JPH0828596A - 動力伝達装置 - Google Patents
動力伝達装置Info
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- JPH0828596A JPH0828596A JP16123794A JP16123794A JPH0828596A JP H0828596 A JPH0828596 A JP H0828596A JP 16123794 A JP16123794 A JP 16123794A JP 16123794 A JP16123794 A JP 16123794A JP H0828596 A JPH0828596 A JP H0828596A
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- Japan
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- retainer
- casing
- side plate
- hydraulic
- power transmission
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 装置の大型化を回避してコンパクト化に対応
できるとともに、部品点数を削減してコストの低減に対
応できる動力伝達装置を提供する。 【構成】 油圧発生室(A〜H)内の作動油を、ケーシ
ング29,リテーナ30の回転差に応じてドリブンギヤ
31とリングギヤ32とで昇圧させることによりケーシ
ング29とリテーナ30との間で動力伝達を行う動力伝
達装置26を構成する場合に、上記ケーシング29内に
上記リテーナ30の軸方向左端面に当接する一対の側板
40a,40bからなる側板40を配設し、該側板40
に、正転側の油圧発生室A,C,E,Gに連通する第1
油圧作動室a,及び逆転側の油圧発生室B,D,F,H
に連通する第2油圧作動室bをそれぞれ同心円をなすよ
う形成する。
できるとともに、部品点数を削減してコストの低減に対
応できる動力伝達装置を提供する。 【構成】 油圧発生室(A〜H)内の作動油を、ケーシ
ング29,リテーナ30の回転差に応じてドリブンギヤ
31とリングギヤ32とで昇圧させることによりケーシ
ング29とリテーナ30との間で動力伝達を行う動力伝
達装置26を構成する場合に、上記ケーシング29内に
上記リテーナ30の軸方向左端面に当接する一対の側板
40a,40bからなる側板40を配設し、該側板40
に、正転側の油圧発生室A,C,E,Gに連通する第1
油圧作動室a,及び逆転側の油圧発生室B,D,F,H
に連通する第2油圧作動室bをそれぞれ同心円をなすよ
う形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動輪側の動力を従動
輪側に該両輪の回転差に応じて伝達する車両用動力伝達
装置に関する。
輪側に該両輪の回転差に応じて伝達する車両用動力伝達
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前輪及び後輪をエンジンで駆動する4W
D車では、エンジンの駆動力を前後輪間の回転差に応じ
て前後輪に分配する動力伝達装置が採用されている。こ
の種の装置として、前後輪間の回転数差と伝達されるト
ルクとの関係が好ましいものとしてギヤポンプを用いた
油圧式の動力伝達装置がある。
D車では、エンジンの駆動力を前後輪間の回転差に応じ
て前後輪に分配する動力伝達装置が採用されている。こ
の種の装置として、前後輪間の回転数差と伝達されるト
ルクとの関係が好ましいものとしてギヤポンプを用いた
油圧式の動力伝達装置がある。
【0003】この油圧式動力伝達装置では、第1の回転
軸(例えばプロペラシャフト)が接続されるケーシング
内に、第2の回転軸(例えばドライブシャフト)が接続
されるリテーナを同軸配置し、該リテーナにより相対回
転自在に支持されたドリブンギヤを上記ケーシングの内
面に結合されたリングギヤに噛合させ、これらにより正
転側,逆転側の油圧発生室を形成するように構成されて
いる。
軸(例えばプロペラシャフト)が接続されるケーシング
内に、第2の回転軸(例えばドライブシャフト)が接続
されるリテーナを同軸配置し、該リテーナにより相対回
転自在に支持されたドリブンギヤを上記ケーシングの内
面に結合されたリングギヤに噛合させ、これらにより正
転側,逆転側の油圧発生室を形成するように構成されて
いる。
【0004】また、上記正転側の油圧発生室は油圧通路
を介して第1油圧作動室,オリフィス,ワンウェイブバ
ルブを通ってオイルタンクに連通されており、逆転側の
油圧発生室は上記通路とは別の油圧通路を介して第2油
圧作動室,オリフィス,ワンウェイバルブを通って上記
オイルタンクに連通されている。そして例えば上記第1
の回転軸の回転数が第2の回転軸より高くなると、正転
側の油圧発生室から作動油が吐出され、逆転側の油圧発
生室に作動油が吸込される。この吐出された作動油は、
油圧通路から第1油圧作動室に流入し、ワンウェイバル
ブでオイルタンクへの流れが阻止されるとともにオリフ
ィスで絞られて昇圧し、その油圧によってトルクが第1
の回転軸から第2の回転軸に伝達される。
を介して第1油圧作動室,オリフィス,ワンウェイブバ
ルブを通ってオイルタンクに連通されており、逆転側の
油圧発生室は上記通路とは別の油圧通路を介して第2油
圧作動室,オリフィス,ワンウェイバルブを通って上記
オイルタンクに連通されている。そして例えば上記第1
の回転軸の回転数が第2の回転軸より高くなると、正転
側の油圧発生室から作動油が吐出され、逆転側の油圧発
生室に作動油が吸込される。この吐出された作動油は、
油圧通路から第1油圧作動室に流入し、ワンウェイバル
ブでオイルタンクへの流れが阻止されるとともにオリフ
ィスで絞られて昇圧し、その油圧によってトルクが第1
の回転軸から第2の回転軸に伝達される。
【0005】このような油圧発生機構を形成する場合、
従来、上記リテーナの軸方向両端面にそれぞれ側板を配
設し、一方の側板に第1油圧作動室,油圧通路,オリフ
ィス等を形成するとともに、他方の側板に第2油圧作動
室,通路等を形成するのが一般的である。
従来、上記リテーナの軸方向両端面にそれぞれ側板を配
設し、一方の側板に第1油圧作動室,油圧通路,オリフ
ィス等を形成するとともに、他方の側板に第2油圧作動
室,通路等を形成するのが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記動力伝達
装置では、その搭載スペースを縮小するためにできるだ
けコンパクトにすることが要請されており、また需要の
拡大を図るためにできるだけコストを低減することが要
請されている。
装置では、その搭載スペースを縮小するためにできるだ
けコンパクトにすることが要請されており、また需要の
拡大を図るためにできるだけコストを低減することが要
請されている。
【0007】ところが、上記従来のようにリテーナの軸
方向両側部にそれぞれ側板を配置して第1,第2油圧作
動室を形成する構造では、リテーナの軸方向長さが長く
なる分だけ装置全体が大型化し、コンパクト化の要請に
対応できないという問題がある。また各作動室を別々に
設ける構造では、側板等の部品点数が増えることからコ
スト低減に対応できないという問題がある。
方向両側部にそれぞれ側板を配置して第1,第2油圧作
動室を形成する構造では、リテーナの軸方向長さが長く
なる分だけ装置全体が大型化し、コンパクト化の要請に
対応できないという問題がある。また各作動室を別々に
設ける構造では、側板等の部品点数が増えることからコ
スト低減に対応できないという問題がある。
【0008】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、装置の大型化を回避してコンパクト化に対応で
きるとともに、部品点数を削減してコストの低減に対応
できる動力伝達装置を提供することを目的としている。
もので、装置の大型化を回避してコンパクト化に対応で
きるとともに、部品点数を削減してコストの低減に対応
できる動力伝達装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、第1
の回転軸が接続されるケーシング内に第2の回転軸が接
続されるリテーナを同軸配置し、該リテーナの周囲に凹
設された凹部内にドリブンギヤを相対回転自在に配設
し、該ドリブンギヤを上記ケーシングの内周面に結合さ
れたリングギヤに噛合させ、上記ケーシング,リングギ
ヤ,ドリブンギヤ及びリテーナで形成される油圧発生室
内の作動油を第1,第2の回転軸の回転差に応じて昇圧
させることにより動力の伝達を行う動力伝達装置におい
て、上記ケーシング内に上記リテーナの軸方向一端面に
当接する側板を配設し、該側板に、正転側の上記油圧発
生室に連通する第1油圧作動室,及び逆転側の油圧発生
室に連通する第2油圧作動室をそれぞれ同心円をなすよ
う形成したことを特徴としている。
の回転軸が接続されるケーシング内に第2の回転軸が接
続されるリテーナを同軸配置し、該リテーナの周囲に凹
設された凹部内にドリブンギヤを相対回転自在に配設
し、該ドリブンギヤを上記ケーシングの内周面に結合さ
れたリングギヤに噛合させ、上記ケーシング,リングギ
ヤ,ドリブンギヤ及びリテーナで形成される油圧発生室
内の作動油を第1,第2の回転軸の回転差に応じて昇圧
させることにより動力の伝達を行う動力伝達装置におい
て、上記ケーシング内に上記リテーナの軸方向一端面に
当接する側板を配設し、該側板に、正転側の上記油圧発
生室に連通する第1油圧作動室,及び逆転側の油圧発生
室に連通する第2油圧作動室をそれぞれ同心円をなすよ
う形成したことを特徴としている。
【0010】ここで、図6は、請求項1の発明に係る動
力伝達装置の試作品としての一例を示す図である。
力伝達装置の試作品としての一例を示す図である。
【0011】図において、この動力伝達装置1は、第1
の回転軸が接続されるケーシング2内に、第2の回転軸
が接続されるリテーナ3を同軸配置し、該リテーナ3に
より相対回転自在に支持されたドリブンギヤ4を上記ケ
ーシング2の内周面にスプライン係合されたリングギヤ
5に噛合させ、これらにより正転側油圧発生室A,逆転
側油圧発生室Bを形成して構成されている。
の回転軸が接続されるケーシング2内に、第2の回転軸
が接続されるリテーナ3を同軸配置し、該リテーナ3に
より相対回転自在に支持されたドリブンギヤ4を上記ケ
ーシング2の内周面にスプライン係合されたリングギヤ
5に噛合させ、これらにより正転側油圧発生室A,逆転
側油圧発生室Bを形成して構成されている。
【0012】また上記リングギヤ4の軸芯には軸部6が
スプライン結合されており、この軸部6の中径部6a及
び先端部6bは軸受7,8を介して上記ケーシング2に
回転自在に支持されている。
スプライン結合されており、この軸部6の中径部6a及
び先端部6bは軸受7,8を介して上記ケーシング2に
回転自在に支持されている。
【0013】上記軸部6のリテーナ3より図示左方に
は、該リテーナ3の軸方向左端面に当接する第1,第2
側板9a,9bからなる一対の側板9が挿入されてお
り、図示右方には上記リテーナ3の右端面に当接する1
枚の側板10が挿入されている。この両側板9,10は
リテーナ3とともに上記軸部6の先端部6bに螺入され
たロックナット11により締め付け固定されている。
は、該リテーナ3の軸方向左端面に当接する第1,第2
側板9a,9bからなる一対の側板9が挿入されてお
り、図示右方には上記リテーナ3の右端面に当接する1
枚の側板10が挿入されている。この両側板9,10は
リテーナ3とともに上記軸部6の先端部6bに螺入され
たロックナット11により締め付け固定されている。
【0014】また、上記リテーナ3の軸方向幅寸法はド
リブンギヤ4,リングギヤ5の軸方向幅寸法より若干大
きく設定されており、これにより上記両側板9,10と
ドリブンギヤ4,リングギヤ5との間には隙間Sが設け
られている。この隙間Sは油圧低下によって伝達性能が
悪化しないようにできるだけ小さく設定している。
リブンギヤ4,リングギヤ5の軸方向幅寸法より若干大
きく設定されており、これにより上記両側板9,10と
ドリブンギヤ4,リングギヤ5との間には隙間Sが設け
られている。この隙間Sは油圧低下によって伝達性能が
悪化しないようにできるだけ小さく設定している。
【0015】そして上記第1側板9aの半径方向外側周
面には、上記第2側板9bの端面とで第1油圧作動室a
を構成する凹部が形成されており、該作動室aの内側周
面には第2油圧作動室bを構成する凹部が形成されてい
る。
面には、上記第2側板9bの端面とで第1油圧作動室a
を構成する凹部が形成されており、該作動室aの内側周
面には第2油圧作動室bを構成する凹部が形成されてい
る。
【0016】上記第1油圧作動室aは第2側板9bに形
成された油圧通路12を介して逆転側の油圧発生室Bに
連通されており、第2油圧作動室bは第2側板9b及び
リテーナ3に連通形成された油圧通路13´,13を介
して正転側の油圧発生室Aに連通されている。
成された油圧通路12を介して逆転側の油圧発生室Bに
連通されており、第2油圧作動室bは第2側板9b及び
リテーナ3に連通形成された油圧通路13´,13を介
して正転側の油圧発生室Aに連通されている。
【0017】さらに上記第1側板9aには第1,第2油
圧作動室a,bに連通するオリフィス14a,14bが
形成されており、該各オリフィス14a,14bは上記
軸部6と、摺動自在のピストン15とで形成されたオイ
ルタンク15aに連通している。また上記第1側板9a
のオリフィスと反対側には第1,第2油圧作動室a,b
からオイルタンク15a方向への作動油の流れを阻止す
るワンウェイバルブ16a,16bが設けられている。
圧作動室a,bに連通するオリフィス14a,14bが
形成されており、該各オリフィス14a,14bは上記
軸部6と、摺動自在のピストン15とで形成されたオイ
ルタンク15aに連通している。また上記第1側板9a
のオリフィスと反対側には第1,第2油圧作動室a,b
からオイルタンク15a方向への作動油の流れを阻止す
るワンウェイバルブ16a,16bが設けられている。
【0018】上記動力伝達装置1によれば、リテーナ3
の左端面に第1,第2側板9a,9bからなる側板9を
配設し、該側板9にそれぞれ同心円をなすように第1,
第2油圧作動室a,bを形成したので、従来のリテーナ
3の左右端面にそれぞれ油圧作動室を設ける場合に比べ
て装置全体の軸方向長さを短縮でき、それだけコンパク
ト化に対応できる。また、上記油圧作動室a,bを一対
の側板9a,9bだけで形成したので、左右に別途形成
する場合に比べて側板の部品点数を少なくでき、しかも
凹部,油圧通路等を形成するための加工工数を削減で
き、コストの低減に対応できる。
の左端面に第1,第2側板9a,9bからなる側板9を
配設し、該側板9にそれぞれ同心円をなすように第1,
第2油圧作動室a,bを形成したので、従来のリテーナ
3の左右端面にそれぞれ油圧作動室を設ける場合に比べ
て装置全体の軸方向長さを短縮でき、それだけコンパク
ト化に対応できる。また、上記油圧作動室a,bを一対
の側板9a,9bだけで形成したので、左右に別途形成
する場合に比べて側板の部品点数を少なくでき、しかも
凹部,油圧通路等を形成するための加工工数を削減で
き、コストの低減に対応できる。
【0019】ところで、本願発明者はコンパクト化をさ
らに図る観点から、上記動力伝達装置1の構造について
検討したところ、該装置1は、上記左右の側板9,10
とリテーナ3とをロックナット11で締め付けて固定す
る構造であることから、上記軸部6の先端部6aをロッ
クナット11から突出させ、該突出部を軸受8でケーシ
ング2に支持する構造となっている。このため上記軸部
6の突出分だけ装置全長が大きくなり易く、この点を改
善することによってコンパクト化にさらに貢献できるこ
とに着目した。
らに図る観点から、上記動力伝達装置1の構造について
検討したところ、該装置1は、上記左右の側板9,10
とリテーナ3とをロックナット11で締め付けて固定す
る構造であることから、上記軸部6の先端部6aをロッ
クナット11から突出させ、該突出部を軸受8でケーシ
ング2に支持する構造となっている。このため上記軸部
6の突出分だけ装置全長が大きくなり易く、この点を改
善することによってコンパクト化にさらに貢献できるこ
とに着目した。
【0020】そこで請求項2の発明は、請求項1と同様
の動力伝達装置において、リテーナの軸部に、該リテー
ナの軸方向一端面に当接する側板を嵌装するとともにロ
ックナットを螺着して該側板を固定し、上記側板にロッ
クナットの周囲を囲む軸受け部を一体形成し、該軸受け
部をケーシングで回転自在に支持したことを特徴として
いる。
の動力伝達装置において、リテーナの軸部に、該リテー
ナの軸方向一端面に当接する側板を嵌装するとともにロ
ックナットを螺着して該側板を固定し、上記側板にロッ
クナットの周囲を囲む軸受け部を一体形成し、該軸受け
部をケーシングで回転自在に支持したことを特徴として
いる。
【0021】
【作用】請求項1の発明に係る動力伝達装置によれば、
リテーナの軸方向一端面に当接する側板を配設し、該側
板に第1,第2油圧作動室をそれぞれ同心円をなすよう
形成したので、上述のようにリテーナの左右端面に別々
に油圧作動室を設ける場合に比べて装置全体をコンパク
化できる。また左右に別途形成する場合に比べて部品点
数を削減でき、それだけコストを低減できる。
リテーナの軸方向一端面に当接する側板を配設し、該側
板に第1,第2油圧作動室をそれぞれ同心円をなすよう
形成したので、上述のようにリテーナの左右端面に別々
に油圧作動室を設ける場合に比べて装置全体をコンパク
化できる。また左右に別途形成する場合に比べて部品点
数を削減でき、それだけコストを低減できる。
【0022】請求項2の発明では、リテーナの軸部に嵌
装された側板にロックナットの周囲を囲む軸受け部を一
体形成し、該軸受け部をケーシングで回転自在に支持し
たので、上述の軸部を軸支する場合に比べて該軸部の突
出分だけ軸方向長さを短縮でき、コンパクト化にさらに
対応できる。
装された側板にロックナットの周囲を囲む軸受け部を一
体形成し、該軸受け部をケーシングで回転自在に支持し
たので、上述の軸部を軸支する場合に比べて該軸部の突
出分だけ軸方向長さを短縮でき、コンパクト化にさらに
対応できる。
【0023】また、上記側板の軸受け部をケーシングで
軸支するので、上記軸部を支持する場合に比べて軸受を
大きくすることができ、それだけ軸受支持荷重を大きく
できる。
軸支するので、上記軸部を支持する場合に比べて軸受を
大きくすることができ、それだけ軸受支持荷重を大きく
できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1ないし図5は、請求項1,2の発明に係
る油圧式動力伝達装置を説明するための図であり、図1
は本実施例の動力伝達装置の断面側面図、図2は上記実
施例装置の断面正面図、図3は図1の要部拡大図,図4
は上記実施例装置の作動油流路を模式的に示す構成図、
図5は上記実施例装置が搭載された四輪駆動車の概略構
成図である。なお、本実施例では、フロントエンジン・
リヤドライブ方式をベースとした四輪駆動車に適用した
場合を例にとって説明する。
説明する。図1ないし図5は、請求項1,2の発明に係
る油圧式動力伝達装置を説明するための図であり、図1
は本実施例の動力伝達装置の断面側面図、図2は上記実
施例装置の断面正面図、図3は図1の要部拡大図,図4
は上記実施例装置の作動油流路を模式的に示す構成図、
図5は上記実施例装置が搭載された四輪駆動車の概略構
成図である。なお、本実施例では、フロントエンジン・
リヤドライブ方式をベースとした四輪駆動車に適用した
場合を例にとって説明する。
【0025】図5において、17は本実施例装置を搭載
した四輪駆動車であり、該四輪駆動車17のエンジン1
8にはクラッチを介在させてトランスミッション19が
接続されており、該ミッション19にはトランスファ2
0が接続されている。このトランスファ20は、上記エ
ンジン18からの駆動力をプロペラシャフト21を介し
て後輪22に伝達するとともに、伝達軸23を介して前
輪24に伝達するもので、該前輪24と伝達軸23との
間にはフロントディファレンシャル25a(以下フロン
トデフと略す)が配設されており、上記後輪22とプロ
ペラシャフト21との間にはリヤディファレンシャル2
5b(以下リヤデフと略す)が配設されている。
した四輪駆動車であり、該四輪駆動車17のエンジン1
8にはクラッチを介在させてトランスミッション19が
接続されており、該ミッション19にはトランスファ2
0が接続されている。このトランスファ20は、上記エ
ンジン18からの駆動力をプロペラシャフト21を介し
て後輪22に伝達するとともに、伝達軸23を介して前
輪24に伝達するもので、該前輪24と伝達軸23との
間にはフロントディファレンシャル25a(以下フロン
トデフと略す)が配設されており、上記後輪22とプロ
ペラシャフト21との間にはリヤディファレンシャル2
5b(以下リヤデフと略す)が配設されている。
【0026】上記フロントデフ25aと伝達軸23との
間には、走行条件に応じて上記前輪24への駆動力を増
減し、結果的に前,後輪24,22への駆動力配分比を
制御する油圧式動力伝達装置26が配設されている。
間には、走行条件に応じて上記前輪24への駆動力を増
減し、結果的に前,後輪24,22への駆動力配分比を
制御する油圧式動力伝達装置26が配設されている。
【0027】上記動力伝達装置26は、図4にその全体
構成を模式的に示すように、正,逆主油路27a,27
bからなる主油路27,及びオイルタンク38等を内蔵
するギヤポンプ式のものである。この動力伝達装置26
は、ケーシング29内にリテーナ30を回転自在にかつ
同軸をなすように配設し、該リテーナ30に回転可能に
支持された4個のドリブンギヤ31をケーシング29の
内周面にスプライン嵌合されたリングギヤ32に噛合さ
せ、該リングギヤ32,上記ドリブンギヤ31,ケーシ
ング29,及びリテーナ30で油圧発生室(A〜H)を
形成した構造のものである。そして、上記リテーナ30
は上記フロントデフ25aに連結されており、またケー
シング29は上記伝達軸23に連結されている。これに
より上記油圧発生室(A〜H)内の作動油を上記前,後
輪24,22の回転差に応じて上記ドリブンギヤ31と
リングギヤ32とで昇圧させることにより、伝達軸23
とフロントデフ25aとの間で動力を伝達するようにな
っている。
構成を模式的に示すように、正,逆主油路27a,27
bからなる主油路27,及びオイルタンク38等を内蔵
するギヤポンプ式のものである。この動力伝達装置26
は、ケーシング29内にリテーナ30を回転自在にかつ
同軸をなすように配設し、該リテーナ30に回転可能に
支持された4個のドリブンギヤ31をケーシング29の
内周面にスプライン嵌合されたリングギヤ32に噛合さ
せ、該リングギヤ32,上記ドリブンギヤ31,ケーシ
ング29,及びリテーナ30で油圧発生室(A〜H)を
形成した構造のものである。そして、上記リテーナ30
は上記フロントデフ25aに連結されており、またケー
シング29は上記伝達軸23に連結されている。これに
より上記油圧発生室(A〜H)内の作動油を上記前,後
輪24,22の回転差に応じて上記ドリブンギヤ31と
リングギヤ32とで昇圧させることにより、伝達軸23
とフロントデフ25aとの間で動力を伝達するようにな
っている。
【0028】上記動力伝達装置26の具体的構造を示す
図1〜3において、上記ケーシング29は円筒状の胴部
29aと、これの図示右方端面に固着された蓋部29b
及び左端面に固着された底部29cとからなり、該胴部
29aの内周面に上記リングギヤ32がスプライン嵌合
されている。
図1〜3において、上記ケーシング29は円筒状の胴部
29aと、これの図示右方端面に固着された蓋部29b
及び左端面に固着された底部29cとからなり、該胴部
29aの内周面に上記リングギヤ32がスプライン嵌合
されている。
【0029】また、上記リテーナ30は四葉状の本体部
30aと、これにスプライン嵌合した軸部33とから構
成されており、上記本体部30aには上記各ドリブンギ
ヤ31を収容し、かつ相対回転可能に支持し得る4つの
凹部30cが形成されている。この凹部30cの内周面
と各ドリブンギヤ31の歯先との間にはそれぞれ微小隙
間が形成されている。上記軸部33の中径部33aはこ
ろがり軸受34を介してケーシング29の底部29cに
回転自在に支持されており、また該底部29cと軸部3
3の大径部33bとの間は、耐圧オイルシール35でシ
ールされている。
30aと、これにスプライン嵌合した軸部33とから構
成されており、上記本体部30aには上記各ドリブンギ
ヤ31を収容し、かつ相対回転可能に支持し得る4つの
凹部30cが形成されている。この凹部30cの内周面
と各ドリブンギヤ31の歯先との間にはそれぞれ微小隙
間が形成されている。上記軸部33の中径部33aはこ
ろがり軸受34を介してケーシング29の底部29cに
回転自在に支持されており、また該底部29cと軸部3
3の大径部33bとの間は、耐圧オイルシール35でシ
ールされている。
【0030】上記軸部33の大径部33bの軸心部に
は、作動油を貯蔵し、かつ油温上昇による作動油の体積
増加を吸収し得るオイルタンク38が形成されている。
このオイルタンク38はシリンダ穴38a内にピストン
39を摺動可能に挿入配置し、両者間をピストンリング
39aでシールした構造のものである。
は、作動油を貯蔵し、かつ油温上昇による作動油の体積
増加を吸収し得るオイルタンク38が形成されている。
このオイルタンク38はシリンダ穴38a内にピストン
39を摺動可能に挿入配置し、両者間をピストンリング
39aでシールした構造のものである。
【0031】上記軸部33のリテーナ30の図示左方に
は、該リテーナ30左端面に当接する円板状の側板40
が挿入されている。また該リテーナ30の図示右方に
は、該リテーナ30の右端面に当接する円板状の側板4
1が挿入されており、該側板41は上記軸部33に嵌合
している。この両側板40,41とリテーナ30とは上
記軸部33の先端部33cに螺装されたロックナット4
3により締め付け固定されている。さらに上記各側板4
0,41はピン42a,42bでリテーナ30に係止さ
れ、該リテーナ30とともに回転するようになってい
る。
は、該リテーナ30左端面に当接する円板状の側板40
が挿入されている。また該リテーナ30の図示右方に
は、該リテーナ30の右端面に当接する円板状の側板4
1が挿入されており、該側板41は上記軸部33に嵌合
している。この両側板40,41とリテーナ30とは上
記軸部33の先端部33cに螺装されたロックナット4
3により締め付け固定されている。さらに上記各側板4
0,41はピン42a,42bでリテーナ30に係止さ
れ、該リテーナ30とともに回転するようになってい
る。
【0032】また、上記リテーナ30の軸方向幅寸法は
各ドリブンギヤ31,リングギヤ32の軸方向幅寸法と
同一に設定されており、これはリテーナ30,ドリブン
ギヤ31,リングギヤ32を組み合わせた状態で共加工
により面一に形成されたものである。また上記リテーナ
30の右端面と側板41との間には厚さ0.1mm以下
のシム44が介設されている。これにより上記両側板4
0,41とドリブンギヤ31,リングギヤ32との間に
は上記シム44の厚さ分の隙間S´が設けられており
(図3参照)、ドリブンギヤ31,リングギヤ32,及
びリテーナ30の間の相対回転が支障なく行えるように
なっている。
各ドリブンギヤ31,リングギヤ32の軸方向幅寸法と
同一に設定されており、これはリテーナ30,ドリブン
ギヤ31,リングギヤ32を組み合わせた状態で共加工
により面一に形成されたものである。また上記リテーナ
30の右端面と側板41との間には厚さ0.1mm以下
のシム44が介設されている。これにより上記両側板4
0,41とドリブンギヤ31,リングギヤ32との間に
は上記シム44の厚さ分の隙間S´が設けられており
(図3参照)、ドリブンギヤ31,リングギヤ32,及
びリテーナ30の間の相対回転が支障なく行えるように
なっている。
【0033】このように上記リテーナ30,ドリブンギ
ヤ31,リングギヤ32の各部品を組合わせて共加工し
た後、シム44を介在させて隙間S´を形成したので、
隙間S´を容易確実に精度良く管理できる。ちなみに、
上述の図6に示すものでは、各部品を別個に加工すると
ともに、それぞれの寸法精度を高くすることにより隙間
Sを管理することとなるが、この方法では限界があり、
またそのために特に高圧のギヤポンプでは高価になると
いう欠点があるが、本実施例の加工方法によればこの欠
点を解消できるものである。
ヤ31,リングギヤ32の各部品を組合わせて共加工し
た後、シム44を介在させて隙間S´を形成したので、
隙間S´を容易確実に精度良く管理できる。ちなみに、
上述の図6に示すものでは、各部品を別個に加工すると
ともに、それぞれの寸法精度を高くすることにより隙間
Sを管理することとなるが、この方法では限界があり、
またそのために特に高圧のギヤポンプでは高価になると
いう欠点があるが、本実施例の加工方法によればこの欠
点を解消できるものである。
【0034】上記左側の側板40は一対の第1,第2側
板40a,40bを張り合わせて構成されている。この
第1側板40aの内面の半径方向外側には第2側板40
bの端面とで第1油圧作動室aを構成する凹部45aが
形成されており、該作動室aの内側には第2油圧作動室
bを構成する凹部45bが形成されている。この両油圧
作動室a,bは軸方向に見て同心円上に位置し、かつ軸
直角方向に見て並行に位置している。
板40a,40bを張り合わせて構成されている。この
第1側板40aの内面の半径方向外側には第2側板40
bの端面とで第1油圧作動室aを構成する凹部45aが
形成されており、該作動室aの内側には第2油圧作動室
bを構成する凹部45bが形成されている。この両油圧
作動室a,bは軸方向に見て同心円上に位置し、かつ軸
直角方向に見て並行に位置している。
【0035】上記第1油圧作動室aは第2側板40bに
形成された油圧通路46を介して逆転側の油圧発生室
B,D,F,Hに連通されており、第2油圧作動室bは
第2側板40b,リテーナ30に連通形成された油圧通
路47a,47bを介して正転側の油圧発生室A,C,
E,Gに連通されている。
形成された油圧通路46を介して逆転側の油圧発生室
B,D,F,Hに連通されており、第2油圧作動室bは
第2側板40b,リテーナ30に連通形成された油圧通
路47a,47bを介して正転側の油圧発生室A,C,
E,Gに連通されている。
【0036】また上記第1側板40aには第1,第2油
圧作動室a,bに連通するオリフィス48a,48bが
形成されており、該各オリフィス48a,48bは上記
オイルタンク38に連通している。さらに上記第1側板
40aには、第1,第2油圧作動室a,bからオイルタ
ンク38方向への作動油の流れを阻止するワンウェイバ
ルブ49a,49bが設けられている。
圧作動室a,bに連通するオリフィス48a,48bが
形成されており、該各オリフィス48a,48bは上記
オイルタンク38に連通している。さらに上記第1側板
40aには、第1,第2油圧作動室a,bからオイルタ
ンク38方向への作動油の流れを阻止するワンウェイバ
ルブ49a,49bが設けられている。
【0037】ここで、図2に示すように、上記正主油路
27aは、正転側油圧発生室A,C,E,Gを上記本体
部30aの油圧通路47a,47b,第2油圧作動室
b,オリフィス48bを介してオイルタンク38に連通
させている。また、逆主油路27bは、逆転側油圧発生
室B,D,F,Hを油圧通路46,第1油圧作動室a,
オリフィス48aを介して上記オイルタンク38に連通
させている。
27aは、正転側油圧発生室A,C,E,Gを上記本体
部30aの油圧通路47a,47b,第2油圧作動室
b,オリフィス48bを介してオイルタンク38に連通
させている。また、逆主油路27bは、逆転側油圧発生
室B,D,F,Hを油圧通路46,第1油圧作動室a,
オリフィス48aを介して上記オイルタンク38に連通
させている。
【0038】そして、正副油路50aは、上記ワンウェ
イバルブ49bを介してオイルタンク38と上記正主油
路27aとを連通させている。また逆副油路50bは上
記ワンウェイバルブ49aを介してオイルタンク38と
逆主油路27bとを連通させている。
イバルブ49bを介してオイルタンク38と上記正主油
路27aとを連通させている。また逆副油路50bは上
記ワンウェイバルブ49aを介してオイルタンク38と
逆主油路27bとを連通させている。
【0039】即ち、正転側の油圧発生室A,C,E,G
の圧力が、該油圧発生室とオイルタンク38との間に配
設したオリフィス48b,ワンウェイバルブ49bによ
り、第2油圧作動室bに作用し、また、逆転側の油圧発
生室B,D,F,Hの圧力が、該油圧発生室とオイルタ
ンク38との間に配設したオリフィス48a,ワンウェ
イバルブ49aにより、第1油圧作動室aに作用するよ
う構成されている。
の圧力が、該油圧発生室とオイルタンク38との間に配
設したオリフィス48b,ワンウェイバルブ49bによ
り、第2油圧作動室bに作用し、また、逆転側の油圧発
生室B,D,F,Hの圧力が、該油圧発生室とオイルタ
ンク38との間に配設したオリフィス48a,ワンウェ
イバルブ49aにより、第1油圧作動室aに作用するよ
う構成されている。
【0040】上記右側の側板41の外面には、円筒状の
軸受け部41aが一体に突出形成されており、該軸受け
部41aは上記ロックナット43の外周部を囲ってい
る。また上記ケーシング29の蓋部29bの内壁には上
記軸受け部41aの外周面に間を開けて対向する凹部2
9dが凹設されており、この凹部29dの内周面と上記
軸受け部41aの外周面との間にはニードル軸受52が
配設されている。これにより上記軸部33の先端部33
cは側板41を介してケーシング29に回転自在に支持
されている。
軸受け部41aが一体に突出形成されており、該軸受け
部41aは上記ロックナット43の外周部を囲ってい
る。また上記ケーシング29の蓋部29bの内壁には上
記軸受け部41aの外周面に間を開けて対向する凹部2
9dが凹設されており、この凹部29dの内周面と上記
軸受け部41aの外周面との間にはニードル軸受52が
配設されている。これにより上記軸部33の先端部33
cは側板41を介してケーシング29に回転自在に支持
されている。
【0041】次に本実施例の作用効果について説明す
る。例えば車両前進時において、前輪回転数と後輪回転
数とが同じ場合には、ケーシング29とリテーナ30と
は同じ回転数となる。そのため、ドリブンギヤ31とリ
ングギヤ32との間に相対的な回転がなく、従って前輪
24へのトルク伝達の増加はない。
る。例えば車両前進時において、前輪回転数と後輪回転
数とが同じ場合には、ケーシング29とリテーナ30と
は同じ回転数となる。そのため、ドリブンギヤ31とリ
ングギヤ32との間に相対的な回転がなく、従って前輪
24へのトルク伝達の増加はない。
【0042】一方、後輪22のスリップ等により後輪回
転数が前輪回転数より高くなり、ケーシング29の回転
数がリテーナ30より高くなると、リングギヤ32及び
ドリブンギヤ31はそれぞれ図2矢印n方向に回転す
る。この場合、例えばドリブンギヤ31´に注目する
と、油圧発生室Aが吐出側となり、油圧発生室Hが吸入
側となる。油圧発生室Aから吐出された作動油は、油圧
通路47b,47aから第2油圧作動室bに流入する。
そして、該作動油はワンウェイバルブ49bでオイルタ
ンク38への流れが阻止されるとともに、オリフィス4
8bで絞られて昇圧し、その油圧によってトルクが前輪
24へも伝達される。
転数が前輪回転数より高くなり、ケーシング29の回転
数がリテーナ30より高くなると、リングギヤ32及び
ドリブンギヤ31はそれぞれ図2矢印n方向に回転す
る。この場合、例えばドリブンギヤ31´に注目する
と、油圧発生室Aが吐出側となり、油圧発生室Hが吸入
側となる。油圧発生室Aから吐出された作動油は、油圧
通路47b,47aから第2油圧作動室bに流入する。
そして、該作動油はワンウェイバルブ49bでオイルタ
ンク38への流れが阻止されるとともに、オリフィス4
8bで絞られて昇圧し、その油圧によってトルクが前輪
24へも伝達される。
【0043】本実施例の動力伝達装置26によれば、リ
テーナ30の左端面に第1,第2側板40a,40bか
らなる側板40を配設し、該側板40にそれぞれ同心円
をなすように第1,第2油圧作動室a,bを形成したの
で、リテーナの左右端面にそれぞれ油圧作動室を設ける
場合に比べて装置全体の軸方向長さを短縮でき、それだ
けコンパクト化に対応でき、車体への搭載スペースを縮
小できる。
テーナ30の左端面に第1,第2側板40a,40bか
らなる側板40を配設し、該側板40にそれぞれ同心円
をなすように第1,第2油圧作動室a,bを形成したの
で、リテーナの左右端面にそれぞれ油圧作動室を設ける
場合に比べて装置全体の軸方向長さを短縮でき、それだ
けコンパクト化に対応でき、車体への搭載スペースを縮
小できる。
【0044】また、上記油圧作動室a,bを側板40だ
けで形成したので、左右に別途形成する場合に比べて側
板の部品点数,及び加工工数を削減でき、コストを低減
できる。
けで形成したので、左右に別途形成する場合に比べて側
板の部品点数,及び加工工数を削減でき、コストを低減
できる。
【0045】さらに、本実施例では、上記リテーナ30
の右端面に側板41を配設し、該側板41を軸部33に
嵌合させて固定し、この側板41にロックナット43の
外周部を囲む軸受け部41aを一体形成し、該軸受け部
41aをケーシング29に軸受52を介して支持したの
で、図6に示す構造に比べて該軸部の突出分だけ軸方向
長さを短縮でき、コンパクト化にさらに貢献できる。
の右端面に側板41を配設し、該側板41を軸部33に
嵌合させて固定し、この側板41にロックナット43の
外周部を囲む軸受け部41aを一体形成し、該軸受け部
41aをケーシング29に軸受52を介して支持したの
で、図6に示す構造に比べて該軸部の突出分だけ軸方向
長さを短縮でき、コンパクト化にさらに貢献できる。
【0046】さらにまた上記軸受け部41aをケーシン
グ29で軸支する構造としたので、軸部を軸支する場合
に比べて大きな軸受52を採用することができ、それだ
け軸受52の支持荷重を増大できる。
グ29で軸支する構造としたので、軸部を軸支する場合
に比べて大きな軸受52を採用することができ、それだ
け軸受52の支持荷重を増大できる。
【0047】なお、上記実施例では、第1,第2油圧作
動室a,bを一対の側板40a,40bを重ねて形成し
た場合を例にとったが、本発明の油圧作動室は1枚の側
板で形成してもよい。また、上記両油圧作動室a,bを
軸直角方向に重なるように形成したが、本発明の油圧作
動室a,bは軸方向に少しずらした位置に形成してもよ
い。
動室a,bを一対の側板40a,40bを重ねて形成し
た場合を例にとったが、本発明の油圧作動室は1枚の側
板で形成してもよい。また、上記両油圧作動室a,bを
軸直角方向に重なるように形成したが、本発明の油圧作
動室a,bは軸方向に少しずらした位置に形成してもよ
い。
【0048】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明に係る動力
伝達装置によれば、ケーシング内にリテーナの軸方向一
端面に当接する側板を配設し、該側板に、正転側の油圧
発生室に連通する第1油圧作動室,及び逆転側の油圧発
生室に連通する第2油圧作動室をそれぞれ同心円上に形
成したので、該装置全体のコンパクト化に対応できると
ともに、コストの低減に対応できる効果がある。
伝達装置によれば、ケーシング内にリテーナの軸方向一
端面に当接する側板を配設し、該側板に、正転側の油圧
発生室に連通する第1油圧作動室,及び逆転側の油圧発
生室に連通する第2油圧作動室をそれぞれ同心円上に形
成したので、該装置全体のコンパクト化に対応できると
ともに、コストの低減に対応できる効果がある。
【0049】請求項2の発明では、上記リテーナの軸部
に、該リテーナの軸方向一端面に当接する側板を嵌装す
るとともにロックナットで固定し、上記側板にロックナ
ットの周囲を囲む軸受け部を一体形成し、該軸受け部を
ケーシングで回転自在に支持したので、装置のコンパク
ト化にさらに対応できるとともに、軸受支持荷重を増大
できる効果がある。
に、該リテーナの軸方向一端面に当接する側板を嵌装す
るとともにロックナットで固定し、上記側板にロックナ
ットの周囲を囲む軸受け部を一体形成し、該軸受け部を
ケーシングで回転自在に支持したので、装置のコンパク
ト化にさらに対応できるとともに、軸受支持荷重を増大
できる効果がある。
【図1】請求項1,2の発明の一実施例による動力伝達
装置を説明するための断面側面図である。
装置を説明するための断面側面図である。
【図2】上記実施例装置の断面正面図である。
【図3】上記実施例装置のリテーナ部分の拡大断面図で
ある。
ある。
【図4】上記実施例装置の全体構成を示す模式図であ
る。
る。
【図5】上記実施例装置を備えた四輪駆動車の概略構成
図である。
図である。
【図6】請求項2の発明に係る動力伝達装置の成立過程
を説明するための断面側面図である。
を説明するための断面側面図である。
26 動力伝達装置 29 ケーシング 30 リテーナ 31 ドリブンギヤ 32 リングギヤ 40a,40b 側板 41 側板 41a 軸受け部 43 ロックナット a,b 第1,第2油圧作動室 A〜H 油圧発生室
Claims (2)
- 【請求項1】 第1の回転軸が接続されるケーシング内
に第2の回転軸が接続されるリテーナを同軸配置し、該
リテーナの周囲に凹設された凹部内にドリブンギヤを相
対回転自在に配設し、該ドリブンギヤを上記ケーシング
の内周面に結合されたリングギヤに噛合させ、上記ケー
シング,リングギヤ,ドリブンギヤ及びリテーナで形成
される油圧発生室内の作動油を第1,第2の回転軸の回
転差に応じて昇圧させることにより動力の伝達を行う動
力伝達装置において、上記ケーシング内に上記リテーナ
の軸方向一端面に当接する側板を配設し、該側板に、正
転側の油圧発生室に連通する第1油圧作動室,及び逆転
側の油圧発生室に連通する第2油圧作動室をそれぞれ同
心円をなすよう形成したことを特徴とする動力伝達装
置。 - 【請求項2】 第1の回転軸が接続されるケーシング内
に第2の回転軸が接続されるリテーナを同軸配置し、該
リテーナの周囲に凹設された凹部内にドリブンギヤを相
対回転自在に配設し、該ドリブンギヤを上記ケーシング
の内周面に結合されたリングギヤに噛合させ、上記ケー
シング,リングギヤ,ドリブンギヤ及びリテーナで形成
される油圧発生室内の作動油を第1,第2の回転軸の回
転差に応じて昇圧させることにより動力の伝達を行う動
力伝達装置において、上記リテーナの軸部に、該リテー
ナの軸方向一端面に当接する側板を嵌装するとともにロ
ックナットを螺着して該側板を固定し、上記側板にロッ
クナットの周囲を囲む軸受け部を一体形成し、該軸受け
部を上記ケーシングで回転自在に支持したことを特徴と
する動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16123794A JP3262943B2 (ja) | 1994-07-13 | 1994-07-13 | 動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16123794A JP3262943B2 (ja) | 1994-07-13 | 1994-07-13 | 動力伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0828596A true JPH0828596A (ja) | 1996-02-02 |
JP3262943B2 JP3262943B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=15731252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16123794A Expired - Fee Related JP3262943B2 (ja) | 1994-07-13 | 1994-07-13 | 動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3262943B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-13 JP JP16123794A patent/JP3262943B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3262943B2 (ja) | 2002-03-04 |
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