μmの範囲、特に好適に
は24〜35μmの範囲であり、裏面層の厚みは好適に
は1〜60μmの範囲、特に好適には3〜20μmの範
囲である。また、被覆層において、裏面層、中間層、ま
たはその両方の層を2層以上の複数層とすることもでき
る。
【0062】第2の態様の被覆層も、通常のフィルム成
形方法により作成することができる。たとえば、上記各
層を成形するための複数の押出ダイを用い、溶融押出成
形法により、積層フィルムとして作成することができ
る。この様にして作成された被覆層の裏面層側を再帰性
反射層の第1の主要面に対向して配置し、第1の態様と
同様にして、再帰性反射層と接着させて再帰性反射シー
トを製造する。また第1の態様と同様に、必要にプライ
マー層を介在させることもできる。第2の態様の被覆層
の各層にも、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等の添
加剤を含ませることができる。
【0063】被覆層のヤング率 本発明の第1の態様及び第2の態様における被覆層全体
のヤング率は、長手方向(MD方向)と幅方向(TD方
向)の合計値で、好適には350kg/mm2 以下、特に好
適には150〜250kg/mm2 の範囲である。合計
のヤング率が高すぎると耐エッジチッピング性が低下す
るおそれがある。Kg/mm2単位の測定値Eを、式、
X[Mpa]=9.807×E[Kg/mm2]に基づき変
換した値である。
【0064】被覆層において、各層が未延伸フィルムか
らなるのが好適である。未延伸フィルムからなる各層
は、反射シートの耐熱寸法安定性を改善することができ
る。この様な未延伸フィルムは、好適には、被覆層全体
の長手方向(MD方向)と幅方向(TD方向)のヤング
率の比率(MD/TD)が0.8〜1.25の範囲であ
る様に作成され、特に好適にはこのヤング率の比率(M
D/TD)が0.9〜1.1の範囲である様に作成され
る。
【0065】印刷層 上記の様に、本発明の反射シートでは、表面層の表面上
に印刷層を接着性を良好にして設けることができる。印
刷層は、顔料または染料からなる着色剤と、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、または放射線硬化性樹脂の少なくと
もいずれか1種の樹脂を含んでなる印刷インクを用い、
グラビアコーティング等の塗布手段、スクリーン印刷等
の印刷手段等により上記表面上に設けることができる。
このような樹脂としては、アクリル系ポリマーが好適で
ある。アクリル系ポリマーは、メチルメタクリレート系
ポリマーを含んでなる表面層と印刷層との接着性をさら
に向上させる。
【0066】印刷層は、反射シートの製造工程中に、ま
たは反射シートを物品に貼り付けた後に設けることがで
きる。反射シートの製造工程中に印刷層を設ける場合、
製造工程は、印刷層を設けるために次の様な工程を含む
ことができる。すなわち、(i)再帰性反射層と被覆層
とを積層した後、表面層の表面上に印刷層を設ける工
程、または、(ii)表面層の表面上に印刷層を設け印刷
層付き被覆層を用意する段階と、印刷層付き被覆層と再
帰性反射層とを積層する段階からなる工程である。
【0067】上記(ii)の工程により印刷層を設けるた
めには、本発明の反射シートの様に、優れた耐衝撃性を
有する被覆層を具備していることが必要である。たとえ
ば、メチルメタクリレート系ポリマー単層からなるフィ
ルム等の従来の反射シートの被覆層に、被覆層だけの状
態で印刷層を設けようとすると、印刷する段階または印
刷層を乾燥する段階において、被覆層に微細な亀裂が発
生し、被覆層が引き裂かれて破損する等の問題が生じて
いた。すなわち、従来の反射シートの製造工程では、上
記(ii)の工程は採用できなかった。
【0068】また、上記の様に、本発明の反射シート
で、裏面層が、メチルメタクリレート系ポリマーとフッ
化ビニリデン系ポリマーとを、上記の重量比で含んでな
る場合、裏面層の再帰性反射層に積層される側の面、す
なわち積層面にも印刷層を接着性を良好にして設けるこ
とができる。
【0069】この様に裏面層の積層面上に印刷層を設け
るために、本発明の反射シートの製造工程は、上記(i
i)の様に、積層面上に印刷層を設け印刷層付き被覆層
を用意する段階と、印刷層付き被覆層と再帰性反射層と
を積層する段階からなる工程を含むことができる。さら
に、この様な裏面層を設けられている場合、表面層と裏
面層の両方、すなわち被覆層の両面に上記印刷層を設け
ることもできる。
【0070】ん積層面上の印刷層用の印刷インクも、上
記同様の理由から、アクリル系ポリマーが好適である。
積層面上に印刷層を設けるには、表面層上に設ける場合
と同様の手段を用いることができる。
【0071】再帰性反射性能を有する物品 上記の様に、本発明の反射シートの好適な利用形態の1
つとして、再帰性反射性能を有する物品の物品本体に接
着手段を介して貼り付けて使用することを挙げることが
できる。この様な場合、反射シートは、物品本体に貼り
付けられる前または貼り付けられた後、所定寸法及び所
定形状に裁断されまたは打ち抜かれて加工され、接着手
段を介して物品本体に貼り付けられる。
【0072】従来の反射シートでは、上記の様に加工さ
れた後の被覆層のエッジ部分に、目に見えない程度の微
細な亀裂が発生することが多く、その結果、耐エッジチ
ッピング性が低下していた。本発明の反射シートでは上
記の様に耐エッジチッピング性が改良されているので、
上記の様な優秀な実用特性を有する再帰性反射性能を有
する物品を提供することができる。接着手段は、両面粘
着テープ、感圧性接着剤、感熱性接着剤等、通常の反射
シートにおいて使用されているものが利用できる。
【0073】上記物品が、道路標識の標識板、案内表示
の表示板等の屋外で使用される様な物品である場合、好
適にはアクリル系ポリマーを含んでなる感圧性接着剤ま
たは感熱性接着剤が用いられる。アクリル系ポリマー
は、感圧性接着剤及び感熱性接着剤に、優れた耐候性、
反射シートの物品への貼り付け作業に適したタック(粘
着性)、及び比較的長期にわたり保持される高接着力等
を付与することができるからである。
【0074】この様なアクリル系ポリマーとしては、イ
ソオクチルアクリレート、ブチルアクリレート、イソボ
ルニルアクリレート等のアルキルアクリレートと、アク
リル酸等の酸性モノマーとを含むモノマーを重合してな
るポリマーが好適である。また、かかるモノマーは、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
クリルアミド、N−アクリルモルホリン、N−アクリル
ピペリジン等の塩基性モノマーを含むことができる。さ
らに、上記アクリル系ポリマーとフェノール系樹脂とを
混合して含むことは、物品本体への接着力を高めるため
に好適である。
【0075】その他 本発明の反射シートは、上記接着手段を反射シートの製
造時に予め接着剤層として、上記再帰性反射層の上記主
要面の反対面に備え付けておくことができる。また、反
射シート全体の強度を所望の範囲にするために、あるい
は可塑剤を多く含むプラスチックからなる被着体に反射
シートを貼り付けた時に被着体から可塑剤が再帰性反射
層まで浸透することを防ぐために、接着層と再帰性反射
層との間に、プラスチックフィルムを介在させることが
できる。
【0076】本発明の再帰性反射シートの製造方法につ
いての詳細は、実施例の項で後述する。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、再帰性反射層、及び印
刷層との接着性が良好で実用耐久性に優れ、耐エッジチ
ッピング性も優れるとともに、耐衝撃性、耐候性にも優
れる再帰性反射シートを提供することができる。
【0078】
【実施例】以下、実施例を示し本発明を説明するが、本
実施例によって本発明の内容は何等制限されるものでは
ない。再帰性反射シートの製造方法 実施例及び比較例の反射シートは、すべてカプセルレン
ズ型再帰性反射シートであった。以下に、カプセルレン
ズ型再帰性反射シートの製造工程を示す。
【0079】(1)厚さ25μmのポリエチレン層を備
えるキャリアウェブ上に、レンズ要素である多数の透明
微小球を着脱可能に該ポリエチレン層中に部分的(直径
に対して約40%の深さ)に埋め込み、透明微小球から
なる実質的に単層の透明微小球層を設けた。 (2)次いで、透明微小球層の露出した表面に、約0.
1μmの厚みのアルミニウム蒸着膜からなる反射要素を
設けた。この場合、透明微小球の焦点位置は、実質的に
透明微小球と蒸着膜との界面であった。 (3)次いで、反射要素上に、厚さ約60μmの結合層
および剥離フィルムをこの順に積層した後、キャリアウ
ェブを除去し、結合層中に部分的に埋め込まれ、反射要
素が設けられていない表面が露出した透明微小球層を、
該結合層の1方の主要面上に形成した。 (4)次いで、透明微小球の反射要素が設けられていな
い表面上に、所定の空間距離をもって被覆層として後述
する夫々のフィルムを配置し、剥離フィルム上から、網
目状模様の小幅線を具備する型を加熱しつつ圧接し、こ
れにより剥離フィルムを介して結合層を型押しし、結合
層に被覆層を部分的に接着させた網目状の小幅の多数の
連結部を形成した。この段階で、連結部と被覆層とが共
同して、透明微小球を密封している多数の空間が形成さ
れた。 (5)結合層を硬化させた後、剥離フィルムを除去し、
結合層の主要面の反対面を露出させ、その面に剥離ライ
ナーを備えた接着剤層を積層して再帰性反射シートを完
成させた。接着剤層は、再帰性反射シートを物品に貼り
付けるための接着手段として備え付けられた。上記製造
方法は、特公昭61−13561に記載の方法に準じて
いる。
【0080】再帰性反射シートの材料 透明微小球:屈折率が約1.9、平均直径が50〜80
μmのガラスビーズ
【0081】結合層:エチルアクリレート−メチルメタ
クリレート−イソオクチルアクリレート共重合体137
重量部、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレ
ート20重量部、ルチル型二酸化チタン(白色顔料)1
8重量部、ステアリン酸2重量部からなる固形分材料
を、キシレン溶媒中で混合して得た放射線硬化性塗料
を、上記(3)の段階において、反射要素上に塗布する
ことにより結合層を積層した。また、上記(5)の段階
における結合層の硬化は、電子線照射により行った。
【0082】接着剤層:イソオクチルアクリレート−ア
クリル酸共重合体(モノマー重量比=94:6)をから
なる感圧性接着剤を含んでなる層であった。
【0083】被覆層…各例において説明する。
【0084】実施例1 表面層と中間層と裏面層とをこの順に積層してなり、全
体の厚さ50μmである3層フィルムを上記被覆層とし
て用い、再帰性反射シートの製造方法に従って、本例の
再帰性反射シートを作成した。本例において、表面層
は、ポリメチルメタクリレート90重量%とポリフッ化
ビニリデン10重量%からなる樹脂を含み、厚みが約1
0μmであった。中間層は、ポリメチルメタクリレート
10重量%とポリフッ化ビニリデン90重量%からなる
樹脂を含み、厚みが約30μmであった。裏面層は、ポ
リメチルメタクリレート90重量%とポリフッ化ビニリ
デン10重量%からなる樹脂を含み、厚みが約10μm
であった。
【0085】上記フィルムは、各樹脂を押出機を用いる
押出成形法により作成した。この成形法は、特開平6−
80794に記載の方法に準じている。ポリメチルメタ
クリレートとして、三菱レイヨン(株)製ポリメチルメ
タクリレート樹脂「品番:HBS001」を使用した。
また、ポリフッ化ビニリデンは、平均球晶半径が約1.
5μmのポリフッ化ビニリデン樹脂であった。
【0086】本例で用いたフィルム(被覆層)の物性を
表1に示す。被覆層の引張強度、破断伸度、及びヤング
率の測定は、JIS K6732に準拠する方法で行
い、被覆層の全光線透過率、曇価度の測定は、JIS
K6714に準拠する方法で行った。また、本例で作成
した再帰性反射シートの評価結果を表2に示す。各評価
方法を以下に説明する。また、以降のその他の各例にお
ける評価も同じ方法により行った。
【0087】耐衝撃性 被着面積よりやや大きい面積を有する再帰性反射シート
を、被着体である150mm×70mm×1mmのアル
ミ板にハンドスクイズロールアプリケーターを用いて貼
り付け、反射シートのエッジ部のトリミングにより不要
部分を裁断して取り除き、評価用サンプルを作成した。
20℃の温度環境下で、ガードナーインパクト試験機を
用い、そのサンプルの反射シート面上に、試験機の重り
を40インチ・ポンドの条件になる様に落下させ、サン
プルの損傷具合を観察した。被覆層と結合層の間に剥離
が生じた場合、及びその様な剥離はないが透明微小球を
密封している上記空間上の被覆層部分に何重もの亀裂が
生じた場合を「NG」、それらの様な損傷が生じなかっ
た場合を「OK」と評価した。
【0088】耐熱寸法安定性 アルミ板のサイズを152mm×152mm×1.6m
mとした以外は、上記「耐衝撃性」の評価の場合と同様
にしてサンプルを作成した。そのサンプルを120℃に
保たれたオーブン内に30分間放置した後、室温下で自
然冷却した後に収縮した反射シートの面積を測定し、元
の面積(152mm×152mm)に対するその収縮後
の面積の比の百分率をもって耐熱寸法安定性[単位:
%]の評価値とした。
【0089】耐候性 上記「耐衝撃性」の評価の場合と同様にしてサンプルを
作成した。そのサンプルをサンシャインウェザーオメー
ターにセットし、JIS Z9105の8.4項のサン
シャインカーボン式促進耐候性テストの条件下で220
0時間の促進テストを行った後、以下の特性を評価し
た。 (a)輝度保持率[単位:%] アドヴァンスト・レトロ・テクノロジー(Advanced R
etro Technology)社のリフレクトメーター「モデル
(Model)920」を用いて測定した促進テスト前の反
射シートの反射輝度に対する促進テスト後の反射輝度の
比の百分率をもって輝度保持率の評価値とした。 (b)グロス保持率[単位:%] 村上色彩研究所社のグロスメーター「GMX−202」
を用いて測定した促進テスト前の反射シートのグロスに
対する促進テスト後のグロスの比の百分率をもってグロ
ス保持率の評価値とした。 (c)色差(ΔE) 日本電色工業社の色差計「Σ80」を用いて測定した、
促進テスト前後の反射シート表面の色差を測定した。測
定条件は、D65光源を使用し、視野角は10度であ
り、JIS Z8730に規定された方法により色差を
求めた。
【0090】印刷層の接着性 上記「耐衝撃性」の評価の場合と同様にしてサンプルを
作成した。そのサンプルの反射シートの被覆層表面上
に、に3M(株)社製の#880シリーズの道路標識用印
刷インク(アクリル系ポリマー含有)を用い、スクリー
ン印刷法により印刷層を設け、次の様な剥離テストを行
った。まず、印刷層表面に3M社製#610粘着テープ
をスキージーを用いて強く貼り付け、次いでその粘着テ
ープを素早く引き剥がし、印刷層が被覆層表面から剥が
れた場合を「NG」、剥がれなかった場合を「OK」と
して評価した。
【0091】被覆層と再帰性反射層(結合層)との接着
再帰性反射シートに使用されている被覆層を評価用サン
プルとし、その被覆層の裏面層上に結合層用塗料を厚み
10μmになる様に塗布した後、乾燥、硬化させて塗布
層を形成した。この塗布層を、上記「印刷層の接着性」
の評価と同じ剥離テストを行い、塗布層が積層面から剥
がれた場合を「NG」、剥がれなかった場合を「OK」
として評価した。
【0092】耐エッジチッピング性 上記「耐衝撃性」の評価の場合と同様にしてサンプルを
作成した。ただし、貼り付けた反射シートのエッジ部
に、透明微小球を密封している上記空間が最も多く配置
される様に貼り付け位置を調節した。その様に作成され
たサンプルを用い、反射シート表面を、エッジ部から中
央部に向かう方向に沿って、被覆層を剥がす様な操作で
エッジ部の同じ部分を5回指先で擦り、その結果、被覆
層が欠けるかまたは剥がれるかして透明微小球が露出し
た場合を「NG」、透明微小球が露出しなかった場合を
「OK」として評価した。
【0093】実施例2 表面層と裏面層とを積層してなり、全体の厚さ50μm
であり、その各層が以下の様な組成である2層フィルム
を被覆層として用いた以外は実施例1と同様にして、本
例の再帰性反射シートを作成した。本例において、表面
層は、ポリメチルメタクリレート75重量%とポリフッ
化ビニリデン25重量%からなる樹脂を含み、厚みが約
5μmであった。裏面層は、ポリメチルメタクリレート
70重量%とポリフッ化ビニリデン30重量%からなる
樹脂を含み、厚みが約45μmであった。本例で用いた
フィルムの物性を表1に示す。また、本例で作成した再
帰性反射シートの評価結果を表2に示す。
【0094】実施例3 表面層及び裏面層の各層が以下の様な組成である2層フ
ィルムを被覆層として用いた以外は実施例2と同様にし
て、本例の再帰性反射シートを作成した。本例におい
て、表面層は、ポリメチルメタクリレート65重量%と
ポリフッ化ビニリデン35重量%からなる樹脂を含み、
裏面層は、ポリメチルメタクリレート60重量%とポリ
フッ化ビニリデン40重量%からなる樹脂を含んでい
た。本例で用いたフィルムの物性を表1に示す。また、
本例で作成した再帰性反射シートの評価結果を表2に示
す。
【0095】比較例1 厚さ50μmの、二軸延伸ポリメチルメタクリレートか
らなる単層フィルムを被覆層として用いた以外は実施例
1と同様にして、本例の再帰性反射シートを作成した。
本例で作成した再帰性反射シートの評価結果を表2に示
す。
【0096】比較例2 厚さ50μmの、二軸延伸耐衝撃性アクリル系樹脂から
なる単層フィルムを被覆層として用いた以外は実施例1
と同様にして、本例の再帰性反射シートを作成した。上
記アクリル系樹脂は、上記特開昭61−255846に
開示されている、ポリメチルメタクリレートとアクリル
系多相インターポリマーとのブレンド樹脂であった。本
例で作成した再帰性反射シートの評価結果を表2に示
す。
【0097】比較例3 被覆層のフィルムが未延伸フィルムあった以外は、比較
例2と同様にして、本例の再帰性反射シートを作成し
た。本例で作成した再帰性反射シートの評価結果を表2
に示す。
【0098】比較例4 表面層、中間層、及び裏面層の各層が以下の様な組成で
ある3層フィルムを上記被覆層として用いた以外は、実
施例1と同様にして、本例の再帰性反射シートを作成し
た。本例において、表面層は、ポリメチルメタクリレー
ト40重量%とポリフッ化ビニリデン60重量%からな
る樹脂を含み、中間層は、ポリメチルメタクリレート5
0重量%とポリフッ化ビニリデン50重量%からなる樹
脂を含み、裏面層は、ポリメチルメタクリレート50重
量%とポリフッ化ビニリデン50重量%からなる樹脂を
含んでいた。本例で用いたフィルムの物性を表1に示
す。また、本例で作成した再帰性反射シートの評価結果
を表2に示す。
【0099】実施例4 平均球晶半径が約1.7μmであるポリフッ化ビニリデ
ンを用いた以外は、実施例1と同様にして作成された3
層フィルムを用い、実施例1と同様にして本例の再帰性
反射シートを作成した。本例で用いたフィルムの物性を
表1に示す。また、本例で作成した再帰性反射シートの
評価結果を表2に示す。
【0100】実施例5 表面層、中間層、及び裏面層の各層が以下の様な組成で
ある3層フィルムを被覆層として用いた以外は実施例1
と同様にして、本例の再帰性反射シートを作成した。本
例において、表面層は、ポリメチルメタクリレート60
重量%とポリフッ化ビニリデン40重量%からなる樹脂
を含み、中間層は、ポリメチルメタクリレート40重量
%とポリフッ化ビニリデン60重量%からなる樹脂を含
み、裏面層は、ポリメチルメタクリレート60重量%と
ポリフッ化ビニリデン40重量%からなる樹脂を含んで
いた。本例で用いたフィルムの物性を表1に示す。ま
た、本例で作成した再帰性反射シートの評価結果を表2
に示す。
【0101】実施例6 表面層、中間層、及び裏面層の各層が以下の様な組成で
ある3層フィルムを上記被覆層として用いた以外は実施
例1と同様にして、本例の再帰性反射シートを作成し
た。本例において、表面層は、ポリメチルメタクリレー
ト75重量%とポリフッ化ビニリデン25重量%からな
る樹脂を含み、中間層は、ポリメチルメタクリレート2
5重量%とポリフッ化ビニリデン75重量%からなる樹
脂を含み、裏面層は、ポリメチルメタクリレート75重
量%とポリフッ化ビニリデン25重量%からなる樹脂を
含んでいた。本例で用いたフィルムの物性を表1に示
す。また、本例で作成した再帰性反射シートの評価結果
を表2に示す。
【0102】実施例7 表面層及び裏面層の各層が以下の様な組成である2層フ
ィルムを上記被覆層として用いた以外は実施例2と同様
にして、本例の再帰性反射シートを作成した。本例にお
いて、表面層は、ポリメチルメタクリレート90重量%
とポリフッ化ビニリデン10重量%からなる樹脂を含
み、裏面層は、ポリメチルメタクリレート85重量%と
ポリフッ化ビニリデン15重量%からなる樹脂を含んで
いた。本例で用いたフィルムの物性を表1に示す。ま
た、本例で作成した再帰性反射シートの評価結果を表2
に示す。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 カプセルレンズ型再帰性反射層の模式断面
図。
【図2】 プリズム型再帰性反射層の模式断面図。 1,21:被覆層、3:透明微小球、4:反射要素、
5:結合層、7:支持部、8:連結部、22:プリズム
部、23:着色層、24:下塗層、25:接着剤層、2
6:剥離層。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)第1及び第2の主要面を有する再
    帰性反射層と、 (b)上記第1の主要面に対向して並設された被覆層と
    を具備してなる再帰性反射シートにおいて、 上記被覆層が、表面層と、次の(i)の場合に選択的に
    含まれる中間層と、裏面層とをこの順に有してなり、た
    だし(i)上記被覆層に上記中間層がある場合は、上記
    中間層はフッ化ビニリデン系ポリマーを主成分として含
    有し、かつ上記表面層と上記裏面層とはメチルメタクリ
    レート系ポリマーを主成分として含有し、(ii)上記被
    覆層に上記中間層がない場合は、上記表面層が、メチル
    メタクリレート系ポリマー(A)とフッ化ビニリデン系
    ポリマー(F)とを、重量比(A:F)が55:45〜
    95:5の範囲で含んでなり、上記裏面層は、メチルメ
    タクリレート系ポリマーとフッ化ビニリデン系ポリマー
    とを、上記裏面層のフッ化ビニリデン系ポリマーの含有
    量が、上記表面層のフッ化ビニリデン系ポリマーの含有
    量より多くなる様に含んでなることを特徴とする再帰性
    反射シート。
  2. 【請求項2】 前記裏面層が、メチルメタクリレート系
    ポリマー(A)とフッ化ビニリデン系ポリマー(F)と
    を重量比(A:F)が55:45〜95:5の範囲で含
    んでなることを特徴とする請求項1に記載の再帰性反射
    シート。
  3. 【請求項3】 前記裏面層の前記再帰性反射層に面する
    側に、印刷層を備えた請求項2に記載の再帰性反射シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記被覆層に上記中間層がある場合、前
    記中間層が、メチルメタクリレート系ポリマー(A)と
    フッ化ビニリデン系ポリマー(F)とを、重量比(A:
    F)が5:95〜45:55の範囲で含んでなる請求項
    1〜3のいずれか1つに記載の再帰性反射シート。
  5. 【請求項5】 前記被覆層に上記中間層がある場合、前
    記表面層がメチルメタクリレート系ポリマー(A)とフ
    ッ化ビニリデン系ポリマー(F)とを、重量比(A:
    F)が55:45〜95:5の範囲で含んでなる請求項
    1〜4のいずれか1つに記載の再帰性反射シート。
  6. 【請求項6】 前記表面層の表面に、印刷層を備えた請
    求項1〜5のいずれか1つに記載の再帰性反射シート。
  7. 【請求項7】 前記被覆層の全光線透過率が90%以上
    である請求項1〜6のいずれか1つに記載の再帰性反射
    シート。
  8. 【請求項8】 前記再帰性反射層が、 複数の透明微小球からなるレンズ要素と、 該レンズ要素が部分的に埋め込まれている支持部と、該
    透明微小球を密封する空間を形成する様に前記被覆層に
    接着されている複数の連結部とを備えてなる結合層と、 該レンズ要素に接して設けられた反射要素とを備えてな
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載
    の再帰性反射シート。
  9. 【請求項9】 前記結合層が、アクリル系ポリマーを含
    んでなる請求項8に記載の再帰性反射シート。
  10. 【請求項10】 物品本体と、 該物品本体に従った所定寸法及び所定形状に裁断されま
    たは打ち抜かれて加工され、接着手段により該物品本体
    に貼り付けられている再帰性反射シートとを備えてなる
    再帰性反射性能を有する物品において、 上記再帰性反射シートが請求項1に記載の再帰性反射シ
    ートであること特徴とする再帰性反射性能を有する物
    品。
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