JP2675625B2 - エノールシリルエーテル化合物の製造方法 - Google Patents

エノールシリルエーテル化合物の製造方法

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JP2675625B2 JP1153099A JP15309989A JP2675625B2 JP 2675625 B2 JP2675625 B2 JP 2675625B2 JP 1153099 A JP1153099 A JP 1153099A JP 15309989 A JP15309989 A JP 15309989A JP 2675625 B2 JP2675625 B2 JP 2675625B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、第4世代のβ−ラクタム抗生物質として知
られている、チェナマイシンなどで代表されるカルバペ
ネム系β−ラクタム抗生物質の合成に使用される有用な
中間体であるエノールシリルエーテル化合物の製造方法
に関する。
〔従来の技術・発明が解決しようとする課題〕
一般に、カルバペネム系β−ラクタム抗生物質合成中
間体として、一般式(V): (式中、R7はカルボキシル保護基、R5は水素原子または
水酸基の保護基を表す)で示されるジアゾ体がよく知ら
れている。また上記式(V)の化合物は、下記の反応式
で示される合成法により簡便でしかも収率よく合成でき
ることも知られている。
(式中、R5およびR7は上記に同じであり、R6はトリアル
キルシリル基、Lは脱離基を表す) 〔たとえば、テトラヘドロン・レターズ、23巻、2293頁
(1982)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・
ソサイアティ、103(22)、6765(1981)、特開昭59−1
70096号公報参照〕。
また、本発明者らは上記の反応に使用される4−アセ
トキシ−3−ヒドロキシエチルアゼチジン−2−オン誘
導体の簡便な製法を先に開発している(特開昭61−1879
1号公報、特開昭61−18758号公報参照)。
したがって、本発明の目的化合物であるジアゾアセト
酢酸エステルのエノールシリルエーテル化合物は、カル
バペネム系β−ラクタム抗生物質合成中間体として有用
である。
従来、ジアゾアセト酢酸エステルのエノールシリルエ
ーテルは、強塩基、たとえばリチウムヘキサメチルジシ
ラザイドの存在下でトリオルガノシリルハロゲン化物を
シリル化剤として使用し、下記の反応により合成されて
いる(特開昭58−103358号公報)。
(式中、R7は上記と同じであり、R8、R9およびR10はそ
れぞれ同一または相異なるC1〜C4のアルキル基を表
す)。
上記反応においてはR7がパラニトロベンジル基のばあ
い、強塩基は適用できないという問題がある。R7がパラ
ニトロベンジル基のばあい、トリオルガノシリルトリフ
レイトのようなシリル化剤を用い、トリアルキルアミン
の存在下で反応させると、対応するエノーリシリルエー
テルが合成できるという報告がある(特開昭59−170096
号公報)。
しかしながら、トリオルガノシリルトリフレイトのよ
うなシリル化剤は、多量に使用するばあいにあっては、
取り扱い上の問題のほかに、反応後水洗などによって発
生するトリフルオロメタンスルホン酸のようなフッ素化
合物を含有した水溶液をそのまま排水として流すことが
できず、適当な処理をする必要があるが、処理が容易で
ないという問題がある。
本発明者らはかかる実情に鑑み、上記問題を解決すべ
く鋭意研究を続けた結果、ジアゾアセト酢酸エステルを
トリアルキルシリルクロライドと、有機塩基およびハロ
ゲン化アルカリ金属の存在下で反応させることにより、
ジアゾアセト酢酸エステルのエノールシリルエーテルに
簡便にしかも収率良く変換できることを見出し、本発明
を完成した。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、一般式(I): (式中、R1はC1〜C6の低級アルキル基、フェニル基、置
換フェニル基、アラルキル基またはアリル基を表す)で
示されるジアゾアセト酢酸エステルを、不活性溶媒中、
一般式(II): (式中、R2、R3およびR4はそれぞれ同一または相異なる
C1〜C6の低級アルキル基を表す)で示されるトリアルキ
ルシリルクロライドと、有機塩基および一般式(II
I): MX (III) (式中、Mはアルカリ金属、Xは臭素原子またはヨウ素
原子を表す)で示されるハロゲン化アルカリ金属の存在
下に反応させることを特徴とする、一般式(IV): (式中、R1、R2、R3およびR4は上記と同じ)で示される
ジアゾアセト酢酸エステルのエノールシリルエーテル化
合物の製造方法を提供するものである。
〔作用・実施例〕
一般式(I)で示されるジアゾアセト酢酸エステル
は、公知の方法でえられ、たとえばエチルアセトアセテ
ートと種々のアルコールとのエステル交換ののちジアゾ
化することにより、種々のジアゾアセト酢酸エステルが
えられる。
一般式(I)におけるR1で示されるC1〜C6の低級アル
キル基としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピルなどが、置換フェニル基としてはメトキシフェニ
ル、p−ニトロフェニルなどが、アラルキル基としては
p−ニトロベンジル、ベンジルなどがあげられる。R1
示される基としては、後において除去し易いp−ニトロ
ベンジル、ベンジルなどが特に好ましく、なかんづくp
−ニトロベンジルが好ましい。
一般式(II)で示されるトリアルキルシリルクロライ
ドとしては、たとえばトリメチルシリルクロライド、ジ
メチル−tert−ブチルシリルクロライド、トリエチルシ
リルクロライド、トリイソプロピルシクロリルライド、
ジメチルイソブチルシリルクロライド、ジメチルイソプ
ロピルシリルクロライド、ジメチル−1,2−ジメチルプ
ロピルシリルクロライド、ジメチル−1,1,2−トリメチ
ルプロピルシリルクロライドなどがあげられる。とく
に、トリメチルシリルクロライドおよびtert−ブチルジ
メチルシリルクロライドが好ましい。
有機塩基としては、たとえばトリメチルアミン、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミンなどの、同一または相
異なるC1〜C6の低級アルキル基を有するトリアルキルア
ミンがあげられる。とくにトリエチルアミンが好まし
い。
一般式(III)で示されるハロゲン化アルカリ金属と
しては、たとえばヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、
ヨウ化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化カリウム、臭化
カリウムなどがあげられる。とくに、ヨウ化ナトリウム
および臭化リチウムが、なかんづくヨウ化ナトリウムが
好ましい。
不活性溶媒としては、たとえばアセトニトリル、塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トルエン、テト
ラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなどがあげられ
る。とくにアセトニトリルが好ましい。
上記のジアゾアセト酢酸エステル、トリアルキルシリ
ルクロライド、有機塩基、ハロゲン化アルカリ金属およ
び不活性溶媒はいずれも単独で用いてもよく、あるいは
2種以上を混合して用いてもよい。
本発明では、シリル化剤として温和なトリアルキルシ
リルクロライドが、反応系中でハロゲン化アルカリ金属
の作用によりトリアルキルシリルアイオダイドまたはブ
ロマイドのような反応性に富むシリル化剤となり、その
結果強塩基やトリオルガノシリルトリフレートなどの特
殊なシリル化剤を使用することなくエノールシリルエー
テルがえられる。
本発明においては、ジアゾアセト酢酸エステルに対し
て、トリアルキルシリルクロライドおよび有機塩基をそ
れぞれ1当量以上、好ましくは1〜2当量、ハロゲン化
アルカリ金属を1当量以上、好ましくは1〜2当量使用
する。
反応系の成分の添加順序などは、トリアルキルシリル
アイオダイドなどが生成する条件ならば特に限定はな
く、個々の条件下で操作性のよい方法を選ぶことができ
る。たとえば、不活性溶媒中にジアゾアセト酢酸エステ
ル、トリアルキルシリルクロライド、有機塩基を加えた
後、同じく不活性溶媒に溶解したハロゲン化アルカリ金
属を添加してもよい。あるいはp−ニトロベンジルエス
テルのように固体のジアゾアセト酢酸エステルとハロゲ
ン化アルカリ金属とを不活性溶媒に懸濁ないし溶解した
後有機塩基とトリアルキルシリルクロライドを加えても
よい。またジアゾアセト酢酸エステル、トリアルキルシ
リルクロライドおよびハロゲン化アルカリ金属を不活性
溶媒に懸濁ないし溶解したのち、有機塩基を添加するよ
うにしてもよい。
反応温度は−10℃から溶媒の沸点までの範囲で選択す
ることができ、反応の進行程度は核磁気共鳴スペクトロ
スコピィー(NMR)で追跡できる。水に不安定なエノー
ルシリルエーテルに関しては、反応終了後反応液を減圧
下で濃縮し、ついでヘキサンなどの溶剤を加え不溶物を
濾別したのち、溶剤を減圧下で留去することにより、目
的とするエノールシリルエーテルがえられらる。水に安
定なエノールシリルエーテルに関しては、反応終了後水
と塩化メチレン、酢酸エチルなどの有機溶剤により抽出
し、有機層を無水硫酸ナトリウムなどの乾燥剤で乾燥後
減圧濃縮することにより、目的とするエノールシリルエ
ーテルがえられる。
つぎに実施例および応用例をあげて本発明を説明す
る。
実施例1 〔p−ニトロベンジル 2−ジアゾ−3−トリメチルシ
リルオキシブテノエイトの合成〕 乾燥アセトニトリル1.5mlにp−ニトロベンジル 2
−ジアゾアセトアセテート100mg(0.380ミリモル)、ト
リエチルアミン64.8μ(0.465ミリモル)およびトリ
メチルシリルクロライド59μ(0.465ミリモル)を加
え、これに乾燥アセトニトリル0.5mlにヨウ化ナトリウ
ム70mg(0.467ミリモル)を溶解した溶液を室温で滴下
した。1時間撹拌後、反応液を減圧濃縮し、ついでヘキ
サン5mlを加え不溶物を濾別し、ヘキサンを減圧下留去
することにより、目的とする化合物115mg(収率90.1
%)が黄色固体としてえられた。1 H NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.27(9H、S)、4.22(1H、d)、4.92(1H、d)、5.
31(2H、S)、7.47(2H、d)、8.22(2H、d) 実施例2 〔p−ニトロベンジル 2−ジアゾ−3−tert−ブチル
ジメチルシリルオキシブテノエイトの合成〕 乾燥アセトニトリル1.5mlにp−ニトロベンジル 2
−ジアゾアセトアセテート100mg(0.380ミリモル)、ト
リエチルアミン130μ(0.933ミリモル)およびtert−
ブチルジメチルシリルクロライド140mg(0.929ミリモ
ル)を加え、これに乾燥するアセトニトリル0.5mlにヨ
ウ化ナトリウム70mg(0.467ミリモル)を溶解した溶液
を室温で滴下した。滴下終了反応液をさらに40℃で3時
間撹拌した。ついで塩化メチレン30mlを反応液に加えた
のち、水10mlで2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧下濃縮することにより、目的とする
化合物140mg(収率97.6%)が黄色固体としてえられ
た。1 H NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.27(9H、S)、0.96(9H、S)、4.25(1H、d)、4.
97(1H、d)、5.32(2H、S)、7.48(2H、d)、8.22
(2H、d) 実施例3 〔ベンジル 2−ジアゾ−3−トリメチルシリルオキシ
ブテノエイトの合成〕 乾燥アセトニトリル1.5mlにベンジル 2−ジアゾア
セトアセテート83mg(0.380ミリモル)、トリエチルア
ミン64.8μ(0.465ミリモル)およびトリメチルシリ
ルクロライド59μ(0.465ミリモル)を加え、これに
乾燥アセトニトリル0.5mlにヨウ化ナトリウム70mg(0.4
67ミリモル)を溶解した溶液を室温で滴下した。1時間
撹拌後、反応液を減圧濃縮し、ついでヘキサン5mlを加
え不溶物を濾別し、ヘキサンを減圧下留去することによ
り、目的とする化合物93mg(収率84.1%)が黄色固体と
してえられた。1 H NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.28(9H、S)、4.21(1H、d)、5.00(1H、d)、5.
21(2H、S)、7.31(5H、S) 実施例4 〔ベンジル 2−ジアゾ−3−tert−ブチルジメチルシ
リルオキシブテノエイトの合成〕 乾燥アセトニトリル1.5mlにベンジル 2−ジアゾア
セトアセテート83mg(0.380ミリモル)、トリエチルア
ミン130μ(0.933ミリモル)およびtert−ブチルジメ
チルシリルクロライド140mg(0.929ミリモル)を加え、
これに乾燥アセトニトリル0.5mlにヨウ化ナトリウム70m
g(0.467ミリモル)を溶解した溶液を室温で滴下した。
滴下終了反応液をさらに40℃で4時間撹拌した。ついで
塩化メチレン30mlを反応液に加えてから水10mlで2回洗
浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下
濃縮することにより、目的とする化合物118mg(収率93.
7%)が黄色固体としてえられた。1 H NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.28(6H、S)、0.97(9H、S)、4.24(1H、d)、5.
03(1H、d)、5.21(2H、S)、7.31(5H、S) 実施例5 〔p−ニトロベンジル 2−ジアゾ−3−トリメチルシ
リルオキシブテノエートの合成〕 p−ニトロベンジル 2−ジアゾアセトアセテート
263mg(1ミリモル)とヨウ化ナトリウム210mg(1.4ミ
リモル)を乾燥アセトニトリル5mlに懸濁させ、アルゴ
ン雰囲気下室温で撹拌しながらトリエチルアミン220μ
(1.6ミリモル)、ついでトリメチルシクロライド190
μ(1.5ミリモル)を添加した。オレンジ色の懸濁液
を1時間室温で撹拌した後減圧濃縮し、残査に乾燥ヘキ
サン20mlを加え、室温で30分撹拌し、ついで不溶物を
過により除去した。このヘキサン溶液を減圧下濃縮乾固
することにより、目的とする化合物が黄色固体として33
0mg(収率98%)えられた。
このものの物性値は実施例1でえられたものと一致し
た。
実施例6 〔p−ニトロベンジル 2−ジアゾ−3−tert−ブチル
ジメチルシリルオキシブテノエートの合成〕 p−ニトロベンジル 2−ジアゾアセトアセテート26
3mg(1ミリモル)、tert−ブチルジメチルシリルクロ
ライド226mg(1.5ミリモル)およびヨウ化ナトリウム21
0mg(1.4ミリモル)を乾燥アセトニトリル5mlに懸濁さ
せ、アルゴン雰囲気下室温でトリエチルアミン220μ
(1.6ミリモル)を加えた。40℃に加熱し、同温度で終
夜撹拌した後、減圧濃縮し、残査に酢酸エチル20mlを加
え、ついで10mlの水で2回洗浄した。有機層を乾燥後減
圧下濃縮乾固することによって、目的とする化合物が黄
色固体として340mg(収率90%)えられた。このものの
物性値は実施例2でえられたものと一致した。
実施例7 〔p−ニトロベンジル 2−ジアゾ−3−イソブチルジ
メチルシリルオキシブテノエートの合成〕 p−ニトロベンジル 2−ジアゾアセトアセテート26
3mg(1ミリモル)、イソブチルジメチルシリルクロラ
イド205mg(1.5ミリモル)およびヨウ化ナトリウム210m
g(1.4ミリモル)を乾燥アセトニトリル5mlに懸濁さ
せ、アルゴン雰囲気下室温でトリエチルアミン220μ
(1.6ミリモル)を加えた。40℃に加熱し、同温度で6
時間撹拌した後、減圧濃縮し、残査に酢酸エチル20mlを
加え、ついで10mlの水で2回洗浄した。有機層を乾燥後
減圧下濃縮乾固することによって、目的とする化合物が
黄色固体として325mg(収率89%)えられた。1 H NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.2(6H、s)、0.97(6H+1H)、4.28(1H、d、J=2
Hz)、4.98(1H、d、J=2Hz)、5.3(2H、s)、7.5
(2H、d、J=8.4Hz)、8.26(2H、d、J=8.4Hz) 実施例8 〔アリル 2−ジアゾ−3−トリメチルシリルオキシブ
テノエートの合成〕 アルリ 2−ジアゾアセトアセテート167mg(1ミリ
モル)とヨウ化ナトリウム210mg(1.4ミリモル)を乾燥
アセトニトリル5mlに加え、アルゴン雰囲気下室温で撹
拌しながらトリエチルアミン220μ(1.6ミリモル)、
ついでトリメチルシリルクロライド190μ(1.5ミリモ
ル)を添加した。室温で1時間撹拌した後減圧濃縮し
た。残査に乾燥ヘキサン10mlを加え、室温で30分撹拌し
たのち不溶物を過により除去した。ヘキサン溶液を減
圧下濃縮乾固することによって、目的とする化合物が油
状物として176mg(収率78.8%)えられた。1 H NMR(90MHz、CCl4)δ(ppm): 0.21(9H、s)、4.15(1H、d、J=2Hz)、4.63(2
H、d、J=5Hz)、4.94(1H、d、J=2Hz)、5.0〜6.
3(3H、m) 実施例9 〔p−ニトロベンジル 2−ジアゾ−3−トリメチルシ
リルオキシブテノエートの合成〕 p−ニトロベンジル 2−ジアゾアセトアセテート26
3mg(1ミリモル)と臭化リチウム122mg(1.4ミリモ
ル)を乾燥アセトニトリル5mlに懸濁させ、アルゴン雰
囲気下室温で撹拌しながらトリエチルアミン(220μ
(1.6ミリモル)、ついでトリメチルシリルクロライド1
90μ(1.5ミリモル)を加えた。40℃に加熱し、同温
度で終夜撹拌した後減圧濃縮し、残渣に乾燥ヘキサン20
mlを加えて室温で30分撹拌し、不溶物を過により除去
した。液を減圧下濃縮乾固することによって、目的と
する化合物が黄色固体として330mg(収率87%)えられ
た。このものの物性値は実施例1でえられたものと一致
した。
応用例1 〔(3S,4R)−3−[(1R)−tert−ブチルジメチルシ
リルオキシエチル]−4−[3−(p−ニトロベンジル
オキシ)カルボニル−2−オキソ−3−ジアゾプロピ
ル]アゼチジン−2−オンの合成〕 (3S,4R)−3−[(1R)−tert−ブチルジメチルシ
リルオキシエチル]−4−アセトキシアゼチジン−2−
オン287mg(1ミリモル)と無水ヨウ化亜鉛80mg(0.25
ミリモル)の混合物に、前記のp−ニトロベンジル 2
−ジアゾ−3−トリメチルシリルオキシブテノエート40
3mg(1.2ミリモル)を乾燥アセトニトリル5mlに溶解し
た溶液をアルゴン雰囲気下室温で加えた。そのまま終夜
撹拌した後、反応液を20mlの炭酸水素ナトリウム飽和水
溶液に撹拌しながら加えた。酢酸エチル20mlで2回抽出
し、有機層を水洗、乾燥後、減圧下濃縮乾固すると黄色
油状物がえられた。これをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、ヘキサン−アセトン(4:1容量比)で
溶出する分画を集め、減圧下濃縮することによって、目
的とする化合物が油状物として450mg(収率91.7%)え
られた。1 H NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.06((6H、s)、0.83(9H、s)、1.2(3H、d、J
=6.3Hz)、2.8〜3.5(3H、m)、3.9〜4.3(2H、
m)、5.33(2H、s)、6.1(1H、br.s)、7.53(2H、
d、J=8.8Hz)、8.25(2H、d、J=8.8Hz) 応用例2 〔(3S,4R)−3−[(1R)−tert−ブチルジメチルシ
リルオキシエチル]−4−[3−(p−ニトロベンジル
オキシ)カルボニル−2−オキソ−3−ジアゾプロピ
ル]アゼチジン−2−オンの合成〕 (3S,4R)−3−[(1R)−tert−ブチルジメチルシ
リルオキシエチル]−4−アセトキシアゼチジン−2−
オン287mg(ミリモル)と無水塩化亜鉛40mg(0.40ミリ
モル)の混合物に、前記のp−ニトロベンジル 2−ア
ゾ−3−tert−ブチルジメチルシリルオキシブテノエー
ト453mg(1.2ミリモル)を乾燥アセトニトリル5mlに溶
解した溶液をアルゴン雰囲気下室温で加えた。そのまま
終夜撹拌した後、反応液を20mlの炭酸水素ナトリウム飽
和水溶液に撹拌しながら加えた。酢酸エチル20mlで2回
抽出し有機層を水洗、乾燥後減圧下濃縮すると黄色油状
物がえられた。この粗生成物を応用例1と同様に処理し
て430mg(収率97.7%)の目的とする化合物がえられ
た。このものの物性値は応用例1でえられた化合物と一
致した。
応用例3 〔(3S,4R)−3−[(1R)−ヒドロキシエチル]−4
−[3−(p−ニトロベンジルオキシ)カルボニル−2
−オキソ−3−ジアゾプロピル]アゼチジン−2−オン
の合成〕 p−ニトロベンジル 2−ジアゾアセトアセテート2.
058g(7.82ミリモル)とヨウ化ナトリウム1.641g(10.9
5ミリモル)を乾燥アセトニトリル41mlに懸濁させ、ア
ルゴン雰囲気下室温で撹拌しながらトリエチルアミン1.
74ml(12.5ミリモル)、ついでトリメチルシリルクロラ
イド1.49ml(11.73ミリモル)を加え、1時間撹拌しp
−ニトロベンジル2−ジアゾ−3−トリメチルシリルオ
キシブテノエートを含有する懸濁液をえた。この懸濁液
を、(3S,4R)−3−[(1R)−tert−ブチルジメチル
シリルオキシエチル]−4−アセトキシアゼチジン−2
−オン1.73g(6.02ミリモル)と無水ヨウ化亜鉛770mg
(2.4ミリモル)の混合物に加えて室温で終夜撹拌し
た。反応液を200mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液に
加え、15分撹拌を続けた。水層を塩化メチレン100mlで
2回抽出し、有機層を乾燥後減圧下濃縮すると黄色油状
物がえられた。これをメタノール48mlに溶解し、1N塩酸
8.5mlを加えて室温で終夜撹拌した。沈澱物を濾別し、
冷メタノール−水(9:1容量比)、ついでヘキサンで洗
浄すると白色固体がえられた。これをアセトンより再結
晶して1.84g(トータル収率81.2%)の目的化合物がえ
られた。1 H NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 1.33(3H、d、J=6.3Hz)、2.6(1H、br.s)、2.84
(1H、dd、J=7.3Hz、2.2Hz)、3.25(2H、m)、3.9
〜4.3(2H、m)、5.36(2H、s)、5.96(1H、br.
s)、7.53(2H、d、J=8.6Hz)、8.26(2H、d、J=
8.6Hz) 〔発明の効果〕 叙上の通り、本発明によれば、カルバペネム系β−ラ
クタム抗生物質合成中間体として有用なジアゾアセト酢
酸エステルのエノールシリルエーテル化合物を簡便に且
つ高収率でうることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 武久 兵庫県神戸市灘区篠原伯母野山町3丁目 9―14 (56)参考文献 特開 昭59−170096(JP,A) 特開 平3−95193(JP,A) 国際公開90/8149(WO,A1)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (式中、R1はC1〜C6の低級アルキル基、フェニル基、置
    換フェニル基、アラルキル基またはアリル基を表す)で
    示されるジアゾアセト酢酸エステルを、不活性溶媒中、
    一般式(II): (式中、R2、R3およびR4はそれぞれ同一または相異なる
    C1〜C6の低級アルキル基を表す)で示されるトリアルキ
    ルシリルクロライドと、有機塩基および一般式(II
    I): MX (III) (式中、Mはアルカリ金属、Xは臭素原子またはヨウ素
    原子を表す)で示されるハロゲン化アルカリ金属の存在
    下に反応させることを特徴とする、一般式(IV): (式中、R1、R2、R3およびR4は上記と同じ)で示される
    ジアゾアセト酢酸エステルのエノールシリルエーテル化
    合物の製造方法。
  2. 【請求項2】R1がp−ニトロベンジルである請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】有機塩基がトリエチルアミンである請求項
    1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】不活性溶媒がアセトニトリルである請求項
    1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(II)で示されるトリアルキルシリ
    ルクロライドがトリメチルシリルクロライドまたはtert
    −ブチルジメチルシリルクロライドである請求項1記載
    の製造方法。
  6. 【請求項6】ハロゲン化アルカリ金属がヨウ化ナトリウ
    ムである請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】不活性溶媒が、アセトニトリル、塩化メチ
    レン、クロロホルム、四塩化炭素、トルエン、テトラヒ
    ドロフランおよびジメチルホルムアミドよりなる群から
    選ばれた溶媒の単独または2種以上の混合物である請求
    項1記載の製造方法。
  8. 【請求項8】R1がアリル基である請求項1記載の製造方
    法。
  9. 【請求項9】Xが臭素原子である請求項1記載の製造方
    法。
  10. 【請求項10】MXが臭化ナトリウムである請求項1記載
    の製造方法。
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