JP3101474B2 - 4’−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体の製造法 - Google Patents
4’−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体の製造法Info
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- JP3101474B2 JP3101474B2 JP05284446A JP28444693A JP3101474B2 JP 3101474 B2 JP3101474 B2 JP 3101474B2 JP 05284446 A JP05284446 A JP 05284446A JP 28444693 A JP28444693 A JP 28444693A JP 3101474 B2 JP3101474 B2 JP 3101474B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗腫瘍剤として有用で
ある国際特許公開92/12982号公報に記載の一般
式[IV]
ある国際特許公開92/12982号公報に記載の一般
式[IV]
【化5】 [式中、R5およびR6は同一または相異なって水素原
子、環状アルキル基、−N(Ra)(Rb)基〔Raお
よびRbは同一または相異なって低級アルキル基または
フェニル基を示す。また、RaとRbは互いに結合して
低級アルキル置換ピペラジノ基を形成してもよい。〕、
または水酸基、低級アルコキシ基、フェニル基、6員環
含窒素複素環基もしくは−N(Rc)(Rd)基〔Rc
およびRdは同一または相異なって低級アルキル基を示
す。〕で置換されていてもよい低級アルキル基を示す。
また、R5とR6は互いに結合して環状構造を形成し、そ
の環状構造の中にさらに酸素原子あるいは窒素原子を含
んでいてもよく、さらに環状構造に置換基として水酸基
で置換されていてもよい低級アルキル基またはピペリジ
ノ基を有していてもよい。]で表わされる4’−デメチ
ル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体
の重要な製造中間体である一般式[III]
子、環状アルキル基、−N(Ra)(Rb)基〔Raお
よびRbは同一または相異なって低級アルキル基または
フェニル基を示す。また、RaとRbは互いに結合して
低級アルキル置換ピペラジノ基を形成してもよい。〕、
または水酸基、低級アルコキシ基、フェニル基、6員環
含窒素複素環基もしくは−N(Rc)(Rd)基〔Rc
およびRdは同一または相異なって低級アルキル基を示
す。〕で置換されていてもよい低級アルキル基を示す。
また、R5とR6は互いに結合して環状構造を形成し、そ
の環状構造の中にさらに酸素原子あるいは窒素原子を含
んでいてもよく、さらに環状構造に置換基として水酸基
で置換されていてもよい低級アルキル基またはピペリジ
ノ基を有していてもよい。]で表わされる4’−デメチ
ル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体
の重要な製造中間体である一般式[III]
【化6】 [式中、Rは水酸基の保護基を示す。]で表わされる
4’−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−
4−エピポドフィロトキシン誘導体の新規製造法に関す
るものである。
4’−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−
4−エピポドフィロトキシン誘導体の新規製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】一般式
[IV]で示される4’−デメチル−4−デソキシ−4
−エピポドフィロトキシン誘導体の製造法としては、例
えば、前記国際特許公開公報に記載の方法が知られてお
り、その中で、一般式[III]で示される中間化合物
の製造法として下記方法が収載されている。
[IV]で示される4’−デメチル−4−デソキシ−4
−エピポドフィロトキシン誘導体の製造法としては、例
えば、前記国際特許公開公報に記載の方法が知られてお
り、その中で、一般式[III]で示される中間化合物
の製造法として下記方法が収載されている。
【化7】 [式中、R8はメチル基、ベンジルオキシカルボニル
基、ハロゲン原子を有してもよい低級アルカノイル基ま
たは−Si(Rx)(Ry)(Rz)基〔ここで、R
x、RyおよびRzは、同一または相異なって低級アル
ケニル基またはフェニル基を示す。〕を、R9は低級ア
ルケニル基を、R10は−(CH2)m・CHO基〔ここ
で、mは0から4の整数を示す。〕を示す。]
基、ハロゲン原子を有してもよい低級アルカノイル基ま
たは−Si(Rx)(Ry)(Rz)基〔ここで、R
x、RyおよびRzは、同一または相異なって低級アル
ケニル基またはフェニル基を示す。〕を、R9は低級ア
ルケニル基を、R10は−(CH2)m・CHO基〔ここ
で、mは0から4の整数を示す。〕を示す。]
【0003】上記方法において、R10は−(CH2)m
・CHO基〔ここで、mは0から4の整数を示す。〕と
なっているが、実際にはmが2以上のものしか得られ
ず、ホルミルメチル体を合成することは困難である。従
って、現在のところ一般式[III]で表わされる4’
−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−
エピポドフィロトキシン誘導体の工業的製造法として
は、下記方法が用いられている。
・CHO基〔ここで、mは0から4の整数を示す。〕と
なっているが、実際にはmが2以上のものしか得られ
ず、ホルミルメチル体を合成することは困難である。従
って、現在のところ一般式[III]で表わされる4’
−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−
エピポドフィロトキシン誘導体の工業的製造法として
は、下記方法が用いられている。
【化8】 上記製造法では、化合物[V−b]をトリメチルアリル
シランと反応させて化合物[VIII−a]を合成した
後、四酸化オスミウム、四酢酸鉛等の重金属塩を反応触
媒として用いてさらに反応させ、本発明製法で製造され
る誘導体の一つである化合物[III−a]を合成して
いる。しかし、この製造法では、化合物[III−a]
を製造するにあたり、有毒な重金属塩が用いられている
ので、産業廃棄物の処理等に問題が有る点および多数工
程が存在するといった点で工業的製法としては改良すべ
き点が有る。
シランと反応させて化合物[VIII−a]を合成した
後、四酸化オスミウム、四酢酸鉛等の重金属塩を反応触
媒として用いてさらに反応させ、本発明製法で製造され
る誘導体の一つである化合物[III−a]を合成して
いる。しかし、この製造法では、化合物[III−a]
を製造するにあたり、有毒な重金属塩が用いられている
ので、産業廃棄物の処理等に問題が有る点および多数工
程が存在するといった点で工業的製法としては改良すべ
き点が有る。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
一般式[III]の化合物の製造法に関して鋭意研究を
重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、一般式
[I]
一般式[III]の化合物の製造法に関して鋭意研究を
重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、一般式
[I]
【化9】 [式中、Rは水酸基の保護基を示し、R1はハロゲン原
子で置換されてもよい低級アルキル基あるいはベンジル
基を示す。以下同じ。]で表わされる4’−デメチル−
4−エピポドフィロトキシン誘導体に、一般式[II] H2C=CHOSiR2R3R4 [II] [式中、R2、R3、R4は同一または相異なって低級ア
ルキル基を示す。以下同じ。]で表わされるビニルオキ
シシラン誘導体を反応させることを特徴とする、一般式
[III]
子で置換されてもよい低級アルキル基あるいはベンジル
基を示す。以下同じ。]で表わされる4’−デメチル−
4−エピポドフィロトキシン誘導体に、一般式[II] H2C=CHOSiR2R3R4 [II] [式中、R2、R3、R4は同一または相異なって低級ア
ルキル基を示す。以下同じ。]で表わされるビニルオキ
シシラン誘導体を反応させることを特徴とする、一般式
[III]
【化10】 で表わされる4’−デメチル−4−ホルミルメチル−4
−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体の製造
法を提供するものである。またそのとき、反応触媒とし
てルイス酸存在下で行うことを特徴とするものでもあ
る。そして、これを一般反応工程式で表わすと次のよう
になる。
−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体の製造
法を提供するものである。またそのとき、反応触媒とし
てルイス酸存在下で行うことを特徴とするものでもあ
る。そして、これを一般反応工程式で表わすと次のよう
になる。
【化11】
【0005】本発明においてRで示される水酸基の保護
基としては、通常当分野で用いることのできる全てが包
含されるが、具体的には、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、
ヘキシル基等の炭素数1から6の直鎖状または分枝状の
アルキル基;ベンジル、トリチル等のアルアルキル基;
アセチル、ベンゾイル、ピバロイル等のアシル基;メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジロキシカ
ルボニル等のアルコキシカルボニル基;フェノキシカル
ボニル等のアリールオキシカルボニル基等が挙げられ、
これらの保護基は、さらに、ハロゲン原子、ニトロ基、
アリルオキシ基、アルコキシ基等の置換基で置換されて
いてもよいが、ハロゲン原子で置換されていても良いア
ルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジロキシカル
ボニル基、クロロメトキシカルボニル基、ジクロロメト
キシカルボニル基、トリクロロメトキシカルボニル基、
フルオロメトキシカルボニル基、ブロメトキシカルボニ
ル基、アイオドメトキシカルボニル基、2−アイオドエ
トキシカルボニル基、2,2−ジクロロエトキシカルボ
ニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル
基、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル基等が
挙げられる。
基としては、通常当分野で用いることのできる全てが包
含されるが、具体的には、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、
ヘキシル基等の炭素数1から6の直鎖状または分枝状の
アルキル基;ベンジル、トリチル等のアルアルキル基;
アセチル、ベンゾイル、ピバロイル等のアシル基;メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジロキシカ
ルボニル等のアルコキシカルボニル基;フェノキシカル
ボニル等のアリールオキシカルボニル基等が挙げられ、
これらの保護基は、さらに、ハロゲン原子、ニトロ基、
アリルオキシ基、アルコキシ基等の置換基で置換されて
いてもよいが、ハロゲン原子で置換されていても良いア
ルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジロキシカル
ボニル基、クロロメトキシカルボニル基、ジクロロメト
キシカルボニル基、トリクロロメトキシカルボニル基、
フルオロメトキシカルボニル基、ブロメトキシカルボニ
ル基、アイオドメトキシカルボニル基、2−アイオドエ
トキシカルボニル基、2,2−ジクロロエトキシカルボ
ニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル
基、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル基等が
挙げられる。
【0006】また、本発明においてR1、R2、R3、R4
で示される低級アルキル基としては、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネ
オペンチル、ヘキシル基等の炭素数1から6の直鎖状ま
たは分枝状のアルキル基を例示でき、置換されていても
よいハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子を例示できる。
で示される低級アルキル基としては、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネ
オペンチル、ヘキシル基等の炭素数1から6の直鎖状ま
たは分枝状のアルキル基を例示でき、置換されていても
よいハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子を例示できる。
【0007】一般式[I]で表わされる化合物は、特公
昭43−6469号公報、特開平1−93589号公報
または特開平3−127792号公報等に記載の公知な
化合物、あるいは植物Podophyllum emo
di Wallが生産する抗腫瘍活性物質ポドフィロト
キシンから従来公知の方法により誘導された化合物であ
る。
昭43−6469号公報、特開平1−93589号公報
または特開平3−127792号公報等に記載の公知な
化合物、あるいは植物Podophyllum emo
di Wallが生産する抗腫瘍活性物質ポドフィロト
キシンから従来公知の方法により誘導された化合物であ
る。
【0008】一般式[II]で表わされる公知化合物で
あるビニルオキシシラン誘導体としては、例えば、トリ
メチルビニルオキシシラン、トリエチルビニルオキキシ
ラン、tert−ブチルジメチルビニルオキシシラン等
が例示できる。
あるビニルオキシシラン誘導体としては、例えば、トリ
メチルビニルオキシシラン、トリエチルビニルオキキシ
ラン、tert−ブチルジメチルビニルオキシシラン等
が例示できる。
【0009】上記反応は、適当な溶媒中、ルイス酸触媒
存在下で行われる。本反応に用いられるルイス酸として
は、例えば、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化第
二鉄、四塩化チタン、三フッ化硼素エチルエーテル等が
例示できる。反応に使用する溶媒としては、反応に悪影
響を与えないものであれば特に制限はなく、例えば、ジ
クロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素類、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、イソプロピルエーテル等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、アセ
トニトリル等を単一もしくは混合して使用することがで
きる。反応温度は、0℃〜溶媒の還流する温度、好まし
くは20〜60℃であり、反応時間は一般に1〜48時
間程度であり、好ましくは5〜24時間程度である。一
般式[II]で表わされるビニルオキシシラン誘導体の
使用量は一般式[I]の化合物に対し、1〜10当量程
度、好ましくは1〜5当量程度がよい。ルイス酸の使用
量は、一般式[I]の化合物に対し、0.1〜5当量、
好ましくは0.5〜2当量程度がよい。また、この反応
において、さらに脱水剤として反応系内にモレキュラー
シーブズ等を共存させてもよい。
存在下で行われる。本反応に用いられるルイス酸として
は、例えば、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化第
二鉄、四塩化チタン、三フッ化硼素エチルエーテル等が
例示できる。反応に使用する溶媒としては、反応に悪影
響を与えないものであれば特に制限はなく、例えば、ジ
クロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素類、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、イソプロピルエーテル等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、アセ
トニトリル等を単一もしくは混合して使用することがで
きる。反応温度は、0℃〜溶媒の還流する温度、好まし
くは20〜60℃であり、反応時間は一般に1〜48時
間程度であり、好ましくは5〜24時間程度である。一
般式[II]で表わされるビニルオキシシラン誘導体の
使用量は一般式[I]の化合物に対し、1〜10当量程
度、好ましくは1〜5当量程度がよい。ルイス酸の使用
量は、一般式[I]の化合物に対し、0.1〜5当量、
好ましくは0.5〜2当量程度がよい。また、この反応
において、さらに脱水剤として反応系内にモレキュラー
シーブズ等を共存させてもよい。
【0010】本発明の製造法によって得られる化合物
は、再結晶、クロマトグラフィー等の通常の精製法によ
り容易に精製することができる。本発明の製造法によっ
て得られた一般式[III]で表わされる化合物は、例
えば国際特許公開92/12982号公報記載の反応工
程に準じて最終目的物である一般式[IV]で表わされ
る化合物を合成することができる。次に本発明を参考例
および実施例をあげて詳細に説明する。
は、再結晶、クロマトグラフィー等の通常の精製法によ
り容易に精製することができる。本発明の製造法によっ
て得られた一般式[III]で表わされる化合物は、例
えば国際特許公開92/12982号公報記載の反応工
程に準じて最終目的物である一般式[IV]で表わされ
る化合物を合成することができる。次に本発明を参考例
および実施例をあげて詳細に説明する。
【0011】[参考例1] 4’−デメチル−4,4’−ジ−O−(2,2,2−ト
リクロロエトキシカルボニル)−4−エピポドフィロト
キシンの製法 4’−デメチル−4−エピポドフィロトキシン30.0
グラム(g)をジクロロメタン300ミリリットル(m
l)に懸濁させ、次いで、ピリジン29.3gを加え、
約5℃まで冷却した。この懸濁液に、2,2,2−トリ
クロロエチルクロロホルメート39.7gのジクロロメ
タン150ml溶液を滴下、さらに滴下終了後5〜10
℃にて3時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を水
(120ml×1回)、6規定(N)の塩酸水溶液(6
6ml×1回)、および水(120ml×2回)にて洗
浄した後、有機層を減圧下濃縮した。得られた残渣をイ
ソプロピルアルコール680mlを加え結晶化した後、
乾燥し、標題化合物を得た。(収量55.1g:収率9
7.7%) NMR(CDCl3):δ;6.96(s,1H),
6.57(s,1H),6.32(s,2H),6.0
4(m,3H),4.85(m,5H),3.71
(s,6H)
リクロロエトキシカルボニル)−4−エピポドフィロト
キシンの製法 4’−デメチル−4−エピポドフィロトキシン30.0
グラム(g)をジクロロメタン300ミリリットル(m
l)に懸濁させ、次いで、ピリジン29.3gを加え、
約5℃まで冷却した。この懸濁液に、2,2,2−トリ
クロロエチルクロロホルメート39.7gのジクロロメ
タン150ml溶液を滴下、さらに滴下終了後5〜10
℃にて3時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を水
(120ml×1回)、6規定(N)の塩酸水溶液(6
6ml×1回)、および水(120ml×2回)にて洗
浄した後、有機層を減圧下濃縮した。得られた残渣をイ
ソプロピルアルコール680mlを加え結晶化した後、
乾燥し、標題化合物を得た。(収量55.1g:収率9
7.7%) NMR(CDCl3):δ;6.96(s,1H),
6.57(s,1H),6.32(s,2H),6.0
4(m,3H),4.85(m,5H),3.71
(s,6H)
【0012】[参考例2] 4’−デメチル−4,4’−ジ−O−メトキシカルボニ
ル−4−エピポドフィロトキシンの製法 4’−デメチル−4−エピポドフィロトキシン10.0
gの塩化メチレン200ml懸濁液に氷冷下、ピリジン
8.1mlおよびメチルクロロホルメート5.66gを
加え、氷冷下撹拌した。1.5時間、2.5時間、3.
5時間後にメチルクロロホルメートをそれぞれ0.95
g、1.9g、1.9g追加した。さらに20分後ピリ
ジン8.1mlおよびメチルクロロホルメート1.9g
を加え10分間撹拌した後、反応液に飽和食塩水50m
lを加え、有機層を分取した。有機層を1N−塩酸水溶
液(50ml×1回)および飽和食塩水(50ml×2
回)にて洗浄した後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。
溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(100g、展開溶媒:クロロホルム)に
て精製した後、エタノールにて結晶化し、標記化合物
7.83g(収率61%)を得た。 融点(エタノール):136〜137℃ NMR(CDCl3):δ;6.98(s,1H),
6.56(s,1H),6.31(s,2H),5,9
6〜6.01(m,3H),3.88(s,3H),
3.84(s,3H),3.71(s,6H)
ル−4−エピポドフィロトキシンの製法 4’−デメチル−4−エピポドフィロトキシン10.0
gの塩化メチレン200ml懸濁液に氷冷下、ピリジン
8.1mlおよびメチルクロロホルメート5.66gを
加え、氷冷下撹拌した。1.5時間、2.5時間、3.
5時間後にメチルクロロホルメートをそれぞれ0.95
g、1.9g、1.9g追加した。さらに20分後ピリ
ジン8.1mlおよびメチルクロロホルメート1.9g
を加え10分間撹拌した後、反応液に飽和食塩水50m
lを加え、有機層を分取した。有機層を1N−塩酸水溶
液(50ml×1回)および飽和食塩水(50ml×2
回)にて洗浄した後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。
溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(100g、展開溶媒:クロロホルム)に
て精製した後、エタノールにて結晶化し、標記化合物
7.83g(収率61%)を得た。 融点(エタノール):136〜137℃ NMR(CDCl3):δ;6.98(s,1H),
6.56(s,1H),6.31(s,2H),5,9
6〜6.01(m,3H),3.88(s,3H),
3.84(s,3H),3.71(s,6H)
【0013】[実施例1] 4’−デメチル−4’−O−(2,2,2−トリクロロ
エトキシカルボニル)−4−ホルミルメチル−4−デソ
キシ−4−エピポドフィロトキシンの製法 4’−デメチル−4,4’−ジ−O−(2,2,2−ト
リクロロエトキシカルボニル)−4−エピポドフィロト
キシン10.0gの1,2−ジクロロエタン100ml
溶液に室温でトリメチルビニルオキシシラン4.0m
l、モレキュラーシーブズ4A(粉末)4.0gおよび
塩化亜鉛1.87gを加えた後、約40℃にて8時間撹
拌した。反応液を室温まで冷却した後セライトNo.5
03(和光純薬工業株式会社製)20gを用いて減圧濾
過した。セライト層を塩化メチレン(50ml×3回)
にて洗浄、濾液および洗液を減圧下濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(200g、展開溶
媒:5〜10%酢酸エチル/トルエン)にて精製し、標
題化合物を白色アモルファスとして得た。(収量:6.
97g:収率87%) NMR(CDCl3):δ;9.87(s,1H),
6.63(s,1H),6.47(s,1H),6.3
3(s,2H),5.95(m,2H),4.85
(s,2H)、3.71(s,6H)
エトキシカルボニル)−4−ホルミルメチル−4−デソ
キシ−4−エピポドフィロトキシンの製法 4’−デメチル−4,4’−ジ−O−(2,2,2−ト
リクロロエトキシカルボニル)−4−エピポドフィロト
キシン10.0gの1,2−ジクロロエタン100ml
溶液に室温でトリメチルビニルオキシシラン4.0m
l、モレキュラーシーブズ4A(粉末)4.0gおよび
塩化亜鉛1.87gを加えた後、約40℃にて8時間撹
拌した。反応液を室温まで冷却した後セライトNo.5
03(和光純薬工業株式会社製)20gを用いて減圧濾
過した。セライト層を塩化メチレン(50ml×3回)
にて洗浄、濾液および洗液を減圧下濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(200g、展開溶
媒:5〜10%酢酸エチル/トルエン)にて精製し、標
題化合物を白色アモルファスとして得た。(収量:6.
97g:収率87%) NMR(CDCl3):δ;9.87(s,1H),
6.63(s,1H),6.47(s,1H),6.3
3(s,2H),5.95(m,2H),4.85
(s,2H)、3.71(s,6H)
【0014】[実施例2] 4’−デメチル−4’−O−メトキシカルボニル−4−
(2−ホルミルメチル)−4−デソキシ−4−エピポド
フィロトキシンの製法 4’−デメチル−4,4’−ジ−O−メトキシカルボニ
ル−4−エピポドフィロトキシン200mgおよびトリ
メチルビニルオキシシラン0.09mlのジクロロメタ
ン溶液(2ml)に氷冷下、塩化亜鉛55mgを加え、
氷冷下で60分、室温で3.5時間撹拌した。さらにト
リメチルビニルオキシシラン0.03mlを加え、室温
で1.5時間撹拌後、不溶物を減圧濾過し、その不溶物
をジクロロメタン(1ml×2回)にて洗浄した。濾液
および洗液を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(2ml×1回)、水(2ml×1回)にて洗浄し、無
水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去して得ら
れた残渣を薄層クロマトグラフィー(トルエン:酢酸エ
チル=4:1)にて精製し、さらにイソプロピルエーテ
ルにて結晶化し、標題化合物を得た。(収量76mg:
収率39%) NMR(CDCl3):δ;9.86(s,1H),
6.62(s,1H),6.47(s,1H),6.3
2(s,2H),5.94(s,2H),3.88
(s,3H),3.71(s,6H)
(2−ホルミルメチル)−4−デソキシ−4−エピポド
フィロトキシンの製法 4’−デメチル−4,4’−ジ−O−メトキシカルボニ
ル−4−エピポドフィロトキシン200mgおよびトリ
メチルビニルオキシシラン0.09mlのジクロロメタ
ン溶液(2ml)に氷冷下、塩化亜鉛55mgを加え、
氷冷下で60分、室温で3.5時間撹拌した。さらにト
リメチルビニルオキシシラン0.03mlを加え、室温
で1.5時間撹拌後、不溶物を減圧濾過し、その不溶物
をジクロロメタン(1ml×2回)にて洗浄した。濾液
および洗液を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(2ml×1回)、水(2ml×1回)にて洗浄し、無
水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去して得ら
れた残渣を薄層クロマトグラフィー(トルエン:酢酸エ
チル=4:1)にて精製し、さらにイソプロピルエーテ
ルにて結晶化し、標題化合物を得た。(収量76mg:
収率39%) NMR(CDCl3):δ;9.86(s,1H),
6.62(s,1H),6.47(s,1H),6.3
2(s,2H),5.94(s,2H),3.88
(s,3H),3.71(s,6H)
【0015】
【発明の効果】一般式[IV]で表わされる4’−デメ
チル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導
体は抗腫瘍剤として有用であるが、その重要な製造中間
体である一般式[III]で示される4’−デメチル−
4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポドフィ
ロトキシン誘導体の製造に際し、従来のように多数の反
応工程を必要とし、しかも反応触媒として有毒な重金属
塩を必要とすることがなくなって、廃液処理等の問題な
く、かつ反応工程数を短縮することができ、工業的製造
法としてその効果は大きい。
チル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導
体は抗腫瘍剤として有用であるが、その重要な製造中間
体である一般式[III]で示される4’−デメチル−
4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポドフィ
ロトキシン誘導体の製造に際し、従来のように多数の反
応工程を必要とし、しかも反応触媒として有毒な重金属
塩を必要とすることがなくなって、廃液処理等の問題な
く、かつ反応工程数を短縮することができ、工業的製造
法としてその効果は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 493/04 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 [式中、Rは水酸基の保護基を示し、R1はハロゲン原
子で置換されてもよい低級アルキル基あるいはベンジル
基を示す。]で表わされる4’−デメチル−4−エピポ
ドフィロトキシン誘導体に、一般式[II] H2C=CHOSiR2R3R4 [II] [式中、R2、R3、R4は同一または相異なって低級ア
ルキル基を示す。]で表わされるビニルオキシシラン誘
導体を反応させることを特徴とする、一般式[III] 【化2】 [式中、Rは前記に同じ。]で表わされる4’−デメチ
ル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポド
フィロトキシン誘導体の製造法。 - 【請求項2】 一般式[I] 【化3】 [式中、Rは水酸基の保護基を示し、R1はハロゲン原
子で置換されてもよい低級アルキル基あるいはベンジル
基を示す。]で表わされる4’−デメチル−4−エピポ
ドフィロトキシン誘導体に、一般式[II] H2C=CHOSiR2R3R4 [II] [式中、R2、R3、R4は同一または相異なって低級ア
ルキル基を示す。]で表わされるビニルオキシシラン誘
導体を、ルイス酸触媒存在下で反応させることを特徴と
する、一般式[III] 【化4】 [式中、Rは前記に同じ。]で表わされる4’−デメチ
ル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポド
フィロトキシン誘導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05284446A JP3101474B2 (ja) | 1993-10-19 | 1993-10-19 | 4’−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05284446A JP3101474B2 (ja) | 1993-10-19 | 1993-10-19 | 4’−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118275A JPH07118275A (ja) | 1995-05-09 |
JP3101474B2 true JP3101474B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=17678653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05284446A Expired - Fee Related JP3101474B2 (ja) | 1993-10-19 | 1993-10-19 | 4’−デメチル−4−ホルミルメチル−4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3101474B2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-19 JP JP05284446A patent/JP3101474B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07118275A (ja) | 1995-05-09 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |