JPH08297865A

JPH08297865A - 光ディスク媒体

Info

Publication number: JPH08297865A
Application number: JP7098989A
Authority: JP
Inventors: Keiji Imaki; 啓二今木
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1995-04-24
Filing date: 1995-04-24
Publication date: 1996-11-12

Abstract

(57)【要約】【目的】簡便な方法で、正確且つ安定に表面及び裏面
を識別することができる両面記録型の光ディスク媒体の
提供。【構成】一面に記録面を有する２枚の片面記録型の光
ディスクを、それらの非記録面同士で互いに貼り合わせ
てなる本発明の両面記録型の光ディスク媒体は、一方の
光ディスクにおける反射膜の内径と、他方の光ディスク
における反射膜の内径とが異なるようにしたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、表面及び裏面の両面に
情報が記録されてなる両面記録型の光ディスク媒体に関
し、更に詳しくは表面及び裏面の目視による識別が容易
な両面記録型の光ディスク媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の光ディスク媒体には、図
４及び図５にそれぞれ示すような片面記録型の光ディス
クと両面記録型の光ディスク媒体とがある。そして、図
４（ａ）及び（ｂ）に示す片面記録型の光ディスク１０
６においては、一方の面１０２が記録面となり、他方の
面１０４が非記録面となり、該非記録面１０４には一般
に該光ディスク媒体に記録されている情報の内容を表す
タイトルやメーカー名等の所定の情報が印刷されている
ので、上記記録面１０２と非記録面１０４との識別は容
易である。

【０００３】一方、図５（ａ）〜（ｃ）に示すような両
面記録型の光ディスク媒体１０８においては、２枚の片
面記録型の光ディスク１０６をその非記録面１０４同士
で互いに貼り合わせて、その両面に記録面１０２を形成
しているために、非記録面が表面に露出しておらず、し
かも反射膜の形状も互いに同一であるため、外観上、何
れの面が表面であるか又は裏面であるかを識別すること
が出来ない。そこで、通常はその識別のために、センタ
ーホール１１０近傍の透明な非情報記録領域１１２に、
表面及び裏面の識別用のラベル１１４を貼着していた。

【０００４】しかしながら、光ディスク媒体の製造時
に、上記ラベル１１４の貼り間違えが起きたり、或い
は、使用しているうちに上記ラベル１１４が剥がれた
り、磨耗により消えたりすることがあることから、上記
ラベル１１４の貼着による識別手段は、正確・安定に表
面及び裏面を識別し得る手段とは必ずしもいえなかっ
た。

【０００５】また、上記センターホール１１０近傍は、
ディスク回転時においてドライブのクランプ部（図示せ
ず）が当接する部位であるため、成形によってディスク
表面の精度を高くしても、図５（ｃ）に示すように、上
記ラベル１１４を貼着することにより凹凸が生じて面精
度が落ちてしまい、ディスク回転時に面ぶれが発生する
という問題があった。

【０００６】従って、本発明の目的は、簡便な方法で、
正確且つ安定に表面及び裏面を識別することができる両
面記録型の光ディスク媒体を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、両記録面における反射膜の形状を互いに異なら
せることにより、ラベル等の識別手段を用いること無
く、目視により容易に光ディスク媒体の表面及び裏面を
識別し得ることを知見した。

【０００８】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
であり、一面に記録面を有する２枚の片面記録型の光デ
ィスクを、それらの非記録面同士で互いに貼り合わせて
なる両面記録型の光ディスク媒体において、一方の光デ
ィスクにおける反射膜の内径と、他方の光ディスクにお
ける反射膜の内径とが異なるようにしたことを特徴とす
る光ディスク媒体を提供するものである。

【０００９】

【作用】本発明の光ディスク媒体は、２枚の片面記録型
の光ディスクのうちの一方の光ディスクにおける反射膜
の内径と、他方の光ディスクにおける反射膜の内径とが
異なるようにしているので、目視により表面及び裏面の
識別が外部から可能である。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の光ディスク媒体について、そ
の好ましい一実施例を図面を参照して説明する。ここ
で、図１（ａ）は、本発明の光ディスク媒体の好ましい
一実施例を示す一方の面側の平面図であり、図１（ｂ）
は、図１（ａ）に示す光ディスク媒体の他方の面側の平
面図であり、図２は、図１に示す光ディスク媒体のＡ−
Ａ’断面図である。

【００１１】図１及び図２に示す本実施例の光ディスク
媒体８は、一面に記録面２を有する２枚の片面記録型の
光ディスク６、６’を、それらの非記録面４同士で互い
に貼り合わせてなる両面記録型の光ディスク媒体であ
る。更に詳細には、本実施例の光ディスク媒体８は、厚
さ０．６ｍｍの片面記録型の光ディスク６、６’を２枚
貼り合わせて全厚１．２ｍｍにし、両面記録型用のドラ
イブを用いて記録の再生を行うものである。このような
構成は、従来の両面記録型の光ディスク媒体と同じであ
る。

【００１２】上記光ディスク媒体８について更に詳述す
ると、上記光ディスク媒体８には、情報記録領域１６が
設けられ、該情報記録領域１６は、従来の光ディスク媒
体と同様に、情報を記録する多数のピットが設けられた
ディスク基板と、該ディスク基板の表面に設けられた反
射膜と、更に該反射膜の表面に設けられた保護層とから
なる。そして、上記情報記録領域１６の内側には、ドー
ナツ状の非情報記録領域１２が設けられている。上記デ
ィスク基板、反射膜及び保護層は、従来公知の材料を用
いて公知の方法により形成されてなるものであり、本実
施例においては、上記ディスク基板、及び上記保護層は
透明なポリカーボネートからなり、上記反射膜はアルミ
ニウム蒸着膜からなる。従って、上記反射膜は、透明な
上記ディスク基板を通して外部から目視可能となってい
る。

【００１３】而して、本発明の特徴部分について説明す
ると、本実施例の光ディスク媒体８においては、図１及
び図２に示すように、一方の光ディスク６における反射
膜２０の内径と、他方の光ディスク、６’における反射
膜２０’の内径とが異なるようにしたことを特徴とす
る。

【００１４】更に詳細には、図１及び図２に示すよう
に、本実施例の光ディスク媒体８においては、一方の光
ディスク６における反射膜２０は、上記情報記録領域１
６に相当する部分に設けられているのに対して、他方の
光ディスク６’における反射膜２０’は、上記情報記録
領域１６を越えて延出し、上記非情報記録領域１２に相
当する部分にまで設けられている。即ち、本実施例の光
ディスク媒体８においては、一方の反射膜２０は、上記
情報記録領域１６に相当する部分に設けられているのに
対して（反射膜の内径：ａ）、他方の反射膜２０’は、
上記情報記録領域１６及び上記非情報記録領域１２に相
当する部分に設けられており（反射膜の内径：ｂ）、ａ
＞ｂとなっている。そして、上述の通り、上記ディスク
基板は透明なので、上記反射膜２０、２０’は上記ディ
スク基板を通して外部から目視可能となっている。これ
により、本実施例の光ディスク媒体８においては、上記
反射膜２０、２０’の形状を識別することにより、上記
記録面２の表面及び裏面を識別することができる。この
ように、本実施例の光ディスク媒体８においては、上記
反射膜２０、２０’は、光ディスク媒体８の再生時にお
ける入射した光の反射面として作用するのみならず、上
記記録面２の識別手段としても作用する。

【００１５】上記反射膜２０、２０’について詳述する
と、本実施例の光ディスク媒体における上記反射膜２
０、２０’は、図１（ａ）及び（ｂ）に示すように、共
にドーナツ状の形状を有し、その外径は略同一であり、
しかも該外径は上記情報記録領域１６の外径に相当して
いる。一方、上記反射膜２０の内径は、上記情報記録領
域１６の内径に相当しているのに対して、上記反射膜２
０’の内径は、センターホール１０の径よりもやや大き
い程度となしてある。そして、上記反射膜２０、２０’
は共に同じ材質から形成されている。

【００１６】上記反射膜２０、２０’について更に詳述
すると、本実施例における光ディスク媒体８のディスク
基板及び保護層は上述の通り透明であるので、上記反射
膜２０’が上記光ディスク６側から透けて見えてしま
い、表面及び裏面の識別が行いにくくなる場合がある。
そこで、図３に示すように、２枚の光ディスク６、６’
を貼り合わせる際に、不透明接着剤２２を用いて両光デ
ィスク６、６’を張り合わせる。このようにすること
で、両反射膜２０、２０’は互いにその反対側の面から
見えなくなり、表面及び裏面の識別が一層容易になる。

【００１７】本実施例の光ディスク媒体８は、上述の如
く構成されているので、両記録面２のうち何れか表面で
あるか又は裏面であるかを目視により容易に認識するこ
とができる。

【００１８】次に、本実施例の光ディスク媒体の好まし
い製造方法について説明する。本実施例の光ディスク媒
体８を製造するには、通常の片面記録型の光ディスクの
製造方法に従ってディスク基板を成形した後に、情報記
録領域１６上に内径の異なる反射膜を形成する。更にそ
の上に保護層を形成して片面記録型の光ディスクを作製
する。その後、反射膜の内径の異なる２枚の片面記録型
の光ディスクを接着剤で貼り合わせて本発明の光ディス
ク媒体８を得ることができる。

【００１９】上述の方法により好ましく製造される本実
施例の光ディスク媒体８は、反射膜の内径が互いに異な
るので、２枚の片面記録型の光ディスクを貼り合わせる
際に、同じ種類の光ディスクを貼り合わせるというミス
が起きず、しかも、光ディスク媒体の再生時に表面と裏
面とを間違えることもない。

【００２０】なお、本発明の光ディスク媒体は、上述の
実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記反
射膜の内径は図１及び図２に示すものに限られず、上記
反射膜は上記情報記録領域上を覆い且つその内径が互い
に異なれるようなものであればよい。また、上記不透明
接着剤に代えて、不透明シートを用い、２枚の光ディス
ク６、６’が該不透明シートを介して互いに貼り合わさ
れていてもよい。また、２枚の光ディスク６、６’の貼
り合わせの際には、保護層を設けず、反射膜上に直接接
着剤を施用して２枚の光ディスク６、６’を貼り合わせ
てもよい。更には、上記情報記録面における記録方式
は、ピットの凹凸による記録方式に限られず、例えば、
記録層の相転移を利用した記録方式等を用いることもで
き、光の入射・反射を用いた記録方式であればよい。

【００２１】

【発明の効果】本発明の光ディスク媒体によれば、２枚
の片面記録型の光ディスクを貼り合わせて光ディスク媒
体を製造する際に、同じ種類の光ディスクを貼り合わせ
るというミスが起きず、しかも、再生時に表面と裏面と
を間違えることもない。また、既存の製造設備を用いて
製造することが可能であり、更には、光ディスク媒体の
製造後に、表面及び裏面の識別用のラベルを貼る工程が
不要となるので、生産速度がアップし、製造コストが低
減される。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１（ａ）は、本発明の光ディスク媒体の好ま
しい一実施例を示す一方の面側の平面図であり、図１
（ｂ）は、図１（ａ）に示す光ディスク媒体の他方の面
側の平面図である。

【図２】図１に示す光ディスク媒体のＡ−Ａ’断面図で
ある。

【図３】図２に示す断面図の拡大図である。

【図４】図４（ａ）は、従来の片面記録型の光ディスク
の記録面を示す斜視図であり、図４（ｂ）は図４（ａ）
に示す光ディスクの非記録面を示す斜視図である。

【図５】図５（ａ）及び（ｂ）は従来の両面記録型の光
ディスク媒体を示す平面図であり、図５（ｃ）は図５
（ａ）及び（ｂ）に示す光ディスク媒体のＢ−Ｂ’断面
図である。

【符号の説明】

２記録面４非記録面６、６’ 片面記録型の光ディスク８両面記録型の光ディスク媒体１０センターホール１２非情報記録領域１６情報記録領域２０、２０’ 反射膜２２接着剤２４ディスク基板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一面に記録面を有する２枚の片面記録型
の光ディスクを、それらの非記録面同士で互いに貼り合
わせてなる両面記録型の光ディスク媒体において、一方の光ディスクにおける反射膜の内径と、他方の光デ
ィスクにおける反射膜の内径とが異なるようにしたこと
を特徴とする光ディスク媒体。
【請求項２】上記２枚の光ディスクが、不透明接着剤
で互いに貼り合わされる、請求項１記載の光ディスク媒
体。
【請求項３】上記２枚の光ディスクが、不透明シート
を介して互いに貼り合わされる、請求項１記載の光ディ
スク媒体。