JPH08291160A - (−)−トランス−クマウシンの製法および新規中間体 - Google Patents
(−)−トランス−クマウシンの製法および新規中間体Info
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Abstract
法の開発。 【構成】 下記式2 の化合物に、酢酸中、過酢酸と酢酸水銀を反応させて得
られる生成物を、イミダゾールの存在下、tert−ブ
チルクロロジフェニルシランと反応させて下記式3 の化合物を形成させ、水素化ジイソブチルアルミニウム
によって還元し下記式4 の化合物を形成させ、(3−トリメチルシリル−2−プ
ロピル)トリフェニルホスホランと反応させて得られる
生成物にピリジン中、無水酢酸を反応させて下記式5 の化合物を形成させ、フッ化テトラブチルアンモニウム
と反応させて得られる生成物を、ジメチルスルホキシド
とトリエチルアミンの存在下オキサリルクロリドと反応
させ下記式6 の化合物を形成させ、ルイス酸の存在下3−トリメチル
シリル−1−ペンテンと反応させて得られる生成物に、
2,6−ジ−tert−ブチルピリジンの存在下トリフ
ェニルホスフィンと四臭化炭素を反応させ、(−)−ト
ランス−クマウシンを得る。
Description
単離された(−)−トランス−クマウシンの製法および
該化合物の合成中間体として有用な新規化合物ならびに
該化合物の製法に関する。更に詳しくは、本発明は、海
藻の分類における識別形質としての利用が期待される新
規な含臭素化合物である下記式6
新規な製法、および該式6の化合物の合成中間体として
有用な下記式4
−アセトキシ−5−[(tert−ブチルジフェニルシ
ロキシ)メチル]−2−(5−トリメチルシリル−2−
(E)−ペンテン−4−イニル)テトラヒドロフラン、
ならびに該式4の化合物の新規な製法に関する。
(Overman)らによって、酸触媒下に1−ビニル−1,
2−シクロペンタンジオールとα−(ベンジロキシ)−
アセトアルデヒドを反応させ、縮合反応に続く特異な環
拡大テトラヒドロフラン環形成反応を鍵反応として、
(±)体の全合成が達成されている[J. Am. Chem. Soc.,
113巻, 5378ページ, 1991年]。
手法により光学活性体を合成するためには、多工程を経
た光学活性な出発物質の調製が必要であり、また出発物
質の光学純度も低いために該化合物の光学活性体の全合
成は未だ達成されていない。
るため鋭意研究を行なった結果、前記式1で表わされる
(1R,5R,7R)−7−[ジメチル(フェニル)シ
リルメチル]−2,6−ジオキサビシクロ[3.3.
0]オクタ−3−オンを出発物質として用いることによ
り、前記式6で表わされる(−)−トランス−クマウシ
ンを光学的に純粋に初めて合成することに成功し、本発
明を完成した。
ことのない前記式6の化合物の有利な製造方法を提供す
るにある。
合物から前記式2の化合物を製造する第1工程、前記式
2の化合物から前記式3の化合物を製造する第2工程、
前記式3の化合物から前記式4の化合物を製造する第3
工程、前記式4の化合物から前記式5の化合物を製造す
る第4工程、および前記式5の化合物から前記式6で表
わされる(−)−トランス−クマウシンを製造する第5
工程から成り立っている。
しく述べる。
前記式1の化合物に酢酸中、過酢酸と酢酸水銀を反応さ
せて得られる生成物を有機溶媒中、イミダゾールの存在
下、tert−ブチルクロロジフェニルシランと反応さ
せることにより、前記式2の化合物を容易に合成するこ
とができる。
を反応式で示すと、以下のように表わすことができる。
の化合物の合成法を以下に詳細に述べる。
2−1の化合物を合成するには、式1の化合物に酢酸
中、過酢酸と酢酸水銀を反応させることにより容易に行
なうことができる。
℃の温度範囲で、約2時間〜約10時間程度で行なうこ
とができる。
ば、式1の化合物1ミリモルに対して、約3mlから約
10ml程度の範囲を示すことができる。また、上記反
応に用いる過酢酸は、例えば、30%過酢酸−酢酸溶液
を好ましく示すことができ、使用量は式1の化合物1モ
ルに対して、約5モル〜約15モル程度を示すことがで
きる。また、上記反応に用いる酢酸水銀の使用量は、例
えば、式1の化合物1モルに対して、約1モル〜約3モ
ル程度を示すことができる。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどの精製手段を
用いることにより、式2−1の化合物を好収率、好純度
で得ることができる。
1の化合物から式2で表わされる(1R,5R,7R)
−7−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチ
ル]−2,6−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタ
−3−オンを合成するには、式2−1の化合物を有機溶
媒中、イミダゾールの存在下、tert−ブチルクロロ
ジフェニルシランと反応させることにより容易に行なう
ことができる。
温度範囲で、約5時間〜約20時間程度の反応時間で行
なうことができる。
は、例えば、式2−1の化合物1モルに対して、約2モ
ル〜約5モル程度の範囲を示すことができる。また、上
記反応で用いるtert−ブチルクロロジフェニルシラ
ンの使用量は、例えば、式2−1の化合物1モルに対し
て、約1モル〜約3モル程度の範囲を示すことができ
る。
は、例えば、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタ
ン、クロロホルムなどを挙げることができ、これら有機
溶媒の使用量は、式2−1の化合物1ミリモルに対し
て、例えば、約2ml〜約20ml程度の範囲を示すこ
とができる。
を洗浄、抽出、乾燥、濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーなどの精製手段を用いることにより、式2
の化合物を好収率、好純度で得ることができる。
程について以下に詳細に説明する。
前述のようにして得ることのできる前記式2の化合物を
有機溶媒中、水素化ジイソブチルアルミニウムによって
還元し前記式3の化合物を容易に合成することができ
る。
を反応式で示すと、以下のように表わすことができる。
の化合物の合成法を以下に詳細に述べる。
化合物から、式3で表される(1R,5R,7R)−3
−ヒドロキシ−7−[(tert−ブチルジフェニルシ
ロキシ)メチル]−2,6−ジオキサビシクロ[3.
3.0]オクタンを合成するには、式2の化合物を有機
溶媒中、水素化ジイソブチルアルミニウムによって還元
することにより容易に行なうことができる。
時間程度で行なうことができる。
ルミニウムの使用量は、例えば、式2の化合物1モルに
対して、約1モル〜約3モル程度を示すことができる。
は、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルな
どを挙げることができ、これら有機溶媒の使用量は、式
2の化合物1ミリモルに対して、例えば、約2ml〜約
20ml程度の範囲を示すことができる。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどの精製手段を
用いることにより、式3の化合物を好収率、好純度で得
ることができる。
程について以下に詳細に説明する。
前記式3の化合物を有機溶媒中、(3−トリメチルシリ
ル−2−プロピル)トリフェニルホスホランと反応させ
て得られる生成物にピリジン中、無水酢酸を反応させて
前記式4の化合物を容易に合成することができる。
を反応式で示すと、以下のように表わすことができる。
の化合物の合成法を以下に詳細に述べる。
化合物から前記式4−1の化合物を合成するには、式3
の化合物を有機溶媒中、n−ブチルリチウムの存在下に
(3−トリメチルシリル−2−プロピル)トリフェニル
ホスホランと反応させることにより容易に行なうことが
できる。
時間程度で行なうことができる。
使用量は、例えば、式3の化合物1モルに対して約1モ
ル〜2モル程度の範囲を示すことができる。また、上記
反応に用いる(3−トリメチルシリル−2−プロピル)
トリフェニルホスホランは、例えば、式3の化合物1モ
ルに対して、約2モル〜約5モル程度の範囲を示すこと
ができる。
してはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどを挙
げることができ、これら有機溶媒の使用量は、式3の化
合物1ミリモルに対して、例えば、約2ml〜約20m
l程度の範囲を示すことができる。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどの精製手段を
用いることにより、式4−1の化合物を好収率、好純度
で得ることができる。
1の化合物から式4で表わされる(2R,3R,5R)
−3−アセトキシ−5−[(tert−ブチルジフェニ
ルシロキシ)メチル]−2−(5−トリメチルシリル−
2−(E)−ペンテン−4−イニル)テトラヒドロフラ
ンを合成するには、式4−1の化合物にピリジン中、無
水酢酸を反応させることにより容易に行なうことができ
る。
温度範囲で、約5時間〜約20時間程度の反応時間で行
なうことができる。
例えば、式4−1の化合物1モルに対して、約20モル
〜約100モル程度の範囲を示すことができる。また、
上記反応で用いる無水酢酸の使用量は、例えば、式4−
1の化合物1モルに対して、約1モル〜約10モル程度
の範囲を示すことができる。
を洗浄、抽出、乾燥、濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーなどの精製手段を用いることにより、式4
の化合物を好収率、好純度で得ることができる。
程について以下に詳細に説明する。
前記式4の化合物を有機溶媒中、フッ化テトラブチルア
ンモニウムと反応させて得られる生成物を有機溶媒中、
ジメチルスルホキシド、トリエチルアミンの存在下、オ
キサリルクロリドと反応させて前記式5の化合物を容易
に合成することができる。
を反応式で示すと、以下のように表わすことができる。
の化合物の合成法を以下に詳細に述べる。
化合物から前記式5−1の化合物を合成するには、式4
の化合物を有機溶媒中、フッ化テトラブチルアンモニウ
ムと反応させることにより容易に行なうことができる。
間程度で行なうことができる。
ンモニウムの使用量は、例えば、式4の化合物1モルに
対して約2モル〜約5モル程度を示すことができる。
してはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどを挙
げることができ、これら有機溶媒の使用量は、式4の化
合物1ミリモルに対して、例えば、約2ml〜約20m
l程度の範囲を示すことができる。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどの精製手段を
用いることにより、式5−1の化合物を好収率、好純度
で得ることができる。
1の化合物から式5で表わされる5−[(2R,3R,
5R)−3−アセトキシ−2−(2−(E)−ペンテン
−4−イニル)]テトラヒドロフランカルバルデヒドを
合成するには、式5−1の化合物を有機溶媒中、ジメチ
ルスルホキシドとトリエチルアミンの存在下、オキサリ
ルクロリドと反応させることにより容易に行なうことが
できる。
程度の反応時間で行なうことができる。
とトリエチルアミンの使用量は、例えば、式5−1の化
合物1モルに対して、それぞれ約2モル〜約5モル、約
4モル〜約10モル程度の範囲を示すことができる。ま
た、オキサリルクロリドの使用量は、例えば、式5−1
の化合物1モルに対して、約2モル〜約5モル程度の範
囲を示すことができる。
してはジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロ
ロホルムなどを挙げることができ、これら有機溶媒の使
用量は、式5−1の化合物1ミリモルに対して、例え
ば、約2ml〜約20ml程度の範囲を示すことができ
る。
を洗浄、抽出、乾燥、濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーなどの精製手段を用いることにより、式5
の化合物を好収率、好純度で得ることができる。
程について以下に詳細に説明する。
前記式5の化合物を有機溶媒中、四塩化チタンや三フッ
化ホウ素エーテル錯体等のルイス酸の存在下3−トリメ
チルシリル−1−ペンテンと反応させて得られる生成物
に有機溶媒中、2,6−ジ−tert−ブチルピリジン
の存在下トリフェニルホスフィンと四臭化炭素を反応さ
せて前記式6の化合物を容易に合成することができる。
を反応式で示すと、以下のように表わすことができる。
の化合物の合成法を以下に詳細に述べる。
化合物から前記式6−1の化合物を合成するには、式5
の化合物を有機溶媒中、ルイス酸の存在下3−トリメチ
ルシリル−1−ペンテンと反応させることにより容易に
行なうことができる。
時間程度で行なうことができる。
塩化チタンや三フッ化ホウ素エーテル錯体を挙げること
ができ、その使用量は、例えば、式5の化合物1モルに
対して、約1モル〜約3モル程度の範囲を示すことがで
きる。また、この反応に使用する3−トリメチルシリル
−1−ペンテンの使用量は、例えば、式5の化合物1モ
ルに対して、約1モル〜約3モル程度の範囲を示すこと
ができる。
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホル
ムなどを挙げることができ、これら有機溶媒の使用量
は、式5の化合物1ミリモルに対して、例えば、約2m
l〜約20ml程度の範囲を示すことができる。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどの精製手段を
用いることにより、式6−1の化合物を好収率、好純度
で得ることができる。
1の化合物から式6で表わされる(−)−トランス−ク
マウシンを合成するには、式6−1の化合物に有機溶媒
中、2,6−ジ−tert−ブチルピリジンの存在下ト
リフェニルホスフィンと四臭化炭素を反応させることに
より容易に行なうことができる。
温度範囲で、約3時間〜約8時間程度の反応時間で行な
うことができる。
−ブチルピリジンの使用量は、例えば、式6−1の化合
物1モルに対して、約2モル〜約5モル程度の範囲を示
すことができる。また、上記反応で用いるトリフェニル
ホスフィンと四臭化炭素の使用量は、例えば、式6−1
の化合物1モルに対して、それぞれ約2モル〜約5モ
ル、約2モル〜約5モル程度の範囲を示すことができ
る。
してはベンゼン、トルエンなどを挙げることができ、こ
れら有機溶媒の使用量は、式6−1の化合物1ミリモル
に対して、例えば、約20ml〜約100ml程度の範
囲を示すことができる。
を洗浄、抽出、乾燥、濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーなどの精製手段を用いることにより、式6
の化合物を好収率、好純度で得ることができる。
ウシンの製造方法について、さらに具体的に実施例を挙
げて詳細に述べる。NMRスペクトルは、日本電子社製
EX−400を用いて測定した。
2,6−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタ−3−
オン[式2−1]の合成。
ol)を酢酸58mlに溶解し、30%過酢酸91ml
および酢酸水銀6.196g(19.4mmol)を加
え、約67℃で5.5時間撹拌する。反応終了後、チオ
硫酸ナトリウムを加えた後、これを濾過、濃縮し、残査
を酢酸エチルにより抽出する。有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより単離精製して式2−1の化合物1.427
g(71モル%)を得た。1HNMRによりその構造を
確認した。得られたスペクトルデータを下に示す。
6.84 and 14.65Hz, 1H), 2.40(ddd,J=7.32, 7.33 and 1
4.65Hz, 1H), 2.76(d, J=2.93Hz, 2H), 3.60(dd, J=6.3
5 and 11.72Hz, 1H), 3.74(dd, J=2.93 and 11.72Hz, 1
H), 4.13-4.24(m, 1H), 4.60-4.66(m, 1H), 5.04-5.10
(m, 1H).
ェニルシロキシ)メチル]−2,6−ジオキサビシクロ
[3.3.0]オクタ−3−オン[式2]の合成。
5.2mg(0.22mmol)をジクロロメタン2.
2mlに溶解し、tert−ブチルクロロジフェニルシ
ラン0.1ml(0.39mmol)およびイミダゾー
ル30.6mg(0.45mmol)を加え、室温で1
9時間撹拌する。反応終了後、クロロホルムにより抽出
する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製し
て式2の化合物75.2mg(85モル%)を得た。1
HNMRによりその構造を確認した。得られたスペクト
ルデータを下に示す。
H), 0.89(s, 9H), 2.14(dd, J=6.84 and 14.65Hz, 1H),
2.36(ddd, J=6.83, 7.81 and 14.65Hz, 1H), 2.73(d,
J=2.93Hz, 2H), 3.63(dd, J=4.88 and 10.72Hz, 1H),
3.69(dd, J=5.86 and 10.72Hz,1H), 4.04-4.16(m, 1H),
4.57-4.64(m, 1H), 4.99-5.06(m, 1H).
rt−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2,6−
ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン[式3]の合
成。
5mg(1.35mmol)をテトラヒドロフラン1
3.5mlに溶解し、−78℃に冷却する。水素化ジイ
ソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.93mol
/l)2.2ml(2.05mmol)を加え5時間撹
拌する。反応終了後、イソプロピルアルコール、水を加
えた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより単離精製して式3の
化合物548.8mg(100モル%)を得た。1HN
MRによりその構造を確認した。得られたスペクトルデ
ータを下に示す。
(m, 9H), 1.94-2.39(m, 4H), 3.56-3.76(m, 2H), 3.86-
4.17(m, 2H), 4.47-4.63(m, 1H), 4.71-4.83(m, 1H),
5.37-5.56(m, 1H), 7.34-7.46(m, 6H), 7.65-7.73(m, 4
H).
ェニルシロキシ)メチル]−3−ヒドロキシ−2−(5
−トリメチルシリル−2−(E)−ペンテン−4−イニ
ル)テトラヒドロフラン[式4−1]の合成。
ル−2−プロピル)トリフェニルホスホラン456.5
mg(1.01mmol)をテトラヒドロフラン5ml
に溶解し−78℃に冷却する。n−ブチルリチウムのヘ
キサン溶液(1.71mol/l)0.6ml(1.0
3mmol)を加え、−40℃に昇温した後、30分間
撹拌する。−78℃に再び冷却した後、式3の化合物1
82.3mg(0.457mmol)のテトラヒドロフ
ラン溶液を加える。0℃で2時間撹拌した後、室温でさ
らに3時間撹拌する。反応終了後、水を加えた後、クロ
ロホルムにより抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより単離精製して式4−1の化合物178.3mg
(79モル%)を得た。1HNMRによりその構造を確
認した。得られたスペクトルデータを下に示す。
H), 1.07(s, 9H), 2.03-2.12(m, 1H),2.32-2.42(m, 1
H), 2.51-2.64(m, 1H), 3.44(dd, J=1.47 and 10.75Hz,
1H), 3.67-3.74(m, 1H), 3.84(dd, J=2.44 and 10.75H
z, 1H), 3.96(d, J=11.72Hz, 1H), 4.02-4.08(m, 1H),
4.13-4.19(m, 1H), 5.68(d, J=16.11, 1H), 6.33(ddd,
J=7.32, 7.33 and 16.11Hz, 1H), 7.36-7.49(m, 6H),
7.66-7.77(m, 4H).
rt−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2−(5
−トリメチルシリル−2−(E)−ペンテン−4−イニ
ル)テトラヒドロフラン[式4]の合成。
2mmol)をピリジン2.8ml(24.6mmo
l)に溶解する。氷浴中にて無水酢酸0.96ml(1
0.2mmol)を加えた後、室温に戻して、16時間
撹拌する。反応終了後、クロロホルムにより抽出する。
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製して式4
の化合物525.3mg(96モル%)を得た。1HN
MRによりその構造を確認した。得られたスペクトルデ
ータを下に示す。
H), 1.06(s, 9H), 1.96(s, 3H), 1.89-1.98(m, 1H), 2.
31-2.47(m, 3H), 3.64-3.84(m, 3H), 3.98-4.08(m, 1
H), 5.19-5.26(m, 1H), 5.57(d, J=16.11Hz, 1H), 6.19
(ddd, J=7.33, 7.81 and 16.11Hz, 1H), 7.33-7.45(m,
6H), 7.65-7.72(m, 4H).
キシメチル)−2−(2−(E)−ペンテン−4−イニ
ル)テトラヒドロフラン[式5−1]の合成。
ol)をテトラヒドロフラン48mlに溶解する。氷浴
中にてフッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロ
フラン溶液(1.0mol/l)5.30ml(5.3
0mmol)を加えた後、室温に戻して、3時間撹拌す
る。反応終了後、クロロホルムにより抽出する。有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより単離精製して式4の化合
物949.8mg(88モル%)を得た。1HNMRに
よりその構造を確認した。得られたスペクトルデータを
下に示す。
(m, 1H), 2.08(s, 3H), 2.35-2.54(m,3H), 2.83(d, J=
1.95Hz, 1H), 3.52-3.63(m, 1H), 3.71-3.79(m, 1H),
3.82-3.88(m, 1H), 4.02-4.12(m, 1H), 5.21-5.27(m, 1
H), 5.56(d, J=16.11Hz, 1H), 6.23(ddd, J=7.32, 7.82
and 16.11Hz, 1H).
(2−(E)−ペンテン−4−イニル)]テトラヒドロ
フランカルバルデヒド[式5]の合成。
60.6mg(1.27mmol)をジクロロメタン
4.5mlに溶解し、−78℃に冷却する。ジメチルス
ルホキシド108.5mg(1.39mmol)のジク
ロロメタン溶液を加え、20分間撹拌する。式5−1の
化合物127.5mg(0.569mmol)のジクロ
ロメタン溶液を加え、1時間撹拌した後、トリエチルア
ミン0.32ml(2.30mmol)を加える。室温
に戻した後、3時間撹拌する。反応終了後、クロロホル
ムにより抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り単離精製して式5の化合物118.5mg(94モル
%)を得た。1HNMRによりその構造を確認した。得
られたスペクトルデータを下に示す。
H), 2.21-2.29(m, 1H), 2.35-2.59(m,3H), 2.86(d, J=
1.96Hz, 1H), 4.04-4.13(m, 1H), 4.32-4.40(m, 1H),
5.24-5.34(m, 1H), 5.54-5.65(m, 1H), 6.17-6.29(m, 1
H), 9.72(s, 1H).
(S)−ヒドロキシ−3(E)−ヘキセニル)−2−
(2−(E)−ペンテン−4−イニル)テトラヒドロフ
ラン[式6−1]の合成。
8mg(0.59mmol)をジクロロメタン5.5m
lに溶解し−78℃に冷却する。3−トリメチルシリル
−1−ペンテン129.1mg(0.91mmol)の
ジクロロメタン溶液および三フッ化ホウ素エーテル錯体
128.0mg(0.90mmol)を加え、3時間撹
拌してから、徐々に室温に戻す。反応終了後、塩化ナト
リウム水溶液を加えた後、クロロホルムにより抽出す
る。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製して
式6−1の化合物99.5mg(58モル%)を得た。
1HNMRによりその構造を確認した。得られたスペク
トルデータを下に示す。
7.57Hz, 3H), 2.07(s, 3H), 1.96-2.20(m, 5H), 2.25-
2.34(m, 1H), 2.37-2.52(m, 1H), 2.82(d, J=1.96Hz, 1
H), 3.75-3.90(m, 3H), 5.21-5.27(m, 1H), 5.34-5.45
(m, 1H), 5.51-5.64(m, 2H), 6.23(ddd, J=7.57, 7.57
and 15.41Hz, 1H).
9.1mg(0.34mmol)をベンゼン14.5m
lに溶解し、2,6−ジ−tert−ブチルピリジン
0.18ml(0.80mmol)、トリフェニルホス
フィン213.2mg(0.81mmol)、四臭化炭
素272.4mg(0.82mmol)を加える。40
℃に加熱した後、トリフェニルホスフィン209.7m
g(0.80mmol)、四臭化炭素271.1mg
(0.82mmol)を加え、40分間撹拌する。反応
終了後、濾過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより単離精製して式6の化合物30.8mg
(26モル%)を得た。1HNMRによりその構造を確
認した。得られたスペクトルデータを下に示す。
7.33Hz, 3H), 2.07(s, 3H), 1.90(ddd, J=2.44, 7.32 a
nd 14.65Hz, 1H), 1.98-2.14(m, 2H), 2.08(s,3H), 2.3
8-2.57(m, 3H), 2.64-2.76(m, 1H), 2.82(d, J=1.96Hz,
1H), 3.80-3.89(m, 1H), 3.96-4.10(m, 2H), 5.21-5.2
8(m, 1H), 5.40-5.65(m, 3H), 6.23(ddd, J=7.32, 7.33
and 15.63Hz, 1H).
−トランス−クマウシンの新規な製法を提供するにあ
る。従来、該化合物の光学活性体の全合成の方法は提案
されたことがなく、本発明者によって初めて提案される
ものである。また、本発明は、前記式6の化合物の合成
中間体として有用な新規化合物である前記式4で表わさ
れる(2R,3R,5R)−3−アセトキシ−5−
[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−
2−(5−トリメチルシリル−2−(E)−ペンテン−
4−イニル)テトラヒドロフランを提供するにある。
Claims (2)
- 【請求項1】下記式1 【化1】 で表わされる(1R,5R,7R)−7−[ジメチル
(フェニル)シリルメチル]−2,6−ジオキサビシク
ロ[3.3.0]オクタ−3−オンに、酢酸中、過酢酸
と酢酸水銀を反応させて得られる生成物を有機溶媒中、
イミダゾールの存在下、tert−ブチルクロロジフェ
ニルシランと反応させて下記式2 【化2】 で表わされる(1R,5R,7R)−7−[(tert
−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2,6−ジオ
キサビシクロ[3.3.0]オクタ−3−オンを形成さ
せ、該式2の化合物を有機溶媒中、水素化ジイソブチル
アルミニウムによって還元し下記式3 【化3】 で表わされる(1R,5R,7R)−3−ヒドロキシ−
7−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチ
ル]−2,6−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタ
ンを形成させ、次に該式3の化合物を有機溶媒中、(3
−トリメチルシリル−2−プロピル)トリフェニルホス
ホランと反応させて得られる生成物にピリジン中、無水
酢酸を反応させて下記式4 【化4】 で表わされる(2R,3R,5R)−3−アセトキシ−
5−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチ
ル]−2−(5−トリメチルシリル−2−(E)−ペン
テン−4−イニル)テトラヒドロフランを形成させ、次
に該式4の化合物を有機溶媒中、フッ化テトラブチルア
ンモニウムと反応させて得られる生成物を有機溶媒中、
ジメチルスルホキシドとトリエチルアミンの存在下オキ
サリルクロリドと反応させて下記式5 【化5】 で表わされる5−[(2R,3R,5R)−3−アセト
キシ−2−(2−(E)−ペンテン−4−イニル)]テ
トラヒドロフランカルバルデヒドを形成させ、さらに該
式5の化合物に有機溶媒中、ルイス酸の存在下3−トリ
メチルシリル−1−ペンテンを反応させて得られる生成
物に有機溶媒中、2,6−ジ−tert−ブチルピリジ
ンの存在下トリフェニルホスフィンと四臭化炭素を反応
させることを特徴とする下記式6 【化6】 で表わされる(−)−トランス−クマウシンの製法。 - 【請求項2】下記式4 【化4】で表わされる(2R,3R,5R)−3−アセ
トキシ−5−[(tert−ブチルジフェニルシロキ
シ)メチル]−2−(5−トリメチルシリル−2−
(E)−ペンテン−4−イニル)テトラヒドロフラン。
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- 1995-04-21 JP JP12057195A patent/JP3758707B2/ja not_active Expired - Fee Related
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