JPH08298321A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH08298321A
JPH08298321A JP10350295A JP10350295A JPH08298321A JP H08298321 A JPH08298321 A JP H08298321A JP 10350295 A JP10350295 A JP 10350295A JP 10350295 A JP10350295 A JP 10350295A JP H08298321 A JPH08298321 A JP H08298321A
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JP
Japan
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base layer
channel
layer
groove
semiconductor device
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Application number
JP10350295A
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English (en)
Inventor
Masami Naito
正美 内藤
Takeshi Yamamoto
剛 山本
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディープベース層の間隔を規定することによ
り、オン抵抗の増加を抑える。 【構成】 溝を形成したDMOSFETにおいて、チャ
ネルpベース層16の下にディープpベース層72が形
成されている。このディープpベース層72は、ディー
プpベース層72の端とチャネルpベース層16の底部
との交点が、チャネルpベース層16の底部の端と、チ
ャネルpベース層16の底部のうちn+ 型ソース層4の
底部の端の下に位置する交点との間にあるように形成さ
れている。これにより、ディープpベース層72の間隔
が広いため、オン抵抗を低くすることができる。さら
に、n+ 型ソース層4の下部に形成されたベース領域が
広いため、この部分での抵抗が小さくなり、サージ耐量
を大きくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力用半導体素子とし
て用いられる半導体装置、すなわち縦型MOSFET(M
etal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
およびIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor
)に関し、その用途としては、例えば電力用半導体素
子を組み込んだMOSIC等がある。
【0002】
【従来の技術】縦型パワーMOSFETは、周波数特性
が優れ、スイッチング速度が速く、かつ低電力で駆動で
きる等多くの特長を有することから、近年多くの産業分
野で使用されている。たとえば、日経マグロウヒル社発
行“日経エレクトロニクス”の1986年5月19日
号,pp.165-188には、パワーMOSFETの開発の焦点
が低耐圧品および高耐圧品に移行している旨記載されて
いる。さらに、この文献には、耐圧100V以下のパワ
ーMOSFETチップのオン抵抗は、10mΩレベルま
で低くなってきていることが記載されており、この理由
として、パワーMOSFETの製造にLSIの微細加工
を利用したり、そのセルの形状を工夫したりすることに
より、面積当たりのチャネル幅が大きくとれるようにな
ったことにある旨述べられている。また、この文献には
主流であるDMOS型(二重拡散型)セルを使用した縦
型パワーMOSFETを中心にのべられている。その理
由は、DMOS型はチャネル部分にシリコンウエハの平
坦な主表面をそのまま使用することを特長とするプレー
ナプロセスにより作製されるため、歩留まりが良くコス
トが安いという製造上の利点があるからである。
【0003】一方、縦型パワーMOSFETの普及に伴
って低損失化、低コスト化がさらに求められているが、
微細加工やセルの形状の工夫によるオン抵抗低減は限界
にきている。たとえば、特開昭63−266882号公
報によると、DMOS型においては微細加工によりユニ
ットセルの寸法を小さくしてもオン抵抗がそれ以上減少
しない極小点があり、その主原因がオン抵抗の成分を成
すJFET抵抗の増加であることが分かっている。図1
8(a)は、プレーナプロセスによって製造されるDM
OSFETのオン抵抗の配分を模式的に表した図であ
る。オン抵抗はrchとracc とrJFET(JFET抵抗)
とrdrift との合計で表される。DMOS型において、
特開平2−86136号公報に示されているように、現
在の微細加工技術の下ではオン抵抗が極小点をとるユニ
ットセルの寸法は15μm付近である。
【0004】この限界を突破するために種々の構造が提
案されている。それらに共通した特徴は素子表面に溝を
形成し、その溝の側面にチャネル部を形成した構造であ
り、この構造により前述のJFET抵抗を大幅に減少さ
せることができる。さらに、この溝の側面にチャネル部
を形成した構造においては、ユニットセル寸法を小さく
してもJFET抵抗の増大は無視することができるた
め、特開昭63−266882号公報に記載されたよう
なユニットセル寸法の縮小に対してオン抵抗が極小点を
とるという限界が無く、15μmを切って微細加工の限
界まで小さくすることができる。図18(b)は溝を形
成したDMOSFETのオン抵抗の配分を模式的に表し
た図である。
【0005】このように、溝の側面にチャネル部を形成
する構造の従来の製造方法として例えば特開昭61−1
99666号公報に開示されたようにRIEで溝を形成
し、その溝の側面にチャネル部を形成した、いわゆるト
レンチ構造のものがある。ここで、RIEはプロセスの
制御性の優れた物理的なエッチングである。すなわちR
IEは、ガス雰囲気中に置かれた半導体装置の上下に電
極を配置して前記電極間に高周波電力を印加すると、ガ
スが電子とイオンとに電離する。この電極間で電子とイ
オンの移動度の大きな違いによって半導体装置上部に陰
極降下が生じる。そしてこの陰極降下によって電界を生
じさせ、この電界によって前記イオン半導体装置方向に
加速させ、被エッチング面に物理的に衝突させてそのエ
ネルギーで半導体装置をエッチングするものである。そ
して、RIEは電離したガスを加速させるため、前記半
導体装置上に絶対値にして10V〜500V程度の陰極
降下が発生するように前記電極間に高周波電力が印加さ
れる。RIEにおいては電離したガスをある一定方向に
加速させるため、非常に優れた異方性を有しサイドエッ
チが起こりにくいという特徴がある。しかしながら、R
IEにおいては、物理的に電離されたガスを半導体装置
に衝突させるため、エッチングされた面に格子欠陥が必
然的に発生し、移動度が下がり結果としてオン抵抗が増
加してしまうという問題がある。
【0006】ここで格子欠陥が発生しにくい半導体装置
として、例えば国際公開WO93/03502号や特開昭62−1
2167号に開示されたようにウエットエッチングを用
いて製造した半導体装置がある。これらの形状は、トレ
ンチ形状に対してバスタブ形状といわれる。図19はWO
93/03502号に開示されたMOSFET(半導体装置)の
断面図である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上従来の技術で示し
た縦型MOSFETでは、チャネルベ−ス層より深く形
成するディープベ−ス層が、ドレイン・ソース間に高電
圧が印加されたとき、ベース層の底辺部分で安定にブレ
ークダウンを起こさせることにより、耐サージ性を向上
させる目的を果たすために形成されている。しかし、溝
を有するDMOSFETでは、このディープベース層を
形成した場合、形成しない場合と比較すると、オン抵抗
が増加する問題が生じる。これは、従来のプレーナDM
OSFETでは、図18(a)に示すように、チャネル
ベース層の間に生じるJFET抵抗が、オン抵抗の約1
/2も占めるため、それよりも間隔が広いディープベー
ス層がオン抵抗に与える影響は少ないが、溝を有するD
MOSFETでは、JFET抵抗がなく、rdrift (ド
リフト抵抗)がオン抵抗の約1/2を占めるためであ
る。ディープベース層の間隔により、ドリフト抵抗が変
化し、これによりオン抵抗も変化する。特に、ディープ
ベース層の間隔が狭くなるに従いオン抵抗が増加し、著
しく狭くなると、急激にオン抵抗が増加する問題があ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に構成された請求項1記載の発明は、第1導電型の半導
体基板と、前記半導体基板の主表面側に形成され、所定
の入口幅を有する入口、前記主表面から前記入口幅の1
/2以下の深さを有するとともに前記主表面と略平行な
面を有する底面、及び前記入口と前記底面とを連続的に
結ぶ側面、からなる溝部と、前記溝部における前記側面
を含み、前記主表面側から前記底面よりも深い位置まで
形成された第2導電型のチャネルベース層と、前記チャ
ネルベース層より深い位置まで形成された第2導電型の
ディープベース層と、前記チャネルベース層内における
前記主表面側に形成され、前記溝部における前記側面に
チャネル領域を形成させるソース層と、前記溝部の前記
側面及び前記底面を含む領域に、ゲート絶縁膜を介して
形成されたゲート電極からなるユニットセル構造を複数
個備えた半導体装置において、前記ディープベース層の
端と前記チャネルベース層の底部との交点が、前記チャ
ネルベース層の底部の端と、前記チャネルベース層の底
部のうち前記ソース層の底部の端の下に位置する交点と
の間にあることを特徴としている。
【0009】また、上記目的を達成するために構成され
た請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体装置に
おいて、前記チャネルベース層の底部の端と前記溝部の
底部の中心までの長さが1から3μm、前記チャネルベ
ース層の底部のうち前記ソース層の底部の端の下に位置
する交点と前記チャネルベース層の中心までの長さが1
から3μmであることを特徴としている。
【0010】また、上記目的を達成するために構成され
た請求項3記載の発明は、請求項1記載の半導体装置に
おいて、前記ユニットセルの繰り返し長さが略12μ
m、前記チャネルベース層の底部の端と前記溝部の底部
の中心までの長さが略2μm、前記チャネルベース層の
底部のうち前記ソース層の底部の端の下に位置する交点
と前記溝部の底部の中心までの長さが略4.5μmであ
ることを特徴としている。
【0011】また、上記目的を達成するために構成され
た請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3記載の
半導体装置において、前記ユニットセルの形状が多角形
であることを特徴としている。また、上記目的を達成す
るために構成された請求項5記載の発明は、請求項1乃
至請求項3記載の半導体装置において、前記ユニットセ
ルの形状が四角形であることを特徴としている。
【0012】また、上記目的を達成するために構成され
た請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項3記載の
半導体装置において、前記ユニットセルの形状が円形で
あることを特徴としている。また、上記目的を達成する
ために構成された請求項7記載の発明は、請求項1乃至
請求項3記載の半導体装置において、前記ユニットセル
の形状がストライプ形状であることを特徴としている。
【0013】
【作用および発明の効果】上記構成の請求項1記載の発
明によれば、ディープベース層の間隔が広いため、オン
抵抗を低くすることができる。さらに、ソース層の下部
に形成されたベース領域が広いため、この部分での抵抗
が小さくなり、ソース層、チャネルベース層とドレイン
層から作られる寄生トランジスタが動作しにくくなるこ
とから、サージ耐量を大きくすることができる。
【0014】上記構成の請求項2記載の発明によれば、
チャネルベース層の間隔を2〜6μm、ベース層へのコ
ンタクトの長さを2〜6μmと小さくすることにより、
セルサイズを小さくでき、その結果、オン抵抗を低減で
きる。さらに、ソース層の下部に形成されたベース領域
が広いため、この部分での抵抗が小さくなり、寄生トラ
ンジスタが動作しにくくなることから、サージ耐量を大
きくすることができる。
【0015】上記構成の請求項3記載の発明によれば、
ユニットセルの繰り返し長さが12μm、チャネルベー
ス層の底部の端と溝部の底部の中心までの長さが2μ
m、チャネルベース層の底部のうちソース層の底部の端
の下に位置する交点と溝部の底部の中心までの長さが
4.5μmにすることにより、よりオン抵抗を低くする
ことができる。
【0016】上記構成の請求項4記載の発明によれば、
ユニットセル形状を多角形にすることにより、ユニット
セルを効率良く配列することができ、オン抵抗を低くす
ることができる。上記構成の請求項5記載の発明によれ
ば、ユニットセル形状を四角形にすることにより、ユニ
ットセルを効率良く配列することができ、オン抵抗を低
くすることができる。
【0017】上記構成の請求項6記載の発明によれば、
ユニットセル形状を円形にすることにより、ユニットセ
ルを効率良く配列することができ、オン抵抗を低くする
ことができる。上記構成の請求項7記載の発明によれ
ば、ユニットセル形状をストライプ形状にすることによ
り、ユニットセルのコーナ部でのチャネルベース層の高
抵抗化がなくなるため、サージ耐量をさらに増すことが
できる。
【0018】
【実施例】
(第1実施例)以下、図面を参照して本発明の一実施例
を説明する。図1(a)は本発明の第1実施例による四
角形ユニットセルからなる縦型パワーMOSFETの平
面図であり、同図(b)は同図(a)におけるA−A断
面図である。図2〜図17は同じく縦型パワーMOSF
ETの製造における各段階での説明図である。また、図
4はp型ベース層の中央部形成のためにボロンイオン注
入をしたウエハの断面図、図5はLOCOS酸化のため
に窒化シリコン膜をユニットセル寸法aの間隔でパター
ニングしたウエハの断面図、図8はLOCOS酸化膜が
形成されたウエハの断面図、図9はLOCOS酸化膜を
マスクとしてp型ベース層形成のためにボロンイオン注
入をしたウエハの断面図、図10は熱拡散によりp型ベ
ース層を形成したウエハの断面図、図11はLOCOS
酸化膜をマスクとしてn+ 型ソース層形成のためにリン
イオン注入をしたウエハの断面図、図12は熱拡散によ
りn+ 型ソース層を形成したウエハの断面図、図14は
LOCOS酸化膜を除去した後に熱酸化によりゲート酸
化膜を形成したウエハの断面図、図15はゲート酸化膜
の上にゲート電極が形成されたウエハの断面図、図16
はp+ 型ベースコンタクト層形成のためにボロンイオン
注入をしたウエハの断面図、図17は熱拡散によりp+
型ベースコンタクト層を形成したウエハの断面図、そし
て、図1(b)が層間絶縁膜,ソース電極およびドレイ
ン電極を形成したウエハの完成断面図である。
【0019】この実施例の縦型パワーMOSFETは、
その要部,すなわちユニットセル部分を図1に示すよう
な構造として、このユニットセル15がピッチ幅(ユニ
ットセル寸法)aで平面上縦横に規則正しく多数配置さ
れた構造となっている。図1において、ウエハ21は不
純物濃度が2×1019cm-3程度で厚さ100〜400
μmのn+ 型シリコンからなる半導体基板1上に不純物
密度が1016cm-3程度の厚さ7μm前後のn- 型エピ
タキシャル層2が構成されたものであり、このウエハ2
1の主表面にユニットセル15が構成される。ウエハ2
1の主表面に16μm程度のユニットセル寸法aでU溝
50を形成するために、厚さ1μm程度のLOCOS酸
化膜を形成し、この酸化膜をマスクとしてボロン(B)
とリン(P)とを自己整合的な二重拡散により接合深さ
が1μm程度のp型ベース層16と、接合深さが1μm
程度のn+ 型ソース層4とが形成されており、それによ
りU溝50の側壁部51に0.5μm程度のチャネル5
が設定される。なお、p型ベース層16の接合深さはU
溝50底辺のエッジ部12でブレークダウンによる破壊
が生じない深さに設定されている。また、p型ベース層
16の中央部の接合深さが周囲よりも深くなるように、
あらかじめp型ベース層16の中央部にボロンが拡散さ
れており(ディープpベース層)、ドレイン・ソース間
に高電圧が印加されたときに、p型ベース層16の底面
の中央部でブレークダウンが起こるように設定されてい
る。即ち、U溝50はp型ベース層16よりも浅くなる
ように設定されている。また、二重拡散後にこの拡散マ
スク及びU溝50形成用として使用したLOCOS酸化
膜は除去されて、U溝50の内壁には厚さが60nm程
度のゲート酸化膜8が形成され、さらに、その上に厚さ
が400nm程度のポリシリコンからなるゲート電極
9、厚さが1μm程度のBPSGからなる層間絶縁膜1
8が形成されている。さらに、p型ベース層16の中央
部表面に接合深さが0.5μm程度のp+ 型ベースコン
タクト層17が形成され、層間絶縁膜18の上に形成さ
れたソース電極19とn+ 型ソース層4およびp+ 型ベ
ースコンタクト層17がコンタクト穴を介してオーミッ
ク接触している。また、半導体基板1の裏面にオーミッ
ク接触するようにドレイン電極20が形成されている。
【0020】次に本実施例の製造方法を述べる。まず、
図2,図3に示されるように、n+ 型シリコンからなる
面方位が(100)である半導体基板1の主表面にn-
型のエピタキシャル層2を成長させたウエハ21(半導
体基板1とエピタキシャル層2とで半導体基板に相当)
を用意する。この半導体基板1はその不純物濃度が2×
1019cm-3程度になっている。また、エピタキシャル
層2はその厚さが7μm程度で、その不純物濃度は10
16cm-3程度となっている。次に、図4に示される様
に、このウエハ21の主表面を熱酸化して厚さ50nm
程度のフィールド酸化膜60を形成し、その後レジスト
膜61を堆積して公知のフォトリソ工程にてセル形成予
定位置の中央部に開口するパターンにレジスト膜61を
パターニングする。このときのパターニングの幅は、最
終のp型ベース層の断面形状が図1になるように、設計
された幅である。そして、このレジスト膜61をマスク
としてボロン(B+ )をイオン注入する。
【0021】レジスト剥離後、熱拡散により図5に示す
ように接合深さが1μm程度のp型拡散層62を形成す
る。このp型拡散層62は最終的には後述するp型ベー
ス層16の一部となり、ドレイン・ソース間に高電圧が
印加されたとき、p型拡散層62の底辺部分で安定にブ
レークダウンを起こさせることにより、耐サージ性を向
上させる目的を果たす。
【0022】次に、図5に示すように、ウエハ21の主
表面に窒化シリコン膜63を約200nm堆積し、この
窒化シリコン膜63を図6に示すように<011>方向
に垂直及び平行になるようにパターニングして、ピッチ
幅(ユニットセル15の寸法)aで開口する格子状の開
口パターンを形成する。なお、この開口パターンは上述
のp型拡散層62がそのピッチ間隔の中央部に位置する
ようにマスク合わせしている。
【0023】次に、窒化シリコン膜63をマスクとして
フィールド酸化膜60をエッチングし、ひきつづき図7
に示すように、四フッ化炭素と酸素ガスを含む放電室7
02でプラズマを発生させて、化学的な活性種を作り、
この活性種を反応室703へ輸送し、反応室703でn
- 型エピタキシャル層2を等方的にケミカルドライエッ
チングして溝64を形成する。
【0024】次に、図8に示すように、窒化シリコン膜
63をマスクとして溝64の部分を熱酸化する。これは
LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法として良く
知られた酸化方法であり、この酸化によりLOCOS酸
化膜65が形成され、同時にLOCOS酸化膜65によ
って喰われたn- 型エピタキシャル層2の表面にU溝5
0が形成され、かつU溝50の形状が確定する。
【0025】この時、U溝50の側面のチャネル形成部
の面方位が(111)面もしくは(111)面に近い面
となるようにケミカルドライエッチングの条件とLOC
OS酸化の条件を選ぶ。このようにしてLOCOS酸化
により形成されたU溝50の内壁表面は平坦で欠陥が少
なく、その表面は図2に示されるウエハ21の初期の主
表面と同程度に表面状態が良い。 次に、図9に示すよ
うに、LOCOS酸化膜65をマスクとして、薄いフィ
ールド酸化膜60を透過させてp型ベース層16を形成
するためのボロンをイオン注入する。このとき、LOC
OS酸化膜65とフィールド酸化膜60の境界部分が自
己整合位置になり、イオン注入される領域が正確に規定
される。
【0026】次に、図10に示すように、接合深さ1μ
m程度まで熱拡散する。この熱拡散により、図5に示す
工程において前もって形成したp型拡散層62と、図9
に示す工程において注入されたボロンの拡散層が一体に
なり、一つのp型ベース層16(ベース層に相当)を形
成する。また、p型ベース層16の領域の両端面はU溝
50の側壁の位置で自己整合的に規定される。
【0027】次に、図11に示すように、格子状のパタ
ーンでウエハ21表面に形成されているLOCOS酸化
膜65により囲まれたp型ベース層16表面中央部に残
されたパターンでパターニングされたレジスト膜66と
LOCOS酸化膜65を共にマスクとして、薄いフィー
ルド酸化膜60を透過させてn+ 型ソース層4を形成す
るためのリン(又はひ素)をイオン注入する。この場合
も図9に示す工程においてボロンをイオン注入した場合
と同様に、LOCOS酸化膜65とフィールド酸化膜6
0の境界部分が自己整合位置になり、イオン注入される
領域が正確に規定される。
【0028】次に、図12に示すように、接合深さ0.
5μm熱拡散し、n+ 型ソース層4を形成し、同時にチ
ャネル5(チャネル領域に相当)も設定する。この熱拡
散において、n+ 型ソース層4の領域のU溝50に接し
た端面は、U溝50の側壁の位置で自己整合的に規定さ
れる。以上、図9〜図12の工程によりp型ベース層1
6の接合深さとその形状が確定する。このp型ベース層
16の形状において重要なことは、p型ベース層16の
側面の位置がU溝50の側面により規定され、自己整合
されて熱拡散するため、U溝50に対してp型ベース層
16の形状は完全に左右対称になる。
【0029】次に、LOCOS酸化膜65を弗酸を含む
水溶液中で、フッ化アンモニウムによりPHが5程度に
調整された状態で、シリコンの表面を水素で終端させな
がら酸化膜を除去してU溝50の内壁51を露出させ
る。 この後、水溶液中から取りだし、清浄な空気中で
乾燥させる。次に、図13に示すように、チャネルが形
成される予定のp型ベース層16のU溝の側面5に(1
11)面が形成されるまで酸化膜を形成する。この熱酸
化工程により、チャネルが形成される予定面の原子オー
ダーでの平坦度が高くなる。次に、この酸化膜600を
除去する。つづいて図14に示すように、U溝50の側
面及び底面に熱酸化により厚さ50nm程度のゲート酸
化膜8を形成する。
【0030】次に、図15に示すように、ウエハ21の
主表面に厚さ400nm程度のポリシリコン膜を堆積
し、隣接した二つのU溝50の上端の距離bよりも2β
だけ短い距離cだけ離間するようにパターニングしてゲ
ート電極9を形成する。次にゲート電極9の端部におい
てゲート酸化膜8が厚くなるよう酸化する。以上、図9
〜図15に示す工程は本実施例において最も重要な製造
工程の部分であり、LOCOS酸化膜65を自己整合的
な二重拡散のマスクとして使用し、p型ベース層16,
+ 型ソース層4及びチャネル5を形成し、次にLOC
OS酸化膜65を除去した後、ゲート酸化膜8,ゲート
電極9を形成する。
【0031】次に、図16に示すように、パターニング
されたレジスト膜68をマスクとして酸化膜67を透過
してp+ 型ベースコンタクト層17を形成するためのボ
ロンをイオン注入する。次に、図17に示すように、接
合深さ0.5μm程度熱拡散し、p+ 型ベースコンタク
ト層17を形成する。
【0032】そして、図1(b)に示すように、ウエハ
21の主表面にBPSGからなる層間絶縁膜18を形成
し、その一部にコンタクト穴開けを行いp+ 型ベースコ
ンタクト層17とn+ 型ソース層4を露出させる。さら
に、アルミニウム膜からなるソース電極19を形成し、
前記コンタクト穴を介してp+ 型ベースコンタクト層1
7とn+ 型ソース層4とにオーミック接触させる。さら
に、アルミニウム膜保護用としてプラズマCVD法等に
より窒化シリコン等よりなるパッシベーション膜(図示
略)を形成し、また、ウエハ21の裏面にはTi/Ni
/Auの3層膜からなるドレイン電極20を形成し、n
+ 型半導体基板1にオーミック接触をとる。
【0033】以上の工程により図1に示されるような縦
型パワーMOSFETが実現される。この構造では、図
20に示すように、ディープpベース層72の端とチャ
ネルpベース層16の底部との交点(B)が、チャネル
pベース層16の底部の端(A)と、チャネルpベース
層16の底部のうちソース層4の底部の端の下に位置す
る交点(C)との間にあるように、ディープpベース7
2層が形成されている。
【0034】この構造において、ディープpベース層7
2の間隔81と縦型パワーMOSFETの特性オン抵抗
との関係を、ユニットセルサイズが12μmの場合につ
いて図21に示す。特性オン抵抗は、ディープpベース
層72の端(B)が溝中心に近づくにつれて、すなわち
ディープpベース層72の間隔81が狭くなるにつれ
て、高くなる傾向を示す。特に、ディープpベース層7
2の端(B)が、チャネルpベース層16の底部の端
(A)より溝中心に近づくと、急に特性オン抵抗が高く
なる。これは、ディープpベース層72の間隔81が狭
くなるので、電流の通路が狭くなるためと、溝側面部8
にあるチャネルまでディープpベース層72が横方向拡
散し、しきい電圧を増加させるためである。一方、ディ
ープpベース層72の端(B)を溝中心から離れさせる
と、ディープpベース層72の間隔81が広くなるの
で、特性オン抵抗は低くなるが、n+ 型ソース層4の底
部の端の下に位置する点Cより離れると、n+ 型ソース
層4の下に形成されたp型ベース領域が狭くなり、この
領域での抵抗が高くなる。この結果、n+ 型ソース層
4、チャネルpベース層16とディープpベース層72
とで形成される寄生バイポーラトランジスタが、動作し
やすくなるため、耐サージ性が低くなる。このため、デ
ィープpベース層72の端(B)をAとCの間に規定す
ることにより、オン抵抗の増加を抑え、しかも耐サージ
性が高い特性を有する縦型パワーMOSFETを実現で
きる。
【0035】本実施例では、ユニットセルの形状は四角
形であったが、多角形や円形でも良い。また、ストライ
プ形状でも良い。また、本実施例ではnチャネル型につ
いてのみ説明したが、n型とp型の半導体の型を入れ換
えたpチャネル型についても同様の効果が得られること
は言うまでもない。
【0036】なお、上記実施例は本発明を縦型パワーM
OSFETに適用した場合についてのみ説明したが、そ
れに限定されるものではなく、このような縦型パワーM
OSFETを組み込んだパワーMOSICに適用しても
良い。またさらに、本実施例においては半導体基板とし
てn+ 型半導体基板を持ちいた縦型パワーMOSFET
について説明したが、p+ 型半導体基板を用いた絶縁ゲ
ート型バイポーラトランジスタ(IGBT)のゲート構
造にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(a)は本発明の第1実施例による縦型パワ
ーMOSFETの一部を示す平面図であり、図(b)は
図(a)のA−A断面図である。
【図2】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造工
程を示す図である。
【図3】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造工
程を示す図である。
【図4】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造工
程を示す図である。
【図5】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造工
程を示す図である。
【図6】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造工
程を示す図である。
【図7】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造工
程を示す図である。
【図8】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造工
程を示す図である。
【図9】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造工
程を示す図である。
【図10】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造
工程を示す図である。
【図11】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造
工程を示す図である。
【図12】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造
工程を示す図である。
【図13】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造
工程を示す図である。
【図14】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造
工程を示す図である。
【図15】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造
工程を示す図である。
【図16】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造
工程を示す図である。
【図17】図1に示した縦型パワーMOSFETの製造
工程を示す図である。
【図18】図(a)はプレーナ型縦型パワーMOSFE
Tのオン抵抗の配分を示す図であり、図(b)は溝を有
する縦型パワーMOSFETのオン抵抗の配分を示す図
である。
【図19】図(a)は従来の縦型パワーMOSFETの
一部を示す平面図であり、図(b)は図(a)のA−A
断面図である。
【図20】第1実施例における縦型のパワーMOSFE
Tの断面図である。
【図21】第1実施例における縦型のパワーMOSFE
Tの溝中心からディープpベースの端までの距離と特性
オン抵抗との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 n+ 型半導体基板 2 n- 型エピタキシャル層 4 n+ 型ソース層 5 チャネル 6 n- 型ドレイン層 7 JFET部 8 ゲート酸化膜 9 ゲート電極 16 p型ベース層 19 ソース電極 20 ドレイン電極 50 U溝 51 U溝の内壁 65 LOCOS酸化膜 72 ディープpベース層 81 ディープpベース層の間隔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、 前記半導体基板の主表面側に形成され、所定の入口幅を
    有する入口、前記主表面から前記入口幅の1/2以下の
    深さを有するとともに前記主表面と略平行な面を有する
    底面、及び前記入口と前記底面とを連続的に結ぶ側面、
    からなる溝部と、 前記溝部における前記側面を含み、前記主表面側から前
    記底面よりも深い位置まで形成された第2導電型のチャ
    ネルベース層と、 前記チャネルベース層より深い位置まで形成された第2
    導電型のディープベース層と、 前記チャネルベース層
    内における前記主表面側に形成され、前記溝部における
    前記側面にチャネル領域を形成させるソース層と、 前記溝部の前記側面及び前記底面を含む領域に、ゲート
    絶縁膜を介して形成されたゲート電極からなるユニット
    セルを複数個備えた半導体装置において、 前記ディープベース層の端と前記チャネルベース層の底
    部との交点が、前記チャネルベース層の底部の端と、前
    記チャネルベース層の底部のうち前記ソース層の底部の
    端の下に位置する交点との間にあることを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】 前記チャネルベース層の底部の端と前記
    溝部の底部の中心までの長さが1から3μm、前記チャ
    ネルベース層の底部のうち前記ソース層の底部の端の下
    に位置する交点と前記チャネルベース層の中心までの長
    さが1から3μmであることを特徴とする請求項1記載
    の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記ユニットセルの繰り返し長さが略1
    2μm、前記チャネルベース層の底部の端と前記溝部の
    底部の中心までの長さが略2μm、前記チャネルベース
    層の底部のうち前記ソース層の底部の端の下に位置する
    交点と前記溝部の底部の中心までの長さが略4.5μm
    であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ユニットセルの形状が多角形である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ユニットセルの形状が四角形である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の半導体装
    置。
  6. 【請求項6】 前記ユニットセルの形状が円形であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 前記ユニットセルの形状がストライプ形
    状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の
    半導体装置。
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