JPH09241266A - ビス−テトラヒドロフラン誘導体の製造方法 - Google Patents

ビス−テトラヒドロフラン誘導体の製造方法

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JPH09241266A
JPH09241266A JP8079537A JP7953796A JPH09241266A JP H09241266 A JPH09241266 A JP H09241266A JP 8079537 A JP8079537 A JP 8079537A JP 7953796 A JP7953796 A JP 7953796A JP H09241266 A JPH09241266 A JP H09241266A
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JP
Japan
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group
bis
alkyl
derivative
formula
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JP8079537A
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Hideyuki Sugimura
秀幸 杉村
Kenji Osumi
賢二 大隅
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Noguchi Institute
Original Assignee
Noguchi Institute
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】一般式3 (Pはアシル基、アルキル基、シリル基などの水酸基の
保護基、R1はアルキル基、アリール基、R2は低級アル
キル基、アリール基、R3はアルキル基を示す。)のビ
ス−テトラヒドロフラン誘導体の新規な製造方法であっ
て、一般式1 (PとR1は前記と同じ。)のテトラヒドロフランカル
バルデヒド誘導体に有機溶媒中、ルイス酸の存在下、一
般式2 (R2は前記と同じ、R3はアルキル基を示す。)のアリ
ルシラン誘導体を反応させる方法。 【効果】効率的な天然物の合成や、合成の難しい天然物
の類似化合物の合成が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗腫瘍、抗菌、抗
マラリアなどの様々な生物活性を有する天然物中の部分
骨格として見られる、ビス−テトラヒドロフラン誘導体
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ビス−テトラヒドロフラン誘導体
の合成には、主に直鎖のγ,δ−エポキシアルコール
や、γ位に脱離基を有するアルコール誘導体の分子内環
化を二度行なうという手法が用いられている[例えば、
Synthesis, 1447ページ, 1995年]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では光学活性な原料の入手や、環化反応によって生
じる不斉炭素の立体構造の制御が難しい場合があり、天
然物によっては適用できないことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記の課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、容
易に入手可能な前記一般式[1]で表わされる2−テト
ラヒドロフランカルバルデヒド誘導体に、有機溶媒中、
ルイス酸の存在下において、前記一般式[2]で表わさ
れるアリルシラン誘導体を反応させると、前記一般式
[3]で表わされるビス−テトラヒドロフラン誘導体が
得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の目的は、前記一般式
[3]で表わされる生理活性天然物の合成中間体として
有用なビス−テトラヒドロフラン誘導体の新規な製造方
法を提供することにある。
【0006】以下に、本発明の製造方法について詳細に
述べる。
【0007】本発明に使用される前記一般式[1]で表
わされる2−テトラヒドロフランカルバルデヒド誘導体
は、公知の方法で合成することが出来る[Tetrahedron
Lett., 36巻, 5789ページ, 1995年]。式中、Pで示さ
れる水酸基の保護基としては、特に制限はなく、アセチ
ル基、ピバロイル基などのアシル基や、ベンジル基、ト
リチル基などのアルキル基、そして第三ブチルジメチル
シリル基などのシリル基などが例示出来る。また、R1
で示されるアルキル基やアリール基も特に制限はなく、
2−ペンテン−4−イニル基や1,2,3−トリ−ベン
ジロキシ−プロピル基などが挙げられる。
【0008】前記一般式[2]で表わされるアリルシラ
ン誘導体は、公知の方法を利用して合成することが出来
る[例えば、J. Am. Chem. Soc., 113巻, 5378ページ,
1991年]。式中R2で示されるアルキル基やアリール基
に特に制限はなく、メチル基、エチル基、プロピル基、
フェニル基などが挙げられる。また、R3で示されるア
ルキル基も特に制限はなく、メチル基、エチル基、プロ
ピル基などが挙げられる。
【0009】反応に用いる溶媒は、エーテル、ベンゼ
ン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセト
ニトリル、ジメチルホルムアミドなど周知の非プロトン
性有機溶媒で良く特に制限はない。
【0010】ルイス酸としては、特に三フッ化ホウ素・
エーテル錯体、塩化スズ(IV)、塩化チタン(IV)より
選ばれたものが好ましい。
【0011】反応温度や反応時間は、用いる溶媒や活性
化剤によって異なり特に限定されないが、それぞれ約−
78℃〜25℃の温度範囲で、約4時間〜約8時間程度
が適当である。
【0012】この反応に使用する溶媒の使用量は、前記
一般式[1]の化合物1ミリモルに対して約10ml〜
約20ml程度の範囲を示すことが出来る。ルイス酸の
使用量は、前記一般式[1]の化合物に対して1.0〜
2.0当量程度の範囲を示すことができる。また、前記
一般式[2]で表わされるアリルシラン誘導体の使用量
は、前記一般式[1]の化合物に対して過剰に用いる方
がよく、通常は1.5〜2.0当量である。
【0013】
【実施例】以下に本発明によるビス−テトラヒドロフラ
ン誘導体の製造方法について、さらに具体的に実施例を
挙げて詳細に述べる。NMRスペクトルは、日本電子社
製EX−400を用いて測定した。
【0014】
【実施例1】 ビス−テトラヒドロフラン誘導体[6a,6b]の合成
【化4】
【0015】アルゴン雰囲気下、アルデヒド誘導体
[4]85.2mg(0.15mmol)に3−(フェ
ニルジメチルシリル)−1−ペンテン[5]45.1m
g(0.22mmol)をジクロロメタン3mlに溶解
して加える。−78℃に冷却した後、塩化スズ(IV)の
ジクロロメタン溶液(1mol/l)を0.15ml
(0.15mmol)滴下する。TLCで反応を追跡し
てアルデヒド誘導体[4]の消失を確認した後、トリエ
チルアミン0.1mlを加え、反応溶液を室温に戻した
後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホル
ムで抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単
離精製してビス−テトラヒドロフラン誘導体[6a,6
b]を2種類の異性体混合物としてそれぞれ63.1m
g(55モル%)、21.4mg(19モル%)得た。
1HNMRによりその構造を確認した。 得られたスペク
トルデータを以下に示す。
【0016】[6a]:1HNMR(CDCl3):δ=
0.30(s, 3H), 0.31(s, 3H), 0.88(t,J=7.57Hz, 3H), 1.
21-1.40(m, 2H), 1.48-1.61(m, 1H), 1.87-1.98(m, 1
H), 2.08-2.13(m, 1H), 2.16-2.29(m, 1H), 3.68-3.83
(m, 5H), 3.84-3.89(m, 1H), 4.01-4.09(m, 1H), 4.10-
4.16(m, 1H), 4.23(d, J=11.71Hz, 1H), 4.41-4.53(m,
4H), 4.57(d, J=11.71Hz, 1H), 4.68(d, J=11.72Hz, 1
H), 4.79(d, J=11.72Hz, 1H), 7.12-7.40(m, 23H), 7.4
4-7.54(m, 2H).
【0017】[6b]:1HNMR(CDCl3):δ=
0.30(s, 3H), 0.31(s, 3H), 0.88(t,J=7.33Hz, 3H), 1.
24-1.37(m, 2H), 1.40-1.52(m, 1H), 1.65-1.77(m, 1
H), 2.08-2.26(m, 3H), 3.69-3.90(m, 6H), 3.94-4.00
(m, 1H), 4.04-4.13(m, 2H), 4.25(d, J=11.72Hz, 1H),
4.42-4.60(m, 5H), 4.64(d, J=11.72Hz, 1H), 4.78(d,
J=11.72Hz, 1H), 7.14-7.37(m, 23H), 7.45-7.52(m, 2
H).
【0018】
【実施例2】 ビス−テトラヒドロフラン誘導体[9]の合成
【化5】
【0019】アルゴン雰囲気下、アルデヒド誘導体
[7]130.8mg(0.59mmol)をジクロロ
メタン5.5mlに溶解した後、−78℃に冷却する。
三フッ化ホウ素・エーテル錯体128.0mg(0.9
0mmol)をジクロロメタン3mlに溶解して加え、
引き続き3−トリメチルシリル−1−ペンテン[8]1
29.1mg(0.91mmol)をジクロロメタン3
mlに溶解して加え、室温まで昇温する。TLCで反応
を追跡してアルデヒド誘導体[7]の消失を確認した
後、濃食塩水を加え、クロロホルムで抽出する。有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより単離精製してビス−テト
ラヒドロフラン誘導体[9]を66.0mg(31モル
%)得た。1HNMRによりその構造を確認した。 得ら
れたスペクトルデータを以下に示す。
【0020】[9]:1HNMR(CDCl3):δ=0.9
2(t, J=7.57Hz, 3H), 1.00-1.10(m,1H), 1.27-1.41(m,
1H), 1.56-1.70(m 1H), 1.80-2.07(m, 3H), 2.04(s, 3
H),2.32-2.47(m, 3H), 3.63-3.87(m, 4H), 5.17-5.25
(m, 1H), 5.50(dd, J=1.96 and 15.62Hz, 1H), 6.20(d
t, J=15.62 and 7.33Hz, 1H).
【0021】
【実施例3】 ビス−テトラヒドロフラン誘導体[11]の合成
【化6】
【0022】アルゴン雰囲気下、アルデヒド誘導体[1
0]176.5mg(1.13mmol)に3−(フェ
ニルジメチルシリル)−1−ペンテン[5]346mg
(1.7mmol)をジクロロメタン22.6mlに溶
解して加える。−78℃に冷却した後、三フッ化ホウ素
・エーテル錯体190mg(1.35mmol)をジク
ロロメタン1mlに溶解して加える。TLCで反応を追
跡してアルデヒド誘導体[10]の消失を確認した後、
トリエチルアミン1.53mlを加え、反応溶液を室温
に戻した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ク
ロロホルムで抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により単離精製してビス−テトラヒドロフラン誘導体
[11]を159.8mg(39モル%)得た。1HN
MRによりその構造を確認した。 得られたスペクトル
データを以下に示す。
【0023】[11]:1HNMR(CDCl3):δ=
0.31(s, 3H), 0.32(s, 3H), 0.87(t,J=7.36Hz, 3H), 1.
20-1.39(m, 2H), 1.42-1.58(m, 2H), 1.86-1.99(m, 2
H), 2.15-2.26(m, 1H), 2.34-2.46(m, 1H), 2.71(d, J=
3.24Hz, 2H), 3.63-3.76(m, 2H), 3.80-3.89(m, 1H),
4.55(dd, J=3.24 and 7.39Hz, 1H), 4.98-5.06(m, 1H),
7.33-7.43(m, 3H), 7.45-7.54(m, 2H).
【0024】
【発明の効果】本発明は、前記一般式[3]で表わされ
るビス−テトラヒドロフラン誘導体の新規な製造方法を
提供するものである。従来、2−テトラヒドロフランカ
ルバルデヒド誘導体とアリルシランの環化付加反応によ
るビス−テトラヒドロフラン誘導体の合成法はなく、本
手法によれば効率的な天然物の合成や、従来の方法では
合成の難しい天然物の類似化合物の合成が可能になる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[1] 【化1】 (式[1]中、Pはアシル基、アルキル基、シリル基な
    どの水酸基の保護基、R1はアルキル基、アリール基を
    示す。)で表わされる2−テトラヒドロフランカルバル
    デヒド誘導体に有機溶媒中、ルイス酸の存在下、下記一
    般式[2] 【化2】 (式[2]中、R2は低級アルキル基、アリール基、R3
    はアルキル基を示す。)で表わされるアリルシラン誘導
    体と反応させることを特徴とする下記一般式[3] 【化3】 (式[3]中、Pはアシル基、アルキル基、シリル基な
    どの水酸基の保護基、R1はアルキル基、アリール基、
    2は低級アルキル基、アリール基、R3はアルキル基を
    示す。)で表わされるビス−テトラヒドロフラン誘導体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】ルイス酸として三フッ化ホウ素・エーテル
    錯体または塩化スズ(IV)を用いることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項の製造方法。
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