JP3742130B2 - ディファレンシャル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に用いられる差動制限機能を備えたディファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のディファレンシャル装置としては、例えば特開平6−81909号公報に、図4に示すものが開示されている。このディファレンシャル装置は、図示のように、平行軸式の差動機構201を備え、各ギヤがヘリカルギヤであるのでこれによるトルク感応型の差動制限作用を有すると共に、高粘度流体を封入したカップリング203により左右のサイドギヤ205,207間を連結する構成としているので、これによる回転差感応型の差動制限作用を併せ持っている。
【0003】
すなわち、差動機構201は、デフケース209内に対向配置された左右一対の出力側サイドギヤ205,207と、これらの周囲に配置されサイドギヤ205,207と各々別に噛合うと共に互いに噛合う複数組のピニオンギヤ211,212(212は図外)組と、デフケース209に形成されピニオンギヤ211,212をそれぞれ収納する収納孔213,214(214は図外)などから構成されると共に、左のサイドギヤ205と連結されカップリング203の周囲を取り巻く一側部材215と、この一側部材215に形成された隙間217を図4の左方から右方へ貫通して延び右のサイドギヤ207とスプライン連結された他側部材219などから構成されている。そして、この一側部材215の内周側のハブ221に左の出力軸がスプライン連結され、右のサイドギヤ207の内周に右の出力軸がスプライン連結される。
【0004】
トルクの伝達中、左右のサイドギヤ205,207間に駆動抵抗差が生じると、サイドギヤ205,207とピニオンギヤ211,212との噛合いにより生じる噛合い反力およびスラスト力により各ギヤ205,207,211,212とデフケース209等の収納部材との間の摩擦力によってデフケース209入力トルクに応じた差動制限力が発生すると共に、カップリング203により左右のサイドギヤ205,207間の回転数差に応じた差動制限力が発生する。
【0005】
こうして、トルク感応型の差動制限力に回転差感応型の差動制限力が加わるので大きな差動制限力が得られると共に、左右いずれの側の出力軸の空転時にも差動制限特性に差が生じないので、左右均等な差動制限特性が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このディファレンシャル装置では、左右のサイドギヤ205,207間を連結する構成が複雑になるので、装置がコスト高になるという問題点が残る。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、構造が簡単で、左右の出力軸に均等な差動制限特性が得られるディファレンシャル装置の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、エンジンにより回転駆動されるケースと、ケース内に設けられケースと一体的に回転するピニオンシャフトと、ピニオンシャフトに回転自在に支持されたピニオンギヤと、ピニオンギヤと噛み合う一対の出力側サイドギヤと、前記一対のサイドギヤの背面側にそれぞれ設けられ両サイドギヤ間の差動を制限する第1の摩擦クラッチと、前記ケースに設けられ前記サイドギヤの一方と一体的に回転するロータと該ロータと噛み合いケースと一体的に回転するポンプハウジング内に配設された複数個のポンプギヤとを有する複数組のオイルポンプと、前記オイルポンプの吐出圧を受け両サイドギヤ間の差動を制限する第2の摩擦クラッチとを備え、前記ロータは、前記サイドギヤの一方と前記ケースとの間に配置されて、該一方のサイドギヤ側の出力軸に連結される円筒状部材により駆動され、前記円筒状部材は、前記一方のサイドギヤに所定の隙間を持って隣接配置され、該サイドギヤ側の出力軸を介して該サイドギヤに連結されるものであることを特徴とする。
【0009】
したがって、左右の出力軸に均等な差動制限力が得られると共に、両摩擦クラッチの差動制限力により差動制限力が強化される。
【0010】
また、複数組のオイルポンプを備えているので、吐出圧を高くすることができ、第2の摩擦クラッチの差動制限力を高めることができる。
【0011】
さらに、オイルポンプはロータと該ロータと噛み合う複数個のポンプギヤとにより複数組構成されているので、ディファレンシャル装置を大型化せずに差動制限力を高めることができる。
【0013】
また、ロータを駆動する円筒状部材が一方のサイドギヤと所定の隙間を持って隣接配置されているため、円筒状部材は該サイドギヤからのスラスト力を受けないので、この円筒状部材により駆動されるロータもそのスラスト力の影響を受けない。したがって、サンギヤの両側面の摩耗が進展することがなく、オイルポンプの吐出量が安定し、差動制限力が安定したものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態を図1、図2により説明する。
【0017】
図1は本実施形態のディファレンシャル装置の断面図であり、図2はオイルポンプ部を示す図1のB−B断面図である。
【0018】
デフケース(ケース)1はボルト3により固定されたケース本体5とカバー7とからなり、両端のボス部5a,7aにて図示しないデフキャリア内に回転可能に支持されている。ケース本体5にはリングギヤ(図示省略)が固定され、このリングギヤを介してエンジンの駆動力がデフケース1に入力される。上記デフキャリアにはオイル溜りが形成されている。
【0019】
デフケース1の内部には、図1示のように、ピニオンシャフト9がそのボス部9aを中心にして放射状に複数本配置され、その外側端部はケース本体5の溝5bに嵌合し、ピニオンシャフト9はデフケース1と共に回転する。また、ピニオンシャフト9はこの溝5b内をデフケース1の軸方向に移動可能である。これらのピニオンシャフト9上にはそれぞれピニオンギヤ11が回転自在に嵌合し、ピニオンギヤ11の背面とデフケース1間に球面ワッシャ13が配置されピニオンギヤ11をそのスラスト方向に支持している。また、デフケース1の内部には、左右一対の出力側サイドギヤ15,17が対向配置され、各ピニオンギヤ11と噛み合っている。これらのサイドギヤ15,17はこの噛み合いによって支持されている。そして、左右のサイドギヤ15,17の内周には図示しない左右の出力軸がそれぞれスプライン連結される。こうして、差動機構19が構成されている。
【0020】
一方、サイドギヤ15,17の背面側に位置して、第1の摩擦クラッチとしての多板クラッチ21,23が配置されている。右方の多板クラッチ23は、軸方向に、右のサイドギヤ17とデフケース1との間に配置され、左方の多板クラッチ21は、軸方向に、左のサイドギヤ15と後述するアクチュエータ31を構成するピストン33との間に配置されている。
【0021】
多板クラッチ21,23は同サイズで、それぞれデフケース1に回転方向に係止されたアウタプレート27とサイドギヤ15,17に回転方向に係止されたインナプレート29とが軸方向に交互に配置されて構成されている。こうして、多板クラッチ21,23は、上記差動機構19の差動回転時にサイドギヤ15,17により押圧されると、発生する摩擦力によって、デフケース1を介してサイドギヤ15,17間の差動を制限する。
【0022】
オイルポンプ41は、デフケース1の軸心部に配置されたロータとしてのサンギヤ43と、サンギヤ43の周囲に等分配置されサンギヤ43とそれぞれ噛み合う複数個のポンプギヤ45(本実施形態では図2に示す4個)と、これらを収納するデフケース1のカバー7と、ポンプハウジング47と、チェックバルブ49,51などから構成されている。こうして、4組のオイルポンプ41が設けられている。
【0023】
上記ポンプハウジング47はボルト53によりカバー7に固定され、カバー7(デフケース1)と一体に回転する。サンギヤ43と各ポンプギヤ45はこのポンプハウジング47に形成された収納孔47b,47aに収納されている。
【0024】
上記サンギヤ43はその内周が、円筒状部材としてのハブ55にスプライン連結されている。このハブ55は軸方向には左のサイドギヤ15と所定の隙間57を持って隣接配置され、その内周がサイドギヤ15側の出力軸にスプライン連結される。こうして、サンギヤ43はハブ55および左の出力軸を介して左のサイドギヤ15に連結されこれと一体的に回転する。
【0025】
一方、上記各ポンプギヤ45はポンプハウジング47(デフケース1)と一体的に公転すると共に、サンギヤ43との噛み合いにより収納孔47a内で自転可能である。こうして、オイルポンプ41は差動機構19の差動回転時、すなわち左のサイドギヤ15とデフケース1との差動回転時に作動する。
【0026】
4組のオイルポンプ41は同じ構成であるので、そのうちの1組について構成の詳細を説明する。オイルポンプ41の吸込側であるカバー7と吐出側であるポンプハウジング47にはそれぞれ、サンギヤ43とポンプギヤ45との噛合初め部と噛合終り部とにそれぞれ対応する部位に開口59,61が2個宛貫通して設けられている。そして、この各開口59,61に座ぐり部59a,61aが設けられ、カバー7側の座ぐり部59aはカバー7の内壁側に設けられ、ポンプハウジング47側の座ぐり部61aはポンプハウジング47の外壁側(右側)に設けられている。また、座ぐり部59a,61aにはそれぞれチェックバルブ49,51が設けられ、各チェックバルブ49,51は4組のオイルポンプ41に共用のリング63,65により脱落を防止されている。
【0027】
こうして、吸込側であるカバー7側のチェックバルブ49は、差動機構19の差動回転に応じて、2個の開口59のうち負圧(吸込口)となる開口を開き、吐出圧となる開口を閉じる。一方、吐出側であるポンプハウジング47側のチェックバルブ51は逆に、2個の開口61のうち吐出圧(吐出口)となる開口を開き、負圧となる開口を閉じる。こうして、常にカバー7の2個の開口59のうちの1個が吸込口となり、ポンプハウジング47の2個の開口61のうちの1個が吐出口となるように構成されている。
【0028】
カバー7の開口59に対応する外壁面にはオイルポケット67が固定されている。このオイルポケット67はリング部材69と弾性部材71とからなり、カバー7との間でオイル溜りを形成している。このオイル溜りは弾性部材71により液密にされている。リング部材69には摺動リング73が摺動自在に連結されており、この摺動リング73はデフキャリア側に固定されている。
【0029】
摺動リング73とオイルポケット67の一方には周溝が設けられ、他方にはオイル孔が設けられている。摺動リング73とオイルポケット67とが相対回転しても、これらの周溝とオイル孔とは常時連通しており、摺動リング73とオイルポケット67との間でオイルコネクタが構成されている。
【0030】
また、摺動リング73にはオイルパイプが接続されており、このオイルパイプはオイルストレーナと制御弁とを介してデフキャリアのオイル溜りに連通している。この制御弁にはエアをオイルに混入させるエアパイプが流量調整弁を介して接続されている。これらの制御弁と流量調整弁の制御はコントローラによって行われる。オイルポケット67には、このようにしてオイルまたはオイルとエアの混合物が供給され、開口59は常時これらに浸漬されている。
【0031】
オイルポンプ41の吐出側のポンプハウジング47に隣接して、これと第2の摩擦クラッチを構成する一方の多板クラッチ21との間にアクチュエータ31が配置されている。アクチュエータ31は、ポンプハウジング47、デフケース1およびピストン33などから構成されている。
【0032】
上記ピストン33はポンプハウジング47の内径側のボス部47bとケース本体5間に、軸方向に移動可能に配置されている。そして、このピストン33とポンプハウジング47とデフケース1とに囲まれて圧力室75が形成され、これらとピストン33に設けられたシール77,79とにより液密にされている。また、ピストン33には多板クラッチ21を押圧していないときの圧抜きのオリフィス33aが設けられている。
【0033】
オイルポンプ41の吐出油圧によりピストン33が第2の摩擦クラッチを構成する一方の多板クラッチ21を押圧すると、押圧力は左のサイドギヤ15、ピニオンギヤ11、ピニオンシャフト9および右のサイドギヤ17を経て第2の摩擦クラッチを構成する他方の多板クラッチ23をも押圧するので、第2の摩擦クラッチとしての多板クラッチ21,23は差動機構19の差動回転時にサイドギヤ15,17間の差動を制限する。
【0034】
こうして、第1と第2の摩擦クラッチの両方の摩擦クラッチを多板クラッチ21,23が兼ねる構成である。
【0035】
つぎに、このディファレンシャル装置の作用を説明する。
【0036】
リングギヤを介してデフケース1に入力されたエンジンの駆動力は、ピニオンシャフト9からピニオンギヤ11を介して左右のサイドギヤ15,17に分配される。サイドギヤ15,17間に駆動抵抗差が生じると、エンジンの駆動力は各ピニオンギヤ11の自転により各サイドギヤ15,17に差動分配される。
【0037】
このとき、サイドギヤ15,17はピニオンギヤ11との噛み合い反力により、それぞれ多板クラッチ21,23を押圧し、多板クラッチ21,23部に摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗は入力トルクに応じて増減する。これによりトルク感応型の差動制限作用が得られる。
【0038】
これと同時に、この駆動抵抗差に伴う差動回転により4個のオイルポンプ41が作動し、デフキャリアのオイル溜りから吸い込んだオイルを圧力室75に吐き出す。圧力室75の油圧によりピストン33は、左方の多板クラッチ21を右方へ押圧すると共に、図1の矢印Aのように左のサイドギヤ15、ピニオンギヤ11、ピニオンシャフト9および右のサイドギヤ17を経て右の多板クラッチ23をも押圧する。差動回転数が大きくなるとそれに伴ってオイルポンプ41の吐出量が増え、圧力室75の油圧が上昇するので多板クラッチ21,23の押圧力が増大する。
【0039】
こうして、回転差感応型の差動制限力が同時に発生するので、差動制限力が強化される。また、左右のサイドギヤ15,17の噛み合い反力がそれぞれ多板クラッチ21,23を押圧するので、差動制限作用は左右均等に得られる。
【0040】
なお、上記のコントローラによってオイルポンプ41の吸い込みオイルへのエアの混入量を調整し圧力室75の油圧を変えることにより多板クラッチ21,23の摩擦抵抗力を変えることができるので、種々の差動制限特性が得られる。
【0041】
こうして、本実施形態のディファレンシャル装置によれば、オイルポンプ41がサイドギヤ15とカバー7間に配置されると共に、多板クラッチ21,23がそれぞれサイドギヤ15,17の背面に設けられ第1と第2の摩擦クラッチを兼ねているので構造がさらに簡単になり、左右の出力軸に均等な差動制限力が得られる。
【0042】
また、4個のオイルポンプ41を放射状に配置しているので配置スペースを軸方向に大きくしないで済み、ディファレンシャル装置を軸方向に小型化できると共に、ポンプ数を多く配置できるので吐出油圧を高くでき、ディファレンシャル装置を大型化せずに差動制限力を強化することができる。
【0043】
また、サンギヤ43を駆動するハブ55と左のサイドギヤ15との間に隙間57を設けてあるため、ハブ55はサイドギヤ15からのスラスト力を受けないので、サンギヤ43の両側面の摩耗が進展することがない。したがってオイルポンプ41の吐出量が安定し、差動制限力が安定したものとなる。
【0044】
つぎに、本発明の第2実施形態を図3により説明する。
【0045】
図3は本実施形態のディファレンシャル装置の断面図である。
【0046】
このディファレンシャル装置の構成は、上記第1の多板クラッチ21,23の代りにコーンクラッチを用いている点が上記第1実施形態と相違する。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。そこで、この相違点を説明し、同じ機能の部材には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0047】
図3のように、左右のサイドギヤ115,117のボス部115a,117aには外方に向って小径になるテーパ面115b,117bが形成されている。そして、ケース本体105のボス部105aには右のサイドギヤ117のテーパ面117bと摺動するテーパ面105bが形成されている。一方、カバー107(デフケース101)にボルト53により固定されたポンプハウジング147のボス部147aには左のサイドギヤ115のテーパ面115bと摺動するテーパ面147bが形成されている。ケース本体105とポンプハウジング147とのテーパ面105b,147bには、図3に示すように、それぞれオイル溝が形成されている。こうして、第1の摩擦クラッチとしてのコーンクラッチ121,123が構成されている。
【0048】
一方、左サイドギヤ115とデフケース101との間には、第2の摩擦クラッチとしての多板クラッチ125が配置されている。この多板クラッチ125は軸方向にはピストン133とデフケース101側のプレート127間に配置され、ピストン133により押圧される。
【0049】
こうして、コーンクラッチ121と多板クラッチ125とはデフケース101の軸方向略同位置に配置されている。
【0050】
このような構成により、エンジンの駆動力の伝達中、左右のサイドギヤ115,117間に駆動抵抗差が生じると、サイドギヤ115,117はピニオンギヤ11との噛み合い反力により、それぞれデフケース101とポンプハウジング147とに押圧され、コーンクラッチ121,123部に摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗は入力トルクに応じて増減するので、これによりトルク感応型の差動制限力が得られる。
【0051】
同時に、差動回転により4個のオイルポンプ41が作動し、多板クラッチ125が押圧されるので、これにより回転差感応型の差動制限力が得られる。
【0052】
こうして、本実施形態のディファレンシャル装置によれば、上記第1実施形態と同等の作用・効果が得られると共に、コーンクラッチ121と多板クラッチ125とが軸方向略同位置に配置されているので、ディファレンシャル装置を軸方向に小型化することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、一対のサイドギヤの背面側に両サイドギヤ間の差動を制限する第1の摩擦クラッチを設けると共に、複数組のオイルポンプの吐出圧を受け両サイドギヤ間の差動を制限する第2の摩擦クラッチを備えているので、両摩擦クラッチの差動制限力により差動制限力が強化される。
【0054】
また、複数組のオイルポンプを備えているので、吐出圧を高くすることができ、第2の摩擦クラッチの差動制限力を高めることができる。
【0055】
さらに、オイルポンプはロータと該ロータと噛み合う複数個のポンプギヤとにより複数組構成されているので、ディファレンシャル装置を大型化せずに差動制限力を高めることができる。
【0056】
また、ロータを駆動する円筒状部材が一方のサイドギヤに所定の隙間を持って隣接配置されているため、円筒状部材は該サイドギヤからのスラスト力を受けないので、この円筒状部材により駆動されるロータもそのスラスト力の影響を受けない。したがって、サンギヤの両側面の摩耗が進展することがなく、オイルポンプの吐出量が安定し、差動制限力が安定したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のディファレンシャル装置の断面図である。
【図2】図1のB−B断面図である。
【図3】第2実施形態のディファレンシャル装置の断面図である。
【図4】従来例のディファレンシャル装置の断面図である。
【符号の説明】
1,101 デフケース(ケース)
5,105 ケース本体
7,107 カバー
9 ピニオンシャフト
11 ピニオンギヤ
15,17,115,117 サイドギヤ
19 差動機構
21,23 多板クラッチ(第1の摩擦クラッチ、第2の摩擦クラッチ)
33,133 ピストン
41 オイルポンプ
43 サンギヤ(ロータ)
45 ポンプギヤ
47,147 ポンプハウジング
49,51 チェックバルブ
55 ハブ(円筒状部材)
57 隙間
59,61 開口
67 オイルポケット
75 圧力室
105b,115b,117b,147b テーパ面
121,123 コーンクラッチ(第1の摩擦クラッチ)
125 多板クラッチ(第2の摩擦クラッチ)

Claims (1)

  1. エンジンにより回転駆動されるケースと、ケース内に設けられケースと一体的に回転するピニオンシャフトと、ピニオンシャフトに回転自在に支持されたピニオンギヤと、ピニオンギヤと噛み合う一対の出力側サイドギヤと、前記一対のサイドギヤの背面側にそれぞれ設けられ両サイドギヤ間の差動を制限する第1の摩擦クラッチと、前記ケースに設けられ前記サイドギヤの一方と一体的に回転するロータと該ロータと噛み合いケースと一体的に回転するポンプハウジング内に配設された複数個のポンプギヤとを有する複数組のオイルポンプと、前記オイルポンプの吐出圧を受け両サイドギヤ間の差動を制限する第2の摩擦クラッチとを備え、前記ロータは、前記サイドギヤの一方と前記ケースとの間に配置されて、該一方のサイドギヤ側の出力軸に連結される円筒状部材により駆動され、前記円筒状部材は、前記一方のサイドギヤに所定の隙間を持って隣接配置され、該サイドギヤ側の出力軸を介して該サイドギヤに連結されるものであることを特徴とするディファレンシャル装置。
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